チェイン(Pandora Hearts)

ページ名:チェイン_Pandora Hearts_

登録日:2014/09/13 (土) 12:39:51
更新日:2023/12/21 Thu 10:54:22NEW!
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pandora_hearts パンドラハーツ 契約 チェイン 使い魔 アヴィス 不思議の国のアリス モンスター スタンド 鏡の国のアリス 黒うさぎ



チェインとは、漫画『Pandora Hearts』に登場する生命体の総称。



異空間の牢獄「アヴィス」から生み出される超自然的な生命体であり、その能力は通常の生物のそれを超越するもの。
早い話が妖精、あるいは悪魔のようなものと思えばいい。


その由来はアヴィスに堕とされた人間がアヴィスの力を受け変質したものであるとか、無生物に命を与えられたものであるとかさまざまである。



何らかの形で現実世界への歪みが生じた際に稀に抜け出すことがあるが、現実世界では非常に不安定な存在であるため
力の媒介となる人間と「契約」しなければ存在できない。
また、契約者から存在を「否定」されるときも同様。その際はチェインのみならず契約者も命を落とす。


本来契約とは限られた人間(四大公爵家あるいはパンドラ関係者)にしか出来ないものだが、前述したアヴィスを抜け出す野良チェインは
餌目的で一般人と契約を迫るのがほとんど。
そうしたチェインは絶望した人間に「過去を変える」ことを唆し、餌となる人間を捕食する事件を起こしている。


以下に、それぞれの契約方法の違いを紹介する。


○違法契約の場合
対象チェインの血を飲み名を唱えることで完了。
契約者の胸には刻印が現れ、同時に時計の針が出現する。
チェインの力を行使するごとに針は進み、針が一周し文様を形取ると「時間切れ」となり、契約者はアヴィスの最下層に堕とされる。
パンドラの仕事はたいてい違法契約者による事件を追うことがメイン。


○正規契約の場合
パンドラ関係者の持つ特殊な手鏡「封印鏡(カルケル)」にチェインの血を染み込ませる。
鏡に刻印が現れるため、契約者は寿命を制限されることはない。
ただし、如何によっては契約者の成長を止めることもある。


○バスカヴィルの民の場合
本来アヴィスに下る能力を持つ彼らの場合、契約の手続きは違法契約者と同じだが、胸に刻まれる刻印に針が存在しない。
つまり無制限でチェインを使い放題なのだが、こちらの契約方法が本来の方法であり、パンドラの正規契約はそれを模倣したものにすぎない。



大抵のチェインはアヴィスの意志に忠実だが、彼女が嫌う黒うさぎのアリスには皆敵意を示し、彼女を食らいその力を自分のものにしようと狙っている。




≪チェインの一覧≫


以下に、作中に登場したチェインの簡単な紹介。
登場するチェインは童話『不思議の国のアリス』または『鏡の国のアリス』のキャラクターを基にしている。


※項目によってはネタバレになる箇所があります。








  • トランプ

チェインの中でも最弱クラスの雑魚レベル(アリス談)で、平たく言えばその他大勢。
知性もなく、人間を見たら即襲ってくるので、ほとんど動物レベル。
パンドラのモブ団員やバスカヴィルのモブらはだいたいこいつらと契約している。
ちなみに、読み切り版では『トランプのⅤ(ファイブ)』という敵が登場した。


  • 赤ん坊(マッドベイビー)

赤ん坊の頭をした巨大な蜘蛛型のチェイン。
獲物の人間の記憶を盗み、親しい人間に化けて油断させたところを襲う。
アヴィスに堕ちたばかりのオズを襲い、アリスに倒される。


  • 蟲(グリム)

契約者:ウィリアム=ウェスト
巨大な芋虫型。
頭の部分はパッと見王蟲。尻尾から巨大な手が生えている。
一家の没落という過去を変えるために違法契約した。


  • イカレ帽子屋(マッドハッター)

契約者:ザークシーズ=ブレイク
実体のない巨大な頭が被った帽子の姿をしたチェイン。
敵チェインの存在を「否定」し、アヴィスの力を消滅させるいわば「チェイン殺しのチェイン」であり、まさにチートクラスの能力をもつ。
だが、契約者の肉体に限界が来ているためそう簡単には使わない。
漫画内のパワーバランスの関係もあるし。


  • 一角獣(エクエス)

契約者:シャロン=レインズワース
黒いユニコーンの姿を持つ。
他人の影と影を繋ぎ合わせる能力を持ち、目的地まで影を通して転移させることができる。
実体化するとそこそこ戦闘能力も高い。


  • 眠り鼠(ヤマネ)

契約者:ヴィンセント=ナイトレイ
ゼンマイ仕掛けのネズミの形をしたチェイン。
人を眠らせる能力を持ち、集中していないと契約者さえ眠らせてしまう。なお描写はなかったが普段はエコーに扱わせているようだ。
開眼すると怖い(嘘)。ブレイクからのヴィンセントの蔑称「ドブ鼠」はここから来ている。


  • 三月うさぎ(マーチヘアー)

契約者:レイム=ルネット
眠っているうさぎのぬいぐるみの形をしている。
契約者を一時的に仮死状態にする「死んだふり」をさせる能力を持つ。一度の手しか使えないので契約者からは「役立たず」の烙印を押されている。


  • ハンプティダンプティ

契約者:エリオット=ナイトレイ、フィリップ=ウェスト、他フィアナの館の子供達
巨大な舌と牙を持つ卵の怪物型のチェイン。
『首狩りの女王』を模倣したチェインであり、獲物の首を狩り落とす。
無数に分身を作り出し、複数の契約者を作ることで核となる契約者の針の進みを分散させ、遅くさせるのが特徴。
また、契約者の記憶を都合のいいように改竄してしまうこともできる。
歴代グレン=バスカヴィルの魂がチェインに変質したもので、グレンを受け継ぐ者を守るようプログラムされている。


  • 白の騎士(アルブス)

契約者:ケビン=レグナード(ザークシーズ=ブレイク)
白い甲冑を身にまとった騎士。
契約者の従士していた一家が惨殺された過去を変えるために違法契約したチェインで、大勢の一般人を餌としていった。
契約者が堕とされアヴィスの意志の空間に連れて行った際に、契約者に手を出したことを理由に彼女の機嫌を損ね、
存在を否定され消滅。


  • ドルディ/ドルダム

契約者:ツヴァイ=バスカヴィル
轡で拘束された女性型のチェイン。
初期は対象の人間に糸を張り操る能力を持つと説明されていたが、正確に言うとチェイン『ドルディ』が生み出した仮想人格『ドルダム』を
対象者に取り憑かせ、ドルダムを媒介として糸で操るというのが本当。
その副作用として契約者「ノイズ」の人格はドルディに冒され凶暴なものに変質し、主人格の防衛のため「エコー」と呼ばれる仮想人格(ドルダム)
を己の中に生み出した。


  • リオン

契約者:シャルロット=バスカヴィル
王冠を被ったライオン型。
見た目にふさわしい風格とパワーを秘めている。


  • バンダースナッチ

契約者:リリィ=バスカヴィル
黒い猟犬の姿をしている。
非情に獰猛で、気まぐれな主人に似てすぐ人間を襲う。


  • トーブ

契約者:ファング=バスカヴィル
小さな狸型。
すばしっこく地中に潜む奇襲型の攻撃をとる。


  • 死刑執行人(ディミオス)

契約者:ヴィンセント=ナイトレイ
『首狩りの女王(クイーンオブザハート)』の異名をとり、骨だけのヤギの姿をもった禍々しい外観を持つ。
その名の通り人間の首を刈り落とすことを目的とした凶悪なチェイン。
その正体はサブリエの悲劇に加担しグレン(オズワルド)の首を狙うも逆にアヴィスに堕とされたミランダ=バルマがチェイン化したものである。



【黒翼のチェイン】
本来アヴィスの管理を役割づけられたバスカヴィル家の当主、グレンに代々受け継がれる五つのチェインであり、いずれも巨大な黒い鳥の姿を持つ。
罪人をアヴィスに堕とす能力も備えている。
しかし、サブリエの悲劇が原因で黒竜(ジャバウォック)を除く4体の黒翼はアヴィスに繋がる四つの扉に幽閉され、四大公爵家がそれぞれ
管理することになった。



  • 鴉(レイヴン)

現契約者:ギルバート=ナイトレイ
ナイトレイ家が所有する巨大なカラスのチェイン。
あらゆるものを焼き尽くす青い炎を身に纏っている。
オズが覚醒するまで、有事の場合以外はアリスの力を封じていたため長らく出番がなく、登場したのは14巻とだいぶ遅め。
本来するはずのない養子が契約したことで問題となり、そのせいでギルバートのナイトレイ家での立場をより悪くさせる一因となった。


  • 鷹獅子(グリフォン)

現契約者:ザイ=ベザリウス
ベザリウス家が所有する巨大な鷹のチェイン。
バスカヴィルに交じってオズをアヴィスに堕としたチェインがこれである。


  • 愚鳥(ドードー)

現契約者:ルーファス=バルマ
バルマ家が所有する巨大なドードーのチェイン。
鋭い爪が凶暴そうだが実質出番があまりない。


  • 梟(アウル)

現契約者:シェリル=レインズワース
レインズワース家が所有する伸縮可能なフクロウのチェイン。
一瞬だけ周囲に無音の闇を作り、目くらましをすることができる。


  • 黒竜(ジャバウォック)

現契約者:グレン=バスカヴィル(リーオ)
バスカヴィルの所有する扉にいたためグレンが所有したままになったチェイン。
黒い翼を持つ巨大な竜の姿をしており、顔はかなりおぞましい怪物じみている。





【特殊なチェイン】
作中に登場する中でも特異な、自己や固有の人格を持ち、人間に近い姿を持っている。



  • 黒うさぎ(ビーラビット)のアリス

契約者:オズ=ベザリウス
ご存知我らが肉食ヒロイン。
黒髪の少女の姿をしており、気が付いたら記憶を失った状態でアヴィスにいた。
力を発揮すると巨大な黒うさぎの姿となり、大鎌と鎖を振るって暴れ回る。
作中でオズの刻限が迫ると、彼も同様の力を発揮するようになった。
同じ姿をしたアヴィスの意志とは相反する存在で、彼女からは疎まれている。



  • チェシャ猫

半分黒猫の形をとった少年の姿をしたチェイン。
自我を持っているがほとんど猫なので頭は悪い。
生前のアリス(白)が飼っていた猫がチェイン化したもので、そのためアヴィスの意志には人一倍の愛情を抱き、彼女を崇拝している。
普段は引き裂かれたアリスの記憶を独自の空間で守り、侵入者を排除するのが仕事。
生前から肉食だったアリス(黒)には警戒し、彼女をひどく嫌っていたようだ。
生前ヴィンセントに目を潰されていたが、異空間に入り込んだケビン=レグナードの左目をアヴィスの意志から与えられた。
自分の空間に入り込んだオズやアリス達を始末しようとするが、ブレイクのイカレ帽子屋にフルボッコにされ空間ごと消滅した。
…と思ったら生きてた。































以下、作品の根底に関わるネタバレ部分なので注意。

準備はいいですか?







































































  • 黒うさぎ(ビーラビット)のオズ

契約者:ジャック=ベザリウス
『血染めの黒うさぎ』の真の姿。
世界を構築する鎖を断ち切るためにジャックがアヴィスの意志に造らせたチェイン。
その正体はレイシーがアヴィスに持ち込んだ双子のうさぎの人形に意志が宿ったもので、現実世界にいる片割れの人形を行き来しながらアリスと交流を続けていた。
しかし、ヴィンセントにより開かれたアヴィスの扉を通じて現界し、サブリエの悲劇の原因を作り出した。
その後、自害し記憶を通じて現れたアリスにチェインとしての力を吸い取られ、ジャックの躰に魂だけが残った。
残された魂はバラバラに千切れたジャックの魂が燃え尽きた後に現れ、一人の少年として産まれることになる。






追記・修正は刻限が来るまでにお願いします。



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  • マッドハッターの強さは異常。まともに喰らったらバスカヴィルすら即死だし -- 名無しさん (2014-09-13 18:07:45)
  • だってアレ白アリが自殺(殺してもらう)用に作ったみたいなやつだろ? -- 名無しさん (2014-09-13 18:19:01)
  • チェインと一緒に 契約者が死ぬのは針が進んだからだろ -- 名無しさん (2014-09-13 19:54:23)
  • 2↑明言はされていないけどそうっぽいよな。一応オズの方が強い筈なんだが、ブレイク相手だと勝てる気がしないw -- 名無しさん (2015-06-14 14:34:15)
  • 罪というには余りにキツすぎる... ザイさんがああなるのも当然か。 -- 名無しさん (2021-09-25 19:07:02)

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