登録日: 2010/11/30(火) 11:17:14
更新日:2023/08/04 Fri 15:55:06NEW!
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刀 日本刀 備前長船 名刀 人斬り包丁 武器 斬馬刀 大太刀 岡山県
備前長船(びぜんおさふね)
現在の岡山県瀬戸内市長船町のこと。転じて、同地で生産されていた日本刀のこと。
古来より作風の違いから二代説が唱えられていたが、現在では、作風の変化であって、一代説が有力である。
初期の作柄としては、景光が生み出した片落ち互の目、祖父長光に倣った丁子刃を焼き、帽子は湾れた小丸上がりの「三作帽子」となる。
姿は鎌倉末期の太刀姿で身幅尋常である。
南北朝時代の延文頃から作風が一変し、大湾れ互の目乱れとなり、身幅広い3尺を越える大太刀を鍛える。
また帽子は先が乱れて匂いで尖る「兼光帽子」へと変化した。殊に延文年期の兼光が「最上大業物」として珍重され、俗に「延文兼光」と呼ばれる。
上杉家には戦前まで3振りの生中茎で延文年期の大太刀が伝わっていたが、戦後アメリカ軍に接収され、現在確認できるものは2振りとなっている。
その斬れ味から「波泳ぎ兼光」や「鉋切り兼光」等の異名を持つものも多い。
現存する備前長船由来の刀剣達
重要文化財
太刀 銘備前国長船住兼光 元弘三年八月日(個人蔵)
太刀 銘備前国長船住兼光 建武二年七月日(藤沢文翁蔵)
太刀 銘備前国長船兼光 建武三年丙子十二月日(土佐山内家宝物資料館寄託)
太刀 銘備州長船住兼光 暦応二年正月日(三井記念美術館)
太刀 銘備州長船住兼光 観応□年八月日(名物福島兼光)(東京国立博物館)(前田家伝来)
太刀 銘備前国長船兼光 文和二二年乙□十二月日(号一国兼光)(土佐山内家宝物資料館)
太刀 銘備前国長船兼光 延文元年十二月日(山形・蟹仙洞)1991年盗難
太刀 銘備州長船兼光 延文三年二月日(法人蔵、ふくやま美術館寄託)
大太刀 銘備前国長船兼光 延文二二年二月日(東京国立博物館)上杉家伝来
太刀 銘備州長船住兼光(徳川美術館)
太刀 銘備州長船兼光(熱田神宮)
刀 金象嵌銘備前国兼光 本阿弥(花押)(名物大兼光)(佐野美術館)
短刀 銘備州長船住兼光(鳥取・大神山神社)
※銘記の「二二年」は「四年」の意。
一説によると、かの佐々木小次郎の愛刀「青江(物干し竿)」は長船の出らしい。
ちなみに、現在でも各神社に奉納する為に、刃渡り3メートル弱の「大太刀」が製作されている(斬馬刀レヴェルの超巨大刀)。
もはや人類が振るうべきブツでは無い。
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▷ コメント欄
- THE 歩兵では武器として登場。でもピコピコハンマーの方が高性能… -- 名無しさん (2013-09-14 18:38:34)
- こないだ岡山行ったから見たけど綺麗だったなあ。一振り欲しい -- 名無しさん (2013-09-14 19:51:56)
- ↑マジでこういうのっていくらすんだろな?刀工がいない今、真打ちとかじゃなくてもヤバい値段すんじゃねぇ?
-- 名無しさん (2014-01-26 15:11:19) - エヴァンゲリオンANIMAでエヴァ用の武装であったな -- 名無しさん (2014-01-26 19:25:29)
- どうも江戸期の武士の間では「俺、長船持ってんぜ!」てのがステータスだったらしく、偽物も多いとか。ただし出来が悪いとすぐばれるので、偽物にも名刀が多数ある、とも言われ、近藤勇の虎徹も実は近藤がそう言い張っていただけで本物ではないのが通説だが、これも長船の偽物だったと言う説がある。 -- 名無しさん (2014-08-14 19:44:49)
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