遊戯王OCGストラクチャーズ

ページ名:遊戯王OCGストラクチャーズ

登録日:2022/03/28 Mon 16:08:10
更新日:2024/06/18 Tue 11:44:04NEW!
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構築開始ストラクトスタート!!


遊戯王OCGストラクチャーズとは、Vジャンプにて2019年8月号から連載中の漫画。


マンガは前作前々作から代わって漫画版5D'sを描いた佐藤雅史先生、デュエル構成を遊戯王の関連書籍の制作等を行っているウェッジホールディングス株式会社が担当している。


既刊5巻。



概要

前作のARC-Vの終わりも近づき、次はVRAINSの漫画化かと思われていたのだが、始まったのはどの漫画・アニメ作品も下地にしていない、遊戯王OCGそのもののコミカライズというべきもの。


今までの漫画作品にはなかった様々な要素が話題を呼び、初心者からある程度慣れ親しんだプレイヤーまで様々な人が楽しめる作品として親しまれている。


単行本1~5巻までは主人公・遊佐尚磨と元小学生デュエル四天王との交流などを描いた『中学生編』、6巻以降はそれから3年後、彼らが高校生になったあとの学生生活を描く『高校生編』となっている。


特徴

●OCGとの密接なリンク
既存の漫画作品とOCGの関係は『原則として漫画で描かれたカードが後からOCG化される』ものだったが、本作はOCGそのものを扱うため、『既存のあるいは新しく発売されるカードを漫画として描く』ものとなっている。登場時点で全く情報が明かされていないのは単行本に付属されるカードくらい。
そのため漫画とOCGで効果が違うといったこともなく、現実で行われているデュエルと全く変わらない展開を楽しむことができる。
劇中で描かれるカードも漫画版遊戯王特有の簡略化デザインではなく、OCGのカード画像とほぼ同じ物が使われている*1


●キャラクターが様々なカード・テーマデッキを扱う
これまでの漫画作品は多少の内容変更はあれどどのデュエルでも1人のキャラクターが1つのテーマを使い続けていたが、本作ではそういった縛りがなく、キャラクターがデュエルごとにデッキをガラッと変えたり複数テーマの混成デッキを扱ったりすることが多く、様々なカテゴリの展開が楽しめる。
それぞれ使用したデッキは一部例外を除き本編後のページでサンプルリストが公開されるため、漫画を見てそのテーマを組みたくなった読者が組むための参考にできるようになっている。


●本作オリジナルの攻撃・効果名や召喚口上
過去の漫画作品やアニメシリーズに未登場のカードをキャラクターが使用すると、それらのオリジナルの技名や召喚口上が披露される事がある。
そのためデュエル中に色々なカードの技名や口上を叫びたい黒田君のようなデュエリストにも嬉しい漫画になっている。
ちなみに技名は「漢字の造語に長いルビ」、召喚口上は「○○よ、××せよ(などの命令形)!」といった同じ作者の漫画版5D'sでも多用された形式のものが多い。
尚磨輪廻天生ホーリー・リインカーネーション!! 光属性レベル4天使族が場にいれば《天翔ける騎士》は何度でも復活する!!」
尚磨「星明かりの勇者よ!!光を束ね降臨せよ!![[《双穹の騎士アストラム》>双穹の騎士アストラム(遊戯王OCG)]]!!」


また、召喚口上についてはワンパターンだと思ったのか、途中からモンスターを形容する「○○よ」の部分を後半に持っていくパターンも増えた。


黒田「頬を伝う涙の雫!!涔々と咲き誇れ白銀結晶氷の微少女よ!!《六花聖ティアドロップ》エクシーズ召喚!!」
十九「仇なす敵を舞い散らせ!!戦場に咲く一輪の徒花よ!!《鉄獣戦線 徒花のフェリジット》


●展開、解説の簡略化
既にカード化されているものを扱うため効果をいちいち頭から解説する必要がなく、大体の効果は『〇〇の①の効果』で進められる。
また、デュエルの中で各キャラクターがモンスターを大量展開するシーンなどは省略されて描かれることが多く*2、展開後の盤面にフィール味の強い名前が付けられる。
もちろん省略されて終わりでなく、本編後のページで詳しく解説され、実際に何が起こっていたかを知るとともにそのカテゴリの展開のしかたも学べるものとなっている。


●現実に近い世界観
デュエルディスクソリッドビジョンは存在するものの世界観そのものは現実に限りなく近く、デュエルで世界を支配しようとする人物や敗者の命が奪われる闇のデュエルは行われていない。
遊戯王作品の中で最も平和と言える世界観と言える。
また、「初動」「○妨害」「ターン1」*3などの現実でデュエリストたちが多用している読んでて小っ恥ずかしくなる人も出そうな言い回しもそれなりの頻度で登場する


●環境デッキ・環境カードの応酬
キャラクターによっては《増殖するG》《灰流うらら》などの現実でも使われる環境カードや現実の大会で数々の結果を残している環境デッキを使用する者も存在し、それらをめぐる駆け引きなどより現実に近いデュエルが描かれるとともに、そういったカードがどうして環境たりうるかを知ることができる。さすがに現実と比べていくらか手心が加えられていることが多いが。


以下、ネタバレ注意


登場人物

元小学生デュエル四天王などのキャラクターは3DSで配信された遊☆戯☆王デュエルモンスターズ 最強カードバトル!からの流用となっており、本作においてフルネームも設定されている他、佐藤氏らによって新たにキャラクターの掘り下げが行われている。


ただし同作に出ていた海馬などの原作キャラは登場しておらず、行われているデュエルも普通のデュエルなので本作が最強カードバトルの純粋な続編というわけではなく、現状の描写では『パラレルワールド』の可能性もある*4
だが、いちいち別の表現を用いるのも面倒なので以降は最強カードバトルを『前作』と呼称する。


主人公関係

  • しょう

本作主人公。地味に十代以来となる『苗字に「遊」の字が入る主人公』である。
遊戯王主人公らしい髪型に加えて、左眉毛がなんかすごいことになっている。


遊戯王OCGが大好きな中学1年生で、田舎暮らしだった彼が中学進学を機に姉についていく形でサテライト・ショップ近くまで引っ越してくるところから本作は始まる。


最大の強みは記憶力と集中力それに裏付けられたデッキ構築力で、一度見たカードの効果は完全に覚えており、彼の頭の中にはテーマごとのカード達によって作られる世界構築宇宙ストラクト・ワールドが広がっている。
デッキ構築の際にはその構築宇宙の中でモンスター達と対話することで各カードの長所や短所を把握し、相性の良いカードなどを共に探すことで膨大なカードプールからそのテーマの力を最大限に発揮できる構築を瞬時に生み出すことができるのだ。


引っ越すまではまともな対戦相手が姉のみ、姉の上京後は一人でデッキを2つ使ってデュエルしていた我々の中にも同じ経験をしたものもいるであろう状態で実際のデュエルの経験は少なかった。
一方で、大会などの『負けられない戦い』に対する経験は皆無で、いわゆる『ガチ勢』との溝ができたり実際に自分がそういった状態に陥ったときにプレッシャーに押しつぶされそうになったこともあった。
そんな尚磨がサテライト・ショップで出会った仲間たちとの交流や数々の戦いによってデュエリストとして成長していく過程も、本作の目玉の一つとなっている。


高校生編では県立洲斗すと高等学校に進学し、迷うことなくOCGデュエル部に入学。
そこで新たに出会ったデュエル仲間たちと交流を深めることとなる。


他の人に『デュエルバカ』と呼ばれるほど頭の中が遊戯王で満たされており、月子からの好意に気がつかないうえに、『海に行く』という話を『《》関係のデッキでデュエルする』ということだと勘違いするほど。


OCGの宣伝も兼ねている本作の関係上、発売されたばかりのテーマを使うことが多い。
それぞれ方向性が異なるデッキを組んだばかりでも十分に回すことできるのも、尚磨のポテンシャルの高さを物語っている。



【天威】vsストロング十九(第1~2話)


『デッキ構築の日』イベントにおいて開封した『ライジング・ランペイジ』から出てきたカードから【天威】を中心に組むことに決め、持参した【竜星】カードなどと組み合わせて構築したデッキ。
『効果モンスター以外のモンスター』をサポートする幻竜族のテーマで、主力となる効果を持たないリンクモンスターを強化し十九の【シムルグ】に食い下がり、最後はデッキに混ぜた【竜星】を交えた展開によって万一に備えつつ盤面を固め勝利した。


構築宇宙はどこまでも続く荒野《天威無崩の地》。ストーリー上は敵対関係にあり、実際に戦い合ってた《天威の拳僧》《天威の龍仙女》《天威の鬼神》も尚磨が来ると親身になって対話に応じてくれた。特に《天威の龍鬼神》が気さくに「アーダラとヴィシュダは3枚揃えただろうな…?」と聞くシーンは迷シーンとしてネタにされている。
重要なカードである《天威龍-アーダラ》《天威龍-ヴィシュダ》が手元に3枚ないことに慌てる拳僧と鬼神を龍仙女が一喝するというコミカルな光景も。
竜星側の構築宇宙は《竜星の輝跡》で描かれている夜空の映える草原。



【天威】vsダーク黒田(第3~4話)


前話で使用したデッキを足りなかったパーツを足しつつ新たに追加されたカードも採用して仕上げた天威デッキ。
こちらも竜星ギミックが搭載されている。
新たに追加されたVジャンプ付録の《天威の龍拳聖》の効果は相手が完全耐性持ちだったため生かせなかったが、もう一体の新規である《天威の龍鬼神》は連続攻撃効果によって場を壊滅させ勝負を決めた。
前のデュエルでも使われた《幽麗なる幻滝》を相手の連続攻撃を不発にさせるためのサクリファイス・エスケープに使うというテクニカルなシーンも。


完全に理性を失ってそうな龍鬼神も構築宇宙ではやっぱり面倒見がよく、前回なかったアーダラ・ヴィシュダをそろえたか確認し、自分を出すためのアドバイスもちゃんとしていた。
そんな龍鬼神も後々になって、尚磨の敵として立ちふさがることになる。



【炎属性・戦士族】vsサイキック天道(第5~6話)


ストラクチャーデッキR-ウォリアーズ・ストライク-の宣伝前回のデュエルで黒田が出した《炎斬機ファイナルシグマ》の影響で炎属性をエースとしたデッキを組みたくなった尚磨が組んだ、その名の通り炎属性の戦士族を中心としたデッキ。
ストラクの収録カードがベースとなっており、メインデッキで他から持ってきたカードは少数にとどまる。
エクストラは《簡易融合》で出せ、装備カードを扱うギアフリードと相性のいいサウザンド・アイズ・サクリファイスなどの融合モンスターにイゾルデ、トロイメアなどの汎用リンクが投入される中、墓地で通常モンスターとして扱われるデュアルの性質が生かせる龍拳聖の採用が光る。


切り札であるゴッドフェニックス・ギア・フリードの効果を最大限に活かし立ち回ったものの初ターンに増Gのせいで満足な展開ができなかったことが響きデッキパワーで押し負けてしまった。


構築宇宙は数々の装備魔法が収められた城の一室。



【炎戦士】vsライト月子(第7~8話)


前回の炎属性・戦士族デッキを再構築したデッキ。神不死鳥ゴッドフェニックスとも。
ウォリアーズ・ストライクのカードをベースにしているのは変わらず、さらにVジャンの付録として登場した《焔聖騎士―リナルド》を追加。
さらにギアフリードが簡単に特殊召喚できるレベル9であることから【レベル9】のギミックが投入されており、レベル9用手札交換カード《九字切りの呪符》、レベル9を追加で展開できる《星遺物の胎動》。それで出す用に数種類のレベル9モンスターが採用されており、状況に応じたランク9エクシーズに繋げられるようになっている。
胎動サーチ用に《星杯の神子イヴ》、使いこそしなかったもののランク9の選択肢として《真竜皇 V.F.D》も搭載されており、後の禁止カードが2つも採用されている。


相手はガッチガチのパーミッションデッキだったが先行で展開したモンスター達で食い下がり、除去カードの連打で相手の妨害を使い切らせたうえで展開したレベル9で《無限起動アースシェイカー》をエクシーズ召喚。場を壊滅させ勝利へと導いた。



【騎士ガイア】vsガイドさん(第10~11話)


11期最初のブースターパック「RIZE OF THE DUELIST」の看板カード《竜魔導騎士ガイア》を中心に据えた、《暗黒騎士ガイア》の関連モンスター達によるデッキ。
デッキはほとんど新規・過去のもの問わず暗黒騎士ガイア関係のカードで固められている。


《螺旋融合》の効果で融合召喚された竜魔導騎士ガイアで攻撃しつつ相手ターンに妨害し、その他ガイア関連カードで戦線をつなぐ形となっており、サーチした螺旋融合を止めること意識していた相手の意表をつく形で出した[[《捕食植物ヴェルテ・アナコンダ》>捕食植物ヴェルテ・アナコンダ]]でコピーした螺旋融合で出した竜魔導騎士で勝負を決めた。


構築宇宙は王国編を彷彿とさせる王城のある草原。
尚磨と対話をした《暗黒騎士ガイアソルジャー》《呪われし竜-カース・オブ・ドラゴン》締め上げられるわ《砲撃のカタパルト・タートル》射出されるわでいいところがなく、尚磨に「大丈夫かなぁ…」と心配された。



電脳堺vsサイキック天道(第14~16話)


レベル3・6のサイキック&幻竜族を要する、展開力に優れたデッキ。
環境で使われた純構築ではなく、スピードロイド《サイコウィールダー》《サイコトラッカー》といった特殊召喚しやすいレベル3を多く採用しているのが特徴。
本誌掲載時点ではまだ未規制で、電脳堺をガチデッキたらしめていた要因となっていたV.F.Dは採用されていない。


天道との戦いがチームの勝敗を分ける一線だったため尚磨は初めて『絶対に負けられない戦い』に対するプレッシャーの中でデュエルすることになってしまい、切り札である《電脳堺狐-仙々》を自らのプレイミスが原因で失ってしまうなど不利な展開が続く。
プレッシャーに押しつぶされそうになった尚磨だったが十九の言葉を受け奮起。
かつてのトラウマである増Gのプレッシャーをものともせず特殊召喚を繰り返し、次から次へと湧いてくるエルドリッチ達を処理していき勝利した。


構築宇宙は和風の城のような《電脳堺都-九竜》。仙々の案内で回った都の中では電脳堺の面々がSRなどのレベル3モンスター達と戯れていた。



魔鍵vs赤星王座(第22~23話)


通常モンスターを軸に融合・儀式召喚を取り扱うデッキ。
メインデッキには儀式サポートに魔神儀《儀式の準備》《高等儀式術》
《魔鍵召獣-アンシャラボラス》を出すための《簡易融合》《魔鍵召竜-アンドラビムス》用に《龍の鏡》と各召喚法のサポートカードを採用するとともに、魔鍵の効果を最大限生かすために光属性の《聖騎士アルトリウス》、地属性の《星杯に誘われし者》と別属性のイケメンレベル4通常モンスターが採用されている。イケメンでないからか残念ながら[[《しゃりの軍貫》>軍貫(遊戯王OCG)]]は採用されず。


エクストラには魔鍵融合モンスター以外に《ヴァレルロード・S・ドラゴン》などの汎用レベル8シンクロやNo.41 泥睡魔獣バグースカといった汎用ランク4エクシーズ、通常モンスターを素材とする[[《始祖竜ワイアーム》>始祖竜ワイアーム]]や《星杯竜イムドゥーク》など通常モンスター・レベル4モンスターを多く擁することを活かした構成となっている。


各融合・儀式モンスターの力を十分に活かしたものの相手のガチカードの連発によって展開は止められ場は荒らされ、結局は成すすべもなく敗北。しかも本来であれば後攻1キルを許していたこともあり、強化の余地を残していた魔鍵と相手のガチ・OF・ガチデッキとのデッキパワーの違いを浮き彫りにする結果となった。


構築宇宙は秘めたる力への扉に満ちた《魔鍵施解》
《魔鍵銃士-クラヴィス》《魔鍵-マフテア》と一緒に強化の可能性にも触れつつ魔鍵の性質について話しあった。
クラヴィスは魔鍵通常モンスターが自身しかいないことを嘆いていたが、結局魔鍵通常モンスターが新たに追加されることはなかったという。



ベアルクティvsダーク黒田(第24~26話)


レベルの足し算ではなく引き算でシンクロするおおぐま・こぐま座モチーフのテーマ。
メインデッキにはベアルクティと相性のいい《クリスタル・ガール》《深海のディーヴァ》などの水属性モンスター。エクストラデッキには素直にシンクロする用にレベル9シンクロも採用されている。


爆アドカード《ベアルクティ・ラディエーション》登場前の、リソースの消費が激しいという弱点が残っていたベアルクティで、継続してアドバンテージを稼ぎ続けるドライトロンを相手にすることになったが、相手ターンに動けるベアルクティの強みを活かし、レベル8ベアルクティによる妨害や《ベアルクティ・ビッグディッパー》によるコントロール奪取をフルに活用して勝利した。


構築宇宙は北斗七星の扉から続く広大な宇宙空間。宇宙なので尚磨も《ベアルクティ-ポラリィ》モチーフの宇宙服を着ていた。
その掟破りのレベル1シンクロモンスター、ポラリィはベアルクティの紹介の後、他のベアルクティを率いて敵と戦いにいった。



【ホーリーナイツ】vsストロング十九(第27~29話)


少年の日の思い出[[《ホーリー・ナイト・ドラゴン》>ホーリー・ナイト・ドラゴン(遊戯王OCG)]]のリメイク《聖夜に煌めく竜》と、それを支える天使族たちによるテーマ。
相手モンスターを《聖なる篝火》の追加効果の条件を満たす闇属性に変換できる[[《多次元壊獣ラディアン》>壊獣(遊戯王OCG)]]や相性のいいVジャン付録の天使族《勇気の天使ヴィクトリカ》も採用。
エクストラに単行本付録のランク4エクシーズ《天翔ける騎士》やあの天霆號アーゼウスも採用されている。


同名ターン1のない煌めく竜の破壊効果や天翔ける騎士の効果を活かし相手の制圧盤面を壊滅させたうえでアーゼウスによる妨害も構えたがトライブリゲードによる大量展開を許す。
しかしヴィクトリカの効果で特殊召喚した煌めく竜でヴィクトリカ自身を破壊するという策によってサーチした[[《オネスト》>オネスト]]で煌めく竜を強化し勝利した。



【魔鍵】vs赤星王座(第30~34話)


前の王座へのリベンジのため、「BURST OF DESTINY」で得た強化パーツなどを追加しさらにブラッシュアップした魔鍵デッキ。


Sモンスター《魔鍵変鬼-トランスフルミネ》、Xモンスター《魔鍵憑霊-ウェパルトゥ》を新たに切り札の1つとし、追加カードの《大魔鍵-マフテアル》で展開、そして通常モンスターを扱う魔鍵と相性がいい新規儀式魔法カード《高尚儀式術》《魔鍵銃-バトスバスター》を儀式召喚し、サーチした魔鍵カードで戦線を繋ぐ。
別属性通常モンスターは新たに水属性の《メガロスマッシャーX》を追加。しゃりはやっぱり投入されず。


相手方のデッキパワーと引き力が若干落ちていたこともあり相手の妨害を受けながらも新規カードの力を活用して食い下がり、アンドラビムスの効果で引き当てた《魔鍵闘争》でアルバスの効果を躱すなど攻防を続ける。
互いにデッキのリソースをほとんど使い果たした状態だったが、本誌発売前日に発売されたザ・ヴァリュアブル・ブックEX2で存在をお漏らしされた単行本付録の新たな切り札《魔鍵憑神―アシュタルトゥ》で勝利を収めた。


武器が違う以外はほぼイラストが一緒なクラヴィスとバトスバスターがソリッドビジョンで並び立つという。本作ならではの光景も見られた。



P.U.N.K.vs本仮屋栞莉(第35~37話)
融合とシンクロ、2つの召喚法を駆使する、サイキック族中心のテーマ。
《No-P.U.N.K.ディア・ノート》によって得た展開力を活かして《P.U.N.K.JAMドラゴン・ドライブ》をシンクロ。エースカードの《Uk-P.U.N.K.アメイジング・ドラゴン》につなげると、新規カードを活かした立ち回りを見せる。


このデッキには実はもう一つ、セリオンズとの混成デッキであるという特徴がある。
現実の環境でも用いられた組み合わせだが、こちらでの使われ方が「最初はP.U.N.K.デッキの戦い方で、後半はその過程で得た墓地リソースを用いてセリオンズを特殊召喚しさらなるシンクロにつなぐ」というもので、現実での使われ方である「P.U.N.K.の展開力を用いて出したシンクロモンスターなどを用いて墓地を肥やし、それを用いて出したセリオンズで封殺する」とは異なるものとなっている。


相手の閃刀姫の妨害と猛攻を乗り越えた返しのターン。セリオンズの展開を絡めることであの[[《フルール・ド・バロネス》>フルール・ド・バロネス(遊戯王OCG)]]や《セリオンズ“キング”レギュラス》といったガチガチの制圧系モンスターを展開。相手の妨害を突破し勝利した。


構築宇宙はP.U.N.K.モンスターの背景に描かれている浮世絵めいた空間。


  • 遊佐アゲハ

尚磨の姉で会社員。《クロノダイバー・リダン》にソックリな会社の先輩「玄野先輩」にお熱な25歳。どことは言わないがでかい。
学生時代は尚磨の唯一の対戦相手で、上京してしばらくした後サテライト・ショップの近くに引っ越すときに尚磨を連れて行った。


実は小学生時代、『蟲惑魔アゲハ』通り名女性唯一の世界大会出場者となった実力者であり、そのデュエルスキルは尚磨に引き継がれている。
デュエルで本気を出すときは前髪をかき上げて弟同様すごいことになっている左眉毛を露出し、目からハイライトが消える独特のスタイルとなる。
ちなみに現在25歳なので大会に出た時は最低でも12歳=13年前となるが、その時代に蟲惑魔は存在していなかったことはたまにネタにされている。


かつては世界大会という『負けられない戦い』へのプレッシャーに負けてしまったことが示唆されており、同じプレッシャーに苛まれながらもそれを乗り越えられた尚磨の成長を喜んでいた他、王座が世界大会の舞台に囚われていることも察していた。


OCGインストラクターの資格も所有しており、ジャンプビクトリーカーニバルでハノイの騎士としてイベントに参加して尚磨をボコボコにした他ショップイベントのスタッフを務めることもある。


高校生編では勤めていた会社を辞め、サテライト・ショップの店長に就任
実は大の面食いで、ここ3年で10人も彼氏をとっかえひっかえしていたことが発覚する。中学生編でお熱だった玄野先輩がどうなったかは推して知るべし。


蟲惑魔使いとして有名な彼女だが、別にそれ以外のデッキを使わないわけではなく他テーマのデッキを使うこともある。
デッキの共通点としては、どれも「ランク4エクシーズを使う事に秀でるデッキ」という所だろうか。



蟲惑魔vs護武店長(第9話)


アゲハの通り名の由来でもある。かつて日本を制した思い入れのあるデッキ。
「落とし穴」罠カードを巧みに操り相手をコントロールする地属性の昆虫族・植物族デッキ。


本誌掲載時点で《アロメルスの蟲惑魔》の追加と《セラの蟲惑魔》プロテクターの発売がされたばかりのホットな状態で、それらの要素もしっかり描かれていた。


イラストにおける女の子の部分は実は疑似餌という設定があるのだが、劇中でソリッドビジョンとして登場したのは女の子の部分だけ。伊東ライフもこれで安心して読める。


落とし穴で相手を嵌め妨害しつつそれをさらなる展開に繋げ、最終的にはメインモンスターゾーンと魔法・罠ゾーン全てを蟲惑魔と落とし穴で埋めた魅惑奸楽園チャーム・ホールで相手を詰ませたうえで勝利した。



クロノダイバー


切り札の《クロノダイバー・リダン》が使いたくて「インストラクターに挑戦!」イベントに向けて組んだデッキ。


海外産のサイキック族・機械族テーマで、スタンバイフェイズごとに相手のデッキトップを奪い、素材を使うことで様々な効果を発揮するリダンの効果をフルに生かし戦う。


デュエル中にはモンスターが相手の『アトラクション』罠を装備させられて強制的に乗り物に乗せられて焦るコミカルなシーンを挟みつつフリーチェーンの効果を多く持つデッキ同士の応酬の果て単行本付録の《クロノダイバー・テンプホエーラー》も絡めて相手の妨害手段を出し尽くさせ、最後は月子と尚磨の仲が良くなることを希望して出したNo.39 希望皇ホープによって勝負を決めた。
…ちなみにこのホープ、サンプルデッキを見る限り上にライトニングを重ねて上からぶん殴るのが本来の用途だった様子。


元小学生デュエル四天王

  • ストロング十九(剛力ごうりき十九じゅうきゅう)

元四天王の太っちょ。
尚磨が姉以外で初めてデュエルした相手でもある。


他の元四天王と比べ自分が使うカード以外の効果を把握しきれておらず、他の3人が気づいたことに一人だけ気づかないことも多い*5ため、ギャラリーは勿論他の3人からも格下扱いされている。
自身もそのことを気にしているが、チーム戦で四天王最強と名高い黒田に勝利したり大会で決勝まで進むなど四天王としての実力はしっかりと発揮している。
月子の言葉を借りるなら、『いつもは強いが大事なデュエルは大体負けてる』のが黒田なら『いつもは負けがちだが大事な試合では負けない』のが十九と言えるだろうか。


結構面倒見が良く、初めてのショップで緊張していた尚磨や王座をイベントに誘い、その後多くの仲間に出会うきっかけを作ったのも彼。
当初は参加を渋っていたイベントに参加するよう尚磨に背中を押され、大会のプレッシャーに押しつぶされそうになっていた尚磨を激励するなど尚磨との関係は4人の中で一番深く、十九自身も尚磨との出会いを大切にしている。


高校生編では都立戸津諷とつぷう学園に入学。部活はデュエル部に入学している。


最強カードバトルではだいぶ力押しのデッキ(もっと言えば、自分の名前である十九にちなんで攻撃力1900メイン)を使っていたが、本作では打って変わって封殺型のデッキを使う。
これは毎回尚磨と最初にデュエルしたときのデッキである【シムルグ】の要素を持たせているためで、各デュエルにおいてシムルグ+[[《霧の谷の巨神鳥》>ミスト・バレー(遊戯王OCG)]]などによる制圧盤面神鳥最強風陣ゴッド・ストロング・ウィンドおよびその派生形を披露している。
その為か、今作の彼が使うカードは鳥獣族か風属性が多くなりがち。


『攻撃は最大の防御』として相手の構える妨害や伏せカードに臆さず攻めるデュエルを行うが、それで相手に足元を掬われることもしばしば。



シムルグvs遊佐尚磨(第1~2話)


「RISING RAMPAGE」でカテゴリ化した相手の魔法・罠をコントロールする効果をもつ鳥獣族テーマ。
イベント参加の時点で十九はこのテーマのデッキを組むことを決めていた様子。


初ターンで展開した神鳥最強風陣ゴッド・ストロング・ウィンドはエースの《烈風の覇者シムルグ》《ダークネス・シムルグ》の2体で相手の魔法・罠の発動を牽制しつつ《霧の谷の巨神鳥》で効果無効を仕掛けるものだったが、「このターンでストロング君のモンスターを全て倒す」という尚磨の宣言通り巨神鳥をバウンスで処理され、2大シムルグも天威モンスターの効果を使ったコンバットトリックで処理され壊滅に追い込まれてしまう。
返しのターン、残ったリソースをフルに使い切り札の3体を再び展開し攻撃を仕掛けるも天威モンスターの効果でいなされ、最終的に敗北した。


『神鳥最強風陣』の展開にリソースを使いすぎた十九のシムルグと、リソースを維持しつつ相手ターンにも備えた展開をした尚磨の天威の違いが勝負の明暗を分けたといえる。



ドラグニティvsダーク黒田(第17~19話)


『ストラクチャーデッキR-ドラグニティ・ドライブ-』でさらなる強化を受けた風属性の鳥獣族・ドラゴン族シンクロテーマ。


ドラグニティを軸に相性のよい《霧の谷の幼怪鳥》[[《BF-精鋭のゼピュロス》>BF-精鋭のゼピュロス(遊戯王OCG)]]などを加えた構築で、さらにシムルグに追加されたリンクモンスター《王神鳥シムルグ》の効果で特殊召喚した対象耐性持ちの巨神鳥による神鳥最強風陣ゴッド・ストロング・ウィンドかいを構える。


ドラグニティの新たな初動《ドラグニティ-レガトゥス》から数々のドラグニティを展開し《ドラグニティナイト-アスカロン》で黒田の盤面を荒らし回り、『神鳥最強風陣・改』を構えるも潤沢な墓地リソースを活用したカオスモンスターの展開で壊滅させられる。
返しのターン、再び展開したアスカロンの効果を《無限泡影》で無効にされるも、新たなドラグニティの切り札《ドラグニティアームズ-グラム》《ドラグニティナイト-アラドヴァル》で相手モンスターを弱体化させつつ妨害を突破し勝利。
ギャラリーの下馬評を覆したのだった。



【LL鉄獣戦線】vs遊佐尚磨(第27~29話)


展開力に優れた風属性・鳥獣族テーマリリカル・ルスキニアと墓地の獣戦士・鳥獣を除外してリンクモンスターを展開するトライブリゲードの混成デッキ。


王座への挑戦権を賭けた尚磨との真剣勝負で使用した「打倒尚磨を想定して創り上げたオレ様の自信作」と豪語するデッキで、本誌掲載時点での現実の環境でも多くの実績を残していた環境上位デッキでもある。
環境初ターンに展開したシン神鳥最強風陣ゴッド・ストロング・ウィンドは王神鳥+巨神鳥に加えて《戦華盟将-双龍》による妨害を追加するとともに墓地の《鉄獣の邂逅》で破壊からも守るさらに強力な布陣となっている。
これでも《LL-アンサンブルー・ロビン》や《FNo.0 未来龍王ホープ》がいないだけ大分有情。


強力な盤面を築いたが、かつてのデュエルと同じ「このターンでストロング君のモンスターを全て倒す」宣言とともに巨神鳥を壊獣に踏み潰されたのを皮切りにホーリーナイツモンスター達の効果による聖夜に煌めく竜の反復横跳びで妨害をかいくぐり盤面を壊滅させられたうえで、アーゼウスにより蓋をされてしまう。
それでも諦めない十九は発動した《強欲で貪欲な壺》のドローに自らと黒田兄妹の思いを込め、引き当てた最高とは言わないまでも状況を十分に打開できるカードと墓地リソースを使ってエースの《鉄獣戦線 凶鳥のシュライグ》をはじめとするトライブリゲード達を展開。
《鉄獣の抗戦》でリソースを回復するもオネストによる逆転を許した。


  • ダーク黒田(黒田くろだ夜魅やみ)

元四天王のシスコン&中二病。


本作ではその残念っぷりにさらに磨きがかかっており、妹のホワイトポータンぬいぐるみにGPSを仕込むわガイドさんに猛アタックするわで2人からぞんざいに扱われているのも変わらず。
尚磨と最初に絡んだのも彼が月子にフリー対戦を申し込んだのを月子をナンパしようとしたと勘違いして突っかかってきたため。


四天王最強と謳われるほどの高い実力を持つ*6が、本人は「勝利に拘るのは勿論エンターテイメントも追及する」と語っており、ダメージを受けた演出用に血糊を仕込んでいたり、デッキコンセプトに合わせたカラーコンタクトを装着してデュエルしたりする。
また、遊戯王漫画・アニメでは当たり前に行われている召喚向上を本作で初めて披露したのは彼であり、十九からは「超メンドクセー」「早くデュエル進めろ」と不評だが、尚磨は思いっきり影響を受けて口上を披露するようになり、十九も尚磨との真剣勝負で口上を解禁している。


なお、高飛車で中二病をこじらせているのは無自覚らしく、妹や十九に指摘された際には「オレってそんな感じなの?」と戸惑っていた。


高校生編では十九と同じ戸津諷学園に入学。部活も同じ。
十九と学力が同じ扱いされることに対して不満をこぼしていた。
高二になっても中二病は相変わらずの様子。良くも悪くもブレていないが逆に考えると四天王で最もメンタルが安定していると言える。



前作で無類の強さを誇った実力は本作でも健在。
大型モンスターを用いた戦術で相手を追い詰めるのが特徴。
傾向としては闇属性か光属性のカードが多め。最強カードバトルでヴェルズを愛用していた名残りだろうか。



斬機vs遊佐尚磨(第3~4話)


サイバース族由来の高い展開力を用いてシンクロ・エクシーズ召喚を行う当時としては風変りなデッキ。
Vジャン付録の《塊斬機ダランベルシアン》を含め黒田はこのデッキのリソースを全て切り札の《炎斬機ファイナルシグマ》《斬機刀ナユタ》を装備した刀剣炎武とうけんえんぶの構え』を作ることにつぎ込んでおり、その完全耐性と攻撃力で相手を牽制するまさに『攻撃は最大の防御』を地でいくデッキ。
テーマ内のカードでできる妨害手段として《斬機超階乗》+《塊斬機ラプラシアン》が存在するのだが、そういった妨害を構えることもなかった。


一度突破された『刀剣炎武の構え』を再び展開し、攻撃力倍化+モンスターに2回攻撃+戦闘ダメージ倍化の殺意マシマシファイナルシグマでトドメを刺そうとするが、後ろ二つの殺意は相手モンスターがいないと意味をなさないという欠点を衝いたサクリファイス・エスケープでかわされ、返しのターンに逆に殴り返され敗北した。



カオスvsストロング十九(第17~19話)


墓地に貯めた光・闇属性モンスターを活用していくデッキ。
ヴァレットや黒白ドラゴンなどを搭載した【カオスドラゴン】寄りの構築。
レベル8モンスターを多く擁することを活かした《宵星の機神ディンギルス》《六花聖ティアドロップ》といったランク8エクシーズの採用が光る。


新たに追加されたカオスモンスター《混沌魔龍 カオス・ルーラー》の効果を最大限活かし、墓地に《ネクロ・ガードナー》を用意しつつ妨害札である《天球の聖刻印》《エターナル・カオス》をディンギルスで効果破壊から守る光天闇宵星雲ライトアンドダークネス・ネビュラを構えるも、十九がディンギルスの効果を知らないせいで一回破壊しようとして失敗しながらも除外効果の連打で突破される。
しかし右手に宿った月子の祈りによって逆転のためのカードを引き当てた(と本人は勝手に思っている)後は妨害を乗り越え[[《カオス・ソルジャー -開闢の使者-》>カオス・ソルジャー(遊戯王OCG)]]とティアドロップによる破壊以外の除去でアスカロンを退かし、《混源龍レヴィオニア》で場を壊滅させる。
だが尚磨の声援で奮起した十九の展開でネクロ・ガードナーをケアされたうえで攻撃を受け敗北した。


元四天王最強が最弱に敗れるという結果に納得できないギャラリーを黒田は「外野は黙ってろ!!闇黒に染めるぞ!!」と黙らせ、十九たちの健闘を称えるのだった。



ドライトロンvs遊佐尚磨(第24~26話)


機械族初の儀式モンスターとレベルではなく攻撃力を参照する掟破りの儀式魔法を擁するりゅう座モチーフのテーマ。
本来であれば王座とのデュエル用に用意していたが、優勝のための最大の障害となるであろう尚磨に勝つために急遽予定を変更し使用した。


儀式モンスターを手札からリリースすることで特殊召喚できるドライトロンモンスターと相性のよい[[《サイバー・エンジェル―弁天―》>サイバー・エンジェル(遊戯王OCG)]]、間接的に儀式関連をサーチできる《宣告者の神巫》は妹の月子のデッキから借りたものであり、黒田兄妹の思いが込めたられたデッキとなっている。《崇光なる宣告者》とか《イーバ》も借りていたら尚磨に勝ち目はなかった。


攻撃力4000、対象耐性持ちの切り札《竜儀巧-メテオニス=DRA》《竜儀巧-メテオニス=QUA》による制圧はもちろん、劇中で披露されることはなかったが[[《ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴン》>ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴン]] 《転晶のコーディネラル》も投入されており、送り付けたドライトロンをカオスMAXで殴ってワンショットというプランも採用されている様子。


相手のベアルクティとは同じ星座モチーフのテーマ同士の対決となり、黒田はこのデュエルを銀河戦争ギャラクシーウォーズと称していた。
本誌掲載時点で発売されたパックには両者の旗艦の融合体《天極輝艦-熊斗竜巧》が収録されており、この対戦カードはこの熊斗竜巧の登場も見越したものと考えられる。


デュエルではその最大の強みである展開力とアドバンテージ獲得力を遺憾なく発揮し、『展開したドライトロンを《ベアルクティ-グラン=シャリオ》で破壊』『QUAを《ベアルクティ-メガタナス》で耐性を無効化し、ビッグディッパーでコントロール奪取』と2度の妨害を受けながらも《竜輝巧-ファフμβ’》とDRAらによる綺羅星列流星群トゥインクル・スターズ・メテオを展開。場を荒らしつつその高攻撃力とモンスター効果耐性で圧をかけるも、『深海』を絡めた大量展開でビッグディッパーのカウンターを高速で貯められDRAのコントロールを奪われ敗北。
双方のメテオニスの持つ耐性の穴を衝かれた形となった。


…なおサンプルデッキを見ると、このデュエルの流れだとレベル6となった神巫とドライトロンで[[《ブラック・ローズ・ドラゴン》>ブラック・ローズ・ドラゴン]]を呼んで全体除去、神巫とドライトロンで《ユニオン・キャリアー》を呼んでDRAを強化する等、奪われたQUAを破壊して1ショットキルを決める手段が複数用意されていた。


ちなみに《宣告者の神巫》は気に入ったのか高校進学後も使用している。妹から借りっぱなしなのかは不明。


  • サイキック天道(天道てんどう才狐さいこ)

元四天王のメガネ。
かつての王座と同じく、自らも世界大会の舞台に立つべくデュエルの腕を磨いている。


デュエルを楽しむ尚磨や他3人とは異なり『勝利至上主義』を掲げる所謂ガチ勢。
「負けて楽しいなんて(お前には)ガッカリ」「負けたら何の意味もない」と厳しい言動も目立ち、他四天王とデュエルのこと以外で関わることもほぼ皆無だが、最後の世界大会出場を賭けた戦いで敗れ悔しさのあまり涙したところを十九と黒田に慰められた際、あとで心配かけないよう気丈にふるまったこともあるし、仲間が負けたときでもその健闘をちゃんと称えるなど四天王の絆はちゃんとある。
尚磨は彼とのデュエルを通じ、『絶対に負けられない、真剣勝負の世界』を学ぶこととなる。


中学受験のために塾に通っており、世界大会敗退後はそちらに集中するために一時デュエルの世界を離れることを宣言するも、「息抜き」と称して大会に参加、観戦することも。


しかしそこまで力を入れたものの第一志望である彩菊学園に落ちてしまい、滑り止めの「私立英理安中学」に進学した。
だがその事を本人は「負けた」と認識し、その事で恥ずかしくなりかつての仲間たちの元にも顔を出さない日々が続いていたが、ストロング十九の決死のデュエルで気分は晴れ、以降も「勝利至上主義」は揺るがないとは言え、たまに塾の帰り等にショップに立ち寄り仲間達とデュエルする日々を送ることとなった。



前作では構築に難のあるサイキック族デッキを用いていたが、本作ではサイキック族デッキは使用していない。
勝利至上主義を掲げるだけあって環境カードの使用にためらいがなく、デッキも現実の環境でも実績が高いデッキを使用する。



サンダー・ドラゴンvs遊佐尚磨(第5~6話)


初登場から18年半の時を経てカテゴリ化した雷族テーマ。
2つの効果を持つモンスターを駆使し、サーチ封じと破壊耐性を持つ《超雷龍-サンダー・ドラゴン》やターン1のない破壊効果を持つ《雷神龍-サンダー・ドラゴン》といった切り札の融合モンスターで制圧していく。


超雷龍で相手の行動を封じようとするも破壊を介さない除去で退かされダイレクトアタックを受けるが、《雷龍融合》によって融合召喚した雷神龍によって尚磨の場を徹底的に荒らし回り、相手に次のターンを渡してはいけない状況を「詰めデュエル」に例えこれを制した。
…こんなガチデッキでも勝てなかった決勝戦の相手は一体何デッキだったんだろうか。*7



エルドリッチvs遊佐尚磨(第14~16話)


エースとなる[[《黄金卿エルドリッチ》>黄金卿エルドリッチ(遊戯王OCG)]]を『エルドリクシル』『黄金郷』カードによってサポートしていくデッキ。
色々なカテゴリを組み込める拡張性の高さが売りのテーマだが、今回使われたのはメタビート軸と[[《アンデットワールド》>アンデットワールド(遊戯王OCG)]]軸のハイブリッドといったところ。そのためサンプルデッキでは当然のように[[《死霊王 ドーハスーラ》>死霊王 ドーハスーラ(遊戯王OCG)]]の姿も。
エクストラには超弩級砲塔列車グスタフ・マックス《セイクリッド・プレアデス》といった現実の環境でもエルドリッチで用いられるカードが多数投入されている。


黄金郷による妨害を敷きつつエルドリッチを展開し、尚磨のプレイングミスも手伝い優位に立つも、十九の声援で奮起した尚磨が増Gのプレッシャーにも負けず展開を続けた結果、決闘者が1度は経験したこともあるであろう「大量にドローしても手札誘発が引けず、次のターンが回ることもなく負ける」という結果に終わった。
戦いを通して互いのデュエルを理解した両者は、前回では天道が拒否した握手を交わし、互いの健闘を称えるのだった。


  • ライト月子(黒田くろだ月子つきこ)

元四天王の紅一点。ロリィタファッション風の衣装を身に纏っており、普段は中々の美少女。
兄の夜魅の中二病っぷりに辟易しており、兄に対する扱いが悪いのも変わらず。*8


前作でも特徴的だった豹変ぶりと顔芸はさらに磨きがかかっており、ガイドさんとのデュエルでは従来の豹変を超える『逆鱗モード』を披露。黒田が恐怖で涙し本人が後で後悔するほどのキレっぷりを見せた。


兄や天道のちょっかいで延期になっていたデュエルデートを通じて尚磨に恋し、アプローチを繰り返すようになるが、尚磨がデュエルバカであるため意味を成してない。


高校生編では中高一貫の私立聖圧せいあつ女学院の中学3年生。めちゃくちゃ制圧しそうな名前の学校である。
実際この聖圧女学院、デュエルも強いらしく高等部はデュエルカーニバルという高校生の全国大会関東ブロックに名を連ねる程。
ただし尚磨にアタックするため、彼と同じ高校に進学することを決意している。
3年間尚磨に対して何のアクションも出来ていない中、他の女性陣が思わぬところで尚磨に近づいていることに怒りを募らせているが…


ゲーム同様、いやらしい立ち回りをするコントロール系デッキを使うことが多い。
制圧系デッキを使う十九も彼女の戦術には辟易しているほど。
ただし女の子ということもあり《増殖するG》を嫌っておりデッキには入れてない。



【宣告者】vs遊佐尚磨(第7~8話)


相手の効果を止めることに長ける光属性・天使族デッキ。


単行本付録カードである《宣告者の神巫》《虹光の宣告者》を落としてレベルを上げつつ儀式関連をサーチ。儀式の素材としてリリースすることで天使族をリクルートと、神巫の効果を最大限に活かしエースの[[《神光の宣告者》>神光の宣告者(遊戯王OCG)]]を2体も儀式召喚する。
神光の欠点である『手札消費が激しい』という点を[[《イーバ》>イーバ(遊戯王)]]の効果で、『打点が低く、戦闘破壊されやすい』という点を《オネスト》で補っている。
また当時としては『強力だが出しづらいカード』止まりだった《崇光なる宣告者》も専用儀式魔法とセットで採用されているのも特徴的。
またイーバでサーチできる天使族として《時械巫女》を採用している事から、【時械神】の要素も組み込んでいる模様。


突破の難しいギアフリードをオネストで返り討ちにした後、崇光と《虚光の宣告者》で特殊召喚とあらゆる効果の発動*9を2回止められる上次ターンの展開手段も残した宣告者束縛デクレアラー・リストリスクションを構えるも、除去カードの連打で手札を使い切ったことでその後の展開を許したことが原因で敗北した。



【サイコ・ショッカー】vsガイドさん(第12~13話)


デュエリストパック-冥闇のデュエリスト編-で新規カードを得た[[《人造人間-サイコ・ショッカー》>人造人間-サイコ・ショッカー]]の関連カードによるデッキ。
サイコ・ショッカーのコンセプト通り、相手の罠カードを封じる能力に長けている。


《人造人間-サイコ・ジャッカー》の効果でサーチ・特殊召喚した《脅威の人造人間-サイコ・ショッカー》の効果で本家サイコ・ショッカーを出しつつその効果で伏せを破壊。《人造人間-サイコ・レイヤー》の効果でコントロールを奪った相手モンスターを《宇宙との交信》でサイコ・ショッカーに変換してデメリットを無効化するなど、新旧サポートカードを最大限に活かした展開を行う。


しかし強化を受けてなお相手の【堕天使】とのデッキパワーの差は大きく、サイコ・ショッカーの打点不足で攻めきれず、罠を封殺するサイコ・ショッカーも墓地の罠の効果を適用する堕天使の効果は止められない点を衝かれ《叛逆の堕天使》から《黎明の堕天使ルシフェル》を融合召喚され窮地に。


…が、ここで尚磨が相手のガイドさんにばかり声援を送る*10ことによる月子の嫉妬心とイライラが大☆爆☆発
顔芸全開の逆鱗モードとなった月子は、サイコ・ジャッカーが場でサイコ・ショッカーとして扱われる攻撃力1500以下のモンスターであることを利用し《地獄の暴走召喚》でサイコ・ショッカー3体を特殊召喚、さらに[[《リミッター解除》>リミッター解除]]で攻撃力を2倍にすることで攻撃力4800となった(脅威の方含めた)サイコ・ショッカー3体で堕天使軍団を上から叩き潰した。



アメイズメントvs遊佐アゲハ(第20~21話)


『アトラクション』罠カードを自分・相手モンスターに装備し戦うテーマ。
本来は月子ではなく尚磨が組んだデッキなのだが、月子にデュエルを申し込んだアゲハによって本人の了承を得ずに月子に貸し出された。


相手の行動に合わせて的確なアトラクションを装備させることを要求する複雑なデッキであるが、デッキを見て短時間で十分に使いこなせるあたり月子のポテンシャルの高さがうかがい知れる。


毎ターン相手のリダンにデッキトップを盗まれるたびにキレそうになりつつもモンスターと罠を巧みに操り戦うが、アゲハのタクティクスの前に妨害手段が尽きてしまい。敗北した。


自前の妄想力でイマジナリー尚磨と一緒に赴いた構築宇宙は様々なアトラクションが立ち並ぶ遊園地《アメイズメント・プレシャスパーク》
《驚楽園の支配人 <∀rlechino>》らの案内の下、尚磨と遊園地デートを楽しんだ。


相手の行動をトリガーとする効果を多く持つ地属性テーマ。
劇中でも十九が言及している通り封殺に長けたデッキであり、まさに月子のためのデッキとも言える。


モンスター効果を止める《ナチュル・サンフラワー》や魔法・罠を止める《ナチュル・エクストリオ》などの従来のナチュルカードもさることながら、《ナチュルの神聖樹》を落としてナチュルを間接的にサーチしつつナチュルモンスターの効果コストを軽減する《ナチュル・カメリア》、自己再生可能かつナチュルを2体リクルート可能な《ナチュル・モルクリケット》など、11期で追加された新規カードの活躍が光る。


さらに切り札の展開のために《魔救の探索者》《融合呪印生物-地》などの地属性モンスターも採用。
エクストラにはエクストリオやその融合素材である《ナチュル・ビースト》《ナチュル・パルキオン》はもちろん、バロネスや《クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン》といった汎用シンクロに、植物族シナジーの立花エクシーズ、岩石族シナジーのアダマシアシンクロといったナチュルが擁する種族のモンスターが多数採用されている。


(本人にそのつもりはないのに)尚磨といい感じになっている栞莉に対して月子は最初っから逆鱗モード。


相手の妨害効果をコストに神聖樹を含めることでディスアドを軽減した[[《禁じられた一滴》>禁じられた(遊戯王OCG)]]で無効にし、逆にエクストリオによる封殺を図るもその効果を無効にされて突破されたうえ、自身が効果を発動するとライフが削られる《戦華の暴-董穎》の効果によって徐々にライフが削られていくと共にイライラも募っていく。


しかしナチュルが新しく得た展開力と元から持つ封殺力を駆使し、ライフの少ない逆境でこそ最大の力を発揮するサイコ・エンド・パニッシャーをシンクロ召喚。
厄介な董穎を除去し、逆境により上がった攻撃力をもってフィニッシャーとなった。


戦いの中で自分の中の怒りと向き合い、吹っ切れた月子は尚磨以外とのデュエル中というまさかのタイミングで尚磨に愛の告白を遂行。
「大好き」という言葉をライク的な意味で解釈するという尚磨の鈍感さにより告白自体は上手くいかなかったものの、3年間の停滞の終焉を果たすのだった。


サテライト・ショップ関係者

  • ガイドさん(出須です案奈あんな)

前作の案内役兼ラスボスで、本作ではサテライト・ショップでアルバイトをしている。そのため1話でガイドさん呼びされて「今はバイトデス!!」と注意していたが、それでもやっぱりガイドさん呼ばわりされている。
年下は恋愛の対象にはとらないらしい。
こちらもインストラクターの資格持ちで、ハノイの騎士としてイベントに参加したりティーチングイベントを主催したりすることもある。


非常に負けず嫌いでデュエルに負けると「もう1回」と自分が勝つまで再戦を要求する通称『泣きの1回』という悪癖があり*11、周りを困らせることもしばしば。
大会の賞品欲しさに職権を濫用し大会の日程を早めさせるなど、結構セコイキャラ付けがなされている。


高校生編ではOCGインストラクターの経験からまさかの教師の道を志し就職。尚磨の入学と同時に同じ高校に赴任し、そのままOCGデュエル部の顧問となった。


前作同様実力は折り紙付きで、元四天王も認めている。
しかし「子供たちにも容赦なし」「大人げない」と元四天王以外の子供は対戦したがらない様子。
組むデッキは相変わらず大会環境やマスターデュエルなどで一定の実績を残している様な、ガチ構築のデッキがメイン。



アダマシアvs遊佐尚磨(第10~11話)


岩石族初のチューナー。初となる風・炎・水属性岩石族シンクロなどシンクロ方面では不遇だった岩石族に様々な初をもたらしたテーマ。
2020年にマスタールールが更新されてから作中初のデュエルということで、エクストラモンスターゾーンだけでなくメインモンスターゾーンにもガンガンシンクロモンスターを展開する。


メインデッキにはアダマシアに加えて《怒気土器》《岩石の番兵》といった岩石族関連カードを、エクストラには様々なシンクロモンスターが投入されており、中でもアクセルシンクロモンスター《シューティング・スター・ドラゴン・TG-EX》はルール変更によってシンクロを複数出しやすくなったからこそのチョイスと言える。
本家シュースタの方は《アダマシア・ラピュタイト》の効果でデッキトップをアダマシアチューナーで固めることで連続攻撃を確定できる点で相性がいいのだが、枠の兼ね合いかそちらが採用されることはなかった。


切り札である《魔救の奇跡-ドラガイト》の効果で相手の魔法・罠の発動を止めつつ新ルールを活かした大量展開でTG-EXをシンクロ召喚し優位に立つが、魔法・罠の発動を1度止められた程度では止まらない騎士ガイアの展開で切り札の融合召喚を許し敗北した。



堕天使vsライト月子(第12~13話)


神に背きし闇属性・天使族モンスター達によりデッキ。


《堕天使ユコバック》《堕天使イシュタム》《堕天使アムドゥシアス》の効果で墓地を肥やしていき、《堕天使の戒壇》《堕天使スペルビア》と一緒に堕天使を蘇生。スペルビアを《失楽の堕天使》 《黎明の堕天使ルシフェル》の素材にして再利用できるようにしつつ、墓地の堕天使魔法・罠の効果を適用する堕天使の効果で立ち回っていく。


ちなみに堕天使を使った人、使われた人なら一度は疑問に思うであろう『発動に同名ターン1がついている堕天使魔法・罠の発動と効果適用を同じターンでできるのはなぜか』に対する答え*12効果の適用で発動のためのコストも踏み倒せることも作中でちゃんと説明されている。


伏せていた《堕天使降臨》を利用されサイコ・ショッカーの展開を許すも、堕天使の高打点のせいで攻めきれない相手の場を《黎明の堕天使ルシフェル》の効果で焼き払いトドメを刺そうとする。
《不朽の特殊合金》で破壊を防がれたことでトドメこそ刺し損ねるも高打点の堕天使達を並べたうえで《背徳の堕天使》の妨害も構えた理想堕天聖域パーフェクト・サンクチュアリで勝利を確信。
しかし背徳の打ち所を間違えたことで逆鱗モードの月子に決闘者なら一度は思う「今はわたしのターン中よぉ~っ!」の叫びと共に特殊召喚されたリミ解サイコ・ショッカー軍団に上から殴られ敗北した。
凄まじい剣幕の月子にはさすがに『泣きの1回』も通用しなかったという。


  • 護武店長(護武倫太郎)

ガイドさんが働いているサテライト・ショップの店長。
尖った鼻と耳、禿げ上がった頭とゴブリンが店員の服着てるような見てくれをしているがれっきとした人間で、店長としての業務もちゃんとこなし、子供たちを支えるしっかり者。


アゲハとは中学時代の同級生の間柄で、OCGを始めたきっかけもあこがれのアゲハに近づこうとしたため。
アゲハが劇中イベントに参加しようと店にやってきたことで思いがけず再会し、デュエルすることに。
…なのだがいざデュエルとなると重り入りのサポーターを外しシャツを破きながら日夜鍛えたデュエルマッスルを解放
特に意味のない筋肉を晒しいちいちポーズをとりながらデュエルをするという変な癖を晒し他の2名をドン引きさせた。


高校生編では3年前の『世界チャンピオンに挑戦』イベントにおける失態(後述)が響き副店長に降格。
しかしその結果憧れのアゲハと同じ職場で働けることになったため内心大喜びしている。


【ゴブリン】vs遊佐アゲハ(第9話)


OCGの長い歴史の中ちょこちょこ登場している『ゴブリン』カードを中心に、【地属性】【レベル4】の要素を足したグットスタッフ寄りのデッキ。



厳しい条件を持つがゴブリンカードのサーチが可能な《おねだりゴブリン》、高いステータスとデメリットを持つ[[「ゴブリン〇〇部隊」>ゴブリン突撃部隊]]といったモンスターは勿論、[[《成金ゴブリン》>成金ゴブリン(遊戯王)]] 《ゴブリンのやりくり上手》と魔法・罠にもゴブリンが存在し、なおかつ[[《サンダー・ボルト》>サンダー・ボルト(遊戯王OCG)]][[《ハーピィの羽根帚》>ハーピィの羽根帚]]といった汎用カードもちょこちょこ。


作中では戦術を悉く相手の落とし穴によって妨害されたためコンセプトはよく分からないが、サンプルリストを見る限り『半端な敵は高いステータスを持つゴブリン部隊で殴る』『ゴブリンや展開札の《ゴブリンドバーグ》《カゲトカゲ》を用いてランク4エクシーズを展開』『ゴブリン部隊が守備力0であることを利用し《カメンレオン》の効果で蘇生させレベル8シンクロを出す』といったものと推測できる。


かつて慎重になりすぎてアゲハに近づけなかった反省から「行動あるのみ」と強気なデュエルを行うもそれにより相手の落とし穴を悉く踏み抜いてしまい。結局成すすべもなく敗北した。
結局グットスタッフ寄りのファンデッキがかつて日本を制したデッキに勝てる道理はなかったということか。


ちなみに、ゴブリンモンスターには『落とし穴』罠に対するメタカードである《ゴブリン穴埋め部隊》が存在するのだが、本編では出番がなくサンプルリストにも入ってなかった。
ピンポイントな対人メタで勝っても本当の勝利とは言えないということなのだろう。入れててもあんまりメタにならないのは秘密だ。


県立洲斗高等学校OCGデュエル部

  • 附並つきなみ英二えいじ

高校生編から登場した、OCGデュエル部の部長。
真面目な好青年で、先輩たちが卒業し1人になっても、マスターデュエルで腕を磨いていた。
という風に一見堅実に見えるが、その正体は女性モンスターが大好きな俺たち
自分に関係のないデュエルでもいちいち女性モンスターの言動に興奮し続けている。
ちなみに実際の女性には奥手である。
またもともとは特徴のないモブくらいのつもりでここまで特徴が付くことはなかったという。だから「つきなみ」という名字である。
デュエルの腕前、知識はかなりあるものの思考はどちらかというとガチ寄りで、女性モンスター達を勝たせる為に強力カードの力を借りることも躊躇しなかったが…。



ウィッチクラフト
中学時代、大会にて尚磨相手の際に使用するも【電脳堺】にフルボッコにされた
だがそのお陰で尚磨に「ウィッチクラフト」デッキの人と覚えられており、お陰ですぐに仲良くなることが出来た。


御巫
OCGデュエル部伝統の儀式として、部長と「見込みがある新入生代表」の栞莉と戦う際に使用。「儀式」なので儀式を主体とするデッキである。
なお尚磨相手ではない理由は「勝ち目がない上にこのデュエルは公式記憶として残るため、最弱の部長と揶揄されたくない為」である。
曰く「女性型モンスターのみの純構築」と言いつつサンプルデッキには虹光の宣告者が入ってるが
それと相手が初心者かつ純構築フェチなのにこちらは普通に妖怪少女も積んでいる。全員1種類ずつと少し遠慮はしているが…。


御巫モンスター《剣の御巫ハレ》《鏡の御巫ニニ》の効果や装備した御巫装備魔法の効果による妨害で一々二人の容姿に興奮しながら立ち回るも相手の儀式モンスターの猛攻にライフは風前の灯。次のドローで装備魔法を引き当て、御巫モンスターのダメージ反射効果を狙わなければ勝てないという状況に。


己の命運を懸け引き当てたカードは御巫のエース《オオヒメの御巫》
狙っていた装備カードでは無かったが、既に持っていた儀式魔法《御巫神楽》によってオオヒメを儀式召喚。追加効果のバーンによってライフを削り切り、なんとか勝利となった。



閃刀姫
女性好きの為かつては組んでいたが、「強い」という理由だけでアクセスコード・トーカーを始めとした汎用カードを入れていたらしい。
本人はその事を恥じていたが、好きなカードを活躍させ、他所からのカードを持ってきてでも勝たせるというのもデッキへの愛の形であることに彼はまだ気づいていない…。


  • 本仮屋もとかりや栞莉しおり

尚磨と同じクラスにいる、読書好きな物静かな女子生徒。
実は結構なお屋敷に住んでいる。
新編の実質的な主人公であり彼女のデュエルシーンはかなり多い。


どちらかというとOCGの世界観を好むタイプで余り他人と触れ合うのが得意ではないらしいのだが、三重スリーブの上からローダーに収めて栞にしていた《星遺物の導く先》のカードが目に留まったことをきっかけに、デュエル馬鹿の尚磨に誘われる形でデュエル部に入部することとなった。


一応デュエルはするが初心者であり、なおかつデッキにはストーリー性を重視する為、基本的に純構築。EXデッキも15枚埋まってる方が稀である。
だがデュエリストとしての腕前はかなりのものであり、そのEXデッキをとあるカードで埋めていれば尚磨に勝利していた程
というかストーリー性重視しすぎてエルロンみたいなカードを入れたり、相手がバロネス出したりしてるのに善戦している時点で色々おかしい。
…と同時に「カードのイラストまでは知っているけど効果までは把握していない」とマストカウンターに悩んだり、相手の墓地まで面倒見きれないと不機嫌になったりと初心者デュエリストあるあるなモノローグをすることも多い。
また彼女も尚磨の構築宇宙ストラクト・ワールドにアクセス可能で、その時の経験を基に自分なりの構築宇宙である『構築図書館』を創り上げた。
しかしそのポリシーと初心者ということでイマイチ勝ち切れていない部分はある。果たして初勝利はいつになるのだろうか。


閃刀姫vs遊佐尚磨(第35~37話)
尚磨とのデュエルに使用。全てが閃刀姫と閃刀魔法カードで構成されている。また別の意味で有名なエルロンも勿論採用している。3枚も
一方、汎用カードの類は全く採用されておらず、デュエルと通して物語を楽しみたいという彼女の思いが見て取れる。


このデュエルが始まったタイミングでVジャン本誌では『遊戯王OCG STORIES』が新たに連載され、その最初の物語として「閃刀姫」の背景ストーリーが描かれることとなった。
本デュエルは2つの漫画で同じテーマを扱うことでVジャンプを盛り上げる意図があったことが単行本で語られている。


純構築とはいえ流石はかつての環境デッキ。《閃刀姫-レイ》から繰り出される閃刀姫リンクモンスターの効果や閃刀魔法カードの効果を活かし善戦する。
途中《閃刀姫-ジーク》のリンク召喚後、《閃刀姫-ハヤテ》のリンク召喚によって《閃刀姫-ロゼ》の特殊召喚効果につなげることで、『レイがロゼを救い共闘する』という自分がやってみたかった展開ができて喜びつつもそれらの打点では尚磨のライフを削り切れず、返しのターンに敗北した。


…セットしただけで終ぞ使用しなかったカードは《閃刀起動-リンケージ》
それを知った英二は上述の通り彼女が[[《アクセスコード・トーカー》>コード・トーカー(遊戯王OCG)]]とそれにつなげるための汎用リンク3モンスターさえ採用していれば、その5300打点とリンケージの効果で出す閃刀姫リンクモンスターの打点で尚磨のライフを削りきれた…尚磨に勝てていたことに気づき、彼女のポテンシャルの高さに驚愕するのだった。


戦華vsライト月子(第38~40話)
ショップの親睦会で色々勘違いした月子とのデュエルで使用。
この直前に「三国志」を読んでいたということで尚磨が組んだのだが、栞莉の意を組んでほぼ純構築。
その為に《サンダー・ボルト》や《狡猾の落とし穴》と言った汎用カードに加え、同じ中国文学つながりの【炎星】のカードも採用されている。
一応前者は赤壁の戦いで諸葛亮が天気を操った(と呉に思わせた)逸話、後者は三国志時代に良く行われた落とし穴戦法と世界観の逸脱はしていないが、


相手の展開には《戦華盟将-双龍》《戦華の叛-呂奉》によるフリチェ除去で睨みをきかせ、戦華カードだけでは対処できないエクストリオによる封殺を《魁炎星王-ソウコ》の力を借りて突破しつつ、相手の出方をうかがいながら展開を伸ばしていった。


だがそんなことは置いておいてこのデュエルである意味一番目立っていたのは《戦華の暴-董穎》
彼は特定条件下で相手の効果発動に400ポイントのライフコストを課すという、税の徴収をイメージした効果を持ち、初ターンから何やかんや生き残っていたことで月子のライフを削り続けたのだが、そのときのソリッドビジョン上の演出が相手の至近距離で下卑た笑みを浮かべたり、臭そうな息を吐きかけるというもの
さらに最終ターンで月子がライフコストを厭わずに何度も効果を使うと踏むと彼女の前に座り込んでスタンバイする始末。
しかしながら栞莉が董穎のドロー効果の発動を宣言した際にはこれまでの下卑たものではないとてもイイ笑顔のサムズアップで返していた


無論そんな董穎がただでさえ機嫌の悪い月子の怒りを買わないはずもなく、最終的に《サイコ・エンド・バニッシャー》の除去効果…という体で放たれた月子渾身のアッパーカットによって退場。
そのままバンプアップ効果で攻撃力8850となった《サイコ・エンド・バニッシャー》で攻撃され、敗北となった。


リチュアvs附並英二(第41~42話)
英二とのOCGデュエル部伝統の儀式時に使用。こちらも儀式デッキ。
やはりと言うかなんというかほっとんどリチュアで構成されており、リチュアと名のついてないカードは「サルベージ」「貪欲な壺」「深海のアリア」のみ。
ただ流石に今回は勝つためのデッキの為か、リチュアストーリーの中心キャラかつ構築宇宙ストラクト・ワールドにて対応してくれたアバンスノエリアと言った使いづらいカード達がデッキに入っておらず、エリアルも1枚だけである。(一応彼らの進化形態のジールギガスやブシュケローネは入っているが)
とはいえエクストラは申し訳程度にメロウガイストのみと、やはり純構築に振り切った形である。


新規カードである、カウンター効果持ちの《イビリチュア・ネーレイマナス》や相手モンスターをレベルに関係なくリリースして儀式召喚する《リチュアの氷魔鏡》を活かしつつ、古のカードゆえに同名ターン1がついていないリチュアカードを駆使し《イビリチュア・ジールギガス》を連続で儀式召喚、氷魔鏡の効果で確約できるようになったバウンス効果で盤面を荒らすも、グスタフが入っていないため即死打点の形成にはジールギガスのドローで《サルベージ》を引き当てるしかない状況に。


勝敗を左右する未確定のドローに心躍らせながら引き当てたカードは《イビリチュア・プシュケローネ》
持っていた《リチュアの写魂鏡》で出すにはギリギリライフが足らず、やむなくターンを返さざるを得なくなり敗北となった。


  • 百面ひゃくめん相太そうた

洲斗高に通う2年4組の男子生徒。演劇部に所属している。
性別は恐らく男子…というのも彼はなりきりデュエリストを名乗り、デッキだけでなくその格好もアニメキャラに完全になりきることが可能な為性別すら不透明である。
名前や今まで男性キャラしか演じてないため多分男子も思われるが…。
対峙した黒田曰く「声も一緒」との事で、ある意味正体不明のキャラクターである。Z-ONEかな?
顔も仮面をかぶることで完全再現している。その事から素顔も不明で、デュエル部の面々も彼の本当の顔は見たことないとか。


そのコスプレっぷりは徹底しており炎天下でジャックのコスプレをして倒れたり、デュエルに関係ない祝賀会のときでも不動遊星の格好をするほどであるが、そこを除けばTPOは弁えており先生や先輩には敬語で話す。
だが高校に潜入し自らを負かせた黒田夜魅のことはかなりライバル視しており、彼の事を思い浮かべると演技を忘れて邪悪な笑いを浮かべてしまう。
ちなみにその邪悪な笑顔をよりにもよって遊星のコスプレをしたときにしたので「不動遊星のキャラにあわないのでやめてほしい」とツッコまれた。「最高に高めたオレのフィールで最強の力を手に入れてやるぜ!!」?知らない話ですね。
またコスプレで使用デッキがバレる為、そういう状況がまずい場合はグールズの格好をしている結局コスプレかい。



戸津諷学園デュエル部


  • 壺獅寺つぼしじ玲央れお

戸津諷学園デュエル部部長。
最初はショップ大会に登場した「レオン」と名乗る謎の男だったのだが、その後名前と立場が判明した。
デュエルカーニバル9連覇を果たした戸津諷学園で部長をしている事だけでなく、部史上で唯一一年生からレギュラーになった「帝王」。
その事から分かる通りかなりの実力者であり、更にデュエルでの勝利だけでなく表現やエンターテイメントも楽しむ一面もある。
栞莉とはいとこ同士であり、彼女にはデュエルや「デッキ構築に正解はないんだ」という事を教えた。


とここまで書けば完璧超人のように思えるが、実は彼は極度の壺フェチ
「運否天賦にかけるドローこそがデュエルの醍醐味」とまで言い張りデッキに様々な壺カードを入れるだけでなく、家ではその壺を陶芸で自作ししょっちゅう磨いている。
勿論デッキにも壺カードを多数投入し、尚磨と戦ったときは明らかに相性の悪い【R-ACE】にも強欲で貪欲な壺を投入している。
その辺は漫画的都合でカバー…とはならず、それどころかキーカードをドロー出来たと思ったらデメリットの10枚除外でR-ACEの魔法罠カード全部吹っ飛ぶという負け筋となってしまった。*13
結果的に尚磨に敗北したものの、その後「近い未来大舞台でデュエルするからだ」と告げて去っていき、彼の言う通りデュエルカーニバル大会で再会することとなった。



  • 垣副かきぞえ準矢じゅんや

戸津諷学園デュエル部副部長。
糸目が特徴的な少年でデュエル知識も豊富だが、真面目な性格らしくフリーダムな部長には手を焼いているようだ。
名前からして二番手が確定しているのは気のせいだろうか。
彼もデュエル部のレギュラーに2年からなっている実力者だが、2024年現在その実力は未知数であろう。



  • おそれ竜司りゅうじ

戸津諷学園デュエル部3年生。
逆立てた髪にギザ歯というワイルドな出で立ちで、名前の通り恐竜族デッキを使う。
…のだが黒田と白米の戦いの裏で十九にワンキルされるという噛ませも良い負け方をしてしまった。そんな所まで元祖恐竜族使いに似なくても…。
とはいえ実力で負けた為に恨みっこ無しということで、大会では大きな旗を振って仲間達を応援している。
性格も気持ちがいい程豪快なものであり、大学に行ってもデュエルを続けると豪語している。



  • 白米はくまい射里しゃり

戸津諷学園デュエル部3年生。
名前から分かる通り【軍貫】使い。多分ラッシュデュエルだと【寿司天使】使い
また実家も江戸時代から続く老舗寿司屋であり、彼は高校卒業後、その家業を継ぐことが決定している。
その為このデュエルカーニバルが正真正銘最後の大会の為、【ヌーベルズ】を使う黒田に「にわか料理人」と挑発する。
…が、ノリがいいのもまた事実であり、ライフポイントをサイフポイントと表記したり、所々寿司屋っぽいところを隠せなかったりしている。
あくまで「料理人気取りをされること」だけを嫌っている為か本人は割りと爽やかな性格であり、負けもしっかりと受け入れていた。



その他

  • 赤星あかぼし王座おうざ

最強カードバトルでの主人公にあたるキャラクター。いわゆる前作主人公ポジションである。


デュエル歴わずか1年で世界大会国内最終予選で優勝。そのまま世界大会で優勝するという異例の快挙を成し遂げ、その名前から完璧王者パーフェクト・チャンピオンの異名を得る。所持している漆黒のデュエルディスクはその時の賞品。


2年前、ひょんなことから四天王にデュエルを教えてもらうようになり、元々センスが良かったのかめきめきと上達。
小学校生活最後の思い出にと十九の提案のもと同い年3人で出場した大会で優勝し、四天王に送り出され世界に挑んだ。


しかし世界最強のデュエルキングとなった王座はデュエルの際マフラーで口元を覆い感情を殺した『覚醒デュエルモード』という独特のスタイルをとることで相手に一切の情報を与えないようになり、「周りには観客というオレを監視する眼がある」「その監視する眼がある限りオレは敗北を許されない」と周りの眼を極端に意識する、冷徹なデュエルをするようになってしまう。
その変貌ぶりに元四天王の面々ははっきりと「変わってしまった」と評しており、特に黒田は「自分が王座に負けたせいで変わってしまう原因を作ってしまった」と自分を責めたほど。
そしてその理由を明かすことなく、父親の単身赴任についていく形で海外に旅立ってしまった。


それから1年、王座が日本に、そしてサテライト・ショップに帰ってきたことで、物語は大きく動き始める…


トーナメントを勝ち上がり、再び決闘に挑む尚磨を「少々目障りだ」「二度とデュエルを挑めないように完膚なきまでに叩き潰す」という決意をもって迎え撃つが、ドロー事故もあって追い詰められる。
ここで尚磨は王座が「世界チャンピオンという呪縛に囚われている」「デュエルするのが息苦しくて辛そう」と指摘する。
それをムキになって否定する王座は、自分が勝たなければならない理由を語り始める…


王座がここまで『完璧王座』であることに拘る理由。
それは共に競い合った四天王のためだった。


1年前、世界大会で優勝したとき、観客から聞こえてきたのは自分を祝福する声ではなく、
「対戦相手が弱すぎただけ」
「大会のレベルが低かった」
「やろうと思えば自分でも勝てる」
といった、自分のみならずこれまで戦った相手すら見下す声だった。


そして世界王者になった後も、自分を負かしそれを証明せんとする者ばかりがデュエルを挑んできた。
一度でも負けてしまえば、それは自分だけでなく、四天王ら仲間の強さを否定されてしまう。
だからこそ、勝ち続けなければならない。
例えそれが、己を殺し続ける茨の道であったとしても。


『完璧王座』という名の呪縛。その理由を知った尚磨は…


『完璧王座』らしく、使うカード全てが強力。
手札誘発や汎用カードで相手の行動を徹底的に潰し、カードパワーの高い切り札で確実な勝利をつかみ取る。


また、メインとなる戦術は融合召喚を中心としたもの。
十九も「融合特化はお前の得意とするデッキ」と、昔から融合召喚するデッキをよく使っていたことをうかがわせる。
これが、前作の初期デッキであり、本作の回想シーンでも使われていたジェムナイトの影響であることは想像に難くないだろう。



【召喚ドラグマ】


《召喚士アレイスター》を素材として融合モンスターを繰り出す召喚獣とエクストラデッキメタが特徴的な11期の軸テーマドラグマの、出張性能の塊同士の混成デッキ。
こちらも本誌掲載時点で環境における実績も高いデッキ。


アレイスターの効果でサーチした《召喚魔術》で召喚獣を融合召喚。
その召喚獣の存在によりドラグマのエース《教導の聖女エクレシア》《教導の騎士フルルドリス》につないでいく。
相手への妨害には《召喚獣メルカバー》、攻めるときには《召喚獣プルガトリオ》、フルルドリスは自分ターンの攻撃にも、相手ターンでの妨害にも使えると、攻防共に隙が無い。


さらに特徴的なのは汎用カードの多さ。
《灰流うらら》《増殖するG》といった手札誘発に[[《ダイナレスラー・パンクラトプス》>ダイナレスラー(遊戯王OCG)]] 《コズミック・サイクロン》といった除去札、《墓穴の指名者》 《無限泡影》といった妨害カードが軒並み投入されており、サンプルデッキにおける汎用カードの枚数はなんと20枚。デッキの半数がテーマ内の動きと関係ない汎用カードで構成されているというのは本作では珍しく、1枚引き当てれば最低限機能するアレイスターを実質6枚積んでいる召喚獣ならではの構築とはいえ、ここまでの偏りっぷりには王座の勝利への執念を感じさせる。


うららの効果で展開をある程度抑制した魔鍵の盤面を除去カードの連打と展開した召喚獣とドラグマモンスターで荒らしたうえにメルカバーで蓋をする。
妨害をかいくぐり展開を続ける尚磨に対し、ここぞというタイミングで無限泡影を発動し逆転の芽を完全に摘んだうえで完全勝利を収めた。


…本来であれば後攻1ターン目、《魔鍵砲-ガレスヴェート》の効果をパンクラトプスに使わせた時点でメルカバーではなくプルガトリオを出していれば全体貫通攻撃でワンショットキルできていた。だが、王座はメルカバーを出しわざと尚磨にターンを返していた。
その理由を確かめるべく、尚磨は大会に挑むことになる。



【烙印召喚獣】


ストラクチャーデッキ-ALBA STRIKE-の宣伝もかねて前回の【ドラグマ召喚獣】を[[《アルバスの落胤》>アルバスの落胤(遊戯王OCG)]]とそのサポートカードによって融合召喚を行う【烙印】の要素を加えブラッシュアップしたデッキ。


召喚獣のギミックを挟みつつ、相手のモンスターを融合素材として除去するアルバスの落胤を《白の聖女エクレシア》 《融合派兵》などのカードを用いて特殊召喚し相手を除去。
さらに烙印カードや《死魂融合》といったカードでさらなる融合召喚に繋ぐ。


融合体のサポートや烙印サーチのために《スプリガンズ・キット》《鉄獣鳥 メルクーリエ》などのストラク収録のサポートはもちろん、《デスピアの導化アルベル》《デスピアの大劇導神》といったデスピアモンスターも投入されている。
また、ドラグマの方のエクレシアとフルルドリスがそれぞれピン指しという形ながらドラグマのギミックも残されており、その関係で遊戯王カードwikiの方では【烙印召喚獣ドラグマ】と呼称されている。
前回とは異なり汎用カードの投入はうららと増G、墓穴と現実的な範疇。それでも他と比べて多いが。


新規の中でも一番の問題児である《烙印融合》のパワーは本作でも発揮されており、『デッキのアルバスと《軒轅の相剣師》《烙印竜アルビオン》を経由して《氷剣竜ミラジェイド》を融合召喚→アルビオンの除外で素材にした軒轅をトリガーさせ新エクレシアを蘇生して相手ターンに備える→ミラジェイドの除去効果のコストで墓地に送った《灰燼竜バスタード》の効果で旧エクレシアを特殊召喚しフルルドリスによる妨害を構える』というムーブをたった1枚の手札消費で行い烙印融合のイカレっぷりを見せつけた。
ついでに新旧エクレシアがソリッドビジョンで並び立つというちょっとレアな光景も。


前回と比べて妨害性能の上がった魔鍵デッキと一進一退の攻防を繰り広げる中で、アルバスデッキの欠点である手札消費の荒さが露呈。
手札が新エクレシア1枚、場にアルバス1体のみの状態、墓地融合カードを引きたい場面でデッキの中にある11枚くらいある有効札*14ではなくデッキにアルバスがいない状況では意味を成さない融合派兵を引いてしまい、エクレシアとアルバスという一部のオタクが尊死しかねない組み合わせ《天威の龍鬼神》をシンクロするという最低限の展開しかできなかったことで尚磨の逆転を許してしまう。


ここで尚磨の言葉と四天王の声援で『完璧王者』の呪縛から解放された王座は引き当てた召喚魔術によって口上の解禁と共に召喚獣に戦術をシフト。
《召喚獣アウゴエイデス》は尚磨のアンドラビムスと実質相打ちになるも、アレイスターを回収して今度はメルカバーを融合召喚。尚磨の動きを牽制し次ターンでの逆転を狙う。
しかし効果の発動を一切介さずにエクシーズ召喚されたアシュタルトゥにメルカバーを撃ち抜かれ、その直火焼き効果によって敗北した。


真の意味で『完璧王者』から解放された王座は「心のどこかで自分が負けることを願っていたのかもしれない」と漏らしながらも、「できる事なら勝ちたかったーっ!!」「何で4ターン目に融合派兵引くかなーっ!!」とそれはもうすっごく悔しがっていた。




作中で行われたイベント・大会

  • デッキ構築ストラクトの日

尚磨が初めてサテライト・ショップに赴いた日にやっていたイベント。
1~2話で行われたものは『ライジング・ランペイジ』の発売にあわせて行われたものだが、34話での十九の話から新弾発売の度に行われている模様。


参加条件は新弾の一定価格以上の購入。20分1デュエルの3本勝負。参加者はトークンがもらえるなど、現実で行われているイベント『遊戯王の日』と共通点が多く、こちらがモチーフとなっていると思われる。


遊戯王の日との違いとして
●参加資格は新弾1箱の購入(遊戯王の日は1000円以上)
●使用デッキには新弾のカードを20枚以上採用しなければならない(遊戯王の日の場合、デッキは自由)
●対戦前にデッキ構築の時間30分が与えられる
といったものがある。
これにより、財布に対するダメージが大きくなるとともに『どんなデッキが組めるか』『望んだカードが当たらなかった場合どんなカードならカバーできるか』という、デュエリストのカード知識と柔軟性を問われるイベントとなっている。


  • 世界大会(小学生の部)

毎年行われている大会のようで、アゲハが13年前に参加した他、1年前は王座・十九・夜魅が、本編中に天道が参加している。*15
特に1年前のものは『OCGと出会った主人公が四天王と競い合いながら優勝を目指す』というシチュエーションから前作の『レジェンド・チャレンジ』に相当する大会と思われるが、大会中四天王全員とガイドさんすべてを相手取っていないという違いがある。


アゲハは国内予選を制し女性初の日本代表となるも予選敗退、十九は国内最終予選ベスト8、夜魅と天道は最終予選準優勝と凄まじい実力の持ち主であっても世界の壁はとても高かったことがうかがい知れる。
そんな中当時デュエル歴1年の王座が日本代表の切符を手にし、そのまま優勝する形でその壁をいとも簡単に飛び越えていった。


  • 大人のデュエル会

現実でも行われている、25歳以上の大人限定のフリー対戦会。
もちろん子供は参加できないため、付け髭+背伸びでごまかそうとした尚磨は門前払いを食らった。
当初アゲハはこのイベントに参加する予定だったのだが、終業時間ギリギリに上司が仕事を回してきたせいでイベントの時間に間に合わなかった。


  • 新マスタールールレクチャーイベント(仮称)

2020年のマスタールールアップデートに伴い、ルール変更によって何が変わったかをインストラクチャー(今回はガイドさん)がティーチングするイベント。
「実際にデュエルするのが一番」と、参加者から立候補者した者がガイドさんとデュエルすることになり、尚磨が立候補したのと尚磨の実力を直接見てみたいというガイドさんの思惑が重なり尚磨vsガイドさんの対戦となった。断られた形となった黒田は血糊を吐いた。


  • 未成年限定チーム大会

未成年限定の、3人チームによるトーナメント戦。
1人ずつデュエルし、先に2勝したチームが勝利となる。
優勝チームには現実では幻となってしまったステンレス製《暗黒騎士ガイア》が1人1枚ずつ贈呈される。


尚磨はこのイベントに十九を誘い、もう1人のメンバーとして立候補したガイドさんと共にチーム『ストラクチャーズ』を結成。決勝戦にて夜魅・月子・天道によるチーム『光と闇は表裏一体』*16を相手取ることとなる。




  • 世界チャンピオンに挑戦

サテライト・ショップ3周年を記念して行われた、中学生32名によるトーナメント制大会。
優勝者は大会後のスペシャルマッチで『完璧王座』赤星王座と対戦する権利を得る。


さらにこの大会限定のルールとして、『1試合ごとに異なるデッキを使用しなければならない』というものが存在し、優勝までに最大6つのデッキを使用することとなる。
そのため複数デッキを組めるだけの財力と複数のデッキを使いこなせるだけのプレイングスキルを要求される、レベルの高い大会となっている。


十九と夜魅は王座と戦い打ち負かすことでかつてのデュエルを楽しんでいたころの王座に戻すため、尚磨は前のフリー対戦で感じた違和感と、勝利したにもかかわらずあまりにも悲しい顔をしていた理由を確かめるため。
両者の譲れないもののために挑んだイベントは、元四天王vs尚磨のぶつかり合いと化していく。


…なお、トーナメントの抽選にはバトルシティ編で使われた《青眼の究極竜》型ビンゴマシーン(OCGだと《ビンゴマシーンGO!GO!》に描かれているそれ)をレンタルして使用。
さらにこのイベントのために王座を旅費・宿泊費全額店持ちで呼び寄せたことも併せて結局は大赤字に終わったという。



追記・修正開始ライト&エディットスタート!!


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  • 作成乙。分量多いから何人か個別項目に分割してほしい -- 名無しさん (2022-03-28 18:41:23)
  • マスターデュエルDLしたけど最近のOCG知らんなあ→ストラクチャーズの単行本買って資料にするか -- 名無しさん (2022-03-28 18:45:09)
  • とりあえず現代遊戯王やってるみたいだが先攻制圧&手札誘発合戦してんのかしら -- 名無しさん (2022-03-28 19:09:37)
  • MDの話してると結構な確率で「①の効果 1ターンに1度じゃないのかよ!」が出てくる -- 名無しさん (2022-03-28 19:58:31)
  • ↑2 現代遊戯王だから先攻はむしろ制圧は2~3妨害程度で継戦に主眼置いてるよ -- 名無しさん (2022-03-28 21:11:15)
  • 単刀直入になるけど、なんで漫画版VRAINSは無かったんでしょう。 -- 名無しさん (2022-03-28 21:43:55)
  • OCGテーマだからこそ、禁止カードに指定された理由を抱えるカード・禁止され続ける理由を抱えるカードを描いてほしいとも思う -- 名無しさん (2022-03-28 23:15:11)
  • 結構好きな作品。アニメVRAINSはソリティア続出でテンポ悪くなってたから、展開過程を省略して実際の攻防に焦点をあてたのは上手いやり方だと思う -- 名無しさん (2022-03-28 23:56:58)
  • 単行本の付録が結構有用なのも良い点 -- 名無しさん (2022-03-29 05:16:17)
  • ↑4VRAINS放送中にも漫画アークファイブやってたし単純に紙面に余裕がなかったんでしょう。最盛期には遊戯王系2本連載してたこともあるけどそのころと比べると人気も下がってきてたし。 -- 名無しさん (2022-03-29 09:10:39)
  • 主人公が「嫌ならやめろ」発言はひいたわ。公式でそれ言ったのどこぞのメディア出禁になったオンラインゲームの元プロデューサー思い出したぞ。 -- 名無しさん (2022-03-29 23:58:57)
  • あの世界のデュエルディスクってエクストラデッキと除外先はどこにあるんだろう -- 名無しさん (2022-03-30 12:26:22)
  • ストラクチャーズ次元でも観客の民度は低いのか...と思ってしまった>王座の呪縛 -- 名無しさん (2022-03-30 14:44:34)
  • ↑3「デュエルをやめる」という選択が許される世界なんだなと感心したわ。アニメの世界だとそもそもその選択をすることが不可能だったりするし -- 名無しさん (2022-03-31 21:40:38)
  • ↑1 まぁ原作・アニメは邪神やら何やらの所為で完全消滅だったりが掛かったりしていたしな。 -- 名無しさん (2022-05-26 17:06:26)
  • 1デュエルで3回くらいクソドローをかます前作主人公に涙を禁じえない。 -- 名無しさん (2022-06-10 17:43:20)
  • 何で4ターン目に融合派兵引くかなーっ!!切実すぎて笑う -- 名無しさん (2022-06-10 18:23:21)
  • ↑7 友を侮辱した連中に怒りを抱き続ける、若しくは示すだけなら良かったが、「少々目障りだ」「二度とデュエルを挑めないように完膚なきまでに叩き潰す」…という最早邪念に支配されつつある発言をする様になってしまった王座を窘める意味合いを含む発言であると自分は解釈している…今までの劇中描写を踏まえると、目の前の敵に集中し切れない王座の不純さに含む所がある尚磨の皮肉交じりの発言ともとれるが。まぁ初代遊戯王でも闇遊戯と舞の決闘で似た様なケースがあったしな。 -- 名無しさん (2022-06-25 09:58:57)
  • もしアニメ化出来るなら、是非ともアニメになって欲しい。 -- 名無しさん (2022-10-04 19:29:54)
  • どうやら、この世界ではゼアル&ARC-Vのアニメが放送されていたらしい。 -- 名無しさん (2022-12-22 20:44:00)
  • ↑↑使用カードを制限しない都合上禁止カード使ってるデッキが増えてるから難しいんじゃないかな?そもそもアニメってレギュラーパックと連動して新規を出すのがメインだったけど、基本的に既存カードしか使わないストラクチャーズは相性が悪いと思う。 -- 名無しさん (2023-09-29 10:18:58)

#comment(striction)

*1 特集ページなどと同じくコピーライトや偽造防止ホログラムが無い画像が使用されている。
*2 と言うか、現在のOCGにおける1ターンの長さを考えれば「省略なしでOCGのデュエルを描く」のは現実的に困難。実際に描かれた場合、展開だけで1話が終わるか、ページの大半が台詞になってしまうだろう。この展開の長さはアニメの方でもVRAINSで大きな問題となっており、その次作SEVENSがラッシュデュエルになった原因ではと言う意見もある。
*3 「1ターン目」ではなく「『1ターンに1度』の略称」の方。
*4 ただし、原作キャラが存在しないとも明言されていない。
*5 これは「カード知識の乏しい読者目線のキャラも必要」という佐藤先生によるキャラ付け。
*6 妹からは「イメージ先行」と言われているが。
*7 《トロイメア・ユニコーン》が採用されているのは確認できるが、それ以外は分からない
*8 ただし兄がある理由で気落ちしていた時は「らしくない」とキレていた。
*9 一見何でも止められるように思える崇光だが、魔法・罠の墓地効果など『カードの発動を伴わない効果の発動』は止められないという弱点があり、虚光でそれをケアする形となる。
*10 当然のことだが尚磨はチームメイトであるガイドさんを応援しているだけで、悪気は一切ない。
*11 ちなみにこの癖、OCGを始めたばかりのころの佐藤先生がそうだったことから付いた設定とのこと
*12 堕天使モンスターの効果はあくまで『モンスター効果による魔法・罠の効果の適用』であり制限されている『魔法・罠カードの発動』ではないから
*13 なお実際は効果の空打ちで反則負けになるが、カジュアルな大会かつ相手の尚磨からの了承を得られたのでデュエル自体は続けられた
*14 墓地融合札の《召喚魔術》と《白の落胤》。それらをサーチできるアレイスター、キット、アルベル、アレイスターをサーチできる《暴走魔法陣》とそれをサーチできる《テラ・フォーミング》、さらにアルバスを蘇生できる《烙印の絆》
*15 「世界に興味がない」とのことで月子はそもそも不参加
*16 他2人がチーム名に無頓着だったため、名前を決めたのは夜魅の独断

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