Superman: Mythological

ページ名:Superman_ Mythological

登録日:2021/09/20 Mon 17:29:26
更新日:2024/06/03 Mon 13:59:10NEW!
所要時間:約 10 分で読めます



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『Superman: Mythological』は2020年にDCコミックスから出版されたアメコミ作品。


+ 作品情報-

『Superman Vol.5』#20~#28
発売 2020年2月から
脚本 ブライアン・マイケル・ベンディス
作画 アイヴァン・リース(#20~#21、#25~#28)、ケビン・マグワイヤー(#22~#24)、ジョン・ティムス(#23~#24)


日本では未邦訳。


ブライアン・マイケル・ベンディスによるスーパーマン・サーガ『Superman Vol.5』編の最終巻。
正体を公表したスーパーマンに立ちふさがる人間的な問題とその人間性が生み出すヒーロー像を描いた作品。
最終巻ではあるが宿敵との戦いは『Action Comics Vol.1』に譲り、新たな敵や友人との語らいがメインとなっている。


#20~#22では今まで読者にも許されてきたスーパーマンの善意の身勝手さについて語られている。
超能力を駆使した記者活動や宇宙における地球を代表するような振る舞いが正体を公表したことで追及されていく。
スーパーマンの根底を揺るがす問題だが、その決着はスーパーマンへの信頼を物語るものになっている。


#23~#24ではスーパーマンが抱えるストレスについてドクター・フェイトとの共演で描く。
魔法のスペシャリストとして活躍はもちろんのこと、中の人が元医大生であることも活かしたストーリーになっている。


#25~#28ではスーパーマンに対抗するために生み出されたもう1人のスーパーマンの悲劇を描いている。
もう1人のスーパーマンを描いた作品いくつかあるが、本作では理解者を得られなかったスーパーマンとして登場する。
スーパーマンを知りながらその本質を本人そして周囲の人間が理解出来ていなかったため歪んでいく様を、
友人としてスーパーマンを長年見つめてきたラナ・ラングのインタビューと対比して語っている。


全編を通じてスーパーマンの思いがベンディスらしい語り口によるナレーションで描かれている。
またクリエイター陣が気に入ったのかMARVELのコズミック・ゴーストライダーを意識した配色の敵が登場する。




『Superman Vol.5』#20~#22
『Superman Vol.5』#23~#24
『Superman Vol.5』#25~#28




『Superman Vol.5』#20~#22



【物語】

『惑星連合』の会合を襲撃したモンガルに挑んだスーパーマンだったが、『惑星連合』はパニックに陥り無差別攻撃を開始する。
その頃地球では、スーパーマンが『惑星連合』発足の際に地球の代表を名乗ったことが問題になっていた。



【登場人物】

メトロポリスを守る鋼鉄の男。『惑星連合』を狙うモンガルを食い止めようと激しい戦いを繰り広げる。
戦いの中でモンガルの目的が『惑星連合』の分裂だと気付くも、時すでに遅く衝突が始まっていた。


モンガルを後回しにすると、『ジャスティス・リーグ』の協力で何とか戦いを収めることに成功。
しかし『惑星連合』に早くも限界を感じてしまうが、仲間たちの助言と互いに助け合う『連合』の姿に希望を見出した。
そして地球の騒動を知り帰還を急ぐと、モンガルの移動要塞『ウォーワールド』を発見し再び戦いを挑む。


  • モンガル

惑星サイズの移動要塞『ウォーワールド』で侵略行為を繰り返している異星人。
『惑星連合』の存在を認めず会合を襲撃、騒動を聞き付けたスーパーマンと激突する。
互角の勝負になるも惑星の指導者を殺害し、当初の目的である惑星間の関係悪化を成し遂げた。
そのことに満足し一度姿を消すと、『ウォーワールド』を操りもう1つの目的である地球を目指す。



≪その他≫

  • ジョージ・テイラー

メトロポリスの老舗ニュースメディア『デイリー・スター』の編集長。
特殊な能力で情報を得ていたクラーク・ケント=スーパーマンへの不満を編集部で漏らしていると、
何者かから『惑星連合』発足におけるスーパーマンの行動を収めた映像を送られ、そのことを追い始める。


  • ベサニー・スノー

『デイリー・スター』の記者。ライバルのロイス・レーンだけでなくクラークにも出し抜かれていたと知り憤慨している。
そんな中スーパーマンと『惑星連合』の関係を知り、ロイスへの突撃取材を敢行する。
確たる証拠を武器にロイスを追い詰めようとするが、彼女の挑発と口車に乗って怒りのままに立ち去ってしまう。


  • ラナ・ラング

クラークの少年時代からの友人。現在は『デイリー・スター』で働いており、クラークへの取材を申し出る。


  • ロイス・レーン

世界を股にかける美人記者でスーパーマンの妻。新しい本を執筆中のホテルで『デイリー・スター』の取材を受ける。
夫に関するまさかのスキャンダルに動揺するも、数々の修羅場を潜り抜けてきた経験から何とか危機を脱した。
そして今後に備えて弁護士を準備しようとホテルを出たが、そこでFBIのキャメロン・チェイスと鉢合わせしてしまう。


  • キャメロン・チェイス

ヒーローとの関わりが深いFBIの捜査官。『惑星連合』発足におけるスーパーマンの言動を知り、ロイスへの接触を図る。




『Superman Vol.5』#23~#24



【物語】

妻ロイスに体調を心配されたスーパーマンは『ホール・オブ・ジャスティス』のドクター・フェイトの元に向かった。
魔法とカウンセリングで自分の苦しみを吐き出すスーパーマンの前に謎の怪人Xanadothが現れる。



【登場人物】

メトロポリスを守る鋼鉄の男。衝撃的出来事連続で人知れずストレスをため込んでおり、
そのことに気付いたロイスのアドバイスでドクター・フェイトに相談することになった。
不安を吐露している最中にXanadothの襲撃を受け、弱点の魔法による攻撃に追い詰められていく。


  • ドクター・フェイト(Khalid Nassour)

魔術師ナブーの力を持つヘルメットをかぶることで魔術を使うヒーロー。先代ケント・ネルソンから後を継いだばかり。
前々からスーパーマンと交流を持ちたがっており、元医大生の経験を活かしてカウンセリングを行うことになった。
Xanadothが現れるとスーパーマンと共に立ち向かい、魔術師ナブーからXanadothの正体について聞かされる。


  • Xanadoth/Veronica Bissette

魔術師ナブーも属する『ロード・オブ・オーダー』と対を成す『ロード・オブ・カオス』の追放者。
世界の均衡を乱す強大な力を持ち、『オーダー』と『カオス』が協力してある石板に封印した。
その石板を『DEO』の捜査官Veronica Bissetteが回収、直後の『リバイアサン』の攻撃の影響でXanadothが復活を果たした。


完全復活を目指すXanadothはVeronicaを依り代に『オーダー』と『カオス』の遺物を回収しており、
ナブーのヘルメットに目を付けた彼らは、スーパーマンとドクター・フェイトに襲い掛かった。
不完全ながら2人を追い詰める強力な魔力を持ち、その魔力は周囲の市民にも悪影響を与えている。


  • マダム・ザナドゥ(ニムエ・インウドゥ)

予知能力を持つ魔術師。普段は占い店を営んでいる。『ホクの胸当て』を狙うXanadothの襲撃を受けた。


  • ワンダーツインズ、ジャスティス・リーグ・ダーク

『ホール・オブ・ジャスティス』でスーパーマンを出迎えたヒーローたち。
多くのヒーローが暖かく出迎える中、コンスタンティンとワンダーツインズのザンはスーパーマンの本名をからかっていた。




『Superman Vol.5』#25~#28



【物語】

友人ラナからのインタビューや妻ロイスとの落ち着いた一時を楽しんでいたスーパーマンだったが、
突如として謎の宇宙人Synmar Utopicaの襲撃を受け、理由も分からないまま激しい攻撃に晒されてしまう。
友人たちを守るため『ファントム・ゾーン』に逃れたスーパーマンは、相手の真意を知ろうとあらゆる手を尽くしていく。



【登場人物】

メトロポリスを守る鋼鉄の男。自身の命を狙うSynmar Utopicaの理由を探ろうと言葉と力で対抗する。
『ファントム・ゾーン』での戦いの末に手を止めたSynmar Utopicaが何処かに立ち去ったため、
何か困っていることがあると思い追いかけるも、その先にはクリプトン人が力を得られないオレンジ色の太陽が待っていた。
そして特殊な装置でコミュニケーションを取れるようになったSynmar Utopicaから敗北を告げられ、独り取り残されてしまう。


敵の攻撃から『デイリー・プラネット』を守るため、周辺に『ファントム・ゾーン』への転移装置を仕掛けていた。


  • ラナ・ラング

クラークの少年時代からの友人。現在は『デイリー・スター』で働いており、クラークにインタビューを行う。
思い出話や自身の近況報告を交えながら、彼から家族との向き合い方やヒーローの在り方を聞いた。
しかし発表する直前に迷いを抱いたためロイスを訪ねると、彼女から新作の本を見せられ考えをまとめていく。



≪Synmar≫

宇宙の辺境にある惑星。『惑星連合』に属しておらず、その存在を知るのはサナガー人などごく少数。
高度な政治体制や科学力を持ち、光を信奉する文化を有する。戦闘では背中に背負った後光のようなものを武器とする。


惑星クリプトンが爆発した日、赤子が乗る地球への脱出艇を観測しており、その赤子が脅威になると思い対抗策を練り始めた。
そして有能な戦士Eisno Alkorを対クリプトン人用の戦士Synmar Utopicaとして鍛え始めたのだが、
成長した赤子であるスーパーマンが地球の守護者として活躍していると知り、Eisnoにも同じ役割を望み始めていた。


そんな中で発生した内乱によって政府が崩壊、その状況を誤解したEisnoは暴走を開始し今回の事件につながってしまった。


  • Synmar Utopica(Eisno Alkor)

惑星Synmarの英雄になるべく鍛えられた有能な戦士。スーパーマンが無抵抗だったとはいえ、彼を追い詰めるだけのパワーを持つ。


サナガー人との戦いで残した成果に目を付けられ、大統領から直々にSynmar Utopicaに指名された。
当初はそのことを誇りに思い活躍を続けていたが、いつしか独りの英雄を望む政府に疑問を持ち始めていた。
さらにスーパーマンについて知らされぬまま彼に対抗しさらには同じ活躍を望まれる矛盾も抱え始める。


そのことを誰にも理解されずに精神的に追い詰められる中、政府の危機を知り駆け付けるが間に合わず、
さらに現場で政府が残したスーパーマンに関する情報を見聞きし、不安定な精神のまま後悔や怒りに飲まれてしまう。
そして本来の役目である対クリプトン人用の戦士Synmar Utopicaの役目を果たそうと地球に現れた。


言葉が分からないこともありスーパーマンの説得に耳を貸さず攻撃を繰り返したが、彼が降伏していると判断。
スーパーマンを惑星Synmar付近にあるオレンジ色の太陽の力で罰することに決め、彼をその場に残し立ち去った。
そして惑星Synmarに帰還し事態を報告しようとするのだが……。



≪その他≫

  • ロイス・レーン

世界を股にかける美人記者でスーパーマンの妻。新たに結成した諜報機関『チェックメイト』で活躍しながら、
悩みを抱えるクラークとラナに的確なアドバイスを送る。


  • スティーブ・ロンバード

メトロポリスの新聞社『デイリー・プラネット』のスポーツ担当記者。クラークの同僚。
かつては良くからかっていたクラークがスーパーマンと知り、どう接していいか悩んでいた。
しかしクラークから友人と思っていたと言われ、今後の安全性などについて腹を割って話すようになった。


  • Phantom King(Xa-Du)

全身を包帯で巻いたクリプトンの科学者。『ファントム・ゾーン』の最初の受刑者。
自分を『ファントム・ゾーン』に送ったジョー=エルを恨んでおり、彼の息子スーパーマンも憎んでいる。
『ファントム・ゾーン』に現れたスーパーマンに復讐しようとSynmar Utopicaを手を組もうとするが吹き飛ばされた。
その後『ゾーン』から脱出しようとする2人についていこうとするが、今度はスーパーマンに吹き飛ばされ失敗に終わった。




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