aklib_story_怒号光明_EG-3_燃焼の断章3

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怒号光明_EG-3_燃焼の断章3

選択とは。


[ケルシー] この感染者サンプルの行動パターンはほぼ掴めた。このように特殊感染者となった後も、変わらず一定の規律に従って行動しているようだな。

[ケルシー] 刺激に対しては、独特なストレス反応が現れるようだ。恐らく、彼が人間だった頃の習慣的な行動によるものだろう。

[ケルシー] この個体の感染器官もその指向に従って、制御性および被制御性の突然変異をしている。

[ケルシー] 暴力の連鎖は消えることはない。暴力を振るい、振るわれる。彼らはそれを延々と繰り返しているんだ。

[ケルシー] これから、特殊感染者としてこの個体が他の生物に与えるであろう負の影響を取り除く。

[ケルシー] 彼の感染器官の基本的機能を破壊し、その活動を停止させた上で、無害化する。

[ケルシー] 医者としてやる処置はこれだけだ。

[ケルシー] たとえ感染エリア全体を燃やし尽くそうと、すでに特殊な構造に変化した源石結晶は更に拡散し、より多くの特異感染者を生み出し続けるだろう。この手術は必要不可欠なものだ。

[ケルシー] この処置が完了すれば、この個体も普通の感染者に戻るだろう。

[ケルシー] しかし、感染器官の変異は、身体に修復不可能な傷を残している。各生体器官への転移速度は飛躍的に上がるはずだ。

[ケルシー] どう足掻いても早晩死にゆく定め……この者は大地から見放されたということだ。

[ケルシー] これがこの者の運命……この大地が感染者に与えた運命同様にな。

[ドクター選択肢1] この方法しかないのか?

[ケルシー] 医学的な観点から言えば、ないな。

[ケルシー] しかし、医者の立場を無視したとしても、このレユニオンの感染者に対して、これ以上行政レベルにおける処置を施すつもりはない。

[ケルシー] 私たちには時間がないんだ。この者が目を覚ますかどうかは、術後の彼の生体器官の機能状態が全てだといえる。

[ケルシー] チェルノボーグ中枢区画での作戦終了後は、レユニオンとの関係も完全に清算し、解消する。

[ケルシー] 必要な駆け引き材料以外は、という意味だが。

[ケルシー] いずれにせよ、この者の感染器官は、多くの命とも密接な関わりがあるが、彼本人の運命は、ロドスとは何の関係もない。

[ドクター選択肢1] 自分には何ができる?

[ケルシー] 君は選択することができる。

[ケルシー] 選択権は常に君の手の中にあるんだ、ドクター。ただ、ほとんどの場合は、自分の選択した結果を振り返る暇などない。

[ケルシー] しかし選択する際には、それがもたらす結果を、しっかりと考えておくべきだ。

[ケルシー] ――この者をただの感染者の一人と捉えるか、それともレユニオンの元リーダーの一人と捉えるか。

[ケルシー] 今回の事件を、この大地に横行する邪悪の縮図として見るならば、この者は被害者なのか? それとも加害者なのか?

[ケルシー] 暴力的社会の支配における一側面と見るか、それとも恐ろしい論理がもたらした悲劇的な結末と見るか。

[ケルシー] これらを、完全に切り離して考えることはできない。だが、それらを全て受け入れることも不可能だ。

[ケルシー] 生きるも死ぬも自然に任せて、中枢区画に放置するか、現代社会の法の下に、感染者暴動事件の首謀者とみなし、厳しく処罰するか、それとも鉱石病の重症患者として、人道的な処置を施すのか……

[ケルシー] 理性的に判断を下して生死を決めるもよし。己の認識と向き合い、自らの権限を越えた判断をするもよし……全ては君次第だ。

[ケルシー] この者はすでに、事実上この大地から消えた存在だ……その運命を決めることができるのは、幸か不幸か、ドクター、君だけだ。

[ケルシー] 慈愛か、正義か、公平か、怒りか。あるいは君がその全てを含んだ選択をしようが、これらとは全く別の選択をしようが、私は構わない。

[ケルシー] 君の決断を評価するつもりなどない。たとえ評価したとしても、決して口には出さない。

[ケルシー] 他人に代わって運命を選択するなど、おかしな話だがな……

[ケルシー] だが、彼はすでに選択をした。

[ケルシー] 次にどうするか、それは君次第だ。

[ケルシー] なぜなら、私は患者と初めて顔を合わせた医者に過ぎず、君こそがこの者と最も深く関わってきた存在なのだから。

[ケルシー] どうすべきか、私よりも深く理解しているはずだ。やるべきことを決断してくれ。

[ケルシー] 結論を出すのは君自身だ、私ではない。

[ケルシー] ……それとも、Dr.{@nickname}、とうに心は決まっているのか?

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