登録日:2016/03/21 (月) 01:14:12
更新日:2024/01/22 Mon 13:35:00NEW!
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牙狼-garo- 魔戒法師 魔法使い 錬金術師 仙人 名脇役 職人 技術屋 筆 サポーター 縁の下の力持ち 魔法 法術 マジックアイテム 胡散臭い ファンタジー 所要時間30分以上の項目 美脚 太もも 男=ヘタレ成分高め:女=エロカッコイイ 便利要員 どこかオリエンタル 物理もいけます ヒロインポジション
雨宮慶太原作の特撮作品「牙狼-GARO-」シリーズに登場する架空の職業。
超人的な力と技を駆使してとにかく物理で押しまくる魔戒騎士と対をなす
一般的ファンタジーでいうならば魔法使い・錬金術師といったオカルティックな技術知識を掌るポジション。
ガロシリーズの奇妙で不可思議な世界観を支える非常に重要な要素を担っている。
そもそもはスポンサーからの『女性の魔戒騎士を登場させることはできないだろうか?』という打診に対し、雨宮総監督が
『僕の中では女の騎士というのは絶 対 存 在 し な い』ときっぱり退けたうえで、『戦える女性キャラ』の代替案として出したアイディアが基となっている。
こうした背景から、劇中では女性の魔戒法師が総じてガシガシ前線で大暴れする反面、一部の例外を除いて『ブッ魂消るほど強い男性の法師』というのはまず登場しない。
『戦う男』を描くなら魔戒騎士にすれば充分だからである。
●成り立ち
古来より人間の持つ負の想念…陰我に導かれ出現し人を喰らう魔獣・ホラー。
当初、人類は闇に怯える事しか出来なかったが、いつの頃からか魔導力を源とした法術を駆使し、ホラーを封印する者達が現れた。これを魔戒法師と呼ぶ。
しかし、日に日に強さを増していくホラーの脅威を魔戒法師のみで対処することは困難を極め、
より直接的な戦闘に特化した戦士職・魔戒騎士が誕生した。……この辺りの解説に関しては「魔戒騎士(牙狼)」の項目が詳しいため、そちらを参照の事。
こうした経緯からもわかるように、ホラーとの闘争の歴史の中では騎士よりもその起源は古い。
また、ソウルメタル製武具を扱える男子のみしかなることが出来ない魔戒騎士とは異なり、魔戒法師には男女共になることが可能。
さらに直接戦闘以外の種々雑多な業務に従事する都合上モブとしても出番が多く、シリーズ通して登場する人数、及び設定上の絶対数は騎士よりも遥かに多い。
●魔戒法師の使命
基本的には『守りし者』として、人間界の平和を維持するためにホラーを封印する、という使命は魔戒騎士と変わりない。
しかし、先程も述べた通りに法術のみでホラーを完全に封印することは難しく*1、現代の実戦においては魔戒騎士を補佐する裏方的な役割が主となっている。
騎士が使用するソウルメタル製武具や魔導具の開発・修理・手入れ、結界の管理や負傷者の治療など、魔戒サイドにおけるあらゆる仕事に関わっており、
最高機関元老院にも高位の要人として多くの優秀な魔戒法師が名を連ねており、必ずしも法師=騎士よりも格下、というわけではない。
魔戒法師の卵は閑岱と呼ばれる結界で隔てられた隠れ里で修行を積む。
騎士と法師は修行方法も完全に別々であり、魔戒に携わる者の家庭に生まれた男子は幼少の頃にどちらの道へ進むかを決断に迫られる。
中途で進路を変更するという例もなくはないが、そうした背景を持つ者は極めて高い天稟とたゆまぬ努力を併せ持った精鋭ばかりである。
時に女性の法師でも魔戒騎士顔負けの肉弾戦を披露する者もいるが、闇斬師の媚空のような例外を除けば、
やはり全体の中では彼女らは異色の存在であり、烈しい気性から来る跳ねっ返りのなせる技というのが現実である。*2
剣と鎧を用いて雄々しく、力強く戦う騎士と比較すると、様々な魔導具や法術を駆使した流麗なアクションは、さながら「舞」を見ているような優美ささえ感じさせる。ひょっとしたらエフェクトのド派手さなら騎士よりも上かも…
●魔戒法師の装備
- 魔導筆
霊獣*3の毛で作られた筆。
魔戒騎士にとっての魔戒剣にあたる、魔戒法師と言う存在そのもののシンボルと言っても過言ではない。
空中に印を描く事で様々な術を発動したり、接近して毛先から発される魔導力を直接ホラーに叩き込んで吹き飛ばす事も可能。
絵筆ほどの大きさの物が一般的だが、劇場版「RED REQUIEM」に登場したシグトは、
両手でようやく抱えられるほど巨大なものを使用している。
称号によって扱う武器に違いのある魔戒騎士とは異なり、あらゆる術の起点や触媒になるため、法師であれば誰でも必ず1本は所有している。
これを他者に託すのは最大級の信頼の証であり、『MAKAISENKI』のラストバトルでは
最前線で戦う魔戒騎士を信じた法師たちのとったある行動が奇跡を起こすこととなった。
平安の世が舞台のアニメ版・紅蓮ノ月では、黒星明が使う魔導筆が刀に変形しこれで藤原保昌を殺害したことで、弟である保輔を怒り狂わせた。
- 魔法衣
魔導力の加護を受けた衣服。
魔戒騎士が着るものとは異なりロングコートに統一はされていないが、黒を基調としている点は同じ。
女性の場合は(監督の趣味か)やたらに脚を強調したデザインである……気がする。
露出が多くても防御効果はきちんと発揮しているので被服面積と防御力はそんなに関係ないのかもしれない。
- 八卦札
『界符』とも呼ばれる。床や柱に張り付けることでホラーを退ける結界を張る、多数の札を直接張り付けることでホラーの動きを封じるなど、
あらゆる術の触媒となる短冊形の赤い札。実際はシリーズが進むごとにどんどん効果が細分化され8種類どころでは利かないほど多彩な種類がある。
これに関しては法師に限らず、一般人にホラーの存在や鎧の召還などの機密を知られてしまった際に目撃者の記憶を改竄するため騎士でも扱う事が出来る*4が、
『魔戒ノ花』に登場した毒島エイジのような隠密の魔戒騎士の頭領=隊師ほどの高位の騎士ともなれば、実戦でも武器として十全に扱うことが可能。
また、ホラーの中にもこれに似た札で結界を張って番犬所の目を欺き、人界に拠点を置いて長期に渡って人間を襲う者もいる。
なお、最初期に設定された八卦符の効果は以下の通り。
●乾の札(けんのふだ)…天を象徴し、人体の頭を表す。方位/北西
効果:人の頭に張ることによって、眠らせたり、脳を一時的に麻痺させる。
●兌の札(だのふだ)…沢を象徴し、人体の口を表す。方位/西
効果:予め張っておいた陰の札に、こちらの陽の札を通じて念(声)を送る。
●離の札(りのふだ)…火を象徴し、人体の眼を表す。方位/南
効果:予め張っておいた陰の札をカメラ代わりとして、陽の札をモニターとして情報を見る。
●震の札(しんのふだ)…雷を象徴し、人体の足を表す。方位/東
効果:念を込めることで、ホラーが触れられない結界が張れる。札の周囲には効果が無く、札自体にしか結界効果は表れない。
●巽の札(そんのふだ)…風を象徴し、人体の股を表す。方位/南東
効果:予め張っておいた陰の札を出口として、陽の札を入り口にして、札から札へ瞬間移動することが出来る。
●坎の札(かんのふだ)…水を象徴し、人体の耳を表す。方位/北
効果:陰の札を持つ者の声が、陽の札を持つ者に聞こえる。逆も可能。(トランシーバー的機能)
●艮の札(ごんのふだ)…山を象徴し、人体の手を表す。方位/北東
効果:張った物の動きを封じる。効力は約1分間しか無い。
●坤の札(こんのふだ)…地を象徴し、人体の腹を表す。方位/南西
効果:陰の札を貼っておいた場所に、予め念じておいた物体(生命の有無問わず)が接触すると、陽の札に反応が現われる。
如何なる時でも使用可能だが、それぞれの札の持つ「方位」に対して使用した場合が、最も効力を発揮する。
また、陰と陽の2種類を対で使用しなければ、効力がない札もある。
近未来が舞台のアニメ版・VANISHING LINEではルークがエルドラドにて人除けの護符なども使用。
- 魔針盤
主にホラーの居場所を探知する際に仕様する魔導具。多くの法師が使う手のひらサイズの香炉のような形の物や、コンパス型や手鏡型などがある。
法師だけしか使えないわけではなく、ザルバのようなホラーの封じられた魔導具と契約していない騎士なら使い方を知っていることもある。
ここまではあくまで基本装備。
「ソウルメタル製の武器を使う」という設定上、実在する金属製の武器を逸脱出来ない魔戒騎士とは異なり、
魔戒法師が扱う武器は自由な発想から作られているため実にバリエーション豊か。
騎士とはまたひと味違うアクションで、我々を楽しませてくれる。
- 魔導旗
邪美がメインウエポンとする二本一対の巨大な赤い旗。振り翳して敵を攪乱しつつ、足技と組み合わせたコンビネーションを仕掛ける。
布地の部分は伸縮自在で、『白夜の魔獣』では宙に広げた旗の上を鋼牙が駆け上るという離れ業を見せたこともある。
『MAKAISENKI』ではこれと鋼牙から借り受けた轟天との連携で視聴者の度肝を抜いた。
- 魔導銃
魔導力を込めた弾丸を発射する掌サイズの回転式小型拳銃。莉杏のメインウエポン。
『闇を照らす者』では19世紀に実在した拳銃レ・マット・リボルバーに似たデザインだったが、
続編の『―GOLDSTORM― 翔』では小さな箱を組み合わせたような角ばったものになった。
流牙との連携で予測不能な方向から弾丸を飛ばす、
札との組み合わせで魔導火の渦を発生し烈火炎装の威力を増幅させるなどの芸当も可能。派手で強力な合体攻撃の基点として大いに活躍した。
なお、普段は省略されているが実はフンドシ一丁に白塗り、黒メガネという格好の「中の人」*6がおり、
弾丸の撃発は彼が手に持ったハンマーで弾の雷管をぶっ叩くことで行っている。
近未来が舞台のアニメ版・VANISHING LINEでは、ルーク及び彼の母であるアデレートが二丁の魔導銃を使用している他、ルークは遠距離からでも正確にターゲットを撃ち抜ける魔導ライフルを所持。別アニメ「賭ケグルイ」の主人公の眼を流用した巨大な眼球が特徴。
加えて、中世の世が舞台のアニメ版・炎の刻印の続編であるDIVINE FLAMEと前述のVANISHING LINEにおいては魔導ガトリングも登場している。前者はエマ・グスマンが使徒ホラー「ニグラ・ヴェヌス」に、後者はジーナがエルドラド3剣の紅一点である堕ちた魔戒法師「クイーン」に、それぞれ致命傷を与えている。また、エマが使用したガトリングは糸車式となっている。
- 魔導傘
魔導力が込められた傘。『絶狼 BLACK BLOOD』ではカインが、『魔戒ノ花』では闇の狩師・媚空が使用。
カインは主に閉じた状態で直接ホラーを刺突、媚空は開いた状態で術を発動させて空に浮かび、エイリスの周囲を飛び交う触手を打ち落としていた。
ダークでスタイリッシュなメリー・ポピンズみたいなビジュアルがシリアスな笑いを誘う…
- 魔導ギター
『―GOLDSTORM― 翔』でやっぱり魔戒法師崩れだったD・リンゴが使用。中の人へ配慮した雨宮監督の遊び心が満載のイカシた逸品。
実際はギターネックに銃口が開いたビームライフルみたいなもので、楽器としても使えるが、
演奏が攻撃にどう役立つのかは不明。リンゴの気合いが入れば法術の威力も増すのかも知れないが…
魔城ラダンから発射された無数の砲弾を打ち落とす活躍を見せた。
…ボディ部に設けられた窪みには先の戦いで散った人型魔導具・阿号が遺したパーツをセットできるようになっており、
リンゴ自身は『共に戦おう』という気概の表れとしてそうしただけなのだが、すぐ後にこれが奇跡の呼び水となるのだった。
- 号竜
天才法師・布道レオが開発した新機軸の魔導具。初出は劇場版『RED REQUIEM』で、
メタ的にはむしろレオが「あの号竜の製作者!」という触れ込みで作られた後付けのキャラクターである。
ホラーの魂を内包したカラクリロボットのような存在であり、原理的にはザルバら魔導輪に近いが彼らほどの高度な知性は持たず、
基本的には法師からの命令を実行するに留まっている。普段は機体を折り畳んで箱状の持ち運びに向いた形状&サイズで待機しているが、
使用時は二脚歩行の砲台のような形態にトランスフォームしてホラーを攻撃する。
攻撃手段はトリッキーな機動からの砲撃がメインで、法師の筆から延びる光の手綱を通して命令が可能。
サイズにそぐわずホラーを殲滅可能なだけの火力を有している。
実戦での決定力不足が嘆かれていた魔戒法師にしてみれば画期的な魔導具だが、劇中でシグトが使用していた物のように決して主人に従順ではなかったり、
血を浴びるとホラーの本能が目覚めて暴走するなど、まだまだ改良の余地はありそう。
映画に出た者は角張った骨董品のような質感だったが、2期でレオが新規に開発した『コルト』は
高級車を思わせる流線型のボディを持ち、かなり未来的な雰囲気。
また、謎の法師・赤い仮面の男も独自路線で次々と強力な号竜を設計・開発している。
大型の鳥のようなフォルムの『鉄騎』、彼の主な尖兵となった人型の『号竜人』、
人一人が乗り込めるほどの鋼鉄の巨人『リグル』など多彩なバリエーションがあり、
終盤は究極の魔導兵器『イデア』の護衛として大量の号竜軍団が戦線に投入された。
- 雷獣
アニメ版の紅蓮ノ月に登場。星明を守るため火羅を取り込み火羅となって、父の命懸けの術により封印された星明の母・葛子姫。以来、星明は火羅を魔導具に変換する術をひたすらに磨き続け、蘆屋道満が封印を解こうとしているところへ自ら赴いて封印を解除し、現れた葛子姫こと雷獣を魔道具化することに成功。
牛車のような姿をしており、雷吼たちの戦闘を最終決戦を含めサポートしていった。
- 人型魔導具
人間のように考え、自然に会話をすることも可能な、もはや道具という範疇を越え一種の生物とも言える魔導具。
現時点では、内部に様々な武装を備え、魔戒騎士にも匹敵する戦闘力を発揮する『閃騎阿号』、
平安時代、特殊な封印紅蓮ノ月に伝説のホラー・嶐鑼(ルドラ)を封じるため当時の魔戒法師(陰陽師)に創造された赫夜などがある。
なお、第4期のヒロイン・マユリも当初は魔戒剣では祓えないエイリスの種の邪気を封印する『マ号ユリ型』とされていたが、
その正体は特殊な体質を持って生まれた人間にすぎず、魔導具と言うのはあくまで彼女の待遇を指す言葉であったため、
厳密にはこのカテゴリには含まれない。
- 魔導車
『VANISHING LINE』に登場したアメリカ車。搭乗者はジーナで、トランクや車内にはガトリングをはじめとした彼女が購入した様々な魔戒の武器が仕込まれている。
ジーナのドライビングテクニックも相まって、ソードの魔導二輪にも劣らない脅威的な性能を誇り、主人公のソードは勿論のこと、エルドラド3剣の一角であるクイーンにも正面衝突するなどかなりの交通事故を起こしている。
ボンネットなどの部分から魔導火を発火させることで、走行スピードなどの性能が向上する。
●魔戒法師の系譜 -シリーズに登場した魔戒法師-
- 阿門法師 (演・麿 赤児)
第1期『暗黒魔戒騎士編』に登場。邪美の師匠にあたる。
パッと見は常に酒に酔っ払って顔を赤くした怪しげなハゲた爺さん……だがその実態はガロ専用の魔導輪・ザルバの産みの親*7であり、
他にも数々の魔導具を開発した生ける伝説とも言える偉大な魔戒法師。後に連綿と主人公たちを支え続ける
『職人タイプの魔戒法師のアーキタイプ』とも呼べるキャラクター。
朱墨みたいな色のどろどろした赤酒が大好物で、これを呑むといつも饒舌になる。
主人公・冴島鋼牙の父・大河や零の養父・道寺、紅蓮の森の番人であるタム婆とは古くからの友人同士であり、
陰我消滅の晩には魔戒騎士の盤上遊戯・バルチャスで大河と勝負するのを楽しみにしていた*8。
中盤、現代における数少ない変化の秘薬の所有者であったため、それを狙った暗黒魔戒騎士・バラゴに殺害されてしまう*9が、
TVSP「白夜の魔獣」では霊体となって再び鋼牙達の前に現れ、レギュレイス封印のための助言を与えた。
- 邪美(演・佐藤康恵(現・さとうやすえ)
読みは「じゃび」。阿門法師の弟子の女性魔戒法師。鋼牙とは昔馴染みで彼女が2歳年上。
当初は師の殺害に鋼牙が関与しているという疑いをかけて彼を襲撃するが、後に誤解であった事を知り味方となる。
しかし、番犬所が信用できないという理由から独自にホラーを封印した12本の短剣を魔界に送還する儀式を準備していた最中、
背後から三神官の送り込んだ刺客・コダマの不意討ちを受けて爆散・惨死するという、呆気ない最期を遂げる。
その後、『白夜の魔獣』で魔戒樹の中で転生の時を待つ身となっていたところを鋼牙によって救出され復活し、共にレギュレイス討伐に参加。
以降は第2期でも引き続き鋼牙の盟友として戦い、全てが終わった後は「約束の地」へと旅立つ彼を見送った。
幼い頃から鋼牙には異性として惹かれるものがあったものの、カオルの存在を知ってからは潔く身を引いている
(その一方で閑岱での一件で知り合った騎士・翼とは悪くない関係に)。
ちなみに、白夜の魔獣における邪美の復活劇は
当初予定になかったが、予想以上の人気に後押しされる形で雨宮監督が踏み切った展開。
ゆえに『人の命に代わりは無く、一度死んでしまった者は二度と戻ってはこない(だからこそ命は尊い)』
という全シリーズを貫くメッセージ性を鑑みるとかなりの横車であり、邪美本人の人気は別として否定的な反応も多い。
事実、死者の霊と再会する場面や、生死の境を彷徨っていたキャラを現世に引き戻す展開は度々あるものの、
完全に死亡確認されたキャラクターが復活してレギュラーに返り咲いたという例は邪美のみである。
後述の烈花とW主演でのスピンオフ『桃幻の笛』も制作され、
勝ち気で男勝りな牙狼における女性魔戒法師像を打ちだしたとも言える存在。
演じた佐藤康恵がバレエ経験者であることを活かした、流麗なアクションは必見。
- 道寺 (演・品川 徹)
読みは「どうじ」。名字っぽいけど名前です。
涼邑零がまだ本名である銀牙を名乗っていた頃、彼の幼馴染の静香ともども養父として二人を引き取り、育ててくれた魔戒法師。
若かりし頃は優秀な魔戒騎士であり、魔導具シルヴァも本来は彼のパートナーだった*10。歳をとってからは身体を毀してしまい、現役を引退。
銀牙に騎士としての修業をつけたのも彼だが、晩年はほぼ寝たきりだった。
阿門法師の手ほどきを受けて、法師に転向し、そこでも持ち前の器用さから阿門に続いて変化の秘薬を精製することに成功するなど功績をあげていた。
しかし、その秘薬を狙って襲撃してきた暗黒騎士キバの凶刃にかかり、娘の静香共々殺害されてしまう。
…生前は愛した女性と死に別れ、子宝にも恵まれず自身の系譜を継ぐ後継者を求めていたが銀牙にその夢を継がせることはついぞ叶わなかった。
後に『暗黒騎士鎧伝』の発表に前後して風雲騎士バドが彼の弟子であることが明かされたが、もし彼が先代の風雲騎士だった場合、
現・バドという後継者が存在することになり矛盾が生じるので、彼の系譜はまた別にあり*11空位のまま途絶してしまったと見るべきだろうか。
- 山刀鈴 (演・柴本優澄美)
TVスペシャル『白夜の魔獣』で初登場。読みは「やまがたな りん」。彼女の名前は鈴の育ての親である閑岱の長・我雷法師の一番弟子であり、
鋼牙の母でもある魔戒法師・りんにあやかってつけられたものである。
隠れ里・閑岱に住む少女で、魔戒法師の卵。白夜騎士ダンの称号を受け継ぐ魔戒騎士・翼を兄に持ち、彼のことは「にぃ」と呼ぶ*12。
阿門法師の霊魂のお告げから鋼牙を閑岱へと案内した。邪美の肉体を保存している魔界樹の生えた魔界の森への扉を開くことで
彼女の復活に大いに貢献した。行動力に優れるが思い込みが激しく後先を考えず突き進んでしまうため、劇中では要所要所で活躍するも、
同じくらい危険な目にも遭っている。法術は未熟そのもので最初は物の役にも立たなかったが、邪美の指導を受けてからはめきめきと腕を上げていった。
小説『妖赤の罠』では『白夜』後日談として彼女の視点から描かれた章が存在するほか、スピンオフ『桃幻の笛』では大きく成長した姿を見せ、
邪美の窮地を悟り必要な符を術で転送するなど、魔戒法師としても頼れるところを見せている。
一番得意とするのは「人を笑顔にする術」。
- 烈花(演・松山メアリ)
読みは「れっか」。劇場版『RED REQUIEM』から登場。
父・ケンギの仇である魔鏡ホラー・カルマの打倒を心に誓うオレっ娘魔戒法師。
攻撃主体の格闘技と*13魔界竜の稚魚を召還し使役する術を得意とする。筆以外にも短剣を用いて零に倣った即興の二刀流を披露したこともある。
敵討ちに逸る心境も手伝って、同じ男勝りな魔戒法師といっても邪美よりも余裕がなくツンツンした雰囲気だが、
これはTV版の修羅場を潜り抜けて歴戦の勇士となった鋼牙と対比するためという理由もある(似たような立場のキャラに『白夜の魔獣』の翼がいる)。
去り逝く騎士たちに向けて鎮魂の笛を吹く彼女のビジュアルイメージが映画の根幹を担っており、窮地に立たされた鋼牙にも大きな力を与えた。
出番はこれっきりと思いきや『MAKAISENKI』中盤で再び登場。あらゆる魔戒の知恵に通ずるホラー・セディンベイルを鋼牙と共に追跡した。
邪美のことを『邪美ねえ』と呼んで慕っており、外伝作品・『桃幻の笛』では2人揃って主演を果たし、彼女も牙狼を代表する女性魔戒法師となった。
こちらも新体操経験者で、その体の柔軟性を活かしたアクションが印象的。
『-GOLD STORM-翔」ではEDテーマを担当した「魔戒歌劇団』に「REKKA」名義で参加している。
牙狼シリーズ10周年作品『魔戒烈伝』では主役回以外にもちょくちょく登場し、最終回では本来別の世界観の住人である莉杏との共闘を果たした*14。
スピンオフシリーズ『絶狼-ZERO- DRAGON BLOOD』にも登場、零と共に『竜の卵』と竜騎士を巡る戦いに踏み出す。
- シグト(演・倉貫匡弘)
烈花の幼なじみ。
ヘタレな性格でじゃじゃ馬な烈花に振り回されっぱなしだが、やる時はやる男。
ゴンザと共に殺伐とした本シリーズでは貴重なコメディーリリーフである。
2期の『同胞』において、かつて幼少期の鋼牙が修練所にいた頃に烈花と共に面識があったと思われる描写がある。
- アカザ(演・斉藤洋介)
烈花、シグトを束ねる老魔戒法師。表の顔として「あかどう」という道具屋を経営している。
鋼牙の協力を得て、共に魔鏡ホラー・カルマを追うが……
実は亡き妻子の幻影を見せるカルマの誘惑に屈し、カルマ討伐の任を受けた騎士や法師の追跡を攪乱していた。
背信行為が明らかになったことで粛々と裁きを受ける覚悟だったが、苦戦する鋼牙を救うべく死者しか入ることのできない「鏡の中の世界」に、
自らの命を絶つことで入門。文字通り命懸けで逆転のきっかけを作った。
- 布道レオ(演・中村織央)
第2期『MAKAISENKI』に登場。同作のレギュラーキャラクターでもある。
「阿門法師の再来」と称される若き天才魔戒法師で、号竜の開発者。元老院付きの魔戒騎士となった鋼牙のサイドキックとして派遣されて以来、
冴島邸に棲み込んでまめまめしい働きを見せたピュアなイケメン法師。法術も一通り使いこなすが、どちらかというと技術面でのサポートで活躍した。
当初は邪美がザルバの修理に向かった際に鋼牙達の側にいなかった、法師の身でありながら魔戒剣を使うなどの理由から、
彼こそが赤い仮面の男の正体で、いつか鋼牙を裏切るのでは?と疑う視聴者も多かったが、それらは全てミスリード。
その実態は閃光騎士・狼怒(ロード)の称号を受け継ぐ魔戒騎士であった。
…カミングアウト時のインパクトこそ相当のものだったが、騎士としての彼の技量は称号持ちにしてはさほどのものでもなく、
純粋な騎士としての活躍は牙狼・絶狼・打無の三騎士と比べると一歩譲る程度だった。
しかし『魔戒烈伝』第5話「騎士道」では零伝いに知ったユナ&カインに興味を持ち、偽の指令で二人の実力を測るための試練を仕掛け、
元老院の騎士/法師らしい強さと大物感を醸し出すようになった。…ちょっと兄貴に似て人が悪くなったかもしれない…
- 赤い仮面の男/布道シグマ(演・中村織央)
『MAKAISENKI』全編に渡って暗躍する正体不明の魔戒法師。
その正体はレオの双子の兄で、姿は彼と瓜二つである(一人二役なので当たり前だが)。
名門・布道家の後継者として、閃光騎士の称号を継ぐことに情熱を燃やすも、
その過程で目的のためには手段を択ばない過激さが露見、他ならぬ父に魔戒騎士への夢を絶たれたことで凶変し、
騎士へのコンプレックスをバネに魔戒法師の力のみで世界を変えようと企んだ男。
異常なまでの才能に加え、狂気にも似た執念から
騎士と法師の能力をほぼ最高水準で持ち合わせているという化け物であり、その実力は他の魔戒騎士・法師とは一線を画する。
不意討ちとはいえ鋼牙を始め、零や翼などの名うての魔戒騎士達に次々に破滅の刻印を打ち込み、
魔戒陣営を騎士と法師に勢力を二分した戦争へ向かわせるために彼らを煽動、
最終的に鋼牙が全てを超越した存在である大魔導輪・ガジャリと契約を結んで助力を乞うという半ばご都合主義のような抜け道を使わねば
ほぼすべての魔戒騎士が刻印で全滅していたという状況を作り出した。ある意味、シリーズでも最も魔戒騎士を苦しめた難敵といえる。
騎士の鎧の影を奪い取ってその身に纏う術『ジャアク』を使う他、自身の開発した号竜・リグルのパイロットとしても超一流の技量を持っており、
彼の操縦が加わったリグルは牙狼と絶狼が同時に魔導馬を召還したのと互角の戦闘力を誇る。
- ラテス(演・木下ほうか)
元老院付の魔戒法師。床を透過させて上に立っていた人や物を下へと落とす法術が得意技。
なにかにつけて相手をネチネチとあげつらうイヤミな性格でレオからも苦手意識を持たれており、黄金騎士である鋼牙を前にしても傲慢な姿勢を崩さなかった。
赤い仮面の男の煽動を受けて、霊獣の毛皮を手土産に彼の軍門に降ろうとするが、彼からもあっさり見限られ、背後から剣で貫かれて死亡。
所有していた魔導列車の鍵を奪われる。シグマの目には彼もまた、自身の権力に胡坐をかいた傲慢な騎士の同類としか映っていなかった。
- 莉杏(演・南里美希)
第3期『闇を照らす者』及び第6期『―GOLDSTORM― 翔』に登場。
邪美、烈花が女性の勇ましさを前面に押し出したキャラクターだったのに対し、彼女は今時のギャル風な軽いノリが特徴的で、
毎回変わる私服・潜入用のコスプレなどで流牙と共に魔戒法師のキャラクター性のイメージを良い意味で破壊し、新な方向性を打ち出した。
3期の時点では同作の他の魔戒騎士同様、背伸びしてる割にはいざという時に覚悟や能力が伴わない失態を演じてしまったこともあったが、
流牙のパートナーとして経験を積んだ6期では一回り落ち着いた雰囲気となり、あらゆる場面で八面六臂の大活躍をしてのけるスーパーヒロインに成長した。
中の人が本職のモデルであるためどえらいべっぴん。タフさも半端じゃなく、「シリーズ1動ける牙狼」である流牙の相棒だけあって、
そのアクションは歴代の中でも特に激しい、女性魔戒法師きっての武闘派である(しかも本作がアクション初挑戦!)。
一方で、平凡なお嫁さんに憧れる繊細で年頃の女の子らしい感性も持っており、流牙にも純粋な恋心を抱いている。
しかし、当の流牙は超がつくほどの鈍感でまったくこれに気付いていない上に、シリーズでも指折りな[[『こいつぁくせえッー!ゲロ以下のにおいがプンプンするぜ―――ッ!!』>ディオ・ブランドー]]なクサレ外道・ジンガに精神を乗っ取られたり恋心をバラされたり『ファーストキッスの相手は流牙じゃない!このアミリだーッ!!』とジンガの愛人・アミリに唇を奪われたりなど、その恋路は茨の道なのであった…
流牙が主役のシリーズでは魔戒法師の隠れ里・閑岱はすでに無く、これを再興するのが夢。
- 符礼(演・大友康平)
莉杏の師匠であり、母を失った幼い流牙に魔戒獣・羅号を介して10年間魔戒騎士としての稽古をつけていた。
しかし、最後の試練として羅号を殺させたことから当初は流牙からは憎しみを持たれており、共に戦えという呼び掛けにも賛同しなかった。
口うるさく加齢臭のきついおっさんだが、彼も彼の世代から背負った因縁に向き合うために必死であり、
その泥臭くも熱い精神性は大友氏の歌うEDテーマ「So Long」にも表れている。
…『MAKAISENKI』に彼によく似た侍がいたような気がする。
- ユナ(演・小島梨里杏)
『絶狼 BLACK BLOOD』に登場。
魔戒騎士クロウドと魔戒法師イユの一人娘であり、人間とホラーの共存を掲げるホラー・リングに斃された父の仇を討つため、
自らの意志で右腕に父の骨を植えこませ、女でありながらも魔戒剣を振るうが、その反動で肉体に負担がかかって長時間戦えず、鎧の召喚もできない。
幼い頃、母から聞かされた『癒しの歌』を無意識に受け継いでおり、それがリング討滅の機会を作った。
性格は頑固だが人を疑う事を知らず、パートナーのカインの冗談を真に受ける事が多い。
『魔戒烈伝』では第5話「騎士道」の主役を務めており、「BLACK BLOOD」以降の活躍が描かれた。
魔戒剣と魔導筆の二刀流を独力で身につけており、自らを「魔戒剣士」と称するが、
現状の技量はどっちつかずの器用貧乏程度にとどまっており、本人もそのことを苦にしてナーバスになっていた。
しかし、似たような背景を持つレオの課した試練と向き合い、彼の励ましを受けたことで自分なりの「騎士道」を往くことを決意。
スランプを無事振り切ることに成功した。
- カイン(演・武子直輝)
自称・天才魔戒法師でビールを『麦飯』と称して愛飲するチャラついた生臭法師だが腕は確かで、
魔導傘を駆使した攻防一体の戦法でユナをサポートする。
実は『BLACK BLOOD』開始から2年前、クロウドと組みリング討伐に向かうが失敗。父への復讐に燃えるユナに魔戒剣を振るえるよう術を施したが、
彼女をリングへの復讐の道具にしてしまったことに負い目を感じており、リング討伐後は法師を辞めることを考えるなど、
普段のチャラ男っぷりは半分は意図的なポーズで、根は真面目で思いつめやすい性格。
リング討滅後、父の無念を晴らしたユナの旅の道連れになり、今日もどこかの街を流離っている。
…後に彼も『魔戒烈伝』第5話「騎士道」にて登場、レオの試練を受けてはいるが、こっぴどくやられていいとこなしであった*15。
- 媚空(演・秋元才加)
第四期『魔戒ノ花』に登場。
闇に堕ちた騎士や法師の粛清を請け負う『闇斬師』(通称・闇の狩り師)と呼ばれる魔戒法師。
その役目とゼイラムみたいな悪そうな恰好から、他の者達からは蔑んだ目で見られ、本人も人を寄せ付けない雰囲気を漂わせているが、
ホラー・ラテル討伐で雷牙とクロウと共闘した縁から、
エイリスが復活した際も救援にかけつけるなど、本質は義理堅く人間味に溢れる『漢女』である。
主人公・雷牙主演の映画に先駆けて単独でのスピンオフ『劇場版 媚空-ビクウ-』が制作、その主役に抜擢された。
こと戦闘に関しては法師の中でも屈指の実戦派であるが、その本領はホラー狩りではなく、他者の精神世界に入り込む「入心の術」を用い、
相手の心その物を破壊することで速やかな死に至らしめる「暗殺」である。
独自に『媚空歩き』なるものを開発したり、流牙役の栗山航と筋肉談義で盛り上がるなど、中の人の役相応なストイックさもネタになっている。
- 四道(演・大杉漣)
人型魔導具・マ号ユリ型(マユリ)の開発者*16で、魔導医学の権威。
マユリに対しては必要以上に情が移らないように接しているが、根底では彼女を実の娘のように気にかけている不器用なおっさん。
…雷牙から見るとお義父さんと呼ぶべき人…かもしれない。
- アンナ(演・松坂慶子)
『魔戒ノ花』第10話「食卓」および『魔戒烈伝』第3話Bパート「処方箋」に登場。
元・魔戒法師であり、現在は西洋料理店『Anna』をはじめいくつかの飲食店を経営、コックも務めている。
ゴンザとは『ゴンちゃん』と呼ぶほどの親しい中で、年齢を感じさせないほどの明朗さと快活さは彼を振り回してしまうほど。
既に引退している身だが、術の腕は衰えておらず、ゴンザの頼みを受けちょっとした『おまじない』で『美味しい』という感情がわからないマユリの心を潤した。
- アカリ(演・吉井怜)
『魔戒ノ花』第17話「少年」に初登場。
毒島エイジの恋人であり、少年時代の雷牙に「弱い魔戒騎士はすぐ怪我をする、強い魔戒騎士はすぐ命を落とす」ことを伝え、決して死んではいけないと諭した。
不治の病でエイジに看取られこの世を去るが、雷牙に訓練の怪我を治癒したお礼にと鈴を渡され、彼に与えた優しい言葉と想いは、
後に心滅獣身に陥った彼に奇跡を与えることになる。
- エマ・グスマン(CV・朴璐美)
シリーズ初のアニメ作品にして、第5期『炎の刻印』に登場。
ヴァリアンテ国を吹き荒れる魔女狩りの嵐をかわしつつ、とある理由で各地を放浪している女魔戒法師。
過去に起きた出来事から魔戒騎士を嫌っているが、腐れ縁からかレオンの事は何かと気にかけている。
ホラーの体をも容易く切り裂く極細の糸を射出する魔導具を操り、縦横無尽に戦う。
…アニメと言う媒体も手伝ってか戦闘時の迫力が凄まじく、
騎士やホラーに混じってバリバリ戦っていても全く違和感が無い。
単独でホラーを討滅しちゃったり、心滅獣身に陥った牙狼と交戦して無傷で生存したり、
凧から凧へと飛び移ってかつての夫と超高速空中バトル繰り広げたり、ラストバトルで魔獣装甲を纏ったオクタビアにどてっ腹に鉛玉ぶち込まれても無事生還したりと
その無茶苦茶な強さとしぶとさは歴代最強クラスと言ってもいい程で、演じる朴氏のドスの利いた怒号も相まってまさに女傑。
永らく童貞だった主人公・レオンの筆おろしを行ったのも彼女である。
『炎の刻印』の続編にあたる映画『DIVINE FLAME』にも登場。
色気とミステリアスさに磨きがかかったと共に、某蜘蛛男のごとく糸車で瓦礫から瓦礫へと飛び移ったり、
糸車をガトリングガンに変えてホラーをハチの巣に変える、と戦闘力もまたさらにアップしている。……っていうか時代背景的にやりすぎ!
- アンナ・ルイス(CV・大関英里)
主人公・レオンの母にして絶倫騎士エロ絶影騎士ゾロことヘルマン・ルイスの妻。
魔女狩りからの逃避行の末、かつてロベルトと名乗っていた頃のヘルマンと結ばれてレオンを授かるが、
彼が産まれる直前に捕らえられ、火炙りの計に処される。
燃え盛る業火の中でレオンを産み落とすと、自身が継承したガロの鎧と共にレオンをヘルマンへと託して、その生涯を終えた。
彼女が死を賭してレオンに施した『炎の刻印』は善きにつけ悪しきにつけ、新たな運命を紡いでいく。
後に、「魔戒歌劇団」に「ANNA」名義で参加している。
- メンドーサ(CV・土師孝也)
ヴァリアンテ王国の宰相として、病床に伏した国王に代わり執政を取り仕切る男。
しかしその実態は、魔導具を作り出すために人間の血を使用するという禁忌を犯し、「より強い魔導具で1体でも多くのホラーを討滅できれば人の犠牲も厭わない」「人より優れているのにどうして魔界の者が彼らより下なのか」という思想を抱いていた、人を守りし者としての道を踏み外した元・魔戒法師である。
これが露見したため、レオンの祖父とラファエロに捕らえられ、元老院の神官によって、子供にまで未来永劫付いて回る『堕落者の烙印』を刻まれた。
消えぬ刻印に苦しみ続けた末、ヴァリアンテにに流れ着き、王に仕える日々を過ごす中で愛妻のアンジェリーナを得るなど憎しみは消えかけていたが、『堕落者の烙印』がアンジェリーナだけでなく、生まれたばかりの我が子にまで及んだ事で恨みが再発。
妻子を殺し崖に突き落とした後、裏からヴァリアンテを操り、「魔女狩り」と称して次々に騎士と法師を捕らえ、彼らを根絶やしにせんとしている。
レオンの祖父が生きていた時代からの回想とほとんど外見が変わっていないが、これは自身の魔導力によるもので、
一度ホラー・ブラッドムーンに食われた後は、年相応の老人の姿になった*17 。
ど真ん中の『御伽噺の悪い大臣』であり、狡賢く陰険なキツネ野郎だがホラーを召還し、ノーリスクで意のままに制御できる魔導具〈ツィルケルの環〉の発明や
任意の相手を簡易的に暗黒騎士や魔獣装甲に仕立て上げるなど法師としての能力は頭抜けたものがあり、
そうした自身の才能を活かすためならいかなるタブーも問題としない隠れた狂気を秘めている。
特筆すべきは、『伝説のホラーの力を利用しようとして、逆にそのホラーにゴミのように始末される』という牙狼シリーズの黒幕の定番を破り、
当初の目的通りホラー・アニマとの融合を果たし堂々のラスボスとなったということ。このことは多くの視聴者からも意外に受け取られていた。
もっとも、最終的には不死であるがゆえの永劫の裁きがメンドーサ自身に降りかかるのだが…。
- 老師(CV・谷育子)
メンドーサの師匠であった魔戒法師。
回想場面のみの登場であり、現在は故人。
上記にある通り、人を守りし者としての道を踏み外したメンドーサの身体に『堕落者の烙印』を刻んだ張本人である。
当時は闇斬師のような処刑人が存在しなかったのか、たとえ闇に堕ちた魔戒法師であろうと守りし者が人間を処刑する事を禁じられていた番犬所は代替行動として『堕落者の烙印』を施した。
本来なら待ったなしで即刻死刑にされてもおかしくない重罪を犯したとはいえ、メンドーサだけでなく何の罪のない彼の妻子にまで罰を与える仕打ちはフォローの余地のない完全なる外道の所業と言える。
その結果、騎士と法師への弾圧を行う「魔女狩り」を招いてしまい、皮肉にも「魔女狩り」の余波で大勢の「守るべき人間」が命を落とし、その過程で欲にまみれた人間は陰我にまみれてホラーと化し人を喰らうようになる等、『炎の刻印』における様々な惨劇の遠因となってしまった。
- ルシアーノ・グスマン(CV・木内秀信)
エマが物語序盤から探し求め続けていた男であり、彼もまた魔戒法師。
かつてはエマの相棒にしてよき夫でもあったが、ホラー討滅に明け暮れる日々の中、ホラーに憑依された者を救える方法がないかと奔走。
やがてそれは盲執へと変わっていき、焦燥感に駆られた挙句「お前は誰も救えない」というホラーの囁きを受け、陰我ホラー・アラベルに憑依されてしまう。
最終的に第19話「黒翼-TEMPEST-」で最愛のエマと再会。命をかけた殺し愛殺し合いの中、かつての記憶を思い出すがホラーの捕食欲には抗いきれず、ポニーテールを媒介にした長剣で顎ごとブッ刺されて討滅されるのだった。
- 双竜(演・柄本明)
読みは「そうたつ」。劇場版『―GOLDSTORM― 翔』に登場。
人型魔導具・阿号の開発者。本人も老齢でありながら前線でのホラー狩りに参加するなど、精力的に活動していた。
巨大ホラー・デゴル討伐の際に致命傷を負い、阿号に「ホラーのいない世界を作る」*18という自らの夢を託して命を落とす。
だが、この理想を実現するために阿号が辿り着いたのは、あまりにも哀しい答えであった。
なお、氏の実子である柄本時生氏も「魔戒ノ花」でリザリーに憑依された大学生・ミキモトを演じていた。
- リュメ(演・桑江咲菜)
既に数百年の時を生き、ラインシティを守護する伝説的な魔戒法師。メディアでは主にカタカナ表記だが、雨宮文字では「龍女」と書く。
外見は少女のようにしか見えないが、これは自身の強大な魔導力によるもので、その規模は地下を走る魔導力の脈とも言える場所に鎮座するだけで、
街ひとつを丸ごと結界に収める事が出来てしまうほど。
普段は結界を守るという大任ゆえ、軽々しく外界で動くことは許されない身の上であるが、TV版『―GOLDSTORM― 翔』では魔城ラダン復活に際して遂に自ら出陣。
流牙達と共に終盤の死闘を戦い抜いた。
基本お役所仕事の無能か放任主義or性格最低の黒幕というブラック上司っぷりが徹底していた番犬所や元老院などの上司役の中では、
優しく親身な声掛けに万全のサポート体制、さらにガチでパーティメンバー入りして超強い、といたれりつくせり・異例の優良人材であり、
一部のファンからは『歴代最高のホワイト上司』という肩書で親しまれている。
「魔戒歌劇団」には「RYUME」として参加している。
『魔戒烈伝』では第10話「破天荒」の主役を務める。本編を遡ること推定数十年前のエピソードが描かれたが、その時点ですでに「伝説」と称される存在だった。いったい歳いくつなんだ…
- ガルド(演・中島稀人)
騎士と法師が住まう「火群の里」で育った少年。
乱心した魔戒騎士(人間だった頃のジンガ)の行った大量虐殺によって生まれ故郷を滅ぼされた過去*19を持ち、
その経緯から騎士を嫌っている。当初はラダンを封印するという目的を同じくする流牙と莉杏にも協力しようとしなかった。
飄々とした性格の皮肉屋で、若さ故の自信過剰もあるが、素早い身のこなしによる体術に加え、瞬間移動や強力な炎の法術を操るなど実力は本物。
なお「ガルド」というのは、ラダンの封印を司る者達が代々受け継いできた名前で、本名ではない。
- ハルナ(演・小松もか)
ガルドの実の妹。体が弱く、外出することもままならないため、
普段は「精霊の森」の小屋から動くことが出来ないが、高い魔導力を持ち、主にガルドが胸元につけている自身の手製の人形を通して、
透視の術やホラーの邪気を探知する術を用いて彼をサポートしていた。
反発していたガルドとは対象的に当初から流牙達に協力的で、彼女をホラーの襲撃から救ったことで、ガルドが流牙達に心を開くきっかけともなった。
『魔戒烈伝』では一時還俗し、普通の女子高生として第二の人生を歩もうとしたこともあったが…ちなみに、表社会での名は「火群ハルナ」名義。
- アミリ(演・松野井雅)
ジンガの愛人たる堕ちた法師にして、「ホラー喰いのホラー」。
妖艶な姿で相手を嘲り、翻弄させるがその内面は激情で満ちており、莉杏との初戦では口論の最中一気にヒートアップするほど。
赤い魔導筆を武器とし、ホラー態は背中に蜘蛛の脚にも似た突起を生やし襲い掛かる。
また、鏡による術も得意とし、その光はジンガを強化させ、相手を鏡の中に引きずり込ませ闇に溺れさせる。
最終的に古の魔城・ラダンの動力源たる『月』となるが、莉杏との交戦で彼女が強い法力を持つと知られるや否や、
用済みとみなされてジンガの手で無残に葬られた。
『魔戒烈伝』第2話『天満月』では人間だった頃が描かれている。
当初は気弱でオドオドしており、クモが苦手だったが『神の牙』と呼ばれる魔戒騎士ジンガとの邂逅は彼女を強くした。
後に彼女はジンガと結ばれユウトと言う子を授かるが、旅の途中訪れたとある村で……。
- D・リンゴ(演・泉谷しげる(GS翔)/石田卓也(魔戒烈伝))
劇場版では移動ケバブ屋、テレビシリーズでは雑貨屋を営む胡散臭いが威勢のいいおやじさん。
その実態は魔戒法師崩れの者から魔導具をふんだくっては横流しするとんでもない仕事をしている。
『魔戒烈伝』第10話「破天荒』ではリュメともども若かりし(?)日が描かれており、かつては相棒兼舎弟のギンジと共に盗賊まがいの日々を繰り返す法師崩れだった。
とある宝物庫で見つけたホラーの邪気を封じる『対邪滅封の箱』を宝箱と勘違いして開けてしまった事から、リュメとの奇妙な縁ができてしまい……。
- 星明(CV:朴璐美)
シリーズ2作目のアニメ作品、第7期『紅蓮ノ月』に登場。読みは「せいめい」で
実在の陰陽師、安倍晴明のニュアンスを一部持たされて造形されたキャラクター。
平安京の光宮を守護する陰陽師の筆頭・安武晴明の孫娘。真の名は「清女(きよめ)」で、年齢不詳。
両親が陰陽師の名家である安武家と賀茂家でその2つの血を持って生まれた経緯から、幼少期から魔界に関する力においては天才的な才能を持っており、遊びで火羅退治をするほどだった。師は祖父でもある安武晴明。
幼い源頼光=雷吼を保護し、長らく空位となっていた黄金騎士の称号を彼に継承させた。
これまでのシリーズに登場した魔戒法師と比較すると非常にガサツで俗っぽくエキセントリックな性格をしているが、その裏には重い業を背負っている。
『外部への被害を遮断する上に鎧の制限時間が免除される結界を張る』『独力でオリジナルの魔戒獣を創造する』など、才能面ではまさにチートといっても過言ではないものを持っているが、
「守りし者」としての心得より自分のエゴを優先してしまうことで度々最悪な形でのしっぺ返し*20を受けており、
雷吼とはまた別の意味で人間的な未熟さが浮き彫りになる描写が多い。
また、一度は明確な形で闇に堕ち手を汚しながら、特にペナルティも無く復帰できた牙狼シリーズにおいてはかなり稀有な人物。
初期デザインは男装の麗人ということで、陰陽師らしく烏帽子に水干姿だったが、
雨宮監督の「尻が出る衣装を」というオファーを受けてその下には胸元と尻と太腿を強調したレオタード姿というものになった。
- 芦屋道満(CV:関智一)
『紅蓮ノ月』に登場。実質同作のラスボスを務める人物。
名門貴族である藤原家に、藤原道長の兄弟として生まれるが、道長が両親に育てられる一方で家の都合で産まれてすぐに顔を切り裂かれて捨てられるという非業の仕打ちを受けたことを境に、
世の『光』を憎悪し、総てを永遠の闇に葬らんと破滅的な思想を持つに至った邪悪な魔戒法師。一方で、難なく育ってきた兄弟の道長は常に『光』に満ちた存在となっており、自身が火羅になることもないと絶対の自信を持っている。
彼の師である先代道満・道魔法師にはかつて星明も師事していたことがあり、魔戒法師としては彼女の弟弟子にあたる。
乱れた人心に付け込み多くの火羅を都に跋扈させ、最終的には月の結界により封印されし古の火羅『嶐鑼』(ルドラ)と一体化し、平安京を焦土と化した。雷吼により嶐鑼と分離され嶐鑼が封印された後、自分の全てを賭けて雷吼に最後の戦いを挑むも一銭される。そして、道満の闇を全て受け入れようとする星明に包まれると、全ての発端となった顔の傷が消え、光の温かさを感じながら消滅していった。
- 安武晴明(CV:天神英貴)
『紅蓮ノ月』に登場。「あべのはるあき」と読む。名前、読み共に史実の「安倍晴明」とは異なるので注意。
最強の陰陽師(魔戒法師)として、藤原道長に仕える。また、星明の祖父であり魔戒法師としての師。
星明が魔戒法師として凄まじい才能を持って生まれたことから、彼女を守るために魔戒から遠ざけようとした結果、星明は家出してしまい関係は悪化。
しかしそれでも星明のことを護る決意は変わらず、星明が雷吼の闇を取り込んだことで「嶐鑼の依り代(=黒星明)」となってしまった後、様々な策を用いて彼女を救い出すが、それと同時に嶐鑼を自身の中へ取り込み死亡。直後、道満に遺体を持ち去られて紅蓮の月にて嶐鑼復活の生贄とされた。
- 明羅(CV:田中敦子)
『紅蓮ノ月』の続編である劇場版『薄墨桜-GARO-』に登場したキーとなる魔戒法師。
紅蓮ノ月本編で最強の陰陽師である安武晴明を失った所以か、火羅を討滅する明羅の姿を目撃した藤原道長が自身の使いとして雇っている陰陽師。
正体は、藤原家により虚実の罪により太宰府へ左遷され、その無念を込めた火羅「薄墨桜」を送った菅原道真と同じく土師の一族でありその子孫。
明羅の両親は藤原道長に苦しめられ、彼らが道長を憎しみながら亡くなっていったことから、明羅とその弟の時丸は先祖の無念も含め藤原家たる道長への復讐を決意し、薄墨桜に時丸を生贄として、道真が一族の製法で作り上げた土人形を迎門として道真の怨念を薄墨桜に宿らせ、新たなる薄墨桜の火羅として現世に復活させる。
幼い頃に両親を失ってからは、ある魔戒法師に拾われ魔戒法師として修業を積んできているが、この法師が誰であるかは明かされていない。しかし彼女の思想は全て「道長への復讐」であり、道長を呪い殺せるのであれば都に多少の犠牲が出ても仕方がないという、守りし者にあるまじき考え方をしている。その思想による捻じれか、道長への復讐こそが自身の快楽であるとも豪語した。
薄墨桜の生贄となった時丸が力尽きた後、道長への復讐を果たすために自らが薄墨桜の生贄となり取り込まれる。最終的には雷吼と保輔により討滅された。
- カゴメ(演・芳賀優里亜)
『絶狼-ZERO- DRAGON BLOOD』に登場する女魔戒法師。
性格は烈花ほどではないが勝ち気で男勝り。ヴァリアンテ国によく似た中世世界を走る馬車を駆り、竜騎士を蘇らせて古の竜の力を借りて魔戒騎士に代わり人を守らんとする兄・オキナ(演:大迫一平)を止めるために現れたが、も●のけ姫のコダマ術で阻まれ逃してしまう。
後に復活した竜騎士エデルにオキナを殺されてしまい、復讐に燃えその後を追う。
竹筒の中に自身を模したティンカーベル妖精らしきモノを飼っているが、コンペイトウで釣らないと行動に移らないのが難点。
カゴメを演じる芳賀女史によると、「カゴメは少年のような心を持ち、強くなることに貪欲」な、今までにないようなキャラとして描かれている。
しかし、最終的に死なばもろともとエデルに自爆の術を使いその若い命を散らしていった。
- ルーク(CV:島﨑信長)
『VANISHING LINE』に登場。18歳。本名は「ルカサー・ハーデン」。
幼少期に、力を求め続け守りし者から堕ちた父親「ナイト(クリストフェル・ハーデン)」を止めようとする母親「アデレート・ハーデン」の戦いに乱入したことで母を失い、この一件からナイトへの復讐心を駆り立て、母の形見である二丁の魔導銃及び魔導ライフルによる銃撃戦を主体とし、護符や結界、エマ・グスマンと同じワイヤー移動も駆使しながら力をつけていく。ナイトと修行中だったころの剣は使用しないながらも所持はしている。当然、守りし者としては未熟な心構えであり、この生い立ちは中世の世の黄金騎士でありながらも、メンドーサの魔女狩りにより母アンナ・ルイスを失いメンドーサへの復讐心のみで成長してきた『炎の刻印』の主人公「レオン・ルイス」の境遇とそっくりである。
ソードとの仲は良いようで悪いようで、という感じ。戦闘面では息も合っているのだが、プライベートにおける捜索や食事などではまるで息が合わない。というのも、ソードがルークの分をつまみ食いするなどあちら側に問題があるのだが。その一方で、人と極端に拘わらない性分のため、人と積極的に交流するソードと比べると、こちらはルークの方に問題がある。また、借りは作らない主義でソードから借りを受けると「必ず返す」と起こり気味に発言。
父・ナイトに敗北し、ラッセルシティや導きの地で多くの経験を積んで守りし者として大きく成長し、キング討滅から1年後、彼は白銀の鎧「ゼロス」を受け継ぎ魔戒騎士となって、今も守りし者としてホラーと戦っている。魔戒法師として身に付けた銃撃や剣術は、鎧を纏っていないときの戦闘スタイルとして引き継がれている。「過去を捨てない」というルークの思いが込められているのであろう。
「ゼロス」の鎧については、劇場版『薄墨桜-GARO-』の3週目入場者特典のクロスオーバーCD3「心闇」を参照。境遇がそっくりであったレオン・ルイスや袴垂(藤原保輔)とのコラボレーションも果たしている。
- ジーナ(CV:小清水亜美)
『VANISHING LINE』に登場。23歳。本名は「ジーナ・エヴァンス」。
美人の女性であり、主人公のソードに気がある模様だが、ソードの前に現れる時は愛用の魔導車で衝突し吹っ飛ばしている他、マフィアのビルに潜り込んだ際には「(ソードに)命令されて仕方なくやった。あの人ゴツくて怖くて…」と言ったり、行きつけのバーの支払いをツケでソードに請求するなど中々キツイ。
守りし者としての使命を貫いており、ソードと同様に思想や精神はほぼ完成しているほどに強固。
行方不明となった兄マーティン・ヘネスを探すソフィにはかなり親和的で、ソードやルークと違ってソフィを守りながら事件の中へ潜り込んでいくという、ソフィの良き姉のような存在。
特徴的な武器はなく、体術や小さなナイフから槍、弓矢、ルークとは別物のライフル、更には魔導ガトリングやハイヒール仕込みのナイフ、エマやルークと同じ移動用のワイヤーなど何でも使用する。
また、魔獣である小さな生き物「ミア」を連れており、普段は豊満な胸の間に隠れている。ソードのジーナに対するご参拝をシャットアウトしたり、クイーンの攻撃を巨大なバリアで展開してガードするなど、まさにボディガード。
エルドラドにおいては3剣の一人であるクイーンと二度対決しており、一度目では「あばよ、ブス」と囁きながらルークの魔導ライフルをクイーン目掛け発射していた。二度目の戦いでは『DIVINE FLAME』のエマを連想させるかのように魔導ガトリングを乱射。因みにこの話、ジーナ以外にも様々なところで『DIVINE FLAME』の描写が用いられている。
キング討滅から1年後、記憶を取り戻し守りし者としての使命に目覚め魔戒法師を目指すソフィの師匠となる。
- フェイロン(CV:土師孝也)
『VANISHING LINE』に登場。ラッセルシティの中華店兼ソードの家のオーナーのような存在。
かつては有名な魔戒法師であったようで、中華店で務めるメイファンをはじめとした魔戒法師(そのうちマスクの3人はイケメン)たちを取り仕切る。
導きの地の老師たちとは知り合いで、彼らもフェイロンが魔戒法師であることは知っている。
- メイファン(CV:高垣彩陽)
『VANISHING LINE』に登場。ラッセルシティの中華店の看板娘。語尾は「アル」「ネ」など中国人感が強い。
気が強く、落ち込んだルークをきつい言葉で励ましたり、寝坊が多いソードを銅鑼で目覚ましさせるなどの行動が多い。
見習い魔戒法師で、ソフィを求めナイトと素体ホラーが襲撃してきた際には護符による攻撃を披露している。
ルークに好意を寄せている。
- クイーン(CV・朴璐美)
『VANISHING LINE』に登場。エルドラド・キングを守るエルドラド三剣の紅一点。ジーナ曰く「堕ちた魔戒法師」。
人やホラーを捕食しビルさえも軽々と持ち上げる「魔戒の食虫花」を自在に操る他、主に蹴りを多用した肉弾戦や体術を得意とする。
また、ホラー形態に変身することも可能で、この形態では『DIVINE FLAME』のニグラ・ヴェヌスのように多くの手を放って攻撃する。
キングに心酔しており、彼女曰く指輪の力など関係なく、自分がキングが好きであるという理由で忠誠を誓っており、指輪の命令に逆らえない他の三剣とは性質が異なる。
ガルエデン社ではエルドラドプロジェクトの秘書として、プロジェクトリーダーであるマーティン・ヘネスのサポートをする。色仕掛けもしたが、陰我を持たず妹の幸せだけを願うマーティンには全く通用しなかった。
- ソフィ(CV:釘宮理恵)
『VANISHING LINE』に登場。13歳。本名は「ソフィア・ヘネス」。
魔戒関係の人間ではないもう一人の主人公で、突如行方不明となった兄「マーティン・ヘネス」と彼が残した「エルドラド」という言葉の真相を求め、ソードたちと共にホラーとの戦いの中で入っていく。
ホラーとの戦いで多くの人が死に、自分の兄もエルドラド・キングに食われた経験から、キング討滅より1年後、ジーナの下で魔戒法師になることを決意。
劇場版『薄墨桜-GARO-』の1週目入場者特典のクロスオーバーCD1「紅雷」によれば、護符と筆による基礎的な修行から始めているとのことで、エマは糸を扱わせればいずれ最強の魔戒法師へ、星明は術を仕込めば最強の陰陽師へ、それぞれなれる素質があるとみている。
真のエルドラドを破壊し、更にルークの記憶消去の雨の術を自力で解除してソードたちとの戦いや旅の記憶を全て取り戻せたソフィの力を見れば、それはいつか現実となるのかもしれない。
- 伽堂アザミ(演・日南響子)
15周年記念作品『GARO -VERSUS ROAD-』に登場。
黒衣を身に纏った赤髪の美女。ゲームのプレイヤーを葉霧と共に別室のモニターで監視している。
基本的にモニタールームから出張らない葉霧とは異なり、必要であれば現実世界でプレイヤーに接触してゲームに干渉してくるなど彼よりも積極的に動き回っている。
その目的と正体の全てが謎に包まれているが……
最新作のネタバレ注意
GAROVRの全ての発端にして黒幕。
かつて黄金騎士と共に戦った魔戒法師の子という由緒ある出自だが、胎内にいた頃に闇の力に取り込まれた事によって、人の命を虫ケラ同然に扱い何の躊躇いもなく笑いながら殺す事が出来る狂気を幼い頃から発露してしまった。
母親さえも「邪魔だった」という理由で手にかけ、ガロの鎧に見限られ絶望していた修行時代の葉霧に接触してダークメタルを与えて士導院の導師達を殺害。彼と共にガロをも超える究極の力「ベイル」を生み出す事を目論み、その生贄を集めるためにGARO -VERSUS ROAD-を開催する。
これまでのシリーズに登場した人間の醜さや愚かさに絶望して闇へ堕ちた騎士や法師とは異なり、生まれながらにして外道へ足を踏み外す事を定められてしまった悲劇の人物だが、本編ではそんな同情を挟む余地もないほどの凄まじい悪女ぶりを見せつける。
追記・修正は魔導筆を掲げてお願いします。
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- マユリって、生まれた経緯が特殊だから「人形魔導具」ということにしてあるだけで、実質は人間じゃないの? -- 名無しさん (2016-03-21 08:08:55)
- 人だね。むしろ紅蓮の赫夜の方が適切かと -- 名無しさん (2016-03-21 08:29:05)
- エマさんのあのアホみたいな強さは何なんだろう… -- 名無しさん (2016-03-22 01:21:16)
- ↑モブ騎士3人がかりでも倒せないような奴との戦闘を想定した結果ではなかろうか -- 名無しさん (2016-03-22 21:02:05)
- 描き方次第では騎士以上の活躍ができるいい素材だよね -- (2016-03-25 11:44:04)
- 『炎の刻印』の番犬所なんだが、メンドゥーサを破門した老師の仕打ちは結果的に多くの騎士や法師が皆殺しにされる遠因になってたよね -- 名無しさん (2016-05-10 01:56:02)
- ↑ねちっこいいやがらせしてねーでサクッとそいつだけ殺して終いにしろやってな。生まれてくる子供やその子を産む女性に罪は無いし、この件に関しては放送当時でも相当批判があった覚えがある。 -- 名無しさん (2016-05-10 02:10:21)
- 魔戒法師のアイテムなんかは簡単に自作できそうだな。 -- 名無しさん (2016-05-19 18:08:26)
- そういえば、媚空や莉杏や龍女が使ってた、飛行球体の魔道具って、名前あったっけ? -- 名無しさん (2016-05-19 21:46:24)
- ↑×3 その時代には闇斬師がいなかったみたいだよね -- 名無しさん (2016-05-19 22:10:36)
- ワンダーウーマンみたいな魔戒法師がいたらいいのに -- 名無しさん (2016-11-05 11:34:08)
- メンドゥーサ1人の手によって国1つがホラーの巣窟にされてたけど、MARVELのヒドラみたいな組織力があったら世界中が内側から支配されそう -- 名無しさん (2016-11-07 22:36:48)
- ↑2 魔戒騎士に頼らんでも無双ゲーみたいになるぞ -- 名無しさん (2016-11-24 14:31:40)
- カゴメの中の人が555の真理 -- 名無しさん (2017-01-14 22:30:43)
- 媚空とエマの中の人は『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』の日本語吹き替えで共演してたな -- 名無しさん (2018-01-13 00:19:38)
- アニメ版を追加。明羅、ルーク、ジーナ、その他。 -- 名無しさん (2018-11-20 17:20:24)
- エマやアデレート、ルークのホラー討滅はどういう原理なんだ? 髪の剣や銃弾がソウルメタル製だからなのか? ルーク以外の二人は女性なわけだが、ああいうのなら女性でもソウルメタルを扱えるってことなのか……? -- 名無しさん (2020-07-07 14:49:42)
- そもそもソウルメタルの武器は特効というだけで必須ではない。素材にソウルメタルを用いない武器としての魔導具はシリーズ初期から出ていて、そのノウハウを銃火器として利用できるようになったのが魔戒銃。なので性別は関係なくそうした武器を使ってのホラー狩りは可能。特に矛盾は無い -- 名無しさん (2020-07-07 15:07:14)
- ↑初期シリーズでホラーに法師が有効打を与えた魔導具って号竜のことか? だとすると、アレと同じくホラーを使っているということなのか……? -- 名無しさん (2020-07-07 17:01:05)
- ガルドの故郷とアミリを狂わせた村は同じじゃない?確認してみたけど自爆するシーンで祭壇や似た建物があったよ -- 名無しさん (2020-10-01 22:59:22)
#comment
*2 小説版においても阿門法師が幼少期の邪美に「いくら努力してもこと実戦での強さに限れば法師が騎士を凌ぐことは絶対に無理」(大意)と諭している。
*3 この世ならぬ空間に棲まう神聖な生き物。みだりに狩ることは許されず、その毛皮は大変貴重な物である。
*4 当初は「騎士でこれを使えるのはガロの称号を継ぐ者のみ」、という設定もあったのだが、もはや完全に形骸化しているというのはシリーズを見れば一目瞭然である。
*5 直接的に画像が見えるのではなく、額に陽の札を当てることで、脳内にイメージのように伝わる。
*6 莉杏の持つ魔導火の出るマッチの炎の中にもいる。魔導火の精?
*7 しかし、シリーズが進むごとに後付けでザルバのルーツがどんどん過去に遡っているため、厳密には作品時間軸においてザルバを仕上げた人物止まりの可能性が高い。
*8 ちなみに互いの寿命を賭けた真剣勝負であり、亡き父に代わって法師との勝負の続きを引き継いだ鋼牙に、それを後から教えてぎょっとさせている。人が悪い。
*9 小説版ではこのくだりがより詳細に描かれている。
*10 道寺が法師となった後も、シルヴァとの契約は継続していた。
*11 ちなみにゼロの鎧は文字通りすべてを失くした零が新たに獲得したものであり、道寺=先代銀牙騎士というわけではない。
*12 しかし、実は二人の間に血のつながりは無い。
*13 鋼牙いわく「攻撃の型は見事なものだが防御の型は未熟」。
*14 この時互いの力量を見極める為一度は火花を散らすことになるが、戦闘スタイルこそ異なるものの、二人の技量は完全に互角だった。
*15 一応「強いですね」と評されてはいるが…
*16 実際の所マユリは人間の女性から産み落とされているので各種調整の責任者と言った方が適切か
*17 喰われたのにどうやって生還したかについては劇中では特に説明が無い
*18 実際はそんなことは理論上絶対に不可能である。ゆえに『夢』なのだ。
*19 勘違いされがちだが、ジンガ夫妻が狂気に陥った原因を作った集落と彼の故郷は完全に別。
*20 劇中彼女がこれまでの人生で下した大きな決断は九分九厘裏目に出ているといって良い。
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