クロスギア

ページ名:クロスギア

登録日:2022/05/31 Tue 18:09:39
更新日:2024/06/18 Tue 13:55:02NEW!
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使い手の魂が魔導具と共鳴することがある。それを奇跡と呼ぶ。





クロスギアとは、「デュエル・マスターズ」におけるカードタイプの一種。



概要


DM-14「転生編 第1弾」から登場したカードタイプ。クリーチャー、呪文に続く第三のカードタイプである。
転生編戦国編においてメインギミックとして扱われる。


イラストは基本的には何らかの武器の形となっていて、フレーム枠が五角形になっている。
また、イラストではクロスギアを使っている人型の黒いキャラクターが描かれていることが多いが、このキャラクターは《エンハンスメント》という名前の存在らしい


バトルゾーンのクリーチャーに「クロス」という形で装備することによって、そのクリーチャーに能力を与えるという特殊なカードである。
クロスギアをバトルゾーンに出す行為は召喚ではなく「ジェネレート」と呼び、装備することを「クロス」と呼ぶ。
ジェネレートは基本的にはクリーチャーと同様の形でコストを支払う形式で出し、クロスする際もカードのコストを支払う。


クロスできるカードの枚数に制限はないため、1体のクリーチャーに複数のクロスギアをクロス可能。
そのため、やろうと思えばどんどんクロスギアをクロスして元のクリーチャーの原型が残らないような別物に「改造」できるということもクロスギアの面白さだろう。
既にクロスしたクロスギアもコストを支払えば別のクリーチャーに装備させられるが、その場合はクロス中だったクリーチャーはクロスギアを外すことになる。


クロスギアはクリーチャーではないため、基本的にクリーチャーを対象とした除去効果は受け付けず、クロスギアを対象とした専用の除去効果かカード指定除去を使う必要がある。
そのため比較的除去に対する耐性がある。現在はフィールドやタマシードといったバトルゾーンに残る新しいカードタイプへの対策についでのように巻き込まれるが……


因みに登場当初のコロコロでの解説記事や原作漫画、アニメそして公式ルールブックの解説でクロス状態のクロスギアはクロスしているクリーチャーの下に名前が見えるようにして置いていたため、そのように置くのがルールで定められていると思っている方もいるかもしれないが、実はルールだと「カードがわかるようにクリーチャーの下に置く」としか定められていない。
2023年現在においても大体のプレイヤーは過去の描写(と、カード指定除去でコストを確認しやすいように)に倣ってクリーチャーの下に名前が見えるように置くのが主流だが、極論クロスしている事がわかりさえすればどのように置いても構わなかったりする。


アニメの『デュエル・マスターズWIN 決闘学園編』で久々に登場した時は「テキスト欄が見える」ようにクリーチャーに重ねていたが、これも誤りではない。
が、コストが確認し辛くなるので最低限コスト欄が見えるように置いた方が良い。


細かいルール


  • クロスギアの踏み倒しについては「コストを支払わずにバトルゾーンに出す」と記述されている場合はジェネレートとしては扱われない。「コストを支払わずにジェネレートする」と記述されていればジェネレートとして扱われる。このへんはクリーチャーの「召喚」と「バトルゾーンに出す」の違いに似ている。

  • クロス中のクロスギアは「下に置かれているカード」や「カードに含まれているカード」とは別物の独立したオブジェクトとして扱う。そのため、メテオバーン等「下に置かれているカード」を指定する効果などの対象にはならず、「含まれているカード」にはカウントされない。テキスト的にややこしいので要注意。
    • そのため、「クリーチャーを指定するカード」の影響を受けない。例としてクロスギアをクロスした状態のクリーチャーが「クリーチャー指定の除去」を受けた場合クリーチャーのみがゾーン移動を行い、クロスギアは非クロス状態となってバトルゾーンに留まる。似たような装備カードのオーラとは明確に異なる挙動を取るので要注意。
  • G・リンク中のゴッドや覚醒リンク中のサイキック・クリーチャーがクロスギアをクロスしている状態で除去を受けた場合、場に残るクリーチャーがクロスギアを継続してクロスすることになる。

  • 進化クロスギアはクリーチャーにクロスしているクロスギアも進化元に出来るが、その場合進化元のクロスギアのクロス中という状態をそのまま受け継ぐ。つまりクロス分のコストを踏み倒せる。

主なカード


デモニック・プロテクター R 闇文明 (1)
クロスギア
これをクロスしたクリーチャーが破壊された時、カードを1枚引いてもよい。

最軽量のクロスギアの1枚で、クロスしたクリーチャーの破壊時に任意で1ドローできる。


除去されにくいクロスギアの性質もあってハンドアドバンテージを稼ぎやすく、自壊を得意とする闇文明の戦法を活かしやすいクロスギア。
闇の1コストクロスギアとしては《クエイク・スタッフ》に劣ると見られることが多いが、コロコロコミックのプロモーションカードだったことから使用した人は多いと思われる。


バジュラズ・ソウル SR 火文明 (5)
クロスギア:このカードをバトルゾーンに置く。クリーチャーにクロスするには、このカードのコストをもう一度支払う。そのクリーチャーが離れても、このカードは残る。
これをクロスしたクリーチャーのパワーは+2000され、シールドをさらにもう1枚ブレイクする。
これをクロスしたクリーチャーが攻撃する時、相手のマナゾーンからカードを2枚まで選び、持ち主の墓地に置いてもよい。

クロスしたクリーチャーに追加ブレイク能力とパンプアップを施し、更に《超竜バジュラ》と同様のアタックトリガーによる任意でのランデス効果を与える。


クロスギアとしてはコストが重い部類だが、それを考慮してもなお非常に強力なスペックを持っているクロスギアの中でも最強候補の1枚。
場から離れにくいクロスギアの性質から次々と場にランデス要員を準備できるようになるため、流れさえ良ければ元ネタを軽く上回る厄介さを発揮する。


環境で成果を残し続け、戦国編ではサムライの登場でジェネレートが容易になったことを受けて殿堂入りとなった。
近年はインフレによるゲームスピードの高速化で付いていけなくなったことから殿堂解除論も出ているが、腐ってもランデス効果を与え続けられるカードであることから解除されないという見方も強い。


ロード・オブ・レジェンドソード VR 自然文明 (5)
クロスギア
これをクロスしたクリーチャーは「W・ブレイカー」を得、これをクロスしたクリーチャーよりパワーが小さいクリーチャーにブロックされない。
これをクロスしたクリーチャーに《クイーン・オブ・プロテクション》もクロスされていれば、そのクリーチャーはシールドをさらに2枚ブレイクする。

クイーン・オブ・プロテクション VR 光文明 (5)
クロスギア
これをクロスしたクリーチャーのパワーは+4000され、「ブロッカー」を得る。
これをクロスしたクリーチャーに《ロード・オブ・レジェンドソード》もクロスされていれば、そのクリーチャーのパワーは+4000のかわりに+12000される。

互いをクロスすればクロス時の追加効果を更に補強するという珍しい性質を持ったクロスギア。
2つのクロスに成功した際のスペックは「+12000のパンプアップ、疑似Q・ブレイカー、最低でもパワー12000以下にブロックされない」という派手なものとなる。


しかし、能力こそ派手でもじゃあ強いのかと言われるとかなり微妙と言うしかないのが現実的な評価。
5コストのクロスギアの時点でジェネレートやクロスに負担がかかるのに、それを2枚も同じクリーチャーにクロスさせることはクロスギアのサポートを使っても困難を極める。
この2枚をクロスさせるのに労力を費やすならば、もっと重量級のクロスギアや進化クロスギアのクロスにチャレンジした方がまだ見返りもあるだろう。


むしろ2つクロスさせるよりかはどちらか単体だけで使ったことのある人も多いのではないだろうか。


種類


▽S・トリガーX所持クロスギア

マキシマム・ディフェンス UC 水文明 (4)
クロスギア
S・トリガーX
クロスギア
これをクロスしたクリーチャーのパワーは+5000され、「ブロッカー」を得る。
これをクロスしたクリーチャーは攻撃することができない。

クロスギア版S・トリガー「S・トリガーX」を所持するクロスギア。
S・トリガーXはクロスギアを無料でジェネレート可能なだけではなく、クリーチャーがいれば任意で無料のクロスが可能。


カウンターで発動できればクロスギアの弱点である消費コストの多さを一気にカバーできる点が強み。
比較的スペックが強力な物が多いため、クロスギアの中で見れば環境でも見かけたカードは多い。
一方でクリーチャーが場にいない状態ではS・トリガーXが発動しても防御札にはなりにくいという弱点がある。


ちなみにシールドゾーンにあるクロスギアが他のカードの効果でS・トリガーを得ても、行えるのはジェネレートまででクロスはできない。
これはS・トリガーを得ていてもS・トリガーXを得ているわけではなく、クロスまでできる能力はS・トリガーXにしか無いためである。


▽クロスしなくても効果を発揮するクロスギア

ノーブル・エンフォーサー R 水文明 (4)
クロスギア
これをクロスしたクリーチャーは、パワー2000以下のクリーチャーに攻撃またはブロックされない。
このカードがどのクリーチャーにもクロスされていない時、パワー2000以下のクリーチャーは攻撃もブロックもできない。

DM-16「転生編 第3弾 魔導黙示録」で登場したタイプのクロスギア。
クロスしていない時でも特殊な能力を持ち、クロス時と非クロス時で効果が変わるという2パターンの戦略が使える。


クロスしなくても使えるためにテンポを消費しにくく、クロスギアとしては珍しく単体でも機能しやすい。
クロスギアの強みである比較的除去されにくいカードタイプという部分も強みであり、一度場に出るとクロスされていない時の効果を半ば永久的に維持しやすいのも特徴。
ある意味後のフィールド系統やタマシードに通じるタイプのクロスギアとも言える。


非クロス時の効果が強力な能力に設定されているクロスギアが多く、このタイプのクロスギアも比較的評価が高い部類である。


なおクロスギアのクロスは別のクリーチャーに付けることはできても「外して誰にもクロスされてない状態」にすることはできないため、一度付けた場合クロスしたクリーチャーを除去しなければクロスされていない状態には戻せなくなる。
普通のクロスギアならまず気にしなくて良いが、このタイプのクロスギアは戦略上クリーチャーにクロスするかよく考える必要がある。


▽進化クロスギア

ツナミ・カタストロフィー VR 水/闇文明 (4)
進化クロスギア
進化:自分の水または闇のクロスギア1枚の上に置く。
これをクロスしたクリーチャーのパワーは+2000される。
これをクロスしたクリーチャーが攻撃する時、カードを2枚まで引く。その後、相手は自分自身の手札を2枚選び、捨てる。

クロスギアの上に重ねて出すクロスギアで、要は進化クリーチャーのクロスギア版。
DM-17「転生編 第4弾 終末魔導大戦」における「カタストロフィー」の名前を持つクロスギアのサイクルが有名だが、一応カタストロフィーではない進化クロスギアも存在している。


進化カードということもあって能力自体は派手に設定されていることが多く、(登場当時の基準で見れば)強力なスペックといえるものもある。
しかし、ただでさえ運用するのが面倒なクロスギアを進化させるという殊更に面倒な条件に加えて、進化元のクロスギアと進化クロスギアを用意するだけでデッキスペースを激しく消費するなどの無視できない欠点も目立つ。
そのため、環境で活躍した経験は現時点まで皆無というのが実情である。


DM-17における進化クロスギアについての詳細はこちらを参照。


▽サブタイプ所持クロスギア

影武者 ソウル・ブリンガー R 闇文明 (2)
クロスギア:サムライ
これをクロスしたクリーチャーのパワーは+2000される。
これをクロスしたクリーチャーが破壊される時、かわりに自分の他のクリーチャーを1体破壊してもよい。

サブタイプ(現在では種族として扱われる)を所持しているクロスギア。戦国編から登場したタイプで、大半がサムライを所持している。後にナイトを持つクロスギアも登場した。
サムライクロスギアはカードフレームも通常のクロスギアとは異なったデザインとなっており、通常のクロスギアと見分けも付きやすい。
他のサブタイプエレメントと同じで"枚"指定ならばカウントされるが"体"指定ならカウントされない。


▽侍マジック所持クロスギア

流牙 シシマイ・ドスファング VR 水/自然文明 (5)
クロスギア:サムライ
これをクロスしたクリーチャーのパワーは+6000され、シールドをさらに1枚ブレイクする。
これをクロスしたクリーチャーが破壊される時、墓地に置くかわりに自分の手札に戻す。
侍マジック(このカードをジェネレートした時、バトルゾーンに自分のサムライ・クリーチャーがあれば、自分の山札を見る。その中から《流牙 シシマイ・ドスファング》を1枚選び、コストを支払わずにバトルゾーンに出してもよい。その後、山札をシャッフルする)

クロスギア専用のキーワード能力「侍マジック」を所持しているクロスギア。現時点で《流牙 シシマイ・ドスファング》のみ存在する。


ジェネレート時にサムライ・クリーチャーが場に入れば同名クロスギアを山札から展開できるという、名前の通りナイト・マジックをサムライ版に改変したような能力を持つ。
ただし、この能力で出したクロスギアはジェネレート扱いでは出されないため、連鎖的に展開しないように設計されている。


▽フリー・クロス所持クロスギア

炎水剣オンセン・サバキ P 水/火文明 (4)
クロスギア
フリー・クロス:このカードをバトルゾーンに置く。このクロスギアを、コストを支払わずにクリーチャー1体にクロスしてもよい。そのクリーチャーがバトルゾーンを離れても、このカードはバトルゾーンに残る。
このクロスギアをバトルゾーンに出した時、バトルゾーンにあるクロスギアを1枚選び、持ち主の墓地に置く。
このクロスギアをクロスしたクリーチャーが相手のシールドをブレイクした時、相手のパワー3000以下のクリーチャーを1体破壊する。その後、カードを1枚引いてもよい。

場に置いた後、コストを支払わずにクリーチャーにクロスさせることができるクロスギア。現時点で《炎水剣オンセン・サバキ》のみ存在。


クロスギアの難点であるクロス時のコストが発生しないため、場にクリーチャーさえいれば疑似的な自動クロスが行われると考えても良い。
この能力の登場時期はエピソード2であるため、この辺りの環境速度からクロス時のコストを無視しても良いという考えが開発陣にも出ていたことが推測できる。


▽サイキック・クロスギア

次元のイモータル・ブレード R 闇文明 (4)
サイキック・クロスギア
クロスギア
これをクロスしたクリーチャーが攻撃する時、クリーチャーを1体、自分の墓地から手札に戻してもよい。
このカードがどのクリーチャーにもクロスされてない時、すべてのクリーチャーに「スレイヤー」を与える。(「スレイヤー」を持つクリーチャーがバトルする時、バトルの後、相手クリーチャーを破壊する)
裏面⇒《次元のノーブル・エンフォーサー》

超次元ゾーンに設置されるタイプのクロスギア。DM22-EX1「黄金戦略!!デュエキングMAX 2022」から登場した。
両面がそれぞれ異なるクロスギアになっているタイプと片面がクリーチャーになっているタイプという2種類に分類される。
片面がクリーチャーのタイプは基本的な超次元呪文で呼び出せるが、両面がクロスギアのタイプは超次元ゾーンからクロスギアを呼べる能力のカードを使わなければならない。
ドラグハート・ウエポンの性質に似ているが、クロスギアなので装備する相手に制限はない。


クロスギアに関連する能力


アクセル

メタルカオス・ドラゴン VR 火文明 (7)
クリーチャー:アーマード・ドラゴン 6000
アクセル
AC:このクリーチャーがこのターンはじめて攻撃する時、攻撃の後、このクリーチャーをアンタップする。
W・ブレイカー

クロスギアをクロスすることで能力を追加できるという能力。詳細はリンク先参照。


▼スーパー・アクセル

封魔ラセツ・コロンゾン UC 水文明 (5)
クリーチャー:グランド・デビル/サムライ 3000+
スーパー・アクセル(バトルゾーンにある自分のクリーチャーにクロスギアがクロスされている時、このクリーチャーは次のS-AC能力を得る)
S-AC-このクリーチャーのパワーは+3000され、「W・ブレイカー」を得る。

アクセルの上位版で、スーパー・アクセル所持者以外のクリーチャーにクロスギアをクロスしていてもアクセル効果が得られる。


《封魔ラセツ・コロンゾン》のみが所持しているが、よりによって《コロンゾン》はアクセルで得られる能力の内容がイマイチなので評価が低い。スーパー・アクセル自体は良い感じの能力なのに…。


侍流ジェネレート

グランドクロス・斬鉄・ドラゴン P(R) 火文明 (6)
クリーチャー:アーマード・ドラゴン/サムライ 6000
侍流ジェネレート
自分のクロスギアをバトルゾーンに出した時、「ブロッカー」を持つ相手のクリーチャーを1体破壊してもよい。
W・ブレイカー

能力を所持するクリーチャーが場に出た際に手札からクロスギアを踏み倒せる能力。詳細はリンク先参照。
ジェネレート時のコストを消費する手間を減らせるため、クロスギアデッキを使う際には高確率で頼ることになる実質的なクロスギアの介護必須要員。
戦国編の高コストサムライならついでのように持ってると思いきや実は意外と持ってる奴が少ない。


クロスギアメタ


マーシャル・ロー UC 光文明 (2)
呪文
S・トリガー
バトルゾーンにある相手のクロスギアを1枚選び、持ち主の墓地に置く。

クロスギアの登場に伴ってクロスギアを除去する能力を持ったカードも少なからず登場している。
今でこそクロスギアの除去はカード指定除去を使えば難しくもないが、転生編当時で言えばクロスギアを除去するにはこのようなカードに頼らなければ退かせる可能性が薄かったのである。
不死鳥編以降ではカード指定除去が多少は登場していたが、全体で見れば少なかった。そのため、クロスギアを再度フィーチャーする戦国編に入ると再び少数ではあるがこの手のカードが姿を見せていた。


と言ってもクロスギア自体があまり環境で使われなかったため、この手のメタカードが使われることはなかった。
クロスギアが使われなければ腐るカードが非常に多かったため、腐るくらいならクロスギア対策など考えない方がマシだったのである。
数少ない環境クラスで使われたのは《龍神メタル》や《永遠のジャック・ヴァルディ》など、クロスギア除去以外にも強力な効果を持っていてクロスギアを見かけた場合はついでに使える臨機応変さを持ったカードだった。


エピソードシリーズ以降はカード指定除去が多数登場したことでクロスギア除去も以前より容易になったため、一層この手のカードを投入するメリットは失せた。
よくクロスギアは悲惨だと言われるが、メタカードは存在意義がメタ対象に依存する以上この手のカード群はクロスギア以上に悲惨であると言える。


評価と歴史


転生編

聖拳編における多色や進化Vの登場でインフレが進んだ次のシリーズで登場するクロスギアは、当時はデュエマを新たな段階に進める新ギミックとして紹介された。
ところが、いざ大きくプッシュされる形で登場したクロスギアは思ったよりも成果を残すことが出来なかった


理由としてはクロスギアのシステム自体に一定の問題点が存在したことが否定できないだろう。
ジェネレートに加えてクロスにまでコストを要求する装備システムはテンポを大きく遅延させ、転生編時点のゲームスピードでも遅かった。
また、一部のカードを除いて単体では機能しないクロスギアは40枚のデッキのスペースを圧迫するため、使用者に一定の構築力やプレイング技術が求められるという点もあった。


結果として転生編で一番目立ったのは《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》であり、しばらくの間「サファイア地獄」が開幕した。
転生編自体商業的な面でも調子がよろしくなく、結果としてクロスギアに負のイメージを付ける結果となってしまった(ただし、転生編の不振はクロスギアだけの問題ではない)。


ただ勘違いされがちではあるが、クロスギアが「全く」使われなかったかというとそれはまた事実とは異なる。
1コストやS・トリガーX所持クロスギアなどのコスト負担が少ないクロスギア、《ノーブル・エンフォーサー》を初めとするクロスしなくても効果を発揮するクロスギアなどは見かける機会もあった。
特にクロスギアにおけるコストの負担を考えてもずば抜けたスペックを持っていた《バジュラズ・ソウル》は登場直後から活躍し、環境で暴れた数少ないクロスギアとなった。


転生編の次シリーズである不死鳥編とその直接の続編となる極神編ではクロスギアは一切登場しなかった。
このような事情からクロスギアを使うにも対策をするにも転生編のカードが必須となった*1ため、良くも悪くもある意味転生編に一種の需要は与えることになる。
しかし、不死鳥編時点で《霊騎ラグマール》のフレーバーテキストにてクロスギアがいずれ復活する可能性があることを示唆するかのような文章があり、それは実現することになる。


戦国編

長きに渡って沈黙していたクロスギアだったが、戦国編における新種族サムライの基本戦略として復活を果たした。
サムライにはクロスギアの弱点であるコスト負担と転生編よりもインフレした環境に対応するため、ジェネレート分の負担を消す踏み倒し効果「侍流ジェネレート」も用意された。


ついに環境でも本格的に使われるかと思われたクロスギアだったが、結局戦国編でも転生編同様に「一部のみが環境に姿を見せて、後は良くてファンデッキ」という状況は改善されなかった。
侍流ジェネレートを活かしてもなおクロスギアのコスト問題は完全には解消されず、環境レベルのゲームスピードには付いていけなかった。
更なる問題点としては戦国編におけるサムライクロスギアは転生編のクロスギアとスペック的には大差がなく、全体的に見るとほとんどインフレしていなかったというのも挙げられるだろう。


背景ストーリーの設定とは逆に、サムライのライバルであるナイトのナイト呪文と「ナイトマジック」の高評価とは対照的に沈んでしまったと言える。
どうしても用途が限定的になるクロスギアと広く使われる呪文は一概に比べられないともフォローしてやれなくもないが…。


擁護するならば前述した通り全く使われていなかった訳でもなく、一部のクロスギアを用いたサムライデッキは一定の評価を受けている。
《維新の超人》関連のデッキや《竜装 ザンゲキ・マッハアーマー》を中心とする【武者ワンショット】などのデッキはある程度の強さと根強い人気を誇る。
転生編環境で活躍した《バジュラズ・ソウル》は侍流ジェネレートによって大幅な強化を受け、ついにクロスギア初の殿堂入りを果たした。
また、戦国編末期に登場した《至宝 オール・イエス》はサムライクロスギアの中では突出した性能であったことから関心を集め、後々出世していくことになる。


戦国編を最後にクロスギアがメインギミックとしてプッシュされることは無くなり、次シリーズの神化編では新規クロスギアが少数登場するに留まった。
覚醒編以降は基本拡張パックにおいてクロスギアは全く姿を見せなくなり、環境のインフレも重なって所謂「冬の時代」へと進む…。


エピソードシリーズ

クロスギアは新規に恵まれずに大半は使われることもなかったが、エピソード2環境では《至宝 オール・イエス》を用いたデッキ【オール・イエス】が環境で大活躍を果たす。
台頭の理由としてはエピソード1から登場した新型マッドネスをすり抜けられるハンデスだった点やクロスギアがメタられにくいという性質を活かした点、デッキ自体がカードプールの増加で一定の完成度に到達した点が挙げられる。
クロスギアデッキとして孤軍奮闘と言わんばかりに活躍していた【オール・イエス】だったが、エピソード3以降は環境の第一線から脱落し、徐々に姿を消していった。


◇冬の時代

ドラゴン・サーガにおいてドラグハート及びドラグハート・ウエポンが登場するが、性質的にクロスギアと似た部分がある。
そのため、クロスギアの反省を活かして考案されたシステムと言われることがある。


そしてドラゴン・サーガ以降ドラグハートなどの台頭に伴い、エピソードシリーズまでは少数に留まっていたカード指定除去が増加し普及。
クロスギアもカード指定除去で退かせるため、クロスギアの長年の強みだった除去されにくいというアドバンテージは薄れていくことになった。
無論現在でも除去されにくいと言えば除去されにくいのだが、クロスギア系のデッキは環境の穴や相手の意識外を突くような所謂地雷系デッキとしての活躍の可能性を減らされてしまった。


超天篇ではクロスギアやドラグハートに続くクリーチャーに装備するカードとしてオレガ・オーラが登場。
こちらもクロスギアと多少似た部分があり、背景ストーリーでもクロスギアとの類似性が取り上げられている。
ただし、オレガ・オーラは超GRの大失敗に巻き込まれる形で公式に失敗ギミックとして認定されるなど、ある意味クロスギアよりも悲惨な末路となった。


このようにクロスギアは特別拡張パックにおいてちょくちょく新規が登場しているが、これと言って目立った存在感は発揮していない。
それどころか何故か転生編クロスギアのスペックを普通に下回る地雷スペックの新規クロスギアが出てくるため、ファンデッキ要員としてすら使えないパターンが目立つ。


侵略や超次元系がプッシュ終了後も定期的に強力な補強を貰う一方で、強力な新規が出てこないクロスギアの扱いに対して開発陣を批判する声は少なくない。
この状況については「そもそものシステムが高速化に付いていけない設計なので本音としてはまともに強化をする気がない」「クロスギアに関しては安易な補強を開発が恐れている」など、様々な見方(邪推とも言う)がある。
「評価の高かったクロスせずに効果を発揮するタイプのクロスギアの新規を出せば良いのではないか?」という意見もあるが、これに対しても「フィールド系カードやタマシードの存在意義を揺るがす可能性があるので出さないのではないか」とする説もある。
フォローするならば《ボルベルグ・勝利・ドラゴン》や《ミロクの弟子 ニョライ》などの強力なクロスギア関連のカードは出ており、クリーチャー面に関しては少なからず強化はされている。


ゴッド・オブ・アビスでは、DM22-EX1にてついに超次元ゾーンを用いたサイキック・クロスギアが登場するなど、大幅なテコ入れが行われた。
《ボルベルグ・龍覇・ドラゴン》などのかなり強力なサポートカードを得た反面、サイキック・クロスギアは直接呼び出せるクリーチャーも限られる劣化ドラグハート・ウェポンと言わざるを得ないギミックになっている上、転生編時代のクロスギアをそのままサイキック化する単純な手法や従来のクロスギア関連カードとの噛み合いの悪さ、既存のクロスギアを強化していないことに対する批判があるなどクロスギア自体は相変わらず微妙……というか新規に関してはぶっちゃけ《ボルベルグ・龍覇・ドラゴン》が強いだけという指摘も少なくない。
同じパックでヤケクソ染みた強化を施されたウェーブストライカーとサバイバー*2と一応ダイナモらと比べると、クロスギアに対するテコ入れは迷走している状態にあると言っても過言ではない。


◇アビスレボリューション

アビスレボリューションでは新たにエレメント除去という概念が追加され、これまでクロスギアの長所であった除去のされにくさが崩れて間接的に弱体化するという死体蹴りのような扱いを受けていた。
そんな中、DM23-EX1ではサムライ関係で新規クロスギアと関連クリーチャーが収録される事が発表されており、今度こそ実用的になる事が期待されていた。
発売前に発表されていたカードには目玉ビクトリーの最軽量侍流ジェネレートと除去持ちかつサポート豊富な《ボルメテウス・武者・ドラゴン「武偉」》、除去とドロー、更にアーマードかサムライカードを踏み倒しを行えるコスト5ドラゴン《ヴァルキリアス・武者・ムサシ「弐天」》、クロスギアも出た時と攻撃時にサムライ・メクレイドを行え、サムライならタダでクロスできる《竜牙 リュウジン・ドスファング》といえ中々強力なカードが発表されていたものの、クロスギアが環境で活躍する事が少なかったため他の新規パワーカードに注目が集まっており、「まぁそこそこ強いよね」くらいの評価だった。
発売日が近づくにつれてコスト軽減持ち軽量クロスギア《竜装 ゴウソク・タキオンアーマー》や出した時に最大3枚ドローできる《天装 タイショウ・アームズ》の収録が発表されたが、それでも大方のプレイヤーは「ガチデッキともそれなりに渡り合えるファンデッキにはなれるかな?」ぐらいの認識だった。
……が、一部のプレイヤーは既に気付き始めていた。


「これ展開力と爆発力やばくね?」


そう、あらゆるクリーチャーが踏み倒し効果を持つようになり、出たカード次第で更に連鎖して、それが最速3ターン目に行えるというのは、想定以上に強かった
そして迎えたDM23-EX1の発売初週、ある兵が【赤白サムライ】をCSに持ち込み下馬評を覆し見事入賞。このニュースは瞬く間に全国のプレイヤーに知れ渡り、「もしかして【赤白サムライ】強いのでは?」「まだ発売初週だからあてにならない、わからん殺しのまぐれ勝ちだろ」等様々な意見が飛び交う。
しかし、その翌週もそのまた翌週も全国の猛者によって【赤白サムライ】の入賞報告は挙がっていた。
結果として《絶望神サガ》が猛威を振るう世紀末環境でも十分なデッキパワーを発揮し、クロスギアを搭載した【赤白サムライ】は悲願の環境デッキ入りを果たしたのだった。
「強化されてるのクロスギアじゃなくてサムライじゃん」と言ってはいけない。確かに既存のクロスギアの立場が向上したわけでもないが……




デュエル・マスターズ プレイス」版


流楯 スプラッシュ・ディフェンサー C 水文明 (2)
クロスギア:サムライ
クロス[水(1)]
これをクロスしたクリーチャーは「ブロッカー」を得て、種族にサムライを追加する。

デュエプレでは転生編に該当する時期DMPP-06「超獣の転生 -INVINCIBLE RAGNAROK-」において登場しなかった。
背景ストーリーもクロスギアが存在しない前提に改変されており、「あまりにも扱いにくいカードタイプ故に抹消されたのではないか」という噂も出ていた。


ところが、戦国編に該当するDMPP-10「戦国武闘会 -SAMURAI X KNIGHT-」にて収録を果たしたことでクロスギアを好むファン達を安堵させた。
デュエプレではバトルゾーンの上限設定から7枚以上カードがあるとジェネレート不可能になる仕様となっている。
更に最大の特徴として、クロス時のコストが所持している文明の数に応じるように改変されており、大体のクロスギアが1コストでクロスできるようになっている。
このクロスに関する仕様は、後にTCG版でも一部のクロスギアに実質逆輸入の形で実装されている。
また、わかりやすくするためか全てのクロスギアがサムライ持ちになり、元々持っていなかったクロスギアもサムライ仕様でリメイクされている。
……と思いきや、DMPP-12「太陽の神歌 -NEXT EVOLUTION-」で普通にサムライじゃないクロスギアが実装された。


TCG版よりも比較的使いやすいことやカードプールの違いから、しばらくの間環境でもクロスギアを見る機会は多かった。
特に《竜装 ザンゲキ・マッハアーマー》はDMPP-10環境で大暴れし、各ドラゴンデッキに積極的に採用された。


背景ストーリー


背景ストーリーでは定期的に世界を滅ぼそうとする面倒なアイテムとして姿を見せる。


◆神歌創世記

原初の超獣世界の支配者のファイブ・オリジン・ドラゴンは、「蒼狼」を名乗る一族に敗れ去って世界の支配権を奪われた。
その直前、オリジンによる文明分割事業の影響を受けなかった土地である仙界に住む《仙界一の天才ミロク》という存在は《天龍神アークゼオス》から「《炎龍神ヴォルジャアク》の生み出した兵器をどんな超獣でも扱えるようにする」という依頼を受けて研究を行っていた。
その研究の成果こそが「魔導具」、後にクロスギアと呼ばれる存在だったのだが、完成を前に依頼主であるアークゼオスはそれを見ることなく封印されてしまった。


アークゼオスが消えた後もミロクは魔導具に関する研究を続行することを決定し、結果としてアークゼオスやミロクは後の世における世界滅亡までの戦争「終末魔導大戦」の遠因となった。


転生編

聖拳編におけるの対決から200年後の超獣世界では、各文明の復興の達成と同時に文明間争いがまたもや開始する。
かつての英雄の転生や五大王が残した遺産の捜索などが行われる中、古代遺跡に眠る魔導具が発見されたことでクロスギアとして運用され始める。
多くのクリーチャーがクロスギアの存在を求め始め、一部の文明ではクロスギアの扱いに長けた種族も登場した。


転生編以前の人物と思われるモナーク家次男《ダークモナーク》は魔道機に関する秘書を残していたが、それを《骨食怪人ボーンリーパー》に食われたことで知識が受け継がれていった。
火文明はかつて《英霊王スターマン》に粛清された《超竜バジュラ》の力を宿した《バジュラズ・ソウル》の開発にまで成功する。
光文明のコスモ・ウォーカーの間では、《仙界一の天才ミロク》が魔導具に更なる力を与えたことでついに失われた秘技は復活したという情報も入っていた。


クロスギアの研究でリードしていた光文明と火文明だったが、光文明は仙界を汚染したことで発生したドラゴンの襲撃によって被害を追う。
その間に各文明は覇権を狙って懸命にクロスギアの開発を続け、魔導具への畏敬を忘れたクリーチャー達によってクロスギアの性能は発展を続けた。
しかし、魔導具の力は既に地軸を歪ませて重力を崩壊状態にしていたことに気が付いた者はいなかった。


やがて過激化する開発競争の末に発掘された五つの魔導機械「カタストロフィー」が登場した。
各文明は競ってカタストロフィーを戦場に投入したが、あまりにも強力すぎたカタストロフィーの力は暴走して大地やが崩壊していく。
最終魔導具の恐ろしさは使うまで誰も分からなかったが故に、全ての生命がただ呆然と立ちつくすしかなかった。


生命の危機を感じた各文明ではクロスギアの処分やカタストロフィーへの抵抗が発生し、光文明の上層部は暗い未来を予言で察して絶対防御体制で同胞を切り捨てての生存を図る。
しかし時は既に遅し、暴走を続けるクロスギアが衝突したことによる膨大なエネルギーによって時空の裂け目『ユニバース』が出現。
ユニバースはブラックホールのように超獣世界を飲み込んで一部の地域を残して世界を崩壊させ、カタストロフィーもユニバースによって破壊された。


クロスギア同士の戦いは十分に星を砕くだけの力を持っていたが、幾つかのの犠牲と引き替えに最悪の事態だけは免れることになる。
生き残った者は、本来は禁忌と扱われていた土地だがユニバースの吸収から逃れた東方血土への移住を決断。
激変した世界でクリーチャーは生存競争や生態系の変化をしながら一万年の時を過ごし、ユニバースからフェニックスが侵略者として現れる世界で次世代の文化が築かれることになる。


謎の大爆発から始まった5文明の戦いの最期の戦いは、興奮と共に「終末魔導大戦」と呼ばれることになる。


クロスギアは再び恐怖の対象となり、時間が経過するに連れて忘れ去られて魔導具は世界から姿を消した。
だが、それが未来永劫続くかどうかは誰も知らない。


戦国編

平和となって戦国武闘会が開催されるようになった世界だったが、ミロクの弟子を名乗る《ミロクの弟子 ニョライ》というスターノイドがサムライに魔導具の製法を伝えてクロスギアを与えた。
サムライはクロスギアを得て使いこなしたことで戦国武闘会では多くの実績を得ていくことになる。
戦国武闘会では対立するサムライとナイトの両陣営をミロクが技術提供で支援していた。


ミロクは《超銀河弾 HELL》・《超銀河剣 THE FINAL》・《超銀河槍 THE END》という3つの超強力な魔導具を用意していた。
これは超強力な兵器と言ってもカタストロフィーのように次元を破壊するレベルの兵器ではなかったのだが、何と超獣世界の裏でパンドラ・スペースが次元の穴の開通を試みていたことで不運にも次元は脆くなっていた。
3つの魔道具が暴走した時にそれらを破壊するための「完全停止の矢」として《超銀河弓 ANOTHER》も用意していたが、こちらは相応しい使い手がいないというミスを犯す。


様々な勢力の実質的な戦争と化した戦国武闘会は過激化していき、決勝戦に進出した《超聖竜シデン・ギャラクシー》と《暗黒皇グレイテスト・シーザー》の戦いでは興奮したナイトとサムライそれぞれの陣営によって超銀河兵器が運び込まれる。
シデンは世界を壊しかねない超銀河剣の使用を躊躇したが、《暗黒王デス・フェニックス》の野望を持つシーザーは超銀河弾を乱射し、世界は荒廃と絶望に包まれる。
《終の怒流牙 ドルゲユキムラ》の支援を受けたシデンはついに超銀河剣の使用を決意し、シーザーと取り巻きのナイトを一気に両断して撃破したことで第百回戦国武闘会の優勝者となる。


しかし超銀河兵器の激突で怒流牙派閥のシノビは犠牲となり、更に超銀河弾と前述の次元の脆さによって時空の裂け目が生まれたことで古代の侵略者の襲来から悪夢のような戦乱の日々が続くことに…。
魔導具は再び世界を崩壊の危機に追い込む一因と化すのだった。


ドラゴン・サーガ

エピソード1における超獣世界とパンドラ・スペースが本格的に接触する物語よりも以前の時期、既にパンドラの存在を把握していたミロクはパンドラの空間をクロスギアの開発に利用する。
こうしてミロクは、魔導具をパンドラにおいて使用時にいつでも呼び出せるという発想でサイキック・クロスギアと魔導具を改良して魔導具と魂を共有できる超獣「魔導」を生み出した。
そして、パンドラ・スペースに置かれた魔導具がエイリアンに触られないように、ミロクは自身の配下である《魔導獣ギガントレット》を封じ込めて守護者とした。


ミロクはサイキック・クロスギアの性能を検証するため、戦国編の世界から第100回戦国武闘会に参加していた一部のサムライを無理矢理DS世界に召喚し、サイキック・クロスギアの力を与えて大会を行う。
この大会には《アカシック・ゼノン》が呼び出したウェーブストライカーなども参加するなど混沌としたバトルになったが、これが後世のレースとして繰り広げられる『デュエル・マスターズ』の第1回目大会だった。
呼び出されたサムライは元の世界に送還されることはなく、DS世界に根付いて後世にサムライの文化を伝達することになった模様。


ミロクは第一回大会のみで主催者の座を降り、その座を狙った《龍覇 ザ=デッドマン》がレースを乗っ取ることになる。
ザ=デッドマンは魔導具をドラグハートにする実験を重ねる中で、パンドラ・スペースのアンノウンと接触していたが、その事実はまだ誰も「知らない」。


ザ=デッドマンがDS本編にて死亡した後は『デュエル・マスターズ』は長らく開催されなかった。
ところがクロスギアの技術がドラグハートという別の技術を使った武具に流用されていることをミロクが知ったことにより、再び開催されようとしていた。


◆『謎のブラックボックスパック

超獣世界において《仙界一の天才ミロク》は別世界で覚醒した力である超GRの存在を把握した。
ミロクは後世に出現するサムライの特技である侍流ジェネレートを応用して流れを逆にした「クロスギアを出した時にGRの力で使用者を呼ぶ」というアイデアでクロスギアとGRの合体を構想する。
GRの力で既存のクロスギアが次々とミロクによって作り直されていくが、それらのクロスギアの性質は偶然にもオレガ・オーラに酷似していた。


また、《堕魔 ドゥザイコGR》を見てクロスギアの名称と同じ「魔導具」の名前を持ちながらも全く別の存在を知ったミロクは、新章世界への干渉へと動き出す。


王来篇

王来大戦の最中に出現したディスペクターの《禁時混成王 ドキンダンテXXII》の能力によって、十王世界では地中深くに眠っていた5つの進化クロスギアが暴走。
ディスペクターへと力を与えながら、全てのクロスギアと禍々しい融合という超常現象を起こして生命体のように動き出してしまう。
この現象はクロスギアのエキスパートであるミロクも確認したようだが、彼女ですらも流石に予想外の出来事だったようだ。


ちなみに、ドキンダンテの能力で様々な世界の出来事を起こしているという都合から、十王世界(新章世界)でクロスギアやカタストロフィーが出現した過去があるのかは不明なままである。


余談


  • 元ネタはMagic the Gatheringの装備品・アーティファクト。
    一旦コストを支払って出し、装備コストを支払って装備するという点は同様だが、デュエプレでの仕様と同じで装備コストが唱えるコストと別に設定されているのが特徴。複数の装備コストを持つものも存在する。
    既存カードタイプであるアーティファクトの派生なのでサポートを受けやすく、装備品限定の強力なサポートも存在するため、クロスギアと違って現在でも一定の存在感を保っている。



追記・修正は、クロスギアをジェネレートしてクロスしてからお願いします。


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  • あれ、唯一関節可動する97式改パイソンが手に入るパトレイバーの超合金じゃなかったの? -- 名無しさん (2022-05-31 18:30:14)
  • なんで装備と同じにしなかったんだろう… -- 名無しさん (2022-05-31 19:13:59)
  • いっそバトルゾーンを離れた時に強力な効果が発動する軽量クロスギアが出ればいいのに(カード指定除去が増えてるから -- 名無しさん (2022-05-31 19:17:08)
  • 遊戯王の儀式と同じで根本的にギミックとして破綻してるんだよね あっちは目ン玉飛び出すようなパワーカード作りまくってなんとかやっていけてるからデュエマの方もなんとか……ならんだろうな -- 名無しさん (2022-05-31 19:35:55)
  • ジュネレートした時にアドバンテージを稼げればまた違うのでは? -- 名無しさん (2022-05-31 19:48:51)
  • バジュラズはランデス自体公式がそんなに好きじゃないから放置され続けるだろうね……たぶん。 -- 名無しさん (2022-05-31 19:54:12)
  • 当時漫画で黒城が得体のしれないカード使い始めた!?って衝撃があって詳細を知ると、遊戯王の装備魔法がデュエマに来た!?と思い、実際使うとなんか使いにくい・・・って印象だったな。 -- 名無しさん (2022-05-31 20:13:58)
  • サムライ流ジェネレードって割と頭おかしい能力なのに全く強くないからな… -- 名無しさん (2022-05-31 20:37:01)
  • ↑手札にサムライ流ジェネレード持ちクリーチャーとクロスギア要求するしクロス分のコストは残るからな…そして軽いクロスギアなら踏み倒しから即クロスも狙えるけどサムライ流ジェネレード持ちより先に出した方が早い、重いクロスギアを踏み倒したいけどそうするとサムライ流ジェネレード持ちを出すまで手札で腐るし結局クロスするのは次のターンってなりがちだからな…マジでコンセプト自体が破綻してる。ANOTHERみたいに初めからジェネレードとクロスのコストが分かれてたらまだマシだったかも知れないのが… -- 名無しさん (2022-05-31 21:43:37)
  • 遊戯王の装備魔法と違ってクロスしてるクリーチャーが破壊されても道連れにならないのね -- 名無しさん (2022-05-31 22:09:00)
  • 因みに御馴染みの漫画 DUEL JACKでクロスギアについて解説する際にショーとマナトくんが戦国時代にタイムスリップしている.....( まさか、戦国篇が出るとは....。)。 -- 名無しさん (2022-05-31 22:39:31)
  • コスト1でも実質コスト2みたいなものなのでコストが増えれば増えるほど負担が普通のカードの倍かかるっていう -- 名無しさん (2022-06-01 00:17:33)
  • デュエプレでサムライじゃないクロスギアがでたのは12弾の太陽の神歌ですよ。 -- 名無しさん (2022-06-01 01:29:02)
  • 初期の頃にクロスドラゴンの他にも踏み倒しの手段増やしたりEXデッキから出せてデッキを圧迫しないシステムにしたりサーチが楽になってれば変わってたかもしれない -- 名無しさん (2022-06-01 01:52:49)
  • 龍解とは違うベクトル、遊戯王でいうところのユニオンみたいなクロスギアとか出たらどうだろうなぁ -- 名無しさん (2022-06-01 08:13:10)
  • ↑「普段はクリーチャーだが、クロスギアとして他のクリーチャーにクロスして強化することもできる」感じ? MTGでもほぼ同様の「換装」が最近出たし見込みはあるかも -- 名無しさん (2022-06-01 08:29:47)
  • 懐かしい、クエイクスタッフと飛行男での特攻がお気に入りだった。 -- 名無しさん (2022-06-01 15:51:28)
  • 一番現実的なのはクリーチャーとクロスギアのツインパクトなんだろうけど、そうなるとルールがすげぇめんどくさくなるのが目に見えてるのがな…… -- 名無しさん (2022-06-01 16:05:10)
  • 項目名、単に「クロスギア」だけだと同名の商品や他作品の用語などと区別できないので「クロスギア(デュエル・マスターズ)」とかの方がいいのではないでしょうか -- 名無しさん (2022-06-01 16:12:26)
  • デュエプレだとそんなに弱くないじゃんって思ってたけど紙の方だとクロスのコストもジェネレートと同一ならそら弱いわってなるなあ -- 名無しさん (2022-06-01 19:09:22)
  • ギャザだと装備カードは禁止カード連発してるのにな -- 名無しさん (2022-06-01 22:29:58)
  • バトスピのブレイヴなんかは明言されてないけどこれの失敗踏まえてデザインされてる感がある -- 名無しさん (2022-06-02 07:07:21)
  • 通常のクロスギアとしてジェネレート+クロスのコスパ含めた能力としてバジュラズソウルを頂点にしててそれ以上に盛りたくないか侍流ジェネレート前提みたいな警戒が見て取れる 低コストで強力って方向性も運営はあんまり好んでないみたいだし デュエプレから逆輸入したクロスのコスト軽減に期待するしか無さそう -- 名無しさん (2022-06-02 15:43:28)
  • ミロク「オレガオーラのが使いやすいわね…」 -- 名無しさん (2022-06-02 20:12:39)
  • いっそバジュソみたいな強くて重いカードより、《頭蓋骨絞め》とか《梅澤の十手》クラスの軽くて超強力なカード刷ってもよかったんじゃないかと思う。MTGと違ってトークン生成できないし。軽めのクロスギアで比較的使われたのってペトフレとオールイエスくらいだし、あとはエンフォーサーみたいな装備させないこと前提のクロスギアしか使われなかったし。 -- 名無しさん (2022-06-02 23:06:41)
  • 城登場の時点で装備しないタイプのクロスギアはあんまでなくなるんだろうなって思ってはいたけどタマシードで完全に出さない方針だなとなった -- 名無しさん (2022-06-03 00:53:32)
  • 超次元ゾーンにあるクロスギア…?それってドラグハートなのでは??? -- 名無しさん (2022-09-13 01:18:40)
  • 令和の世になってやっと「こういうのでいいんだよ」って頷きたくなるクロスギア達が登場してくれたよ… 本当に長かったなぁ -- 名無しさん (2023-07-20 13:19:03)
  • 最新弾でやっと運営もクロスギアがどうしたら使いやすくなるのか見出したようで良かったわ… 何かの間違いでクロスギアが環境に上り詰める日が来たりして? -- 名無しさん (2023-07-23 21:21:07)
  • ↑お前は預言者か?赤白サムライデッキが環境入りしちまったよ。 -- 名無しさん (2023-07-29 22:11:57)
  • 正直令和のカードパワーを持ってしてもクロスギアの救済なんて不可能だと思ってた。それだけに最新弾のサムライ&クロスギアの活躍はしみじみと感じる -- 名無しさん (2023-08-19 16:15:36)

#comment(striction)

*1 対策の面で見れば不死鳥編では《シャドーウェーブ・サイクロン》や《炎竜凰シャイニング・ノヴァ》、極神編では《センジュ・スプラッシュ》や《永遠のジャック・ヴァルディ》など対応可能なカードが全く登場しなかった訳ではない
*2 一応サバイバーに関しては要求の強い一部カードの再録が行われていない、フィニッシャー関係に関する強化があまり行われていないという状況からクロスギア同様に公式の強化の方向性に対する批判も一部ではある

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