登録日:2019/12/12 Thu 12:57:01
更新日:2024/05/16 Thu 10:11:30NEW!
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ヴィラン・ギルド ウルトラマンタイガ 犯罪組織 ヤクザ 暴力団 宇宙人 ウルトラ怪獣
「ヴィラン・ギルド」とは『ウルトラマンタイガ』に登場する悪の組織である。
概要
その名の通り悪の宇宙人達によって組織された集団。
簡単に言うならば「宇宙人で構成された暴力団・ヤクザ・ギャング」といったところである。
主な活動内容としては怪獣達や怪獣の封印されている品物を略取、誘拐、強盗等の非合法な手段で回収した後、怪獣には脳内にチップを埋め込むなどして言うことを聞くよう改造した個体をオークションで売り捌くこと。
他にも地球上では、「ゾリンコーポレーション」という表向きの顔も持ち、その経営に邪魔な存在に対し、爆破テロや怪獣をけしかけての妨害工作も含まれている。
また、オークションのデモンストレーション会場に地球を使っており、商品怪獣達の戦いで地球の町に多大な被害を齎している。
尚組織とは言ったが、実際のところ実体は持っておらず、「宇宙人のみがアクセスできるネットワークを通じて集合と拡散を繰り返す」というのがその真の姿である。
その為、固定のアジトやメンバーを持っておらず、足が付きにくいという厄介な特性を持つ一方、組織としての統率力や結束力は希薄で、集まった宇宙人達は皆利害の一致で手を組んでいるに過ぎず、裏切りや離反も普通にあり得る。
影響力
今作では専ら日本にいるゾリンが率いる集団の悪行のみがピックアップされていたが、実際は海外でも悪事を働いており、地球のみに絞ってもかなり広範囲で活動している模様。
これまでのウルトラシリーズ以上に「地球に住む宇宙人達の苦悩」が描かれている本作だが、ある意味このヴィラン・ギルドが本作におけるその根源となっていると言える。
幅を利かせている彼らが悪さをすることで地球人の多くに「宇宙人=悪、侵略者」といった図式や固定観念が植えつけられ、結果として地球に住む善良な宇宙人達までもが冷遇、酷ければ迫害されるようになっているのである。
しかも、そういった酷な現状にしびれを切らし、革命という強引な手段に走る者やそれ原因で余計に宇宙人への反感を煽ることにも繋がるという最悪の負の連鎖が成り立ってしまっている。
現状工藤ヒロユキやトライスクワッドに、E.G.I.S.や外事X課がどれ程動こうとも、目先の被害を食い止めることや一派閥を検挙することに精一杯であり、主犯格の宇宙人が逃げおおせることも少なく無く、未だ彼らの完全な壊滅は全く見えていない。
ちなみにトライスクワッドのメンバーの父親であるウルトラマンタロウが活躍していた時代にも地球で悪事を働く宇宙人がいたのだが、その1人であるドルズ星人は地球侵略のために罪の無い地球人を誘拐して地球攻撃用の怪獣へと改造するという非道極まりない悪事を行ない、最終的に何の報いも受けないまま姿を消すという後味の悪い結末を迎えていた。
ヴィラン・ギルドが滅び、地球人と宇宙人が真に理解しあえる日は来るのだろうか...?
構成員
- ゼットン星人ゾリン
演:針原滋
日本で活動する勢力の元締め。
表向きは「瀬戸宗林」という眼鏡の初老の男性で、E.G.I.S.がある町の町内会長を務める子供と花が好きな温厚な人物だが、本性は冷酷で、邪魔者は何としてでも排除しようとする。
「ゾリンコーポレーション」の代表取締役も務める。
最終的には、外事X課によって、偽計業務妨害の容疑で逮捕された。
しかし、それでも残党が往生際悪く悪事を働こうとしている。
- マーキンド星人
CV:廣瀬武央
宇宙の周辺に浮かぶ宇宙船で開かれるオークションの司会。
職業に違わずハイテンションで陽気な口調が特徴。
第24話から最終話第25話では、宇宙爆蝕怪獣ウーラーの暴走を止めるべく、マグマ星人と共にE.G.I.S.と協力した。
その後はE.G.I.S.に会計担当として入社した。
CV:黒田崇矢
第1話に登場。
セミ人間やクカラッチ星人を率いてリヴァーズ星人河津が保護しようとしたベビーザンドリアスを奪取し、それを餌におびき出したヤングマザーザンドリアスをゼガンと戦わせ、デモンストレーションを開いた。
しかし、そのゼガンが霧崎の召喚したヘルベロスに瞬殺されると、恐れをなしてベビーザンドリアスを投げ捨てて撤退した。
第24話から最終話第25話では、ウーラーの暴走を止めるべく、マーキンド星人と共にE.G.I.S.と協力し、自身の宇宙船を貸し出した。
その後は警備士としてE.G.I.S.に入社した。
- セミ人間
- クカラッチ星人
E.G.I.S.に護送されていたリヴァーズ星人河津の乗った車を襲撃するが、ヒロユキが咄嗟に急停車したため、誤ってお互いを撃ってしまい死亡した。
- レキューム人
CV:福原かつみ
第2話に登場。
12年前、ヒロユキが密かに育てていた「チビスケ」(正体はゲスラの幼体)を奪い去った。
現代にて、そのチビスケをキングゲスラに改造し、湾岸地区でデモンストレーションを起こしたが、その後の動向は不明。
- キール星人(CV:工藤雅久)
- ヒュプナス
第9話に登場。
行方マイコが持つマジャッパが封印されているタリスマンを奪おうとした。
しかし、E.G.I.S.との戦いの最中のアクシデントでマジャッパが復活してしまい、その攻撃でヒュプナスは死亡。
激昂したキール星人も、マイコを護衛していたホマレとの激しい戦闘の末に逮捕された。
CV:峰晃弘
第17話に登場。
怪獣転送装置を盗んだセモン星人ミードをつけ狙い、一度は彼を護衛していたカナの電磁トンファーで倒されるも程なくして復活し、その後はミードの取引相手である構成員とは別のクカラッチ星人やE.G.I.S.との三つ巴の接戦の末に敗れ、ミードやクカラッチ星人共々逮捕された。
- バド星人エル・レイ
CV:多田啓太
第20話に登場。
宇宙人判別装置「CQ」の開発者「元宮サチコ」の抹殺及びゾリンコーポレーションの競合他社「エネクローン社」の妨害工作が任務。
アリブンタを従えている。
基本は正当派な悪役だが、自分の台詞をサチコの叫び声で掻き消されてしまうような不遇かつコミカルな一面もある。
サチコを人質にしてE.G.I.S.やミスティを始末しようとしたが、佐倉警部にあっさり捉えられた。
第20話でバド星人エル・レイの手下として存在のみ語られた宇宙人。
後述のミスティに倒されたらしい。
第23話で宇宙人が経営する美蘭フーズの本社に集まり、自分達の商売の邪魔をするウルトラマン達を倒すための会議をしていた。
ゴドラがツッコミ、スランが仲裁、ザラブがボケ担当のどこか憎めない3人組。
会議に加わったチブル星人マブゼの提案でニセベリアルを送り込む作戦を実行。
だがトレギアに誘導されたニセベリアルによってビルごと潰されてしまった。
- ペダン星人
- レキューム人
- ヒュプナス
- グローザ星系人
- サーペント星人
- キール星人
- シャプレー星人
『劇場版 ウルトラマンタイガ ニュージェネクライマックス』に登場。
グリムドの地球接近を察知して地球の貴重品を転売し、地球からの脱出資金を稼ごうと企んでおり、そのためにヒロユキを襲ってウルトラアクセサリーを奪おうとしていた。
ペダン星人、レキューム人、ヒュプナスはイサミに倒された。
グローザ星系人はヒロユキを狙撃しようとするも、リクに倒された。
サーペント星人、キール星人、シャプレー星人はカツミと戦うも、グリムドが復活すると逃走した。
彼らの他に、宇宙人盗賊団としてクカラッチ星人、バド星人、ゼラン星人が確認されており、彼らがヴィラン・ギルドの一員かどうかは不明だが、目的は同じなので繋がりはある模様。
脱退・離反者
- アマヤルム星人 宗谷ホマレ
嘗ては相当腕の立つ宇宙人ギャングとして名を馳せていたが、ある時を境に「暴力では何も解決しない」ことを悟り、組織を離れ、E.G.I.S.に就いた。
- ヴォルク
演:橘りょう
第4話に登場。
ホマレのかつての弟分。
幼少期は恵まれない人物であったらしく、内心では自分の様な宇宙人の子供たちの為に大金を欲していたが、霧崎に付け込まれて利用されると怪獣爆弾・デアボリックを強奪し、組織を裏切った。
その後、日本政府を脅して大金を手に入れようとしたが、ホマレとゾリンの手下との戦いで負傷し、デアボリックの起動に巻き込まれて息絶えた。
- ヘイズ星人 ミスティ
演:穂満佳佑
第20話に登場。
外事X課の送り込んだスパイであり、佐倉警部の部下。
サチコとは幼馴染で、お互い「サッちゃん」「ミッちゃん」と呼び合う仲だったが、ある時を境に宇宙船で母星に帰ってしまい、彼女とはそれっきりになってしまっていた。
E.G.I.S.との協力でバド星人の事件が片付き、ゾリンが逮捕された後は別勢力の検挙の為海外へ飛んだ。
武器
- ハンドガン(1話)
1話でセミ人間とクカラッチ星人が使用していたハンドガン。銃口部のパーツが回転して青い炸裂光弾を発射する。
- ヴィラン・ギルドマシンガン
4話でヴォルクを狙った暗殺者が使用していた大型銃。テニスラケットのケースに合わせた形状で、ライフルにも変形可能。劇場版ではグローザ星系人が使用している。
- ハンドガン(9話)
9話でキール星人が使用していたハンドガン。銃口の青いパーツから紫色の光線を発射する。劇場版ではサーペント星人が使用している。
- ポールウェポン
9話でヒュプナスが使用していた武器。先端が槍やハンマーのような形状に変形する長柄武器。17話ではペダン星人の1人が、劇場版ではテレビシリーズとは別個体のヒュプナスが使用している。
- 打撃武器
17話でペダン星人の1人が使用していた武器。先端に鉄塊状のパーツが付いており、メリケンサックのように使用する。先端のパーツを展開する事で二連装光線銃に変形する。20話ではゼットン星人ゾリンの手下の一人が、劇場版ではシャプレー星人が使用している。
- ハンドライフル
17話でペダン星人の2人が使用していた武器。紫色の光線を発射するハンドライフル。グリップを捻る事で、警棒のように伸縮して槍のような武器になる。劇場版ではテレビシリーズとは別個体のペダン星人が使用している。
- ライフル
20話でバド星人エル・レイが使用していた銃。赤い光線を発射する。
- ハンドガン(20話)
20話でバド星人エル・レイが使用していたハンドガン。4話でヴォルク配下の宇宙人達が使用していたものと同一と思われる。
- 短剣
20話でゼットン星人ゾリンの手下の一人が使用していた、二本の短剣。劇場版ではキール星人が使用している。
- トンファー
劇場版でレキューム人が使用していた、二本のトンファー。
怪獣
商品
- ゼガン
デモンストレーションでヤングマザーザンドリアスと戦ったが、乱入してきたヘルベロスに一蹴された。
- キングゲスラ
元は幼少期のヒロユキが可愛がっていた生物「チビスケ」。
洗脳されて兵器にされてしまうも、タイガとヒロユキによって正気に戻ったが、ウルトラマントレギアに殺されてしまった。
明言はされていないが、「落札した」という表現が用いられていたことから、十中八九ここから手に入れたのだろう。
ゼラン星人オショロの手に渡ったが、最終的にはトレギアが横取りした。
ちなみにこの商品には、巻物の説明書が付属している。またこの説明書には、怪獣のコントローラーと、オショロが使用していた光線銃が描かれており、これらも商品の付属品であると思われる。
遺伝子
全てチブル星人マブゼが落札し、それらからスカルゴモラが生み出された。
ベリアル因子は後にニセベリアルを生み出すために使用された。
戦力
チブル星人マブゼが出品し、ゼットン星人ゾリンが落札。
ゾリンはこれを紛争地に転売して利益を得るつもりだったが…
詳しくは上記リンク先参照。
- アリブンタ
エネクローン社を襲ったが、タイタスのウルトラマッスルに圧倒された末、最期はトライストリウムに倒された。
追記・修正は宇宙人と和解してからお願いします。
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▷ コメント欄
- ゾリンは久しぶりに登場したと思ったら1話で即決着ついた辺り、何か制作側で事情あったんだろうな。 -- 名無しさん (2019-12-12 14:01:17)
- こういう組織が暗躍してるならウルトラセブン21が派遣に最適だと思うんだけど宇宙保安庁はなにしてるんだろう -- 名無しさん (2019-12-12 14:21:12)
- ゼットン星人をリーダーにしたのがマズったのか? -- 名無しさん (2019-12-12 14:38:11)
- タイタスが倒したのは18話のベムラー。20話のアリブンタはトライストリウムでトドメを刺してる。 -- 名無しさん (2019-12-12 16:48:52)
- ↑直しました。
- トレギアが鬼畜すぎるせいでヴィランギルドの連中がコミカルな三枚目悪役たちになってしまう。個人的にはこいつらとトライスクワッドがぶつかってワイワイ喧嘩する半ば一話完結でできてるストーリーをメインに置いたシナリオが見たかった -- 名無しさん (2019-12-12 17:26:27)
- 色々トラブルあったっぽいしね。風見しんごももっと出る予定だったんだろうなーってのあるし -- 名無しさん (2019-12-12 19:13:58)
- ウルトラ怪獣バトルブリーダーズの舞台である惑星とは無関係かつ反社勢力とは協力しないと明言してたな -- 名無しさん (2019-12-12 21:08:38)
- この組織がなくとも、宇宙人が不法入国で不法滞在してる以上、肩身が狭くなるのはしゃーない。でもそこに触れるとウルトラマンが地球にいる根拠も怪しくなるわけで、触れたくないのだろうけど、すごくもやもやする -- 名無しさん (2019-12-13 19:18:34)
- なりゆきでウーラーに対してイージスと共同戦線張りそうだな -- 名無しさん (2019-12-14 10:53:03)
- ホマレって元ヴィランギルドなのか? 元宇宙ギャングではあっても、元ヴィランギルドとは限らないと思うけど -- 名無しさん (2019-12-16 18:12:50)
- 最終回、あの展開にするならこの組織掘り下げた方が良かったんじゃないか -- 名無しさん (2019-12-28 21:20:24)
- オーブといいラスボスやライバルのかませにしかならないこの手の組織の扱い下手だよね出さなくていいんじゃない -- 名無しさん (2019-12-30 01:07:29)
- この組織が起こすトラブル、それを解決するイージス。タイガたちも活躍するが、ギルドを乗っ取ったトレギアが似ていることもあって、ウルトラマンも異星人として危険視される。こういうのが見たかった。 -- 名無しさん (2020-07-25 04:01:20)
- 劇場版特典の小冊子だと完結後はCQを狙ってる。識別機能を調整して特定の種族だけ狙い撃ちにする兵器のセンサーにするつもりだとか -- 名無しさん (2021-01-02 02:10:33)
- タイガ以降の令和ウルトラマンは悪の宇宙人がなかなか出てこなくなったな -- 名無しさん (2022-09-11 15:18:42)
- ↑バロッサー!! -- 名無しさん (2022-09-11 15:27:43)
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