aklib_story_光冠残蝕_10-9_異郷での再会_戦闘前

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光冠残蝕_10-9_異郷での再会_戦闘前

一時的な監禁場所となっている工場内で、ハイディはサルカズ傭兵の妙な動きに気付いた。ドクターの指揮の下、アーミヤ小隊と自救軍は廃工場への潜入に成功した。


p.m. 7:17 天気/曇天

ロンディニウム サディアン区 合成コール廃工場

[サルカズ戦士] 行け、さっさと行け! 立ち止まるな、しっかり働け!

[サルカズ戦士] 今晩中にこれらの材料を仕上げ、駅まで運ぶよう将軍から言われているんだ!

[ロンディニウム市民] うぅ……

[サルカズ戦士] 何を泣いている? 貴様サボる気か?

[ロンディニウム市民] ああ……な、殴らないでください……もう何日も寝てないんです。本当に疲れてるんです……あぁ!

[???] おやめなさい。

[サルカズ戦士] なんだ貴様、俺の邪魔をする気か?

[ロンディニウム市民] ハイディさん……

[ハイディ] 怖がらないでいいわ、私の後ろに隠れてらして。

[サルカズ戦士] わかったぞ。貴様は数日前に来た……教師か? それとも記者だったか?

[サルカズ戦士] まあいい、覚えてねぇ。どっちにしろ、ヴィクトリアに腐るほどのさばってる飯を食うだけの生き物だ。

[サルカズ戦士] 貴様らのよく回る口は、貴族や金持ちに取っておきやがれ。サルカズには意味ねぇからよ!

[ハイディ] ゴホッ……ゴホゴホッ……

[ロンディニウム市民] 血、血が!

[ハイディ] 私を、あるいは私の仲間をこの場で処刑したいなら、どうぞお好きになさってください。ですがお忘れなく、百人以上があなたを見ていますよ。

[サルカズ戦士] ……何を見てるってんだ!

[ハイディ] 彼らはあなた方が私をどう扱うかを見ています。

[サルカズ戦士] ただの捕虜どもにすぎねぇ、俺たちがビビるとでも思ってんのか?

[ハイディ] もちろんあなた方は恐れはしないでしょう。ですが仕事は待ってくれませんよ、違いますか? 将軍が今晩中にこれらの材料の加工を済ませることをお望みだとおっしゃっていたのは、あなたでは?

[サルカズ戦士] フンッ、貴様ら二人がどうなるか見てたら、こいつらはもっとやる気が出るかもしれねぇぜ。

[ハイディ] ……明日の朝、この方たちを待っているのが何か知ったとして、それでも彼らが大人しく最後の晩を敵の武器を作るために使うと思いますか?

[サルカズ戦士] 貴様……! なぜ知っている……

[ハイディ] これだけではありません。私は、あなた方が私たちを今夜生かしておかなければならない理由も知っています。

[サルカズ戦士] ……

[サルカズ傭兵] おい、そいつはお前を煽ってるだけだ。カッとなって要らんこと口走るなよ。さっさと行くぞ、俺たちにも仕事はあるんだ。

[サルカズ戦士] 命令すんじゃねぇ!

[サルカズ傭兵] おいおーい、着てる服が変わると、態度もそんなでかくなるもんなのか? 少し前にヴィクトリア兵の残党にボコられて、ママって叫び続けてたのが誰か忘れちまったか?

[サルカズ戦士] 失せろ。口の軽い傭兵が。貴様の頭はいずれそのおしゃべりの口のせいで吹っ飛ぶだろうよ。

[サルカズ傭兵] そいつは近頃耳元でうっせぇ奴らのせいだよ。前の俺はこんな喋り方じゃなかったんだ。

[サルカズ戦士] 知ったことか。こちとら忙しいんだ、貴様の戯れ言に付き合ってる暇はない。まあいい、どうせ数時間の命だ、こいつらは見逃してやる。

[サルカズ戦士] 貴様ら……特にお前だ、下手な真似はすんじゃねぇぞ。

[ハイディ] ……

[サルカズ戦士] 貴様らよく聞け。サルカズは役立たずの面倒は絶対に見ねぇ。働きたくねぇ奴は、首をぶった切られる。わかったか?

[サルカズ戦士] わかったら働け!

[ハイディ] ひとまずは安全ですね。

[ロンディニウム市民] ご、ごめんなさい、ハイディさん。私のせいで怪我をさせて……

[ハイディ] 構いませんよ、服が少々汚れただけですから。

[ロンディニウム市民] あなたはいつも落ち着ついていらっしゃいますね……あなたと一緒にいるだけで、とても安心できます……

[ハイディ] それなら、もう一度私を信じていただけませんか?

[ハイディ] 奥に戻って、お友達と一緒にいてください。サルカズは手先が器用なあなた方を必要としているので、とりあえず危害を加えられることはありません。

[ハイディ] なお、この傭兵たちについては……

[サルカズ傭兵A] 俺たちも見物するのはやめといた方がいい。今夜は忙しいんだ、そうだな?

[サルカズ傭兵B] だが……

[サルカズ傭兵A] だがもクソもねぇっての。ヘドリーからあの兵士たちの言うこと聞くよう言われてんだろ? あいつが働けって言ってんだぞ。

[サルカズ傭兵A] なーにじっと壁を見つめてるんだ。この場所はゲート口から一番遠いんだし、虫一匹入ってこられねーよ。見ろよこの壁――

[サルカズ傭兵A] ――どうやったら壊れるか想像もつかねぇよ。ほら行くぞ。

p.m. 7:27 天気/曇天

ロンディニウム サディアン区 地下構造

[自救軍戦士] 進め、進め!

[自救軍戦士] 指揮官、第三隊準備完了! 九番ゲートの安全を確認――

[自救軍戦士] 確認しました、安全に通過できます!

[ロックロック] ……

[フェイスト] ロックロック、何しに来たんだ? その傷……

[ロックロック] 隊長、帰隊の許可を願います。

[フェイスト] だが指揮官は……

[ロックロック] ……ビルが奴らに捕まった。あたしを守るために……ビルの生死がわからないっていうのに、自分だけ寝てるのなんて無理。

[フェイスト] ……

[フェイスト] ロックロック、ビルは俺が助け出してくる。絶対に。

[フェイスト] みんなからしたら、俺は隊長にふさわしくないのかもしれない。けど……

[ロックロック] もしビルがここにいたら、きっとこう言う。君はふさわしいって。

[ロックロック] 彼はずっと君を信じてる。あたしたち……みんなが君を信じてる。

[フェイスト] 俺のことを……信じてくれるのか?

[フェイスト] けど、今回の任務は今までみたいに隠れてこっそり救助するのとはわけが違うんだ。

[フェイスト] たぶん正面からサルカズ兵とぶつかることになるし、すっげー危険が伴う。

[フェイスト] ロックロック、自救軍に入る前はさ、中学を卒業したばっかりで、ただのボイラーマンの娘だったろ。

[ロックロック] 君だって単なる職人だったでしょ。

[フェイスト] ハッ……確かにな。

[フェイスト] サルカズは俺たちを反乱軍って呼ぶけどさ……何が軍だっての。俺たちはロンディニウムの一般市民だよ。

[ロックロック] 君の言う通り、あたしはすっごく普通の一般市民だよ。

[ロックロック] 指揮官の言う立派なことは覚えられないけど、家族が無事に生きていけますようにって、いつもそれだけをずっと考えて動いてる。

[ロックロック] フェイスト、あたし実はサルカズがすごく怖いの……

[ロックロック] でも君たちがあたしの知らないとこで死んじゃうのがもっと怖い!

[フェイスト] わかってるさ……俺だって怖いよ。死ぬのが怖いし、死なせてしまうのがもっと怖い。

[フェイスト] ふぅ……ハハ。

[フェイスト] 口に出しちまったら、大分楽になるもんだな。

[フェイスト] さ、出発しよう。

[シージ] ……ドクター。

[シージ] 私とインドラは自救軍と共にここを守る。ダグザとモーガンはすでにアーミヤの所へと行った。

[ドクター選択肢1] 君たちが別行動とは珍しい。

[ドクター選択肢2] 何かあったのか?

[シージ] これまで同様、やはり貴様の目は誤魔化せないな……

[シージ] だが大したことではない。いずれ解決しなければならないことだ。それには適切なタイミングが必要というだけだ。

[ドクター選択肢1] 期待を一身に背負って進むのは、とても疲れることだ。

[ドクター選択肢2] 自分から彼女たちに何か言ってあげようか?

[シージ] ……

[クロヴィシア] 各位、準備はできたか?

[クロヴィシア] キミたちが到着したのは目標地点から最も近いゲートだ。そこから工場までは、地下エリアを二ブロック抜けないといけない。

[クロヴィシア] 二小隊をすでに派遣してある。彼らが道を確保してくれる。

[クロヴィシア] その後の指揮はキミに任せたぞ、Dr.{@nickname}。

[シージ] クロヴィシア……彼女はよくやっている。アーミヤとクロヴィシアの二人ともが、みなの期待を小さな体に背負っている。

[シージ] ドクター、私はずっと考えていた。だがいくつかの件については、まだ結論を出せていない。

[シージ] しかしこのことだけは、私が自分で解決しなければならない。一番近しい仲間すら引き留められないなら、私がここに戻ってきたことに何の意味がある?

[アーミヤ] ドクター、フェイストさんからのメッセージです。彼らはすでに地上に到達したそうです。すぐに合流する必要があります――

[ドクター選択肢1] 出発の時だ。

[ドクター選択肢2] ロンディニウムの空気はどんなものだろうか。

[シージ] ああ、常に動ける準備をしておこう。

[シージ] ハハ……私も知りたいさ。

[シージ] 成功を……祈っている。

p.m. 7:55 天気/曇天

ロンディニウム サディアン区 合成コール廃工場東側入り口外

[ホルン] ブレイク、前方の状況は?

[ヴィクトリア兵士] 障害となりうるものは見当たりません。以上。

[ホルン] ロッベンは?

[ロッベン] 狙撃小隊、総員位置につきました。

[ホルン] よし。敵の数は?

[ロッベン] 見える範囲では十二名。いずれもサルカズ兵です。

[ホルン] 敵の指揮官の位置は?

[ロッベン] 不明です。

[ホルン] 引き続き警戒し、私の合図を待って。

p.m. 8:09 天気/曇天

ロンディニウム サディアン区 合成コール廃工場

[苦しむ男性の声] あ――ああ!

[苦しむ男性の声] はぁ……はぁはぁ……あぁ……

[ハイディ] ……ベニーさん、あちらの部屋に閉じ込められているのはどなたですか?

[ロンディニウム市民] あれは……午後に送られてきた自救軍の戦士です。

[ハイディ] 彼は尋問を受けているの?

[ロンディニウム市民] サルカズは自救軍の情報を手に入れるためならなんだってします。あの戦士は……助かる見込みはないでしょうね。

[ハイディ] なんとか耐えてくれるといいのだけど、恐らくあと少しで……

[マンフレッド] ……奴らは来たか?

[サルカズ戦士] まだ動きはありません。

[マンフレッド] では引き続き監視しなさい。

[マンフレッド] ヘドリーの調査結果は?

[サルカズ戦士] 傭兵たちはまだ工場の各建物で我々の捕虜を見張っています。すでに半日以上が経ちましたが、捕えた人数が多いので、一人一人調べるには時間がかかります。

[サルカズ戦士] それに中の奴も頑固な野郎で、どう聞いても口を割ろうとしません……

[マンフレッド] ふむ。へドリーには最後まで詰めさせなさい。もしそれでも収穫がなかったら……

[自救軍戦士] ならまた僕の出番だ、だろ?

[サルカズ戦士] うあ――き、貴様――!

[マンフレッド] ――刀をしまえ。

[サルカズ戦士] 将軍! こいつどうして!

[マンフレッド] 君は外を守っていなさい。ここは私が処理する。

[サルカズ戦士] わかりました……将軍、くれぐれもお気を付けて!

[マンフレッド] ……

[自救軍戦士] 知ってるでしょ~? たとえあいつに斬りつけられても、僕たちは傷を負わないよ。

[マンフレッド] ……私の戦士をあまり驚かさないでいただけますか。彼らは今とても気を張っているのです。

[自救軍戦士] わかったよ、僕たちはただ遅れたくなかっただけでしょ。ほら、中は静かになったぞ。

[マンフレッド] ……つまり、ちょうどいい時に来てくださいました。

[ヘドリー] ……工場の南エリアは誰が担当している?

[サルカズ傭兵] シュワブが率いている小隊です。

[ヘドリー] シュワブか……彼は五年前から俺の隊にいたな。

[ヘドリー] ……

[ヘドリー] まさか……俺に足元の影に注意しろと言ったのはこのためか?

[ヘドリー] ……シュワブの位置を確認しろ。いや、すぐに彼を呼んで来い。

[ハイディ] ベニーさん、この工場周辺が静かすぎませんか? ここを守っていた傭兵は、どこかへ行ったのかしら?

[ロンディニウム市民] 確かに、一人も残ってませんね。

[ハイディ] 傭兵の動きが……妙ですね。

[ロンディニウム市民] あいつらは元々おかしいじゃないですか。サルカズがどいつに友好的で、どいつを殺したいかなんて理解できるもんじゃありません。

[ハイディ] ……そういった仰りようは控えた方がいいですよ。あなたが彼らを怒らせたいなら話は別だけれど。

[ロンディニウム市民] すみません、ハイディさん……こんな場所に半月以上も閉じ込められて、サルカズを恨まずにいられないんです。

[ハイディ] 誰もあなたを責めたりしませんよ。あなたはもう十分よくやっていますから。

[ロンディニウム市民] そうだハイディさん。今日の昼に来た傭兵のリーダー以外にも、サルカズの将軍がここにいるそうですよ。

[ハイディ] ……マンフレッド?

[ハイディ] 彼まで……いけない。

[ロンディニウム市民] どうしました?

[ハイディ] これは罠です。クロヴィシアさん……それに恐らくあの方たちも……

[ロンディニウム市民] 指揮官が今日行動するかもしれないってことですか? 何とかして知らせないとな……うーん……しかし壁の外に情報を伝える方法を探し続けてきましたが、未だにうまくいってませんしね。

[ハイディ] ……

[ハイディ] いいえ、あの方たちもきっとこれが罠ではないかと疑うはずです。もしかしたら……これはチャンスになるかもしれません。

[ハイディ] ベニーさん、皆様に知らせてください。私たちの行動も前倒しで実行することになるでしょう。戦える者は全員、戦闘準備を。

[ロンディニウム市民] ですが、ここを脱出できたとしても、工場の出入り口の厳重な守備を突破するのは難しいんじゃ……

[ハイディ] ……こちらへ来てください。

[ハイディ] ある傭兵が話しているのを聞いたことがあります。この壁は非常に……安全だと。

p.m. 8:45 天気/曇天

ロンディニウム サディアン区 合成コール廃工場南の壁外

[クロージャ] もっと……もっと高く……この位置いいね、うん……視野も安定してる。

[アーミヤ] クロージャさん、何か見えましたか?

[クロージャ] うーんとね……入り口が三つあって、どれにも三十人以上の警備がいるよ。

[クロージャ] 東側の入り口はサルカズ、南西の方もサルカズだけど……うーん、服が違うから、傭兵っぽいね。

[クロージャ] それと北側の正門……あそこを守ってるのは……ダブリンだよ。

[クロージャ] あと少なくとも五つか六つの巡回隊が敷地内にいて、工場の建物を行き来してるね……

[クロージャ] あれ、待って……南側、つまりあたしたちから一番近いこの壁、ここは空白地帯になってる。

[アーミヤ] 空白地帯?

[クロージャ] 配置状況からすれば、本当ならここにも巡回してる隊がいるはずなのに……綺麗さっぱり消えてるよ。

[ドクター選択肢1] 恐らく罠だろう。

[ドクター選択肢2] 我々に助っ人がいるのかもしれない。

[アーミヤ] ドクター、計画通りに行動しますか?

[ドクター選択肢1] アーミヤはどう思う?

[アーミヤ] ……何としても、ハイディさんを救出しなければいけません。それにできるだけ早く中央区へと向かう必要があります……とにかく、急がないと。

[ドクター選択肢1] 自救軍は?

[自救軍戦士] 指揮官が、あなたに従うようにと。

[ロックロック] あたしたちにも救いたい人がいる。

[フェイスト] ドクター、あんたがどんな選択をしても、俺たちは救助に行くって言いたいとこだけど……第三隊の兄弟の言う通りだよ、総司令官はあんただ。

[ドクター選択肢1] よし、計画に変更はなし。

[ドクター選択肢1] モーガン小隊は、東側へ。

[ドクター選択肢2] 自救軍第三隊は北と南西で騒ぎを起こしてくれ。

[ドクター選択肢3] クロージャは引き続き偵察および支援を。

[モーガン] オッケー、ドクター。ダグザちゃん、行くよ。

[自救軍戦士] 了解。行動を始める!

[クロージャ] 準備はできてるよ、任せて!

[ドクター選択肢1] アーミヤ、他の者に合図を送るんだ。

[フェイスト] 他の者? 他にもロドスの人が地上にいんの?

[アーミヤ] はい、フェイストさん。合図を出せば、私たちが今晩ここで行動していることがわかるでしょう。

[アーミヤ] 彼らの位置は見えますか、ドクター? まだ見えませんよね? 距離がありますし。

[フェイスト] 近くにいないことがわかんの? えっ、ドクターって特別なアーツの使い手だったり?

[ドクター選択肢1] いや、PRTSが手伝ってくれてる。

[ドクター選択肢2] そうだ、透視能力がある。

[フェイスト] なんだそりゃ……それってどんな不思議技術なんだ?

[フェイスト] ドクター、帰ったら教えてくれよな。絶対だぞ!

[フェイスト] ドクター、嘘言ってんだろ?

[フェイスト] きっと特殊な端末かなんかを使ってんだろ、ディスプレイが付いてるようなやつさ!

[フェイスト] 誰かが来るなら、俺たちも外で待った方がいいか?

[アーミヤ] いいえ、大丈夫です。向こうが合流する必要があると判断するにしても、それは私たちが入った後です。

[フェイスト] そんじゃ、やっぱりどうやって入るかの問題を解決しなきゃだな……

[フェイスト] ドクター、教えてくれ、俺たちはどこへ行く?

[ドクター選択肢1] 南側だ。

[アーミヤ] あそこは壁……

[アーミヤ] あっ、わかりました。

[アーミヤ] クロージャさん、フェイストさん、あの壁を越える方法はありませんか?

[クロージャ] 爆破してみるのはどう? あたしたちが新しく作った爆破装置は、ロンディニウムの外壁を壊すのは無理だけど、これだったらもしかしたら……

[フェイスト] うーん……難しいだろうな。

[フェイスト] ロンディニウムの工場の外壁はさ、どれもある程度の防爆処理が施されてんだ。内側からの爆破でもない限り、望ましい効果は得られねーよ。

[クロージャ] じゃあ……より強力なやつで試してみるのは?

[アーミヤ] ……ダメです。目立ちすぎます。それではモーガンさんたちの努力が無駄になってしまいます。

[クロージャ] それもそっか……モーガンたちに渡しておけばよかったよ。

[フェイスト] ジップラインを使おう。巡回隊を避ける時にロックロックと時々使うんだ。

[フェイスト] ジョニー、装備を貸してくれ――

[自救軍戦士] 了解です、隊長。隊長は本当に用意周到ですね。

[フェイスト] 備えあれば憂いなしってやつ。

[ロックロック] ロック五号で位置を定める必要があるんだけど……

[クロージャ] そうだ、これ渡すの忘れてた!

[ロックロック] これって……ロック十七号? どうして君が……

[クロージャ] 地下からここに来る間も、ずーっと働いてたんだからね! ほら、調整は全部済んでるよ。ちゃーんと安定動作する、あたしが保証するから!

[クロージャ] えーっと、あたしの保証が君にとって意味があるかはわからないけど……

[フェイスト] ゴホンッ、俺が見ておいた。ちゃんと安定して動くぞ。

[ロックロック] このちっちゃな耳……

[クロージャ] おまけで付けといたよ。クロージャ印のドローンにはみんな付いてるからね!

[ロックロック] ……

[クロージャ] あ、やっちゃった? もしかしてあんま好きじゃなかった? もし嫌なら……

[ロックロック] いや、このままでいいよ。

[ロックロック] ……

[ロックロック] ありがと。

[フェイスト] そんじゃドローンの方は問題ないな? 俺がドクターを連れて行くから、ジョニーとガビは自分たちで来い。ロックロック……アーミヤさんを連れてきてくれる?

[ロックロック] ……いいよ。

[フェイスト] そんじゃ牽引装置を発射するぜ――

[ロックロック] ロック十七号、狙って!

[フェイスト] っし。取り付け成功だ!

[アーミヤ] ロックロックさん、お願いします。

[フェイスト] ドクター、俺にしっかり掴まって。この壁は高くないけど、結構反動がでかいからな。

[ドクター選択肢1] やはり避けられないのか?

[ドクター選択肢2] ……

[ドクター選択肢3] いつになったら運命を自分の手で決められる?

[アーミヤ] えっと……準備はできましたか?

[アーミヤ] みなさん、恐らくチャンスは一回のみです――

[アーミヤ] 三、二、一――発射!

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