登録日:2017/05/19 Fri 16:05:18
更新日:2024/02/06 Tue 11:13:26NEW!
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サメ映画 鮫 背びれ サメ ギャグ ホラー パニック スリル ジョーズ b級映画 低予算 なんでもあり あるあるネタ b級 粗製濫造 コメント欄ログ化項目 ピンからキリまで 映画秘宝 戸松遥 メガロドン 迷作 チープ z級映画 怪作 珍作 発掘良品 血糊 シャークネードシリーズ、ディープ・ブルーを見ればサメ映画が大体わかる サメ映画にやれないものはない 浅井ラム アサイラム b級←最上級 c級←当たり d級←まだ見れる z級←ほとんど 全部日本人のせい クラスで2番目に可愛い女の子と友だちになった アイディアの勝利 もう結果だけ教えろ!
サメ映画とは、サメを題材にしたパニック映画の総称である。
1975年、巨大な人喰い鮫による惨劇とそれに立ち向かう人々を描いた一大名作『ジョーズ』が公開され爆発的なヒットを博した。
それ以降、サメはホラー・パニック系映画に登場する代表の生物となり、サメを題材にした映画は今でも増え続けている。
とはいえ、マンネリ化を危惧する声もあったが、1999年に公開された『ディープ・ブルー』は大ヒットしサメ映画を有名たるものにした。
以後、サメ映画はシリアスなホラー・パニック系映画として今日も皆に愛される存在となっている。
なお類似のジャンルとして「ワニ映画」などがある。
追記・修正はジョン・ウィリアムズのBGMを流しながらお願いします。
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確かに、サメ映画の概要としては上述の情報で間違ってはいない(一応)。
ただし、サメを題材にした映画が今でも増え続けているのは『ジョーズ』がヒットしたからという理由だけではない。
どういうことかと言えば『ジョーズ』の項目も参照してほしいが、サメの「背びれだけ」という姿だけでサメだとわかる点が重要だった。
「水面から背びれだけを出せばサメに見える」「水中でバタバタ藻掻いて血糊を流せばサメに喰われたように見える」……このような人間の想像力に頼れる描写ができるので、サメを題材にした映画は比較的低予算で作れるジャンルだったのだ。
こうして『ジョーズ』以降サメ映画はゾンビと並んで低予算モンスターパニック映画の強い味方となり、次々と制作されるようになる。
しかし、ここで問題が一つ。
上述の予算削減の利点は、あくまでごく一部のカット(画)でしか使えず、SFX・CGを駆使して本格的にサメを画面に写すのは難しかった。
そのため、低予算サメ映画では
- 予算の低さに比例してサメがほとんど登場しない。
サメ映画とは? - 代わり
の尺稼ぎにサメそっちのけで人間側が内輪揉めをする場面が増える
といったパターンが多くなり、さらに
「どこかの浜辺にサメが出没するけど権力者がそれを軽視して被害が拡大。様々な内輪揉めを経てサメを倒し爆発オチ」
というテンプレだらけな映画が粗製濫造される、という事態に陥ってしまったのだ。
こうなるとマンネリ化を防止するための戦略が必要になる。
その一番簡単な方法は何か?そう、サメを強化すればいいのだ。
だがそこは競争の激しいサメ映画界隈。
「通常のサメより一回りデカイ」とか「通常のサメより異常に狂暴」程度の安易なアイデアはすぐ被り、容易くマンネリ化する。
それを防ぐためにはどうしたらいい?そう、サメの能力を超えれば自由。だよね?
というぶっ飛んだ理論が爆誕するのは当然で、もはやそもそもサメ映画である必要性が見いだせない描写が激増。
幸か不幸かサメの体型は流線型で独立して動くヒレも短く、無茶な動きをしてもCGが破綻し難かった。
その結果、ほんの一昔前は海に生息する生物という事で水辺周辺、もしくは船が映画の舞台になることが多かったのに、次々とサメ映画が作られ続けるにつれ、どんどんトンデモ描写・設定が増えていくのだった……。
以下、サメ映画ではよくあること
◆砂地や雪原を泳ぐ、空を飛ぶ
もはや現在は常識。サメ映画でサメが水場以外を泳ぐことなど普通。ザボアザギルかな?
「おめぇ、そんなところにサメがいるわけねえだろ!」なんて言ってる人からどんどん死んでいきますよ。
他にも宇宙に進出、電脳世界で暴れまわる、家の中に出没する等々ありとあらゆるバリエーションがあり、最後に至っては作中で「家サメ専門家」が登場するというカオスっぷり。どういうことなの……?
あまりにも陸上戦や空中戦を展開するサメが増えすぎたせいか、某動画サイトの『サメデター』の紹介には「今度のサメは海に出る!」という、一般人には「何言ってんだこいつ」としか思われないような文が載っていた。
◆巨大竜巻に乗って街の上から落ちてくる。
ご存知(……と言うほど有名かどうかは微妙だが)、『シャークネード』シリーズ。
そのまんまで、暴風と豪雨に空中から竜巻の風速を加速力に変えて突撃して襲い掛かってくる、という描写で新たなサメの恐怖を描いた。
それだけでもぶっ飛んでいるが、何よりもこの映画の代表的存在は「チェーンソー」だろう。
なんと主人公は、時速400km以上で突っ込んできたサメを微動だにさえせずチェーンソーで一刀両断したのである。まさか……!?
以後、彼のメインウェポンとしてチェーンソーが活躍していくことになる。
ちなみに三作目では『アル○ゲドン』、四作目では『4thの覚醒』……前者はともかく後者は大丈夫なのだろうか……いや、だって著作権侵害に厳しいあのD社よ?
◆体がものすごくでかい。
元々『ジョーズ』自体が体長25フィート(約7メートル半)の実在したらギネスものの大ホオジロザメ(リアルでははっきりした最大記録は6m級)だったが、そういうレベルじゃなくデカくなる。
よくあるが、一番有名なのはやはり『メガシャーク』シリーズか。
巨大な蛸やワニ、ダイオウイカと戦ったり、機械のサメと戦ったり、進○の巨人と戦ったりと、怪獣映画さながらの戦いを繰り広げる。
◆頭が増える。
双頭なんて当たり前、中には3つ首も。キングギドラも目じゃないぜ。
頭が3つで食欲も3倍になるかと思っているかもしれないが、胃袋は一つだから食欲変わらないだろと言ってはいけない。
2019年現在、最多は6つ首。上から見た画はもはやヒトデである。
ただし実際に双頭のサメの発見例はいくつかあり、それ自体は決してフィクションだけの話ではないのだ……サメ映画の如く動くかはともかく。
(「双頭 サメ」とググれば実際の画像が出るが、性質上グロ画像が多めなので注意!)
◆頭が良くなる。
研究の為に脳みそを弄られた結果人間レベル、下手すればそれ以上の知恵が付いてトンデモない事に。
殺戮兵器(海限定 ※一部大嘘)の完成DEATH★
ちなみにサメは脊椎動物の中で最も体重と脳の重量比率が小さい……要は、デカいくせに脳みそは小さいらしい。
こう書くと「あれ?サメって実はバカなんじゃね?」と思うかもしれないがそうでもない。
ホホジロザメの様に賢い、あるいは「ハンター」としての「嗅覚」に優れた個体は多く存在する。
まあ図体デカいのにおつむが足りないんじゃないか?という人への悪口に「サメの脳みそ」という言葉があるが……。
◆悪霊となって市街地に現れる
サメの幽霊がその物理干渉能力を生かして、人々を襲う! 成仏してクレメンス。
中には逆に悪霊に取りつかれて、神父がサメ払いに挑む作品も……。
◆サメのロボット
元祖サメ映画の『ジョーズ』も撮影時には電動式マペットを使っていたんだ。
だからつまり実際の映画に登場してもおかしくない(断言)。
◆サメ×ゾンビ
低予算パニック仲間。混ざらない理由が無い。
ゾンビ化したサメに噛まれるとその人もゾンビに!いやそこはサメになるんじゃないの!?
ゾンビになる以前に人(死体)の原形が残るのか、噛まれる前に食われてもいい気がするというのは禁句。
◆人がサメに変異する
『寄生獣』かな?
◆核実験によって進化
核実験や放射性廃棄物によりサメが進化し、狂暴化。
やがてサメは上陸して人類に襲い掛かる……ゴジラじゃねぇか!!
◆タイトルに「ジョーズ」がつく(ほぼ邦題限定)
特に邦題で多いが、『ジョーズ』が人気サメ映画であったためか、原題では影も形も無かったジョーズがタイトルに追加される場合がよくある。
本家の『ジョーズ』シリーズは4作品しかないので、特に「ジョーズ」とタイトルについていても正当な続編というわけではない点には注意。
尚、「ジョーズ」という言葉はjaw(上顎または下顎)の複数形、つまり上下揃った顎(=口)という意味なので、別に「サメ」を意味する一般名詞ではない。
とはいえ、『ジョーズ』の影響もあり、エイリアンやコング同様に「サメ」と同義語として使われるようにもなってはいるが。
様々なサメ映画たち
個別項目のある作品
- ジョーズ
- ディープ・ブルー
- ディープ・ブルー2
- シャークネード
- シャークネード カテゴリー2
- シャークネード エクストリーム・ミッション
- シャークネード4
- シャークネード5 ワールド・タイフーン
- シャークネード ラスト・チェーンソー 4DX
『ジュラシック・ジョーズ』 原題:Up from the Depths
1979年に公開された、ここで紹介するサメ映画のご先祖とも呼べる作品。
「B級映画の帝王」ことロジャー・コーマンが製作総指揮を務めている。
『ジョーズ』の露骨なパロディ映画であり、ビーチ付近にサメが現れ人間を襲い出すもホテルのオーナーが隠蔽し、サメの大暴れで隠しきれなくなったところで賞金を懸けて対策に乗り出す、とストーリーもほぼ同じ。
しかしながら演出面は、
- 危機感0ののんびりとしたセリフ回し(吹替でもバッチリ再現)
- フラダンス等どうでもいいシーンで尺稼ぎ
- サメは大部分をカメラワーク・泡・血糊だけで表現
- 中盤でようやく姿を現したサメはどう見てもアンコウ
と脱力モノである。
特に酷いのがサメの倒し方で、「私を海に捨てないでくれ。怪物の餌になるのは御免だ」と言い残して死んだ教授に(主人公が)爆弾を括り付け、おびき寄せたサメもろとも吹っ飛ばすのだ。この外道!
ちなみにスタッフの趣味なのか、随所に日本ネタが盛り込まれている。
中でも褌に日本刀でサメに立ち向かった日本人客のスズキさんは、正味2分程度の登場ながら強烈な印象を残している。「イッタルデー!」。
他にも笑える脇役・モブキャラが結構いるので、コメディ映画としてはおもしろいという声も。
『死神ジョーズ・戦慄の血しぶき』
この手の映画の原典。
タコの触手、サメの頭部、イルカの知能が合わさった無敵のハイブリッド生物が登場する。
後にリメイク版の『シャークトパス』が公開された。
『ジョーズ’96/虐殺篇』
『ジョーズ’98 激流編』
明らかに本家『ジョーズ』をパロったタイトルの映画達。
題名は酷似しているが、作品としての繋がりは一切ない。
もちろん『ジョーズ』シリーズとも全く関係ない。
『ジョーズ 恐怖の12日間』
1916年に発生した、ニュージャージー州サメ襲撃事件を題材とした作品である。
『ジョーズ』よりもかなり史実に基づいた内容となっているのが特徴であり、
ノンフィクションドキュメンタリーとして見ても楽しめる。
監督は『エルム街の悪夢2 フレディの逆襲』で知られるジャック・ショルダーが務めた。
なお、作中及び実際の事件でのサメはホホジロザメとされているが、事件が川でも発生していたことから現在では
「淡水に適応できるオオメジロザメの仕業だ」、
「複数の異なる種類のサメが、同時期に人々を襲っていたのだ」
などの説が有力視されている。
『シン・ジョーズ』 原題:Atomic Shark
邦題でよりネタ度が上がった作品の代表例。
明らかに『シン・ゴジラ』が大ヒットしたから便乗したようにしか見えないタイトルだが、本作のキャッチコピーとして「核実験の罪(SIN)が生み出した悪魔――」というものがある。
考えた人は楽しかったことだろう。
ちなみに吹き替え版では勝手に『シン・ゴジラ』っぽいセリフが追加されている。
「私は好きにした、君らも好きにしろ」
まあ、蒲田君の元ネタは古代ザメのラブカだし、『シンゴジ』の設定的にはサメが核実験で進化しても問題ないんだろうけど。
ちなみに、『シン・ジョーズ 最強生物の誕生(原題:Land Shark)』という明らかに続編っぽい映画があるが、シリーズとしての繋がりはない(制作会社も違う)。
パロディのパロディとかもうわけわかんねえな。
『フライング・ジョーズ』 原題:Swamp Shark
邦題でよりネタ度が上がった作品の代表例。
何故かというと、タイトルに反してサメが空を飛ばないサメ映画だから。この邦題をつけたやつは誰だー!!!
作品評価は低めだが、サメ映画にしては珍しい悪役以外は、性根の捻じれたキャラクターが存在しない明るめの作風やテンポの良さには光るものを感じる人も。
『メガ・シャークVSジャイアント・オクトパス』
約2000万年前の海を支配していた巨大ザメ・メガロドンを題材とした作品。
アラスカ沖の氷の中で眠っていたメガロドンの生き残り「メガ・シャーク」と巨大なタコ「ジャイアント・オクトパス」が復活し、壮絶な戦いを繰り広げるというストーリー。
低予算B級映画であるにも関わらず、一部のファンの間では人気のようで、続編が3作品も公開されている。
2作目の『VSクロコザウルス』には巨大なワニ、
3作目の『VSメカ・シャーク』にはロボットのサメ、
4作目の『VSグレート・タイタン』にはどっかで見たことあるデザインの人型巨大ロボがそれぞれメガ・シャークのライバルとして登場する。
ちなみに、この作品の制作はB級映画でおなじみのアサイラム社だが、企画自体を提案したのは日本国内の配給会社であるアルバトロス・フィルムであり、
アサイラム社の社長であるデヴィット・マイケル・ラット氏は日本人に対して「全部君たちの責任だ」とコメントしている。
『ダブルヘッド・ジョーズ』
2012年公開の作品。
タイトルで察したとは思うが、2つの頭を持ったサメが登場する。
突然変異で誕生した双頭のサメ「ダブルヘッド・ジョーズ」が、人々を食い殺していく様子を描く。
B級サメ映画にありがちな頭のイカれた発想である。
続編となる『トリプルヘッド・ジョーズ』では頭が3つになり、
『ファイブヘッド・ジョーズ』は4つと思わせておいて物語中盤で5つに分裂し、
『シックスヘッド・ジョーズ』では頭が6つになっただけでなく、陸を歩けるようになった他、頭を飛ばして攻撃することが可能になった。
こちらも『メガ・シャーク』シリーズ同様、アルバトロス・フィルムの企画から生まれた作品である。
『シャークトパス』
前述した『死神ジョーズ・戦慄の血しぶき』のリメイク作品。
カリフォルニアのビーチに突如として現れた、サメとタコを合体させたような生物兵器・シャークトパスと人間の戦いを描いた作品。
続編からは怪獣バトル映画と化しており、
2作目の『VSプテラクーダ』では、プテラノドンとバラクーダ(オニカマス)を合成した「プテラクーダ」、
3作目の『VS狼鯨』では、オオカミとシャチと人間の融合である「ホエールウルフ」と対決する。
名前だけ聞くとゲルショッカーの怪人やウルトラマンの怪獣にいそうな雰囲気である。
『シャーク・ナイト』
3D映画として公開された作品。
大学院生の青年とその友人達が、湖に突然現れた人食いザメや殺人鬼2人組の脅威に立ち向かうという内容。
日本での宣伝では「その数、46種類」と掲げられていたが、
実際映画内に登場するサメの数は10種を下回っており、作中にて登場人物の一人が「これまで46種の人食いザメを捕まえてきた」と発言するシーンがあるのみ。詐欺である。
ホホジロザメだけでなく、アオザメやシュモクザメなど様々なサメがいる。
中でも特筆すべきなのは、大型魚に飛びついて肉を齧り取ることで知られる小型の深海ザメ「ダルマザメ」である。
ピラニアのように群れで獲物に襲いかかり、肉を食いちぎるシーンは必見。
『海棲獣』 原題:PETER BENCHLEY'S CREATURE
1998年公開に公開されたテレビ映画。
『ジョーズ』の原作者でもあるピーター・ベンチリーが執筆した小説『WHITE SHARK』が原案。
カリブ海の島で行われていた実験により誕生した、サメの凶暴性、イルカの知能、人間のDNAを備えた怪物「サメ人間」が登場する。
クリーチャーデザインを手掛けたのは、『遊星からの物体X』や『ジュラシック・パーク』、『エイリアン2』などで知られるスタン・ウィンストン。
醜悪でグロテスクなサメ人間のビジュアルが最大の見所である。
ちなみにVHS版では『D.N.A.Ⅲ』と、1996年の映画『D.N.A./ドクター・モローの島』に酷似したタイトルになっている。
『フランケンジョーズ』
上述のシャーケンシュタイン。
パニック映画の娯楽作としてはすごく光るものはあるが、映像処理技術などで残念な部分が目立つのがもったいないところ。B級映画らしいといえばそうだが。
パッケージとは裏腹に、劇中のサメはどっちかというとブサイクな怪魚にしか見えないのが難点か。
『ジュラシック・シャーク』 原題:Jurassic Shark
前述の『ジュラシック・ジョーズ』とは別物。あちらと違って原題もジュラシック。
登場するのは古代ザメのメガロドンなのだが…メガロドンってジュラ紀(the Jurassic)の動物じゃないぞ*1。
2012年という時期に発表されたのにもかかわらず、
- ストーリーの設定が支離滅裂
- サメ映画なのにサメが出ない
- 低クオリティのCG
- 人が死ぬ場面が写されない
- 精一杯引き伸ばした13分(映画の約4分の1)に及ぶエンドロール
という欠点だらけの問題作である。
『デビルシャーク』
2015年に発表の問題作。
『ジュラシック・シャーク』という映画の欠点と大体同じ映画(支離滅裂なストーリーや、出番が少な過ぎるサメなど)。
それに加え、
- 約7分程の時間を、一人の女が水族館で歩き回るだけという尺の贅沢な使い方(映画全体の時間は71分)
- 1分以上をおっさん(モブ)がランニングするだけ、2分近くを水着の姉ちゃんを盗撮して、画像を一枚一枚確認するだけの男など意味の無いワンシーン
- 肝心のサメの登場シーンは2分半程(サメのオモチャで代用している約1分を入れてそれである)
- サメの映る部分と人が映る部分は完全に分けられており、サメが人を襲っているシーンでは視聴者の脳内補正力が試される
- 『ロスト・ジョーズ』*2からの流用部分しか鮫と人が一緒に映っている場面がない
- BGMが単調過ぎる
という問題点がある。
『床ジョーズ』
18禁パロディ映画。
お子様は見ちゃダメよ。
『ロスト・バケーション』 原題:Shallows
この映画は2016年に公開されたが、とある事実に皆は衝撃を受けた。
驚くなかれ、本作のサメはなんと海に出現するのだ!……いや、普通はそう。
冗談はさておき、本作は凶悪なサメが生息するビーチに取り残された主人公が、知恵と限られた装備を駆使して脱出を目指す「ソリッド・シチュエーション」物である。
孤軍奮闘する主人公を演じたブレイク・ライヴリーの評価が高く、襲い掛かるサメの描写も結構怖い。
90分と短めなので、気軽に楽しめる(真面目な)サメ映画である。
『ディープブルー・ライジング』
「え?あの『ディープ・ブルー』の続編?」と思って借りてはいけない。良く見てみよう、中黒の位置が違う。
そもそも原題は『ICE SHARKS』なので『ディープ・ブルー』と何一つ関係ないことは明白である。
ただ、タイトルは地雷っぽいが、中身は割と堅実。
孤立した北極海の基地をサメが取り囲み……と筋は王道だが、ありがちな「パニックを煽る人間」「自分の利益だけを考える人間」が登場せず、ほぼ全員が冷静に対処している。
前半はよくあるサメ襲撃系だが、後半は水没した基地からの脱出がメインになるという二段構成もなかなか。
終盤までちゃんとサメが悪役としての存在感を放っているのも貴重。
CGが異様に安っぽいのと、登場人物が冷静すぎて逆にモンスターパニックものとしてどうなのよ?という点に目をつぶればサメ映画としては割と当たりの部類。
『MEG ザ・モンスター』
2018年公開。前述した『メガ・シャーク』シリーズ同様、メガロドンを題材とした作品。
原作は1997年に執筆されたスティーヴ・オルテンの小説で、サメ映画としては珍しく中国が制作に関わっている。
主演を務めたのはあのジェイソン・ステイサム。
実際に映画を見た観客からは「サメ映画じゃなくてステイサム映画」、「サメが可哀想」、「ワイルド・スピードのスピンオフ」などと言われている。
小説版から設定や構成などが改変されていたり、他のサメ映画と比べると残酷描写がすこしマイルドになっているなど、マイナスな面もある。
しかし、最新のCGを駆使したメガロドンのクオリティは非常に高く、躍動感もすごい。
2023年には続編となる『MEG ザ・モンスターズ2』が公開される予定。
余談だが、制作担当のベリー・ブルーは、撮影で中国を訪れた際に手荷物の中に潜ませていたメガロドンの歯に関して20回以上も税関で呼び止められたらしい。
『JAWS IN JAPAN』
2009年に公開された、初の国産サメ映画である……一応ね。
沖縄のビーチにやって来た女子大生2人組がイケメンと知り合い仲良くなるが、イケメンの正体は女性を殺してその様子をビデオに撮る殺人鬼だった、というストーリー。
棒読み演技、間延びした展開、手ブレし過ぎのビデオ映像と、本項で取り上げる作品の中でも特に欠点が多く、殺人シーンも不自然なアップとぶつ切りの連続で全く怖くない。
女性陣は全員水着姿を披露してくれるが、上記の欠点に耐えてまで見る価値があるかは微妙なところ。
そして肝心のサメは本筋に全く絡まず、登場シーンは僅か30秒。
ラストで海中から唐突に現れ、全員食い殺して「完」である。出オチギャグのつもりだったのか?
これで「ジョーズ」を名乗った度胸が一番の評価点かもしれない。
本作以降、日本オリジナルのサメ映画は長らく作られなかったのだが……
『妖獣奇譚 ニンジャVSシャーク』
時は流れ2023年、とうとう製作されてしまった純国産本格サメ映画。
主役に『ウルトラマンZ』の平野宏周と『仮面ライダーゴースト』の西銘駿、メインヴィランに『仮面ライダー響鬼』や『仮面ライダー電王』の中村優一など特撮経験者が多数出演*3。
平野氏に至っては『Z』の劇場作品がないため本作が実質的な初主演映画となる。
更に脚本は元円谷プロで数々の総集編やウルトラギャラクシーファイトシリーズを担当した足木淳一郎、
監督はパワーレンジャーシリーズで長年活躍し、日本でも数多くの特撮ヒーローを送り出した大御所の坂本浩一と、もうそのメンツでヒーローもの撮れよと言いたくなるような顔ぶれとなった。
坂本コネクションが存分に発揮された結果、モブに至るまで特撮経験者(特にウルトラ作品)だらけという代物に。演者クレジットだけなら『ウルトラマンZ』の映画撮影すると言って何を知らない人を騙せるレベル
江戸時代を舞台とし、ある一族出身の抜け忍と邪教集団に脅かされる村の漁師がタッグを組んでサメを使役する邪悪な忍者に立ち向かう
…と書くといかにもなサメ映画だが、より端的に表現するなら火薬が爆発する代わりに血しぶきと臓物が飛び散るニチアサという認識でほぼ問題ない。
とはいえ、2人の主人公の友情物語(そして実質的な三角関係)や、寒村を舞台とした和風ダークファンタジー展開、
坂本氏の十八番であるスタイリッシュアクションと生足など見どころは多く、サメも召喚獣ポジションにしては割と活躍する。
サメ映画ガチ勢からは「サメ映画なのにストーリーがしっかりしてるのが欠点」という意見もあるとかないとか……
どうやらスペインの映画祭にも招待されてしまい、早くも海外進出が決定した模様。
というか、元々最初から海外展開を視野に入れて作成されたことが言及されており、忍者がファンタジー寄りなのも海外受け狙いのためだとか。
いかがだろうか?
この項目を見て「サメ映画を見たい!」と思った方はぜひとも『ジョーズ』をお勧めする。
それでも『ジョーズ』以外の他のサメ映画を見たいと思った方は、まず上にあげた『ディープ・ブルー』と『シャークネード』を見るといいだろう。
タグに書いてある通り、これでサメ映画は大体わかる。
クリーチャー系に冒険するなら『シャークトパス』シリーズや『メガ・シャーク』シリーズが入門用としておすすめ。2作目以降は普通に怪獣バトルものとして見れる。
そして、それ以上に手を出したいと思ってしまった方は(ネタバレが嫌でなければ)各種感想サイトを回っていくといいだろう。
回ってみればわかるが、サメ映画の評価は本当に人によって異なる。
3つくらいサイトを回って、「このあらすじならいけるんじゃね?」と思ったものから手を出していくのがオススメ。
後はその映画の感想から自分がサメ映画に求めるものを見つけ出し、また新たなサメ映画に手を出していけばOKだ。
なお、まじめなタイプのサメ映画は上述した具体例や映画タイトルを見ればわかるようにまずないのはご理解いただくように。
ぶっちゃけ「最後のサメの某シーンがちょっとリアルに感じなかったなぁ」という感想を出せる『ロスト・バケーション』が異常なレベル。
余談
サメ映画が人気なアメリカでは鑑賞方法まで凝るらしく、中には水の上に浮かびながら映画を見る愛好家もいるとか。日本ではなかなかできないことだろうが、あちらではプール付きの家が珍しくないお国柄ゆえか?
どっかのVRみたいに水しぶきが上がったら皆がビビりそうである。
どんなにダメなサメ映画であろうと愛がサメない方に、どうか追記修正をお願いします。
フカく御礼申し上げます。
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*2 『デビルシャーク』や『ジュラシック・シャーク』に比べれば良作なサメ映画。ニコニコ動画でこの三作の内唯一動画が削除されている。
*3 ちなみに中村氏が起用された理由は『ポプテピピック』であるとのこと。
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