aklib_story_暗黒時代下_1-7_暴君_戦闘後

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暗黒時代・下_1-7_暴君_戦闘後

レユニオンが至る所から現れて、広場にいるドクターたちを取り囲んでしまった。 そうして、レユニオンの「暴君」――タルラが、ロドス一行のもとへゆっくりと歩み寄ってくるのだった。

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[ドーベルマン] はぁ、はぁっ……はぁ……

[ニアール] よし……！ 今のところ、順調に進んでいるな。

[ニアール] 我々はレユニオンを退けることに成功し……

[ニアール] この天災も、収束傾向にあるようだ。

[ニアール] とはいえ、状況の悪さに変わりはない。……皆、改めて気を引き締めてくれ！

[アーミヤ] ……それにしても、天災のせいで街中瓦礫だらけですね……

[アーミヤ] 建物が崩れて、道を塞いでしまっていますし……

[ドーベルマン] その上、源石の増殖も見受けられるな……

[ドーベルマン] 脱出まであと一息だというのに、ここに来て邪魔ばかり入ってくるとは……

[ドーベルマン] もし、我々に――

[ドーベルマン] ……待て、これは……

[Ace] ——

[Ace] 来ているな……

[前衛オペレーター] えっ……？ 来てる、って……

[前衛オペレーター] レユニオンですか？ まさか、もう追いついてきたとか！？

[医療オペレーター] ……あ……！

[医療オペレーター] れ、レユニオンが……あんなに、たくさん……

[ドーベルマン] ……「追いついてきた」わけではない。

[ドーベルマン] あの連中は――

[ニアール] ――至る所に潜んでいたんだ。

[ドーベルマン] 見ろ、そこら中の廃墟から這い出してくるぞ……！

[ドーベルマン] クソッ、なんて数だ……

[ドーベルマン] しかし、これを見るに、あの連中が、実際に死の危険に晒されるまで天災を恐れなかったのも頷ける……！

[ドーベルマン] 仮に、この天災が……

[ドーベルマン] 奴らの半数以上の命を奪ったのだとしても――

[ドーベルマン] ここにはまだ、我々を十数回は討ち果たせるほどの戦力が残っているのだから……！

[ニアール] ――だが――

[ニアール] 足を止めてはならない！ 撤退ルート通りに進むんだ！

[ニアール] 開けた場所で立ち止まっては、いい的になる！ 隊形を整えるにしても、広場の出口まで到達したあとにするんだ！

[アーミヤ] ニアールさん……

[ニアール] ――こうなれば、戦闘は避けられん。突破口を開き、混乱に乗じて脱出するしかないだろう。

[アーミヤ] 本当に、うまくいくんでしょうか？

[ニアール] 望みは薄いかもしれないが、ほかに方法はない。それに……

[ニアール] 多勢に無勢の状況ながら、個々の力量でいえばその差は歴然だ。――我々ロドスにも、勝機はある！

[ニアール] 総員、慌てず戦闘に備えよ！ 防御陣形に移れ！

[ドーベルマン] ……それにしても……

[ドーベルマン] この人数を前にすると……チェルノボーグを落とすことも、確かに不可能ではないと思わされる。

[ニアール] ……本当に……

[ニアール] とてつもない数だ。

[ニアール] レユニオンは……一体どこから、こうも大勢の感染者たちを集めてきたのだろうか？

[ドーベルマン] しかし、ここへ来てこの包囲網とは……

[ドーベルマン] どうやら連中は、我々の実力を相当買っているらしいな。

[前衛オペレーター] ッ、報告！ レユニオンの大軍勢に……広場を包囲されました！

[前衛オペレーター] ……って、あれ……？ 敵の動きが止まって……

[前衛オペレーター] ……

[アーミヤ] ！ あっ……

[前衛オペレーター] しょ、正面から一名、レユニオンが接近中！

[前衛オペレーター] なんで一人なんだ……？ どういうつもりで……

[前衛オペレーター] もしかして使者、か……？ いや、そんなはずが……

[アーミヤ] あの人は……

[アーミヤ] レユニオンの資料で、見たことがあります……！

[ニアール] ――！

[ニアール] このにおいは……彼女のほうからか。

[ドーベルマン] ……ニアール……？

[ニアール] 私にも、理由まではわからないが……

[ニアール] これは、鉄と硫黄のにおいだ。

[ニアール] まるで何かが燃えているような……

[ニアール] あたかも、彼女自身が焔であるかのような……

[アーミヤ] ――ロドスのみなさん……最大レベルの警戒を。

[アーミヤ] 目の前の、彼女は……

[ドーベルマン] レユニオンの「暴君」……

[アーミヤ] ……タルラ。

[タルラ] ……

[タルラ] …………

[ニアール] 大地のすべてを焼き尽くさんとする、焔そのもの……か。