登録日:2022/02/04 Fri 23:14:25
更新日:2024/06/17 Mon 13:46:27NEW!
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はるか昔、まだ人とポケモンの暮らしが分かたれていた時代。
ヒスイ地方で初めてのポケモン図鑑完成に向け、雄大な自然を駆け巡る冒険が、いよいよ始まる!
『Pokémon LEGENDS アルセウス』(Pokémon Legends: Arceus)(以下『アルセウス』)は、2022年1月28日に発売されたNintendo Switch専用ゲームソフト。
本作の発売に合わせ、『Amazon Prime Video』にてアニメ『ポケットモンスター 神とよばれし アルセウス』が配信された。ただしこちらは厳密には『D&P』の新作アニメである。
発売後にはYouTubeでアニメ『雪ほどきし二藍』が配信された。こちらは『アルセウス』の世界観を使用したオリジナルストーリーである。
●目次
概要
2021年の『Pokémon Day』*1である2月27日に映像配信された『Pokémon Presents 2021.2.27』にて初お披露目された作品にして、『ポケットモンスター』シリーズの本編作品としては異例ずくめとなった作品。
まず、『ポケモン』シリーズ本編作品初のアクションRPGにして、本編作品では恒例のバージョン違いでの展開も行われていない。
しかも、本編作品でありながら邦題が『ポケットモンスター』で始まらない作品でもある*2。
後に『Pokémon LEGENDS Z-A』の発売が発表されたことでシリーズ化された。
また『アルセウス』は『ダイヤモンド・パール』や『プラチナ』の舞台と同じだが、昔の時代を描いたものとなっており、シリーズ史上初の過去編となる。
本作と同じタイミングで『ダイヤモンド・パール』のリメイク作品である『ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール』(『BDSP』)も発表されているが、同作はこれまで通り年末商戦に合わせた2021年11月発売。そして『アルセウス』が『BDSP』から年末年始を挟んで2ヶ月半後に本作という変則的な発売サイクル(Switchの作品なので当然全世界同時発売)となっている点も、異例と言える。
パッケージのデザインもこれまでのお約束を大きく覆すもので、タイトルに冠されているアルセウスは描かれておらず、天冠の山麓を眺める男女主人公とポケモンたちの後ろ姿が描かれている。
といってもキービジュアルなど一部媒体では描かれており、別にアルセウスの存在を伏せるようなものではないが。
なお新しいポケモンは登場するが、そのほとんどが既存ポケモンのリージョンフォーム・フォルムチェンジか追加進化形になっている。これらに当てはまらないものも1種類いるが、このポケモンも既存のポケモンに関連する存在のため、完全新規といえる種は実質的に誰も該当しない。
『ポケットモンスター Let's Go! ピカチュウ・Let's Go! イーブイ』同様、本編作品でありながらシステムも他の本編作品と大きく異なっており、操作も独特のもの。
イベント進行中を除き、固定視点は完全に排されており、複数のエリアがそれぞれオープンワールドになる形式で、フィールドだろうが家だろうがカメラを動かしてあらゆる角度で周囲を見渡すことができる。
総括して、本作は新たな試みが多く存在する作品であるが、その一部には『スカーレット・バイオレット』に引き継がれているものもあり、ある意味では第八世代から第九世代への「進化」の過程に存在する作品とも捉えられる。
……しかしながら、良くも悪くも本作の最大の特徴は次の一言で説明できる。
ズバリ、
という点。
それまでのシリーズにおけるポケモンは愛玩動物、人間の友、あるいは人間の仕事のパートナーや忠実なしもべとして描かれるのが基本で、「ポケモンはポケモン同士で勝負するもの」というのが全ゲーム作品を通しての不文律だった。
しかし本作ではその前提を廃したことでポケモンの野生動物としての側面がクローズアップされており、いい意味で『ポケモン』らしくないリアリティ溢れる世界観に仕上がっている。
それまでの『ポケモン』本編作品では
- ポケモンを持たずに草むらに入ろうとすると大人から強く制止される*3
- 12歳前後の子供にポケモンを持たせ一人旅に送り出す親
- ポケモン勝負で負けた大人が負かした子供の指示に従う
- 権力のある人間は何故か全員ポケモン勝負の心得があり、立場が上の人間ほど勝負の実力も高い
など、現実の観点で見ればいささか不自然な描写が見られたが、本作はそれらの疑問に「ポケモンは人間のみでは勝ち目がない程強い存在だから」(=ポケモンを従える術が生死はおろか人間同士の力関係すら左右する)というアンサーを出すこととなった。
特に本作はポケモンを持たずに出歩く危険性に関して多くのプレイヤーにトラウマを植え付けつつ知らしめたと言える。それと同時に人に向けてはかいこうせんを撃つことの狂気も浮き彫りになった。
ストーリー
昔、まだシンオウ地方が『ヒスイ地方』と呼ばれていた頃。
この時代の人間はポケモンと共栄共存する方法を掴みかねており、
彼らを自然の化身としてときに敬い、ときに畏れ、ときに崇め、ときに恐怖していた。
またこの世界では「シンオウさま」と呼ばれる神を信仰する『コンゴウ団』と『シンジュ団』が存在し、
互いに相争いながらもこの地でたくましく生きていた。
主人公はこの地に新たに地位を築いた『ギンガ団』の一員として、
各地で荒ぶるキングたちを鎮め、この地ではじめての『ポケモン図鑑』を完成させる冒険に出る。
世界観
本作は本編の時間軸より過去のシンオウ地方である『ヒスイ地方』を舞台とし、様々な地方からの移住者で組織された『ギンガ団』が、現地で異なる考えを持ちつつも伝統的な暮らしをしてきた『コンゴウ団』『シンジュ団』と協力しつつ、ポケモンの生態調査、及びそれに伴う神話や伝説の究明を行うストーリーである。
しかし現代のシンオウ地方など各地域と異なり、ポケモンは友好的な存在として見られることは少なく、ムックルを可愛いと思った村の女性も触ろうとしないほど畏れられている時代。
モンスターボールも「ぼんぐり」と「たまいし」を組み合わせただけの原始的な物がこの時代に(ヒスイ地方では)ようやく完成したばかりで、一部のポケモンを手懐けた各地の有力者たちも『おかしなボール』などと呼んでいるなど、新技術の理解は必ずしも進んではいない。
当然ながらボックスなどというものは存在しないため、ポケモンを預けるのは牧場。ポケモン交換も、ロケットのような動力でボールを相手の元へ飛ばして届けるという原始的な方法で行われている。
加えてラベン博士はノーコン、他の調査隊員も野生ポケモンにまともに対抗できないなど、まるで調査が進んでいなかった。
そんななか主人公はポケモンへの恐怖心を持たず、最初からモンスターボールで多くのポケモンを捕まえるという調査隊員への適性を強く有していた。
やや排他的な考えを有するギンガ団において素性の知れない者ながらも、3つの団からの信用を勝ち取りポケモン図鑑を完成させるため冒険するのである。
……というのが大体の世界観だが、NPCとの会話によると当時でも一部の地方は既に現代のようなポケモンと渡り合う術がある程度確立されている様子。
そもそもヒスイでも少数派(基本的にキャプテン関係)ながら家族同然に育ってきた人間とポケモンの前例がある。
ちなみにポケモン同士を戦わせる文化は微かながら存在している。
だが、相手が普通にポケモンを数体出して2対1、ひどい時は3対1の形になったり、勝っても賞金をもらえなかったりと黎明期らしくルールが定まっていない。*4
セキやカイと戦う時に急に出てきた謎のイーブイに驚いたプレイヤーは多いだろう。
登場人物・キーポケモン
本作の登場人物はメイン、モブともに、過去のシリーズ作品の登場人物にそっくり、あるいは共通・類似する外見要素を持つ人物が多い。
これらが当該キャラクターの先祖なのか、あるいはただのそっくりさんなのかは、デンボクとナナカマドの関係を除き明言はされていない。
ギンガ団(Galaxy Expedition Team)
本作のギンガ団は、他地方からヒスイ地方に移住してきた人々による組織であり、「コトブキムラ」を拠点としている。住人たちもギンガ団所属の人間が多い。
コンゴウ団・シンジュ団と比べ新参者の組織で、デンボクは両団からの依頼は断らず、徹底して2組織との融和を図っている。
彼らからも奇異な目で見られつつも、技術の高さもあって、ギンガ団とは大きくことを構えたいとも思われていない模様。
調査隊・警備隊・医療隊・建築隊・製造隊・畑作隊の六部門で構成されており、それぞれの隊員は部門に対応した色のエンブレムを持ち、各隊には執務室が与えられている。
主人公はその中の調査隊(Survey Corps)に所属し、各地を駆け回る。
シンオウ地方における悪の組織のギンガ団がこの団と同一の組織なのか、今作の名を借りて別に結成された組織なのかは明らかにされていない。
ただし、デンボクの口から「役目を終えればいずれ解散するだろう」と仄めかされる場面があることから、同一組織の可能性は低いとみられる。
なお、日本語のほか、中文、イタリア語、およびスペイン語の表記では後のシンオウ地方における悪の組織と同名である一方、英語、ドイツ語、フランス語、およびハングルでは近いながらも別名となっている。
- 主人公
声:上遠野竜也 / 藤井環
調査隊隊員。
本作でも最初に性別と肌の色を選択することが可能。また、作中では着せ替えや髪・眉毛・目の色変更ができる。
選ばなかった方の容姿は先輩として登場する(先輩は薄橙の肌の色に固定、後述)。
アルセウスによって、異なる時空(詳細は一切不明。あえて表現するならば、現代のポケモン世界を観測できるどこか)からヒスイ地方にスマートフォンとともに送られ、空にできた時空の裂け目から落ちてきた。
アルセウスからは「すべてのポケモンと出会うのです」と使命を受けており、アルセウスが主人公のスマートフォンを勝手に改造したアルセウスフォンにガイドされながらヒスイ地方の各地を駆け巡る。
なお事前情報では異時空転移者の立場であることは一切明かされていなかったため、多くのプレイヤーは開幕から衝撃を受けただろう。
当地の人間が持つ常識的観念がないためにポケモンへの恐れがなく、それ故にポケモンの捕獲を難なくしてのけるなど、当地の人間がなし得なかったことを次々とこなしていく。
年齢は過去の本編作品がおおむね10-12歳、あるいは中学生程度をイメージしたものに対して、15歳程度(その時代の人間から見た外見年齢だが、主人公は特に否定はしていない)と高めに設定されており、ヒスイ地方においては立派な大人として仕事をする年齢のようだ。*5
ヒスイ地方で調査隊制服を貰うまではTシャツにハーフパンツ、サンダルというラフすぎる格好で過ごしており、当然ながら本作の時代にはそぐわないため『おかしな格好』呼ばわりされてしまう。加えて髪型はこの時点では『DPt』/『BDSP』の主人公とかなり似ている(よく見ると前髪の流し方や全体の雰囲気が少し違っているため、全く同じというわけではない)。
また、この初期装備は『X・Y』および『ソード・シールド』で入手出来る服とデザインが一致していることから、彼/彼女はカロス地方、もしくはガラル地方の出身ではないかと唱えるファンもいる。
一方で、台詞の選択肢には元々ポケモンがいない世界から来たとも取れるものがあり*6、主人公の出身についての受け止め方や考え方はプレイヤー次第といった感じになっている。
出身地や家族等の確定的な情報が全くないため、ファンの間では本編世界の未来人説、現実世界からの転生説、プレイヤーそのものを表すためアバターに徹されている説など様々な意見が飛び交っている。
表情が多彩で、フィールド上でも細かく変わる。
更に本作は『ポケモン』本編ゲームでは史上初にして、第九世代現在唯一主人公にCVが付いた作品でもあり、アクション時や被ダメージ時のみであるが声を発する。
なお主人公らしく選択肢以外の会話はできないし、今回は『サン・ムーン』や『ソード・シールド』のようなボケ選択肢がないため、全体的に真面目な雰囲気である。
- ショウ(Akari)・テル(Rei)
調査隊隊員。
主人公として男の子を選んだ場合は女の子の『ショウ』、女の子を選んだ場合は男の子の『テル』が登場する。
いずれも『照』の読みであり、また女の子は『Show』、男の子は『Tell』ともかけているとする説もある。
ちなみに英語版の名前も光を意味する言葉となっている。
主人公の先輩で、クラフト名人でもある。共通して面倒見もよいが、いずれにしてもポケモンに苦しめられており、パートナーのピカチュウとの信頼関係も築けていない模様。
ショウは常に敬語で、テルは目上には敬語だが主人公には砕けた口調で話す。
ラベン博士と並んで主人公と話すことも多く、出番が非常に多い。
なお、『テル』『ショウ』は本来NPCである先輩の名前だが、
従来のシリーズと同じくファンからは主人公の呼び名としても用いられるケースもあるためどちらを指しているかの注意は必要。
- ラベン博士(Professor Laventon)
調査隊隊員で、本作におけるポケモン博士。
褐色肌で丸顔に無精ひげを生やしており、大きなポンポンがてっぺんに付いた紫色の帽子がトレードマークの男性。
ちなみに設定資料によると帽子の下はもじゃもじゃ頭だが、本編で帽子を取ることはない。
未開の地であるヒスイ地方のポケモンの生態を研究するために、他の地方からヒスイ地方にやってきた。理学・工学どちらも行ける天才。また、おそらく世界初となるモンスターボールを発明した技術者でもある。
ただし、肝心のボールの扱いに関しては全くノーコンでほぼ静止しているポケモンにすらボールを当てられない。
常に敬語で物腰柔らかく、空から落ちてきた主人公に対しても親身になってくれる、とても人柄の良い博士。
サブ任務などで聞ける村人の話によると、村人たちにもポケモンについての知識を教授しているらしい。
ラベン博士が序盤で言い放つ「ポケモンは怖い生き物です!」は、本作の世界観とゲーム性を端的かつ的確に言い表した名言といえる。
「ポケモンへの認識が十分でない地域で、遠くから馳せ参じた助っ人のポケモン博士」という重要役職でありながら、周囲からも親しみやすい人柄だと認識されている模様。
一方で、主人公が不当な扱いを受けた際には断固抗議しようとするなど、やるときはやる一面もある。
その夢は、ヒスイ地方初のポケモン図鑑の完成。その先には、ヒスイ地方でのポケモンと人間の共存という大きな目標がある。
主人公にポケモン捕獲の才能を見出して調査団に勧誘。主人公が正式に入団した際には御三家ポケモンを託した。
今作で登場する図鑑説明文はラベン博士が監修している。
時空の歪みから時を越えて現れたポケモンに関してもしっかり監修してくれる。凄いよアンタ。
ライチュウの図鑑説明文によると、故郷にはダイオウドウが住んでいたこと、また英語を度々使うことからガラル地方出身という説もあるが、当のダイオウドウはガラル地方においては外来種とされているため、確かではない。
名前の由来は『ラベンダー』か。
ちなみに『スカーレット・バイオレット』のアカデミーで歴史学を受講すると、ラベン博士の写真がモニターに映されるという小ネタがある。ただし残念ながら授業内での言及は無し。
- シマボシ(Cyllene)
声:朴璐美(『雪ほどきし二藍』)
調査隊隊長。冷徹な口調で話すツリ目の女性。
『DPt』/『BDSP』のアカギとよく似たコワモテである上、表情が全くと言っていいほど変わらないので一見性別がわかりにくいが、女性である。
主人公に入団試験を課し、「合格できなければそのまま野垂れ死ぬかもしれない」といきなり厳しい現実を突きつけてくる。
……といいつつもかなり面倒見はよく、「主人公になにかあればラベン博士が責任を取るのか」と大人として若い主人公を見守らせたり、主人公がとある理由で一度退団させられた際にもあくまで上司として接しながら「野垂れ死ぬな」と命令し、相棒のケーシィに手助けさせたり、なんやかんや主人公を気にかけてくれる。
また、意外にもケムッソが苦手で、目の前にいるだけで(襲いかかられたわけでもないのに)取り乱す一面もあったり、他にもかなりの大食いだったりと色んなギャップがある。
ストーリーで主人公に指令を出したり、ランクアップ後に図鑑を見せることで団員ランク昇格の手続きを取ってもらえる。
非戦闘員かと思いきや、ぺリーラ曰く「ホウエン有数の剛剣の使い手」。しれっと出身地も判明。
ギンガ団の名前の由来が分かるサブイベントでは、いずれギンガ団は役目を終えて解散するだろうと考えるデンボクへ「そうなっても子孫に名前と功績を伝えていく」と語っている。
- [[デンボク(Kamado)>デンボク(ポケモン)]]
団長。ナナカマド博士の先祖と公式に明言されており、実際彼にそっくりである。
本部の3階に1人佇んでおり、威厳のある口調で話す。
相撲の心得があり、ポケモンを投げ飛ばしたこともあるとか。主人公も初対面で組み合うことになったが、手も足も出なかった。
一方で、コトブキムラの中では新参者であるという自覚から、コンゴウ団とシンジュ団には事を荒立てないよう謙遜した態度を取る。
村の中には、デンボクに声をかけられてコトブキムラへ移住してきた人たちもいる。
主人公に対し「迷信を信じる者の疑いを解くためにも任務を成功させろ」「行く手を阻む者は鎮めよ」と厳命する。
しかし、最後の1匹となったキングは被害が出ていないにもかかわらず調査を命じられ、そのことにラベン博士も疑念を抱くが……。
とあるシーンで関西弁を喋る為、出身地はジョウト地方だろう。
かつて住んでいた村をポケモンの襲撃によって破壊された経験がある。それについての具体的なことは分からないが、建築隊が本部の屋根の意匠にギャラドスを使おうとしたが実際にはコイキングになっているいう点や、村人が「デンボクさんの故郷は焼かれた」という旨の話をする点から、彼の故郷にはギャラドスが関わっているのでははないかという推測が立っている。*7
頑固ではあるが頑迷ではない。
前述の通り事現地の団とは対等の立場を取り話を聞いたり、間違いがあれば土下座して詫びる等、清濁併せ呑む一面も持つ。
- [[ムベ(Beni)>ムベ(ポケモン)]]
イモヅル亭(The Wallflower)の店主。当初は空から落ちてきた主人公を余所者扱いしていたのだが、主人公が入団して活躍をし始めると村の一員として認めてくれるようになり、キングを鎮めた後は必ず彼の店でイモモチをご馳走になる。
- [[シュウゾウ(Bagin)>シュウゾウ(ポケモン)]]
警備隊隊員。1階の階段前で見張りをしている。
ポーチに道具を効率よくしまう収納術を主人公に教えてくれる。
それだけならいい人……だが、モブキャラにも関わらず本作で一番最初に項目がたったほどの(ある意味)人気な男である。
ストーリー上で警備隊としての出番はツバキに突破される声が聞こえてくるシーンのみというのも印象に拍車をかけている。
- キネ
医療隊隊長。ポケモンセンターのお姉さんを思わせる風貌だが、髪型自体は『DPt』/『BDSP』に登場するミルに似ている。
なお、医療隊は彼女を除けば高齢の女性しかいない。
- ペリーラ
警備隊隊長を務める赤い髪色で体格の良い女性。技覚えや皆伝など、育成関係のサポートを行なってくれる。
オーバ、バク兄弟と髪色や顔立ちが似ている。
- サザンカ
建築隊隊長を務める男勝りな口調で青っぽい銀髪の女性。
見た目がカリンに似ている一方で、とあるイベントで彼女の部屋を調べると「おかしな服とマント」がタンスにしまわれているという、あるドラゴンつかいを連想させる描写もある。
- タオファ
製造隊隊長を務める高齢の男性。
雑貨屋のタイサイともめており、彼の店に品物を卸さないという意地悪な行動を取っているが、その理由は実にしょーもないものである。
六部門あるうちの一隊の隊長だが、写真屋で記念撮影はできない人その1。
- ナバナ
畑作隊隊長を務める男性。彼のみ本部におらず、いつも畑で農作業に携わっている。
髪型がナタネと同じ。
六部門あるうちの一隊の隊長だが、写真屋で記念撮影はできない人その2。
- デンスケ
警備隊隊員で表門の門番。
シュウゾウほどインパクトはないが、外に出る度必ず彼と話すことになるため、関わりは深い。
▷ ネタバレ注意
ペリーラ曰く警備隊の隠し球。使用ポケモンはビッパ、ムックル、コリンクとどこか懐かしく感じるがレベルは62と高い。ペリーラがそう評するのも納得できる腕前で、コトブキムラが外敵から守られているのはある意味デンスケのおかげである。
- ベースキャンプのギンガ団員
その名の通りベースキャンプにて主人公の手助けをしてくれる団員。
彼に話しかける事で道具の売買やポケモンの入れ替え、休憩などを行うことができる。
名前は無いが恐らく一番世話になるギンガ団員と言えるだろう。
▷ ネタバレ注意
と、ここまでなら本当に単なるモブだが、実は主人公がギンガ団を追放されても何も変わらずに接してくれる。
同じくベースキャンプ仲間のラベン博士ですら、デンボクには逆らえず姿を消すのに、彼らだけはそのまま残っているのだ。
本当に台詞が変わらないので、どうして彼らが付き従っているか明確ではないものの、追放を言い渡された主人公にシマボシが「便宜は図っておく」とこっそり伝えている辺りから、ある程度事情を把握した上でその役目についていると推察される。
コンゴウ団(Diamond Clan)
時間を司る神『シンオウさま』を信じている集団。主に紺色の制服を着用している。
シンジュ団とは、信じる『シンオウさま』の姿や司るものの違いで対立している。
日本語名は『金剛石』からか。英名はバージョン名そのままの『Diamond』。
- セキ(Adaman)
コンゴウ団を束ねる若い長。相棒はリーフィア。
とはいえど、決して周囲に威張ることはなく、誰に対しても気さくに飄々と振舞う伊達男(イケメン)。
ただ一方で、時間を大切にするというコンゴウ団の教えはしっかりと守っている。せっかちなだけとも言われているが……。
主人公の出自を気にすることもなく、力になってくれるならと最初から信頼をおいてくれる。
主人公がヒスイ地方のために活躍すると知るや否や、代々受け継がれてきたカミナギのふえを快く譲り、主人公が諸事情でギンガ団を抜ける羽目になったときも各地のキャプテンを安堵させ助けに来てくれるなど、非常に聡明で物分かりが良い、頼れる男。
とあるシーンでセキを選ばなかった場合の台詞は男気溢れている事で有名。
名前の由来は、団の名前と組み合わせるとコンゴウセキ(金剛石)となることから「石」と思われる。
また、次回作『SV』のDLC『ゼロの秘宝』では、前編『碧の仮面』の舞台であるキタカミの里に訪れている人物として、笑った顔がまんま彼そのものな上に相棒としてリーフィアを連れている女性カメラマンが登場している。
- [[ヨネ(Mai)>ヨネ(ポケモン)]]
コンゴウ団に所属するキャプテン。
姉御肌で面倒見が良い性格。相棒のゴンベとは幼い頃からの付き合いで、曰く「おかしなボールで捕まえなくても言うことを聞いてくれる」とのこと。
そのため、最初はギンガ団の見知らぬ技術に懐疑的だった。
しかし、勝負を通して主人公とポケモンの絆を確認し、またその後の活躍から、ギンガ団を認めるようになった。
ライドポケモン・アヤシシの世話をしている。
顔立ちがマイによく似ている。英名もズバリ「Mai」である。
- [[ヒナツ(Arezu)>ヒナツ(ポケモン)]]
コンゴウ団に所属するキャプテン。
快活な性格だが、責任感が強く、ひとりで抱え込んでしまう悪癖を持つ。そのせいであらぬ疑いをかけられる一幕も……。
主人公やユウガオと協力して彼女が世話をする峠クイーン・ドレディアを鎮めたあとは、散髪屋の老婆の跡継ぎとして主人公のヘアアレンジをしてくれるようになる。
本人はキャプテンと散髪屋の二足のわらじを履くと言っているが、ゲームの都合上、散髪屋の仕事を始めてからは常にコトブキムラにいるため、ドレディアの再戦を受け付けてくれるのはユウガオになっている。
顔立ちがギンガ団幹部・マーズにそっくり。また、名前は火星の別名である「火夏星」が由来と思われ、英名も火星と同一視される神「アレス」を意識したと思われるものとなっている。
- ススキ(Iscan)
コンゴウ団に所属するキャプテン。
そこそこがたいの良い男だが、会話の要領を得ないほどの大の怖がり。
ライドポケモン・イダイトウの世話をしているが、
怖がり過ぎて、イダイトウへの捧げものを作る際に必要なサマヨールのあくのはどうを工面できずに手をこまねいていた。
この時はさすがの主人公も「怒りますよ」と言う選択肢を出す程。
しかし決めるときは決める男らしく、過去にガラナが溺れて死にかけたときはビビりながらも救出している。
- ツバキ(Melli)
コンゴウ団に所属するキャプテン。相棒はスカタンク。
プライドが高く主人公をなかなか認めてくれず、主人公に試練と称した姑息ないやがらせを繰り返す。
セキを「アニキ」と慕うが、これらの問題行動により本人からは説教されてしまっている。
しまいにはキング・マルマインの荒ぶりを「シンオウさまに認められたものだ」とし、鎮めることをよしとしなかったが……?
- [[ワサビ(Sabi)>ワサビ(ポケモン)]]
コンゴウ団に所属するキャプテン。
ライドポケモン・ウォーグルと仲が良い少女で、主人公をおいかけっこに誘ってくる。
千里眼を持っており色々見えるためか、かなりの不思議ちゃんで、セキも手を焼いている様子。バトルでも無邪気さ全開で、初見プレイヤーを唖然とさせた
髪型が色も含めてモミによく似ている。また「旅は道連れっていうでしょ」と、彼女と共通するセリフもある。
シンジュ団(Pearl Clan)
空間を司る神『シンオウさま』を信じている集団。主に白桃色の制服を着用している。
コンゴウ団とも先述の理由で対立しているほか、ギンガ団とも最初からはそこまで協力的ではない。
日本語名は『真珠』からか。英名はバージョン名そのままの『Pearl』。
- [[カイ(Irida)>カイ(ポケモン)]]
シンジュ団を束ねる年若い長。
こちらはシンジュ団の教えとして空間を重んじている。
チューブトップにショートパンツにポーチ、更にその上に大きな飾り帯をしていると言う出で立ち。
これは本人曰く「暑がり」なためで、極寒の吹雪の中でもその恰好(しかも腕や肩に雪がついても平然としている)。このため、セキから「見てるこっちが寒くなる」と苦言を呈される場面も。一方、火山地帯の任務中はあからさまに苦しそうにしており、任務が終わると団員を残してそそくさと退散する。
シンジュ団を束ねる責務から堅い言葉遣いをするが、本質的には普通の女の子で、主人公へ信頼を置くようになってからは砕けた口調になる。
このため主人公とセキがいるときは口調だけでどちらに向けて話しているかわかる。
内心ではまだまだ歳相応の迷いを抱いており、あるシーンで主人公にだけその不安を打ち明けてくる。
名前の由来は、団の名前と組み合わせるとシンジュカイ(真珠貝、正確にはシンジュガイ)となることから「貝」と思われる。
相棒はグレイシア。
- キクイ(Lian)
シンジュ団に所属するキャプテン。
ヌメラを相棒とする小さな背丈の少年で、「~かね」という独特の口調で話す。
キング・バサギリにつかえている。「バサギリは強くてカッコよい」と周囲に自慢するほどバサギリの事が好きだが、雷を浴びて荒ぶるバサギリには手を焼いていた。
最初は余所者の手を借りるわけにはいかないと勝負で主人公を追い返そうとするものの、カイと共にシズメダマの発想を聞いてからようやく協力してくれるようになる。
帽子や髪型がヤーコンによく似ている。
- ユウガオ(Calaba)
シンジュ団に所属するキャプテン。
ビーダルを相棒とする御年99歳の老婆で、ライドポケモン・ガチグマの世話をしている。年齢が確定しているキャラクターとしては『剣盾』のポプラ(88歳)を抜き最年長となった。
コンゴウ団やギンガ団には信頼をおいていなかったが、主人公のとある行動に心が動かされ、彼/彼女を信じようとする。
助けを求めてきたヒナツのことも最初は邪険にしていたが、真意を理解してからは無事に和解できた。
それどころかヒナツが本来担当するドレディアとの再戦受け付けの担当枠になる、ツバキの担当する戦場にクレセリアが現れると助けに現れるなど、二人の間には団を超えた関係が築かれていくようになる。
- ガラナ(Palina)
シンジュ団に所属するキャプテン。ウェーブのかかった茶髪の女性。本作随一の御立派なものをお持ちでもある。
先代キング・ウインディの不慮の事故による死を目の当たりにしており、怯えるその子供のガーディをキングにさせずに手元で育てようとしている。
そのため同じシンジュ団の者から陰口を叩かれたりと疎外されがちな様子。
自分もキングの事故の際に死にかけたが、団の違いを超えて助けに来てくれたススキに助けられ、彼に恋心を抱いている。
そのススキとは互いの立場が悪くなるという懸念もあり会わないようにしていたが、主人公には見られても問題ないと信頼をおいてくれる。
- [[ノボリ(Ingo)>サブウェイマスター(ポケモン)]]
シンジュ団に所属するキャプテン。ライドポケモン・オオニューラの元へ案内してくれる。
どうみても『BW』/『BW2』の同名の人物……だが、コートはところどころボロボロになっており、腰は曲がり、顎髭が生え、目には隈があるなど、それまで味わってきた辛苦を感じさせる見た目になっている。
帽子の下は坊主頭だが、髪の毛も既に少し後退している。
後にノボリが語るところによると、ある日気付けばヒスイ地方にいたという。*8
多くのプレイヤーは、「ライバルやラスボスでやりがちな設定(実は主人公と似た境遇)をノボリで使う」ことに衝撃を受けただろう。
設定資料によると飛ばされたのは「XX年前」とのことで、少なくとも10年以上の月日をヒスイ地方で過ごしている様子。
それだけの実力と年月があればキャプテンにもなっていても何の不思議もない。
当初は記憶を失っているが、記憶を朧気に思い出した後は、ポケモン勝負を広める活動としてコトブキムラの訓練場にて対戦相手の斡旋をしてくれるようになる。
例の決め台詞も咄嗟に出てくるが、自分でもあまり意味はわかっていない様子。
また言動の一部にはかつてのパートナークダリの物が含まれており、様々な考察を産んでいる。
- ハマレンゲ(Gaeric)
シンジュ団に所属するキャプテン。カイからは「ハマ先生」と慕われている。
カイも薄着だが、上半身裸で輪をかけて寒そうな格好をしている。
そんな恰好なのに、雪原で平然としているどころか巨大な氷を登ってしまう。
キング・クレベースを鎮めることを「特に被害が出ていない」ことを理由にあまり良しとしていなかったが……?
本人の人柄はさっぱりしたものであるが、それが疑問を直接ぶつけてくるという言動になってしまい、彼の言葉は主人公(プレイヤー)にとって一つ一つが重い言葉となっている。
ウルップを若返らせて細くしたような見た目で、「あれだよ、あれ」という口癖も共通している上、名前のハマレンゲはウルップソウの別名である。
イチョウ商会(Ginkgo Guild)
別の地方からきた商人たちの集団。
ヒスイ地方で調達した商品で商いをしている。
- ギンナン(Ginter)
イチョウ商会のリーダー。
各地で仕入れた掘り出し物や珍しい物を売っている。具体的な中身や個数が何かは購入してからのお楽しみ。
貴重な進化アイテムを売ってくれることもあるため要チェック。
公式サイトの「主な登場人物」に記載されており、お世話になる機会は多いが、ストーリーにはほぼ関与しない。
当初は一度に1種類しか入荷しなかったが、アプデ後は3種類ずつ入荷するようになった。
見た目と椅子の座り方がデンジに似ている。
攻略本では立ち姿も載っているが、ゲーム中では常に同じ場所に座った姿しか見ることができない。
- ツイリ
イチョウ商会の一員。ギンナンに同伴して商いを行っており、こちらはきのみやクラフト素材となる植物の販売を担当する。
- [[ウォロ(Volo)>ウォロ(ポケモン)]]
イチョウ商会の一員。
神話や伝説を仕事そっちのけで追いかけている好奇心旺盛な男。
この時代には珍しくギンガ団でないにもかかわらずモンスターボールを使い、ポケモン勝負を好む。
空から落ちてきた主人公に興味を持ち、主人公の最初の勝負の相手となる。
基本的には友好的で協力的で、主人公を要所々々でサポートしてくれるいい人。
しかし商会員でありながらもイチョウ商会への帰属意識をあまり見せず、主人公がとある理由で路頭に迷っていた際にはすぐに助けに来てくれたり、伝説に興味津々なのに湖の洞窟には同道せず外で待っていたりと不自然な言動も見せる。
実際クリア後には「イチョウ商会の仕事をサボって」とこぼしてしまう。
片目が隠れた金髪だったり、歴史への好奇心が強く遺跡を巡っていたり、手持ちポケモンだったりと、何かとシロナとの共通点が多い。
その他
- コギト(Cogita)
古の隠れ里に住む、銀髪で真っ黒なドレスを着ている女性。ヒスイ地方のどの勢力にも属さず一人で生活している。
ミステリアスな雰囲気と老獪な口調に反し、あろうことかせいれいプレートをまな板に使用する天然ボケも見せる。
ウォロ同様シロナとの共通点が多い。
- 野盗三姉妹ショウチクバイ(Miss Fortune sisters)
紅蓮の湿地帯から登場する野盗。オマツ・オタケ・オウメからなる3人組。
しかし、三姉妹と言っているが実は血の繋がりは無い。
3人とも元ギンガ団で、さらにオタケは元コンゴウ団、オウメは元シンジュ団でもある。
元いたところをやめて現在の生活に身を投じており、それぞれが所属元に対して恨み言を吐いている。
それぞれ顔に歌舞伎役者のような化粧をし、モンスターボールに相棒を入れている。
オマツはゲンガーとサイドン、オタケはユキノオー、オウメはドクロッグを連れている。
シナリオで度々邪魔をしてくるほか、出会った後は3人それぞれマップ上の特定地点周辺でランダムに出現するようになる。
近づくと戦闘になるが、遠くから「カモいないかな」的吹き出しが浮かんでくるので気をつけていれば不意打ちをかけられる心配はない。
倒すと「ほしのすな」3つや「きんのたま」を4つ落とすので金策にもなる。
オマツはキクコとキクノ、オタケはスズナ、オウメはサターンに似ており、使用ポケモンも共通している。
- アルセウス(Arceus)
本作のタイトルにもなっているそうぞうポケモン。たかさ:3.2m、おもさ:320.0kg。
冒頭で大きな光のような存在として登場し、「あなたたちひとがそうよぶもの」として「アルセウス」を名乗る。
本作において主人公をヒスイ地方に送り出した存在で、すべての元凶。
その際に主人公の持っていたスマートフォンをアルセウスフォンという独特な形状のそれに作り変えた。神託をスマートフォンで受け取るというとんでもない絵面である。
主人公に「すべてのポケモンにであえ」という使命を与えてヒスイ地方に送り出した。
その言葉通り全てのポケモンを捕獲し図鑑に登録することで対峙することができ……*9
▷ ネタバレ注意
てんかいのふえを吹くことでこれまでのキング・クイーンと同様にアクションバトルを挑むことができる。
攻撃の苛烈さや難易度はこれまでの比ではないので注意。ゲージ引き継ぎは出来るのでひとまず1/4ずつ減らす事に専念しよう。
無事勝つことができるとアルセウスを手に入れられるが、これは実は「分身」に過ぎない。
- モクロー→フクスロー
- ヒノアラシ→マグマラシ
- ミジュマル→フタチマル
ラベン博士が他の地方から連れてきたポケモンたち。
まるで主人公の訪れを察知したかのようにラベン博士のもとから逃げ出し、博士と主人公が出会うきっかけとなった。
主人公の華麗なモンスターボールさばきで無事捕獲され、主人公に興味を持つようになる。
最初の相棒はこの3匹の中から選ぶことになる。
最終進化はこれまでに発見されていた姿とは異なるようだが……?
▷ ネタバレ注意
御三家初のリージョン進化である。それぞれくさ・かくとう、ほのお・ゴースト、みず・あくと、
姿かたちだけでなくタイプも変更されており印象も大分異なっている。
なぜ他地方から連れてこられただけのポケモンがリージョン進化を遂げたのかは詳しいことは分かっていない。
ちなみにそれぞれ専用技も覚えるようになっており、おおむね「早業で使って力業で追撃」のコンボを想定した性能になっている。
用語解説
- ヒスイ地方(Hisui Region)
現在のシンオウ地方のかつての呼び名で、本作の舞台。
コンゴウ団とシンジュ団が相争いながら、ポケモンを畏れつつ暮らしてきた。
ギンガ団やイチョウ商会のように他地方から移住してきた人々も多く、作中では、カントー地方、ホウエン地方、アローラ地方、ガラル地方の名前が登場する。
現代のシンオウ地方では生息していないポケモンたちや、シンオウ地方に生息こそしていても姿形の異なるポケモンたち(リージョンフォーム)が存在している。
- シンオウさま(The Almighty Sinnoh)
コンゴウ団とシンジュ団が崇めている神様。ただしそれぞれ異なる姿形と能力を持っており、互いに相手のシンオウさまを『偽のシンオウさま』などと呼んでいる。
正体は明らかにあの2体であると察せられると思うが……。
▷ ネタバレ注意
シナリオ終盤で時空の裂け目から現れるが、その前に手伝いを頼む相手がセキかカイかでそれぞれの立ち位置が事なる。
セキの場合はディアルガが、カイの場合はパルキアが試練の戦いを挑んだ後に暴走して現れるもう一体を止める助けになってくれる。
このもう一体は最後に「オリジンボール」という特製ボールで捕まえるようになっているのでどちらをどのボールに収めたいかで選ぶのも良いだろう。
さらにこのもう一体はオリジンフォルムと呼ばれる異形の姿で現れ、アクションバトルを挑む事になる。
今までの姿と比較すると違和感を覚えるとの声が大きいが、これはデザインをミスっているわけではなく、従来の姿が完成形になるようにデザインされているため、と言ったほうが正しい。
どちらともアルセウスの眷属であることを強く印象付ける姿になっている。
一方でコギトはアルセウスこそが真の「シンオウさま」であるとしており、道中で見付かるアイテム群『ふるいポエム』では、ギラティナもまた「シンオウさま」と定義されている。
乱暴にまとめるなら、それぞれの立場と定義で上記四種のポケモンが「シンオウさま」と扱われており、どれも間違いではない、といえる。
- アルセウスフォン(Arc Phone)
アルセウスが主人公に神託を授けるために主人公のスマートフォンを勝手に作り変えた装置。
マップを見たり任務を見たり、不思議な力でベースキャンプまで一気に移動したりできる。*10
電話やメールはできないが、そもそも当時はスマートフォンどころか電話どころか電気すらないので問題はない。むしろ充電する手段もないのにどうやって動いているんだ?
発売まで主人公が異なる時空の者という設定は明かされていなかったため、明らかに場違いなアイテムであったこれは多くの人を困惑させた。
なお現実のポケモンセンターにもデザインを再現したスマホケースが売っている。現物を持ってもらえればわかるがまぁスマホとしては使いにくい。
実用性を度外視した、お楽しみ要素全振りのグッズである。
- ベースキャンプ(Base Camp)
各エリアで調査隊の活動拠点になる場所で、ポケモンに襲われている場合を除けば、キング・クイーン鎮圧後に解放されるキング場やコンゴウ団・シンジュ団集落も含めてアルセウスフォンでいつでも移動できる。
休息をとってポケモンを回復させるなど、これまでのシリーズにおけるポケモンセンターとしての要素がある他、クラフト台も常設されているため道具の作成もできる。
また休息時には「朝まで」「夜まで」とある程度の時間操作が可能であるため、進化条件に時間が含まれるポケモンや特定の時間や天候で出現するポケモンを進化させる場合などに活用できる。
なお、ベースキャンプはそのエリアを始めて訪れた時は1ヶ所だが、サブ任務をこなすと追加される。
サブイベントは必須ではないため受けないとベースキャンプは1ヶ所のままだが、追加しておけば回復場所やアルセウスフォンで移動できる場所も増えることになる。
サブ任務で追加可能なベースキャンプは1ヶ所だけだが、4番目に訪れる「天冠の山麓」のみ終盤のメインイベントで3つ目のベースキャンプが自動的に追加される。
ただし既に解放されているキング場のすぐ真横のため移動だけを考えると正直あまり意味はないが、「天冠の山麓」は最初の2つのベースキャンプ地点がいずれも麓でそれぞれの距離も比較的近いため、エリア全土を探索することを考えれば回復地点が増えるため役立つことになる。
- 団員ランク
一定以上の調査を重ねたのちにシマボシに報告することで「団員ランク」が上がり、使えるアイテムや調査に行けるエリアが少しずつ解放されていく。「ゼロボシ」から始まり、最高は「マンテンボシ」となる。
手持ちのポケモンが指示を聞いてくれるレベルもランクの上昇に伴い少しずつ上がるようになっており、従来におけるジムバッジのような役割も兼ねており、ナナツボシで全てのレベルのポケモンが言うことを聞くようになる。
なお、団員ランクに必要なポイントはゲットした数のみならずバトルで技を見た回数などさまざまな細かいタスクを満たすことでも増えるため、極端な話ゲットよりもバトルしまくるだけでもそれなりにポイントを稼げる。
また本作は自分で捕まえて育てたポケモンであっても、ランクが低いと言うことを聞いてくれないが、規定レベルを超えていても捕獲したタイミングで規定レベル以下だった場合は言うことを聞いてくれるため、レベルが規定を超えないようにあえて上げないなどの調節をする必要は無い。
- キャプテン(Warden)
シンオウさまの加護を受けたキングやライドポケモンにつかえている者たち。
いずれもコンゴウ団・シンジュ団のいずれかに属している。
『サン・ムーン』でも登場した、主人公が乗ることでこれまでのひでんわざのような力を貸してくれるポケモンたち。
- 移動が早くなりジャンプも
崖昇りをゴリ押し出来る、じてんしゃ役のアヤシシ - 匂いを嗅ぎつけると反応しスピードが早くなる、ダウジングマシン役のガチグマ
- 水上を移動出来るようになり探索範囲が広がる、なみのり役のイダイトウ
- 崖を昇ることができさらに探索範囲が広がる、ロッククライム役のオオニューラ
- 空を飛んで滑空し自由に探索が出来るようになる、
パラセールそらをとぶ役のヒスイウォーグル
の5種類が存在する。
使用するときは「カミナギの笛」を使って呼び寄せる。
- オヤブン(Alpha Pokémon)
目が赤く光り、通常の個体より大きいポケモン。
通常持っていないわざを覚えており、最初からレベルもがんばレベルも高い。『ゼノブレイド』シリーズにおけるユニークモンスターのような存在である。ちなみに鳴き声も低い音となっている。
また本来訓練場で教えてもらえる教え技を覚えていることもあり戦おうとすれば思わぬ奇襲に見舞われることもある。
そのエリアで出てくるポケモンたちよりレベルも遥かに高く、警戒心も高い。そのため単純に捕獲しづらい上に、どのポケモンもオヤブンであれば人間を見つけた瞬間殺意を持って襲ってくる。たとえそれがハピナスであったとしても(ただし、逃走せずに正々堂々バトルしてくれるため、そういった部類のポケモンの場合、逃走される不安のない個体として好意的に捉えることも出来る。最も、戦えるだけの実力があればの話だが)。
頑張って捕まえれば即戦力となりうる。ただし団員レベルが足りないと捕まえても言うことを聞かない。
固定シンボルで出現するタイプと、通常のポケモンがオヤブン個体に入れ替わっているパターンがある。ビッパなど未進化個体は概ね後者。
未進化個体はそのエリアのキング・クイーンを倒した後から一定確率で出現するようになる。
殿堂入り後の時空の歪みでは御三家のオヤブンも登場する。
プレイヤーにはチュートリアルで戦いはかいこうせんをブチかまされ唖然とさせられるオヤブンコロトックや下記の二体が印象的ではないだろうか?
具体的に言うと最初のエリアである「黒曜の原野」で少し探索すれば見つけられるオヤブンギャロップ、オヤブンルクシオがLv40。
当然ながらバサギリと対峙する頃にはようやく御三家が進化するか否かで、この手持ちの戦力では到底正面戦闘では相手にならない。
最後のエリアとなる純白の凍土にいるオヤブンガブリアスなどLv85にも昇る。クリア後に出会えるレジギガス達ですらLv70なのに……。
なお必ずバトルを挑む必要はなく、背後を取ってジェットボール等で狙撃したり、めかくしだま・ひそやかスプレーを駆使して近づき、ギガトンボールを背後からぶつければ戦わずとも捕獲の目はある。
団員ランクを上げると遠距離からモンスターボールで狙い撃ちしてもあっさり捕まることがある。
むしくいぼんぐりやどろだんごなどのアイテムは一発だと効かないが、ひたすらに投げつけ続ければ他のポケモン同様に効果を発揮する。
うまくいけば莫大な経験値を貰う事もできるはず。
どのポケモンもズバットを除いて例外なく目が赤く光っているので、スタイリッシュなポケモンは目から閃光を放つようにカッコよくなっているが、パチリスやラッキーのように可愛らしいポケモンが巨体で目を爛々と光らせこちらに突撃してくる様子は恐怖とインパクトが増している。サーナイトに至っては、SNS等でまるで八尺様のようだと話題を呼んだ。
仲間に加わると目の赤い光は放たなくなる。だが大きな体と威圧的な鳴き声はそのまま。
なお、通常個体からどれほど大きくなるかはポケモンによって差がある。
基本的に元サイズが小さいほどオヤブンとのサイズ差が大きい。
逆にイワークやギャラドスといった元からでかいポケモンはそれほど大きくならず、どころかオヤブン個体より大きい通常個体も出てくる。
本作では、がんばレベルを上げることで最終的に彼らと同じステータスになることができる。
このため最終的な恩恵は薄いかに思われたが、他の作品では3V以上確定の上、後発作品では確定ででっかいサイズとなり、「でっかいあかし」を付けることができる(最もタマゴ厳選は後発作品で登場した6V確定の最強レイドポケモンに劣るのは否めないがそれでもないよりかマシである)。そして【オヤブンのあかし】も確定でつく(ただし、最大サイズとオヤブンのあかしに関しては現時点で付けられるのは『SV』に内定したポケモンのみ。同作品に内定しなかったポケモンは、リメイク作品や来たるべき第10世代になるまでしばし先送りになりそうだ)。
- キング・クイーン(Noble Pokémon)
不思議な加護を受けた特別なポケモン。各地のキャプテンたちによってお世話をされている。
しかし、主人公がヒスイ地方に現れた直後、謎の雷に受たれて暴走したことで被害が生じてしまっており、コンゴウ団・シンジュ団の悩みの種となっている。
本作におけるストーリーボスのポジション。各マップにそれぞれ1匹、合計5匹いる。
戦闘は、彼らの好物を投擲可能にした「シズメダマ」を投げつつ、特定の条件を満たして怯んだところに手持ちを繰り出して勝負をすることでさらにダウンを狙うというシステム。いわばスタイラーを使わず己の肉体で戦うポケモンレンジャー。
これをキング・クイーンの体力ゲージ(HPとは別)がなくなるまで繰り返して、落ち着かせるのが主人公の任務である。
なお、シズメダマ自体はどのタイミングで当てても効果を発揮するので、ポケモンバトルを仕掛けることなく削りきることも一応可能。
特にバトルに持ち込むとテンポロスになる側面もあるため、アクションが得意ならシズメダマ投擲に徹したほうが早く処理できるケースも多い。
ちなみに攻撃を喰らい続けて負けてしまった場合、普通に再挑戦するか減らしたゲージをある程度引き継いだ状態で再挑戦するかを選べる。
後者を選んでもペナルティなどはなく、アクションが苦手なプレイヤーでも最悪ゴリ押しでなんとかなる。
クリア後には力を使いこなせるようになっており、任意で再戦が可能になる。
バトルシステム
ステータス
個体値・努力値が存在せず*11、新たに導入された『がんばレベル』に統合されている。
がんばレベルは0から10の11段階あり、レベルに応じて「ガンバリのすな」「ガンバリのじゃり」「ガンバリのいし」「ガンバリのいわ」の4つを使うことで増強できる。
これらのアイテムは野生ポケモンを倒すか捕獲すると確率で手に入るほか、逃がしたポケモンが「置いて行ってくれる」事もある*12。
なお、後述する要因で攻撃・特攻の補強は殆ど旨みがない。
ダメージ計算式
後述する早業、力業と並び本作のバトルシステムで最も風変わりなのがここ。
詳細は各自で調べてもらうとして、端的に説明すると攻撃・特攻の値が与ダメージに寄与する割合が著しく低い。
そのためダメージを追求する場合、単純なステータスよりも技の威力のほうが重要になる。
- 攻撃種族値140のガチグマのきりさく(威力70)より攻撃種族値55のイーブイのすてみタックル(威力100)のほうが強い
- 攻撃種族値130、特攻種族値80のガブリアスでも、じならし(威力60)よりだいちのちから(威力80)を撃った方が火力が出る*13
と言えば、その特異さの一端は理解していただけると思う。
一方ぼうぎょ・とくぼうの重要性は従来作と同程度で、それらに応じて物理・特殊技を使い分けることは有効である。
これらもあって、本作ではたねポケモンであってもそれなり以上の火力を出しやすい。野生ポケモンの攻撃が存外痛いのもこの仕様に起因する。
裏を返せばどんなポケモンでも両刀で活躍させられるという事でもある。高威力な特殊技を数多く取り揃えるギャラドスやドサイドンは恩恵が大きい。
わざの仕様変更
以下のわざ系統は本作では仕様が変化しているほか、一部のわざは効果そのものが変更されている。
これらに当てはまらないわざも、使用可能PPや威力といった観点で細かい変更が行われている。
- 連続攻撃わざ
単発に変更された。
- 範囲攻撃わざ
単体攻撃に変更され、なみのりやじしん等のメジャー技は不採用となった。
しかし1vs3-4が起こりやすいゲームの仕様から本作の難易度を上げている仕様変更でもある。
- 能力上昇・下降に関わるわざ
「攻めの力」「守りの力」が上がる・下がる状態変化が起きる変更になった。簡単に言うとステータス上昇について物理・特殊の判別がなくなっている。
ランクの概念もなくなったので攻めのみあがる「つるぎのまい」等も攻めも守りも上がる「ビルドアップ」等も、上がる攻めの力は同じとなった。
その代わり後者や攻撃に付随した能力変化は持続ターンが短いといった差別化が取られている。
状態変化という仕様になったことで、ポケモンを交代しなくても、数ターン経過すると解除されるようになった。
重ね掛けはできないが、解除前に再度持続ターンを引き伸ばすことができる。
なお、技やステータス面での物理・特殊はこれまで通り分化されている。
- あばれる・ころがる系のわざ
行動制限がなくなった代わりに、連続して同じ技を選ぶと威力がアップする『熱中状態』になるようになった。
従来の「れんぞくぎり」のような仕様であり、本作の早業・力業のシステムとマッチしている。
状態変化のため、数ターン経過で解除される。
- 定数ダメージわざ
「まきびし」「ステルスロック」のような設置技や「ミサイルばり」といった連続攻撃の一部がこちらに変更されており、
「ほのおのうず」のような定数ダメージを与える攻撃技になっている(ただし交代を封じる効果はない)。
- 命中率を下げるわざ
「煙幕状態」という攻撃が当たりづらくなる状態を自分に付与する技になっている。ただし「えんまく」は存在しない
アイテムの「ヨクアタラーヌ」でも付与出来る。
状態変化のため、数ターン経過で解除される。
- 攻撃の構え
「ダブルアタック」などの一部の技が変更されこの状態を自分に付与するようになった。
ダメージが1.5倍になる。アイテムの「にばいづけ」でも付与できる。
状態変化のため、数ターン経過で解除される。
行動順・回数
『FF10』のCTBのようなシステムが採用され、単純なターン制ではなくなっている。
長いので詳細は省くが、一定の素早さ実数値を閾値にして行動時間が設定されており、お互いの行動時間の差でどれだけ動けるかが決まっている。この行動順は早業・力業である程度コントロールできる。
素早さに大きな差があれば連続で行動して圧倒できることもある。逆に大幅に下回っていると、戦闘開始直後に行動を選ぶ暇もないまま相手に連続攻撃されたりする。
またいわゆる先制攻撃わざは早業のように行動順を繰り上げる技になり、「エアスラッシュ」「アイアンヘッド」といったひるみ技は相手の行動順を遅らせる効果がある。
一方「はかいこうせん」などの反動で動けなくなるわざは力業のように行動順が後回しにされる技になっている。
アルセウスやマニューラなど、高い素早さと(従来作における)先制技を兼ね備えるポケモンならば、早業も織り交ぜつつ先制技を連打することで相手に何もさせず一方的に殴り勝つという恐るべき戦法も可能とする。
なお行動順に関する効果は、技の説明では省略されているケースが多い。*14
これらの仕様もあって、本作では素早さの重要性も一際高い。ポケモンによっては鈍足でも素早さを上げる性格が推奨されるほど。
ダメージ計算式も考慮すると、本作においては「高耐久とそれなり以上の素早さを備え、かつ高威力の技を物理・特殊問わず広範囲で覚えられるポケモン」が基本的に強いことになる。作品タイトルにもなっているアルセウスはまさにその極致。
早業・力業
いずれもPPを2消費する*15代わりに、早業は行動順が早くなり*16威力が減衰、力業は威力と命中率が増加し行動順が遅くなる。
また能力変化や状態異常の持続ターン数も変化する。
熱中状態になるわざは「早業→力業」の順で使うといいだろう。
状態異常
「ねむり」は確率で動けなくなる上に受けるダメージが増える「ねむけ」に、
「こおり」はスリップダメージを受ける上に特殊わざの威力が下がる「しもやけ」に変更されており、
「こんらん」は完全にオミットされ「ひるみ」効果の技は相手の行動順を遅らせる効果に変更と、完全に行動できなくなるor行動できなかった時のデメリットが大きいバッドステータスは排除されている。
「どく」「まひ」「やけど」については従来通り。
また、従来作と違って各種状態異常は上書きされるようになっているが、全て数ターン経過するか戦闘が終わると回復するようになっている。
タイプ相性と特性
タイプ相性については、フェアリータイプが登場した第六世代以降のもの。
特性については、内部データ上は設定されているが、実際のゲーム上では発現しない。
よって、「いかく」も「がんじょう」も「せいでんき」も恐れる必要はない。
チェリムの「フラワーギフト」もフォルムチェンジに関わらなくなり、戦闘中に晴れていればチェリムはポジフォルムになっている。
……ただしあるポケモンを除いて。
まとめると、本作のバトルの仕様は『第六世代以降のタイプ相性と、第二世代以前の環境のかけ合わせ』、またある意味では特性の無い『LPLE』に近いといえるか。
フィールドアクション
バトル/捕獲
本作ではポケモンを捕獲するにあたり、必ずしもポケモンバトルを仕掛ける必要はない。
フィールドをうろつくポケモンに直接空のボールを当てることでも捕獲できるほか、背面に当てると「背面取り」となって捕獲率が上がる。草むらに身を潜めれば気づかれにくくなりより捕獲しやすくなる*17。
ポケモンが主人公に気づいた時の行動は様々で、何もしてこない種、逃げる種、攻撃してくる種などがいる。
好戦的な種に見つかると画面上部に赤い目線が表示されてBGMが変わる。この間は戦闘中しか捕獲できなくなる。
野生ポケモンの近くに手持ちポケモンを投げると、例によって戦闘が始まる。従来通りこれで弱らせて捕獲するのも良い。
ただし、相手にするのは1匹とは限らず、複数匹の野生ポケモンに見つかっていれば群れバトルのように1対多の戦闘になる。
背面に手持ちポケモンの入ったボールを当てることで不意を付いて先制行動が取れると共に、強制的にタイマン勝負に持ち込める。
また戦闘に入らず野生ポケモンを捕獲しても経験値が入るようになっている。
進化は任意で行うように変更された。そのため、進化レベルを超過していても一気に進化させることができ、逆に自分で選ばなければどんなにレベルを上げてもずっと進化しないままでいる。
条件を満たすと「進化可能」と表示されるため、道具・手持ち画面で「進化させる」を選ぶことではじめて進化できる。
プレイヤーへのダメージ
今回は主人公さえ健在ならば手持ちが全滅してもそこで終わりではない。しかし、逆に言えば手持ちがピンピンしているのに「目の前が真っ暗になる」ということでもある。
フィールド上でポケモンから攻撃されたり、高所から落ちたり、水に溺れたりするとダメージを受ける。どれほどのダメージを受けるかは技や落下距離に応じてまちまちで、一定以上のダメージを受けるとダウンしてしまい、拠点まで戻される。
ダメージはポケモンから見つかっていない場合一定時間で回復するが、ポケモンに見つかっている限りは絶対に回復しない。(例外はある)
また全快状態でも一定以上の高所から落ちた瞬間に即KOとなってしまうので、途中にウォーグルを挟んで軟着陸する、ライドポケモンを呼び出しておいてイダイトウで水面に着水する、飛び降りずに崖を滑るなど、なるべく安全に降りる工夫が必要。
Yボタンの回避アクションでタイミングよくポケモンの攻撃をかわし、ダメージを無効化できることも多い。
目の前が真っ暗になってしまったとき、サバイバル系の作品やポケダンの如く持っていたアイテムを一定量デスペナルティとして落としてしまう。
オンラインに繋いでいれば他人の落としたアイテムがフィールドに表示され、拾うとその持ち主に帰っていくので積極的に拾ってあげよう。
逆に言うとロストしたアイテムは、オンラインのプレイヤーに拾ってもらわない限り二度と戻ってこない。
特におまもりだけは問答無用で消えてしまうため、必要もなくポーチに入れておかないほうが無難。
なお、落とし物自体はオフラインでもランダムに出現する。
落とし物を拾うと「FP」が貰え、進化アイテムを取り扱っている専用ショップで使用できる。
時空の歪み
フィールドに時々発生する特殊な空間。
通常より強いポケモンが多数出現したり、場合によってはポリゴンや化石ポケモンなどの「絶対にこの時代にいるはずのないポケモン」まで出現することも。なおジバコイルは普通に出てくるのにコイルは時空の歪み限定。
また普段なら友好的だったり逃げ出したりするようなポケモンであっても、ここでは例外で容赦なく襲い掛かってくる。
一度に2、3体出現する仕様もあって捕獲難易度は少々高い。「むしくいぼんぐり」「どろだんご」などのアイテムでひるませるのも手。
ちなみに博士が連れてきたヒスイ御三家はクリア後にここに出現する(ラベン博士から研究室にいる個体を貰うこともできる)。
ただ限定ポケモンは出ない時はマジで出ない為、間違いなく図鑑完成の障害にもなっていると言える。なのでこうして時空を歪めてポケモンHOMEから連れてくる
アイテム採集
フィールドには所狭しと素材が転がっており、近づいて拾う、あるいは手持ちポケモンに取ってもらうことで採集できる。
この行動でも経験値がわずかながらに手に入る(なつき度も上がる)。
獲得した素材はクラフトの素材として使用でき、モンスターボールやキズぐすりなどを自分で作ることができる。
序盤は特に金策が少ないため、クラフトは重要な要素。でも画期的な発明であるモンスターボールがレシピだけで現代人にも作れるのはとんでもない話である。
余談
- 過去のシンオウ地方ということで、BGMも多くがDPtからのアレンジ。一方、世界観が和風ということで『BDSP』とはまた違うアレンジになっている。
また『BDSP』及び本作ともにタイトルでAボタンを押すと同じ効果音が流れるほか、同じ音は「カミナギの笛」の音色としても使われている。時系列としても『DPt』/『BDSP』のはるか遠い昔ということになり、そちらを思い出しながらプレイするとまた違った楽しみがあるかもしれない。
- 『BDSP』という作品はメインタイトルだけあっていつものように壮大なボリュームを持ちつつも、やはり本作の前座……というと良くないかもしれないが、『BDSP』をプレイした後に本作をプレイすることをある程度前提に色々なところを作り込んでいるところがある。
マナフィの謎解きのヒントが『BDSP』でミオ図書館に追加された本とかやり込んでても分からないだろ。
- ポケモンが平気で襲ってくる点はプレイヤーたちにトラウマを与えており、特に図鑑説明文の通り隠れていようが平気で透視して襲ってくるレントラーは、「電撃を放つ大型ネコ科動物が透視能力を備えているのはチートすぎる」と話題になった。
- 前述の通りこのゲームの時代は過去の話だが、時間的には未来となるスマホゲーム『ポケモンマスターズ』にも普通に登場。
どうやら時空の裂け目に巻き込まれてやってきたという設定らしい。果たして「子孫」である本編筋のキャラと絡むのか期待大である。
すべてのポケモンのきじをついき・しゅうせいするのです
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*2 本作より前は、邦題は本編作品が『ポケットモンスター』、スピンオフ作品が『ポケモン』で始まる不文律が存在していた。
*3 ちなみに『アルセウス』では手持ちポケモンがすべて「ひんし」でもフィールド探索が可能で、シリーズで初めて疑似的にではあるがポケモン無しで冒険できる。
*4 というよりもヒスイ地方が明確に遅れているらしく、モブの会話から既に他の地方ではポケモンを戦わせる文化が根付いている事が語られている。
*5 海外では児童労働が深刻な社会問題ゆえ、それを連想させうる描写を避けたい事情もあると見られる。
*6 「ポケモンはわかりますか?」という問いかけに対し「知っています」または「さあ……?」という選択肢が出るなど。
*7 従来シリーズのギャラドスの図鑑でも「戦になるたび現れて辺りを火の海にした」「ギャラドスを怒らせた町が焼き尽くされた」といった内容の説明文が多く存在する
*8 同時に「時空の狭間は無関係」とも語っており、アルセウスに導かれた主人公とは別の理由でやってきた様子。ちなみにこれまでの作品でも、自分の名前と朧気なこと以外覚えていない記憶喪失者が登場している。
*9 なお一部のポケモンはクリア後に出現するので達成出来るのはクリア後。またシェイミやダークライなどの幻のポケモンは対象外。理論上通常プレイだけでも入手可能なマナフィやフィオネも対象外である。
*10 世界観設定上は別に瞬間移動しているというわけでもない様子なので、あくまでもゲームシステム上のアシスト機能という位置付けだろう。
*11 内部データ上はちゃんと存在しており、Pokemon HOMEに連れて行くと確認できる。あくまで「本作のステータス計算式に取り入れられていない」というだけ。
*12 どのアイテムが手に入るかは、そのポケモンのレベルやがんばレベルの最大値で決まる
*13 もちろん相手の防御・特防が同じ値の場合である
*14 ヒスイジュナイパーの専用技である「3本の矢」に相手の行動順を下げる効果がある等。
*15 残りPPが1の場合でも使用可能
*16 正確には相手の行動順を遅くしている模様
*17 さらに身を潜めると足音が鳴らなくなるため、目視されない限り近づいても気づかれない。
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