噛み付き

ページ名:噛み付き

登録日:2017/06/08 (木) 15:15:00
更新日:2024/02/06 Tue 11:25:18NEW!
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ジャガーショック!!



噛み付きは反則だろ!?







概要

「噛み付き」とは、最も手軽にできる攻撃の一つにして、最もやってはいけない行為である。
英語ではbitingバイティングという。
格闘技ではラウェイやプロレス等では許容されている頭突きと違い、目潰しや金的と共に禁止されている技である。


傷口に唾液が付着するため放っておくと化膿しやすく、場合によっては破傷風など感染症を引き起こす可能性もある。
人間・動物を問わず、噛み付きで傷を負った場合は必ず傷口を洗浄・消毒し、その後の経過に注意すること。
特に野生動物に噛みつかれた場合は命に関わる事態となりうる。必ず医療機関を受診し、必要な処置(抗毒血清、抗生剤、ウィルスワクチンの投与など)を受けること。


金的や目潰しと同様やられた側に確実に傷を負わせられる技であり、
しかも金的や目潰しと違って傷跡が確実に残る上に下手すれば後遺症が残るどころか
噛んだ場所によっては指など体の一部が欠損する可能性も高い為絶対にやってはいけない行為である。
プロレスにおいては、残虐性を売りにするようなヒールレスラーが反則技として時々やる事があるが、その場合も欠損の可能性がある個所や皮膚のすぐ下に太い血管の通る個所はまず狙っていないはずである。


その一方で動物の世界においては当たり前に使われており、とりわけ肉食獣は獲物を仕留める際に必ず使う。


現実の噛み付き


動物の噛み付き


現実においては噛みつきの代名詞と言われる動物は主に肉食獣に集中している。
彼らは生きた動物を捕食して生きるため顎の力が発達しており、一度しっかり噛み付いたら相手はほぼ引き離せない。


例を挙げれば


  • プリオサウルス=15t(下記のティラノサウルスやダンクルオステウスとは文字通り桁違いの力である)
  • ティラノサウルス=6t(絶滅種を含めた場合トップに入る動物の一つ。)
  • ダンクルオステウス=5.5t(ティラノサウルスと並んで噛む力最強の動物に挙げられる。噛む力そのものは強かったものの顎の構造上噛み砕く事は出来なかったとも言われる)
  • ナイルワニ=2300kg(噛む力に加えてデスロールなどされようものなら…)
  • カバ=1000kg(人間の頭なぞ簡単にペシャンコにできる)
  • ワニガメ=400kg(世界最大の淡水ガメで、カミツキガメと違って誇張なく人間の腕を簡単に食い千切れる)
  • ホオジロザメ=650kg(鯨の死体を顎だけで噛み千切れる。人間が噛まれれば間違いなく即死であろう)
  • ブチハイエナ=320kg(その力はライオンよりも強く骨まで粉砕する。そのため中の骨髄も食べることが出来る。)

草食獣でもなど、追い詰められた時に使うものも存在する。
また毒蛇コモドドラゴンなど牙からを注入する生き物もいる。



人間の噛み付き


技としては羽交い絞めにされた時に噛み付いて脱出したり、
自ら腕に噛み付いたりと喧嘩では多用される。


先述した様にプロレスでも反則技ではあるのだが"吸血鬼"フレッド・ブラッシーや
インドの狂虎タイガー・ジェット・シンはよく噛み付きを繰り出しては流血させている。


また、サッカー界ではウルグアイ代表ルイス・スアレスが有名で、これまで3度も噛みつき事件を起こしている。
アヤックス時代には10-11シーズンのPSV戦で7試合の出場停止処分リバプール時代には12-13シーズンのチェルシー戦で10試合の出場停止処分
そしてW杯ブラジル大会のイタリア戦では代表としての公式戦9試合出場停止、スタジアムへの入場禁止を含むサッカーに関するあらゆる活動の4カ月間禁止処分が下された。



とはいえ…


仕掛けている側のほうも深刻な傷を負いやすいのだ。
B型肝炎やHIV等血液からも感染する病気も存在するし、
何より噛み付きという攻撃は相手の血液が体内に入りやすい。
その為、仮に相手がこれらの病気の感染者だった場合、
下手をすると体内に血液が入ってしまったことで自らも感染してしまうことすら有り得る。
なので緊急時であろうと使わない方がいい理由には反撃のリスクだけでなく、こうした感染症のリスクも含まれているからだと言える。顔部分を敵に近づけなきゃいけないから頭を狙われるリスクも上がるし。


とはいえ、体重と筋力で劣る人物が暴漢に掴まれ、反撃に使える道具もこれといって持っていない場合に、相手に切り裂きの痛みと出血ダメージを与えてひるませ脱出のチャンスを作れるほとんど唯一の対抗手段である。
弱い相手に掴みかかるような輩なら痛みと出血でひるむ可能性もあるため、噛みつくしかないという状況もあるだろう。
上に挙げられた理由から護身術としても割に合わないのは確かだが、他に何も手が無い「完全な徒手空拳、かつ不利なグラップリング状態」から打ち出せる最後の最後の一手としての有用意義は未だにある。
「手足も折れたならば歯で噛め」なのだ



創作における噛み付き


バトル漫画等でも時折使われることがあるがこの場合も大概流血沙汰になる上に体の欠損があり得るので、頭突きに比べると使用頻度はかなり少ない。
だが使用者はいるといえばいる。
以下は人間寄りである、もしくは野獣猛獣の類ではない使い手の一例。


アーロン(ONE PIECE)
ホーディ・ジョーンズ(同上)
ダルマ(同上)
X・ドレーク(同上) ※アロサウルス形態時 
デリンジャー(同上)
ページワン(同上) ※スピノサウルス形態時 
フーズ・フー(同上) ※サーベルタイガー形態時 
ジャック・ハンマー(グラップラー刃牙)
範馬勇次郎(同上)
ピクル(同上)
ジョーズ(007/私の愛したスパイ,007/ムーンレイカー) ※歯がサメを思わせる鋭い義歯になっている。
ミスターカーメン(キン肉マン)
スニゲーター(同上) 
オメガマンに狩られた超人さん(同上)
ダルメシマン(同上)
ルナイト(同上)
ザ・ノトーリアス(同上)
ワリオ(マリオシリーズ)
ブランカ(ストリートファイターⅡ)  
ザンギエフ(同上)  
リムガル(スターグラディエイター)
ライラ・エスタンシア(ブレイカーズ・リベンジ)
タムタム(サムライスピリッツシリーズ)
巖陀羅(同上)
キング・オブ・ダイナソー(KOFシリーズ)
ウンディーネ/ネクロ(ギルティギア)
グレート・エイジャ(LIVE A LIVE)
ポゴ(同上)
メルカヴァ(UNDER NIGHT IN-BIRTH)
パルシオン(超鋼戦紀キカイオー)
戦闘員(特撮)人質にされた子供
仮面ライダーアマゾン(仮面ライダーアマゾン)※項目冒頭のやりとりはディケイド劇場版におけるアマゾンvsディケイドから。
トカゲ男アギト(仮面ライダーJ)
メ・ビラン・ギ(仮面ライダークウガ)
仮面ライダーギルス(仮面ライダーアギト)
ウルトラマンゼットデルタライズクロー(ウルトラマンZ)※幻界魔剣ベリアロクからウルトラマンベリアル型の巨大な顔を繰り出し敵を噛み砕く『デスシウムファング』を使う。
ビリー・ロー(SOUL) ※歯が金属製の物になっている。
まさよしくん、マーフィー(Acceed)
パンチパーマの男(熱きライダーたち)
ズイール(ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド2)
Temperance(Type 0483)(ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド4)
ジ・アマゾン(プロレス)
八九寺真宵(物語シリーズ(西尾維新))
ラーテル(メルクストーリア -ゆじゅちゅしと鈴のしらべ-)
ハンニバル・レクター(羊たちの沈黙)
ファイヤーライガー(獣神ライガー)
メタルビーストドラゴン(真(チェンジ!!)ゲッターロボ 世界最後の日)※口部分のパーツをブーメラン代わりに投擲後、マジンガーにも似たマスクが露出。そこから噛み付き攻撃を繰り出す。
ゲッターアーク(ゲッターロボアーク)
ガイキング(大空魔竜ガイキング/ガイキング LEGEND OF DAIKU-MARYU)※腹部の牙で敵に噛みつく「キラーバイト」を使う。
中岡元(はだしのゲン)
エボニーデビル(ジョジョの奇妙な冒険)
エンプレス(同上)
ハイプリエステス(同上)
クリーム(同上)
ガガリ(ねじまき)
相原カズミ(今日の5の2)
福富しんベヱ(忍たま乱太郎)
戌井純(キリングバイツ)
椎名竜次(同上)
志々雄真実(るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-)
水月豹馬(魔界学園)
小山内愛一郎(同上)
伊藤開司(賭博黙示録カイジ)
モンスター軍団・豪将ブライディ(超人機メタルダー)
追跡者第二形態(バイオハザードRE:3)
"蛇神"のシャノン(TOUGH 龍を継ぐ男)
怪物ハイド(同上)
肉蝮(闇金ウシジマくん)※「闇金ウシジマくん外伝 肉蝮伝説」で行った。
病犬(HUNTER×HUNTER)
クエボ・ジョーンズ(エスケープ・フロム・L.A.)
ライジンゴー(イナズマン)
噛みつき屋の半蔵(百人の半蔵)
吸血鬼の皆さん


などがこれにあたるか。
野人や獣人でなければ無法者に偏る傾向がある。



ミステリーでも被害者の抵抗という形で時折使われる。
噛み付く側は大体命の危機に晒されているので感染症の心配など考える余裕もなく噛み付いてくる。
噛まれた側(犯人)の体には噛み跡が残るため絶対の証拠として使えるのが作劇上の利点*1。事件後に服や包帯で肌を隠している人物に要注目。…複数いたりミスリードだったりもするのだが。状況的により発生しやすい同じ利点がある引っ掻きの方が使用頻度は高め。


強盗、誘拐、悪あがきした犯人に羽交い締めされた人質
犯人に噛み付いて逃げ出そうとする時に使われることも多い。



ギャグ漫画では抗議、懐く、寝惚けて間違えるといったしょうもない理由で頭などに噛み付くことがよくある。ギャグ漫画なので流血しようが欠損や感染の心配は皆無で次のページでは治っている。




ポケモンの技


ポケモンでは噛みつき系の技が多数存在する。
いずれも範囲は単体の物理接触技で対戦での主要な技に比べると威力は低め。
また特性「がんじょうあご」のポケモンが使った場合は威力が1.5倍になる。
その他の特徴や差異としては以下の通り。


技名タイプ威力命中特殊効果(確率)初登場作品
かみつくあく
(初代のみノーマル)
60100怯み(3割)初代
ひっさつまえばノーマル8090怯み(1割)初代
かみくだくあく80100防御1段階ダウン(2割)金銀
どくどくのキバどく50100猛毒(5割)RS
ほのおのキバほのお6595火傷(1割)、怯み(1割)DP
かみなりのキバでんき6595麻痺(1割)、怯み(1割)DP
こおりのキバこおり6595凍結(1割)、怯み(1割)DP
サイコファングエスパー85100相手のリフレクター、ひかりのかべ、オーロラベールを解除して攻撃SM
くらいつくあく80100相手と自分の交代や逃走を封じるSWSH
エラがみみず85100相手より先に攻撃すると、技の威力が2倍になるSWSH

なお、「かみつく」は唯一初代から存在する技であるが、当時はノーマルタイプの技で怯ませる確率は1割という貧弱で扱いづらい性能だった。
「かみくだく」もRSまでは防御ではなく特防を下げる追加効果であり、おそらくタイプ毎に技の物理・特殊が分かれていた影響と思われる。
「どくどくのキバ」は牙技の中でも最も威力が低いこともありマイナーだが、これでもXYで追加効果の発生率が3割から5割に強化されている。
比較的威力の高い「かみくだく」と「サイコファング」はタイプ一致でも使えるが、それ以外は基本的にサブウェポンとしてのみ採用される。
二足歩行型の種族が使うパンチ技や「どくづき」に比べて同タイプの牙技は追加効果の発生率こそ高いものの基本性能で劣るため、やや不遇。
相手の残りHPの半分の固定ダメージを与える「いかりのまえば」も歯を使う技だが、「がんじょうあご」の対象外。





追記・修正はよく噛んでからお願いします。


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*1 「高知能な連続殺人犯が、殺害行為時に被害者に噛みついた事で亡骸に歯型が残り、これが証拠でついに逃げられなくなった」という史実があるくらいだ。

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