やばたにえん酸

ページ名:やばたにえん酸

登録日:2023/04/19 Wed 18:20:28
更新日:2024/07/05 Fri 12:39:29NEW!
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危機的状況ガールの未来に新たな暗雲立ち込める。
ちょっぴり酸っぱい脱出惨劇。


概要

2021年7月21日よりAndroid/iOsで配信された有料アプリゲーム。
約10か月後の22年5月26日からはNintendo Switch版が配信され、その際に短編追加シナリオ『田中追憶編』が収録。当然ながらCERO-Z
後のアップデートでアプリ版にも追憶編が追加された。田中追憶編については後述。


ドット絵で描かれる残虐表現と難解なストーリーに定評のある『やばたにえん』シリーズ第三弾。
シリーズの時系列としては無印『やばたにえん』の後となるが、無印の悪改修(別の世界線?)である第4作『やばたにの裏面』からは繋がらないという位置づけ。
従来通り、建物内に囚われた(一部例外アリ)今にも死にそうな目に合っている8人の女性を救出して脱出を目指すのが目的。
今作の舞台となるのは「アガツマファーマの社屋」。
過去作の舞台であるモンゴメリー邸やブレア邸と比べると、階層が非常に多く縦に長い構造となっている上に、仕掛けを作動させると建物の中心部が上下しフロア構造が大きく変わるのが特徴。
これによって複雑極まりないマップ構造を把握することが非常に困難となっており、ノーヒントでのクリアはシリーズ最高難易度とも一部では評されている。


シリーズ恒例のヒント機能は抽象的すぎるメッセージボックスから、銀剥がしの要領でこすると図解するシステムに変わった。


以下、ネタバレ注意。


登場人物

A.KAKO

「めんどくせぇなー…」
シリーズ皆勤賞の黒髪セーラー少女。本名は加古東海(かこ・あずみ)。何故か常に眠たそうな顔をしている。
社屋内を隈なく調べてもどこにもいない。それもそのはず、今回の彼女は一言で言うならオチ担当である。


思わず笑ってしまうこと間違いなしの初見殺しだが、居場所さえわかってしまえば2回目以降の救出は一番簡単。


裏設定では『初代』でモンゴメリー邸から脱出後、片足を失ったTANAKAの治療のためにJ.BLAIR(ジャック)と別行動し、TANAKAをアガツマファーマまで運んだとのこと。


K.UTSUNOMIYA

「いい加減にして…」
宇都宮桂子(うつのみや・けいこ)。赤いロングヘアが特徴。熊本出身*1
後述するK.YAGAMIの先輩アイドルで、新人アイドルであったYAGAMIを優しく導いた良き先輩。
そんな彼女は何故か八階西側のシャワールームにて両腕を鎖に繋がれている。
屋上には強酸が入ったプールがあり、バルブを捻ろうものなら彼女の頭上から酸のシャワーを全身に浴びることになるタイトル回収。


彼女を救うためには金鍵を使ってチェーンカッターを手に入れる必要があるが、割と近い所にあるので手順を間違えなければ救出は容易。
実は酸を浴びても直ぐには死なず、酸が全部なくなるまでは耐えてくれる。
ただしその場合、アイドルにとっての命である顔は爛れ、髪はところどころ抜け落ちた痛々しい姿になってしまう。特定のエンディングのためには敢えて酸を浴びせる必要がある。
「お化粧しなきゃ…」


自身の人気が伸び悩む一方、後輩のYAGAMIは順調に人気を伸ばして売れっ子アイドルへと登り詰めていった。
YAGAMI自身は(内情を知らずか)UTSUNOMIYAのことを今でも尊敬しており、UTSUNOMIYAも彼女の才能と可愛い顔に嫉妬しつつも完全には嫌いにはなれなかった模様。*2


R.AKUTSU

「ちょっと漏らした…」
飽津ルミ(あくつ・るみ)。亜麻色の髪とジト目の女性。前髪のせいで+▵+に見えなくもない。下記のGRANDLADYとは友人。
五階の手術台のようなところに座らされている。
頭上は吹き抜けになっており、何故か壁に柄の長いハサミが突き刺さっている。もし上の階から誰かがハサミを落とそうものなら、真下にいる彼女は無事では済まないだろう。
…あと、彼女の背後の壁には剝き出しのコイルがあるが、何故こんなところにあるのだろうか?
バッテリーが取り外されているので触れても大丈夫だが、電流が流れたらどうなることやら…
彼女が座らされていた椅子をよく見るとシミが出来ている。


彼女を助けるには儚鍵が必要。しかし鍵の数は非常に少ない上にどうしても足りなくなる。
そういえば彼女の近くにはヤットコで引き抜かれた金歯が置かれておりこれで金鍵を作れるが、誰か銀歯を持っていないだろうか…?


LADYとの友情は仮初。友達のふりをして近づき隙あらば彼女の失態を激写して弱みを握ろうと目論んでいる。


N.AGATSUMA

「ふんっ…」
我妻典子(あがつま・のりこ)。
若くして創業者である両親の後を継いでアガツマファーマの代表に登り詰めた女性。決して親の七光りではなく、幼少期に表彰された経歴のある天才少女。
三階西側の壁に両腕をロープで縛られ、目の前には注射針を大きくしたような先端の鋭いパイプが仕掛けられている。また、装置を作動させることで仕掛けが連動して入手できる金鍵もある。
装置はハンドル式でプレイヤーが動かさない限り彼女に突き刺さることはない。


無傷で助けるならハサミを持ってきてからロープを切ってあげればいいだけなので難しくはない。
また、救助前に装置を動かして串刺しにしても即死せず、死ぬ前にロープを切れば辛うじて生存する。真相究明のためにはこの動作が必要。
「ま、いいわ…」
ついでに彼女から流れ出た血液は、管を通って下の階に落ちるシステムになっている。何か容器があれば集められそうだ。


オリジナルの転送装置は治療費代わりにKAKOに命じて無人と化したブレア邸から盗み出した物。これを解析しアガツマ式転送装置『A.B.T.S』を設計するが、AGATSUMAの天才的頭脳をもってしても構造を6割も解析できず、『A.B.T.S』は大型コンピュータ二台を直結して漸く実用的になるものであり、オリジナルの設計者の頭脳に舌を巻いている。


E.TANAKA

「ゲロリ!」
田中エルナ。初代から皆勤賞の没落令嬢。
今作では八階東側のゾンビマシンの中に入れられており、開けて出してあげると嘔吐物をぶちまける。三作目において本当にゲロった。
ゾンビ化して自我を失っており、そのまま放置していると数十STEP後に屋上から身を投げ、敷地の鉄柵に身体を両断されてハラワタをぶちまける。
なおシステム上は死亡扱いだがゾンビ故か完全には死んでおらず、ピクピク動いている。


彼女が入れられた装置の中には試薬データも入れられており、これをコンピュータに照合することで治療薬を作って投与すれば助けられる。
ただしそのためには装置を開けて彼女を外に出さねばならず、無駄なく動く必要がある。


『初代』で失った片足の再生医療のためにAGATSUMAの治療を受けるも、一文無しだったため「(治療費は)働いて返して」と言われて人体実験させられたらしい。


K.YAGAMI

「顔面ヤバくない?」
八神恭子(やがみ・きょうこ)。初代にも登場した不眠症に悩まされるアイドル。
今作で最初に見つけることになる少女であり、四階西側の出入口で磔にされている。
彼女の頭上には巨大なブレードが設置されており、西側から外に出るための扉を開閉するスイッチと連動して動く模様。
幸いなことにここに来るまでに儚鍵は拾っているので、助けるのに苦労はしない。


当然そんなことはなく、彼女を助けるために即座に鍵を使ってしまうとどうしても後々足りなくなって助けられない女性が出てしまう。
かと言って装置を動かすと彼女が死ぬ…と思いきや、余程一瞬のことだったのか多少顔の位置がおかしくなるものの死にはしない。お前の顔面の方がヤバい。
「あれぇ?」
なので最初は装置を動かして先へ進む道を開いてから、その先で新たな鍵を見つけて彼女を助ければいい。
ただし、彼女が拘束されたまま建物全体を揺らすようなことが起きると……。



GRANDLADY

「ありがとうね」
銀髪の女性。名前がないのではなく、LADYが名前らしい。
三階東側の窓際にて大きな壺から首だけ出している。放置していると下の階から登ってきた植物が窓から侵入し、彼女の頭を貪り食う
なぜこうなったのかというと原因はプレイヤーにあり、二階から落とした植木鉢の植物が地面に撒かれた怪しげな薬品を吸って急成長してしまい、それを伝って上の階に行く必要があるためである。


壺を叩き割るものがあればいいが、3本のロックがかけられている。ヒントは足元にある。


公式曰く、「生まれる家を間違えた、唯一の良心」とまで呼ばれている程、一癖二癖もある登場人物たちの中では珍しく裏のない善良な人物。
本人に悪意はなく皆と仲良くしたいらしいが、前述の通りAKUTSUからは内心疎まれ、TANAKAからは過去の確執が原因で嫌われている。
アガツマファーマにいたのは自ら進んで手伝いを申し出たため。
ゾンビマシンに入れられても何故かゾンビ化しなかった。AGATSUMAは「機械の故障」と判断したようだが、本当に故障なのだろうか?


KANAMORI

「お家に帰りたいの」
金森。緑髪に赤いチャイナ服という、シリーズ全体を見てもかなり独特な容姿をしている。
一階の一室に閉じ込められており、気を失っているだけで拘束などもされていないが、何故か3人いる
外見からは判別できないが、丁度近くに「気つけ薬」があるのでこれを使えば本物がわかる。外れたら事前セーブ&ロードすればいいしね


だが偽物は後々必要になる上、一度に救出できるのは一人のみ。本物にはもう少し待ってもらおう。


プロフィールは不明だが、初代に登場したSON姉妹がそれぞれ我妻家に引き取られた養子2、3号なので、彼女は最初の養子と見るのが妥当か。
あと『K-16』と怪しげな番号で呼ばれる場面もあるが…。1から15、どこ行った?



この他、アイテムスロットが満杯の時に五つ目のアイテムを取ろうとするとジャックが「もう持てないぜ」と警告してくれる。


エンディング

今作のエンディングは全4種。今作から所謂ノーマルエンドにあたる『凡庸』エンドはゲームオーバーになり、どのエンドにも属さない。
また、今作によって時系列が『滅』→『初代』→『酸』ということが明らかになった。


①「化」(条件:UTSUNOMIYA(負傷)、AGATSUMAが脱出。YAGAMIを死亡させておくこと。)
酸を浴びて人前に出られない顔になってしまったアイドル、UTSUNOMIYA。彼女は後輩アイドルYAGAMIの斬り落とされた顔を拾い上げると…。
暫く活動休止していたYAGAMIは、髪色と芸風を一新させて再スタートし、新たなファン層の獲得に成功した。
輝かしいステージの上で、彼女が歌うは熊本民謡の「おてもやん」…。


②「夢マ」(条件:KAKOとTANAKAが脱出。)
アガツマファーマから脱出しても寝てばかりのKAKO。そんな彼女を背負ってTANAKAは歩き出し、とある海岸に彼女を寝かせている間に料理を用意して起きるのを待つ。しかし…。


③「喰扶持」(条件:全員脱出。AGATSUMA負傷)
誰もいなくなった社屋で一人、AGATSUMAは血を吐きながらとある物を手にする。そして思い出す、あの日のこと…。
尚、使ったものをちゃんと元の場所に戻しておかないと特殊なゲームオーバーになる。「お願い…許して…」


④「不浄の地」(条件:初代に登場した4人のみ救出。大型コンピュータに「関係者の血」を与える)
赤い光を発した転送装置に乗った先は、雪が吹きすさぶどこかの地。
荒れた建物の前を通り過ぎ、地下室への階段へいざなわれるとそこにいたのは…。


アガツマファーマはN.AGATSUMA……「我妻典子」の両親が設立した会社だった。
小さい頃の典子は優しい両親と遊ぶのが大好きで、一緒にボール投げをして遊んだりしていた。
しかしある日、彼女は一人でボール遊びをしていた所、勢い余って劇薬が入った容器を倒してしまう。薬は屋内に充満、咄嗟に逃げた典子は助かったものの、両親は逃げ遅れてしまい生死の境をさまようことに。
典子は両親を試作のマシンに入れることで辛うじて延命に成功するも、それは対象を「ゾンビ化」してしまう禁断の機械なのだった。


そして時は流れ、成長した我妻典子はその天才的な頭脳によって数々の発明を成し遂げ、偉大な功績により称えられるようになっていた。
だが、その栄誉ある賞を喜んでくれる両親はもういない。何故なら両親は、ゾンビ化により正気を失い「パソコンの前で不審な動きをし続ける(生前の行動を繰り返す)」だけの存在と化してしまったからだった。
自責の念に駆られた典子は両親を元に戻す為、他の何を犠牲にしてもゾンビを人間に戻す実験に没頭するようになっていく。*3
これこそが、両親の会社を世界的な製薬企業へと発展させた上で、作中で散々人体実験の悪行を繰り返していた我妻典子の行動原理だったのだ。


……というのが、「喰扶持」エンドにより明らかになったAGATSUMAの過去である*4
なお、両親は『酸』時点では大型コンピュータの「MA」「DA」の中に入れられており、アガツマ式転送装置『A.B.T.S』を動かすためのユニットの一部になっている模様。


ところでエンド名の「喰扶持」とは何を意味するのか、というのは例によって具体的に説明されてはいないのだが、考察ではゾンビ化(生体コンピュータ化)した両親が人間を食料(動力)として必要とする事の暗喩ではないかとされている事が多い*5
恐らく典子は両親の為の『生贄』として、これまで数々の人間の命を奪ってきたのだろう。


さらに余談だが、『酸』の配信より前に作者のTwitterに投稿された画像の中に「クリスマスを祝う12歳のAGATSUMA(そしてその背後で幼いAGATSUMAを見向きもしてせずパソコンに向かう両親の後ろ姿)」というものがある。
これは時系列的には恐らく両親のゾンビ化した後、かつ授賞式より前の出来事だと思われる(AGATSUMAの身長、そしてAGATSUMAは「12歳の時に同級生を実験体にして書類送検された」という設定が存在する為)。
一見すると「愛の無い両親とその娘」という構図に見えるこの画像が、本作エンドによって実はもっと闇が深く哀れなものであると判明したのだった……


  • KAKO…人形に戻ってしまい、その際にKAKOに関する記憶も周りから消えてしまった。エンディングリストでは人形がエリンに回収されている。初代ブレアの「依代の再利用はしないように」との台詞から、今後の時系列で登場する可能性は低いと思われる。

  • YAGAMI(本物)…明確に死亡が確認された。しかしアガツマファーマのオーバーテクノロジーや依代といったオカルト要素がある本作の世界観なら、そのうち復活するかもしれない。

  • UTSUNOMIYA…YAGAMIの顔と名声を乗っ取ることに成功するも、ライブ中に顔の側面から出血して救急搬送されるなど順風満帆とはいかないようだ。

  • TANAKA…別行動していたジャックと合流。KAKOのことは忘れてしまっているが、無意識に食事を多く用意するなど身体のどこかで彼女のことを覚えている模様。ついでに「ボケたバアサン」呼ばわりしたジャックをボコした。

  • AGATSUMA…重傷を負うも辛うじて生還。社屋で起こった脱出ポッドの墜落事故について追及されている。

  • R.AKUTSU、GRANDLADY、KANAMORI…詳細は不明だが一応生存。LADYはTANAKAに帯を締められて腰の骨を折られた。

余談

過去シリーズでは全滅させることはできなかった*6が、今作では全員をプレイヤーの意志で殺すこともできる
その為か過去シリーズでは誰も救出していないと脱出できない仕様だったが、今作ではプレイヤー一人逃げ出すことも可能。中々シュールな光景である。



概要(田中追憶編)

やばたにえん酸のアップデートで追加されたシナリオで、初代やばたにえんから約八十年前、貴族であった田中家が没落する経緯を回想することになる。
特徴としては、姿の見えないプレイヤーキャラではなく田中という一人のキャラを操作する点と、STEPが44からスタートのカウントダウン式になっており、0になる前に目的を達成しなければならないと本シリーズでは異色のものになっている。
エンディングは一種類のみで、ゲームオーバーはConnection Lostと表記される。


登場人物(田中追憶編)

田中エルナ

主人公。このキャラを操作して、今にも処刑に掛けられそうになっている血縁者を助けるのが目的。
一度やると決めたことは兄であるミズキに止めることも難しい。
「ゲロリ!」「アツイアツイアツイ…ゲロォ!」「ヤメテトメテヤメテトメテヤメテ~


理想的な貴婦人

敵キャラその1。本シリーズでは珍しく40前半と明確な年齢が設定されている。
田中家とは昔から親交があったようでエルナのピアノ指導などもしていたようだが、田中兄妹からは恐れられている。
非常にアグレッシブでパワフルな人物。ただ走って逃げても追いつかれてしまい、首を掴んで持ち上げられた挙句、腕一本で首の骨を折って殺される
銃で撃っても「痛いじゃない」で済ませる*7、ガラスをぶち破って先回りしてくるなどどこぞのホラーゲームの追跡者のように追ってくる。
あと特徴的なのがボイス。歴代キャラと比較しても本当によく喋る。
「エルナちゃ~ん?出てらっしゃ~い?何もしないから~」「ハイっ、捕まえた(ゴキッ)」「この小娘が!」


刀鍛冶の跡取り娘

敵キャラその2。赤い服を着た女性で、「柏木刀剣」という刀鍛冶の二代目ということで苗字は柏木らしい。
『滅』に登場したカンタービレというハサミも彼女の作品で、後年ではオークションに出品されている業物。
刀鍛冶の腕だけでなく剣の腕も相当で、正確な投げ槍、すれ違いざまに一閃し斬られたことに気付かない相手が歩き出した瞬間に漸く身体が両断されたことに気付くほど。
よく見ると右腕がないが、これは前述した理想的な貴婦人に以前負傷沙汰を起こされた際に斬り落とされたらしい。そのことで今でも貴婦人のことを強く恨んでいるそう。
LADYはよくコイツらを味方に引き入れたな…。


OLDLADY

准貴族。敵ではあるが妨害してくる敵キャラとしては出てこない。
LADY家の短命の血統を呪い、正貴族である田中家に長命の秘密が隠されていることを探り当て、上の二人を味方につけて田中家の乗っ取りを画策する。
GRANDLADYは遠い子孫。
後に復活したエルナが彼女の墓を探るが、棺桶の中に遺体がなかった。今もどこかで生きているのだろうか…?


田中家の玄関先に繋がれた番犬。元は凶暴な野犬だったが、田中ミズキを襲った際にエルナによってボコボコにされるも、可愛そうに思ったミズキが寸でのところで止めて田中家で飼うことにした。
因みに名前は「げろいむ」というらしい。*8


田中ミズキ

エルナの兄で、現田中家当主。臆病で虫も殺せない人物だが、エルナ同様芯は硬い人物。なお「デューク・クラブ」という高級クラブのマッチを隠し持っていることから、女好きだった可能性もある。


LADYたちの謀略にハマって処刑されかけている彼を救うのが目的…あれ、何故助けたミズキがエルナと同じ格好をしているのだろう。



実はプレイヤーが操作していたのは、女装してエルナに成り代わっていた兄の「田中ミズキ」。臆病な彼はたった一人の妹を救うために勇気を出したのだった。この際、身長差を誤魔化すために自らの足を斬り落としている。
エルナの救出に成功し森の中に隠したミズキは人形─『依代』をエルナに託すと走り出した*9が、刀鍛冶の娘に捕まってギロチンにかけられた。目を覚ましたエルナは処刑現場へ走るが…。
その後、兄の首と依代を抱えて彷徨ったエルナは一人静かに息を引き取るが、その際に依代に魂を宿し、八十年後に復活するのだった。


しかしそれなら貴婦人はなぜエルナを捕らえていたはずなのに、変装したミズキをエルナと呼んでいたかの疑問が残る。
この点に関しては、本来先に捕まったのがミズキで、隙を見て男装したエルナが入れ替わってミズキを逃がしたと考えれば一応の辻褄は合う。


余談(田中追憶編)

やばたにえん酸の後の「やばたに報」*10ではエルナの目撃情報に『九十六歳で死去した田中財閥最後の当主・田中エルナの若い頃に生き写し』とあるが、田中追憶編と照らし合わせると所々矛盾が散見される。


①田中兄妹生存時は兄のミズキが当主だった。
②エルナが屋敷に戻ったら待ち構えているLADYたちに殺されるので戻れるわけがない。
③エルナ(仮)は享年九十六歳とあるが、田中追憶編は初代やばたにえんから八十年前の出来事。当時のエルナが十代後半だったとすると亡くなったのはつい最近だが、エルナが蘇ったのも大体同じ時期。


これらのことから、田中家を乗っ取ったLADYたちが成り代わった、若しくは貴族のツテを使い、代わりの『田中エルナ』を用意して彼女に表向きの当主とさせたなどと考えられる。




追記・修正はおてもやんを歌いながらお願いします。


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  • 酸の主人公はジャックではと言われとるね。私もそう思うしそれなら「顔をやばくない?」は。 -- 名無しさん (2023-04-19 18:46:32)
  • 過去2作に比べると黒幕的な人物が見えない。吾妻はどちらかというと主役だし -- 名無しさん (2023-04-19 19:26:11)
  • 裏面に続いて、やばたにえん記事作成嬉しい。 -- 名無しさん (2023-04-19 21:22:54)
  • 我妻家の悲劇についてだけど、食扶持エンドの我妻の外見や受賞後に事故を回想している点、そしてエンドリストのイラストを見るに、受賞やクリスマスパーティーの時点で2人は既にゾンビ化していると思われる。PCの前で不自然にガタガタしているのも正気を失っているからじゃないかな。 -- 名無しさん (2023-04-19 22:00:19)
  • ↑授賞式の時とボールを蹴って缶を転がす時で明らかに我妻の身長が違うからね。時系列としてはボール遊び→缶を転ばす(ゾンビ化)→授賞式だろう。授賞式後の成長した我妻が海辺で回想しているっていう演出だから分かり辛いんだな -- 名無しさん (2023-04-20 00:02:03)
  • ↑5公式でのイラストを見るに、酸の時点でのジャックは姉の元を逃げ出した国枝妹と一緒に色々働いているっぽい?かき氷屋の列にGRANDLADYの後ろ姿があるから酸の前後どちらかは解釈が分かれそうだけど -- 名無しさん (2023-04-20 13:03:55)
  • シリーズ通してボイスがかわいくて癒されるんだけど、宇都宮先輩の死亡時のボイスだけは何か心がすごい締め付けられる -- 名無しさん (2023-04-20 20:10:17)
  • デューククラブは電話番号が「801-XXXX」なので女性がいるお店ではな -- 名無しさん (2023-04-20 22:16:49)
  • 途中送信してしまった。女性がいるお店ではない可能性があるぞ -- 名無しさん (2023-04-20 22:17:30)
  • 情報が少ない中でも更に情報が無さすぎる女アクツ実は重要人物なのか?レディ関係で柏木の弟子だったり(妄想) -- 名無しさん (2023-04-22 20:41:53)
  • 正直劇的なAGATSUMAの死より一発芸じみた化エンドが正史であるかのように作者のヒで描写されてガッカリしてたがこれまた作者のヒでまさかのYAGAMI生存(復活?)が描写されて何がなんやら… -- 名無しさん (2023-04-23 13:14:04)
  • 滅でサラが死ななかったifルート(?)である裏面も出たし、やばたにえんシリーズに「正史」は無い(全エンディングの世界線が存在する)んじゃない? -- 名無しさん (2023-04-23 13:53:04)
  • ↑初代及び裏面は滅の後だからどのみちサラは一度殺されているよ。 -- 名無しさん (2023-04-23 22:56:11)
  • 骨へし折られても気にせず田中と仲良くしようとするレディめっちゃ好き -- 名無しさん (2023-04-24 01:39:19)
  • ↑その田中は先祖(先々代位?)のせいでレディが嫌いという…… -- 名無しさん (2023-04-24 06:24:13)
  • 一応、不浄の地エンドは対象じゃない四人を助けていても行くことは出来る。赤くなった転送装置に乗った後助けて色ついてたアイコンの顔が真っ黒になって初見じゃめっちゃビビるけど。あのエンドはオチも含めかなりゾッとしたね…。 -- 名無しさん (2023-04-24 08:55:22)
  • 我妻が転送装置を解析しきれなかったのは、装置にオカルト要素が組み込まれてたからじゃないかと思ってる。ブレア家が作った依代もオカルト的な物だし、リチャードもそういう要素を絡めて作っててもおかしくない。科学に優れた我妻でもオカルトには明るくなかったから解析しきれなかったんじゃないかな? -- 名無しさん (2023-05-04 04:35:54)
  • ウツノミヤさん、内心は嫉妬しつつもちゃんと良き先輩でいようとしたんだろうなと思ってたらTwitterでヤガミちゃんに嫌がらせしていたことが判明 やはりGRANDLADYちゃんだけが唯一の良心やね…… -- 名無しさん (2023-05-09 15:47:43)
  • 最近のアガツマ杯にて田中はレディのことを嫌ってはいないことが判明。ただなんとなく憎いらしい -- 名無しさん (2023-08-07 19:23:31)

#comment

*1 公式Twitterに上げられたイラスト内で、絆創膏のことをリバテープと呼んでいる。
*2 アガツマファーマに付いてきたのも彼女の身を心配してのことらしい。
*3 なお作中ではゾンビ化したTANAKAを元の人間に戻しているので、彼女の研究は完成にこぎつけていると言えるだろう。
*4 エンディングでは回想の形で時系列が入れ替えられているので、初見だと若干分かり辛いものとなっている。
*5 大型コンピュータが動力として使っているのであろう赤い液体や、作中でも動作する際に必要な「関係者の血」などの要素から。
*6 『初代』はR.SONとOMIYOは殺せず、『滅』ではE.MONTGOMERYのみ特殊ゲームオーバールートでは死ぬが、いつの間にか死んでいる扱いのためプレイヤーの意志でトラップを起動して殺せるわけではない。
*7 田中が非情になり切れずに敢えて急所を外した可能性もある。
*8 田中の発していた妙な叫び声?の由来。
*9 逃げ出したというよりも、妹を逃がすため自分に注意を向けるためだろう。
*10 公式Twitterに度々上げられる、新聞形式で裏設定などが描かれているイラスト。

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