登録日:2020/10/18 Sun 20:12:35
更新日:2024/05/23 Thu 10:43:18NEW!
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犬夜叉 四魂の玉 全ての元凶 ラスボス 古谷徹 黒幕 宝玉 呪われた装備 四魂のかけら 日暮かごめ 桔梗 奈落 中立 願い 真の黒幕 マジックアイテム 悪魔のアイテム 全部こいつのせい 特級呪物 翠子
千年もの間戦い続ける、正と邪の一霊。
『四魂の玉』とは、『犬夜叉』に登場するキーアイテムである。
■概要
『持ち主に強大な力を与え、どんな願いも叶える』と伝わる宝玉。
そのため様々な人妖に狙われており、本編での争いはほとんどこれを巡って起きている。
ちなみに四魂とは、神道において神の霊魂が持つ側面の 荒魂 ・ 和魂 ・ 奇魂 ・ 幸魂 を指している。
本編より50年前、妖怪退治屋の頭領で珊瑚や琥珀の祖父にあたる人物・シャコが百足上﨟を退治した際体内から発見され、玉の浄化のため桔梗に預けられる。
その後、玉を守り切れないと感じた桔梗は玉の力で犬夜叉を人間にする事で玉を消滅させようと決意する。
だが、奈落の策略により犬夜叉と桔梗は憎しみあい、四魂の玉も穢れてしまう。
これ以上玉を巡って争いが起きるのを望まなかった桔梗が妹の楓に自身の亡骸と共に火葬させたことで、玉は一度消滅する。
それから500年後、桔梗の生まれ変わりである日暮かごめの誕生と共に復活。
彼女が戦国時代にタイムスリップしたことで桔梗の死より50年後の戦国時代に舞い戻った。
その後、屍舞烏に飲み込まれたところをかごめの矢を受けたことで木っ端微塵に砕け散り、犬夜叉たちの長い旅が始まることになる。
主な効果は『持ち主を特定の状態で固定すること』。
この『特定の状態』が本当に何でもありで、かけら一つだけでも絶大な力を見せており、確認できただけでも、
- 姿かたちを変える。(百足上﨟、屍舞烏、桃果人など)
- 身体能力の強化。(鋼牙、蛮骨など)
- 霊力、妖力の強化。(奈落など)
- 重傷を治す。(煉骨)
- 痛みを感じないようにする。(珊瑚)
- 武器の強化。(蛮竜、破魔の矢など)
- 絵に生命を与える。(紅達)
- 死人の腕を妖怪に繋ぐ。(殺生丸)
- 死者蘇生。(琥珀、七人隊など)
- 結界を張る。(銀骨)
- 特定の道具と組み合わせての洗脳能力の強化。(玻璃)
と、様々な効果を見せている。ただし、弥勒によると、これらの力が正しい者のもとで使われたことは無いらしい。
また、作中では『半妖を完全な妖怪にも人間にもできる』と語られているが、実現されることは無かった。
これとは他に、『最後に四魂の玉を手にした者が、唯一の正しい願いを選んだ時、玉は浄化されこの世から消え去る』という伝承が存在する。
■起源
四魂の玉の起源は、平安時代にまで遡る。
当時、翠子という、優れた霊力を持つ巫女がいた。
彼女は、妖怪の体から魂を抜き出して浄化するという能力で妖怪を退治していた。
翠子の存在を疎ましく思った妖怪たちは、翠子に対して慕う心を持つ男に目を付け、彼をつなぎにして融合。翠子に襲いかかる。
戦いは七日七晩に及び、ついに翠子は力尽きて妖怪たちに魂を奪われそうになるが、翠子は逆に妖怪たちの魂を奪い、自らの魂と共に体外へと弾き出した。これが、四魂の玉となったのである。
玉の中では今でも翠子と妖怪たちが戦い続けているという。
上記の通り、四魂の玉の起源は奈落誕生の経緯と全く同じで、
それは桔梗が『犬夜叉を人間にする』という正しい願いで四魂の玉を浄化しようとしたタイミングでの出来事であった。
珊瑚はこれを「玉が繰り返させている」と語っている。
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■真相
井戸は閉ざされた。もうおまえに行き場はない。
CV:古谷徹
四魂の玉は、それ自体が意思を持っている。その目的は、正邪のどちらかに偏りすぎることなく、存在し続けること。
この性質から四魂の玉に善悪は無いのだが、それ故に非情。
奈落ですら、『桔梗に愛されたい』という本来の願いを叶えられず四魂の玉に利用された被害者であり、総じて『犬夜叉』における真の黒幕である。
一時的に消滅させることはできるが、本来の手段でしか完全に消滅させることはできず、殺生丸の爆砕牙をもってしても斬ることはできない。
作者・高橋留美子先生によると、「500年周期で活性化する時期がある」とのことで、かごめが誕生したのも、
四魂の玉が復活したいがために、桔梗の『犬夜叉に会いたい』という願いを自分に都合のいいかたちで叶えた結果だったのだ。
故に、四魂の玉は本当の望みを叶えてはくれない。
それどころか、自分を脅かす存在を抹消するために、所有者を利用して自分自身の願いを叶えさせようとすることすらある。
因果の果てに。
四魂の玉がもっとも恐れたのは、かごめであった。彼女は桔梗の生まれ変わり。故に四魂の玉を正しい願いで浄化・消滅させることができるからである。
そこで四魂の玉は奈落と白夜を利用してかごめを冥道へと落とし、四魂の玉の内部へと連れ去り精神攻撃を開始する。
かごめが我が身かわいさに願ったその瞬間、彼女は四魂の玉に取り込まれ、翠子や奈落、数多の妖怪たちと共に未来永劫戦い続けることになってしまうのである。
まず手始めに『戦国時代へ行くことなく、高校へ進学した幻』を見せ、
その後、かごめと四魂の玉のみがある暗闇へと誘い、「あの世界に帰りたいと願え。さもなくばこの闇の中に永遠に一人」だと唆す。
誰もいない。
誰も来ない。
おまえは戦国の世にいるべきでは無かった。
帰れ。自分のいるべき世界へ。
しかしかごめは応じなかった。桔梗と奈落の姿を見て、『本当の望みを叶えない』という四魂の玉の本質を見抜いていたからである。
更に、かごめは四魂の玉を浄化する『唯一の正しい願い』がなんなのかもわかっていた。だが、「それを言ったら自分はどうなるか」がわからず、恐怖で口に出せずにいた。
そんなかごめに、冥道残月破を使って彼女を探しに来た犬夜叉の声が届く。「なにも願うな!」と。
しかしそれは、希望を持たせれば「犬夜叉に会いたい」と四魂の玉に願うだろうという、玉の内部にいる妖怪たちの策略であった。
犬夜叉に会いたいか?
答えろかごめ。会いたいか?
私は……なにも願わない。
犬夜叉は来てくれるって……信じてる。
だが、妖怪たちの思惑は外れた。いつだって犬夜叉はかごめのもとに来てくれた。かごめの犬夜叉を信じる心が、逆に恐怖心を和らげたのだ。
そして、ついに会合を果たす犬夜叉とかごめ。これによりかごめの恐怖心は完全に消滅する。
もし犬夜叉が来てくれなかったら、私は闇の恐怖に負けて――正しい答えにたどりつけなかった。
だけど今、犬夜叉は私のそばにいる。もうなにもこわくない。
四魂の玉! 消えなさい!
永遠に……。
四魂の玉を浄化する『唯一の正しい願い』。それは『四魂の玉の消滅』であった。
それをかごめが願ったことにより、四魂の玉は完全に消滅。
玉が消滅したことにより玉に取り込まれた翠子の魂、数多の妖怪、奈落の魂は浄化、平安から現代まで続いた因果は、こうして断ち切られたのであった。
■余談
上記の通り、四魂の玉の目的は『正邪のどちらかに偏りすぎることなく、存在し続けること』なのだが、
先代宝仙鬼の手に渡った四魂の玉のかけらは、彼に「再び四魂の玉を完成させてはならぬ」と語ったという。理由は不明。
また、かごめたちが[[欠片の一つを現代で回収した>肉づきの面(犬夜叉)]]ため、普通に考えれば四魂の玉が消滅した後も欠片が戦国時代に残っている事となる。
『奥義皆伝』に、戦国前世占いという付録があるのだが、これでかごめにたどり着くには、
『一 腹に丸いものが入っている気がする』に「はい」と答える
とされ、四魂の玉はネタっぽい使われ方をされていた。この付録自体がネタなのだが……特に犬夜叉と奈落が酷い*1。
アニメオリジナルストーリーの94話と95話「四魂の玉を造る者(前・後編)」では、人間の父と牛妖怪の母から生まれ、昼は人間の出雲、夜は妖怪になる半妖の牛王が、人間になりたいが故に、妖怪のオロチ太夫や九十九の蝦蟇次郎らと共に、新たな四魂の玉を作ろうと企んでいた。
牛王は四魂の荒魂、和魂、奇魂、幸魂を作り出すために犬夜叉一行の魂を狙っていた。
犬夜叉の魂は荒魂が司どる「勇」、弥勒の魂は和魂が司どる「智」、七宝の魂は奇魂が司どる「親」、珊瑚の魂は幸魂が司どる「愛」を意味しているらしい。
また偽の四魂の玉も複数作っており、これらを妖怪達に飲ませて強化して犬夜叉一行に差し向けたり、力ずくで犬夜叉達の魂を奪うために自ら飲み込んだりしていた。
「持ち主に力を与える」性質と、「バラバラになったので集める」という展開が、『トランスフォーマー アニメイテッド』のオールスパークと似ている。
トランスフォーマー限定であるものの、こちらもかけらだけで新しい命を生み出したり、死者を甦らせたりした。
ただし、オールスパークは四魂の玉とは違い、最後まで完全な状態に戻ることは無かった。
追記・修正は四魂の玉に願わなくてもできます。
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▷ コメント欄
- 真のラスボス -- 名無しさん (2020-10-18 23:13:15)
- 犬夜叉や楓は善も悪もないと言っていたが、翠子の魂を除けば邪悪の玉でしかない。 -- 名無しさん (2020-10-18 23:16:28)
- ↑そもそも翠子の魂を除いたら邪悪な妖怪の魂の塊なのだから当然だな -- 名無しさん (2020-10-18 23:47:05)
- 爆砕牙でも割れないけど燃やせば一時的にはなくなるんだよな…。まあ犬にもう一度会いたいっていう願いを叶えるために現代に移動しただけかもしれんが。 -- 名無しさん (2020-10-19 09:17:43)
- ↑犬夜叉と桔梗に奈落けしかけてメシウマで満足したから休眠期間に入ったのかもね -- 名無しさん (2020-10-19 10:52:52)
- 善悪が無いというよりは、目的が存在することだけだから、それさえ叶えてくれるなら誰彼に使われようと構わなかったんだろうな。こんだけ強い力利用しようとする輩は山ほどいても、無くそうとする奴なんて滅多にいないだろうし -- 名無しさん (2020-10-19 20:17:35)
- 他の願いは叶えないのに、自分にとって最も不都合な願いだけは律義に叶える謎仕様 -- 名無しさん (2020-10-19 20:22:32)
- ↑存在する上でのルールなんで仕方ない。 -- 名無しさん (2020-10-20 10:20:27)
- 奈落のやったことに同情はできんが、元々はほんのささやかな、願いとさえ言えないような恋慕を歪められてしまったのは哀れではある -- 名無しさん (2020-10-20 18:16:03)
- 牛王が作り出そうとした新たな四魂の玉は犬夜叉達の他、かごめの魂で直霊、オリジナルの四魂の欠片を核にする事で完成するらしい。もちろん、仮に完成しても願いは決して叶えないとされる。 -- 名無しさん (2020-10-20 22:37:01)
- まどマギのQBにも、QBの消滅を願えばよかったのか…全ての魔法少女の救済も似たようなものだが -- 名無しさん (2020-11-14 10:48:21)
- 弥勒「力が正しい者のもとで使われたことは無い」 珊瑚「玉が繰り返させている」 実は序盤で真相に言及されてる辺り作者は当初からこの結末を考えていたんだろうな -- 名無しさん (2020-11-15 07:26:09)
- サガフロ2のエッグと共通点が結構あるな。どっちの方が人類に厄介なのだろうか。デスティニーの神の眼がただの凄いエネルギー物質で良かったわほんま -- 名無しさん (2020-11-26 13:04:59)
- 夜叉姫ではとわ、せつな、もろはを肉親から引き離した間接的な元凶。玉の因果はしつこい・・・ -- 名無しさん (2021-01-16 18:21:17)
- ↑2、サガフロクーン編の指輪とも共通点アリだね -- 名無しさん (2021-01-16 20:16:14)
- 夜叉姫では何やらまた四魂の玉が復活しそうな気配が…万が一に備えて予め保険を打ってきたか…? -- 名無しさん (2021-03-08 01:05:50)
- 爆砕牙で斬れなくても天生牙で斬れる気がする -- 名無しさん (2021-11-03 15:41:18)
- 確かに魂だから天生牙の霊体特効が刺さりそうだけど、物質化してるから駄目とか集合体だから一部は斬れても全体としてのダメージは僅かで削りきれないとかあるんじゃないか。 -- 名無しさん (2021-11-03 16:07:23)
- アニメイテッド第4シーズン(シーズン4)のアニメがあったらオールスパークの声は四魂の玉と同じ古谷徹さんが演じてそう -- 名無しさん (2022-11-11 17:51:33)
- アニメ観てたら急に大物声優ボイスで語りかけ始めたからビックリした -- 名無しさん (2023-03-03 21:18:11)
- 相談所に報告のあった違反コメントを削除しました。 -- 名無しさん (2023-03-06 21:18:17)
- 思えば犬夜叉のラスボスって奈落→連載した時(1996年)に放送してたガンダムXのラスボス、四魂の玉→初代ガンダム主人公になるんだよな。それ以外にもコナンキャラがたくさん出演してたし。 -- 名無しさん (2023-03-21 13:37:26)
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