登録日:2022/12/05 Mon 10:57:03
更新日:2024/06/27 Thu 13:04:01NEW!
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地下鉄 東京都 鉄道 東京都交通局 東急目黒線 都営地下鉄 路線シリーズ 相鉄・東急直通線 都営三田線
都営地下鉄三田線(とえいちかてつみたせん)は、東京都品川区の目黒駅から板橋区の西高島平駅を結ぶ東京都交通局(都営地下鉄)の地下鉄路線である。
鉄道要覧における路線名は「6号線三田線」で、1978年までは「6号線」の名称が案内で使用されていた。
ラインカラーはブルーで、路線記号は「I」*1。
概要
東京の南部から日比谷や大手町などのオフィス街を経由し、板橋区へとアクセスする全長26.5kmの路線。
そのうち目黒〜白金高輪間は東京メトロ南北線と線路を共用しており、運賃計算も特殊である。
全線でワンマン運転およびATOによる自動運転を行っている。
元々は営団東西線の分岐線として計画されたのが始まりで、線路幅も都営浅草線に合わせて標準軌で建設される計画だった。
その後、1962年10月に東武東上線および東急池上線との直通計画が検討され、狭軌での建設に変更された。
しかし、1965年に突如東急が直通の中止を発表。先が不透明なまま東武との直通準備が進められるものの、東武も都心へのルートが近い営団有楽町線との直通運転を計画したことで、結局東武との直通も中止になってしまった。
そして、2000年に三田~目黒駅間が延伸開業したことで東急目黒線との直通運転を開始。路線こそ違うが東急との直通は実現した。
これにより、乗り入れ先ではあるが東急東横線に直通する東武東上線の車両と並ぶという状況が出来てしまった…。
2023年3月からは東急新横浜線を経由して相鉄線と直通運転を開始した。便利だが相鉄が更にカオスに...
運行形態
各停と急行の2種類が存在するが、急行は三田線内は各駅に停車する。
三田線内で完結する列車は主に白金高輪〜西高島平間で運行されており、南北線との共用区間である目黒〜白金高輪間は主に東急直通列車の運行となる。
日中は白金高輪発着の列車が毎時4本、日吉発着毎時4本、海老名発着毎時2本(東急線内急行)の割合で運行されており、朝夕の時間帯は武蔵小杉・新横浜・湘南台・大和・高島平発着の列車が設定されている。
使用車両
自局車両は「形」、他社車両は「系」を使用。
本項では白金高輪以北で使用される車両について記述する。
【自局車両】
- 6300形
1993年に登場。
車両冷房率向上のために導入された1・2次車と、ワンマン運転対応および6000形置き換え用に導入された3次車に大別される。
このため導入時期によって内外装に変化があり、初期車は一部の座席がクロスシートになっている。
1・2次車は6500形および東急線のデジタル無線導入に伴い置き換えられ、現在は3次車のみが運用されている。
過去には臨時列車で元町・中華街駅まで乗り入れたことがある。
- 6500形
2022年5月に営業運転を開始。
三田線初の8両編成かつアルミ車両で、とにかく四角い車体が特徴。
そのデザインから事務用品メーカーの「キングジム」のロゴに似ているとSNSで話題となり、両者公式のコラボ商品も発売された。
座席が6人掛けで着席人数が減っている代わりに、ドア横のスペースが若干広くなっている。
2023年3月18日ダイヤ改正時点では相鉄線への直通運転は行われていないが、直通対応の準備工事はされている。
【他社車両】
- 東急3000系
目黒線開業及び三田線・南北線直通用に導入された。
当初は6両編成だったが、相鉄直通に合わせて8両化が実施された。
- 東急5080系
東急5000系の目黒線版。
当初は(ry
増結中間車には大井町線Q-SEAT導入の玉突きで外された6000系からの編入車両が存在する。
- 東急3020系
東急2020系の目黒線版。8両編成で運行されている。
最初から8両で製造され、6両編成で暫定デビューしたのち2022年に再度8両化された。
- 相鉄21000系
相模鉄道の車両。
当初から8両で使用されており、ネイビーブルー一色の車体が特徴。
過去の車両
- 6000形
開業と同時に導入されたステンレス車両。
都営地下鉄初の20m車で、乗り入れを想定していた東武鉄道の8000系を意識した高運転台の前面形状となっている。
全体的に手堅い設計だが日本の鉄道車両で初めて静止型インバータ(SIV)を導入した車両である*2。
導入当初は赤帯だったが、ラインカラー制定後に青帯に変更され、1988年以降は前面にも帯が入った。
1989年以降は一部編成で更新および冷房化改造が実施され、東急目黒線への乗り入れも検討されていたが*3、ホームドア設置及びワンマン運転が決定したため6300形への置き換えが決定。
1999年に全車引退した。
引退後は一部の編成が秩父鉄道、熊本電気鉄道、インドネシアのジャカルタに譲渡された。
インドネシアの譲渡車は先頭化魔改造を受けているので画像検索をお勧めする。
1969年鉄道友の会ローレル賞受賞。
- 10-000形(試作車)
都営新宿線開業前の試運転のため、1編成が配置されていた。
転属するまでは狭軌1067mmの台車を搭載し、三田線で走行できるようになっていた。
外見は非常に平面的で、量産車とは大きく異なる。
駅一覧
- I-01 目黒
JR山手線乗り換え。起点駅で東急が管轄している。
駅名は目黒だが、目黒区ではなく品川区にある。
なお起点駅ではあるが、三田線からここ止まりの便は定期では制定されていない。
- I-02 白金台
駅周辺は高級住宅街で、「シロガネーゼ」という言葉の由来になったとされている。
駅は東京メトロの管轄。
- I-03 白金高輪
東京メトロ南北線との分岐駅で、当駅始発の列車が多く設定されている。この駅も白金台と同様、東京メトロの管轄。
- I-04 三田
都営浅草線、JR山手線、京浜東北線(田町駅)乗り換え。
三田線ホームは二層構造で、上段を目黒方面、下段を西高島平方面が使用する。
- I-05 芝公園
駅名にもなっている芝公園の最寄駅。
都営大江戸線赤羽橋駅が徒歩数分の位置にあるが、連絡運輸は行っていない。
- I-06 御成門
東京タワーへのアクセス駅の1つで、「東京タワー前」という副駅名があったが、いつの間にか使用されなくなった。
読みは「おなりもん」とやや難読。これを見て卑猥なことを連想した男子諸君は手を挙げなさい。
- I-07 内幸町
読みは「うちさいわいちょう」と少々難読。
乗り換え駅扱いではないが、新橋駅が近く徒歩で行ける距離にある。
- I-08 日比谷
東京メトロ日比谷線、千代田線乗り換え。
有楽町駅にも近く、有楽町線、JR山手線、京浜東北線とも乗り換え可能。
旧型のホームドアが最後まで残った駅。
- I-09 大手町
東京メトロ半蔵門線、東西線、丸ノ内線、千代田線乗り換え。
三田線のみ駅の住所が異なり、千代田区丸の内となっている。東京駅までは地下道を利用してアクセス可能。
- I-10 神保町
都営新宿線、東京メトロ半蔵門線乗り換え。
専修大学をはじめ、周辺は教育機関が多数点在する学生街として有名。
- I-11 水道橋
JR中央・総武緩行線乗り換え。東京ドーム、ラクーアの最寄駅。
乗り換え案内の際は、「中央・総武線」だと長すぎるためか、単に「JR線」としか案内されない。
かつては非常用の渡り線があったが、1999年に保安装置と列車無線が更新されたことに伴い撤去された。
- I-12 春日
都営地下鉄大江戸線、東京メトロ南北線・丸ノ内線(後楽園駅)乗り換え。
「文京シビックセンター前」の副駅名がある。
東京ドームへはこの駅からも行けるが、水道橋駅からの方が距離としては近い。
- I-13 白山
東洋大学白山キャンパスや白山神社の最寄駅。東洋大学の他にも多数の教育機関が近くにあり、学生の利用が多い。
東京メトロ南北線本駒込駅の開業により1996年頃から利用者は減少傾向にあったが、2000年代後半よりより沿線の再開発が進み、次第に利用者が増えていった。
- I-14 千石
「日本医師会館前」の副駅名がある。
ツツジの花で有名な六義園にアクセス可能(距離は駒込駅の方が近いが)。
- I-15 巣鴨
JR山手線乗り換え。乗り換えはホーム中程の階段を使うと便利。
とげぬき地蔵で有名な高岩寺や、「おばあちゃんの原宿」の別名を持つ巣鴨地蔵通り商店街の最寄駅。
開業当初はここと高島平を結んでいた。そのためか現在も案内としての経由駅として扱われている。
- I-16 西巣鴨
都電荒川線(東京さくらトラム)の新庚申塚停留所と乗り換え可能で、当駅から250〜300mほど離れた位置にある。
大正大学最寄駅で、かつては「大正大学前」の副駅名を使用していた。
- I-17 新板橋
JR埼京線乗り換え。
但し埼京線板橋駅へは徒歩5分と少し離れており、JR側では乗換案内を行っていない。
ここから先は終点まで板橋区。
また、乗り換え駅扱いではないが東武東上線下板橋駅まで徒歩10分ほどで行くことができる。
- I-18 板橋区役所前
板橋区役所と地下通路で直結している。
正式な乗り換え駅の扱いではないが、東武東上線大山駅が約800mほどと比較的近い。
- I-19 板橋本町
「本町」と付くが、正式な所在地は板橋区大和町となっている(本町と大和町に跨っているので本町でも間違いではないが)。
駅南方には帝京グループの教育機関および帝京大学附属病院がある。
中山道板橋宿(上宿)の最寄駅。
- I-20 本蓮沼
計画時点での仮称は「蓮沼」だったが、直通予定だった東急池上線に同名の駅名があるため、地名から取って本蓮沼になった。
西高島平方に非常時折り返しのための引き上げ線がある。
- I-21 志村坂上
当駅までが地下駅。
建設ルートが何度も変更された名残として、当駅から西台にかけてS字カーブが連続している。
- I-22 志村三丁目
ここから終点までは地上(高架)を走行する。
- I-23 蓮根
板橋区蓮根地区の中心駅。「れんこん」ではなく「はすね」と読む。
次の西台まで大きくカーブしており駅間も近いため、この区間は40km/hの速度制限がかかる。
- I-24 西台
大東文化大学最寄駅で、志村車両研修場が併設されている。
- I-25 高島平
「東洋一のマンモス団地」と呼ばれる高島平団地の最寄り駅であり、開業当初は終着駅だった。
当駅発着の列車が設定されており、志村車両研修場への入出庫を行うための線路が西台方に伸びている。
志村駅として開業したが、「志村地区にないのに志村駅はおかしい」という反発が多かったため、開業から約半年で現在の駅名になった。
- I-26 新高島平
高島平団地西側にある駅で周辺は栄えているが、2019年までは都営で最も利用者数の少ない駅だった。
- I-27 西高島平
終点駅かつ東京の地下鉄としては最北端に位置する駅。
東武鉄道笹目橋駅として計画され、和光市駅まで線路を伸ばす予定だったが、東武鉄道の意向によりその夢は破れることとなった。
すぐ西側に首都高や国道17号線が通っていることもあり、延伸は現実的とはいえないだろう。
車両基地
西台駅のすぐ隣に志村車両研修場が設置されており、車両の全般検査などが行われている。
ただし、構造の都合上西台駅からは入出庫できないため、基地に入出庫する列車は高島平駅から西台方に伸びている線路を使用する。
追記・修正は海老名~西高島平を走破した人がお願いします。
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*2 同時期には神戸電鉄でも1050形で導入している。
*3 当初は東急池上線のような簡易式のセンサーを車両と駅に取り付ける計画であった。
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