登録日:2015/07/23 (木) 12:30:07
更新日:2024/01/16 Tue 10:58:44NEW!
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ぬわいえいるれいとほうてぃーぷ!! まだなのか!?
『玩具修理者』とは小林泰三氏のデビュー作であり、第2回日本ホラー小説大賞短編賞を受賞した短編作品。
またそれを収録した短編集のタイトルでもある。こちらは『酔歩する男』が同時に収録されている。
映画化もされている他、MEIMU氏による漫画版も存在するが、話の内容は原作と大分異なる。
同じ名前の力を持つ者がいるが、おそらくそれの元ネタ。
■登場人物
- わたし
演:忍成修吾
この物語の語り部の男性。
とある喫茶店で常々疑問に思っていた事を彼女に尋ねてみる。
それが驚愕の真実に辿り着く事になるとは知らず。
彼女を質問攻めにしてよく話の腰を折る。
- 彼女
演:田中麗奈
昼間は常にサングラスをしている女性。
夜になると外すがそこには傷跡と言ったものは無い。本人曰く幼少期の事故が原因。
7~8歳の頃の彼女は生まれて10ヶ月の道雄という弟の面倒を見ていた。
しかしひょんな事から弟を殺してしまい、自身も大怪我を負ってしまったという。
それで玩具修理者に弟の修理をしてもらい、以後弟に不調が起きるたびに玩具修理者の元へ連れてったと言う。
漫画版では主人公であり、おそらく中高生。
漫画版での名前は和巳。
病弱といった訳ではないのに、友達からやたらと体を心配されるが……?
- 玩具修理者
演:姿月あさと、CV:美輪明宏
彼女が子供の時近所に住んでいたどんなに壊れた玩具でも無料で修理してくれた人物。
本人の名前は不明だが、ある子供曰く「ようぐそうとほうとふ」。
別の子供曰く「くとひゅーるひゅー」。そして彼女曰く「ぬわいえいるれいとほうてぃーぷ」と叫んでいたらしい。
そのためこれらの用語は名前なのかは不明だが子供たちの間では「ようぐそうとほうとふ」で定着していた。
「ようぐそうとほうとふ」は特徴の無い顔と、幼児が持っているクレヨンで画用紙に塗りたくったような髪をし、
布で覆われているが、見えている手足と顔はぬめぬめと脂ぎっていた。
そのため当時の子供たちは性別や年齢を推測する事は不可能だった。
「ようぐそうとほうとふ」は修理する際に一度全てをバラバラに解体する。
そしてニヤニヤしながら何事かを叫んだ後完全な状態に作り直す。
修理する物が二つ以上あっても……というか複数ないと修理を開始しないのだが、
同時にバラバラにし、完成した際に部品が混ざっても完璧に作動する。
直す際には依頼者にどう直すか尋ねる。依頼者は壊す以前の状態をちゃんと言わないと目的通りにはならない。
同作者の『AΩ』にも同名の人物がいる。
近年明言されていないが『[[ダークスパークウォーズ>ウルトラマンギンガ]]』に参加し、
ダークルギエルの絶大な闇の力によってスパークドールズにされてしまった事がうかがえる。
……何の目的でダークスパークウォーズに参加したかは不明。
小説と映像作品がパラレルであり直接繋がっていない以上、その真相が明かされる機会は永遠に無さそうだが……。
以下ネタバレのため注意!!
さぁ、見て! これでもう逃げ場はないわ!
わたしの左の瞳は強い光を受けると細くなるのよ……猫の目だから。
姉さんは一体何者なんだ?
道雄こそ何者なの?
道雄はどうしても姉の左目を見る事は出来なかった。
■余談
同じ著者が書いたミステリーシリーズ、〈メルヘン殺し〉シリーズの三作目『ドロシイ殺し』において、
サングラスをかけた女性の田中和巳と、その弟である忍成道雄が登場する(二人の苗字はそれぞれ映画で役を演じた役者から取ったと思われる)。
二人の語る話や片目が金属の玉になっている黒猫の存在などから、『玩具修理者』本編で語られたこととほぼ同じ出来事が起きたと推測されるものの、
同じ道雄が幼い日の自分の身に起きた出来事を正確に把握しているなど、多少異なる展開を迎えていたようだが……。
追記・修正は解体され修理された方がお願いします。
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▷ コメント欄
- SAN値が、削れる……。 -- 名無しさん (2015-07-23 17:58:45)
- なぜ修理してくれるんだろう、ってのは余計か。コズミックホラーの住人に論理を求めても無駄でしかないし。これの漫画版あったよね、たしか人豚って話も掲載されてたやつ -- 名無しさん (2015-07-23 20:10:23)
- あのガタノゾーアですら人形にされる戦いに参戦すればそりゃスパークドールズにされるよな… -- 名無しさん (2015-07-23 20:54:25)
- この小説が実はウルトラマンに密かに関連してたってのに驚いた。 -- 名無しさん (2015-07-23 21:00:13)
- ↑この小説がウルトラマンに関係しているというより、同作者が後年書いたウルトラマンの番外小説に登場しただけ。しかし、再生エレキングのような生前と姿や能力が様変わりしてしまった再生…改造怪獣の復活にはこいつが関わっていたと考えることができなくは無いかも? -- 名無しさん (2015-07-23 21:47:51)
- 小中学生のころ読んだ記憶があったけど、怖かったのを覚えている。 -- 名無しさん (2015-07-23 22:25:10)
- ↑中学生ぐらいならまだしも小学生でよく読めたな。大学生の時、読んだけどこれも酔歩する男も無茶苦茶怖かった -- 名無しさん (2015-07-23 22:38:59)
- 小林泰三の作品なら同時収録の「酔歩する男」や「人獣細工」、「C市」、「影の国」がおすすめ。どれもグロさと生理的嫌悪感掻き立てられる -- 名無しさん (2015-07-23 23:34:08)
- ↑2 角川ホラー文庫版は項数が薄くて読みやすそうなのと書店に結構な確率で置いてあったのから、つい読んだって人を何人か見たことがある。そもそも文庫そのものが90年代に出版されてるそれなりに古い作品だし。 -- 名無しさん (2015-07-23 23:39:58)
- ジョジョリオンの定助の設定の元ネタかな。融合した人間の個人とはなにかみたいな -- 名無しさん (2015-07-24 01:54:45)
- 解体シーンが最高に悪趣味(褒め言葉) -- 名無しさん (2015-07-24 18:38:19)
- ↑2テセウスの船の寓話(修理し続けて部品をすべて入れ替えられた船は元の船か?)を知った時にこの話を思い出した。 -- 名無しさん (2015-07-24 21:24:29)
- 意外にいい人(?)かも。ウルトラマン側についていて負傷したウルトラ戦士たちを治してたりして -- 名無しさん (2015-07-27 11:04:46)
- ↑やめとけ、気安くクトゥルフ神話系の邪神やバケモノに関わると末代までろくな目に遭わないぞ -- 名無しさん (2015-07-27 19:06:09)
- ↑2 ウルトラ戦士たち「彼らに関わってはいけない(戒め)」 -- 名無しさん (2015-07-27 20:04:11)
- てか邪神関係者ならティガの敵じゃん。確かティガの外伝小説に無貌のあいつも出てたそうだしもしかしたらその貌の一つだったりして。 -- 名無しさん (2015-07-29 18:00:47)
- ↑ ガタノゾーアなら大怪獣ラッシュの世界、ギンガの世界、怪獣絵本の世界、擬人化計画の世界などにもいるから、一概にティガとは言えないよ。世界が違えば同じ怪獣でも性質は異なるし -- 名無しさん (2015-07-30 14:45:25)
- ↑4 そうは言うが割と旧支配者も原作では良い所あったりするからなぁ -- 名無しさん (2016-01-22 21:03:25)
- 「わたし」の話し言葉が倒置法多用しまくってて鬱陶しかったんだが、何か意図があるのかな? -- 名無しさん (2016-09-01 12:30:28)
- ↑脳の言語機能があべこべに組み立てられたんじゃない? -- 名無しさん (2016-11-25 11:43:01)
- 要するに姉弟は改造人間ということでOK? -- 名無しさん (2017-01-16 20:40:54)
- 今はトレギアの中に居る説 -- 名無しさん (2020-07-20 00:54:17)
- 読んだけど修理者は不気味ではあるけど邪悪な者という印象はないな。むしろ人間を修理すると言う発想に至った姉の方が怖い -- 名無しさん (2020-07-20 00:59:30)
- 弟は姉が虐待された過去を気にしてないようだったから最後の反応はすっとした -- 名無しさん (2020-09-22 22:30:18)
- ↑2こういう事やりそうなクトゥルフ関係者は二種類いるけど「修理」の適当感考えるとイスの方かな…… -- 名無しさん (2021-04-25 23:35:03)
- これ要望でちゃんと言えば元以上の性能になりそう… -- 名無しさん (2021-08-04 19:25:24)
- 事故の後、玩具修理者の家までの道で会ったおばさんや道を教えてくれた女の子が余りにも道雄と姉の凄惨な状態に気付かなすぎてなかなかシュールだった。死んでる道雄だけじゃなくて姉も結構グロい状態になってるぽくて、女の子とかは耳から牛乳出てるよとか教えてくれつつも全然気にしないでまた説明に戻る -- 名無しさん (2021-08-25 17:25:29)
- 正直玩具修理者より姉の方が怖い -- 名無しさん (2021-10-04 13:25:38)
- 作者が亡くなった後に出た角川ホラー文庫の「逡巡の二十秒と悔恨の二十年」という作品集に収録の「玩具」という短編はたしか帯で玩具修理者の関連作をにおわせていたとおもうが、初出が同人誌という巻末の記述の通り作者本人による「玩具修理者」のセルフパロディかつ官能ホラー風味の短編というマニアックな性格が強いので当時読んだ内輪の読者以外には伝わりずらい要素があると思うので(生前から作者本人に了承した出版計画があったかもしれないが)何の注釈や解説もつけずに「玩具修理者」の関連作として出してしまったのは残念だと思う -- 名無しさん (2021-11-13 11:22:42)
- 生命とは?とか生物と無生物の違いがどうとかいうより「人間も猫もようぐそうとほうとふにとっては玩具なんだから」修理してくれるんじゃないかとちょっと思った -- 名無しさん (2022-05-26 22:02:52)
- ↑ -- 名無しさん (2022-07-23 14:31:32)
- ミスった。その観点はその見方でたぶん合ってるんだろうなって思う -- 名無しさん (2022-07-23 14:34:55)
- 著作権保護のための対応のための編集を行いました -- 名無しさん (2023-08-12 17:44:33)
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