塔(魔界塔士Sa・Ga)

登録日：2011/12/09(金) 02:03:10
更新日：2023/12/08 Fri 11:48:49
所要時間：約 8 分で読めます

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せかいの　まんなかに　たつとうは

らくえんに　つうじている　という

はるかな　らくえんを　ゆめみて

おおくの　ものたちが

このとうの　ひみつに　いどんでいった

だが　かれらの　うんめいを

しるものはない

そして　いま　またひとり

魔界塔士Sa・Gaに登場する塔。
楽園に通じていると伝えられる魔の塔であり、この塔の秘密を探る者は魔界塔士と呼ばれる。
塔の内に数々のドアで繋がれた並行世界を内包しており、それらの世界の中心に立っている。
また、塔の中では時間は一定に流れていない為、時代の違う世界が多元軸に構成される。

■一階 大陸世界
主人公が冒険を始める世界で“鎧の王”“盾の王”“剣の王”という三人の王が統治している。
互いに互いが持っている英雄の武具を狙って戦争を起こしているという。

一方、塔への扉は封印されていて塔に入ることはできない
シルクハットの情報屋から「とざされたドアの　かぎは　げんぶという　まものが　えいゆうのぞうに　かくしてしまいました」と聞き、
英雄の像が本来の姿を取り戻すことが塔へ入る鍵だと知った主人公は王の装備を集め、鍵(クリスタル)を得る。

• 鎧の王

恋わずらいをしている王。相手は南の村の村一番の美人(スライム)
依頼達成後は戦争を引き起こすほどの鎧を二つ返事でくれる。
結婚後は子供を儲けた様だ。

• 剣の王

疑心暗鬼から殺人鬼になった王で、殺して剣を奪い取る
「この　つるぎが　ほしいか。　ならば　オレを　たおしてみろ！」

• 盾の王

「た……たて……ては……わた……わたた……さんんん……ぞ」という具合に怯えきっている王。悲しいことに大臣に暗殺されてしまう。
そして大臣は主人公一行を暗殺者に仕立てようと護衛を呼んで隠し通路に逃げるが、
追い詰められ、命乞いをすることになり、
やはり殺された挙げ句パーティーメンバー２番に「てめぇの　ようなやつが　１ばん　むかつくんだよ！」と言われてしまう。

■三階 楽園
モンスターの出ない楽園がある世界。店も必要がないので存在しない。
腑抜けた魔界塔士達がニート生活をしている。
「かみさまが　このらくえんを　つくってくれた」「たべて　ねて　ゆめを　みる。すばらしい　せいかつさ」

■四階 地獄
延々続く針の山とモンスターが闊歩している世界。歩くだけでこっそりダメージを受けているため注意。
他力本願な魔界塔士達が不明瞭な情報を信じて暮らしている
曰わく「このくるしみに　たえれば　らくえんに　つれていって　もらえるの！」

■五階 海洋世界
海原の中に幾つかの島が存在する世界。
六階へのドアが封印されているため、主人公一行はこの世界でクリスタルを探すこととなる。
この世界のドア前にてシルクハットの情報屋より「ろうじんを　さがしなさい」と言われる
海洋世界の海底には竜宮城という場所が存在し、そこの竜王が海洋世界を治めていたらしい。
しかし現在は青龍に支配され、竜王は行方を眩ましている。
主人公一行は“くうきのみ(×喰う木の実 ○空気の実)”を扱い海底へ行き竜宮城へ殴り込みに行き、クリスタルの在処を探る。ちなみにこのゲーム、調べる場所は「自分の一歩前」であることを覚えておくこと。真下ではない。

■七階 石像
何故か石像がおいてある。しかもシャチホコ。
話しかけると主人公一行にアイテムをくれたり、
「とうのなかでは　じかんのながれが　いっていして　いないのだ」という言葉をくれたりする。
しかし二度目の話しかけからは理性を失ったのか敵として襲いかかってくる。

■九階 病院
ベッドが並べられた部屋と数人の魔界塔士達が倒れている部屋。
シャチホコの発言からするなら過去に塔へ挑み、ここでギブアップした者達か？
ただ一人「４ひきのあくまを　しはいしている　だいあくまがいるんだ！」という発言をする以外は誰も問いかけ答えない。

■十階 空中世界
扉の封印を解くためクリスタルを探し求めてきた世界。
空に大陸が浮かんでいて、支配者の白虎は浮遊城を構えている。
クリスタルを探す白虎軍とクリスタルの在処を知るレジスタンスが争っている。
移動にはグライダーを用い高速で空を飛ぶ。そしてBGMが格好いい。

シルクハットより「このせかいのボスは　ようへい　を　あつめていますよ。
ボスにあうには　ようへいになるのが　ちかみちです」という情報を聞いた主人公は酒場にて、

「ここは　びゃっこしんえいたいのなわばりだぜ。いのちのあるうちにかえりな」

１「しずかにしろよ。さけが　まずくなる」

へいし「てめー　なめやがって！」

と、一悶着を起こした後に腕を買われ白虎の傭兵になり、ジャンヌという女を探すことになるが、

しんえいたい「みつけたぜガルルー！
　おめえが　ジャンヌだな。
おい　しんいりども。こいつは　おれたちのえものだ。てだしするなよ」

１「おい　４！
　ガルガルやろうと　いいおんなと
　どっちがすきだ？」

４「きくまでも　なかろうよ！」

即刻裏切る。まさにサガ。
今度は白虎に囚われたジャンヌの妹、ミレイユを助ける事になるが…？

■十三階 渇いた世界
タコのいる世界。水たまりが一つあるだけ。
タコ達が「あめが　１てきも　ふらなーい！」「のどが　かわいた　みずをくれ！」と苦しんでいる。
上の階で原因を取り除いてやると、アシュラに関する情報が聞ける。

■十四階 洪水の世界
湖の水かさが増え続け人々が溺れている世界。
「た、たかしくんが　やろうって　いったんだよ！」、
「みずうみの　そこには　あながあいていたのよ」「おれが　みずうみに　ごみを　すてたせいなんだよー　ごめんよー」
このエピソードはスクウェアの流しが詰まったことから作られたのだとか……。
ゴミを取り除くと水がひき、アイテムが置いてある城が出現する。

■十六階 都市世界
荒廃し荒れ果てた都市の世界。高層ビルの廃墟と焼かれた土地が立ち並ぶ。
そしてフィールドを数歩すれば朱雀が襲いかかってくる。
シルクハットからの情報通り朱雀には特殊なバリアが張られており一切の攻撃が利かない(ストーリー上では)
そんな中で主人公一行は、共に朱雀打倒の目的を持つゾクと偶然出会い手を組む。
そしてかつてアキバと呼ばれた廃墟群、アメヨコという町のいかがわしい店、
原発でパーツを集め、朱雀のバリアを中和するイレイサー９９という兵器を作ることとなる。
何で東京に原発？と考えてはいけない。

■十八階 建築会社
建築関係か何かの会社がある。繁盛しているらしく社員は忙しく働いている。
会社の収入源は四天王を束ねるアシュラが様々な場所を破壊することで生まれるらしい。

ただ疑問なのは、こんな所で儲けを出してもその金は使い道がないのでは？
(これ以降に店も町もなく、最寄りの都市世界も封印されている)

■十九階 核シェルター
殺風景な小部屋。入ってすぐの場所に人間の死体が三つある。
調べると「こどもの　したいだ……」というテロップが出る。
奥へ進むと死体がもう一つあり、手帳が落ちている。

「……なんとか　このシェルターに　にげこめた。
かぎられた　みずと　しょくりょうをながもちさせるため
わたしは　ほとんどてをつけずに
こどもたちに　あたえてきた。

だが　もう　げんかいだ……
ケン　ユキ　おまえたちを　おいていく
とうさんを　ゆるしておくれ。
アキラ　ふたりのことを　たのむぞ。
かみよ　わたしのいのちとひきかえに
このこたちを　おまもりください！　わたし……は……」

この父親のメッセージ、「だが　もう　げんかいだ……」の部分から全滅時ＢＧＭが流れだす
そしてアイテム欄を見るといつの間にか「かくばくだん」が持ち物に加わっている。
説明文もただ「さいしゅうへいき」のみ。

十八階の会社の社員が「かみさまなんてほんとうに　いるのかな？」と言っている一方で、
争いから逃げてきた親子には最終兵器だけが手元に残り、最後には神に願いを託すとは皮肉なものである。

■二十階 記録室

本棚が並べられた場所。その本にはこれまで散っていった魔界塔士たちが記録されている。

アーサー‥‥１１かい　１９−３−２１
くろう‥‥１３かい　５０−２−１８
ハーン‥‥１９かい　７２−６−１４
ジーク‥‥６かい　２４−２−１２
リズ‥‥１２かい　８０−１−２８
１「なんだ　このきろくは？　いったいだれが‥‥」

そして最後の棚には未だ終着の書かれていない主人公の名前

４「こいつらみたいに　とちゅうでやられて　たまるか！　みてろよ」

■二十一階 花畑

世界を花畑が埋め尽くしモンスターも出現しない世界。
ただ一つだけ小屋が存在し、そこのベッドに老人が横たわっているのみ。
主人公が塔から来たと知ると彼はエクスカリバーという伝説の剣を渡して息絶える。

ろうじん「とうから　あらわれるものにわたせと
　かみからさずかっていらい　５０ねん。
ついに　そのひがきました。
これで　やすらかに　ねむれる‥‥
ありが‥と‥‥」

彼の老人と言うからには70～80だろうか。
二十歳頃から後の50年の人生は、この花以外何もない世界で、孤独に一人で死ぬことも許されず待ち続けていたのだろう。

■二十三階

情報屋の言う通り、そこには大魔王アシュラがいる。
が、
大魔王のくせに目の前に落とし穴を掘っているという小物ぶり。
改めてアシュラに話しかけると決戦が始まるかと思いきや、今度は取引を持ち出される。

アシュラ「してんのうにかわって　おまえたちが　それぞれ　せかいを　しはいするのだ。　いいはなしだろう」

主人公「それで　おれたちは　おまえの　こぶんに　なるわけか！　じょうだんじゃねえぜ！！」

アシュラ「したてにでれば　いいきになりおって　しね！」

ちゃちな小細工といい、とても小物臭い。

アシュラを倒した主人公は更に先へ進むべく新たな扉に向かい歩き出すが、

「おとしあなだ！」

いくらアシュラでも自分の後ろに落とし穴を掘るまい。誰がやったのか。
しかもありえない深さの落とし穴で、一階(大陸世界)まで落とされてしまう。普通死にそうなものだが。

一方、大陸世界のベーシックタウンには、これまで出会った人々が集まっていた。
そして主人公達は彼らに別れを告げ、何があろうと楽園へたどり着くことを誓う。

「あの　とびらのむこうに　らくえんへの　しんのみちが　あります」と情報屋は言う。
「あんた いったい…？」

４つの封印を解き、今度は塔の外部に走るエスカレーターを登って頂上を目指す。
しかしその道中をアンデッド化して復活した四天王達が行く手を阻む！

そして……。

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コメント欄

• 主人公パーティーの台詞がバイオレンスｗｗｗ -- 名無しさん (2013-12-12 23:53:47)
• サガフロだとまさかのこれが術になっていたとは意外だった -- 名無しさん (2015-03-14 22:21:17)
• Q.「だれが　はいっていいといった！」　A.「オレだ！　あのむすめから　てをひけ。」 -- 名無しさん (2015-04-09 00:10:15)
• 村一番の美人は……その具合よさそうグヘヘ -- 名無しさん (2018-12-06 11:11:12)
• この塔の4つの世界は、地水風火の4つに対応している様に思う。大地の世界、海の水の世界、空の上の風の世界、火に焼かれた世界と言うように -- 名無しさん (2020-02-08 12:54:38)
• なぜこのゲームの舞台が「塔」なのかというと、当時GBの貧弱なハード性能では広大なフィールドマップが用意できないと判断されて、この舞台構造になったと言われている -- 名無しさん (2021-08-26 17:30:44)
• 小さい頃にプレイした自分はこの事がチンプンカンプンだったなぁ -- 名無しさん (2021-10-08 20:58:15)

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