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プロファイル
基礎情報
【コードネーム】ウィスパーレイン
【性別】女
【戦闘経験】なし
【出身地】イベリア
【誕生日】3月6日
【種族】エーギル
【身長】169cm
【鉱石病感染状況】
メディカルチェックの結果、非感染者に認定。
能力測定
【物理強度】普通
【戦場機動】普通
【生理的耐性】欠落
【戦術立案】標準
【戦闘技術】標準
【アーツ適性】普通
個人履歴
イベリア出身の放浪医師であるウィスパーレインは、めったに同じ場所に長期滞在しない。カジミエーシュやサーミにも活動記録が確認された。出会った患者に治療を施すのはどうやら物のついでにすぎないらしいが、その長く目的地が見えそうにない旅路の中で、救われた者は決して少なくなかった。
偶然任務中のロドスオペレーターに出会い、救助したため、現在は随行医師として医療部に臨時加入し、一時的にロドスと行動を共にしている。
健康診断
造影検査の結果、臓器の輪郭は明瞭で異常陰影も認められない。循環器系源石顆粒検査においても、同じく鉱石病の兆候は認められない。以上の結果から、現時点では鉱石病未感染と判定。
【源石融合率】0%
ウィスパーレインに鉱石病の兆候は見られない。
【血液中源石密度】0.10u/L
ウィスパーレインは自身への防護を丁寧かつ厳格に行っており、源石及び関連製品への接触は非常に少ない。
どういうことだ?なぜこうも身体が脆く……鉱石病どころか、高熱一つで命取りになりかねんぞ!はぁ、このような体質、とても外を走り回れるものではないな。
――ワルファリン
第一資料
ウィスパーレインが話した通り、偶然ロドスに出会っただけの旅人である。物のついでにロドスのオペレーターを救助した後、搭乗していた砂地用車の突然の故障で荒野のど真ん中で遭難してしまい、救難信号をキャッチして現地に向かったロドス本艦に救出されたのである。
放浪医師であるウィスパーレインには特定の目的地はない。彼女の医療レベルの高さは疑いようがなく、特に様々な緊急事態における救急手段について非常に詳しい。本人の状況を考慮した上で、我々は彼女に同行要請をした。ロドスは彼女の去就に口は出さない。その代わりに、本人にその気があるのなら、出て行くまで医療オペレーターとしてロドスと行動を共にするのはどうだろうか、と。
数日の躊躇の後、ウィスパーレインは我々の提案を受け入れた。
第二資料
医療部門の定例検査の結果によれば、ウィスパーレインの身体状況は芳しくなく、総合的に見れば、放浪医師としての活動を行うには適していない。
この結論は完全に客観的なものだ。検査報告書の数値によれば、ウィスパーレインの各検査指標は全て健康的な人体のものより低く、免疫システムに至っては特別な看護を必要としているほどの危険な状態にある。この大地に蔓延り、人々を脅かす鉱石病はまだこのか弱い身体を侵してはいないが、たとえ鉱石病に感染していなくても、ウィスパーレインの身体状況は脆いの一言に尽きる。
なぜウィスパーレインが居住に適した都市を見つけて落ち着くことを選ばずに、この大地を放浪し、居住地を頻繁に変更しているかは、我々にはわからない。いずれにしても、彼女がロドスに一時滞在する間は、艦内の医療業務に従事してもらい、できるだけ不必要な外出任務を減らすことを医療部からは提案する。彼女の身体に負荷をかけることを避けるためである。
第三資料
社交の場で、ウィスパーレインの姿を見かけることは滅多にない。本人が内向で恥ずかしがり屋な性格であることも関係しているが、何より彼女自身が意図的に人との関わりを避けるようにしているためだ。
一部のオペレーターからの積極的なコンタクトに対して、ウィスパーレインは基本的に避けるようにしている。時々吐露される淡い遺憾と後悔を浴びた細切れの言葉から、またその眼差しの中に見てとれる葛藤と期待から、彼女が生まれつき冷淡だというわけではないことが伺える。ただ何らかの理由があって、人々から遠ざかり、自分の心に閉じこもって、他人との関わりを絶っているのだろう。
だが、このような状況もロドスに加入してから、いい方向へと変わっているように見える。放浪医師本人は未だに他のオペレーターとの関わりを極力避けようとしているが、ロドスの中には情熱あふれる者も少なくないため、艦内での生活では、彼女をも巻き込むような意外性に満ちた「アクシデント」が頻繁に起こっているようだ……こうした「アクシデント」の影響で、今のウィスパーレインは当初に比べて、だいぶ感情を外に出すようになった。彼女の側にはよく共にいる、顔馴染みと言えるようなオペレーターも現れつつある。
このような現状に対して、仕方がない、困っている、という体をとっているものの、ウィスパーレインが実は、自身にまとわりつく賑やかな「アクシデント」を本心から嫌がっているわけではないことは、ありありと見てとれる。
第四資料
ウィスパーレインは仕事の合間の時間を図書室やメディア室に使うことが多いようだ。数ある物静かな室内娯楽の中でも、映画鑑賞は彼女が最も好んでいる娯楽の一つである。彼女は映画鑑賞に対する造詣がかなり深い。
ウィスパーレインの映画鑑賞は、多くの批評家がそうであるように、鑑賞時に粗探しをしたり、評判を下したりするわけではない。代わりに、全身全霊を作品に浸して、作中人物の感情を味わうのである。感情豊かな放浪医師は、生まれつき繊細で鋭敏な感覚を有し、他者の感情への共感力が高いようだが、そのような特質は映画鑑賞時にも遺憾なく発揮される。彼女は強烈な感情のキャパシティのもと、素晴らしく味わい深い感想を執筆することが多いのだが、この映画レビューは艦内でとても好評で、多くの映画好きに映画鑑賞の参考とされている。
正規上映された映画を鑑賞するたびに、ウィスパーレインは記念として鑑賞券を残している。この習慣は放浪医師本人にとっては非常に大切なことらしく、保存されている鑑賞券一枚一枚が、彼女が忘れたくない記憶を物語っているだろう。
【権限記録】
一般人よりも脆い身体であること以外、本人の説明により、我々はウィスパーレインがエーギルの中でも極めて珍しい一族に属し、非常に特殊な体質であることを確認した。種族特性の影響により、この一族のエーギル人は身体が非常に弱く、肉体が耐え切れない環境下に置かれた時、あるいは重傷を負った時、彼らの身体は幼体に退行し、以前の記憶を失ってもう一度成長する。
これが数回の検査を経て、最終的に医療部が至った結論である。この一見奇抜な結果はウィスパーレイン本人による告白とも一致している。彼女が述べる「若返り」は、真の意味での不老不死ではなく、生物学的な分化、転移と退行である。
「死亡」のたびに記憶の欠落を伴うからこそ、ウィスパーレインは人と繋がりを持つことを恐れるようになったのだろう。自らの死と忘却が周りの人を傷つけることは繊細なウィスパーレインにとっては、耐え難いの一言に尽きるのだ。
昇進記録
傷つくことを恐れて逃げ出したいと思うのは、何もおかしくはない。
生物としての本能として、我々は痛みを恐れる。意志の力をもってその恐怖に打ち勝つ者もいるのだろうし、数々の苦難の中で麻痺してしまった者もいるのだろう。そうであったとしても恐怖を覚えることも、逃げ出すことも、何一つおかしくはないし、責められるべきではない。それは認めなければならないことだ。
しかし、たとえひたすら逃げ続けたとして、行くあてなどあるのだろうか。それで本当に痛みから逃げ出せる者などいるのだろうか。
幸い、ここには彼女に手を差し伸べる者がいて、彼女に自分の世界から踏み出してみようと思わせる相手もいる。
今足りないのは、ほんの少しの勇気だけかもしれない。
ボイス
ボイス(デフォルト) | |
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秘書任命 |
このレポートは全て任せてください。文字と関わる仕事ができるのは、嬉しいですから…… |
会話1 |
さっきあのスズランという子の誘いを断ったのは、まずかったでしょうか?みんなでお茶とか、そういうのは本当に苦手で…… |
会話2 |
私の身体は、大半の人よりも虚弱なのです。いとも容易く死に、過去を全て忘れ、幼体となり新たな生を迎える。「若返り」……なんて残酷な運命なのでしょう…… |
会話3 |
どんな記憶も、最後には泡となって消えます。苦しみも喜びも、忘れたくない過去も、いつの間にか私から抜け落ちていくのです。 |
昇進後会話1 |
よく覚えてはいませんが、いまだに私の血の中を流れているものがあります。海には気をつけてください、ドクター。あれは私たちを呑み込む黒き悪夢……恐怖そのものです。 |
昇進後会話2 |
時々興味が湧くのですが、ワルファリンさんのように本物の不老不死である種族の方は、生死と別れをどんな風に考えているのでしょうか。それらを思い悩み苦しむことがないのは、ただ苦しみに慣れ、麻痺してしまったからではないでしょうか? |
信頼上昇後会話1 |
ドクター、この花を、治療を受けてるあの子供たちに渡してくれますか?ええ、いつものように、ベッドの横に。……ありがとう、ずっと秘密を守ってくださって。 |
信頼上昇後会話2 |
ドクター、大変です、早くクロージャさんを呼びに行きましょう!ソーンズさんたちが廊下の水道管を爆破してしまったみたいで、ウィーディさんがものすごく怒っています!私もこの通りずぶ濡れです……え、私が楽しそうに見える?そ、そんなこと…… |
信頼上昇後会話3 |
映画を観る度に、残った半券を保存するようにしています。映画の内容を覚えていなくても、その残された痕跡が、私に教えてくれるんです。……ドクター、一緒に映画を観てくれますか?あなたと過ごした時間も、保存しておきたいんです。 |
放置 |
安らかに眠りなさい。ふふ、目が覚めた時、私のことは忘れているでしょうか? |
入職会話 |
私のコードネームはウィスパーレイン、一介の放浪医師です。もしよろしければ、私のことは同じ屋根の下で雨宿りをしているだけの旅人だと思って、お気になさらず…… |
経験値上昇 |
このように激しい戦いでは、恐らく……私は生き残れませんね。 |
昇進Ⅰ |
ありがとうございます。ですが、今まで通りで大丈夫です…… |
昇進Ⅱ |
一度の死では洗い流せない悲しみが、無数の糸のように私の肌に纏わりついている気がするんです……ドクター、過去の記憶を失ったことのあるあなたなら、この気持ちをわかってくれますか? |
編成 |
支援の仕事は任せてください。 |
隊長任命 |
私が隊長……ですか?ええ? |
作戦準備 |
しっかりついてきてください。あまり離れないで。 |
戦闘開始 |
皆さん、気をつけてください。自己防衛に気を配って。 |
選択時1 |
はい。 |
選択時2 |
注射の準備ができました。 |
配置1 |
負傷者はこちらに。 |
配置2 |
私が痛みを消し去ります。 |
作戦中1 |
まずは消毒から。 |
作戦中2 |
怖がらないで。 |
作戦中3 |
私の治療は痛くありませんよ。 |
作戦中4 |
この死のにおい、よく知っています。 |
高難度作戦クリア |
眠りなさい。全ての人が雨音に包まれ、美しい夢を見られますように。 |
★3で戦闘終了 |
これが彼らの物語の結末、悲劇の繰り返し…… |
★2以下戦闘終了 |
追撃は後にしましょう、まずは皆さんの治療をさせてください。 |
作戦失敗 |
ごめんなさい、私が皆さんの足手まといに…… |
基地配属 |
ここはとても静かです。雨の音が聞こえます。 |
タッチ1 |
えっ?び、びっくりしました…… |
信頼タッチ |
う、動かないでください!髪が絡みついてしまいました…… |
タイトルコール |
アークナイツ。 |
挨拶 |
今日は何をしましょうか、ドクター? |
逆理演算
痛みを和らげる / 龍門・氷雪地帯
脆弱な体を引きずって、ウィスパーレインはテラの多くの地を歩き渡った。様々な過酷な環境によって傷ついた人々を治療し、同時に風や砂・極端の寒暖から自身を守らなければならない。そして今、彼女は自らの経験とアーツを戦場の応急処置に持ち込みたいと考えている。例え彼女にとって、吹きすさぶ凍える風でも、敵のアーツが起こす爆発でも、戦場のすべては一瞬にして彼女の目を瞑らせるものであっても。
コーデ
デフォルト(昇進0)
オペレーターの普段着。
実用性は制服に劣る部分もあるが、オペレーターが最も着慣れているコーディネート。
デフォルト(昇進2)
昇進後調整された服装。
オペレーターの経験に基づき細部の改善が図られ、より作戦に特化したものとなっている。戦闘向きでありながら、オペレーターが着慣れている服装を極力再現した。
0011/III - 孤料峭
ウィスパーレインの私服。
0011ニューモデル/孤料峭。龍門の職人の手縫い仕立て。エーギル人の体形に基づいて通常の衣装製作工程に改良を加え、独特なボディラインが表現されている。配色はお客様により決められた。
寒風が音高くうなり万物は寂寂として、枯れ木の枝先を点と染む朱。
モジュール
ORIGINAL / ウィスパーレインの記章
ウィスパーレインは広範囲の治療を行うと同時に、有益な効果を付与することに秀でている。
外勤部門の決定に基づき
外勤任務においては医療オペレーターとして区分し、療養師の責務を担う。
特別に本記章を授与し、
その証明とする。
WAH-X / 使い込まれた救急箱
それはある雨の日でした。ひとりの若い旅人が我が家のドアを叩き、少し雨宿りをさせてほしいと、か細い声で言いました。
村に奇病が蔓延し、子供たちが一人また一人と病に冒されていたのもその時期です。うちのウィッキーも例外ではなく、奇病に苦しむ日々を送っていました。村人たちの間ではきっと魔族の巫術だろうという噂が広がり、みな固く戸締まりをして家に閉じこもっていました。ですが私たちは風が吹けば折れてしまいそうなほどの女性を、暴風雨の中で荒野へと追い返すことなどできず、仕方なく部屋に招き入れました。
その方はウィッキーの様子を一目見ただけで異常に気がつきました。私たちに詳しい症状と村の状況を訊ねた彼女は、自身が放浪医であることを明かしました。
「巫術やアーツの類いではなく、病気の一種です。土地や水源が汚染されたことで、まずは子供たちが病気にかかってしまったようです。毒素が蓄積されていけば、いずれ大人たちにも症状が出てしまいます。」
彼女はそう言うと持っていた救急箱を開き、慣れた手つきで薬剤の調合を始めました。
「私にできるのはあくまで応急処置です、申し訳ございません。このような病気の場合、汚染源から離れ、長期的な投薬により徐々に体を整えるのが唯一の治療法です。可能であれば、村人の皆様にお伝えいただき、移住を検討していただけると。」
「だがここは俺たちの故郷なんだ。」
夫が心配そうに言いました。
「仮にこの土地が本当に病気の原因でも、俺たちはここから離れてどこで暮らせばいいんだ?」
お医者さんはそれ以上は語らず、黙々と調薬を続けました。
翌日は晴れました。玄関前で、ひっそりと去ろうとしているお医者さんとばったり会いました。ドアにはどこにでも咲いているような野花が、まだ摘んで間もない様子で飾られていました。それを目にした瞬間、頭の奥で眠っていた記憶と、目の前のお医者さんの姿が重なりました。
「お医者さん、前にお会いしたことがありましたね。今やっと思い出しました。」
「まだ私たちが移動都市の周辺にある村に住んでいた頃です。みんなの病気を診てくださったのと、まだ子供だった私たちにこうやって花を摘んできてくださったのを覚えています……私はいつもカーテンの陰からこっそり見ていました。」
「もう何十年も前になりますね。実はあれから母が鉱石病に感染してしまい、追い出されてここに流れ着いたんです……私もすっかり年を取りましたし、もう顔を見ても分からないでしょうね。ですが、お医者さんはあの頃と全く変わらない様子で……」
私は心からの感謝を伝えようとしました。当時は高熱に苦しんだ私を救い、今は私の子供を助けてくださったのですから。しかしお医者さんは呆然とした表情の後、まるで泣き出してしまいそうな程に悲しい顔をしました。
「ごめんなさい、どうか……どうかそれ以上は仰らないでください。私のことなどもう忘れていただいて結構ですから。」
印
ウィスパーレインの潜在能力強化に用いられる。
古びた映画の半券。確かにあの日々があった証し。日焼けして黄ばみ、表面のインクが所々消えていて文字は読み取れない。
指名券採用
もっと近くにいらしてください、怖がらなくて大丈夫。
放浪医師・ウィスパーレイン、穏やかさと孤独が同居する。
紹介文
省略
登場ストーリー
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