aklib_story_忍びの道

ページ名:aklib_story_忍びの道

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忍びの道

フミヅキの命令のもと、護衛のシラユキがロドスに加入した。そして加入した彼女が最初に行うのは、この会社を調査することだった……


[フミヅキ] おユキ?

[シラユキ] ここに。

[フミヅキ] イェンウーには話しましたが、これからあなたには、オペレーターとしてロドスという製薬会社に行ってもらいます。

[シラユキ] ロドス?

[フミヅキ] ええ、聞いたことくらいはあるでしょう?

[シラユキ] チェン殿と深い関わりがあるということだけは。

[シラユキ] 姫は、このシラユキにチェン殿の護衛に行けと?

[フミヅキ] ええ、それもあります。あれは感染者が築き上げた組織ですから。でもフェイゼなら自分でなんとかできるでしょう。

[シラユキ] 感染者……姫は信頼できるとお思いで?

[フミヅキ] ええ、安心なさい、気を付けて観察しましたが、組織を率いているのはなかなか良い子のようでしたよ。

[フミヅキ] あのような子が束ねているのですから悪い会社ではないでしょう。信頼に値すると判断します。というわけで、これは好機です。

[シラユキ] 好機?

[フミヅキ] ええ、ユキちゃんは幼い頃から私に付き従い、龍門に来てからもそばを離れたことはありません。

[シラユキ] それが我が使命でございますれば。

[フミヅキ] だからです。あなたも外の景色を見て来なさい。

[シラユキ] シラユキが必要とするのは姫の見ている景色だけです。

[フミヅキ] ユキちゃん、これは命令です。お行きなさい。

[シラユキ] ……御意。

[シラユキ] 我が名はシラユキ、姫の命によりチェン殿の補佐に参上した。御身の指示にも従おう。

[ドクター選択肢1] やあ。

[ドクター選択肢2] ……

[ドクター選択肢3] ようこそ!

[シラユキ] ……

[シラユキ] ……

[ドクター選択肢1] ......

[シラユキ] ……

[ドクター選択肢1] ......

[シラユキ] ……

[シラユキ] ……

[シラユキ] 数日、観察した。ドクターは変人。

[シラユキ] お湯を使って直接口内で即席食品を加熱する。天才。

[シラユキ] しかしこの者、指揮能力と各業務の処理能力は確かに相当なもの。

[シラユキ] ロドスは、見かけでは判断できぬ。

[シラユキ] 表面上は製薬会社、しかし実態は民間軍事会社ともいうべき組織である。かなりの実力を有し、ウェイ殿がこの会社と協力すべしと言うのも頷ける。

[シラユキ] 姫は明言なさらぬが、チェン殿がここにおられるからには、チェン殿を守護しつつ、私にこの組織を調査しろということであろう。

[シラユキ] ドクター以外に、ここにはあと二人の指導者がいる。

[シラユキ] アーミヤにはすでに会った。姫の仰るように、良い方だった。

[シラユキ] しかし指導者であるからには、人が良いだけではないだろう。気は抜けぬ。

[シラユキ] もう一人のケルシーという者にはまだ会っていない。他の者の話からすれば、かの者こそこの会社の核心となる人物。知っておく必要がある。

[シラユキ] 艦内の大まかな通行可能区域は頭に入った。時刻、午前一時。行動に移す。

[シラユキ] 潜入。

[シラユキ] ロドスの配管設計は悪くない。

[シラユキ] 秩序立ち、四方に通ず……それに加え、実に適切な監視システムである。

[シラユキ] だがこの程度、些事にすぎぬ。

[シラユキ] 通路と宿舎を繋ぐほとんどの出入り口が厠であり、一部の窓だけが宿舎の内側を確認できる……実に合理的だ。

[???] ふぁ……クマちゃん。おいらお肉食べたいよぉ……

[シラユキ] ケオベ。

[シラユキ] 寝相が悪い。

[ミッドナイト] ふぅ……よし、今日の訓練もこれでノルマ終了だ。

[ミッドナイト] 遅くなったな。明日は任務はないけど、スキンケアをして早く寝ないとね。

[ミッドナイト] やれやれ、オペレーターになってからというもの、身だしなみが随分とおろそかになってしまったな。

[ミッドナイト] でもまあ、止むを得ないか……これも必要な犠牲だから。

[ミッドナイト] それにそこまで繕わなくても、俺ってもう十分にカッコいいしね。

[シラユキ] (悪寒)

[シラユキ] コードネーム、ミッドナイト。

[シラユキ] ナルシスト。

[シラユキ] だが……確かに、いい体をしている。

[ドーベルマン] ……む? もうこんな時間か。

[ドーベルマン] まあいい。クルースたちの訓練プランの構成がもう少しだ。

[ドーベルマン] 若者の成長速度は確かに目を見張るべきものがあるな。ロドスに来たばかりの頃とは大違いだ。

[ドーベルマン] フッ、まあ私が要求するレベルにはまだ程遠いがな。

[シラユキ] ドーベルマン教官。

[シラユキ] 見た目は厳しいが、内面は優しい。

[シラユキ] ほとんどの者がすでに就寝中だ。

[シラユキ] ……ロドスのオペレーターの環境適応率はかなり高いと見た。

[シラユキ] 確かに姫が仰っていた通り、良き場所である。

[シラユキ] ……前方にもう少し進めば宿舎区域を抜ける。慎重に行動すべし。

[ロサ] ハァ……ハァ……

[ズィマー] ナターリア……いや、今はロサか。さっさと休めよ。

[ロサ] ふぅ……先に休んでていいわよ。私はもう少しやっていくわ。

[ズィマー] ……しょうがねえ、もう少し付き合ってやるよ。

[ズィマー] アタシがオマエを生かしたんだ、戦場で簡単に死なれたら、アタシが恥をかくからな。

[ロサ] フフッ、ならお願いするわ。

[シラユキ] 二名のウルサスの学生、以前に収容された難民の模様。

[シラユキ] チェルノボーグ事変の生き残りだろうか?

[シラユキ] 二人の幸運を願う。

[シラユキ] む? あれは……

[ケルシー] アーミヤ、今日の業務はこのくらいにしておけ。

[アーミヤ] はい、ケルシー先生。

[アーミヤ] この時間、ドクターはもう寝てるのでしょうか? ちょっと見てきます。

[ケルシー] Dr.{@nickname}はやるべきことくらいちゃんと自分でわかっている。

[アーミヤ] そうなんですが、ドクターの健康もとても大事ですから。

[アーミヤ] ドクターの様子を確認したら私も休みます。それでいいですか、ケルシー先生?

[ケルシー] ……好きにしろ。

[アーミヤ] はい!

[シラユキ] これがケルシー先生とやらか……

[ケルシー] ……

[シラユキ] こちらを一瞬見たようだが、気付かれたのか?

[ケルシー] ……

[シラユキ] (ただの偶然か。だが今し方の感覚は一体……)

[シラユキ] まあ良い、続けよう。

[シラユキ] (む? 前方から強烈な騒音が……方向から推測して、エンジニア部か。)

[クロージャ] ちょっとちょっと、嘘でしょ! どう見てもここはそのままキスすべきでしょ!? ヒロインがためらう理由はどこにあるの!?

[クロージャ] チェッ、ないなこれは。こんな展開一回やれば十分でしょ? 毎回同じネタの使い回しって、脚本家の人、頭大丈夫なの?

[クロージャ] うっわぁ、あたしがいっちばん嫌いな流れに……道理で七シーズンも出したのに評価がどんどん下がっていくわけね。

[クロージャ] こんなのただの時間稼ぎじゃない!

[クロージャ] ……くっそー、でも主人公はやっぱりイケメンだな~。

[クロージャ] まあいっか、もうちょっとだけ我慢しよ。最後にあっ、というどんでん返しがあるかもしれないし!

[シラユキ] チーフエンジニアのクロージャ。

[シラユキ] 聞くところによると、ロドスの艦船の設計は彼女が一手に引き受けたとのこと。驚愕だ。

[シラユキ] (小声)しかしこのドラマ、本当にがっかりさせるのはまだそこではない。第四シーズンに、突然、主人公のライバルが登場する。そこからが悪夢だ。

[クロージャ] えっ? 嘘でしょ!? 今のでもう十分ひどいのに!

[シラユキ] ……気付かれた!?

[クロージャ] あっ、しまった……つい返事をしちゃった。

[クロージャ] まあいいや。降りてきなよ。

[シラユキ] ……

[シラユキ] ……いつからだ?

[クロージャ] 最初からだけど?

[シラユキ] ……

[クロージャ] あぁ、誤解しないで。キミの忍者としての腕は確かだから。でもあたしはキミがこういうことするって最初から知ってたんだよねー。

[シラユキ] ……これは個人の行動であり、いかなる者とも関係ない。

[クロージャ] うん、それでいいんじゃない? っていうかさ、緊張しないでよ。あたしがキミをスパイだと見なしてると思う?

[クロージャ] キミが来た時に、フミヅキ姫がアーミヤに電話くれたんだってさ。

[シラユキ] ……?

[クロージャ] キミを寄越したことに裏はないけど、キミは真面目だから余計な気を回して何かしでかさないか心配で、注意を払ってほしいって、わざわざアーミヤに言ったらしいよ?

[クロージャ] しかも、アーミヤにキミの行動パターンを教えてくれてたんだ。だからあたしも一応キミには気を付けてたってわけ。

[シラユキ] ……この件は姫とは関係ない。

[クロージャ] キミの立場なら、実際のところはどうでもそう言うしかないよね。

[クロージャ] 確かにあたしが言ってることにも信憑性はないけどさ。

[クロージャ] でももしキミが本当にスパイだと疑われてたら、この前の部屋でケルシーに始末されてたよ?

[シラユキ] ……

[クロージャ] 今回は初犯だし、この件でキミがどうこうなるっていうのは心配しなくていいよ。フミヅキ姫にも迷惑がかからないことは保証する。そこは信じてもらうしかないけどね。

[クロージャ] ただ、さっきみたいな方法でロドス内を移動するのはオススメできないな。

[クロージャ] それから、核心エリアには絶対、ぜ~~ったいに入れないから。少なくとも配管を通ってなんて間違いなくダメ。

[クロージャ] あとね、他人のプライバシーを覗くのもよくないよ?

[クロージャ] それにキミ、こんなことして疲れないの?

[シラユキ] 疲れない。

[シラユキ] だが、もうしない。

[クロージャ] それで別の方法を探しに行く。でしょ?

[シラユキ] ……しない保証はできない。

[クロージャ] うわぁ、ケルシーのところにキミを放り出してやりたいよ。よその忠臣って、本当に扱いが面倒くさいね。

[クロージャ] じゃあ、ケルシーからの伝言だけ伝えておくよ。「君は君の方法でロドスを観察してもいいが、ロドスも君を観察している」だそうだよ?

[シラユキ] ……分かった。

[クロージャ] あのさ、夜に暇を持て余してて動き回りたくなったら、その辺をうろつくなんてことしないで、あたしのところにおいでよ。一緒にドラマでも見よう?

[クロージャ] さっきの感じだと、キミはこっちのことに詳しそうだし、ロドスってアウトドア派ばっかりでさ、なかなか趣味が合う人が見当たらないんだよね~。ほんと息が詰まっちゃうよ。

[シラユキ] では一つ忠告しよう。先ほどのドラマは、これ以上見る必要も価値もない。

[シラユキ] おすすめを紹介することも吝かではないが、ここにあるかは知らぬ。

[クロージャ] いいよ、いいよ! それよそれ。そういう話がしたかったんだよ!

[クロージャ] 教えて教えて? 今はないものでも何とかして探すから一緒に見ようよ!

[シラユキ] ……承知。

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