登録日:2012/05/12(土) 15:45:26
更新日:2023/08/10 Thu 14:53:31NEW!
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遊戯王 遊戯王ocg 罠カード 通常罠 落とし穴 奈落 特殊召喚メタ 城之内克也 召喚反応罠 奈落の落とし穴 モンスターメタ セレナ
《奈落の落とし穴》とは遊戯王オフィシャルカードゲームに存在する罠カードである。
《奈落の落とし穴》
通常罠
(1):相手が攻撃力1500以上のモンスターを召喚・反転召喚・特殊召喚した時に発動できる。
その攻撃力1500以上のモンスターを破壊し除外する。
かの有名な《落とし穴》の亜種の1つ。通称・略称は「奈落」。
《落とし穴》と比べると範囲がやや狭くなったが、特殊召喚に対応する様に発動の機会は大幅に増加している。
さらに破壊したモンスターを除外するので《死者蘇生》などによる再利用を許さないのも魅力。
《落とし穴》が対象をとる一方、このカードは対象をとらない効果である。
よって、効果の対象にならない《闇黒の魔王 ディアボロス》なども除去できる。
《オベリスクの巨神兵》も特殊召喚時ならば除去できる。
また、テキストからは判りにくいが、複数のモンスターが同時に特殊召喚された場合でも発動でき、そのモンスターの攻撃力が1500以上ならば、それら全てのモンスターを除去できる。
そういう場面にはあまり遭遇する事はないかもしれないが、
かつての《レスキューキャット》や今でいう《レスキューラビット》など、複数のモンスターを同時に呼び出すカードもそこそこ見かけることはある。
マスタールール3から登場したペンデュラム召喚に対しても非常に有効。破壊した後に除外するので、PモンスターがEXデッキに行くこともない。
一方で効果処理時にもモンスターの攻撃力を参照している。
そのため《奈落の落とし穴》にチェーンして攻撃力を1500未満に下げたり、裏側守備表示にしたりすると効果から逃れることができる。《収縮》や《月の書》で守ることができるので覚えておこう。
単純な除去カードとして使ってもその汎用性は高く、通常召喚された《ライオウ》などのアタッカー、
特殊召喚されたシンクロ召喚やらエクシーズ召喚など、殆どのモンスターを問答無用で除外する素晴らしいカードである。
マスタールール2までは召喚成功時にモンスターの起動効果を発動できたが、ルール変更により発動できなくなったのでこのカードのパワーは格段にアップした。
その強力な効果ゆえに罠カードの中でも汎用性は高い。手軽な除去カードとしてかつては様々なデッキで採用された。
特に現在は落とし穴全般をサポートする蟲惑魔がいる為、サーチできる《トリオンの蟲惑魔》と一緒に出張している姿もたまに見かける。
そのため長い間準制限カードとなっていたが、2015年10月に制限解除された。
しかし、第9期あたりから採用率は低下。専用デッキ以外での出番は少なくなっている。
・罠カード故の発動の遅さ
このカードに限らず多くの罠カード共通の悩み。遊戯王OCGの基本的なルールとして、罠カードはセットした次のターンからでないと発動できないが、その1ターンの遅れが命取りとなるほどゲーム高速化が著しくなっている。
インフレの進行とともに1ターンに爆発的な展開ができるデッキが一般的となったため、後攻になった時に何もできない罠カードは採用率が激減。
代わりに手札から発動できる「手札誘発」カードによる妨害が主流となっていった。
とくに《奈落の落とし穴》や《激流葬》は相手の展開が終わってからでは無意味なため、この点が重く響いている。
サイドデッキに投入するなど各自の工夫が求められる。
- 通常罠なのでダメージステップに発動できない。
遊戯王OCGの基本的なルールの1つとして、バトルフェイズのダメージステップの間は、カードの発動が制限される。「攻撃力・守備力の増減を含む」「発動を無効にする」「カウンター罠」の他には「ダメージ計算を行わず〇〇する」「戦闘で破壊された時」「戦闘ダメージを受けた時」などの効果しか発動できない。
ダメージステップ中にもモンスターが特殊召喚されることはあるが、上記のいずれにも該当しない《奈落の落とし穴》はダメージステップ中には発動できない。
デュエルを挑んできた小学生に、《冥府の使者ゴーズ》や《トラゴエディア》を落とされそうになるのはよく見た光景。
- フリーチェーンではないため伏せ除去に弱い。
《ハーピィの羽根帚》は制限カード、《ツインツイスター》や《ライトニング・ストーム》が3枚積める現状、いつ割られてもおかしくない状態といえる。
メインデッキからでなくとも、サイドデッキから投入されて対策されることも多い。
- 1500未満の攻撃力を持ち、強力な効果を備えた数々のモンスター達。
発動条件の都合上、こればかりは仕方ない。
例を挙げると【甲虫装機】が大流行していた時には《奈落の落とし穴》の採用率は激減し、代わりに《連鎖除外》が使用されるほどであった。
- 「破壊する」
地味に「破壊する」と書いてある為《スターダスト・ドラゴン》やドルベ《我が身を盾に》などに妨害される。また、破壊効果に耐性のあるモンスターには無意味となる。
- モンケッソクカゲキカゲムシャシエンシハンキザンキザンキザンエクスカリバー等の大量展開。
- 破壊耐性、フリーチェーンで墓地に行き発動する効果持ちモンスターには無力。
……等々、弱点や抜け道も多い。
特に近年の主流である「攻撃力の低いモンスターを大量展開し、耐性や効果無効化を持つ切り札モンスターを出す」相手には何も出来ず腐る可能性がとても高い。
ちなみに《断絶の落とし穴》という攻撃力1500以下を破壊を介さずに裏側除外するカードも登場し、この2枚で実質的にどんなモンスターでも除外できる事となる。
自分が劣勢の時に使っても焼け石に水なので、それらの要素を考えると激流葬にやや劣る。
が、それでもこのカードは強力なので、除去カードに困った時は真っ先にこのカードを採用しよう。
……さて、確かにこのカードは強力なのだが、使われるとかなりイラッと来るカードでもある。
例えば……
決闘者1「《パワー・ボンド》発動!《サイバー・エンド・ドラゴン》を融合召喚!」
リアリスト「『奈落』で」
決闘者2「出でよ!《No.19 フリーザードン》! キミの力を見せてやれ!」
リアリスト「『奈落』で」
決闘者3「行け《モリンフェン》! キミに決めた!」
リアリスト「『奈落』で」
決闘者4「現れろ! ナンバーズニジュウゴフルメタルフォトグライドフォーカs・・・」
リアリスト「『奈落』でwww」
……この様に、こちらが大変な思いをして呼び出したモンスターを一瞬で消してしまう空気を読まないカードでもある。
第5期あたりまではモンスターの展開手段が限られており、このカードの影響力は大きかった。
頑張って呼び出した切り札を《奈落の落とし穴》で除外された時の悔しさと言ったら……
《地砕き》などとともに多くのプレイヤーを恐れさせ、同時に多くのプレイヤーの窮地を救ってきたカードでもあった。
そんな事にならないためにはしっかりと罠カード対策をしよう。
相手が除去カードを使ってくることを織り込んでプレイするのが真のデュエリストといえる。
また、相手ががんばって《究極完全態 グレート・モス》や《ゲート・ガーディアン》などを出してきたとしても、勝利のために奈落の底に突き落とすことはやむなしだろう。相手がどんなカードを使ってきたとしても最善を尽くすのが真のデュエリストである。
アニメでの活躍だが……まさかこんなガチカードを使う決闘者なんて……
城之内克也「完全復活!パーフェクト城之内様だぜ!」
……居た。
しかし相手はロービート融合戦術だったので発動するチャンスはなかった。
これに限らず、どうも汎用性の高い罠カードは原作・アニメにおいてかませにされる傾向が強い。
また、遊戯王ARC-Vにおいてシンクロ次元で登場。
セレナの対戦相手のデュエリストが使用したが、セレナの融合モンスターの破壊耐性であっさり回避されてしまった。
しかし、それよりも注目されたのは演出の方である。
発動された際、フィールドに穴が開いた……ところまでは大方の人の予想通りとして、その中からカードイラストに描かれている緑色の人(?)が手を伸ばしてモンスターを穴の中に引きずり落とそうとするという描写がなされたのである。
単に落とし穴に落ちた可哀想な人……と思われていた存在が他者を道連れにしようと行動を起こしてきたという、地味ながらも往年の決闘者を驚かせるものだった。
おそらくは視聴者にモンスター除去と融合モンスターの耐性を分かりやすく伝えるために生まれた表現だろう。
追記・修正は魂のカードを奈落されてからお願いします。
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