登録日:2015/05/23 (土) 08:19:53
更新日:2026/03/26 Thu 15:47:30NEW!
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jリーグ サッカー サポーター ナイフ フーリガン ブーイング 列車 名探偵コナン 満員電車 灰原哀 電車 駅 裁くべき被害者 鬼畜な被害者 ノワール東京 ビッグ大阪 名探偵コナンエピソード項目 新キャラ登場回 杯戸町 東京スピリッツ 東京ダービー 比護隆佑 登場1コマでわかる今回の被害者 迷宮のフーリガン
当然でしょ?
所詮、裏切り者には…
居場所なんてないんだから…
『迷宮のフーリガン』とは、『名探偵コナン』において、江戸川コナンが解決した事件のうちの1件。
単行本第34巻に収録されている。テレビアニメでは第279話・第280話として、2002年5月27日と6月3日に放送され、2012年4月7日と14日にはデジタルリマスター版として再放送された。
以下、ネタバレにご注意ください。
【ストーリー】
5月9日に東都競技場でサッカー東京ダービーの決勝、東京スピリッツ対ノワール東京の試合が行われた。試合はスピリッツが勝利。その白熱した試合を観戦したコナンたち少年探偵団は帰り道にそれの話題で盛り上がる。そしてふとノワールからビッグ大阪へ移籍した比護隆佑選手の話題になった。比護はチームから出て行った裏切り者としてノワールとビッグのサポーター双方から嫌われており、彼がボールを持つ度にスタジアムではブーイングが飛び交うらしい。そのビッグの試合をテレビで観戦しようと、一行は急いで電車で帰ろうとするが、乗った電車はスピリッツとノワールのサポーターでひしめき合う満員電車だった。電車が杯戸駅に着く直前、人ごみの中で男性が呻き声をあげて倒れるのをコナンは目撃する。駅に到着して一斉に乗客が降りると、そこにはノワールの悪名高いサポーター・赤野角武の刺殺体が残されていた。
【事件関係者】
※人名の元ネタは「サッカー用語」から。
- 赤野角武(あかの かどたけ)
CV:菅原淳一
ノワール東京サポーター。48歳。
ガラの悪い中年オヤジで、フーリガンを気取っている悪質なサポーター。オフィシャルブック「コナンドリル」では無職の可能性が示唆されている。試合の観戦中に酔って大暴れなんて事はザラにあり、テレビのニュースでも度々取り上げられるほど酷い喧嘩をする事もある。スタジアムによっては締め出される事もあるらしい。「東京フーリガン」という悪趣味なホームページを立ち上げており、そこの日記(ブログ)に今日あった出来事(ほとんどが他のサポーターとのトラブル)を書いている。満員電車に乗っていたところ、突然何者かに腹部を刺されそのまま死亡した。
名前の由来は「レッドカード」から。
- 吉良蓮絵(きら はすえ)
CV:浅野まゆみ
ノワール東京サポーター。24歳。
ナオキのゴールがあまりに見事すぎて腹が立ったため、試合終了後に側にいたスピリッツのサポーターと口論になり、それで駅に行くのが遅れて満員電車に乗る羽目になった。試合は正面スタンドで観戦していたらしい。
名前の由来は「キラーパス」から。
- 船戸三昭(ふなと みつあき)
CV:斎藤志郎
東京スピリッツサポーターで会社員。33歳。
仕事をサボって試合を観戦していたようで、試合終了直前に会社から電話が入って叱られていたため、ヒデとナオキがゴールした瞬間は見損ねた。試合はスピリッツの応援席で観戦していた。実はサッカーファン歴は浅い。
名前の由来は「フラットスリー(サッカーの陣形)」から。
- 大葉悦敏(おおば えつとし)
CV:宮本充
ノワール東京サポーター。29歳。
試合はノワールの応援席で観戦していた。ナオキのシュートが決まった瞬間に目の前が真っ暗になって呆然としていたため、駅に向かうのが遅れてしまった。
名前の由来は「オーバーヘッド」から。
【レギュラー陣】
- 江戸川コナン
ご存知主人公。
冒頭で阿笠とクリスについて話していた時に彼女の事を「(もし組織の一員だったら)かなり厄介な相手になる事は間違いない」と恐れていた。どうやらクリスについて他にも知っている事があるようだが……。まだ新一だった頃、比護から「ノワールに入らないか?」との勧誘を受けた事がある。
- 灰原哀
ご存知哀ちゃん。
サッカーには興味はないものの、自分と同じような立場に置かれている比護に無意識のうちに自分を重ね合わせていた。
- 阿笠博士
ご存知天才発明家。
コナンの頼みでクリスについて調べたが、彼女のプライベートは一切謎に包まれており、有力な手がかりはあまり掴めなかったらしい。
- 吉田歩美
- 小嶋元太
- 円谷光彦
ご存知少年探偵団。
ビッグの試合を観戦するために大急ぎで帰ろうと満員電車に飛び乗るが、そこで事件に巻き込まれる。光彦は携帯ラジオでビッグの試合を聞いており、それを聞こうとした灰原に耳をくっつけられた事で思わず赤面する一面も。
- 目暮十三
ご存知警部殿。
阿笠(正確にはコナン)が現場の状況を見て絞り込んだ容疑者3人からそれぞれ話を聞いた。
ご存知高木君。
「どうしてコナン君はそんなに頭が切れるんだい?」と今まで心の中で思っていた疑問を初めてコナンにぶつけた。
- クリス・ヴィンヤード
アメリカの女優で組織の一員「ベルモット」。
撮影以外でマスコミに顔を出したのは1年前の母親のシャロンの葬儀の時が初でそこで質の悪い新聞記者からの質問攻めに遭う。最初はだんまりを決めていたが、記者に「知られたらまずい事でもあるのか?」と聞かれた時に彼女はシャロンの棺を背にしてこう言った……
A secret makes a woman woman…
(秘密は女を女にする…)
その葬儀には日本の有名女優も参列していたが、上記の言葉が印象に残りすぎた為、それが誰なのかは1人も覚えていないらしい。
- 赤木英雄
- 上村直樹
東京スピリッツのサッカー選手で「黄金のツートップ」。愛称は「ヒデとナオキ」。ヒデがノワールのディフェンスを華麗に4人抜きし、その後ナオキにパスをしてそのままヘディングでゴールした。直後に試合終了となり、見事東京ダービーを制する。彼らの見事なプレイが今回の事件解決の鍵になった。
【その他】
- 比護隆佑(ひご りゅうすけ)
ビッグ大阪のサッカー選手。
以前はノワールに所属するフォワードとして活躍していた。だが同じくノワールに所属していた腹違いの兄・遠藤が突然戦力外通告を言い渡された事で、チームが遠藤を入れた理由を「自分を釣るためのエサ」だと悟る。その事を知った彼は2人でJ1を制する夢を叶えるべく、遠藤をトレーナーとして拾ってくれたビッグへの移籍を決意した。そのためノワールのサポーターからは「裏切り者」として忌み嫌われており、更にはノワール時代にビッグを苦しめていた事もあったため、ビッグのサポーターからも試合中にブーイングを受けていた。
名前の由来はサッカー選手「ルイス・フィーゴ」から。
- 遠藤陸央(えんどう りくお)
ビッグ大阪のトレーナー。比護の腹違いの兄。去年まではノワールにディフェンダーとして在籍していたが、比護が入った2年後に突然戦力外通告を受ける。引退した後はトレーナーとしてビッグに拾われ、移籍してきた比護と共にJ1制覇を目指している。ちなみに愛人の息子だったため、世間には比護の兄だとは知られていないが、新一(コナン)にだけはその真実を明かしていた。
名前の由来は「ミッドフィールダー(央=ミッド、陸=フィールド)」から。
【以下、事件の真相…さらなるネタバレにご注意ください】
弟のためにサッカーの事を勉強して
サポーターになりきり、
この殺人を成功させるつもりだったが…
まさかその弟に足元をすくわれるとは…
- 大葉悦敏
今回の事件の犯人。
動機は双子の弟の復讐。ノワールのサポーターだった彼の弟は1年前に試合を観に行き、何故か傷だらけで帰ってくる。弟は「スタジアムの階段で転んだだけ」だと言っていたが、その夜、急に頭を抱えて倒れこんだ。病院に運ばれたものの意識不明の状態になり、3日後に頭蓋骨陥没による脳内出血で死亡してしまった。弟が亡くなった経緯を知る為、彼がたまにアクセスしていたホームページ「東京フーリガン」の日記を覗いてみると弟が倒れた日に掲載されたスレッドで……
今日の試合後、オレのホームページにいちゃもんをつけて来たふざけた野郎を階段から蹴り落としてやった。ザマーミロ!!
……という一文を見つけた。もしやと思い、真相を確かめるためにホームページの管理人である赤野と接触すると、そこで弟と勘違いされて「お前、まだ生きてたのか?」とニヤついた顔で言われ疑問は確信へ変わる……弟はこの男に“殺された”のだと。それと同時に赤野に対する殺意が芽生え、東京ダービーを観終わったサポーターで混雑するであろう電車の車内を犯行現場に選んで彼の殺害を決行する。試合中から赤野の事を見失わないように見張っており、満員電車で赤野を刺殺する事で誰が彼を刺したのか分からなくしようとした。あえてサポーターの格好で犯行に及んだのは、大勢いるサポーターに紛れて乗客の印象に残りにくくしようと考えたから。これだけ書けば単純な犯行のように見えるが、そのまま彼が駅を出ていれば迷宮入りになってもおかしくないような事件でもあった。だが、彼にとって不運にもその電車にコナンが乗車していたため、彼の指示で動いた駅員に呼び止められて足止めを食らう事に。容疑者になった時には試合中はずっとノワールの応援席にいたので赤野の傍にはいなかったと言ったが、試合経過をラジオで聞いていたために実際の試合と証言に食い違いが発生してしまう*2。更には短時間で真犯人だと特定された事もあり、真相が明かされる頃になっても左脇には犯行に使われたナイフの鞘の珍しい模様がまだくっきりと残ったままになっていた。スムーズに犯行を行おうとそこにナイフを挟んで用意していたのだが、その模様の跡が発見された事により犯行が明らかになり全てを自供した。
ちなみにコナンが彼に疑いの目を向けたのは、彼がノワール時代の比護のユニフォームを着ていたから。このユニフォームは弟の遺品でもあったのでそれを纏って弟の無念を晴らそうとしたらしいのだが、もしそんな格好でノワールの応援席にいたら否が応でも他のサポーターの目について騒ぎになっていた事だろう(吉良曰く「袋叩きになっていた」)。全てを話した後、「このユニフォームはもしかしたらあの世にいる弟からの警告だったのでは」と呟く。そしてどこか寂しげな表情を浮かべてこう続けた。
このユニフォームにノワールの誰かが気づいて、
注意してくれていたら…
殺意に満ちた僕の心を
我に戻してくれたかもしれないじゃないですか…
「おまえ何考えているんだ!?」ってね…
- 赤野角武
1年前に階段で人を蹴り落として重傷を負わせておきながら罪悪感など微塵も持っていなかった、サポーターとしてだけではなく人としても最低だった被害者。しかもその事をまるで武勇伝でも語るかのように、わざわざホームページの日記に書き残しておく始末。更には大葉の事を蹴り落とした相手だと勘違いしたにも関わらず、動揺や謝罪をする事なくヘラヘラ笑っていた*3。まさに名前の由来の通り、大葉にレッドカードを出されて人生から退場となった。ちなみに彼のやった事は傷害致死罪に相当するので、それで罪に問う事も可能である。しかし傷害事件が発生してから彼に辿り着くまでに時間が経ち過ぎており、証拠がないなどの理由で立件が不可能となってしまっていた為に今回の事件が起きたという可能性もなくはない。
- 灰原哀
事件を無事解決に導いたコナンは側に灰原がいない事に気づく。すると歩美は米花行きとは違うホームで佇んでいる彼女の姿を発見する。それを見たコナンは「ブーイングの届かないどこか遠くへ逃げられるんだもの」という彼女の言葉を思い出し、もしや1人で遠くへ逃げようとしているのではと思い彼女を連れ戻そうと必死でそのホームへ向かう。何とかホームに着いたが時すでに遅く、無常にも電車は発車してしまった。彼女の心の声を察知する事が出来なかったコナンは、その電車に向かって「灰原ァ!!!」と力いっぱい叫ぶも、その声はただ構内に虚しく響き渡っただけだった。こうして灰原はコナン達をこれ以上巻き込まないために、自らの意思で彼らの元から離れていった……
……と思われたが、コナンの側にいた清掃員と話をしていただけだった。どうやら光彦が落とした携帯ラジオを清掃員が拾っているかもしれないと思い、今まで探し回っていたらしい。側でコナンの例の叫びを聞いた彼女は彼に「逃げたとでも思ったの?」と聞く。その事をコナンは咄嗟に誤魔化すが、そんな彼に対し……
あなた言ったじゃない…
逃げるなって…
運命から逃げるなって…
守ってくれるんでしょ?
……と素直な思いをぶつける。
今までの彼女からは想像がつかないストレートな言葉だったが、どうやらコナンの事を多少ではあるが信頼するようになり、勇気を持って運命に立ち向かおうと決心したようである。もしかしたら「残酷な運命から逃げない勇気」を比護のプレイから学んだ事によってその決心がついたのかもしれない。その後は「私は守ってくださいっていうか弱いお姫様なんかじゃない」と、いつもの彼女らしい台詞を言ってその場を後にしようとしたが、その時にコナンから比護が試合でVゴールを決めた事を教えてもらう。そこで「それが何だっていうのよ!」とひねくれた言葉を返したものの、内心ではとても嬉しかったようで、駅のモニターに大きく映し出された比護の笑顔を見ながらかすかな笑みを浮かべていた。
- 比護隆祐
長居スタジアムでの試合では終盤まで調子があがらなかったものの、試合終了間際で何とVゴールを決める。それが決まった途端、スタジアムではさっきまでのブーイングが嘘のように比護コールが鳴り響く。コナンの話によると、どうやら今までのブーイングは、調子の出ない彼に対するビッグのサポーターなりの叱咤激励だったらしい。それにもめげずにVゴールを決めた事によりサポーターからも認められ、後にビッグのポイントゲッターとして活躍していくようになる。
今回彼にシンパシーを抱いていた灰原は、後に彼と彼の所属するビッグ大阪のファンになり、また以後の事件でもちょくちょく彼の名が出てくるようになった。元の所属チーム名である「ノワール」はフランス語で「黒」であり、「兄弟の事が原因で黒のチームを出て行った裏切り者」という点が自身に共通することもあるのだろう。
ちなみに台詞つきの出演は、劇場版『11人目のストライカー』以降と、かなり後になってからである*4。
追記・修正は、満員電車で刺されないようにお願いします。
*1 コナンによる訳文。ベルモットが口にする際は「女は秘密を着飾って美しくなる」と意訳される*2 スタジアムの席配置の関係上、ナオキはスピリッツ応援席の前で決勝点を挙げており、「ヒデとナオキが(ノワール応援席に)迫ってきてゴールを決めた」という大葉の証言と矛盾する
*3 その時の態度からすると、大葉の弟の死は知らない模様
*4 CVは櫻井孝宏が担当
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