行田徳郎

ページ名:行田徳郎

登録日:2023/07/19 Wed 13:59:45
更新日:2024/07/11 Thu 13:38:27NEW!
所要時間:約 6 分で読めるゾ



タグ一覧
クレヨンしんちゃん 井上和彦 医者 先生 残念なイケメン 愛すべき先生 天然 鈍感 リア充 化石 恐竜 悲恋 鬱展開 悲劇の男 青空になる なんだよこの展開… なぜころたし 涙腺崩壊 行田徳郎 徳郎さん 徳さん 接骨医 まつざか先生の恋人 骨バカ 骨マニア ブタバナザウルス 希望の轍



行田徳郎ぎょうだとくろうとは、漫画・アニメ『クレヨンしんちゃん』の登場人物である。
名字の由来は埼玉県行田市と思われる。
CV:井上和彦


【概要】

サンタバーバラ接骨院で働いている接骨医で26歳*1
周囲からは「徳郎さん」「徳さん」等の愛称で親しまれている。
初登場時点で捻挫で通院していたしんのすけの主治医でもあった。
患者として来院したまつざか先生と出会い、複雑ながらも儚い恋模様を繰り広げることとなる。


【人物】

基本的には誠実な性格で人当たりもよく、仕事仲間や患者からも慕われている好青年で、顔立ちも面食いのまつざか先生が一目惚れするぐらいに整っている。


しかし、かなり天然かつ硬派で、尚且つ恋愛に鈍感なところがあり、後述の趣味嗜好もあって彼と付き合いの古い女性陣からは「がさつでどちらかというと同性に好かれるタイプ」「人間性は好きけど恋愛対象じゃない」と言われる始末でかすかべ防衛隊の面々からもダメ出しされる有り様。


ひょんなことでそっち方面の疑惑をかけられた*2のを皮切りに、 通院している患者の中にオネエ系の患者の人がいたり待ち合わせ場所と勘違いしてスーザンが雇われママをしているニューハーフ喫茶に入店してしまったりとその方面のネタでいじられがち。


背中が弱点で診察中にしんのすけにくすぐられてまつざか先生にうっかり高圧電流を浴びせてしまったことがある。
ふざけてどんぐりの投げ合いをしていたらむきになったりと大人げないところもある。
アニメだと好きな俳優は高倉健、菅原文太、松田優作等で、相撲やプロレスなど格闘技の観戦も趣味。
また、基本的に携帯電話を持たない主義らしく、海外に渡っている間も専ら手紙でやり取りをしているなど割とアナログ志向。


特筆すべきは生粋の骨マニアであるということ。
仕事の範疇にとどまらず、形が良かったり珍しい骨を観察、コレクションするのが趣味で、
骨格の良い人をつい目で追いかけたり、食事の焼き魚やフライドチキンの気にいった骨まで持ち帰ろうとするなど、
かなりの変わり者で自宅にも骨格標本が多数飾られている。
おかげでまつざか先生視点だとほかの女性に目移りしているように見え嫉妬されるほか、
明らかにキスをせがまれているのにシロがくわえた神戸牛の骨を追いかけて行ってしまったことも。
そしてしんのすけが誤爆されてしまった。


ここまで骨好きになったのは小学生の時、木から落ちて脱臼したところをのちの恩師である保根田教授に手当てしてもらい、その後恐竜についての話をしてもらったことに感銘を受けたのが発端で、以降は骨や恐竜に関する学問を学び、本編途中からは教授がリーダーを務める化石発掘チームにも所属するようになった。


【まつざか先生との恋路】

とあるお見合いに破談した帰り道、公園の階段で転び怪我をし来院したまつざか先生と出会ったのが二人の恋の始まり。
怪我自体は大したことがなかったにもかかわらず、もう一度徳郎さんに会うためまつざか先生は同じ階段から飛び降りわざと怪我を負う。


その結果通院する事になるが、しんのすけに徳郎さんに惚れたことを見透かされ、付き添いで来ていたみさえに思い切って相談しデートに誘う練習をしていたところ、忘れ物の保険証を届けに来た徳郎さんに聞かれそのまま快諾してもらえた。
…が、うっかりまたまた同じ階段で転び全治3ヶ月の複雑骨折を負ってしまうも、入院生活を経て交際が始まっていく。


なお、まつざか先生の一方的な一目惚れかと思えば徳郎さんの方もかなりぞっこんであり、ホ〇疑惑がかけられ嫌われそうになった時は潔白を証明するため、
しんのすけや院長が見ている前で熱烈なキスをかましたほか、初デートの際しんのすけ達をまこうとして誤ってホテル街に踏み入ってしまった挙句前日に舞い上がって寝酒したせいで二日酔いで吐いてしまったのを見ても、お茶目で面白い人だと彼女の素の内面を前向きに受け止めてくれた。
リハビリで何度も通ったかすかべ山森林公園の木の一本には密かに二人の名前と相合傘を刻んでいる。
また、化石の採掘が趣味の徳郎さんに対しまつざか先生も農作業が特技で、共に土いじりが好きという共通点もある。


しかし、二人の関係は中々進展せず、とあるデート中にとうとうケンカしてしまう。
なんとか仲直りはできたものの、口をきかなかった最中に徳郎さんが発掘チームに加わるため南米のチリ行きを一人で決めてしまった。
このことにまつざか先生はショックを受け、渡航当日になっても意地を張っていたが、しんのすけの一言でようやく素直な気持ちになれたまつざか先生は、他の先生達の粋な計らいで成田空港まで送ってもらい、無事に見送りを果たすことができた。
このエピソードは「まつざか先生の恋の決着だゾ」として331話の3パートをかけて放送され、出番が追加された園長先生の名言や幼稚園バスで空港へ向かうシーンでは漫画版で掲載されていたサザンオールスターズの『希望の轍』がBGMで流れる演出も相まって神回と名高いエピソードの一つになっている*3



その後、一時帰国を経て南米から帰国した徳郎さん。
しかし、些細なことから再びケンカしてしまい、互いに謝ろうとするも中々タイミングが合わずすれ違いが続いてしまう。
そうしている内に偶々徳郎さんが保根田教授の娘のオリエといた所を目撃され、この事をネネちゃんが野次馬根性で広めてしまい*4
さらにまつざか先生が実家の勧めた見合い相手の六本木比留斗といたところを徳郎が目撃した事でさらに勘違いが広まり*5、半ばケンカ別れの状態になってしまう。
なんとか誤解は解けたものの、徳郎さんは化石発掘のためのアフリカ行きが、まつざか先生は縁談話がドンドン進み本心を言い出せないまま時間が過ぎてしまう。
そしてそれぞれ渡航と結納当日を迎えてしまうが、徳郎さんのことが忘れられず前日に一人泣き明かすまつざか先生の姿を携帯のムービーで見せられ、防衛隊に説得された徳郎さんは遂に吹っ切れ、酢乙女財閥の手引きで結納の席に乗り込む。
まつざか先生を賭け六本木との殴り合いの決闘になるも、徳郎さんの意地に六本木が根負けしたことやまつざか先生の父が助け舟を出したこともあって二人は席を抜け出す。
思い出の地であるかすかべ山森林公園で約束の証としてブタバナザウルスの恥骨の化石を託す。


ブタバナザウルスの化石を見つけたら必ず君の元へ帰る!!そしたら…



その先は帰国したら聞かせて


口づけを交わす二人を隠れて見守っていたしんのすけ達も、どこか感慨深げな笑みを浮かべていた。




しかし、それから数日後、信じられない出来事が起こる




徳郎さんが滞在していたホテルが現地の反政府組織の爆破テロに巻き込まれ、偶然居合わせた徳郎さんが帰らぬ人となってしまったのだ。


突如降りかかった悲劇に、はじめは悲しみに打ちひしがれていたまつざか先生だったが、数ヶ月後には元気を取り戻し、周囲に対して気丈に振舞っていた。
しかし、実際の彼女の傷心は相当深かったようで、彼の後を追おうと陰では酒浸りの日々を送っていた*6
遂には勤務中に飲酒していたところをチーターに見られてしまい、謹慎となってしまう。


そして、夜の街で絡んできた女子不良グループとの喧嘩がきっかけで相手グループのリーダーとボクシングで対決することになり、試合でわざと滅多打ちにされて死のうとする。
試合当日、反撃も防御もせずリングに立ち続けるまつざか先生だったが、そこへ徳郎さんが亡くなる直前に書いていた手紙を彼の母親から預かったしんのすけが現れる。


ジムのオーナーが読み上げた手紙の内容は、日本で先生として頑張っている彼女へ宛てたエールだった。


大変なことがこれからいっぱいあると思いますが先生の仕事はずっと続けてくださいね。


ボクに会えなくてさびしいときは空を見上げてください。


ボクも発掘の合間空を見上げます。


空は世界中どこでもつながってます。


だからぼく達が空を見る時心はつながっているんだ


…徳郎さん 私生きるよ これからも生きる!!



手紙の言葉にまつざか先生は再び生きる意志を取り戻し、見事KO勝ちをおさめる。


その後、PTA総会では一部の保護者からまつざか先生の懲戒免職を求める厳しい声が上がるも、会議に詰めかけた園児達の嘆願やみさえ達のとりなしによって、減給3ヶ月の処分に留められた。


しばらくのち、徳郎さんの悲願だったブタバナザウルスの化石発掘は、保根田教授らによって果たされ、まつざか先生が預かっていた恥骨の化石もその復元骨格に加えられた。
後日、日本で公開されたブタバナザウルスの化石を見に訪れる人々の中には、まつざか先生や子供達の姿もあった。



【余談】

クレしんシリーズ自体身近な生き物が理不尽に命を奪われたり、回想や映画でゲストキャラが命を落とすことはこれまでもあったが、主要キャラが進行形で命を落とす一連の展開は掲載当時も賛否両論を呼び、ネット上でも波紋を呼んだ。
また、転換点がネネちゃんの野次馬根性による拡散であることから、彼女へのヘイトも招いてしまっている*7。また、主人公のしんのすけに関しても「人が亡くなってるのに些か無神経すぎる」等の意見も多い。
後に救いは描かれているものの、後を追おうとするまつざか先生の陰鬱な姿もあってか、現在までアニメ化されておらず、徳郎さんの出番もチリに赴任するエピソード以降20年近く途切れ半ば風化してしまっている*8


一方キャラクターショーや公式の投票企画では時折存在に触れられており、故にこそ、「せめてアニメだけでも二人に結ばれて欲しい」「実は生きてましたとなってほしい」とする意見も多い。




追記・修正は夢と幸せ、どちらも叶えてからお願いします。


[#include(name=テンプレ2)]

この項目が面白かったなら……\ポチッと/
#vote3(time=600,5)

[#include(name=テンプレ3)]


  • 亡くなる巻だけコミック持ってなくて後で悲劇を知った バラ組の占い師みたいな子が、この恋は悲恋に終わるって言ってたの当たってたんだな -- 名無しさん (2023-07-19 18:18:10)
  • 一時期臼井先生の自殺と絡めて「この頃本当に病んでいたからこんな展開にしたんじゃないか」って噂がまことしやかに流れていたな -- 名無しさん (2023-07-19 18:36:38)
  • 最近の再登場希望投票でもその他に票を得たキャラとして紹介はされてもトップ5には入らなかった辺り、ファンもスタッフもこの人をどうするべきかかなり悩んでそうだよなあ… -- 名無しさん (2023-07-19 19:50:01)
  • せましをアニメに出したみたいに、徳郎にも何らかの補完をしてほしい -- 名無しさん (2023-07-20 03:22:23)
  • テロで死亡とか酒浸りとか地上波的に厳しいのだろうけど…。まぁ作業中に事故に巻き込まれて死んだとかに変更とかになりそうだけど…。 -- 名無しさん (2023-07-20 21:15:58)
  • 劇場版だとその中で完結してるから登場人物の死もTVシリーズとは切り離して見れるけど、TVでやったとしてその次の回からまたしんのすけたちがおバカ始めだしたら違和感バリバリだしな -- 名無しさん (2023-07-21 00:56:49)
  • ↑2死の原因がどうこうって話じゃなくて徳郎が死ぬ展開そのものが問題なんだよ -- 名無しさん (2023-07-21 05:15:32)
  • 正直言って、クレしんのことだから「実は記憶を無くしながらも生きていた」とかだろうと思ってた。 -- 名無しさん (2023-07-21 06:02:39)
  • アニメはシロが好きだったメスの犬がひき逃げされる回とかもやってないからね… -- 名無しさん (2023-07-21 18:44:17)
  • あくまで個人的な推測だけど・・・この頃のクレヨンしんちゃんは臼井先生が洋画にハマってたようでやたらパロディや小ネタが多かった(特にキルビル、ダイハード)。で、この話が連載される前年頃に大ヒットしてアカデミー賞もとったミリオンダラーベイビーっていう作品があったんだよね。この映画、途中まで辛い境遇の若い女性(と、そのトレーナー)がボクシングを通じて明るい人生を取り戻していく・・・っていう展開だったのが終盤で超理不尽な鬱展開になって終わってしまってかなり賛否両論があった。臼井先生はあれに納得がいかなくて違う結末を描いてやるって思ったのではないかと。なら本編じゃなくてあくまでパロディとして描いて欲しかったけど・・・ -- 名無しさん (2023-09-25 21:07:47)
  • ここからまもない時期に臼井先生は亡くなるんだけど、ちょっと鬱傾向もあったのかもしれない。 -- 名無しさん (2023-10-04 05:25:23)
  • ↑2 もしそうだとしても、自分はこっちよりも映画の方が良かったなぁ・・・ -- 名無しさん (2024-04-12 19:55:00)
  • 作者さんは好きだからこそ展開を入れ替えたんじゃない? -- 名無しさん (2024-06-29 12:24:22)

#comment(striction)

*1 間違いなのか一度だけ28歳と紹介されたことがある
*2 男性の患者とのどの部分が好きか話をしていたのを立ち聞きしていたしんのすけが「黄身=君が好きだ」と勘違いした。
*3 版権の都合からかDVDには収録されておらず、視聴には各種配信サイトを頼ることになる
*4 風間くんやボーちゃんは「何か事情があるのかも」と宥めていたが、ネネちゃんは「あの男はプレイボーイだったのよ」と決めつけていた。
*5 六本木がかなりせっかちな性格であったことも勘違いを生んだ一因
*6 曰く「徳郎さんは爆弾でボロボロになって死んだから私もボロボロになって死ぬ」
*7 この展開は原作者の臼井氏の意向によるところが大きいが、元々ネネちゃんは暴言・無茶振り・強要などのパワハラ・モラハラの酷さが目立つ描写が多いので、正確には「拍車をかける事態になった」といえる。一応、結果的にとんでもない事態を招いた自責の念から一時は幼稚園に来れなくなるほど精神的なショックを受け、誤解だと分かった際にはまつざか先生と徳郎の関係を修復させようと尽力するなど、ある程度のフォローはされているが、それも結局は焼け石に水でしかなかった。
*8 かなり早期に存在に触れられなくなっていることから、まつざか先生の独身キャラを通したかったアニメスタッフ側の意向とする見方もある。

シェアボタン: このページをSNSに投稿するのに便利です。

コメント

返信元返信をやめる

※ 悪質なユーザーの書き込みは制限します。

最新を表示する

NG表示方式

NGID一覧