グリムド

ページ名:グリムド

登録日:2020/08/14 Fri 22:10:08
更新日:2024/05/20 Mon 13:53:46NEW!
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グリムド ウルトラ怪獣 ウルトラマンタイガ 邪神 混沌 劇場版ウルトラ怪獣 ウルトラマントレギア 単眼 眼からビーム 怪獣 ネタバレ項目 ニュージェネクライマックス 深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ タイガオリジナル怪獣 邪神魔獣 闇に堕ちたタロウ 宇宙遺跡ボルヘス 劇場版 ウルトラマンタイガ ニュージェネクライマックス




※この項目には映画『劇場版 ウルトラマンタイガ ニュージェネクライマックス』のネタバレが多く含まれています。








グリムドは、ウルトラシリーズに登場する怪獣の一体。
初出は『劇場版 ウルトラマンタイガ ニュージェネクライマックス』*1




【概要】

別名:邪神魔獣
身長:70m(伸縮自在)
体重:7万t(増減自在)
出身地:不明


宇宙遺跡ボルヘスの墓場に封印されていた宇宙の混沌。宇宙人達には「名を呼ぶだけで呪われる」邪神と恐れられる一方、グリムドを崇める宗教も存在している。


ボルヘスの墓場を暴いたウルトラマントレギアカラータイマーに封じられ、長らく彼のパワーソースとして利用されていたが、ウルトラマンタイガの光線によって封印が緩み解き放たれた。


青く巨大な体躯に大きな目が1つだけという不気味な姿の怪獣。胴体にも巨大な顔が存在し全身から赤い角が生えている。特に背中の角は巨大で翼のような形状となっている。



◆戦闘能力

複数のウルトラ戦士をも圧倒する怪力と頑丈な体の持ち主。
更には見た目に反して目にも止まらぬスピードで移動することもできる高水準に纏まった身体能力、その見た目や肩書きの通りの凶悪な特殊能力と劇場版ボス怪獣にふさわしい隙のない強さを誇る。
その強さはニュージェネレーションのラスボスでもトップクラスでニュージェネレーションの最強形態をまとめて圧倒しタロウも苦戦するほど。もしレイガがいなければ間違いなく詰んでいただろう。


胴体の顔は単なる飾りではなく噛み付いて動きを封じる他、放たれた光線を吸収することも可能。


衝撃波を伴う咆哮「グリムハウリング」
全身の角からは全方位に向けて雷「グリムボルト」
単眼からは強大な破壊光線「グリムレイ」を放つ。


その他、相手のエネルギーを逆流させたり憑依能力や怪獣を強化する力も持っている。



【活躍】

トレギアから解放された直後にニュージェネレーションヒーローズが変身能力を犠牲に封印していたが、半年しか保たず封印を破り地球に降り立った。
タイガ・ロッソ・ブルが立ち向かうが一切の攻撃が通じず、フォトンアースへのパワーアップも「グリムレイ」の一撃で解除された。
そこにトレギアからグリムドの復活を聞いたタロウが駆け付ける。歴戦のタロウにはグリムドも圧されウルトラダイナマイトで倒されたかに見えたが……。



◆闇に堕ちたタロウ

ウルトラダイナマイトからの復元に併せ体内に侵入したグリムドによって闇堕ちさせられたタロウ。
闇に堕ちたとあるが厳密には「光と闇のパワーがせめぎあい自我を喪失した状態」のようだ。
タロウ本来の技にグリムドの力を上乗せした攻撃の他、ウルトラホーンから「グリムボルト」を放てる。


闇に堕ちたタロウはタイガを変身解除に追い込み一通り暴れるとトレギアと共に一時姿を消した。


数日後、トレギアとリングから召喚された怪獣と共にニュージェネレーションヒーローズとの総力戦となり、闇に堕ちたタロウはタイガを相手取る。
タイガを苦戦させるも僅かにタロウの自我が残っていたのか攻撃の手を止め隙が出来、タイガは見様見真似のウルトラダイナマイトを発動し闇堕ちタロウに突撃。
再びグリムドが肉体の主導権を握った闇堕ちタロウもダイナマイトで迎撃してタイガを圧し初め、タイガの肉体もグリムドに蝕まれるが、「俺達も燃えるぞ」とヒロユキもウルトラダイナマイトを発動
タイタスとフーマも後に続き、4人分のダイナマイトには敵わずタロウの体から追い出されてしまう。



フッハハハハハ…。ハハハハハハッ……!


いつだってそうだ、タロウ。お前は私には眩し過ぎる存在だったよ……。
お前らの言う“光”とは……一体なんだ?


“光”を知るためには、“闇”を知らねばならなかった。光と闇を超越するために……!


トレギア……。


さあ来いグリムド!


引き裂かれた二つが、一つになる時だ!


やめろ、トレギア!今のお前の体では、逆にグリムドに取り込まれてしまうぞ!


は、自身を…解放する!



タロウが正気を取り戻したことを受け、トレギアはグリムドを再び自身に取り込むことを決意。
ボロボロの体では逆に取り込まれるというタロウの言葉を無視して実行に移すが……。



◆完全体グリムド

ここまででも強大な力を振るっていたグリムドだったが本来の力の半分しか見せておらず、半身はトレギアの体内に封じ込められたままだった。


タロウの危惧した通り、トレギアの体は限界を迎え粉々となり逆にグリムドに吸収されてしまう。
トレギアごと半身を飲み込んだことで遂にグリムドは真の力を取り戻した……






……のだが鳴き声が「タロウ」「タイガ」となり真っ先にタロウを捕縛するなどむしろトレギア成分の方が強めのような気がしてしまう。



巨大化すると共に、ドーム状の「グリムド空間」を展開。
空間の全てがグリムドそのものであり、虚空から自身の体の部位を自在に出現できるようになった。


ニュージェネレーションヒーローズを内部に取り込むと中枢とも言える巨大グリムドは最強形態となったニュージェネレーションヒーローズと交戦。
無数の単眼からの「グリムレイ」の一斉放射や、巨大化した手足を生やして凪ぎ払う攻撃で最強形態集団に手も足も出させずに圧倒。


しかし一歩も引かない決意を固めたタイガがタロウを救出し、
タロウはニュージェネレーション全ての力をタイガのウルトラホーンに集めるように指示を出し、グリムドを正面から抑え込み時間を稼ぐ。


そうしてタイガがパワーアップしたニュージェネレーション全ての力を持つウルトラマンレイガには全ての攻撃を軽く弾かれ、レイガ・アルティメットブラスターを正面から受け爆発四散した。


なお、光線を受ける直前胴体の顔がトレギアに変貌し、「タロウ……!」と呼び掛けている。



【トレギア物語にて】

映画内ではトレギアのパワーソースになった経緯は触れられていないが、『ウルトラマンタイガ』超全集収録の小説『トレギア物語/青い影』内で説明されている。


グリムドを構成する混沌とは、と闇に分かれる前の宇宙誕生以前の世界そのもので、宇宙が誕生しボルヘスに封印されて以降は生き物の無意識の「深淵」となり夢などを通してアクセスした生き物に悪夢やインスピレーションを与える概念となっていた。



トレギアは幼い頃に混沌期の生物・ガゴゼと遭遇した際に、混沌について記した石碑を見つけており、
後に光を見失い、それでもタロウの隣で戦える力を欲した際に石碑を思い出し混沌の力を求め調査を進め解放するに至った。


トレギアによって解き放たれた混沌は邪神の形に実体を成しカラータイマーに封じられたのだが、小説中では「名も知れぬ数百体の邪神」としており、単独の邪神として名を知られていたグリムドとは若干の矛盾が生じている。



【その他の作品での活躍】

ウルトラギャラクシーファイト 大いなる陰謀』ではトレギアによってボルヘスから解放される場面が映像化されたが、こちらでも『トレギア物語』と異なりグリムド単体となっている。



【その他余談】

ウルトラシリーズの映画ではよく出てきたウルトラマンをも遥かに上回る超巨大怪獣だが、意外にもニュージェネシリーズでボスとして出てくるのは初めてである(ボス格を除けばギンガビクトリーの噛ませにされたダークルギエル該当する)。
製作最初期の段階ではトレギアとは元々無関係の怪獣と想定されており、単にトレギアが力を利用するために呼び寄せる予定だったが、
「設定や出自に拘らなければグリムドの魅力がなくなる」と判断した市野龍一監督の提案から、腹部の顔やカラーリングも含めてトレギアとの関連性を持たせる形となった。


『トレギア物語』内で混沌を解き放つためにトレギアが唱えた呪文だが、後にとある人物がほぼ同じ呪文を別の目的のために使用している。
そちらも光も闇も混ぜ込ぜにするような目的だったが、関連性は不明。
また、劇中でグリムドはトレギアに封印される前に行っていたことは悪夢を見せたりインスピレーションとなっていたりと地味なことぐらいでそれらは人が苦しむもあるが得することもしている。
恐れられてこそいるものの明確な悪行は描写されておらず、グリムドを崇める宗教もある。
このことからグリムドは悪とは言い難く、『ニュージェネクライマックス』での行動もトレギアの意思であった。
これらのことからグリムドには明確な意思がなく、トレギアのように誰かに封印されるとその意志によって行動してしまう性質であるという推測がある。
実際抜け出す恐れこそあったが、トレギアのパワーソースの役割を果たしたり、一部がトレギアに封印されてるからか、タロウを乗っ取る計画に利用されても何も反応しなかったり、トレギアもろとも力を取り戻してもタロウやタイガを真っ先に攻撃している。


『ニュージェネクライマックス』Blu-ray特装限定版封入の作品解説書によれば、巨大化後に使用する青色の光線はトレギアのものと解説されている。
つまり、レイガに攻撃していたのはほぼトレギアという事になる。



かつて宇宙は混沌が支配していた。追記も修正も入り交じっていた



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  • ナイトファングやガタノとは同郷? -- 名無しさん (2020-08-14 22:13:51)
  • グリムドのスーツは重すぎて立ってるのもやっとらしい -- 名無しさん (2020-08-15 00:50:19)
  • 数百体の邪神というのが矛盾ではないとしたら、グリムド1体だけではない・・・・・・・? -- 名無しさん (2020-08-15 01:25:23)
  • Uキラーザウルスと比べて封印出来た時間が短いのはこいつが強いのかニュージェネよりウルトラ兄弟のほうが少なくとも封印能力は高いからなのかどっちだろう。どっちもかもしれんけど。 -- 名無しさん (2020-08-15 03:22:24)
  • 単体だとそこまで悪そうに見えなかった。トレギアが関わらなかったら案外大人しかったんじゃないかな -- 名無しさん (2020-08-15 04:40:43)
  • 数百体の邪神が合体したのがグリムド説を挙げたい -- 名無しさん (2020-08-15 11:20:43)
  • 本質が混沌そのものだし、個が薄い群体かつ、触らぬ神に祟りなしってやつじゃないかな。 -- 名無しさん (2020-08-15 23:52:24)
  • 令和のグランドキング -- 名無しさん (2020-08-16 02:13:02)
  • 「深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ」とはよく言ったものよ… -- 名無しさん (2020-08-16 18:07:36)
  • 名前の元ネタはグリム童話だろうか -- 名無しさん (2020-08-17 02:20:03)
  • 結局こいつやトレギアは滅びたんだんだろうか・・・?子供のトイレに付き合ったりしてたから後半碌々見れてないや -- 名無しさん (2020-08-17 02:33:47)
  • 蛇心剣、邪神剣? -- 名無しさん (2020-08-17 03:24:53)
  • 甲高い叫びの後に低い笑い声が入ってるしザイゴーグとの共通点も見られる。ただしガタノやザイゴーグが旧支配者ならグリムドは外なる神クラス -- 名無しさん (2020-09-06 17:48:30)
  • グリムドが邪神の集合体だとしたらさ、トレギア&グリムドは犬夜叉の奈落に近い存在かも知れないね。欲望に身を捧げた存在が生んだ邪悪の集合体、卑劣で他者を殺し合わせたがる、不死身に近い能力を持つ(奈落は再生能力、トレギアは並行世界の自分と交代)、実力者なのにそれに伴なわない行動が目立つ(奈落は何度も逃げる、トレギアは何度も倒される)、結局本来の願いは叶えられない(奈落は桔梗への思い、トレギアは光を理解する事)と、共通点が多いし -- 名無しさん (2020-09-14 15:12:00)
  • バド星人をウルトラシリーズ最長寿の地位から叩き落とした男 -- 名無しさん (2020-12-29 09:32:07)
  • 実際トレギアに良いように使われていただけで、グリムド自体の意思は希薄な気がする。混沌の存在であるが、邪悪や巨悪とも言い難い。 -- 名無しさん (2021-08-27 23:19:26)
  • 一部のウルトラファンの考察では自身が邪神魔獣やグリムドという名で呼ばれていることに自覚がないのでは?と言われている。そもそも名前すらないのでは?という解釈も。 -- 名無しさん (2021-10-23 10:57:25)
  • 混沌の邪神はウルトラシリーズのマルチバースに共通して存在していそう。邪神達が比較的大人しくしていたのがM78バースで、邪神の中でも闇に傾倒した存在が積極的に活動したのがネオフロンティアスペース、という感じで。 -- 名無しさん (2022-12-10 01:47:45)

#comment

*1 公開延期の影響でゲーム『ウルトラ怪獣バトルブリーダーズ』に先行登場している

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