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更新日:2023/08/09 Wed 19:39:47NEW!
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「コトブキヤ」とは、日本のホビーメーカーである。
壽屋、KOTOBUKIYAとも表記される。通称、武器屋(ブキヤ)。
工場は中国広東省に存在。2021年現在は日本国内の工場も稼働している*1ようだが所在などは不明。
▽目次
概要
元々は東京都立川市の「おもちゃの店 壽屋」が前身。
その後模型を扱うようになるにつれて、サードパーティのガレージーキット及び完成品フィギュア製作、市販プラモのディテールアップパーツや模型サークル製ガレージキットの委託販売等が商売に加わりる。
2000年代以降に版権プラモデルキットの自社製造・商業販売にまで事業拡大が行われた。
プラモデルではアーマード・コアシリーズやスーパーロボット大戦に登場するバンプレストオリジナル機、ゾイド、パトレイバー、鉄のラインバレル、バーチャロン、BORDER BREAK、ZOEなどを展開。また各シリーズには含まれないが飛鉄塊斑鳩やR-GRAY1などSTG系の自機メカをリリースしており、さらにフレームアームズやヘキサギアといった自社独自のコンテンツにも力を入れている。
主にロボ・メカ系のキットを多数販売しているが、近年はフレームアームズ・ガールやメガミデバイスといった、いわゆる美少女キャラクターのプラモデルも好評を得ており、現状では総合模型メーカーとして幅広い展開を行っている。
前述のように本社・本店は立川市にあり、一度テナントの都合で閉店するも「必ず立川に戻ってまいります」と宣言。
数年後の2016年、立川に本社・本店ビルを建てて約束を果たした。
2017年には株式上場を果たし更なる躍進に期待がかかる一方、上場により株主の意見優先で社風が変わるのでは?と危惧されていたが*2、上場前に配布された目論見表によると、上場以前からコトブキヤは社長一族が経営権を握る同族経営ではなかったようである。逆に言えば同族経営でもないのに下記の様に好き勝手やっていた変態企業でもある。
当項目では、プラキットをメインに記述していく。
特徴
プラキットはガンプラなどと同様スナップフィット形式。
国内生産で為替変動の影響を受けない上に圧倒的な数の売上を誇るバンダイ製キットに比べるとお値段は張る上に脆い部分もあるが総じてクオリティが高く、ユーザーからの評価は高い。
デザインを忠実に再現する精緻な造形と色分け、そのための驚異的なパーツ分割と部品点数、ガンダム以上の変形機構すら再現する技術、そして、絶妙な空気の読み方――と、そのクオリティに比例したユーザー涙目の要求作業量から、絶大な賛辞として変態企業の一つに数えられることも多い。ゲーム会社でいうとセガ
それ故小さかったりピンが浅かったりなどで一部接着が推奨されるパーツがあったり、ガール系プラモにおいては強度確保の為特にABS製パーツが多用されており塗装には細心の注意が必要*3だったりと、ガンプラに慣れている人だと戸惑う部分も多い。
2012年以降は暴力的なパーツ分割は鳴りを潜め、組み立てやすさに配慮したキットが増えて来ている。
自社版権のキットに目を向けると、やたらと互換性、拡張性が高い点が目を見張る。
何れのキットも全身に三ミリ穴、三ミリ軸を備えている物が多く、複数のシリーズを跨いで楽しめるようになっている。
それ故ディープなユーザーはシリーズ全部に手を出しているなんてのもザラで、極めて広く深い沼を形成しているといえよう。
サードパーティ企業として関節系オプションパーツとガレージキットそのものの販売を両立していた実績が有る分その技術の融合も比較的速やかに行われており、またバンダイが幅広いターゲット層を獲得する為に行っている児童向け制限が無い分、精細でシャープなエッジ再現も可能。おかげで容赦なく指に刺さってくるけどな
本当に収支が出ているのか不安になるキットをバンバン出すが、シリーズが続いているので赤字ではないのだろう、多分。
近年は後述する『フレームアームズ・ガール』と『メガミデバイス』の大ヒットにより大幅に利益を伸ばしている様子である。
コトブキヤ自体はそれほど大きな企業ではないため、一度の生産数はそれほど多くなく、規模の小さい量販店にキットが卸される事も少ない。
購入の際は専ら各ネット通販やヨドバシ・ビックカメラといった大手量販店を頼ることになるだろう。バンダイとタミヤが化け物なだけとか言うな
特にガール系プラモに関しては予約開始の度に完売、店頭販売分も即全滅、各通販サイトでも悉くプレミア価格なんてこともしばしば。一応2018年に工場のラインが増設*4されてから2年ほどは価格の推移も落ち着いていたのだが、2020年以降は認知の向上やコロナ禍による巣篭り需要の拡大、それに伴う転売屋共の横行といった要因もあってまた狩りつくされる事が増えている。
確実に欲しいなら予約開始するまで通販サイトに張り付くくらいはしてもいいかもしれない。仕事中?諦めろ
とは言えそれほど極端な売れ方をするのはほぼガール系プラモであり、他のジャンルのキットは余裕を以て予約、ないし購入できる事が大半。
そのガール系プラモにしても発売日に店頭に赴けば割と手に入る可能性が高い。
ブキヤとしては「ユーザーが買いたいと思ったらいつでも買える状態」を目指しているらしいので、これからの企業努力に一層期待したいところ。
なお、パーツの紛失や破損の際、「ランナー単位」かつ「元々製品に同梱されている枚数まで」でしか注文を受け付けてくれない点には注意。
かつては複数枚での注文も出来たのだが、アーマードコアのプラモデルシリーズ「Variable infinity」にて一部の心無いユーザーが過剰な部品請求をした結果、現在の方針になったという。
主なシリーズ
◆版権コンテンツ
スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATIONプラキットシリーズ
壽屋のキャラクタープラキット参入のシリーズ第一弾。
児童向け安全基準に由らないシャープなエッジや、細かなパーツ分割による色分けはこのシリーズで確立された。
第1弾であるヒュッケバインの完成度は、これまでのバンダイ製キットに目がなれたモデラーたちを驚愕させた。
一方で、初期においてはポリスチレン製プラ同士の接続を全面に使用したことによる負荷(摩耗)への弱さ、ポリキャップ割れの発生による深刻な保持力の不足と可動の制限が指摘されていた。
現在では改善が見られ、初期のキットの幾つかはリニューアルされている。
シリーズはおよそ20mサイズ、いわゆるリアルロボットサイズの機体を1/144スケール、スーパーロボット等それ以上のサイズの機体をノンスケールでリリースするS.R.G-Sシリーズと、リアルロボットサイズの機体を1/100スケールで立体化するEO-techシリーズに2分される。
電飾機構を搭載した1/100アルトアイゼンや、50m級の機体であるダイゼンガーを1/144スケールでリリースする等、コトブキヤのキャラクターキットの中でも特に頭の悪い意欲的なラインナップが特徴となっている。
近年はアストラナガンの初マスプロダクツなどで話題となったが、昨今のOGシリーズ自体の人気低下・実質的な展開終了のためかリリースするペースも下がっている。
初代ゲシュペンスト・グルンガスト・R-3・龍虎王・サイバスター以外の魔装機神などスパロボ初期から存在しながら未キット化な機体も多い。
一時期は公式からリアルバニシングされており商品ラインナップからも消えていたヒュッケバインも、ウインキー時代のデザインとはいえ復活したため流石に旧キットの金型はとっくに廃棄済みと思われるので再販はないだろうが、アルトアイゼンのようにリニューアル版の発売もあるのでは?と期待されている。
一方で2021年からバンダイがOGシリーズのキットを再展開しだしたことで、ブキヤ製キットの今後の発売は絶望的だとする意見もある。
ARMORED CORE Variable infinity
アーマードコアシリーズの機体のキット化。
通称V.I.。
ハイエンドCGの質感とディテールを精密に再現すると共に、ヴァリアブルインフィニティ(組み換えの無限の可能性)というコンセプトの通り、各フレームパーツや武器を作品やシステムの枠を超えて自由に組み換えることが可能となっており、武器セットや各部位のフレームパーツ単体も商品化している。
シリーズを超えて、多くのフレームを組み換える事ができる。
現在、オープニングムービーや公式イラストに登場した機体の他、主要キャラクターの乗機や、V.I.独自のアセンブリで組まれた機体、電撃ホビーマガジン連載の小説登場機体もリリースされている。
ガンプラシリーズ、特に同価格帯のマスターグレードと比べると、内部機構に装甲を貼り付けていくのではなく、外装に無数のディテールパーツを組み重ねていくような構成が特徴。
全長は16cm程度だが、パーツ割りが非常に細かく高い密度で構成される(最も多いのは03-AALIYAHの約450個)。
また、接着剤とピンセットが必須となるような極小のパーツも存在し、組み立て難易度は高めである。
構成するパーツもマスターグレードと同様にマルチカラーで「機体そのもの」の配色は極めて神経質な色分けが実現されており、塗装せずともパッケージのイメージに近い外見となる。
しかしアセンブルを考慮してか各種武器はほとんどの場合、単色での構成となっている。
また独自塗装に長けており、ナインボールなど一部のキットは部分的に塗装済みのパーツが多数含まれている。
デザインの制約上、可動範囲が制限されるパーツが多く、初期のものは関節強度も高いとは言えなかった。
作中でも操作に合わせて規格化された一定の可動しかとらないので、元からのアーマード・コアファンの間では大きな問題にはされてはいなかったが、フォックスアイの発売以降においては可動範囲の拡大や関節の強度確保にも目を向けた造りとなっている。
CGモデリングを使い回しているオープニングムービー登場機体を立体化する都合上、特定の既存パーツが何度もキット化される場合が多い。
四脚型ACであるクレストCR-C75U2 デルタver.や逆関節ACレイレナード04-ALICIA アンサング、
厳密にはACではない機体であるナインボール・セラフ(可変型AC)等が発売されたことでV.I.シリーズとしての更なる広がりを見せていた。
色々差し置いてフォックスアイを製品化してしまったり、とっつきを付けたり……何してんだ。
そして特徴的な造形をしたフラジールをも立体化。流石コトブキヤ。
その後も箱に砲一門分のランナーしか入っていない頭の悪いプラモ・OIGAMIこと社長砲の立体化や、5系統ではグラインドブレードやバンダイでは原型公開までされるも没になったヒュージキャノン発売などユーザーを喜ばせていたが、本家ゲーム新作の目途が立っていないためか商品展開も4,5のAC中心の再販に留まり、新作発表がないなど暗雲が立ち始めている。
2020年久々に新作としてファン待望のAC4OP版シュープリスに流通限定版で付属した装備もセットになった豪華仕様が販売された。
…が生産数が少なかったのかそれとも未だに根強い人気があったのか一般販売にも関わらずあっという間に完売しプレミアがついている。
HIGHEND MASTER MODEL
通称「HMM」。
コトブキヤとタカラトミーのコラボレーションによるプラモデルシリーズ。
玩具シリーズ『ゾイド』(メカ生体ZOIDSおよび機獣新世紀ゾイド)を1/72スケール(Zナイトは1/100スケール、ゾイドワイルド系は1/35スケール)プラモデルキットとしてリメイクしたものである。
タカラトミー製ゾイドシリーズ最大の特徴でもあるゼンマイや電動を利用した動力機構の内蔵によって犠牲となっていた、動物らしいプロポーションやポージングのための可動を重視した立体化をコンセプトとする。
プロポーションはモチーフとなった動物により一層近付けるべくスリムなものとなり、武装パーツにも大幅なアレンジが加えられている。
手動ギミックに関してはタカラトミー版をほぼ完全に継承。HMM独自のギミックも見受けられ、ゾイドコアの再現は当シリーズ共通のものとなっている。
コトブキヤ製プラキット共通の特徴である緻密なディテールと、それに伴う細微なパーツ分割はこのシリーズにおいても顕著である。
タカラトミー版同様の1/72スケールでありながら、総パーツ数はタカラトミー版の6~8倍にも及ぶ。
価格もタカラトミー版より大幅に高額となっている。
その分完成度は高いのだが、組み立ての工程が複雑な上、鋭利な部品や脆く壊れやすいスチロール樹脂を使用(一部、ポリエチレン、ABS樹脂を使用)しているため、繊細な扱いが必要である。
(材質自体は実はタカラトミー版と同一なのだが、あっちは児童向け安全基準をクリアするために肉厚で大き目に部品を成形してあるため、かなり頑丈である)
商品を展開している期間が長く、また共通のフォーマットを有しているわけでもないため、組み立ての難易度はキットごとにかなり差がある。
基本的に小型モデルはどれも同じような難易度で、中~超大型モデルは後発の物ほど組み立てやすく可動域や剛性にも優れている傾向にある。
同じモチーフのシールドライガーとライガーゼロ、あるいはジェノザウラーとバーサークフューラーを比べてみると技術の洗練具合が分かるだろう。
ゴジュラス系列もパーツ数こそアホみたいに多いが(最低でも約1100個)組み立てること自体は簡単と評判である。
尚、企画・製作・販売は全てコトブキヤが行い、タカラトミーはライセンス許諾を認めているに留まる。
しかし、 ブレードライガーやジェノザウラーなどアニメシリーズを由来とする機体を除き、ゾイドバトルストーリーやTVアニメの版権を有する小学館(SHO-PRO)のクレジットが無い。
そのため、説明書にはバトルストーリーに類似、もしくは他シリーズの設定を織り交ぜたオリジナルストーリーが掲載されている。
また、モルガAA&モルガキャリアのようなHMMオリジナル機体も存在する。
ゴジュラスを以てシリーズは一旦休止ということとなったが、シリーズ再始動第一弾として2014年8月に『装甲巨神Zナイト』の主役ロボであるZナイトの発売が決定した(ただし縮尺は1/100にサイズダウンしている)。
ゾイドじゃないだろ、というツッコミは不可能(Zナイトはいわば地球製ゾイドであり、作品自体もゾイドの正当な続編である)。
しかしZナイトは当然ながらあまり売れず、次作のマリンカイザーも発売中止となってしまった。
……と思われたが、突然ゾイドそのものの復活を宣言し、第1弾としてデススティンガーの発売を発表。
一旦中止となっていたマリンカイザーも正式発売が行われ、シリーズとしては復活したと考えて良いだろう。
さらに、ゴジュラスが完売してもほとんど利益が出なかった*5のに、パーツ数1400点、税込価格3万円というさらなる怪物ゴジュラス・ジ・オーガを発売し再販する暴挙など、全力全開で趣味に走っている。たぶん後述する女の子達のおかげ。
ゾイドワイルドの展開開始によって一時期シリーズ終了が噂されていたが、2019年から発売済みのキットもデカールを追加したマーキングプラス版やパッケージリニューアルで再販、ゾイドワイルドのHMM化も決定し発売延期しつつも無事発売された。
デスザウラーまだですか?
マブラヴシリーズ
数々の戦術機がボークスや海洋堂などで立体化される中唯一プラモデルシリーズを展開していた。
ノンスケールと銘打ってはいたがスケール的にはボークスのA3シリーズと近く、A3とは入れ替わるように展開されA3では発売されなかったMiG-21などが立体化された*6。
武御雷はA3ではオミットされた腕のカーボンブレードが差し替えで再現され、初回版にはBETAが付属するなどして差別化されていた*7。
その後1/144スケールでもシリーズを展開しこちらではA3以外では立体化されていなかった、YF-23やSu-47、初立体化となる不知火・弐型Phase3などが発売され、こちらの武御雷は桜花作戦時の装備やコンテナ・ケーブル付の電磁投射砲を付属するなどして差別化を図った。
それ以外にもSD体系のDスタイルも発売されたがこちらは武御雷と不知火が出ただけで短命に終わった。
他のメーカーがトータルイクリプスが放送された2012年前後には撤退した中、コトブキヤは2016年放送のシュヴァルツェスマーケン放送まで展開していた。
オルタ本編のアニメ化やオルタの続編が決まったことで比較的最近まで展開しており特にほぼ同じスケールであったA3は再販が絶望的*8なため
こちらでの再生産やオルタ続編のプロットで公開された新型の戦術機立体化が発表され2022年にはノンスケールや1/144で発売していなかった武御雷の新規カラーや過去に発売された物に新規パーツを加えた不知火.伊隅ヴァルキリーズ仕様が発売され、2023年には一部を除き新規となる吹雪*9や試作品が公開されたF-4J 撃震の発売も告知され今後の展開を期待したい。
一撃殺虫!!ホイホイさん
田中久仁彦氏原作の漫画に登場する害虫駆除ロボットであるホイホイさんを立体化したシリーズ。
プラモデルでありながら可愛くフル可動というキャラクタープラモデルのルーツともいえ、その存在は業界にも衝撃を与え今日のコトブキヤを作るきっかけにもなった。
フレームアームズなどと同時期に展開を始めたが即完売するなど好調な滑り出しで多くのバリエーションやオプションパーツが立体化された。
しかし原作が休載になった影響などから徐々に下火になり2013年を最後にシリーズ終了となっていた。
だが2020年になり一部金型リニューアルによって再開、この一報には愛好家からは驚きと喜びの声が上がった。
メダロット
ペットロボットとともに戦うRPGメダロットを題材にしたプラモデルシリーズ。
詳細は当該項目にて。
勇者シリーズ
1990年代に放送されていたロボットアニメシリーズ「勇者シリーズ」のロボットを立体化したシリーズ。ロボットとしての造形を重視するために変形・合体ギミックをオミットし、アニメに登場したフォルムをそのまま楽しめる。また、手足を他シリーズの美少女プラモデルに付け替えることで「勇者ガール」を作るといった楽しみ方ができるようにもなっている。
ロックマンシリーズ
2020年から展開している、カプコンの『ロックマン』『ロックマンX』『ロックマンゼロ』『ロックマンエグゼ』を題材としたプラモデルシリーズ。特にロックマンXからの立体化が多く、主人公・エックスのアーマー装着状態と未装着は別売りすることで再現している。また、アーマー装着状態の手足や頭を未装着状態のエックスと交換することで、ゲーム進行途中の「アーマーパーツが全部揃っていない状態」を再現することもできる。
武装神姫プラモデルシリーズ
かつてコナミが開発・販売していたアクションフィギュアシリーズが、後述のメガミデバイスとのコラボレーションで復活。
1/12サイズのアクションフィギュアのパイオニア的存在で、ゲーム化やアニメ化も実現したが、
コナミの方針の変化によって事実上の展開終了状態になっていた。
その後もオーナーたちがほそぼそと活動していたが、2014年夏、開発を担当した原型師『浅井真紀』氏、元コナミのプロデューサー『鳥山とりを』氏(通称鳥P)が突如『武装解除宣言』『詳細は言えないが1年待て』の宣言を行う。
後のインタビューでは「この時何するかは考えてなかった」そうだが、浅井氏が開発を進めていた新型素体「マシニーカ」の発表で期待を寄せていたユーザーも多かった。
そして1年後の2015年夏、ワンダーフェスティバルにてコトブキヤからプラモデルとして「アーンヴァル」の発売が決定。
(''勘違いされやすいが、コナミから版権を貸与されての販売であり、コナミが版権を手放したわけではない'')
続いて「ストラーフ」の発売も発表され、ついに武装神姫が復活の狼煙をあげることとなった。
それから2017年の年末まで長らく音沙汰がなかったが、なんとコナミがシリーズの再始動を決定したため、それらの調整が必要だった模様。
それとともにアーンヴァルの最終サンプルが公開され、相変わらずの色気もクソもない据わった目つきでオーナー達を驚かせた。
そして2019年1月、ついに再始動の第1体目として「猟兵型エーデルワイス」が発売された。
2022年11月には「天使型アーンヴァル」の発売が開始、そして12月には「悪魔型 ストラーフ」の予約も開始。
最高の相棒を手に入れて復活を遂げた神姫達の今後の展開に注目したい。
◆オリジナルコンテンツ
モデリングサポートグッズ(M.S.G)
プラモデルやフィギュアのオリジナルカスタマイズをサポートするキットやツールをリリースしているシリーズ。
大別して「ウェポンユニット」「ヘヴィウェポンユニット」「メカサプライ」「プラユニット」「ギガンティックアームズ」に分けられるが、これらの区分に当てはまらないものも多い。
本格的にプラモデルに参入する以前から他社キットのオプションパーツとして使えるような形で販売していた。
シンプルなデザインの武器から装甲類、変形・合体するロマン兵装、演出の為のベースや単品でもキャラプラモに匹敵するボリュームの乗り物類、果ては世界観表現の為のマスキングテープなど、ブキヤキットの中でも一際節操のないカオスなラインナップが特徴。ある意味この会社のやりたい放題っぷりを最も体現している商品群。
自社製品との相互性は勿論高く、また一部のキットには武装として一緒に封入される事も。
FAガールのアニメでも様々な種類が登場していたためか、こちらの売り上げも好調である。
中でも「サムライマスターソード」はカラバリが7種類*10*11存在し、再版の度に品薄になる屈指の人気商品。企画者本人も「武器の中では一番人気が高いんじゃない?」「こんなに需要があるとは思わなかった」と述懐するほど。
キットはダークグレー一色成型の物が多く他のキットと合わせやすい反面、塗装面では白などを乗せにくく難易度は高い。
最近のラインナップでは濃淡二色のグレー成型の物が増えて見栄えが良くなってきている他、ギガンティックアームズは複数の成型色が採用されている。
またギガンティックアームズを除き、パーツ請求の用紙は入っていない(=パーツ請求できない)。全体的に安価な傾向もあって、注文する位なら追加で購入してくれという事か。
- ウェポンユニット
武器単品のキット。フレームアームズ発表以前から展開されている武器セット群。
新しいものは商品写真にフレームアーキテクトやFAガールなどが使われるなど、やはり自社キットに持たせることを想定している模様。
- ヘヴィウェポンユニット
ギミック付きの大型武器の数々。
どれもこれもロマンに溢れており、例を挙げると、ゼンマイが付いていて実際に回転するドリルクローとか分離・合体によって様々な形態を見せる大剣とか十字架型の多機能兵装とか。どこまで行くのかコトブキヤ。
一方でボリュームがある為か武器でないにも拘らずこのカテゴリに分類されている「レイジングブースター」という例も。
- メカサプライ
雑に言うと「武器以外の機器、ガジェット」がこのカテゴリ。例を挙げるとブースターやプロペラントタンク、装甲、ジョイントアーム類などがラインナップされている。
- プラユニット
マイナスモールドやダクトなど、プラキットに接着する事でディティールを増やすためのキット類。但し中にはガトリングガンやミサイルといった武器もある。
実はプラキットとしてはブキヤの中でも最古参の部類。ガレージキットを販売していたのもあって、用途はそれらのディティールアップパーツとしてが主体。
どちらかと言えば上級者向けのキット。
- ギガンティックアームズ
コトブキヤ最大の悪ふざけ。
仮にも「サポート」でありながら、他フィギュアも搭乗可能なバイクやクローラーといった、「もうそれ単体でいいんじゃねえか」と言わんばかりのボリューミーなキットが並ぶ。また一部のキットには合体する事でさらに大型の機動兵器となるギミック「ギガンティックコンビネーション」を搭載。
中でもアルティメットガーディアンはかのゴジュラス・ジ・オーガと同等かそれ以上という凄まじいボリュームのキット。それだけに実行する為には定価でおおよそ35000円にもなる*12というブキヤ史上最大のサイズの商品である。
ヘキサグラムを内蔵するキットも多く、それらとの相性も抜群。
- メガミデバイス M.S.G
後述のメガミデバイスに特化したシリーズ。
詳細はこちらを参照。
フレームアームズ
コトブキヤの完全オリジナルロボットプラモデルシリーズ。様々なデザイナーによる独特のロボットたちを展開している。
共通の骨格だけのロボ『フレーム・アーキテクト』に装甲と武装を取り付ける設計となっており、内部フレームは共通ながら装甲によってデザインが大きく変わるのが魅力。
当然ながら上記のM.S.Gとは相性抜群であり、組み合わせることで更にバリエーションを強化できる。
なおフレーム・アーキテクト単品でも3種(グレー・オフホワイト・ガンメタリック)が販売されており、2~3機買ってきてガチャガチャやるだけでもオリジナルのロボが作れる異常な拡張性を有している。
可変機能持ちロボだって余裕で組めるぞ!
ブキヤオリジナルの中では比較的堅実な商品展開をしているが、たまーにブッ飛んだコンセプトのキットが出てきたりする。輝鎚とか輝鎚とか。
他にも個人製作のガレージキットや作例を公式化したり巨匠大河原邦夫をデザイナーとして招いたりとやる事はやっている。
ラインナップなど詳細は個別の項目を参照。
フレームアームズ・ガール
メカ娘絵師21世紀代表、島田フミカネ氏が自身の同人誌でデザインした『轟雷』を始め、フレームアームズのロボットたちの『女体化』版をプラモ化したフレームアームズの派生シリーズ。
KOS-MOSなどのキットで培った造形力で、プラモデルとは思えない「愛らしさ」「セクシーさ」で話題を集め、
第1弾・轟雷の大ヒットを皮切りに第2弾以降もヒットを飛ばし続けている。
詳細は当該項目を参照。
メガミデバイス
FAガールに続いて登場した美少女プラモシリーズ。
素体とメカデザインで別のデザイナーを起用したり、共通するプロデューサーやデザイナーが参加していたり、
世界観設定も似ていたりと武装神姫に似たコンセプトが特徴……というよりも精神的続編と言える。
そうした縁か、武装神姫のプラモデルもメガミデバイスブランドでの発売となった。
FAガールとはまた別シリーズであるが、MSGとの連携など共通する要素も多い。
詳細は当該項目を参照。
ヘキサギア
1/24スケールで展開するオリジナルプラモシリーズ(武装はMSGも利用可能)。
未来的な世界観で、兵士と兵器を組み合わせて自分だけの部隊を作り上げていくコンセプトとなる。
詳細は当該項目を参照。
創彩少女庭園
メカ少女のテイストが強いFAガール、メガミとは打って変わって「普通」を推し出した美少女プラモデルシリーズ。
その為発売予定の物も含め、デザインは制服を纏った今どきの女子高生。
造形もどちらかと言えば可動よりも見た目に割り振っている。スカートを差し替える事が出来る為ちょっとしたアクションなら問題なくこなせるが。
パーツ点数も少なく、またランナー構成や取扱説明書にも気が配られておりブキヤキットの中でも特に組みやすい部類。
とは言えブキヤキットらしく沼を広げる気はマンマンで、FAガール及びメガミボディと挿げ替える事が出来る首パーツが付属。おかげで「体目当てでJKを買う」という碌でもないフレーズがユーザーの間で流行る事となった
それもあって発売前から公式の作例がハッちゃけており、背面から伸びたアームに砲台を接続したどこかで見たようなビジュアルの轟雷や制服の上から武装を纏ったバーゼラルドなんかが掲載された。「沼をつなげるコツは一切の手加減をやめること」と語るだけはある
オリジナルプラモデルシリーズながら各キャラクターには声優がキャスティングされており、新商品発売の際にオーディオドラマを配信したりしている。
プラモデル以外のグッズの販売も行われており、キャラクタービジネスの一面も持っている。
因みにプロデューサーはヘキサギアと同じ人(亀山直幸氏)。
かたや泥臭さあふれる近未来の戦争モノ、かたやキラキラ輝く女子学園モノというのは随分なダイナミックレンジに思えるが、当人曰く「やる事は大して変わらない」らしい。
アルカナディア
2021年12月から展開されている美少女プラモデルシリーズ。メカ要素を排してファンタジー要素に全振りしたキャラクター展開が特徴で、「キャラクターひとりひとりと持ち主の繋がり」を重視したシリーズ展開をコンセプトとしている。
プロモーション動画としてショートアニメを作成するなど並々ならぬ力の入れ具合であり、第一弾となる天使型のキャラクター「ルミティア」は、予約開始直後に例のごとく即刻完売となり、たびたび再生産が行われている。
メカ要素を廃したとは言いつつも、これまでの美少女プラモデルシリーズとの互換性も確保されており、3mmジョイントに対応する穴や、他シリーズとの首の挿げ替えパーツなども付属する。
エヴォロイド
2021年12月から展開される、コトブキヤ初の低年齢層ユーザー(対象年齢8歳)をメインターゲットに据えたSD体型のロボプラモシリーズ。コトブキヤは「初めての沼」と謳っている。
とはいえ素体はM.S.G.プログレスボディをベースとしており、様々なブキヤ製品の組み込みももちろん可能である。
値段は2,600円と競合商品であろうアニマギアやSDガンダムよりも遥かに高く、上記仕様と併せて実はパパモデラーの英才教育用商品なのでは?と思われている面も……。
デザインは大河原邦男氏が担当し、ときた洸一氏によるコミックも説明書に掲載されている。
エンド・オブ・ヒーローズ
2022年3月から展開される、1/24スケールのオリジナルプラモシリーズ。
ゾンビ、盗賊、ゾンビガールなどB級映画をモチーフとしたキャラのキットとなる。
そのためキットは「役者」、ユーザーは「映画監督」と見立てられている。
ヘキサギアのガバナーやFAGハンドスケール系とほぼ同じサイズで、シリーズ単体というよりもこれらと組み合わせて遊ぶことを前提としている。
1/300 コトブキヤ本社ビル
コトブキヤ創立70周年を記念して発売された、まさかの自社ビルのプラモデル。
一般販売はされておらず、コトブキヤ直営店舗かコトブキヤオンラインショップでの限定販売となっている。
何のギミックも仕込まれていないわけがなく、屋上にあるプレハブの建屋を外すと当たり前のように3mm穴が出現する。
発売後に行われた作例コンテストでは、武装したビル、ビルの中から何かが出てくるもの、ライトアップされたもの、ビルを武装として纏うキャラクターなど様々な作例が展示された。
余談
- 美少女プラモは何れも登場以来安定した利益を上げているが、その一方でルシファーズウイングやゴジュラス・ジ・オーガなどの超ボリュームを有するキットや趣味丸出しのM.S.Gも以前より輪をかけてラインナップされるようになってきており、その様はユーザーに「女を売って兵器を作る」等と称される。
酷い字面だけど大体あってる
- ユーザーの間ではプラモデルだけが取り沙汰されやすいが、それ以外にもポケモン、アズールレーン、乙女ゲー、アメコミなど幅広い作品のキャラグッズ(フィギュア、ぬいぐるみなど)販売業を展開している。
特にアメコミに関しては原作の版権使用契約を取得しているため映画非登場のキャラもバンバン商品化されている*13。
またスターウォーズの版権を得て展開している「ライトセイバーチョップスティック(箸)」はそのインパクトから日本国内・国外で人気らしく、コトブキヤの主力商品の一つになっている。そのため立川本社は「女の子と箸で建てたビル」呼ばわりされたりする
追記・修正は株主になってジ・オーガを作りながらお願いします。
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*2 影響を避けるためか老舗のタミヤなどは上場していない。
*3 ABSは塗料などの溶剤に非常に弱く、何の対策もせずに塗料を塗ってしまうと確実にパーツが割れてしまう。コトブキヤも塗装は非推奨だと公式発表している。
*4 アニメFAガールの利益を利用して増設した
*5 一説には利益は10万円。個人ディーラーならまだしも企業の収支としては赤字とさほど変わらない
*6 A3では立体化されなかったが元々ガレージキットメーカーなのでA3と同スケールのガレージキットではA-10と同様に発売されている。
*7 ボークスでもBETAの立体化はあったがキャンペーン配布などで市販での展開はなかった
*8 戦術機の立体化ではもっとも先んじて様々な展開をしていたが、ボークスが完成品フィギュア事業縮小とそのタイミングで戦術機1機を丸々交換するほどの製造ミスがあり責任者が退社、TE放送時期にも再生産などが行われずそのままシリーズ終了になってしまった
*9 公式ブログにてフル装備形態とトータルイクリプスで出た帝国仕様の吹雪の展開も告知された。
*10 【CRYSTAL BLUE】、轟雷イメージカラー、スティレットイメージカラー、迅雷イメージカラー、レイファルクスイメージカラー、ヤクトファルクスイメージカラー、マガツキイメージカラー
*11 一部のキットにも専用の成型色の物が付属する
*12 構成するキット類は全て単品販売で、まとめたセットは発売されていない
*13 国産のアメコミグッズはもっぱら映画版版権の範囲内の物しか作れない事が多い
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