登録日:2022/02/05 Sat 09:03:24
更新日:2024/06/17 Mon 13:46:38NEW!
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フレームアームズ コトブキヤ タイプ・ヘクター デュランダル 稲田航 ジュワユーズ
概要
「タイプ・ヘクター デュランダル」とは、コトブキヤが展開するプラモデルシリーズ「フレームアームズ」の一つ。
信玄同様、フレームアームズ・バトルコンプレックス(FABC)に参加した中でも数少ない新規建造FA。
本項目ではバリエーションキットについても取り扱う。
目次
タイプ・ヘクター デュランダル
欧州の企業「ライズ・フィールド・クレイズ(RFC)」が、FABCに向けて自社の抱える独自の電磁駆動技術をアピールすべく開発したFA。
そもそも"タイプ・ヘクター"とは「全領域対応」「ペイロード、機動力、運動性の高レベルでの両立」をコンセプトに掲げた機体であり、その中でも"デュランダル"の名は最初に完成し各種試験を目的とした同機に与えられたものである。
轟雷、スティレットを参考にコングラードが建造した信玄同様、本機も開発にあたって既存FAのノウハウが存分に発揮され、JX-25 ジィダオをベースに、更に部分的には輝鎚の要素も盛り込んでいる*1。
更に各関節に設けられた肝入りのパワーアシストモジュール(「メタリックユニット」と呼称されるらしい)によって従来機を圧倒する出力も確保。
そうして完成した本機は優れた格闘性能と重武装を両立させ、FABCにおいて他の機体とは一線を画する性能を見せつけることに成功した。
また頭部には大型の通信アンテナを外付けすることでシンボル性の高い見た目にすると同時に、本体の小型化とユニット配置最適化も達成しており、優れた処理能力を発揮できる。
ただしRFCの資本体系がコングラードと違う事もあって開発は難航、完成するまでは信玄に大きく水をあけられてしまった。FABC参加数も全機体の中で最低。
それでもコングラードはベルテッドへの対抗戦力になりうると本機のポテンシャルを高く評価しており、下記の"ジュワユーズ"へと繋がっていく。
◇武装
- レールガンブレード
肩部ユニットに懸架される、タイプ・ヘクターの背丈を上回るサイズの電磁加速砲兼斬撃兵装。「全領域対応」のコンセプトに合致した武装として拵えられた。
懸架状態でレールガンとして、また基部から抜いて剣として運用する。
長い砲身/刀身は技術的制約ではなくデモンストレーションでのアピール用の物であり、その経緯からするにやろうと思えばもっと小型化できると思われる。
現にパワーアシストモジュールのもたらす出力がなければ振り回せない代物。
内蔵されているバッテリーもFABCに合わせているため特段容量に優れているといったことはないが、実戦用のものを別途用意して換装することで威力、射程、貫通力を高めることが出来る。
- 機動防盾
レールガンブレード同様肩に懸架するシールド。
盾としては鋭利な形状で防御のみならず攻撃手段としても優れ、タイプ・ヘクターのパワーと合わせることでFAの首を刎ねるという荒業も可能とする。
- エクステンド・ブースターTH ×4
巨大な兵装を積むタイプ・ヘクターに十分な機動力を付与するため用意された、二基一対の外付けブースター。
そのまま背中に積むだけでなく戦局に応じて増設、移設できるようモジュール化されており、更に一基ずつにバラして配置する事も可能と柔軟性のある構造。
◇キット
2021年12月発売。定価6500円。デザイナーは稲葉コウ改め稲田航氏*2。
レイファルクス同様、パッケージは一枚絵が採用されている。
成型色はホワイト、グレー、メタリックイエロー。アーキテクトは黒。
幅広の体格と長い前腕が特徴的な、輝鎚やレイダオとはまたベクトルの違う独自のプロポーションのキット。
アーキテクトの使い方もまた独特で、脛フレームを使用せず、前腕は輝鎚同様内蔵されていない。
長大な得物を肩に懸架する都合、肩装甲はアーキテクトではなくそれを繋ぐ根元のピンに接続。
こうすることで外連味溢れる外観と保持力を両立させている。
設計段階で稲田氏と打ち合わせしたという事もあって色分けは完璧で、おそらくFAの中で塗装完成見本と実物の差異が最も小さいキット。
可動域は四肢は十分だが、胴体可動がほぼひねりのみである事、デザイン上肩周りの可動範囲が若干狭い点が弱点か。
それでも輝鎚や金剛に比べると可動域は広いほうである。
また近年のラインナップとしてはABSパーツが多い。負荷の高い関節はもちろん、武器にもがっつり使われている為塗装する際は注意。
タイプ・ヘクター ジュワユーズ
試験機だったデュランダルに対し、"ジュワユーズ"は実戦型として開発されたタイプ。
カラーリングも純白のデュランダルとは対照的な漆黒に染め上げられている。
もともとの触れ込みが「駆動技術のアピール」であったことからデュランダルからの改修点はエクステンドブースターの出力強化など最低限であり、製造数も少数に留まる。
◇武装
- レールガンブレード
タイプ・ヘクターの基本兵装。
劇中では相対したデュランダルのレールガンブレードを奪い二刀流を披露した。
もちろん操縦者の高いセンスとタイプ・ヘクターの高出力がなければなしえない運用法である。
◇キット
2022年1月発売。定価7000円。コトブキヤショップ限定品。
成型色はグレー、ダークグレー、メタリックレッド。アーキテクトは黒。
デュランダルの成型色を変更し、シールドとランチャーを1セット追加。シンメトリーのフォルムをとれるように。
その都合Eランナーが二枚付属し、かなりの余剰パーツが出る。特に武装類を繋ぐアームは各種メカサプライジョイントを加えることで大体同じものが作れる。
更にランチャー刀身ユニットとアイセンサーはクリアカラー成型のものが付属。ランナー配置の都合シールドも付属する。
余談
- デュランダル、ジュワユーズは共に中世フランスの「シャルルマーニュ伝説」に登場する剣。
一応本機にも飛行能力はあるらしい*3ので、「空戦機には剣の名前が与えられる」という今までのネーミングルールを考えると突拍子のない名前ではない*4。
- ジュワユーズ付属のクリアランナーは通例通りならコトブキヤショップ購入特典になるアイテムだが、余剰分を差し引いてもなお相当なボリュームになったため、いっそデフォルトで封入しようとジュワユーズが商品として用意されたとの事*5。
- 形式番号が存在しない(あるいは不明な)初のFA。商品ページに記載されてないというパターンは前例があるが、設定面でも明かされていないのは非常に珍しいと言える。
一応影虎も該当しそうだがあちらはそもそも仮称であり、正式名称の中に含まれてないと思われるケースはやはり類を見ない。
- 短い胴体、幅の広い股関節、二の腕に対して長い前腕といった点でネクストACを彷彿とさせる。デザイナーが同じという事もあって、特にここら辺を連想したリンクスは多いとか。
奇しくも、「ヘクター」はローゼンタールが製造しているパーツの一つと同名である。
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*1 細部をよく見ると輝鎚と意匠が共通する部分がある。また見た目に限らず、脚部にある車輪式の「高機動走行システム」は、輝鎚の「グラインドローラー」を参考にしたものとされる。*2 2021年以降、名義をペンネームの稲葉コウから本名の稲田航に改めた
*3 高機動走行システムの解説に「飛翔準備・着陸時の滑走をスムーズに行える」とある
*4 とはいえ本機が地球防衛機構製の機体でない事を踏まえると厳密には変わってくるが
*5 恐らくデュランダル購入特典となる手筈だったと思われる
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