aklib_story_樹影にて眠る_いつの日か

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樹影にて眠る_いつの日か

葬儀は手順通りに粛々と進められ、その一方で舟が進む中ティフォンは悪魔の現れる兆しを感じ取っていた。あわやというところで彼女が事態の悪化を食い止め、サンタラの助けも間に合ったところへ、北地の戦士と雪祭司が姿を現して影を制圧、葬儀は中断された。


[キャラバンの隊員]また雪が強くなってきたな。

[キャラバンの護衛]ほら、お前も一杯やるといい。

[キャラバンの隊員]はぁ……やっぱり、あのサーミ人の酒筒はさっきのお嬢ちゃんに渡しちまうべきじゃなかったな。

[キャラバンの護衛]もう忘れろ。国境警備隊に見つかったら面倒なことになるぞ。

[キャラバンの護衛]まさか、あいつの手鼓だの酒筒だのに書かれた文字だけで、皆無事に済むような加護があるとか本気で思ってるわけじゃないだろ?

[キャラバンの護衛]このクソ寒い土地で俺らを守ってくれんのはウォッカだけだよ。

[キャラバンの護衛]――正確には、今の俺らにはウォッカしかねえって感じだが。

[キャラバンの隊員]そういうことを言ってるんじゃない。

[キャラバンの隊員]俺はただ、さ……あれが起きる前の晩、みんなで座って話をしただろう。

[キャラバンの護衛]したな。あんたらの妹たちがほとんど同い年だって話してたのを覚えてるよ。

[キャラバンの隊員]あいつは結局、妹と仲直りできずじまいだったんだ。

[キャラバンの隊員]だから、なんていうか……それが残念でよ。

[キャラバンの隊員]あんまり長く戦ってると、手に血がしみついちまって、家に帰る勇気をなくす奴がいることは知ってるし、理解もできるが……

[キャラバンの隊員]あいつは、俺らにあれだけ家族の何でもない話をしておいて、結局自分たちが何と戦ってるのかは言わなかっただろう。

[キャラバンの隊員]向こうは命を落としてまで俺たちを助けてくれたのに、こっちは何が起きたのかさえよくわかっちゃいないままだ。

[キャラバンの隊員]俺は、あいつの形見としてあの酒筒を持ってなきゃいけなかったと思うんだ。形あるものが手元にないと、あの謎だらけのサーミ人たちをどう偲べばいいのか、俺にはわからないから。

[キャラバンの隊員]……ははっ。「サーミの野蛮人」に対して、感傷的すぎるか?

[キャラバンの護衛]……あの夜、あいつらが言ってたこと覚えてるか。サーミ人は死が終わりだとは考えない、って。

[キャラバンの護衛]たとえば、時々風もないのに何かが風に吹かれたみたいにそよいでるのは、その時死者の魂が通り過ぎてるからなんだと。

[キャラバンの護衛]俺は正直、くだらねえとは思わねえな。

[キャラバンの隊員]俺の言ったことをか? それとも、サーミ人の迷信をか?

[キャラバンの護衛]両方さ。

[キャラバンの護衛]ほら、ほかの連中を起こして、商売の準備をしよう。

[キャラバンの護衛]次の集落まではそう遠くないはずだし……ん? 雪の中、誰かが近付いてきてるな。

[儀式を司るシャーマン]サーミは我らに新しき生を洗い清める氷雪をお与えになり、そしてまた、祝福を受けし土壌をもお与えになりました。

[儀式を司るシャーマン]我々は去り難く思えど、別れの水の上を進んでいます。

[儀式を司るシャーマン]どうかわが部族の者たちを、雫が川へと還るように、故郷へとお帰しください。

[儀式を司るシャーマン]どうか我らの歩む長き道から、あなたの手すらも届かぬ土地まで、厄災を遠ざけてください。

サーミのエラフィアたちはランタンを置き、身をかがめて沢の水をすくうと、シャーマンに続いて低い声で歌う。

死者を乗せた舟は沈んでいき、蝋燭の火が一つずつ消えて――

次第に、水面に暗闇が広がっていく。

[儀式を司るシャーマン]……

[儀式を司るシャーマン]わが部族の一員でなくとも、儀式に際しては最低限の敬意を払うべきだ。

[儀式を司るシャーマン]黒き弓の狩人よ、武器を置きこうべを垂れろ。

[ティフォン]……

[沼の民](小声)見てください、あの狩人……

[沼の民]北方の氷原で、似たようなものを見ませんでしたか? 彼女の存在は我らの運命を黒く染めてしまうのでは――

[儀式を司るシャーマン]「災いが語られるたび、その影は濃くなりゆくもの」……

[儀式を司るシャーマン]ゆえに私は、それを語るまい。

[儀式を司るシャーマン]誰かは、そしてエイクティルニルは口にするかもしれないが、この地のあらゆることについて公に述べることかなう者は、決して我らではないのだ。

[儀式を司るシャーマン]――もう一度警告しよう、狩人よ。

[儀式を司るシャーマン]さもなくば、我らも武器を手に取るぞ。

[マゼラン]ちょ、ちょっと待って! この子は周りを警戒してるだけなの!

[マゼラン]ティフォンちゃん、みんなにきちんと説明しよう! きっとわかってもらえるから!

[ティフォン]……静かに。

[ティフォン]あれが動くのを感じた。

[ティフォン]即刻この場を離れろ。

[ティフォン]全員、今すぐにだ!

30分前

[ギターノ]もうすぐ到着じゃな。

[マゼラン]ふぅ……よかった。

[マゼラン]まさか船酔いするなんて思ってなくて……えっと、これ船酔いだよね……?

[マゼラン]でもさ、ギターノさん言ってたよね。移動したあとの部族で暮らしたことはないって……それならどうして舟葬の場所を知ってるの?

[ティフォン]あそこに警告用の柵があるだろう。

[マゼラン]ああ、あれ……

[ティフォン]通常、この沼沢地帯においては、部族が死者を葬る水域への立ち入りは禁じられているんだ。

[ティフォン]この柵は目が覚めている者への警告であるだけでなく、眠れる者への警告でもある。

[ティフォン]というのは、誰しも亡くした親族や友人と夢で会うものだからだ。十分に警戒していないと、たやすくこうした場所に迷い込んでしまうというわけだな。

[マゼラン]なるほど! それもちゃんと書いておかないと。

[マゼラン]……「夢を見る時は気を付けなければならない」……

[マゼラン]……うーん。

[マゼラン](小声)じゃあ、ここの水を研究しようとしたらまた怒られちゃうのかな?

[ティフォン]まったく……今度は何をする気なんだ?

[マゼラン]このビーコンをね、水の底に設置してデータを集めたいなあって。

[ティフォン]んん……それは位置を割り出すためのものなんだろう?

[マゼラン]うん。

[ティフォン]まあいい、貸してみろ。

[ティフォン]ギターノ、柵を越える前に一度舟を止められるか? 実はわたしも少し違和感を覚えていてな。

[ギターノ]構わぬぞ。

[ギターノ]……じゃが、あまり心配せずともよい。夕暮れの出立前に、おぬしらが無事でいる未来を見ておいたからのう。

[マゼラン]あれ? 今日の運勢なんて占ってもらったっけ?

[マゼラン]お昼食べすぎて眠くなっちゃって、舟に乗る直前でようやく目が覚めてきたことしか覚えてないんだけど……

[ティフォン]それはお前が一気にたくさん飲むからだ。

[ティフォン]あのスープには安眠キノコが入っていただろう。あれは、気分が落ち着かない時に少しだけ飲むものなんだぞ。

[マゼラン]えへへ、美味しかったからつい……

[マゼラン]とにかく、ありがとね、ギターノさん!

[ティフォン]とはいえ、実際別に頼んではいなかったんだが……

[ティフォン]……まあいいか。

[ティフォン]それで、このビーコンはどうやって取り付けるんだ?

[マゼラン]自動式だから、水に入れるだけで大丈夫だよ。

[ティフォン]どれくらいの力で落とせばいいんだ?

[マゼラン]いやいや、手を放して普通に沈めればいいだけだって。

[マゼラン]よいしょ、っと。

[マゼラン]うん、無事に動き始めたね。信号も良好!

[マゼラン]有効距離は3000メートルくらいだったと思うから、このまま歩き――じゃなくて、舟を進め続けても大丈夫だよ。

[ティフォン]そうか。それで、これはどう読み解くものなんだ?

[ティフォン]ビーコンの行き先を知りたいんだが。

[マゼラン]あ、これは簡単だよ! サーミのどんなものよりずっとわかりやすいと思う!

[マゼラン]ここに表示されてるのが基本のデータね。ビーコンの位置の相対座標と水深、それから流速……

[マゼラン]まあ、君ならこのくらい、経験だけで判断できちゃうと思うけど。

[ティフォン]そうだな。

[ティフォン]となると、あのビーコンは水の中で動き続けているのか。

[マゼラン]多分、水の流れに揺られてるんじゃないかな。この装置はすごく精度が高いから。

[マゼラン]さてと、次はサンプリングだね。

[マゼラン]あたしのドローンを稼働させちゃうとちょっとうるさいし、簡単な水質のサンプリングと分析は一旦あのビーコンに任せちゃおう。

[マゼラン]あれは観測隊の装置としては簡易的で、飲める水かを判断するくらいの分析しかできないんだけど、人があまり踏み入ってない地域では、そういう簡単な分析でも異常が見つかったりするんだ。

[マゼラン]見ててね――

[マゼラン]――あれ?

[ティフォン]……信号が消えたな。

[ギターノ]……

[マゼラン]……

[マゼラン]……もしかして、大きな鱗獣に飲み込まれたとか?

[マゼラン]だけど、このビーコンは設計段階でそういう状況も考慮してるんだよね。普通の野生動物には、外部の保護構造を壊すことなんてできないはず……

[ティフォン]ギターノ。

[ギターノ]わかった。

[ティフォン]舟のほうはわたしに任せろ。

[マゼラン]待ってギターノさん、また占いをするつもりなの?

[ギターノ]うむ。

[マゼラン]昨日も今日も、たくさんアーツを使ってるのに……

[ギターノ]大したことではない。

[ギターノ]わらわが自らに問いかけておるだけと考えればよいのじゃ。

[マゼラン]……

[ティフォン](マゼランの手を引く)

[ティフォン]邪魔をしないでやれ。

[マゼラン]うう……わかった。

[マゼラン]あたしがギターノさんを初めて見たのは、イフちゃんのお見舞いでロドスの医療部に行った時でさ。

[マゼラン]その時、あの人は意識を失くしてほかの外勤オペレーターに運び込まれてきたところだったの。ギターノさんのアーツは身体への負担が大きいから、ってみんなが話してて……

[ティフォン]だったらなおさら邪魔すべきじゃないだろう。

[ティフォン]ギターノが出発前に占ったのは、わたしたちの運命だけではない。

[ティフォン]わたしもそれと同じように――

[ティフォン]すぐそこに影がいるのをずっと感じているんだ。

[ティフォン]ギターノが自分に何を問おうとしているかはわからないが、厄災の兆しを無視したところで意味などない。

[ティフォン]あいつが違和感の原因を見つけてくれるといいんだが。

[ティフォン]――っ、危ない!

舟が勢いよく傾く。ティフォンは素早くマゼランを引き寄せ、小舟のバランスを取った。

しかしギターノは舟の中に叩きつけられ、強烈なアーツの光が水晶玉の中を駆け巡る。

[マゼラン]ギターノさん!

[ギターノ]……ふぅ……

[ギターノ]問題ない。

[ギターノ]わらわはもう、数年前のように自暴自棄ではなくなった。これはただ……最善を尽くしておるだけじゃ。

[マゼラン]無事ならよかった! 支えるから、まずは座って。

[ギターノ]……しかし、力を尽くせど結果は伴わなんだ。

[ティフォン]何を占ったんだ?

[ギターノ]死者の運命を。

[ギターノ]じゃが、わらわの占いはサーミの占いとは異なるもの。これは単なる特殊なアーツで、故人に触れることなどかなわぬ。

[ギターノ]死者の運命は漆黒に塗りつぶされ、それきりじゃ。

[ティフォン]全員がそうなのか?

[ギターノ]……いや、やはり一人だけ応えてくれぬものがいる。

ギターノは水晶玉を捧げ持った。そこには何も映っておらず、前方の船団の蠟燭が放つ光だけを反射している。

[ギターノ]彼は今なお黙しておる。

[ティフォン]……

[ティフォン]それは占い師の問題じゃない。

[ティフォン]船団の先頭へ行かなければ。

[ティフォン]わたしが弓を引かざるを得なくなれば、舟が激しく揺れるだろう。そうなったら舟のことを頼む。

[マゼラン]ま、待ってよ、何が起きてるの!?

[ティフォン]この沼はわたしたちを引きずり込もうとしているんだ。

[ティフォン]このままでは、死者も生者も誰一人として逃れられない。

[サンタラ]――今何と言ったの?

[キャラバンの隊員]ほ、本当に何も知らないんです! お願いですから、勘弁してください……!

[キャラバンの隊員]そういう何かの事情を知っているのは、一人でチャパットに向かったリーベリだけなんです! ほら、あなたが問いただしてきたあいつですよ……! 俺たちは何も知りません!

[キャラバンの隊員]あのサーミ人たちは俺たちを助けるために命まで投げ出してくれたんです……! でも、遺体を故郷へ届ける以外に、何をしてやればいいのかがわからなくて……

[サンタラ]違うわ、私が聞いているのは……

[サンタラ]あなたたちが遺体を運んでいる時、黒い血を流している者を見たというのは本当かということよ。

[キャラバンの隊員]はい、この目で見ました。

[サンタラ]私は――

[サンタラ]どうしてこんな過ちを!

[沼の民]舟が! 死者の舟が……! 一体何をしているんだ!?

[ティフォン]波を使ってこれ以上沈まないようにしている。

[沼の民]なっ――

[ティフォン]急いで舟の向きを変えろ。

[ティフォン]もはや葬儀を続けることはできない。わたしがしんがりを務め、お前たちを守ろう。

[儀式を司るシャーマン]……

[儀式を司るシャーマン]行こう。

[沼の民]あなたも――あなたまでもが、あのよそ者を信じるのですか?

[儀式を司るシャーマン]彼女が正しいことをしているのか、ついに黒き弓に狂わされたのかは定かではない。だが、いずれにせよ我らにとって危険な状況であることに変わりはないからな。

[儀式を司るシャーマン]船団の前後を守る戦士たちよ、警戒を続けてくれ。

[儀式を司るシャーマン]決して慌てぬように。

[儀式を司るシャーマン]サーミが我らの心の安寧をお守りくださることを、そして災厄が我らの命を奪い去ることなどないということを固く信じるのだ。

[ティフォン]お前たちもだぞ、マゼラン、ギターノ。

[ティフォン]早く行け。

[ギターノ]待て、ティフォン……説明してくれぬか。わらわにはそれが必要なのじゃ。

[ギターノ]わらわの想像しておるようなことが起きているのか?

[ティフォン]そうだ。

[ティフォン]ここには数多の北地の戦士が葬られてきた。ゆえに彼らが受けた穢れが沈み込み、日々蓄積され、一つになっていったんだ。

[ティフォン]加えて、今回の死者の中にも、厄災に連れ去られた者がいたんだろう――

[ギターノ]――承知した。

[ティフォン]……わたしのアーツで死者の舟が沈まないようにはしているが、これでは問題の解決にはならない。

[ティフォン]だから、振り返るなよ。

[ギターノ]わらわは……

[マゼラン]あたしたち、何を手伝えばいい?

[マゼラン]あ、あたしのドローンには戦闘モジュールが搭載されてるの! もし戦うのなら、力になれるよ!

[ティフォン]いいや。

漆黒の沼が押し寄せてくる。そこに厄災が溶け実体を得て、黒い波からティフォンに向けて躍りかかった。

十数年もの間、彼女は常にこうした夢を――辺り一面が漆黒に染まる夢を見てきた。

サーミフィヨドの話によると、人々は眠りにつけば肉体のくびきを逃れ、生者と死者のどちらにも会いに行けるという。

ティフォンは、仮に視界を覆う暗闇を振り払い、振り返ることができれば、最後に一目両親の姿を見られることを知っていた。

それでも、彼女は一度としてそれを見たことはない。

なぜなら、狩人の視線は永遠に獲物へと向けられているからだ。

[ティフォン]ただ振り返らずにいてくれたら、それでいい。

[ティフォン]彼らに続いて舟を漕げ。あとのことはすべて、わたしに任せろ。

弓を引き絞る。古のアーツが一本の矢に収束したところで、狙いを定める。

氷原の脅威というのは数多あるものだ。極度の寒さや吹雪、猛獣に悪魔、そして一部の部族のうわさにおいては彼女自身もそこに含まれるかもしれない。

ティフォンは、それを当然のことと考えている。穢れた黒い弓を背負い、かつては影に沈み、そしてそこから逃れてきた彼女が、厄災に最も近い存在であることは誰もが認識していた。

そうあるならば彼女は当然、厄災とほかの人々との間に立つべきなのだ。

[ティフォン]今回も、先にお前を見つけたのはわたしのほうだったな。

[ティフォン]サーミの地からとっとと出ていけ!

[ティフォン]――でなければ、お前をこの矢で釘付けにしてやる!

狩人は声を張り上げる。それは誰もいない沼に呼び掛けているかのようだった。

弓弦が震え、矢が水底に放たれる。

[マゼラン]うわああ! 舟がすっごく揺れてるよ!

[マゼラン]ど、どうなったの? 何かが水の中に落ちていったような……

[マゼラン]――うっ、急に寒くなってきちゃった!

その時、狩人の声に応えるように、水面から声が返ってきた。

それはサーミ語のささやきだ。

「枯れたる水よ、硬き氷となれ。」

水底から水面へと、矢が貫いたさざ波から外へと、瞬く間に沼が凍り付く。

風も波も静まり返り、今はただ氷の下から衝突音が響き続けるばかりだ。

[サンタラ]……よかった、間に合ったわね。

[ティフォン]ありがとう、シモーネ。

[サンタラ]私の足音が聞こえていたの?

[ティフォン]風が教えてくれたんだ。お前はいつも吹雪と共に現れるからな。

[ティフォン]それに、葬儀には出るとも言っていたし。

[サンタラ]ふふっ……本当に信じてくれてたのね。

[ティフォン]もちろん。わたしは判断力が高いんだ。人を見る目も天気を読む力も自信があるぞ。

[マゼラン]シモーネさん!? よかった!

[マゼラン]なんだか、静かになったみたいだね。これで問題解決かな?

[ギターノ]……いや。

[ギターノ]待て、一体……

[ギターノ]あやつらは――あれは何じゃ?

[ティフォン]まったく、結局振り返ったのか。

[ティフォン]あれは穢された亡骸が映す影でしかない。

[ギターノ]やめろ……近付くでない! 戦士たちはすでに水底に葬られ、氷に封じられたはずではないのか? 安らかな眠りに……ついているはずではないのか?

[ギターノ]この沼は……なぜまだ鎮まらぬのだ?

[ギターノ]わ、わらわは――

[ティフォン]目を閉じろ。

[ティフォン]マゼラン、そいつの手を握ってやれ。

[ティフォン]そうして、現実に、ここにいる感覚を与えてやるんだ。……お前が普段そうしているようにな。

[ティフォン]それが済んだら舟を出せ。

[マゼラン]えーっと……うん、わかった……!

[マゼラン]ギターノさん……これで少しは良くなった?

[サンタラ]多少落ち着いたみたいね。

[サンタラ]ギターノ、そのまま私の話を聞いて。

[サンタラ]恐怖を感じるのは普通のことよ。だけどこのままでは、あなたまで転化してしまうわ。

[サンタラ]私たちには、亡骸を捕らえることはできても、そこからにじみ出た影を捕らえることまではできないの。

[サンタラ]だから、自分を責めないで。最後まで見届けようと無理をするのはやめてちょうだい。

[サンタラ]お兄さんが、ましてやあなた自身がすべての元凶だなんて考えないでね。

[サンタラ]これはただ、厄災が私たちに感づいた……あるいは、私たちが厄災の存在を感じ取っただけのことなのよ。

[サンタラ]あれが目覚めたのはそのせいなの。

[ティフォン]――船団はそこまで速く進めないだろう。シモーネ、わたしたちでどれだけ時間を稼げる?

[サンタラ]見当もつかないわ。穢れの痕跡は絶えず現れ出ているし……

[サンタラ]これこそ、サーミが霜楓の部族に移動を促した理由なんだわ。

[ティフォン]少しずつ、はっきりと厄災の存在を感じるようになってきたな。

[ティフォン]音と色が消え、亡骸が溶けている。

[ティフォン]だが、わたしが狙いを定める分には問題ない。

[サンタラ]……ずっと聞きたかったんだけど、あなたは怖くないの?

[ティフォン]何がだ?

[ティフォン]――来るぞ、こっちだ!

[ティフォン]いいぞ、シモーネ! わたしの矢を追ってアーツを放て!

[ティフォン]影の端を矢で縫い止めておいた。これで黒い血が流される速度は落とせたはずだ。

[ティフォン]次の一矢は、蛍光の矢羽で目印を付けておく。

[サンタラ](低い声で詠唱する)

[サンタラ]罪なき子らを脅かす悪夢よ……消えなさい!

ドン。ドン。ドン。

足元の氷は少しずつひび割れていく。しかし、目の前の黒い影が薄れる様子はない。

放たれた矢もアーツも暗闇に飲み込まれ、流れる黒が彼女たちの認識に沿い現実の大地へ染み込んでいく。

[サンタラ]ああ……あなたって本当に、恐怖を見せない人ね。

[サンタラ]悪魔が怖くないの?

[サンタラ]……自分が失敗して、後悔することにならないかなんて心配はしないの?

ドン。ドン。ドン。

注ぎ込まれたアーツは底なしの深淵に飲まれているかのようで、サンタラが氷の層を修復しようとしても自然は何の反応も示さない。

[ティフォン]――前へ出るな、シモーネ! 危険だ!

[サンタラ]わかっているわ。

[サンタラ]けれど私は過ちを犯した者であり、責任を負うべき者でもあるの。

[マゼラン]ん……?

予感か、直感か。骨の髄から湧き上がる悪寒、あるいは吹き抜けられぬ一陣の風を感じた。

その理由は説明できないが、マゼランはその時どうしても振り返りたくなった。

シモーネとティフォンの敵を、そして二人の安否を確認したくなってしまった。

だが、振り向いた彼女が見たのは、果てしない暗闇だけだった。

その時、マゼランは前に聞いた物語を思い出した。

――激しい戦いで重傷を負ったある人が、高熱で意識がもうろうとする中で夢を見た。それは、自分が木につるされたまま、全容が見えないほどに巨大な黒い猛獣と対峙している夢だった。

枝が頭に突き刺さり、全身を流れる鮮血は凍てつき固まっているにもかかわらず、戦士は瞬きすらせずにじっと動かず耐え続けたという。

十日後、猛獣は身を翻して立ち去った。そうして高熱から回復した戦士は、自分が雪の中に倒れていること、そして頭の傷が枝と癒着していることに気がついた。

これは、サーミフィヨドなら誰もが知る物語であり、サーミの呼びかけについて語る時は必ずこの話が出てくるほどのものだった。

[マゼラン]――あっ!

果てしなく見えた影が突然、イバラに締め付けられて砕けた。

弾けた氷の中からは黒い波が押し寄せ、境目が曖昧になった亡骸たちが大地に向けて無数の手を伸ばす。しかし、それは雪の大地を染め上げる前にほどけてしまった。

澄み切ったアーツが霧と影とを突き破り、北地の戦士たちが柵の向こうに現れた。

彼らは武器を手にしたまま、整列をして待っている。一人が柵を越えたと思うと、彼女たちへと近づいてきた。

あのイバラは、彼のハンマーが指す方向へと広がり、ねじれ、祟りを隔絶する輪となった。すべての戦士のアーツは彼の武器に追従するように伸びている。

彼は自分が穢れを受けるのではないかという恐れや躊躇を少しも持たず、死して転化しもはや顔すらも判然としない戦士のほうへ向かうとハンマーを高く掲げた。

名を呼ばれた者も忘れ去られた者も、等しく重い一撃のもとに消えていく。

明るい月光が森の新雪を照らした。

[沼の民]あれは……「樹痕」の戦士たちだ。

[沼の民]エイクティルニルが来たんだ。

[沼の民]助けてくれて……ありがとう。

[沼の民]北地の戦士が、こんなにクルビア人の土地に近い南まで来ることなどないと思っていたよ。

[樹痕の戦士]エイクティルニルはもとより、南へ移ろうとしているサーミフィヨドを引き止めに来たのだ。救援要請を受けて、少し急いで駆けつけてきただけのこと。

[沼の民]……例のうわさが真実だったとは。

[樹痕の戦士]恐らく、彼について語るうわさはどれも本当だろうな。

[儀式を司るシャーマン]雪祭司のいない部族は多くない。ゆえに覚えておいでかもしれないが……我らの部族には、もう十年以上サーミの呼びかけを受けた者がいない。

[儀式を司るシャーマン]当時私が北地から部族の元へ戻ったのは、我らが天災を占うことも厄災を予知することもできぬからこそ。常に危険にさらされた生活と向き合うため、少しでも多くの戦士が必要だと判断したからだ。

[儀式を司るシャーマン]けれど今では、その生活を続けることすら難しくなった。南へ移動し続け、ひいてはサーミの地を離れることは、もはややむを得ない選択だ。

[儀式を司るシャーマン]我らは決してこの地が恋しくないわけではない。それでも立ち去らねばならないだけなのだ、エイクティルニルよ。

[エイクティルニル]お前は恨みを抱いているな。

[儀式を司るシャーマン]私がどうして、すべてをお与えくださったサーミを恨もうか。

[エイクティルニル]俺の意見は変わらない。

[エイクティルニル]我々に逃げ場などないんだ。

[エイクティルニル]お前たちはすでに、自然界における悪魔の様々な略奪を経験してきたことだろう。相手が生者であれ死者であれ、奴らはすべてを奪い去っていく。

[エイクティルニル]運命はサーミフィヨドに、奴らという試練を与えた。ゆえに我々は奴らに向き合い、耐え忍ばねばならない。

[儀式を司るシャーマン]……あの雪害の時も、あなたは同じことを言っていたな。

[儀式を司るシャーマン]「退くことも家を移すこともない。我々が雪害を止め、厄災を冬牙連峰以北に留めおこう。」

[エイクティルニル]十一月の狩りのあと、雪嵐は確かに止んだ。黒き雪も山向こうからこちらへ来ることはなかった。

[儀式を司るシャーマン]……

[エイクティルニル]サーミフィヨドならば誰しも逃げる必要などないという道理は理解しているだろう。お前はただ、部族の者たちの、サーミの啓示を得られず不安を覚える者たちの本音を代弁しているにすぎない。

[エイクティルニル]そして俺は、その霧を徹底的に一掃することを主張する。

[儀式を司るシャーマン]いいや、あなたのその主張は、サーミで代々受け継がれてきた経験すべてに反するものだ。

[儀式を司るシャーマン]精鋭の中の精鋭たる戦士だけが北地に向かう理由は、誰もが知っている。

[儀式を司るシャーマン]我らが悪魔の痕跡に気付いた時、それは悪魔のために道を開いてやることになるからだ。恐れを抱く軟弱な心は、悪魔を呼び込む温床となる。

[儀式を司るシャーマン]悪魔を認知する者が増えるほど、戦いはより困難なものとなってしまう。

[エイクティルニル]誰もが恐怖を感じるものだが、誰もがそれを克服できよう。

[儀式を司るシャーマン]それは何千もの戦いを経てのことだ!

[エイクティルニル]ああ。何千もの戦いを経て、な。

[エイクティルニル]連峰は何よりも堅固な防衛線となることだろう。幾年も昔、まだ恐怖がサーミフィヨドの心に浸透していなかった頃のように。

[エイクティルニル]俺たちは決してここを離れない。サーミフィヨドが滅びることもあり得ない。幾世代にもわたり守らねばならないとしても、最後に滅びるのは厄災自身だ。

[マゼラン]えへっ、撮っちゃった。

[ティフォン]エイクティルニルをか? あいつなんか撮ってどうするんだ。

[マゼラン]あの人はサーミフィヨドで一番権威のある北地の戦士だからね。

[マゼラン]これは、未来の観測隊にとって重要な情報になるはずだよ。

[マゼラン]とはいえ……あの人と友達になれる人なんてそうそういないだろうけど、もしかしたら本気で協力したがる人もいるかもしれないし。

[マゼラン]それに、ビデオを撮っておけばあの人とサーミフィヨドが話してる内容も残しておけるでしょ。

[マゼラン]物言わぬ山岳の戦士が氷原をどう認識しているのか、そして彼らがどうやって厄災に対抗しているのか……これは全部貴重な一次資料になるよ!

[マゼラン]ところで、さっきあの人たちが厄災をアンド……アンドスコ……なんとかって呼んでたけど。

[ティフォン]「アンドスコターニル」。「敵」という意味だ。

[マゼラン]うーん、どこかで聞いたことあるような……とりあえずメモしておこう。

[マゼラン]まあ、つまりサーミフィヨドにとっては、あの氷原の厄災だけが敵と呼べるものってことだよね。

[マゼラン]あーあ。あたしたちもこれをそばで直接聞かせてもらえたら、わざわざドローンで近付くなんて面倒なことしなくてもよかったのに。

[マゼラン]獲物に警戒されないようにカモフラージュする方法、君に教わっておいてよかっ――

[マゼラン]――あっ、撃ち落とされちゃった。

[マゼラン]でも、これなら回収できるはず! チャパットに着いたらライン生命の仲間に修理してもらおうっと。

[ティフォン]……それは運が良かったな。

[マゼラン]えへっ。

[マゼラン]っていうかさ、君はあの人たちと同じものと戦ってるのに、武器のせいでこんな時にものけ者にされちゃうんだね……

[ティフォン]ううん……その原因はこの弓だけじゃなく、アルゲスにもあるだろうな。

[ティフォン]山の民の多くはアルゲスを狂人だと思っているんだ。彼らは冬牙連峰にこもっているサイクロプスたちをよく知っているからな。

[ティフォン]彼らの考えでは、サイクロプスである以上アルゲスは洞窟から出るべきでもなければ、あんなにも多くの人と交流するべきでもないというわけだ。

[ティフォン](サーミ語)運命を予見する者は他者の運命を容易く変えられる。

[マゼラン](サーミ語)運命を……予見する者は……あっ。

[ティフォン]つまり、彼らにしてみれば、わたしはその運命を変えられた人間なんだ。たとえるなら……人為的に捻じ曲げられた枝のようにな。

[ティフォン]そうなってしまえば、木は間違った形で成長するだろう。

[マゼラン]でも、君はどこも間違ってないじゃない!

[ティフォン]ああ、わたしもそう思う。

[マゼラン]あっ、シモーネさん。

[サンタラ]あなたたちの無事を確かめに来たの。

[ティフォン]このおまぬけ鳥ならピンピンしてるぞ。

[マゼラン]えっ。

[ティフォン]違うか? さっきまでのゴタゴタがまるでなかったみたいに元気そうじゃないか。

[マゼラン]えっと、それはまあね。

[ティフォン]そうだ、シモーネ。

[サンタラ]どうしたの?

[ティフォン]さっき問われたことだが、あの時は考える時間がなかったから今答えよう。

[ティフォン]――わたしも恐れを感じている。

[サンタラ]……えっ?

[ティフォン]だが、狩りの時はそんなことを考えている余地がないからな。

[ティフォン]狙いを定め、風を読み、獲物の行動を推測していると、恐怖を感じる暇がなくなるんだ。

[ティフォン]わたしは、自分が何度でも勝利しなければならないことを知っているし、決して意志を曲げるつもりはない。

[ティフォン]だが、先ほど氷が砕けた時、落ちていったのがわたしなら、それも運命として受け入れただろう。

[サンタラ]運命の苦しみに落ち着いて向き合うことができるのは……アルゲスがあなたに遠見の結果を共有しているから?

[ティフォン]いいや、あの人がそんな話をしたことなどない。

[サンタラ]ふふっ、それを聞いて安心したわ。サイクロプスの悲惨な予言が、あなたのような子供の身に降りかかるべきではないもの。

[サンタラ]ところで、ギターノはどうしたの?

[マゼラン]一人でどこかに行っちゃった。

[マゼラン]行き先まではわからないけど、気持ちの整理がついたらロドスに連絡するって言ってたよ。

[サンタラ]……そう、残念。彼女に伝えたいことがあったのだけれど。

[サンタラ]とはいえ、彼女自身もうわかっているでしょうね。

[マゼラン]そうだ! 状況はよくわからなかったけど、とにかくピンチを救ってもらったことに感謝しないと! ギターノさんにもあとで伝えとかなきゃね!

[ティフォン]ギターノ? あいつは何をしたんだ?

[ティフォン]無暗にアーツを使った末に、厄災がもたらす恐怖にも直面したというのに、あれ以上動くべきじゃないだろう。

[マゼラン]ううん、そうじゃなくてね。ギターノさんは昨日のうちに近くの部族へ救援要請を送ってくれてたんだって。

[マゼラン]さっきこっそり教えてもらったんだけどさ……漠然とした不安と罪悪感があったから、そうしておこうと思ったらしいよ。

[マゼラン]――あっ、こんにちは、雪祭司さん。樹痕の戦士さんたちも、助けに来てくれてありがとう!

[マゼラン]おかげで命拾いしたよ!

[サンタラ]……

[エイクティルニル]……サンタラの木の末裔、氷寒に生まれ落ちた娘よ。

[サンタラ]その名で呼ぶのはやめていただけますか。

[エイクティルニル]お前はウルサス人を追っていたな。

[サンタラ]……何でもお見通しなのですね。

[エイクティルニル]結果はどうだった?

[サンタラ]……

[エイクティルニル]お前はかつて、老樹の木陰への思いを断ち切れずためらいを抱き、雪祭司になれなかった人間だ。

[エイクティルニル]もし、あの時と同じように、今もただ老樹の従者として生きたいと言うのなら、お前を問いただすことはするまい。

[サンタラ]鉱石病になった以上、私に残された時間は多くありません。

[エイクティルニル]だが、それはお前が目標までもを失う理由にはならない。

[エイクティルニル]本当はよくわかっているのだろう、サンタラの木の娘よ。

[エイクティルニル]復讐がどんなに虚しいものであるかをお前は誰より知っている。その空虚さを埋めるためにこそ、お前は絶えず奪うべき命を探しては永遠に復讐を続けることになるのだ。

[サンタラ]私は……ただの追放者です。あなたが関心を払うに値する者ではありません。

[エイクティルニル]それでも誰もが覚えている。生まれながらに風雪を従えていた、かの若きシャーマンのことをな。

[サンタラ]でしたら、今日初めて当人を前にして、大層失望されたでしょう。

[サンタラ]この身体には恨みと石が芽生えてしまいました。片目を奪われた娘が盲目的で愚かになるのは当然のことです。

[エイクティルニル]いいや。

[エイクティルニル]戦士としての彼女は、過去に聞いたうわさと何ら変わりない。

[サンタラ]……

[エイクティルニル]「ビョーダ」、「アンダーサー」。

[エイクティルニル]祖霊の父のご意志は、すでに我々に警告を与えていた。お前が目の当たりにしたすべても、我々への警告だ。

[エイクティルニル]サーミが築きし山脈はもはや厄災を隔絶するには足らず、我ら唯一の敵は今まさにこの土地を蝕み始めている。

[エイクティルニル]それでもなお、お前はあてどなく復讐を求めて氷原を彷徨うつもりなのか?

[サンタラ]……

[サンタラ]申し訳ありませんが……そろそろ、仲間と共にチャパットへ向かわなければならないので。

[ギターノ]もはや誰もおらぬ、か。

[ギターノ]もう一度雪嵐が訪れれば、直す者のないこの家々は崩れ去るのだろうな。

[ギターノ]結局は見るに堪えない結末を目の当たりにするしかできぬとは、運命の慈悲か残酷か……

[ギターノ]兄よ、わらわは今になって、おぬしが振り返った時に何を見たのかを知ったぞ。

さまよえるエラフィアは水辺に座る。

彼女は身をかがめ、水をすくって、顔に付いた汚れた雪を落とそうとした。

水面に顔を近付けた時、きらきらと光る波を彼女の影が覆い、ふと水底に沈む酒筒が見えた。

[ギターノ]……

その古びた酒筒を、そしてそこに刻まれた祈りの言葉を、彼女はよく知っていた。

「黒き森に神聖なる清らかさを与えたまえ。旅人が無垢なる視線と運命を見抜く目を取り戻せるように。」

「我が故郷に長久の安寧を与えたまえ。部族の者たちが、夢の中に降る雪のように穏やかであれるように。」

今は安らかに眠れ。いつの日か、我らは安らかな夢の中へと共に帰ることができるのだから。

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