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騎兵と狩人_GT-1_真昼の太陽_戦闘後
屋根裏に隠れるグラニとキャロルは宝の情報を詳しく話し合ったが、キャロルは情報をすべて伝えることはなかった。二人が行動を起こそうとした矢先、窓の外で誰かが吹っ飛んでいった。
[グラニ] うわ真っ暗だ! それに狭い!
[キャロル] ご、ごめんなさい。狭い屋根裏ですが、身を隠すにはちょうどいいかなって。
[キャロル] 粉挽き小屋に穀物庫、配電所……村の施設はみんな賞金稼ぎに壊されてしまいましたが、ここには気付かないはずです。
[グラニ] 確かにその通りだけど……うっ、こんな隙間に二人で入れるわけ……入れた!?
[グラニ] キャ、キャロル、顔が近いよ!
[キャロル] ごめんなさい……騎馬警官さん。
[グラニ] えーっ、騎馬警官さんなんて呼ばないでよ、グラニでいいよ。そんなかしこまって喋らないで。
[キャロル] じゃあ、グラニ……改めて…私たちが依頼した「騎士の財宝を手に入れて欲しい」っていうのは見てくれたんだよね?
[グラニ] うん見たよ。依頼書によれば、もうお宝の情報は完全にわかってるんだよね?
[キャロル] ええ、財宝を開けるための鍵と財宝の場所は、歴代の村長に伝わる秘密なの。
[キャロル] でも具体的な情報は今は明かせない……ごめんなさい、ずっと隠しておくつもりではないんだけど。
[グラニ] 大丈夫。あたしのことを完全に信頼できたと思ったら教えてくれればいいよ。
[キャロル] あの賞金稼ぎたちはそんな情報をどこからか知って、村民たちを脅しているの。
[キャロル] 田畑を荒らして冬のための蓄えまで奪って……。さんざん村人たちを痛めつけた――あの時、私が名乗り出なければ、村はもう今頃……。
[キャロル] そう、私は財宝の情報を知っていると名乗り出た。そうすれば、もう村人たちが傷つけられずに済むと思ったから。
[グラニ] でも君が身代わりになるなんで……。
[キャロル] ……うん、わかってる。無謀なことなのは…。
[キャロル] でも、あなたが来てくれた。
[グラニ] そっか、辛かったね……キャロル……。
[キャロル] 依頼の内容は財宝を手に入れることだけど、本当の目的は賞金稼ぎたちを追い払って、村に平穏を取り戻したいの。
[キャロル] 財宝が起こした問題だから、財宝で解決しようと思って。
[キャロル] 金貨なんて手に入れたところで、いつかは使って無くなってしまうでしょ。でも私たちの故郷はここしかないの。
[グラニ] そっか先に財宝を手に入れて、それを元手に人を雇って賞金稼ぎを追い払ってもらう。確かにその方法なら……。
[グラニ] 財宝がある程度の資金になれば、小さな傭兵軍ぐらいならまるまる雇えるはずだよ!
[キャロル] うん。そのつもり。
[グラニ] 目的がはっきりしているなら、善は急げだね。まずは賞金稼ぎがウロウロしてるこの場所を離れないと……。
[グラニ] あの窓から外の様子を――うーん、ちょっと高すぎるかな。
[グラニ] キャロルは届く? 賞金稼ぎたちの姿は見える?
[キャロル] わ、私も届かないよ、窓が高すぎて……。
[グラニ] じゃあ抱き上げるから……。
[グラニ] よいしょっ! どう? 見える?
[キャロル] うん、見え――
[キャロル] えっ!?
[グラニ] キャロル! バタバタしないでよ!
[キャロル] で、でも、今のは一体何……。
[キャロル] いま、目の前を誰か横切って…。まさか飛ばされたの……?
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