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更新日:2023/08/21 Mon 13:37:46NEW!
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金田一少年の事件簿 金田一少年シリーズエピソード項目 堂本版金田一 道枝版金田一 怪談 脅迫 七瀬美雪 七不思議 犯人たちの事件簿 みんなのトラウマ 見立て殺人 アリバイトリック 密室殺人 学園祭 不動山市 不動高校 高校 旧校舎 ミステリー研究会 呪われし不動高校 暗号 気の毒な被害者 白骨 トラウマ回 パンチラ ひどい動機 外道な犯人 地震 美雪のピンチ 真壁誠 ドラマはホラー 放課後の魔術師 学園七不思議殺人事件 ヒロイン不在の謎解き ヒロイン途中退場の第1話 ポスター ワープロ 開かずの間 一も真壁もこの時はまだ若かった 骨チラ だいたい真壁のせい 自分勝手な犯人
『魔術師』の正体は必ず俺があばく!
金田一耕助の名にかけて!!
『学園七不思議殺人事件』とは、『金田一少年の事件簿』にて金田一少年が解決した事件の一つである。
コミックス第4巻、第5巻に収録。全10話。
テレビドラマでは単発スペシャル1作目として1995年4月8日に、そして第5シリーズFile.1として2022年4月24日に再び放送された。
テレビアニメでは第1話~第3話として1997年4月7日~21にかけて放送された。
ノベライズが2022年6月に発売された。
原作では最初のエピソードでないにも関わらずドラマ版およびアニメ版では第1話になっているのは、主人公の金田一たちが通う不動高校を舞台にした作品であるためか。
登場する怪人は「放課後の魔術師」。大吉先生の中学時代のあだ名のことではない。
学校の怪談の名物・七不思議を元にした事件であり、ホラー的な演出や放課後の魔術師の不気味な風貌といった描写から、読者からのトラウマ度は異常に高い。
(以下、ネタバレにご注意ください)
【あらすじ】
旧校舎が取り壊されることになった不動高校。
そこへ「放課後の魔術師」を名乗る人物から、取り壊しの中止を要求する脅迫状が何通も送られてくる。
その脅迫状を学園側は本気にしなかったが、そのことからいつしか学校の七不思議が噂されるようになっていった。
同じ頃、一はミステリー研究会の会長の桜樹るい子から勧誘を受けて、ミステリー研究会に入ることになる。
勧誘を受けたその夜、一は桜樹から旧校舎で面白いものを見せるという電話を受け、美雪と共に旧校舎へ向かったが、部室には桜樹の姿はなかった。
その後、桜樹は姿を見せないまま夜が過ぎ、用務員の立花とともに旧校舎の見回りに向かった時、
七不思議のひとつ「開かずの生物室」から明かりが見え、そこには――。
【事件関係者】
- 桜樹るい子
CV:篠原恵美/演:高橋玲奈(堂本版)、大友花恋(道枝版)
不動高校3年。ミステリー研究会の会長。
艶っぽい雰囲気を醸しており、思わせぶりなエロティックなセリフを呟くことも。縞パン。アニメ版では胸が強調されている。本人曰く「頭のいい男が好き」とのこと。
人の素質を見抜くことに長け、一の能力に以前から気づいていた数少ない人間(その点は漫画版の「オペラ座館殺人事件」の緒方先生と同じである)。
第1の犠牲者。七不思議の謎を解き、それを一に知らせようとするも直後に殺害される。
七不思議のひとつ「開かずの生物室」に見立てらた首吊り死体となった…。
彼女が使っていた部室のワープロには、「のち恋みに暗み生き血の血の名と血吸い貝に砂」という、謎の暗号が残されていた…
- 真壁誠
CV:山崎たくみ/演:佐野瑞樹(堂本版)、細田佳央太(道枝版)
不動高校3年。ミステリー研究会メンバー。ワカメ。キライな男の代名詞。
名の知れた高校生推理作家(という事になっている)で、それを鼻にかけ他メンバーにセクハラや嫌がらせを行う下種。しかも女好きで桜樹や美雪を狙っていた。
最初の事件について独自に推理を行い、「ワイヤートリックを使った外部の者による犯行」と結論付け、
尾ノ上の死体に理科室の鍵が添えられたことがその裏付けとなったが…
アリバイ確認をした剣持によると、真壁本人は「人から呼び出されて学校に来た」と言ったが、
真壁の家族は「誠は一度も家に帰らず、夜遅くに帰って来た」と証言していた。
ドラマ版では、堂本版・道枝版ともに2年生に変更され、堂本版では一のクラスメイトでもある。道枝版においては原作やアニメを上回るであろうクズの極みであり、山田版の真壁とは真逆である。一つ間違えていれば口封じされていてもおかしくない。
- 鷹島友代
CV:みうらうらら(現、三浦七緒子)/演:三浦理恵子
不動高校2年。ミステリー研究会メンバー。眼鏡っ子。
度を越した潔癖症で、常に薄手のゴム手袋をしている。しかし真壁に対しては…
アリバイ確認をした剣持によると、最初の事件があった日は家族は出かけていて一人だけ家にいた。
- 尾ノ上貴裕
CV:飛田展男/演:須藤公一(堂本版)、前田航基(道枝版)
不動高校2年。ミステリー研究会メンバー。デブ。
推理大賞に送った自分の小説が一次選考で落とされたことで、真壁からネチネチと嫌味を言われている。
作中ではまったくと言っていいほど触れられないが、初登場時の会話から、一とは以前から面識があった模様。
中盤で真壁からの暴言についにブチ切れ、コンパスの針で襲いかかる。
第2の犠牲者。暗号を解いた直後に襲われ、布で巻いたハンマーで殴り殺される。
その後、七不思議のひとつ「首吊り大イチョウの怪」に見立てられ、遺体の口には「開かずの生物室」の鍵が入れられていた。
アニメ版では学年は3年で一との面識はなし。見立て場所は「手首が這い回る印刷室」に変更。
ドラマ版(堂本版)では真壁の秘密を知ったことから彼に強気な態度で出るようになる。暗号は尾ノ上が残したことになり、見立て場所は「底なしのプール」に変更。
アリバイ確認をした剣持によると、自分の部屋に内線電話があるらしい。
ドラマ版(道枝版)ではアニメと同様、見立て場所は「手首が這う印刷室」に変更。ちなみに演者は、かなりふくよかになった「まえだまえだ」のお兄ちゃん。
CV:難波圭一/演:原知宏(堂本版)、岩﨑大昇(道枝版)
不動高校1年。ミステリー研究会メンバー。
常にビデオカメラを持ち歩いているどこか怪しげなヤツ。ドラマ版(道枝版)では時代設定の変化に伴い、自撮り棒に固定したスマートフォンで動画撮影をしている。
アリバイ確認をした剣持によると、高校1年で既に一人暮らしをしているらしい。が、後の事件で家族がいることは判明しているため、
別段不動高校が遠かったわけでもないのに、何故一人暮らしをしているかは謎。自立性を促したい親の教育方針だろうか?
同校の卒業生であるいとこから聞いて、「7つ目の不思議」のことを知っていた。
しかし、呪いを恐れてか黙っていたものの、それを耳にした剣持に詰め寄られ、ようやく口を開いた。
- 的場勇一郎
CV:肝付兼太/演:細川俊之(堂本版)、光石研(道枝版)
気弱で影の薄い定年間際の物理教師。ミステリー研究会顧問。七不思議の調査には消極的。
死後に魔術師になったという「神保博士」の噂を一たちに語った。
アリバイ確認をした剣持によると、物理のテストの採点をする為、自ら宿直をかって出たという。
ドラマ版(堂本版)では、原作とは逆に生徒思いの人格者として描かれている。アリバイ確認時は図書館で調べ物をしていたとのこと。なお6年後、一顔の獣医学生と出会う犬の心の声になるのは別の話。
アニメ版の中の人は、テレビ朝日版の初代「スネ夫」でおなじみ(日本テレビ版を含めれば二代目)。
- 立花良造
CV:藤城裕士/演:河原さぶ(堂本版)、杉本哲太(道枝版)
不動高校の警備員。50歳。勤務歴8年。
夜中にもかかわらず、桜樹に呼び出された一たちミス研メンバーを叱るという、大人として当然の対応を見せる(用務員室にあった本に一が触れようとしただけで怒ったのはやり過ぎの感はあるが)
見回りついでに桜樹を探しに行くことにし、一の同行も許可するが、彼と共に「開かずの生物室での死の儀式」を目撃する。
10年前のミステリー研究会(当時は推理小説部)の会報が用務員室に置いてあったり、
学校に提出した履歴書の内容がデタラメだったりと、謎めいたところもあるが…
ドラマ版(堂本版)では苗字が「雨宮」に変更。
ドラマ版(道枝版)では一から「バナさん」と呼ばれている。一いわくツンデレらしい。
- 浅野令子
演:田中美奈子
ドラマ(堂本版)オリジナルキャラクター。
不動高校の物理教師。一や美雪のクラスの担任で、ミステリー研究会の顧問も担当。原作の顧問の的場同様に、七不思議の調査には消極的。
高校時代は不動高校の生徒で、的場の教え子。また、青山のクラスメートでもあった。
最初の事件があったときは、校内でテストの採点をしていたとのこと。
- 羽田太
演:羽賀研二
ドラマ(堂本版)オリジナルキャラクター。
不動高校の体育教師。浅野に好意を抱いている。
放課後の魔術師の脅迫状における教員会議では、10年前の青山行方不明事件を口にした。
最初の事件があったときは体育館でトレーニングをしていたとのこと。
【その他】
- 青山ちひろ
CV:天神有海/演:田中規子(堂本版)、天野はな(道枝版)
10年前に行方不明になった不動高校の生徒。推理小説部(現・ミステリー研究会)に所属していた。学園六不思議を調べていた最中に行方不明となる。
彼女の失踪が、今回の事件の発端となった。
- 神保原治
旧校舎が建てられる前の場所に建てられていた軍の研究所で活動していた科学者。
戦時中、負傷した兵士たちの無事な部分を繋ぎ合わせて不死身の兵士を作ろうとし、その異常性から逮捕されるも、魔術師になって蘇ると言い残した。
一人息子がいることから、一は年齢的にその息子が成長した姿が立花かもしれないとも考えるが…
尚、その一人息子に子供がいた場合、一や美雪と同じぐらいか少し上の年齢らしい。
- 校長&PTA会長
「異人館村殺人事件」にも登場した不倫カップル。
「放課後の魔術師」からの脅迫状に頭を悩ませる。
桜樹が殺された後、校長はビビッてしまい取り壊しを中止する。
アニメ版では、校長のみが登場。
この事件で初登場だったこともあってか、問題ぶりはなく、
尾ノ上も殺された後、「これ以上、魔術師に生贄を捧げるわけにはいかない」と、人命を尊重する発言をすると、良い校長になっていた。
- 神保の教え子
美雪が入院した病院の医師で神保の教え子。
剣持が神保の名を口にするのをたまたま耳にしたことから会話に加わり、高畑製薬の奇妙な噂も告げる。
- 放課後の魔術師
今回の事件に登場する怪人。
不気味な仮面に黒いマントを纏った怪しげな人物。
ドラマ版やアニメでもみんなのトラウマになった。
- 美雪の両親
美雪の父親と母親。今回初登場。
娘の幼なじみである一とは当然のごとく面識があった為、互いに名前を呼んでいた。
母親の方は以降の話にも少し出たことがあるが、父親はこれ以降1度も出ていない。
【レギュラー陣】
桜樹からミステリー研究会に誘われ下半身をジタバタさせていた。
失くした桜樹の暗号メモの再印刷を美雪に頼んで1人で部室に行かせたことが、彼女が犯人に襲われて重傷を負う結果を招き、美雪をこんな目に遭わせたのは自分の責任だと心底悔いて、意識を取り戻した彼女に「事件から手を引く」と言うも、逆に美雪に「負けないで」と励まされ、意欲を取り戻すとともに、事件の謎を解くことを彼女に誓った。
謎が全て解けた後は、「放課後の魔術師」に扮して、密室トリックを再現した。
また、彼の決め台詞の一つである「ジッチャンの名にかけて!!」は、今回の事件が初使用である。
真壁のポスターをはがそうとしたところを犯人に頭部を殴られてしまう。
その後、七不思議のひとつ「血に染まる井戸」に見立てられるもヒロイン補正によって一命を取り留める。
一は美雪を危険に晒したことを自分の判断ミスだと悔いて、事件から手を引こうとしていたが、彼女は一を恨むどころか逆に激励し、立ち直らせた。
これ以降も何度も酷い目に遭っている美雪だが、真犯人に明確に狙われて殺されそうになったのは、今に至るまでこの事件が唯一である(ただし、真犯人以外の人間に殺されそうになったことは1度ある)。
ドラマ版では尾ノ上のダイイングメッセージを印刷していた所を犯人に襲われ、「双子の木」に見立てられて、木に吊るされた。
一を警察の捜査に参加させる。
勝手に捜査にでしゃばってくる真壁にイライラしていた。
途中「嫌な感じ」がして、「こんな「感じ」がした時は必ず悪いことが起こった」と、一達に忠告するが、その「予感」は、美雪の負傷という形で現実化した。
意識を取り戻した美雪が一を励ました際、それに同調し「お前がしょげてちゃみんなが調子狂っちまうんだよ!!」と、彼の背中をバンバン叩いて後押しした。
逆にドラマ版では、真壁を事件の最重要容疑者として取り調べをおこなっている。
因みに今回が第1話だったアニメ版でも登場したが、原作版の第1話「オペラ座館殺人事件」と違って、一とは既に面識があり、以前にも彼に事件の解決に協力してもらったことがある模様。
【不動高校の七不思議について】
不動高校の旧校舎にまつわる7つの怪談の事だが、もし7つの怪談全てを知ってしまうと、「放課後の魔術師」に殺されてしまうとされていた。
因みにその七不思議は以下の通り。
- 開かずの生物室
- 手首の這い回る印刷室
- 血に染まる井戸
- 魔の十三階段
- 呪われた楽器室
- 知恵の女神
- 首吊り大イチョウ
一方アニメ版では、一般の生徒達には6つ目までが明らかになっていたが、
もしも7つ目を知ってしまうと「放課後の魔術師」に殺されてしまうとされている。
また、フロッピーディスクにあった七不思議にはナンバリングがなされており、アニメ版では他のところでの証言も合わせて、6つ目まではこの様になっていた。
1.開かずの生物室
2.手首の這い回る印刷室
3.血を吸う井戸(原作の「血に染まる井戸」に該当。)
4.不明(恐らく「魔の十三階段」だろう。)
5.知恵の女神
6.首吊りの大銀杏(原作の「首吊り大イチョウの怪」に該当。)
さらにドラマ版(堂本版)では、生物室(ドラマ版では科学室)以外の話が変わっており、尾ノ上と美雪の発見場所も異なる。
- 開かずの科学室
- 生物室の生首
- 血が滴るトイレ
- 動かない大時計
- 底なしのプール
- 双子の木
- 呪われた音楽室
またドラマ版(道枝版)では、アニメ版と同様にナンバリングが振られているが物語序盤では「赤い音楽室」は明らかになっておらず、物語中盤で的場の口から詳細が語られる。原作でも重要ポジの生物室や井戸、アニメでピックアップされた印刷室、堂本版で登場した大時計にプール、元からある代わりに内容がパワーアップした十三階段と過去作を一堂に集めた超豪華オールスター仕様である。
1.開かずの生物室
2.手首が這う印刷室
3.血に染まった井戸
4.死を刻む大時計
5.底なしプール
6.魔の十三階段
7.赤い音楽室
(以下、事件の核心。更なるネタバレにご注意ください)
どうしてそっとしておいてくれなかったんだ!!
社長もあの時の仲間もみんな死んで
こんなことがなけりゃ私も平穏な日々をずっと送れたのに!!
- 的場勇一郎
この事件の真犯人「放課後の魔術師」。
その正体は、現在旧校舎のある場所にかつて社屋を置いていた「高畑製薬」という会社の研究員。
実は、高畑製薬では新薬の人体実験が行われ、被験者となった6人が全員死亡。
こんなことがバレたら会社そのものの存続に関わると判断した当時の関係者らにより、それらは今の旧校舎の中に隠され*1、
そのまま寄付されていた。そして、上層部に死体の見張り番を押し付けられ、教師として送り込まれたのが彼であった。
彼は「寝ずの番」として、死体の隠し場所に生徒が近付かないように、その場所を舞台とした怪談話を作り「学園六不思議」として流した。
その後、平穏に教師として過ごし、いつしか使命のことも忘れかけていたが、今から10年前、推理小説部に所属していた女生徒の青山ちひろが六不思議に興味を持って全ての真相を知り、的場が関係者の1人だったことまで調べ上げ、警察に通報すると通告。
彼女を止めようともみ合いになった末に、青山は過って階段から転落、死亡してしまう。
的場に殺意は無く、事故だったのだが、後には引けず、彼女の死体を当時の楽器室の壁の中に塗り込め、隠蔽するために7つ目の怪談「呪われた楽器室」を流した。こうして、「不思議」は1つ増え、「学園七不思議」が誕生した。
その後、旧校舎の教室のいくつかが部室として使われ始め、推理小説部改めミステリー研究会が、青山の死体を隠した楽器室を使用。監視のために顧問を買って出る。
そして現在、青山同様に七不思議に興味を持った桜樹が、地震によって崩れた部室の壁の隙間から露になった青山の白骨死体を発見したため、口封じに殺害。
アリバイ確保のために、ミス研メンバー全員を学校に呼び出した後、大鏡を使い物理室での死の儀式を「開かずの生物室」で起きているように見せかけた。
アリバイを確保し、旧校舎解体も中止となり、長期休みに入ったら壁を補修しようと考えていたが、尾ノ上が崩れた壁を隠す為に急遽貼ったポスターにケチをつけて「明日もっといいポスターを持って来る」と言った為、短絡的に殺害。
美雪に対しては、鍵を借りに来た時に同行の申し出を断ったことから、不安になって後をつけ、(真壁の顔に嫌悪感を抱いて)ポスターを剥がそうとしていたのを見つけとっさに後ろから殴ったのだ。
しかし予想以上に血だらけになった床に慌てて拭うのに必死になって肝心の美雪の生死の確認をしなかったため、丸一日意識不明だったものの、翌日には意識を取り戻されてしまったのである。
(美雪の危機に気付いた一に七不思議から居所を推理されていち早く発見された事も大きかっただろう)
なお小心者の的場は、かつて死体を埋めた場所と同じ場所に新たに死体を置くことで、弾みで過去の死体まで見つかってしまうのを過度に恐れたあまり、尾ノ上の死体を怪談の大イチョウに吊るせずに隣の木に吊るし、美雪を井戸に放り込む事ができずに井戸のそばに放置する事しかできなかったそうだ。
だが実は冷静に考えるとこれでは桜樹の死体だけは見立てが完璧だった事がおかしくなってしまう。確かに儀式の時に彼女の死体は怪談のあった生物室には本当はなかったため、一見すると尾ノ上や美雪の時と同じように思える。
しかし儀式後に的場が死体を再度安置したのは怪談通りの生物室である。警察も一の証言通りに生物室を殺害現場として検証しているので、これで「現場が物理室だとはバレなかった代わりに生物室の過去の死体の方が見つかりました」では元も子もない。
恐らく作者は見立てのズレを描写する事で「儀式の現場も本当は生物室じゃないのかもしれない」と読者に気付かせるきっかけにしたかったのだろうが、おかげで的場は「見立てをズラすくらい過去の罪に怯えている癖に、その前には過去の罪が露呈するリスク上等で見立てを完璧に仕上げてる」というブレブレな姿勢を見せてしまった。
そのためドラマ・アニメでは「なぜか見立てがズレてる」という設定はなくなり、尾ノ上も美雪も見立て通りという事になった。どちらも怪談の現場に安置しただけなので桜樹に比べれば見立ての再現度は高くないが、これはこれで「何故桜樹の時だけ見立ての再現度を高くしたのか」という形で原作のニュアンスを伝えられていると言えるだろう。
ちなみに真壁のポスターを貼ったのは、部内での彼の立場上誰も剥がしはしないと思ったから。まさかそれを剥がそうとする人間が2人も出るとは思っていなかっただろう。「なんで皆真壁のポスターを見ると剥がそうとするんだ…」
連行直前、「自分は悪くない、やめろと言ったのに七不思議を調べたお前たちが悪い」と自己弁護を繰り返すが、青山の父親であった立花に刺され、死の恐怖に怯えて泣きながら死んだ。
かつての上司たちが軒並み死亡し、自身も教師として真っ当に生きてきた後も彼らが遺した罪と秘密に踊らされ、残された彼ばかりが死と言う形でその罪の報いを受ける結果は、的場の視点から見れば憐れではある。
だが、どこかで自らの罪を認めて警察に自首し、法の裁きを受けて罪を償っていれば、彼が望んでいた「平穏な日々」を手に入れることは十分に可能であるはずだった*2が、保身という自分勝手かつ極悪な動機で青山ちひろ、桜樹るい子、尾ノ上貴裕を殺した上に反省すらしなかった以上、何の同情もできない悪党に堕ちたことや、その果てに青山に刺殺されたことは因果応報・自業自得である。公式ガイドブックでも歴代(『獄門塾』まで)で最も共感・同情できない犯人と酷評されている。
後日談で剣持が語った話によると、「高畑製薬」の社名は別の名前に変わっていて、的場の言うように、当時の経営陣や治験の責任者も全員亡くなっており、治験時の事故も30年も前である為に罪に問えなかったが、元高畑製薬が社会的信用を失うのは間違いないとのこと。
報いを受けたと言えなくもないが、そんな背後事情を知らずに真面目に元高畑製薬で働いていた全社員にとっては、迷惑以外の何物でもないだろう…。
ドラマ版(堂本版)では、浅野が桜樹を殺害する光景を目撃したことから全ての事情を察し、浅野が一と行動を共にしている間に、ワープロのメッセージを印刷中の美雪を襲い、浅野のアリバイを確保。
今度は「放課後の魔術師」の扮装で公の場に姿を現し、捕らえられると自分の過去の犯罪を認めた後、飛び降り自殺を行い、浅野を守って死んでいった。
真犯人である元教え子(現在は同僚教師)の自分に対する愛に気付きながら、死体を隠蔽しているという罪の意識からその想いに応えずあくまで教師として接するなど、*3ド外道かつ自分勝手な原作とはほとんど別人になっている。
ドラマ版(道枝版)では、時代変更に合わせて鷹畠建設の元社員で事故現場の責任者と変更されている。
有毒ガスを噴射させた老労働者を会社側が隠蔽する前にかばい責任を被るつもりだった、一の推理披露後自ら青山ちひろに謝罪するなどそれなりの良心がある描写がされており、ドラマ版(堂本版)同様若干ではあるがマシな人物になっているが、「教師としての喜びも得られた」とこぼしたことが遺族の怒りを買ってしまう。
刺されたものの命に別状はなく、きちんと裁かれるだろうと剣持は予想している。
- 浅野令子
ドラマ版での真犯人。
学生時代から好意を寄せていた的場の罪を知った青山を止めようとして誤って殺害。
以後は的場を守りたい一心で七不思議の正体を知った者たちを殺害していった。
愛ゆえの暴走という哀しさがあったとはいえ、最低の行いであることに変わりはなく、青山の父である雨宮から「勝手なことを言うな」と怒りの言葉と共に刺されて死亡する。
だが、自分の行いが間違っていたことを理解し、その報いとして死を受け入れ、雨宮にも謝罪した事から、原作の的場よりは良心や罪悪感があっただけマシではある。
ここで「浅野」という名字を使ってしまった為か、後の事件に登場する同姓の人物は名前が変更された。
勝手なことを言うなー!
- 立花良造(堂本版:雨宮良造)
青山ちひろの父親。娘の失踪の真相を確かめるために警備員として不動高校に潜り込んでいた。
真相解明直後にショックと怒りのあまり的場を衝動的に刺してしまう。
一の説得によりすぐに大人しくなったものの、的場がそのまま死亡したために彼自身が殺人犯として逮捕される。
このために娘の葬儀には出席出来なかった。
しかし、「過去の事件の被害者の父親が立ち会っていると察していた上で、娘の遺体(真相)を突き付ける」という行動を取ってしまった一も迂闊であった、と言わざるを得ない。
せめて、「予め彼にだけ真実を打ち明けておく」配慮さえあれば、衝動的な行動は抑えられたはず。的場も性格上、父親が立ち会ってる事を知っていれば、あんな言葉は発しなかったろうし…。
最悪、剣持にだけでも立花=青山であることを伝えていれば…。
一応、一が立花を止める際に「もしかしたら、あなたがちひろさんのお父さんじゃないかってね」と答えていたため、100%の確証があったわけではないようだし、「立花が凶行に走ったことで一は確信を持てた」という可能性もある。
そもそもいきなり問答無用で刺し殺すのを予想しろというのも無理があるので、一方的な落ち度とも言い切れないが、ここら辺は長期シリーズものの初期にありがちな、インパクト重視のガバガバ考証のせいである*4。
ちなみに公式ガイドブックによれば、その後はせっせと桐箪笥作りの刑務をこなしながら模範囚として刑期を過ごしているらしく、予定より早く出所できそうとのこと。
堂本版では、その後放送された「永久保存版」において懲役8年の刑で済んでいたことが判明する。
道枝版では的場は生存しているので殺人未遂であり、剣持警部曰く「情状酌量の余地がある」とのことで刑期はそれ程重くはならないことが示唆されている。
- 青山ちひろ
10年前に不動高校の「六不思議」について調査していた推理小説研究部部員。
的場の過去の全てを調べつくして警察に通報しようとするも、引き止めようとする的場の手を振り払った拍子に階段から転落してしまい死亡。
死因は完全に事故死であり、殺人事件の被害者と言っていいのか微妙な部分もある(死体遺棄の被害者であることは間違いないが)。
彼女は、的場の過去の悪事を本人の前で告発すると言ってしまっており、そんなことをすれば何らかの方法で止められるのは分かり切っているので、黙ってさっさと警察に駆け込めばよかったのだが、その点は迂闊だったと言わざるを得ないが、少しでも罪が軽く済むように的場に自首して欲しかったのかもしれない。
しかし、それは叶わずに命を落とすことになり、的場の罪がより重くなってしまうとは本当にやりきれない話である。
死体は的場によって楽器室(現在のミス研の部室)の壁に埋められた。(怪談が「呪われた音楽室」に対応しているのはその為)
時期が時期だけに死体は既に白骨化している。
しかし、一を自分と重ね合わせて見ていた的場に対して(白骨死体でありながら)「ヤダー」と言いつつ頬を赤らめ、地震で完全に露出した自分の白骨死体に怯える的場に対して「失礼ね」と言いつつ眉をひそめる等、漫画ゆえの妙にコミカルなお遊び描写がされている。
そのおかげで彼女の死体描写への嫌悪感が幾分か中和されており、彼女の死体をトラウマに感じる読者はそれほどいない模様。
- 神保原治
実際は異常者ではなく、化学兵器の製造命令を拒否したことからスパイ容疑で軍に捕らえられた真っ当な人間だった。神保博士を知る医師の話では、虚偽の告発を受けるも兵器の開発をやらされるぐらいならば、とそれを受け入れて逮捕され、処刑されたという。
6人の被験者達が行方不明になった事件の疑惑の矛先を高畑製薬から反らせるために、当時の社員たちの手でマッドサイエンティストにでっち上げられる。
それにより、人々の記憶は混乱していき、高畑製薬の行方不明事件は社名が変わったこともあり、人々の記憶から忘れられて、
魔術師の神保だけが、的場の手で語り継がれることになった。
名前を利用されただけで事件とは無関係の真っ当な人物ではあったが、冤罪により処刑された挙げ句、死してなおその存在を利用され、さらなる汚名を着せられた非常に不憫な人である。なお、一人息子の行方は不明である。
しかし、神保博士が存在したのは、軍云々の話から明らかに戦前。つまり終戦となった昭和20年より前のことになるため、高畑製薬の事件とは最低15年もの時間差があることになる。スケープゴートとして利用するには無理があり過ぎるのではないか?
そう判断したのか、アニメ版とドラマ版では変更され、アニメ版では不動高校旧校舎で怪しげな実験を行った末に姿をくらませた「頭文字“M”の教師」自分と同じイニシャルである。隠す気ねーだろ…、
ドラマ版(堂本版)では旧校舎が大学病院の研究施設だった頃に患者たちを惨殺し、最後は自害した「魔術師の患者」になった。
- 桜樹るい子
犯人にとって都合の悪いものを発見してしまい口封じで殺された可哀想な被害者。何も悪いことしてないのに・・・。
…ただ、死体発見直後、わざわざ後述の回りくどい暗号を作り、一に連絡して不敵な笑みを浮かべながら「面白い物を見せてあげるわ」と発言しており、明らかに状況を楽しんでいた。
近くに犯人が居たのを知らなかったとはいえ、白骨を見つけた時点ですぐに警察に通報するべきだったのだが……。
尤も、それで的場に殺されずに済んだかは分からないし、もし通報する直前に殺されたら、一が真相にたどり着くことは無かったが……。
生きていれば一を誘惑する美雪の恋のライバルポジションについていたかもしれないが、ぶっちゃけ緒方先生と同じ立ち位置という時点で死亡フラグだったと言えなくもない。というか、前回で美雪のライバルポジが現れたばかりなのにこれ以上増やしてどうするという話である
その後発売された公式ガイドブックによると、旧校舎を取り壊したあとに建てられた新校舎では、とあるトイレに彼女そっくりの幽霊が出るという噂が流れているらしい。
彼女の魂は成仏できず、未だにさ迷っているというのか…。
彼女の残した暗号
「のち恋みに暗み生き血の血の名と血吸い貝に砂」
は、これをワープロのローマ字入力モードで打ち直して漢字変換すると、
「壁に骨が隠されている」
となる。彼女は、青山ちひろの白骨を発見した後、その場所を示すこの暗号を作成。電話で呼び出した一に解かせ、その後で白骨を見せるつもりだった。
まさか直後に白骨を隠してた真犯人に殺されて、これがダイイング・メッセージになってしまうとは彼女も思いもしなかっただろう。
本作の肝となったトリックは文字をそれぞれ別の文字に置き換える換字式暗号、いわゆるシーザー暗号と呼ばれているタイプである。
現代でこそ暗号とも呼べない稚拙な文字変換によるものだが、発表当時は1993年*5なので、それこそまともにキーボードに触ったことすらない人が多くいる時代でもあった。
『キーボードの配列』という鍵を調べることさえままならないのだから、解けない人にはどれだけ考えても解けない、パソコンが日常生活に必要になり始めた過渡期である当時だったからこその暗号でもあったと言えるだろう。
- 尾ノ上貴裕
「明日もっといいポスターを持って来る」と言っただけで殺された第2の被害者。当然何の非もない。
理由があんまりすぎた為か、アニメでは殺害の理由が「暗号を解こうとしたから」に変更されたが、それでも可哀想な被害者であることには変わりはない。
「犯人たちの事件簿」でもフォローが入っており、こちらでは尾ノ上が本気でポスターを剥がそうとしていた為に殺されている(真犯人の的場も、当初は本気でポスターを変えようとしているのか半信半疑だった)。
犯人に殺される直前にたまたま暗号をひらがなで打ち直していたことが、一が事件の真相に近づく鍵となった。
もしも殺されずに生きていて、真壁の秘密が明かされていたら、笑いながら真壁を馬鹿にしていたかもしれない。
- 真壁誠
- 鷹島友代
実は鷹島が真壁のゴーストライターとして小説を書いていた。
しかし、鷹島は鷹島で真壁をいいように操って楽しんでいる節があり、2人の関係は(ある意味)良好のようだ。
ドラマ版とアニメ版では、実は鷹島の方が優位という設定は削除されている(理由は不明だか、尺が足りないとか子供にも分かりやすくといった所だろう)
真壁の浮気に本気で落ち込んだりと、食えない女から幸薄い印象に。
これでは真壁にヘイトが溜まる一方だからか、ドラマ版では立場逆転、アニメ版では怯える鷹島を抱き留めるといったフォローがされた。
なお尾ノ上の死や美雪の負傷のそもそもの原因を作ったのは真壁なのだが、そのあたりをどう思ってるのかは不明。
(※2人が的場に襲われたのは「青山の死体を隠すために貼られたポスターを剥がそうとした(尾上は剥がすことを仄めかす発言をした)から」だが、
その理由はポスターが顔写真付きで真壁の小説を宣伝するものであり、真壁からのイジメやセクハラにそれぞれ憤慨していた2人が彼のポスターに嫌悪感を抱いたから)である。
早い話、尾ノ上が殺されたり美雪が負傷したりしたのはこいつのせいである。逆に言うと、的場は真壁に散々振り回されたともいえる)
推理したワイヤートリックにしても、生物室の鍵自体が7年を経て使用不能になっていたために実行は不可能だった。
実際は的場のミスリードにまんまとハマってしまったのだ。
ガラケーで配信されていたゲームではワイヤートリックも鷹島の入れ知恵という事にされた。
…が、実は生物室の鍵が使えなかったのは、一が鍵穴にガムを押し込んでいたからだが、そんな仕掛けが無くても、ワイヤートリックは時間的に不可能であることが証明済みだった。
一がわざわざこの仕込みをしたのは、真犯人をより確実に追い詰めるのと、真壁への嫌がらせをしたかったからかも知れない。
事件解決後、一はこの真相を剣持に明かし、きっちり絞られるのであった…。よくよく考えてみたら証拠捏造である。
ちなみに、公式ガイドブックでは「事件後にゴーストライターの事実が発覚し、真壁の人気は地に落ちた上に鷹島もすっかり人が変わってしまい、2人の関係が一転してしまった」という記述があるが、その後再登場した真壁と鷹島の関係性にはあまり変わりはないようなので、この設定は結局没になったと思われる。
(ドラマ版ではこの「2人の関係が逆転してしまった」という設定が採用されている。またそちらのある事件にて、鷹島は金田一史上最もカオスなキャラになってしまうのであった…)
道枝版では、ラストで真壁のゴーストをやめ離れ一についていくと宣言した佐木を引き留めようとするが、結局佐木は真壁から離れることに。その後真壁は登場していないことから、堂本版のようにレギュラーにはなっていない模様。
- 6人の治験被験者たち
報酬に釣られて高畑製薬の新薬実験に参加したばかりに命を落とし、遺体を埋められる羽目となった人たち。
死体は会社の社屋と敷地(後の不動高校旧校舎とその周囲)のあちこちに埋められ、埋められた場所は的場によって六不思議の舞台となった。
事件解決後に警察の捜査によって白骨化した死体が発見された。
当時彼らの家族が騒がなかったのだろうか?と思うが、恐らくこれは意図的に、身内のいない(あるいは相当に疎遠)人々を被験者として選んでいたのだろう。
【謎解きについて】
恐ろしい事件背景とは裏腹に、トリック・犯人当ては、物凄く簡単である。
というのもこの事件、トリックが分かれば自動的に真犯人も分かってしまうのである。
そして肝心のトリックについてだが、有体に言うと「『あるもの』の性質を応用しただけのもの」であり、ヒントがストレートなのも相まって見抜くのはそれほど難しくない。
総じて『金田一少年の事件簿』の中でも初心者向けの事件である。
初心者向け故に、テレビドラマ及びテレビアニメ版では(放送時期も考えて)最初のエピソードになったのだろう。
計画殺人であることの多い他の事件と異なり、今回の事件は突発的なものであり、トリックを考える時間が数時間しかなかったので、仕方ないと言えば仕方ないのだが。
的場「正直2日くらい欲しい……!」
とは言えこれでも推理小説家志望の学生が考え出して親友が再現したトリックと原理は同じだったりする。
流石にあちらの方が洗練されてはいるが、それでもあちらが精いっぱい頭を捻って考え出したであろうトリックを原始的な形ではあるが土壇場で思い付いた辺り、妙な才能はあったのだろう。
的場「私もとんだ策士だな…」
この事件はむしろそれらよりも「ホワイダニット=動機」の方に重点が置かれている。
なお、鏡を使ったトリックがあるのだが、原作の時点で「映っている女子の制服が右前(鏡像なので左前が正しい)」という絵になっており、
これについてはまだ犯人が実物の制服の方をいじっている(本物をボタンの付け替えや安全ピンなどで左前に着せて映した)で済むのだが、
TVドラマ(堂本版)ではわざわざ原作の制服にないワッペンが追加され、その「F」(不動高校の頭文字)が鏡文字になっていないというミスがあった。
【ドラマ版】
◇原作との違い
堂本版
- 一は不動高校に転校してくる。
- 旧校舎取り壊し中止の脅迫文が届いた件について、職員会議が執り行われる。
- 桜樹るい子の名前を桜樹マリ子に変更される。
- 実在のAV女優に似た名前の人物(桜樹ルイ)がいたことが発覚したための配慮。
公式ガイドブックでは「編集部に鼻息の荒い男から『こいつ(桜樹)イイっすね』という危ない電話が腐る程かかってきた」というエピソードが語られている*6。 - ちなみに、道枝版では原作と同じ桜樹るい子になっている。
- 壁が崩れるキッカケとなったものが、原作の地震から真壁が桜樹に突き飛ばされた拍子に本棚が倒れ、その本棚が壁に当たったに変更。
- 「放課後の魔術師」のモデルが科学者から患者に変更。
- 魔術師の仮面もなぜか眼のラインなどのない真っ白い物になっている。夜のシーンではコワいが、昼間の場面だと結構剽軽かも。
- 事故を起こした施設が製薬会社から病院に、的場の立場が元研究員から元医師に変更されている。また、失踪の原因が治験から医療ミスに変更。
- 立花良造の苗字を雨宮に変更。
- なお、後にオリジナルエピソード「金田一少年の事件簿 永久保存版」で再登場。
そこでは懲役8年の判決を受けて服役していたが脱獄し、一が何者かに撲殺され葬儀が開かれるという情報を知り、
葬儀に参列したいがために「放課後の魔術師」の扮装をして参列、「放課後の魔術師」名義で記帳まで行い、
祭壇に一礼した後に再逮捕されるという展開になっている。 - 開かずの儀式目撃後、科学室(原作では生物室)に到着する人物の順番が異なる。原作では一と良造→真壁→美雪→的場→佐木→尾ノ上の順(鷹島は警備室で待機)だが、ドラマ版では一と良造→浅野→美雪と佐木と鷹島→尾ノ上→羽田と的場→真壁の順になっている。
- 七不思議の真相のダイイングメッセージをワープロに書き残すのを、桜樹から尾ノ上に変更。その際にダイイングメッセージの内容が少し変更されている。
- 尾ノ上は、原作ではキーを叩いているうちに暗号がひらがなになったことに気付いただけだったが、ドラマでは死に際にキーを叩いて「せらとなか」(日本語入力で「ぽすt」と入力し、ポスターに秘密があることを暗示するメッセージを残している。
- 七不思議の内容が変更されている。
- 原作にあった「開かずの生物室」はドラマでは科学室で起こった事になっており、「開かずの科学室」に変更。生物室の話は「生物室の生首」になっており、「30年以上前、女子生徒が実験中にガス漏れで中毒死し、彼女に好意を持っていた男子生徒が彼女の頭部を切断し、生物室の標本の中に入れた。それ以来、夜中になるとその女子生徒の目が開く。」という内容になっている。
- 原作にあった「呪われた楽器室」は「男子生徒が楽器室のガラス戸に頭をぶつけて死亡。それ以来、楽器室のガラス戸に血塗れの男子生徒の霊が映る。」という内容になっていたがドラマでは「呪われた音楽室」になっており、「女子生徒が音楽室でピアノを弾いていた時、自分が振った男子生徒に背後から刃物でメッタ刺しにされ、死亡。それ以来、彼女が死亡した時間になると、音楽室から彼女が最期に弾いていた曲が流れる。」という内容になっている。
- 佐木達は桜樹に呼び出された事になっている。
- 真壁がアリバイやゴーストライターの事で警察に問い詰められており、一が真壁の無実を証明するシーンが追加。
- なお、原作では真壁がワイヤーのトリックやビデオカメラの映像を説明していたが、ドラマ版ではワイヤーのトリックを剣持、ビデオカメラの映像を一が説明している。
- 30年前に起こった事件の真相を語る人物が剣持になっている。
- 桜樹殺害のトリックに使われた鏡はトイレの大鏡から演劇部の大道具の鏡に変更。
- 美雪が殴られた凶器をハンマーからレンガに変更。また、放置される場所も「血に染まる井戸」のそばから「双子の木」の上に変更。殴られた理由はワープロのメッセージを印刷しようとしたためになっている。
- 事件が起きたことにより学校は休校になる。
- 桜樹、尾ノ上、青山を殺害した犯人を変更。
- 壁に埋められた青山ちひろの遺体が露わになったのが、原作の地震から向井刑事が壁を壊した時に変更。
- 六不思議の真相を知ったちひろは原作では警察に通報しようとしていたが、ドラマ版では会報に載せて学校中に知らせようとしていた。
- 雨宮が青山ちひろの父親であることは本人が語ったことで初めて判明する。
- 一が桜樹に「放課後の魔術師なんていなかった」と語りかけるシーンはカット。
- エンディングが異なる。美雪は既に退院しており、学校で一と一緒にいたが、女教師にナンパしている一に呆れている。
道枝版
- 鷹島友代は登場しない
- その為、鷹島の代わりに佐木が真壁のゴーストライターをしている。
- 冒頭からミステリー研究会の集会が開かれ、美雪が研究会員たちに七不思議のエピソードを説明している。
- 美雪はミステリー研究会に所属している。
- 的場と一は参加していない。
- 七不思議の内容が一部変更。また、アニメ版同様「七つ目の不思議を知った者は放課後の魔術師に殺される」と言われている。
- 「知恵の女神」が「死を刻む大時計」に変更。「2階廊下の大時計の止まった針を逆に回した教師が下敷きになった」というもの。
- 「首吊り大イチョウ」が「底なしプール」に変更。「赤い水着を着ていると何者かに足を掴まれプールに引きずり込まれる。数年前死んだ水泳部員の足首にも赤黒い痣があった」というもの。
- 「呪われた楽器室」が「赤い音楽室」に変更。「教師と生徒が音楽室で無理心中を図り、途中で心変わりした教師が何度も腹を刺された。その時の血は拭っても取れず残っている」というもの。
- 一は初登場シーンで不出来なテストをドラム缶に燃やそうとしてボヤ騒ぎを起こす。
- 一と桜樹は面識が無い。
- 桜樹の殺害方法が紐状での絞殺ではなく、手や腕による扼殺に変更。
- 真壁が大賞を取った小説のタイトルを「ブレスレット殺人事件」から「隠された殺人」に変更。
- 桜樹が青山の遺体を発見したきっかけが、「地震による壁崩れ」から、「桜樹が真壁を突き飛ばした際にたまたま棚を壁の方に倒してしまい、その流れで壁に穴が空いた」に変更。
- 桜樹が電話で呼び出した相手を美雪に変更。その他の部員は的場が桜樹を殺害した直後に彼女のスマートフォンのメッセージアプリで呼び出した。
- 宿直室にあった会報誌に触ろうとする人物を一から尾ノ上に変更。
- 一は桜樹に呼び出された美雪の付き添いで旧校舎に赴いている。
- 放課後の魔術師は堂本版同様に白仮面であるが堂本版より黒目が強調され、右目は欠けている。
- 生物室が旧校舎の2階に、死の儀式を目撃した場所が新校舎の2階の渡り廊下にそれぞれ変更。一たちは階段を下りてから旧校舎に入り、階段を上って生物室に到着した。到着までには約50秒を要した。捜査の際一と剣持が新校舎の2階の渡り廊下から旧校舎の生物室まで競争しながら時間を測っている。
- 一が死の儀式を目撃した後、生物室に到着する人物の順番が異なる。原作では一と良造→真壁→美雪→的場→佐木→尾ノ上の順(鷹島は警備室で待機)だが、道枝版では一と良造と美雪→的場→尾ノ上と佐木→真壁(生物室のドアが壊された後に到着)の順になっている。
- 死の儀式のために設置されていた六芒星が五芒星に変更。蝋燭の数も変更。
- 一は剣持とは初対面という設定になっている。
- そのため、一は剣持のことを「刑事さん」と呼んでいる。
- ワイヤートリックや生物室の鍵穴に関するシーンは全てカット。
- 尾ノ上が真壁にゴーストライターの疑惑を追及するシーンが追加。
- 追及された真壁は尾ノ上を軽蔑し、逆上した尾ノ上は近くにあった木材を真壁に投げつけ、真壁が手を負傷。
- その後尾ノ上は学校中に貼られていた真壁のポスターを怒りに任せて破き、青山の死体が隠された壁に貼られていたポスターも破こうとした際に襲われた。
- 時代設定の変更に伴い、桜樹が暗号を残した媒体をノートパソコンに変更。
- 暗号自体も文字列ではなく経度緯度を示す数字列に変更。その場所の国名を順に列挙すると「カザフスタン」「ベルギー」「ノルウェー」「ナイジェリア」「カンボジア」「ニホン」「ホンジュラス」「ネパール」となり、頭文字を読むと「カベノナカニホネ(壁の中に骨)」となる。
- 堂本版同様真壁がゴーストライターと一連の事件に関する事情聴取のため、警察に連行される。
- 佐木が的場に相談を持ち掛けた後の出来事なので、的場が警察に相談するよう佐木を誘導したものと思われる。
- 美雪が襲われたシーンが変更。
- 学生証を部室で紛失してしまったため、一人で探しに行く。一人で行った理由は「学生証に(幼少期の)一とのツーショット写真が挟んであるのを知られたくなかったから」とのこと。
- 襲われた理由が「真壁のポスターをはがそうとした」から「学生証を見つけた直後にパソコンに表示された、桜樹の残した暗号を解こうとした」に変更。キーボードに付着した血も美雪のもの。
- 的場の前職が高畑製薬の社員から鷹畠建設の作業員に変更。
- 道枝版のみ放課後の魔術師のモデルになった人物は未登場。代わりにガス漏れを起こしてしまった熊沢という老労働者が登場し、彼を的場が庇おうとする。
- 隠された死体は治験者でなく日雇いの作業員に、6人の死因は工事中にガス管を破損させたことで発生したガス漏れによる中毒死にそれぞれ変更。
- 青山の死因が転落死から的場による扼殺に変更。また、旧校舎の骨を見た青山は警察に通報しようとはしておらず、的場に呼び出され殺害されている。
- 地震により死体が壁から出てくるシーンはカット。
- 的場は動機を語る際、見苦しい自己弁護をしていない。
- 堂本版同様、立花が青山ちひろの父親であることは本人が語ったことで初めて判明する。
- 的場は立花に刺されたものの死亡しない。また、的場を刺した立花の罪については「情状酌量の余地がある」と剣持警部が言及するシーンがある*7。
- 剣持の「放課後の魔術師は二度と現れない」というセリフはカット。
- 六不思議は生徒達の創作になっており、数が事故の犠牲者数と一致するのは偶然(?)。
- 事故の犠牲者6人の死体は全て旧校舎の建物の床下に隠されていた。
- 堂本版と同様、一が桜樹に「放課後の魔術師なんていなかった」と語りかけるシーンはカット。
- 堂本版同様美雪は退院している。
- 佐木が真壁のゴーストをやめ一につくことを宣言する。それを真壁が引き止めようと追いかけるというコミカルなシーンが追加。
【アニメ版】
◇原作との違い
- 序盤で語られる七不思議は「魔の十三階段」から「開かずの生物室」に変更。
- 一が屋上にいた理由が原作の創立祭の準備のサボりから授業をサボって美雪の弁当を盗み食いしていたに変更。
- 一が着地に失敗した後、女子生徒達から「人類のクズ」「数学のテストは0点」「こんな奴が優等生の美雪と幼馴染みなんて信じられない」と言われ、美雪から「宿題は自分でやりなさい」と頼んでおいた宿題を返されるシーンが追加。
- 桜樹のお色気描写もカットされており、初登場時は一の宿題を取り、「私の頼みを聞いてくれたら代わりに宿題をやってあげる」という展開になっている。
- 鷹島友代と尾ノ上貴裕の学年を3年生に変更。その為、一は尾ノ上の事を「尾ノ上さん」と呼んでいた。
- 一がミス研の部室に入った際に、桜樹が出したクイズを解くシーンが追加。これにより「桜樹はクイズを出して皆を試したがる性格の持ち主」という描写がなされ、謎解きの鍵となる暗号を遺す伏線になっている。
- 犯人が尾ノ上や美雪を襲う際、「放課後の魔術師」に変装している。
- 的場が「放課後の魔術師」として語った人物を、神保博士から教師Mに変更。
- 桜樹の仕業ではないのかと思う人物が一から美雪に変更。
- 尾ノ上はポスターの件が削除され、暗号を解こうとした為に殺害される。また、殺害後は印刷室の怪談に見立てられる。
- 見立ての法則が「被害者の性別とシチュエーションが一致する怪談」から「割り振られた番号順」に簡略化。それに伴い、見立てに使われた物以外の七不思議に関する説明が大幅に削除。
一方で七不思議の解説がチラッと映るシーンが追加されており、地味に原作だと詳細不明のまま終わった女神像の怪談の内容が確認できる。 - ミステリー研究会の会報は桜樹が所持しており、それを見つけた立花が一に渡すという設定になっている。
- 高畑製薬という名が初めて出るのは原作の剣持の調査から会報に掲載されている青山ちひろのレポートに変更。また、高畑製薬で6人の人間が行方不明なっていると語る人物が、神保の教え子から一に調査を依頼した剣持に変更。
- 美雪が部室に行く理由が原作の桜樹の残した暗号をコピーしに行くから一から借りたハンカチを探すに変更。
- 美雪の「はじめちゃん、たすけて」が、襲われた部室ではなく、井戸のそばに放置された後に変更。美雪自身、アニメ化による規制のためか、原作のように酷く出血している様子は無い。また、美雪を発見した時、佐木が一に同行していない。
- 一が「美雪がお礼を言って去って行ってしまう」という悪夢を見るシーンがカット。また、意識を取り戻した美雪に泣いていることを指摘され、慌ててごまかす、というシーンが追加。
- ミス研の部室がもともとは楽器室だったという設定が削除された。
- 真壁と鷹島の関係が中盤で(視聴者に)明かされるも、佐木や一に知られる描写はカット(ただし、佐木は二人の関係がわかる現場をこっそり撮っているシーンがある)。
- 桜樹殺害のトリックの鍵となるものが原作の廊下の窓から病院の近くのビルに変更。
- ちひろの白骨死体発見後に地震は起こっていない。
- 犯人殺害に使われた凶器を、ナイフからハサミ(ミス研の部室にあったもの)に変更。
- ラストで一が美雪の着替えの途中に病室に入ってしまうというシーンと、直後の2人がいい雰囲気になったところに剣持が乱入してしまう、というシーンがカット。また、一が鍵穴にガムを仕込んだという種明かしをする場も、美雪の病室に変更され、剣持に首を絞められたり追いかけ回される一の様子を、ベッド上で起き上がっている美雪が微笑みながら見ている、という和やかなシーンで終わりになっている。
- 一般病棟に移った後の美雪の病室は原作では不明瞭だが、アニメでは明確に個室になっている。
【余談・その後のミステリー研究会】
今回の事件で部員2人と犯人である顧問が殺される悲劇に見舞われたミス研。さらに後の事件でまた1人失ってしまう…のだが、廃部にならず現在も時々長編のプロローグや短編でその活動を見ることができる。
それどころか5人しかいなかった部員は一と美雪を加え、さらに十数人にまで増えた。
人数が増えて部も賑わい、桜樹の霊も喜んでいるだろう。
ちなみに桜樹亡き後の会長(部長)は真壁→美雪と代替わりしている。
(……はずなのだが後の作品である「吸血桜殺人事件」の冒頭では、美雪ではなく真壁が話し合いの進行をしている。)
【さらに余談】
後に本作のスピンオフ『高遠少年の事件簿』、小説版『金田一くんの冒険 どくろ桜の呪い』は、この作品と似通った部分が多く見受けられる。
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▷ コメント欄
- 依頼によりコメント欄をリセットしました -- 名無しさん (2018-03-25 01:55:56)
- 当時「六不思議って何だよ!」と思った人は自分だけではあるまい。オカルト・都市伝説的には七つ全部を知ると殺されるので、生徒の間に伝わっている話が七つ未満でも「全部知ってる人はもう死んだから」という理由で七不思議と呼ばれたりする -- 名無しさん (2018-07-08 15:15:52)
- しかし、青山ちひろはなんで警察に届ける前にいきなり的場に詰め寄るなんてマネしたんだ?「このことを警察に言うつもりです」と言ってたから自首をすすめにいったわけでもないだろうし。 -- 名無しさん (2018-07-28 08:22:27)
- 『手首の這い回る印刷室』なんだが、アニメではアダムスファミリーのハンド君のごとく手首を動き回ってるシーンが追加されてて怖かった -- 名無しさん (2018-09-07 23:45:30)
- 『犯人たちの事件簿』を見ると、逆に的場に同情してしまった。 -- 名無しさん (2018-10-12 20:35:05)
- ↑3 的場が金田一の顔に青山ちひろの顔をだぶらせた演出から推測するに、はじめ同様、正義感や事件を暴くことへの使命感が強いタイプなんだろう。だから内緒で警察にちくるんでなく、正々堂々本人の前で全てを話してから警察に言うつもりだったんだろうが……。事件の犯人の目の前で洗いざらい暴露したら却って危険だと認識できてなかったんだろう(彼女自身の死はあくまで事故だが)。 -- 名無しさん (2018-10-21 16:05:58)
- ↑4「ここまで言えば自首してくれるかも…」という希望的観測とか -- 名無しさん (2019-01-20 15:07:23)
- 壁に遺体埋めた学校というとファミ探思い出すなぁ -- 名無しさん (2019-03-20 01:44:44)
- 「犯人たち」読んでそういやこの犯人って本当に最初から最後まで計画性ゼロなんだよなと思い出したわ。昔読んだ時の怖さと動機のクズっぷりしか覚えてなかったわ。 -- 名無しさん (2019-04-03 23:28:08)
- 何かの本に最も同情・共感できない犯人だと書かれていたがそもそも殺人犯に、いや犯罪者に同情・共感などしてはいけないだろう -- 名無しさん (2019-04-11 09:35:05)
- ↑といっても、「家族や恋人を殺されて、それをしたやつは罪悪感もなくヘラヘラ笑って過ごしている」って動機で行われた復讐に同情・共感するのは人間としてふつうのことだぞ。大半の人間は実際に実行しないだけで -- 名無しさん (2019-05-16 15:39:06)
- 原作と設定結構変えてる(笑) -- 名無しさん (2019-06-02 10:43:03)
- 小心者の自己保身のための秘密保持目的による殺人。金田一の長編作品では珍しい、復讐以外の動機のせいか、やたら最低最悪の犯人と言われがちなこの事件の犯人には正直同情を禁じ得ない。 -- 名無しさん (2019-09-03 16:05:08)
- オマージュ元の「ファミコン探偵倶楽部 うしろに立つ少女」がリメイクされるそうで。この話が好きだったらプレイしてみてね!(ダイマ) -- 名無しさん (2019-09-05 09:31:44)
- ↑2保身連続殺人という動機だけで最低最悪と言われてるわけじゃないよ。保身連続殺人をやった犯人なら他にも例はあるんだし。的場はそれに加えて、発覚後も観念しないばかりか「七不思議を調べたお前達が悪い」なんて逆恨みをしたのが致命的過ぎるよ。死体の見張りを押し付けた上層部を恨むならまだ分かるけど、何も悪くないのに殺された生徒達を恨むのは筋違い過ぎるし -- 名無しさん (2019-09-06 19:05:45)
- 原作の織絵、アニメの桜樹先輩とヒロインっぽい子の真っ先の退場って今でこそよくあるけど当時では珍しいよな。見返す度に知ってても衝撃受けるもん。初期金田一はリアルタイムで見たかったわ -- 名無しさん (2019-10-07 21:07:55)
- 果たして尾ノ上がこの事件で生存して、もしその後千家や井沢みたいに犯人になっていた場合彼ら並みに同情されたのかという疑問が常に頭に思い浮かぶ -- 名無しさん (2019-10-10 06:42:45)
- 尾ノ上を殺せてなぜ美雪を殺せなかったのか -- 名無しさん (2019-12-07 19:11:12)
- 的場はやってることは身勝手そのもので同情の余地はないがそこに至る理由(自身の平穏が壊れることを望んだ)は大人になるとある程度共感できてしまうと思う -- 名無しさん (2020-01-19 19:25:44)
- ↑3真壁に襲いかかるシーンを回顧して「尾ノ上は元々そういう素質があるやつ」呼ばわりされそう -- 名無しさん (2020-07-05 02:13:59)
- 的場「お前はああ 私がああああ 可哀想だとは 思わんのかァァァァア!!!」 -- 名無しさん (2020-09-23 18:22:39)
- 「真壁・・・お前どんだけ嫌われてるんだよ・・・」 -- 名無しさん (2020-11-11 11:29:20)
- ↑5 尾上の時はまだポスター剥がしてもいないのに「もっといいのを持って来る」と言っただけで短絡的ではあるが計画的に殺してしまった。一方で美雪はいきなり剥がそうとしたので大慌てで殴った。ここまでは推測だが、作中でも本人が「血を拭くのが大変で生死までは確かめなかった」と言っている -- 名無しさん (2021-01-10 07:20:21)
- ドラマじゃ経費削減か、人数減らされる傾向なのに増えに増えた珍しい話。初回だからかもしれないけど。しかしミス研よく潰れなかったな -- 名無しさん (2021-01-12 09:22:31)
- 怪談を流したら死体を隠した場所が目立つだろう -- 名無しさん (2021-02-21 09:15:42)
- ドラマでの尾ノ上の殺害理由は実際に部室のポスターを剥がして青山の白骨を見てしまったから -- 名無しさん (2021-03-30 21:50:16)
- 歴代屈指のゲス犯人として名高い放課後の魔術師こと的場先生だが、現実の殺人事件における動機では罪の隠蔽の方が金田一ワールドで最もありふれた復讐よりも断然多いんだろうな。 -- 名無しさん (2021-07-17 16:22:27)
- 的場より酷い犯人はあまりいないが、的場より酷い被害者は結構いるという -- 名無しさん (2021-07-17 17:26:33)
- ↑5 特番だったから予算は十分にあったんだろうね。評価次第ではレギュラー化もあったから功を成して達成できた、と -- 名無しさん (2021-09-04 12:42:14)
- こういう身に余る重荷を背負ってしまった人間の心の弱さと狂い方を生々しく描いた憐れな小物系犯人は、一周まわってなんか好きだわ。復讐系はもうお腹いっぱいだし -- 名無しさん (2021-10-27 09:25:57)
- ↑最後の怯えきった惨めな死に様は、当初は怒りを見せてた一からさえ「あそこにいたのは放課後の魔術師なんかじゃなくて哀れな人間だった」とある種の憐れみを抱かれるほどだからな。ここまで突き抜けると(漫画の悪役としては)味のあるキャラだと思う。 -- 名無しさん (2021-10-31 01:08:45)
- 被害者に無関係な身勝手な動機、バレた後の居直り態度といい正真正銘のクズゲス犯人だけど、後半は被害者クズのターゲット以外は殺さない復讐同情犯人ばっかの印象だからこういう犯人も適度に入れて欲しかったわ。 -- 名無しさん (2021-10-31 12:35:30)
- 加害者擁護とか批判されることもある金田一でさえ呼び捨て罵りに終始した犯人だからな -- 名無しさん (2021-11-02 06:38:52)
- 大元はそこまで極悪人でなかったからこそ、そこから人として教師としてドンドン堕ちていく様が印象に残る犯人 -- 名無しさん (2021-11-09 22:28:21)
- ↑17 尾ノ上の時は最初から不意をついて殺すつもりだったので、「布を巻いた」ハンマーで頭部を滅多打ちにし、出血を少なくしたうえで遺体を始末している。対して美雪の時は彼女がいきなりポスターをはがそうとしたため、「むき出しのハンマーで慌てて撲った」ために血が大量に飛び散ってしまい、拭い去るのに夢中になっていたせいで生死を確かめる暇がなかった、と説明されている。…まぁ、なんでぬぐった後にトドメを刺さないのかという疑問は残るけど。もう一がすぐ近くに来ていて、慌てて逃げ去ったからかも知れない。 -- 名無しさん (2021-11-12 14:14:23)
- 下っ端の悲哀で全く同情出来ない動機過程ではないのだが、「お前達が悪いんだ」が台無しNGワードだった -- 名無しさん (2021-11-19 01:22:02)
- 気持ちは分かるが死刑は確実だっただけに立花さんが自ら殺して殺人犯の刑務所送りになったのが後味悪かった。 -- 名無しさん (2021-11-22 20:28:30)
- さて、これがまた五代目ドラマの最初の事件になるらしいが果たしてどうなるか -- 名無しさん (2022-03-26 10:25:26)
- 鷹島が登場しない他にワープロとかフロッピーディスク、旧校舎の舞台設定が大きな根幹にあるので、27年が経ってどう変わるか注目。 -- 名無しさん (2022-03-31 10:27:02)
- ↑ワープロ、フロッピーはノーパソ、USBメモリに置換はできるけど問題は旧校舎だわな -- 名無しさん (2022-04-07 11:52:39)
- ↑旧校舎の舞台設定は原作通りに出来なくもなさそうだけど、やっぱりアニメみたく変更されるのかね -- 名無しさん (2022-04-07 12:41:49)
- かなりご高齢の筈なのにデカい鏡を素早く動かしハンマーで撲殺し死体を吊り上げる的場先生のフィジカル -- 名無しさん (2022-04-08 05:08:59)
- アニメでも剛版でも道枝版でも最初の事件で頭かち割られる美雪ちゃんかわいそう -- 名無しさん (2022-04-24 23:30:48)
- 道枝版、的場は生存してた(剣持のオッサンが言及)。最初の動機は割と同情できそうな感じなんだけど、青山ちひろを呼び出すなり殺してたからクズ度としてはトントンかな -- 名無しさん (2022-04-24 23:38:10)
- ↑それでも原作通り刺されたし、生存したことで罰を受けるわけだしな -- 名無しさん (2022-04-24 23:40:03)
- 的場先生が死体の番人になった経緯とか穏やかな暮らしとか掘り下げられてて個人的には良かった。ただあれなら青山ちひろを故意に殺す改変は余計だったかな -- 名無しさん (2022-04-24 23:41:38)
- ↑自分的には立花の「娘を故意に殺しておきながら何のほほんと穏やかに暮してんだ!」という怒りに繋げられそうだからこれはこれでいいかな。原作が「小心故に堕ちていった男」なら今回は「自分の罪から目を逸らして綺麗なところだけ見ようとした男」という感じ。 -- 名無しさん (2022-04-24 23:53:36)
- 道枝版の学園六不思議は生徒の創作という事になったけど、行方不明の作業員の人数と一致してたのをオッサンが不思議がってたし、最後の6人の白骨遺体が順に映し出される映像と金田一の無言のシーンも相まってオカルト要素が増していたのが結構好き -- 名無しさん (2022-04-25 00:24:41)
- 細かいけど「金田一が立花の正体を知らなかった」も良改変だと思う。原作ママだと「正体知ってるのに娘の遺体と仇を目の前に置く」という無神経すぎることしちゃったゆえの悲劇だったし -- 名無しさん (2022-04-25 01:01:08)
- ↑3 罪悪感という面では原作よりマシとはいえ人殺しだしな。元々根っからの悪人ではないけど勇気もなくて泥沼にハマった感はよく出てた。 -- 名無しさん (2022-04-25 07:02:48)
- 工事現場の爺ちゃんが可哀想だったなぁ -- 名無しさん (2022-04-25 08:49:54)
- 尺の都合上か、美雪が犯人に襲われたことによる金田一の心の動きの描写が道枝版だとかなり弱くなってた気がする -- 名無しさん (2022-04-25 10:57:12)
- 鷹島が出ない代わりなのか「高畑」製薬が「鷹畠」建設になっていたな -- 名無しさん (2022-04-25 15:29:19)
- 令和版放課後の魔術師は比較的怖くなかった -- 名無しさん (2022-04-25 17:13:25)
- ↑3尺の都合もあるけどいくつか事件を解決した後ならまだしも何の事件も解決した事もない最初のエピソードでいきなりメンタルやられて事件から身を引くって言うのもなんか妙な気もするし仕方ない -- 名無しさん (2022-04-25 19:52:29)
- 原作より立花の出番がだいぶ増えてたな。一から「バナさん」なんて呼ばれ方してたし -- 名無しさん (2022-04-25 19:59:52)
- ↑8 だって原作第1話が「ボーガンに気づきながら矢をどける事をしなかった金田一」だぞ -- 名無しさん (2022-04-25 20:05:49)
- しかし放送から一日足らずで変更点をまとめあげるとは …一週間ルールってどうだっけ? -- 名無しさん (2022-04-25 22:47:37)
- 的場先生と立花さんの掘り下げと謎の真壁に尺が割かれて桜樹先輩の扱い何なら歴代で一番悪いまであるけど、暗号は頭よくなってたな。どっちかっていうと教養知識寄りのクイズで原作なら美雪が先に気付きそうな奴だったけど -- 名無しさん (2022-04-25 23:54:51)
- ↑2 コメントで触れるのはいいけど、記事に書くのは一週間待たないとダメ。なので消しとく。 -- 名無しさん (2022-04-26 08:52:03)
- ポスターを持ってこようとしただけで殺された尾之上がポスターというポスターをパワーで剥がして殺されたのには笑ったわ。いい改変だと思う。唯一残ったポスターに意味も出るしな
- ↑そういやそのシーン、全部剥がして穴に気づいて殺されてたような気がするけど、無事な奴持ってきて張り直したんだろうか -- 名無しさん (2022-04-26 16:59:17)
- 金田一の頭脳に一目置くどころか、面識があるかどうかも怪しく電話は美雪で開幕10分死亡である意味斬新な今回の桜樹センパイ…そのお陰?で感情移入するシーンが全滅したから死んでもそんなに悲しくないけど -- 名無しさん (2022-04-26 17:49:31)
- 今tverで見たんだが話がずいぶん雑なまとめ方してる印象が・・・・・・ -- 名無しさん (2022-04-26 19:16:29)
- 桜樹るい子が人気AV女優のパロネームなことはよく知られているが、青山ちひろも実は同時代の人気AV女優・青山ちはるのパロネームなことはあまり知られていない -- 名無しさん (2022-04-27 15:34:38)
- 一週間ルールが長い……。バナさんの人柄がすごく好き。 -- 名無しさん (2022-04-29 00:16:34)
- 未遂とはいえバナさんが殺人犯にならずに済んでよかったと思う -- 名無しさん (2022-04-29 18:20:41)
- 道枝版の的場先生が壁に埋めるシーンでレンガ積んでるの見てつい笑ってしまった。匠の技…! -- 名無しさん (2022-04-30 06:20:33)
- ランドセルの件もあるし、事故さえなければ本当にただのいい人だっんだろうな 生存も2人にとっていい改変だと思う -- 名無しさん (2022-05-01 09:45:04)
- 的場先生にヘイトが集まる大きな要因として「よくもあの桜樹先輩を! -- 名無しさん (2022-05-02 01:37:59)
- 「よくもあの桜樹先輩を!」ってのがあるから、この2人をカバーする上で桜樹先輩の印象を薄くするのは避けられないんでしょうな -- 名無しさん (2022-05-02 01:38:55)
- 道枝版、美雪が一より先にミス研に入ってるのが違和感。三代目の陸上部に比べれば、まだマシな改変かもしれないが… -- 名無しさん (2022-05-03 11:19:46)
- 一際古い事件だし諸々の改変は必要経費であり許容範囲かなぁとは思う。ただこの事件に関しては「”犯人はこの中にいる”の前にトリック説明しちゃダメ」ってことは誰か気付いてほしかった -- 名無しさん (2022-05-04 15:58:51)
- ↑なんで説明しちゃダメなん? 消去法で1人しか犯人が出なくて盛り上がりに欠けるから? -- 名無しさん (2022-05-04 16:47:57)
- 道枝版悲しい過去追加されたけど娘殺しといて学園生活楽しんでるとかそりゃ許せんわな -- 名無しさん (2022-05-04 17:01:10)
- 美雪だけ先に入ってるくらいなら、一も最初からミス研に入ってる設定でよかったのに。 -- 名無しさん (2022-05-05 21:03:12)
- 道枝版の魔術師の仮面はひび割れた人形のようなデザインになっているなど個人的には一番好き。学校の怪談2のからくり人形っぽさもあり、学校の怪談の怪人としてぴったり。黒マントに包帯のような腕を持つなど不気味さも上がっているが、そこに重きを置きすぎたのか鏡を使ったトリックでは仮面が反転していない。 -- 名無しさん (2022-05-09 00:03:54)
- 道枝版的場は悲しい過去と青山ちひろを故意に殺してるのでプラマイゼロかな。 いや事故ちゃうんかい!って突っ込んだわ -- 名無しさん (2022-05-09 14:26:40)
- ドラマにしろアニメにしろこの事件を初めての事件に持ってくることで「事件を解かないと止まることなく被害者が増えていく」「被害者が殺されても天罰とは思えない」「犯人がいい人であっても解決せず放っておくのは犯人が救われるわけでもない」「事件を終わらせないと犯人と被害者以外の人も辛いことになる」といった理由で一が絶対真相を解く姿勢となる動機付けになる(視聴者側の心情も含めて)と思った。 -- 名無しさん (2022-05-17 20:44:51)
- 金田一で犯人が被害者の遺族の怒りを買って殺傷されたのはこの事件だけか?他の推理作品の犯人も的場の様に報復されてもおかしくはないだろう。 -- 名無しさん (2022-08-17 20:35:54)
- ↑魔神遺跡なんかも、事故とはいえ犯人が爆発起こしたせいでああなったんだから 「凶鳥様の命令だか何だか知らないけど、ふざけんじゃないわよアンタ!」ってぶっ殺されても文句言えないレベル -- 名無しさん (2022-08-22 09:01:59)
- 原作での犯人は最悪レベルなのにドラマ版だと良い人になるんだよな。 -- 名無しさん (2022-10-19 06:52:37)
- ↑でも青山ちひろさんを、事故じゃなくてわざと殺っちゃったんだよね😁 -- 名無しさん (2022-10-19 08:19:27)
- 原作だと大ぽかをやらかしたちひろだけど、道枝版だと地盤の落下(だったけ忘れた)で露わになった日雇いの6人の死体を発見したところを隠れていた的場に見られたっていう結構気の毒な被害者感が強調された。 -- 名無しさん (2022-11-09 14:14:55)
- 的場は逮捕されて裁判で法による裁きが下されれば、立花が娘の敵討ちで殺人をせずにすんだだろ。 -- 名無しさん (2022-12-08 07:10:25)
- 桜樹センパイ妖艶でエロかったな。一と同年代でこういうタイプの女子は少ないんで亡くなってしまったのは惜しかった -- 名無しさん (2022-12-28 16:34:01)
- 故ある復讐や大事な人を救うためみたく犯人を同情的に描くのが占めていった中で的場の異質ぶりは作品としては高評価だわ -- 名無しさん (2022-12-28 20:27:10)
- 俺的には立花には同情する。自分の家族を殺めた者が目の前にいれば怒りが爆発するのも無理もない。 -- 名無しさん (2023-02-03 07:10:18)
- ガチの保身のための殺人って金田一の中じゃ珍しいと思う。都築も結局は娘のためだし -- 名無しさん (2023-03-23 11:44:28)
- 大友花恋はじっちゃんの事件でも殺害され孫の事件でも殺害という一族二代の被害者の珍記録。 -- 名無しさん (2023-04-22 19:07:46)
#comment
*2 一が言うように、青山ちひろを死なせてしまった時点で自首すれば、最低限の罪で済んだはずだった
*3 剣持は「愛してもいない女のために、死ぬような男はいない」「『人を愛する資格などない』と、自分に言い聞かせていたんだろう」と語っている
*4 第一の事件「オペラ座館殺人事件」でも、時限装置が仕掛けられていると推理しながらも対応を怠った為にそれを使って犯人に自殺されてしまっている。
*5 一般家庭にPCが爆発的に普及するきっかけになったWindows95の発売が1年以上先
*6 なお、一が37歳の時に発生した事件では実在のAV女優と同姓同名の人物が登場した。
*7 これは原作では殺人犯になってしまった立花への救済措置とも考えられる。
コメント
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道枝版で鷹島がいなかったのは予算や尺の都合より堂本版で扱いを改変しまくった事が原因なんじゃないだろうか
2023年11月23日のモニタリングで金田一マーク5が幽霊と共演した
明かりが着いたら金田一マーク5の隣にいた
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