登録日:2019/11/14 Thu 23:30:00
更新日:2024/05/13 Mon 11:18:51NEW!
所要時間:約 17 分で読めます
▽タグ一覧
野生児 属性 ターザン ターちゃん 仮面ライダーアマゾン 大自然 アマラとカマラ 漢堂ジャン
【概要】
野生児とは、なんらかの事情で人間社会から隔離された場所で育ってきた少年少女のことをいう。
物事ついたころから人間社会で育つことなく過ごした結果、言葉を話せない、四足歩行で動く、衣服を纏わないことに羞恥心を持っていない、人間と触れ合おうとしない、知性が著しく低い、生肉等の加工されていない食物を好んで食べる等の野生動物と同じような特徴を持つようになってしまった。
現実でも野生児といわれる人々が18世紀頃から複数確認されている。
その多くは野生の狼や熊などに拾われその動物のようにして育てられたという記録が残されている。
なかでも代表的なのがインドの狼少女ことアマラとカマラであろう。
そのような人たちは保護された後人間らしさを取り戻すための教育が行われるのだが、大抵は知能レベルが著しく低く、言葉を流暢に話すことができずに社会性もそれほど取り戻すことができないまま一生を終えたという報告がたくさん残されている。
また何度も元にいた場所に戻るため脱走しようとしたということも伝えられている。
しかし上の事例のいくつかははっきりとしない記録も多く捏造も含まれている可能性も存在しており、そもそも野生の肉食獣が人間の子供をちゃんと育てさせられるのかという疑念の声も近年挙がっている。
尚、「人間社会の教育が為されていない」意味での「野生」であり、育った環境が野生であるかどうかは関係なく、
育児放棄や監禁などで「室内育ちの野生児」も存在する。
【創作における野生児】
創作物で一番有名なキャラクターといえば、エドガー・ライス・バローズが創作したターザンであり、コシミノ一枚で縦横無尽にジャングルを駆け回る姿は誰もが一度は想像した事だろう。
このターザンの発表以降にも様々な創作物に野生児が存在する作品が多くあるが、大抵は拾った動物が人間のように喋ることができるうえ、成人の人間と同じ知性をもっているなどといったファンタジックな理由付けのために、流暢に喋ることができ実際の年齢と精神年齢が一致しているキャラクターの方が多い。
さらに基本的に人間と同じように2足歩行で移動できるといったパターンも。
そして大自然の中で育ったために五感が並の人間よりも非常に優れており、運動神経が非常に高く、動物と会話できる能力を持つといったキャラ付けをされがちである。
そのため現実の野生児のように言葉を流暢に話せない、知性が著しく低い、運動能力が低下しているといったキャラ付けをされたキャラクターはあまり存在しなかったりする。
ちなみに物心ついたときから既に人間社会で生活していながらも、様々な事情で途中から大自然で過ごすうちに野生的な要素が身に付いたというキャラクターに関しても野生児とみなす人も中にはいる。
【野生児となった経緯】
ここではオーソドックスな例を取り上げる。
- 乗り物の事故
例:ブランカ(ストリートファイターシリーズ)
山本大介(仮面ライダーアマゾン)
親と一緒に飛行機や船などに乗っていたが不慮の事故に遭い、大自然の中で自分だけが生き残ったことによるもの。
そのため親が亡くなってしまったというパターンが多い。(上述のブランカは親が別行動で生存しているが)
なお墜落した場所が人の立ち入れる場所だと、野生児ではなく『攻殻機動隊』の草薙素子や『フルメタル・パニック!』の相良宗介のようになる可能性も。
- 親を敵対勢力に殺された
例:漢堂ジャン(獣拳戦隊ゲキレンジャー)
嘴平伊之助(鬼滅の刃)
敵の様々な思惑によって親が殺され自分1人が生き残り、辺りを彷徨っていると動物たちに拾われそのまま育てられるといったもの。
その後成長し因縁の敵と出会い、無事親の仇を取るといった熱い展開が終盤繰り広げられやすい。
- 親に捨てられた
例:ターちゃん(ジャングルの王者ターちゃん)
サン(もののけ姫)
口減らしや様々な事情で育てられなくなったなどして自然の奥深くで捨てられるといったもの。
古典のギリシャ神話のアタランテ、ローマ神話のロムルス&レムスがこのパターンなのでかなり古くからあるパターン。
(ただしどちらも早期に人間に拾われ育てられている。)
アマラとカマラなど実在する野生児の多くはこのパターンで野生児になったのではないかと推測されている。
親が生きているというパターンが多く、再会を果たすもそこで捨てた者と捨てられた者との何らかの確執が書かれるパターンもある。
先述のように野生児の定義が「人間社会から隔離された」であるため、育児放棄の上監禁されたことでこの条件を満たし野生化している……といった事例もある。
- (片)親がそもそも野獣
例:ゴリラ女房の子供(ゴリラ女房)
異類婚姻譚もので人外側の親の元で育った場合、この展開になる。
人間側の親は人外側の親にさらわれたりして、やむを得ず同居しているケースが多く、最後に逃げ帰るときに野生児は置いていかれたり殺されてしまう場合(例に出した「ゴリラ女房」もこれ)と、
ウィグル族に伝わる「アイリ・クルバン伝説」のように子供も人間の親についてくるケースがある。
変型で「子連れもしくは妊娠中の女性が人外に誘拐されるが、さらった人外は子供を殺しもせずに育てる。」というバージョンもある。
【創作の野生児一覧】
- ターザン(ターザンシリーズ)
創作物の野生児キャラの中では知名度がトップであり、何度か実写化もされており、ディズニーの制作でアニメーション映画になったことも。更には日本でもパロディ漫画が創作されている。
部下の反乱によってアフリカの西海岸に置き去りにされた英国貴族の夫婦の子供として生まれたが、彼が1歳の時母は亡くなり、父は類人猿のリーダー・カーチャクに殺された。そして同じ類人猿のカラに拾われそのまま育てられることになる。
かなりの努力家であり類人猿の言葉はもちろん、父親の残した本を読んで野生児ながらも自力で英語、フランス語、ラテン語等を習得できた。
(ただし、書き言葉だけで発音はかなり後まで知らなかった。)
上記のパロディ作品。生まれて間もなくサバンナで捨てられチンパンジーに育てられた経緯を持つ。
ジャングルの王者として密猟者やハンターたちから自然や動物を守ることを心がけている。しかし主な生息地域はサバンナであるのだが。
元ニューヨークのトップモデルヂェーンがアフリカでの撮影での際、ターちゃんと出会いそのまま電撃結婚。
彼女との出会いで人間の世界の常識をある程度学ぶようになった。
基本シモネタ上等の能天気なお馬鹿さんに見えるが、実際は強靭な身体・明晰な頭脳・慈愛と寛容に満ちた精神と
人間の持ちうるポテンシャルを悉く高水準でマークした「自然と共存する理想的な超人」と呼べる人物
その一方で自然の欠乏した文明社会では本調子を出せずストレスを溜めてしまう繊細な一面もある
- 仮面ライダーアマゾン/山本大介(仮面ライダーアマゾン)
仮面ライダーアマゾンに変身する正義の戦士。
彼にとっての正義とは系統だった道徳ではなく、生命を無闇に奪おうとする者への抵抗、そして心を結んだトモダチを守るために戦う事である
生後まもなく、飛行機事故によってアマゾンで両親とともに遭難し孤児となり、南米のアマゾン奥地で野生の動物たちに囲まれて育った。
その後長老バゴーから古代インカ文明より伝わる秘術で改造された上、腕に秘宝「ギギの腕輪」を移植され
仮面ライダーアマゾンに変身できるようになった。シリーズでは初の「機械的な手段で強化されていない仮面ライダー」。
現代文明と関わること無く過ごしたため言葉を発することが出来なかったが、日本で出会った岡村姉弟(特に弟のマサヒコ)との交流がきっかけで
片言ながら簡単な日本語を発せるようになった。そして13話から何の脈絡もなくなぜか言葉が流暢に話せるように。
全ての敵組織を壊滅させた後は白いスーツを着て南米アマゾンへと帰った。
ちなみに本編中「山本大介」という本名は明かされず(当然本人も覚えていない)、終始「アマゾン」と呼ばれている。風見志郎がなんでアマゾンの本名を知っていたのかは謎に包まれている。
- ゲキレッド/漢堂ジャン(獣拳戦隊ゲキレンジャー)
ゲキレッドに変身する正義の戦士。
幼少の頃から樹海で虎に育てられており、身体能力は非常に高いが人との関わりがあまりなかったせいで精神的な面では非常に幼い。
言葉は喋れるものの、「ニキニキ」などといった「ジャン語」と呼ばれる独特の言語を発することがある。そのためこの作品の重要な要素の「心技体」の心の部分が足りておらず、人と数多く触れ合いその「心」を成長させることが課せられていた。
元々は獣源郷の近くの村で、白虎の男の異名を持つダンという名の父とナミという名の母を持つ子供だったが、この作品のラスボスともいえるロンに両親を殺されている。まだ幼いジャンは母親の手により逃がされていたが、ロンが証拠隠滅のために引き起こした村を飲み込む大きな土砂崩れの影響で記憶を失っている。
その後ゲキレンジャーとして覚醒していき、仲間たちと共にロンを封印。封印という形ではあるが両親の仇を取ることが出来た。
『海賊戦隊ゴーカイジャー』ではレジェンド戦隊代表として登場。子どもたちに拳法を教えるマスターとなっていた。
- サン(もののけ姫)
山犬のモロの君に育てられた15歳の少女。モロ自身人間の言葉を解しているため、彼女も言葉を話すことができる。
山犬の牙を恐れた人間達に生贄として捨てられたという経緯があるため、モロ自身このことを哀れに思っており、サンのことを献身的に育てている。
また野生生活には必要の無い裁縫等を教えており、このことからモロはサンを人間として育てさせていた節があるのではないかと推測されている。
山犬と共に暮らしてきたため自身のことを山犬であると思い込んでおり、人間でありながら、森を破壊する存在として人間達を憎んでいる。
しかしアシタカとの出会いにより心が揺れ動き、最終的にはアシタカのことが好きだが人間は好きにはなれないとの答えを出しており
アシタカもその答えを受け入れている。
緑色の肌*1とオレンジ色の髪、鋭い牙や爪など怪物じみた外見が特徴のファイター。
子供の頃に飛行機事故に遭い、アマゾンの奥地で育つようになった*2。長い野生生活の中でこのような姿になったようだがいくらなんでも変わり過ぎである。
なお、これでもやや片言ながら喋ることが出来る。というか初登場のストⅡの頃は流暢にしゃべっていた*3
『ストリートファイターⅡ』エンディングで無事母サマンサと感動の再会を果たす。再会できた決め手は彼の足につけられていた子供につけるにはクソデカすぎるアンクレットであるが…(後述)
なお、ここで本当の名前がジミーだと発覚する……が別に忘れていたわけではなく、ダンのような親しい友人には本名を明かしている。そもそも彼のプロフィールに最初から書いてある程度の情報である
人間離れした姿なのにも関わらず息子との再会を心の底から喜んでおり、ブランカ自身も泣きながら喜んでいた。……なお、確かにサマンサがブランカ=ジミーと確信した決め手はアンクレットだが、顔を見た途端に息子では?と疑っている。
つまり父親もこんな感じの容姿だったか幼い頃から(体色はともかく)こんな容姿だったっぽい*4。
その後母親のことをママと呼んでおり一緒に暮らすようになったが、自身に対する周りからの奇異な視線により「このままだとママも自分のせいで悪い人のように見られしまうのではないか」と不安がり、迷惑をかけないために母親の元から離れようと考えるなど母親に対する愛情は強い。
ちなみに実写映画版では「カルロス・ブランカ」という名の軍人で、シャドルーに拉致されて肉体改造と洗脳を受けてゲーム版のような姿になった。
猪から剥ぎ取った頭皮を常に被っている鬼殺隊の一員。たまに出てくる素顔は女かと勘違いするほど可愛らしい。
猪に育てられたと語っており、そのせいか猪のように一直線に敵に立ち向かう戦闘スタイルを取りがちである。一時期人と関わっていたことがあったため、読み書きはできないが言葉は話せる。
元々は親がいたが、父親と姑の暴力から逃れるため彼の母琴葉がまだ赤子の彼と共に逃亡。救いのため宗教団体の教祖である童磨と出会い、そこで共に過ごしていたが、実は童磨は人を喰う鬼であり、信者を食っていた様子を琴葉が目撃したため殺されそうになり、赤子の彼を抱いて逃亡した。しかし崖際に追い詰められ絶体絶命となったため、せめて彼を生かしておきたいと伊之助を崖下に落とし、彼女は殺されてしまった。
その後童磨と対峙、同期の鬼殺隊員や上司の柱との連係プレイもありながらも童磨を討ち取り、親の仇を取ることができた。
- 国宝憲一(燃える!お兄さん)
玄米茶流空手の使い手である筋肉隆々な13歳の本作の主人公。
1歳の頃家族と山でハイキングをしていたが、父の高い高いの失敗により川に落ちそのまま流されてしまい、人知れず山籠もりをしていた一人の老人であり武闘家の玄米茶が流れてきた彼を偶然拾いそのまま育てられることになった。
山で育ってきたせいか運動神経は非常に高く、動物とも普通に会話することができる。
育ての親が人間という事もあって言葉を話せるが、人間界の常識を全く持ち合わせておらず、よくトラブルが起きてしまいがち。
山から下りた後、警察に発砲されるほどの大きな騒動をおこしつつも無事に家族と再会を果たす。
- かえで(燃える!お兄さん)
国宝憲一と同じく武闘家の玄米茶の元で憲一の妹として育てられた。
彼女が赤子の頃、乗っていたベビーカーを玄米茶が勝手に拾ったことによるもので非常に理不尽すぎる経緯で野生児となった。
名前以外のこれといった手掛かりがなかったため、苗字が存在せず親とも再会を果たせなかったなど不憫。
憲一ほどではないが運動神経が高い。また憲一同様動物とも話せる。
その後憲一の後を追って下山し、国宝家に居候することになった。
竜の騎士バランとアルキード王女ソアラとの間に生まれるが、
正体不明の男と王女との駆け落ちいう醜聞やバランへの魔王軍残党の恐れという讒言から両親が捕まり、赤子の時に流刑とされた船が難破、
魔物しか住まないデルムリン島に流れ着き、鬼面道士のブラスに育てられる。
デルムリン島の魔物達は優しく、更に魔物ながら下手な人間より賢く人格者のブラスじいちゃんからしっかりと教育されているため
(初期は人間の負の感情への耐性がやや低いという面はあったが)人間との意思疎通に不都合は生じず、
見た目や境遇で差別しないというプラス面を持っている。外界にカルチャーショックを受けるような様子もない。
ただし、やはり魔物であるブラスの教育には限界があったのか、単に当時の本人のやる気の問題か、文字を読むことが(おそらく書くことも)できないというマイナス面も残ってはいる*5。
セカンドシーズンから登場するヨーロッパラのパルプスからプリパラアイドル紫京院ひびきの招待を受け来日してきた転校生。
家族と共に人間社会から離れた大自然の中で長い間育ってきており、ヤギのユキンコちゃんをはじめとした様々な動物とふれあってきたせいか動物の言葉を理解し心を通わせることができる反面、非常識的な行動をとってしまいがち。
グロリア校長の元で教育を受けていくが、様々な常識外れの行動で毎度手を焼かせている。
- 太陽ペッパー(プリパラ)
サードシーズンから登場する野生アイドル。アプリカのサパンナで、雌ライオンに育てられたが、その経緯については一切語られることはなかった。
また野生児なのに不自由ながらも日本語が喋られる、ナイロピ通信幼稚園卒と学歴を持っているなど不自然な点が多く見受けられるが、長年のプリパラファンは毎度のプリパラクオリティと片付けられている。
ライオンの元で長い間育ったため、当初はスカウトマスコットや放し飼いされている動物を捕食しようとしており、さらにはらぁら達人間までも捕食しかけた。
その後パプリカ学園の初等部1年生に転入、グロリア校長の元でいろいろ教育を受けているが、様々な常識外れの行動で毎度手を焼かせている。しかもふわり以上に野生的である+ふわりの時点で手を焼かされているため、校長はよりストレスが溜まっていることだろう。
- イクト(デジモンセイバーズ)
顔にインディアンを思わせる特徴的なペイントをしている10歳の少年。
彼の両親はデジタルワールド探検隊の一員でありデジタルワールドの研究をしていたが、彼が赤子の頃自宅研究室に突如開いたデジタルゲートに吸い込まれ、デジタルワールドに迷い込む。そこで泣いていたところユキダルモンに拾われ、親代わりとして育てられるようになる。
その後パートナーであるファルコモンをはじめとした様々なデジモンに囲まれ成長していき、自分のことをデジモンだと思うようになる。
育ての親のユキダルモンが倉田が開発したギズモンに抹殺された事を機に人間でありながら人間を恨むようになり、メルクリモンの配下として人間に対する復讐を遂げようとした。
しかし戦いの中で大門大と出会い、偶然人間界に戻り、そこで様々な人々との交流を重ねた結果、人間に対する敵意が無くなっていき、全ての元凶である倉田を倒すことを目的として行動していくこととなった。
その最中、実の両親と再会を果たすことができ、全ての戦いが終わった後は彼らの元で再び暮らすことになった。
マレーシアのジャングル出身のボクサー。
言葉は特殊な原住民語しか理解できず、常に獣のような唸り声をあげている正真正銘野生の男。
文明というものを全く知らないため、カメラのフラッシュなどには激しく反応して襲いかかり、そうなったら好物のチョコレートをあげてなだめるしか方法はない。
ジャングルで鍛えられた優れた身体能力から、ロープを飛び回る飛翔戦法や宙返りをして連続でアッパーを叩き込む回転打ちなどのいかにも漫画チックな技を使う。
自分の力に自信を持っているが、それが破れて敵わないと悟ると恥も外聞もなく逃げ回るという野生故の弱点も持つ。
- オプー(ブラック・ジャック)
第205話「山猫少年」に登場。山猫に育てられた少年であり発見したトリュフォー医師は彼が住んでいた集落に土砂崩れが起きたが、彼一人生き残ったため山猫に育てられたのだろうと推測している。オプーという名前はトリュフォー医師によってつけられた。
発見された時には小頭症だったためブラック・ジャックの協力を経て手術が行われ無事成功に終わった。
その後トリュフォー医師の要請により人間らしさを戻す教育も引き受けるようになり、言葉を少しずつ話したり簡単な絵を描いたりとブラックジャックが驚くほど知能の発達が急スピードで高まっていく。
その後ブラックジャックに銃を向けた後、彼が野生児時代に暮らしていた洞穴に連れてこさせ、彼を育てたと思わしき山猫が銃弾で大きな傷を負ったため何とかするように懇願する。
手術が成功したあと、オプーは元の生活に戻りたいことを涙ながらにブラックジャックに訴える。
それをブラックジャックが聞き入れてくれたためかお礼にと魚を渡し、再び山猫達との生活をするのであった。
- 小松崎蘭(紅い牙)
遺伝子操作で古代超人類の遺伝子を濃縮してつくられたデザインヒューマンであるが、開発科学者の一人の手引きで赤子の時逃がされたが飛行機事故で自然界に放り出され、狼に育てられた狼少女でもある。
卓越した身体能力はこれで身についたもので、超能力とは無関係。
- ターサン(ポケットモンスター)
- ココ(劇場版ポケットモンスター ココ)
- ハレタ(ポケットモンスターダイヤモンド・パール物語 ポケモンDP)
ポケモン系列に出てきた野生児たち。
ターサンはアニポケ無印34話に登場し、3歳の時にサファリゾーンで親とはぐれてガルーラとともに暮らしていた少年(本編時8歳)。
野生化の時期が遅いため、言葉は話せるが両親のことは一時忘れてたものの気絶から回復時に思い出した。
なお「ターサン」はほぼ確実にターザンネタだが、本名の「タロウ」のもじりにもなっている。
ココはアニポケ劇場版第23作目に登場し、幼少期にザルードに拾われた少年(本編時10歳)。
人間と交流がほぼない状態で育ったので人語をちゃんと話せず、少しずつ習得していった。
なお、なぜ森にいたのかについては後の方で親子連れで事故にあったためだと説明がある。
ハレタは漫画『ダイヤモンド・パール物語』に登場、教育方針による野生児化という珍しい例。
ナナカマド博士の友人の息子で、ポケモンと心を通わせる才能を見込まれ森で生活させられるようになった。
ポケモンの話す言葉は人間の言語として認識しており、会話能力に問題はない。
野生児キャラの例に漏れず木登りを得意とするなど運動神経が抜群だが、自転車は流石にすぐには乗れなかった。
- ガウ(FINAL FANTASY Ⅵ)
主人公の一人。世界中のモンスターが集う危険地帯「獣ヶ原」で育った少年。
作中のジョブ名も「やせいじ」となっている。
誕生の際に相当難産だったらしく、母親はガウを出産すると同時に死亡。
妻の壮絶な死と、血塗れになって生まれて来たガウを目の当たりにした父親は精神に異常をきたし、
ガウを悪魔の子供と思い込んで獣ヶ原に捨ててしまった。
それでもガウはモンスターと共に逞しく生き延び、モンスターの力を身につける能力を開花させていく。
しかしそのモンスターの力というのが、
○装備を完全に無視した様々な耐性の獲得及び喪失
○通常の4倍の威力のキック
○帝国将軍に匹敵する闘気の解放
○世界から失われたはずの魔法の力
○マグニチュード8の大地震
○百万ボルトの電撃
○レーザー兵器
……などなど、もうそれ野生児云々関係ないよね?レベルの凄まじいポテンシャルを誇る。
一応設定としてはモンスターの行動を物真似しているらしいが……
「どうやって」物真似しているのかについては物語の上では全く説明が無い。
また相手を魅了して言いなりにしたり、愛を囁いて自分を守らせたりする芸当も可能なので、
実はものすごいイケメンor可愛らしい容姿なのではないかという説もある。
ガウは両親のことをほとんど覚えていないが、酒の匂い=父親の匂いということだけは覚えていた。
ちなみにガウの宝物は熊のぬいぐるみ。捨てられた時に唯一持っていたものらしい。
このことから恐らくは生まれてすぐに捨てられたわけではなく、精神を病んでしまった父親も彼なりに息子を愛そうとした(けれどできなかった)証ではないかと思われる。
人里にも稀に現れるようであり、近隣のモブリズの村でも村人が持っていた干し肉を取られている。
そのためか、人間社会とほとんど触れ合っていなかった割には片言ながら言葉を話せる。
もしくはモンスターたちに教えてもらったのだろうか(獣ヶ原には何故かガストラ帝国の兵士などの人間も棲み着いている)。
物語終盤ではガウと父親を再会させることも出来るが……この再会イベントは涙腺崩壊必至。
- ガイ(FINAL FANTASY Ⅱ)
メインキャラクターの一人。狼に育てられた巨漢の青年。
人間の言葉は片言だが、動物と会話することが可能。
狼以外にもジャイアントビーバーやチョコボの言葉もわかることが判明しているが、流石に飛竜の言葉はわからないらしい。
ただし、狼に育てられたエピソード自体はほとんど語られないことや、斧とはいえ武器を振り回すこともあって、野生児として記憶に残ることは少ない。
ファイナルファンタジーシリーズでは前述のガウが野生児として有名であり、
作品としての人気もそちらの方が高いことから野生児ポジションもそちらに取られがちである。
元ネタはギリシャ神話の人物で、『Fate/Apocrypha』に登場するサーヴァントの一人。
生前はアルカディア王の娘として生まれるが、王は男子を求めていた為に生後すぐ山中に捨てられ、女神アルテミスの眷属である熊の聖獣に育てられた。
動物に育てられた為に死生観は野生動物レベル。
- シア(ソード・ワールド)
『ソード・ワールドRPGリプレイ集』の登場人物。
幼い頃に両親にリザードマンへ預けられ、リザードマンの集落で育てられた少女。
両親は東方からリザードマンの研究に来た賢者の夫婦だったが、10年前に集落の裏にある古代魔法王国の遺跡へ調査に行って以来音信不通となっている。
自身はリザードマンへの帰属を望みながらも人として生きねばならないジレンマを抱えている。
- アルベルト・スコルファノ(あの夏のルカ)
無人島に暮らしているシー・モンスターという種族の少年。
父親が「一人で生きろ」の言葉を残し蒸発しており、以降孤独に生きていた。
シー・モンスターにとって地上で生きること自体禁忌とされている以上、その社会と交流が持てなかったものと思われる。
また、シー・モンスターは人間への擬態能力を持っているが、人間側には狩猟対象とされているため、正体バレが死に直結する。
つまり彼は、親からも、あらゆる社会からも見捨てられた存在だったのである。
そんなある日、同じ種族出身の少年ルカと仲良くなり、一緒に人間社会に行ってベスパを手に入れることに挑戦しようとする。
が、ルカが人間の少女ジュリアと仲良くなったことにより、自身になかった新たな知識を身につけ、学校に行きたいという将来の希望を持ち始めたことから、関係が徐々に悪化。
失われた子供らしい時間を少しでも取り戻したかったのに、当のルカは自分を置いていくほど急激に成長していく。
それに耐えられず嫉妬や疎外感、劣等感などをこじらせた末に、やがてルカの将来や今まで築き上げた信頼関係を破壊しようとする暴挙にまで至る。
その結果ついにルカからも見捨てられ、元の引きこもり状態に逆戻りしてしまうのだった……
どんなに頼れる兄貴分を演じていても、育った環境の悪さにより他者を信頼・尊重する心など社会で生きるために必要な概念が欠落したため、こうした事態が起きてしまったと言えるだろう。
厳しく言えば、「不幸な生い立ちを免罪符にしてワガママを押し通そうとした結果、恩人にすらも見捨てられた」のである。
なおその後、ルカが謝罪に訪れたことにより、アルベルトは悪態をぶつけながらも自らの過去をついに打ち明ける。
それがきっかけで二人は自らの弱さを乗り越えて、ベスパを手に入れることができた。
ついでにこの時に二つの種族の和解も成し遂げられ、アルベルトは新たな居場所を得ることになる。
そしてこれらの件から、アルベルトはベスパより大切なものがあることに気づき……
【野生児の定義に当てはまらないが野生児扱いされやすいキャラクター一覧】
第4章・第13章の主人公の一人。
ポケットモンスタールビー・サファイアの女主人公をモデルとしたキャラクター。舞台のホウエン地方が九州地方をモチーフにしているからか博多弁が特徴的。
オダマキ博士の娘であり、父親のフィールドワークを手伝ううちに人間離れした視力・聴覚・嗅覚・怪力を身に付けるようになった。彼女の父も野生的になった彼女に対しては困っている節があるが、野生的な生活を辞めさせようとはしていない。
ホウエン地方の権威ある博士の子供でありながら、漢字が書けず全てひらがなでしか書けないし、そのひらがなも判別するのに時間がかかるほどぐちゃぐちゃ。放任教育にも程がある。
更に、初登場時は「化学繊維を身に纏うとポケモンが離れる」という理由で葉っぱと蔦のみを服にしていた。木綿や麻、絹など服の生地として使われるものは普通に天然由来のものも多いというツッコミは禁止。しかもオダマキ博士の台詞から察するに、ずいぶん長い間そのスタイルをとっていたようである。
今の彼女からはとても想像がつかないだろうが、幼いころはとてもおしとやかな、女ものの可愛らしい服を着たごく普通の女の子で、ポケモンバトルや木登りが出来ないなど今とは180度真逆の性格だった。
しかし父の友人の息子と一緒に遊んでいた最中、凶暴な野生のボーマンダと遭遇。
頭に怪我を負いながらも彼女を守りながら必死で追い払ったその男の子に対して、彼女は怖いと言いながら泣いてしまう。
その後感謝の言葉を述べるどころか怖いと言い放ってしまったことに後悔の念を抱き、恐怖に負けないくらい強くなる事を決意し、今のような野生的な性格となった。
オルフィーで新たに仲間となる少年。
元々はこの地方に伝わる伝説の白い狼の子供だったが、デス・アミーゴという名の魔物との闘いの最中、人間と動物の姿を入れ替える魔法の影響により人間の姿となってしまう。
主人公たちと出会ったときは見た目は人間の子供、中身は狼という状態であり「ガボ!」としか喋ることができなかった。
その後主人公たちによりデス・アミーゴが再び封印される間際に、元に戻れない呪いをかけられたせいで、他の人々や動物たちが元の姿に戻っても彼だけは人間のままだった。
その後長い時を経てすっかり人間の姿となってしまったデス・アミーゴと再会するが、中身がすっかりまるくなっており、贖罪のために彼を元に戻す魔法をかけようとする。しかし魔法の腕が衰えてしまい、間違えて中身もより人間らしくなる魔法をかけられてしまい、言葉を流暢に話せるようになりすっかり人間らしくなってしまった。
結果的に元の狼の姿に戻れなくなってしまったものの、本人はこの姿のまま主人公たちと共に過ごしたいという気持ちを強く持っていたため、後味の悪い結果にならずにすむことになった。
同作の主人公。
生まれも育ちも東京の下町で、問題児はあるが真っ当な教育を受け、警察官の採用試験に合格して正当に警察官になった人物。
しかし鍛錬しているわけでもないのに筋骨隆々のマッチョ体型、骨格は55万年前の原人に酷似、全身毛深くタワシのような剛毛と、現代人とは思えぬ野性的な容姿を持つ。
体内には超強力な抗体を持っているので不潔な環境や有害物質に強い耐性を持ち、本人も不潔な環境に対する忌避感が全くない。
これらが理由で作中では「ゴリラ」「原始人」「野蛮人」と呼ばれる事がある。
【現実の野生児一覧】
- アヴェロンの野生児(フランス)
1797年頃に南フランスで発見され、捕獲された少年。
発見された時は裸の姿で、言葉は発さず五感が低下しているなど人間らしい特徴はもっていなかった。
詳しいことはわからないが幼児期に森の中で捨てられたのだろうと推測されている。
その後軍医だったジャン・イタール により人間らしさを取り戻すための教育が長年行われた。
触覚・味覚・嗅覚の機能を取り戻したのと、多少のアルファベットを認知し、簡単な文章を理解したり書いたりできるようにはなったが、視覚と聴覚にはあまり改善がみられず、普通の同年代の人間のように言語を使うことができなかった。
5年後爆発的な発作に手を焼いたことと、言語を習得できる気配がなく人間生活の復帰は不可能と判断したため、教育を打ち切った。
その後世話役のゲラン夫人にたくされてひっそりと暮らし、1828年に推定40歳で死去した。
- アマラとカマラ(インド)
1920年、インドの西ベンガル州ミドナプールで孤児院を運営するキリスト教伝道師ジョセフ・シングが発見。四つ足で移動したり、狼のように遠吠えをあげたり、生肉を好んで食べるなど、狼らしい特徴を持っていたため幼少時に親に捨てられた後オオカミに育てられた野生児だと発表した。
ジョセフ・シングによる人間らしさを取り戻すための教育がスタートし、その経過の記録のために20枚以上の写真も撮られている。
しかし1年後、妹のアマラは腎臓炎により死去。その時、姉のカマラがそれを見て両目から涙を流し、カマラの亡骸のもとを離れようとしなかった態度をとっていた。
その後残されたカマラは引き続き直立二足歩行のための訓練や言語の取得の訓練を受け、結果的に2本足で立つことができ、30もの単語を覚え短い簡単な文を口にすることができた。
これからという時にカマラの体調が悪くなり、1929年に尿毒素で亡くなった。
現在では資料に不自然な点が多い為、知的障害者の2人の少女を狼に育てられた野生児として仕立て上げた説が有力となっている。
追記・修正は大自然の中でお願いします。
[#include(name=テンプレ2)]
この項目が面白かったなら……\ポチッと/
#vote3(time=600,4)
[#include(name=テンプレ3)]
▷ コメント欄
- ここは田舎育ちで文明に疎くて運動が得意な人は対象外? -- 名無しさん (2019-11-15 06:48:02)
- ↑田舎育ちは「田舎者」という別の属性じゃね? あるいはこの項目内にある「野生児扱いされやすいキャラ」の方 -- 名無しさん (2019-11-15 06:56:37)
- タムタムとチャムチャムもかな?ヤイバと男塾のシベリア男はどうだったっけ -- 名無しさん (2019-11-15 10:34:58)
- ジャングルブックもだな -- 名無しさん (2019-11-15 16:21:14)
- YAIBAは一応野生児ではあるが・・・。ジャングル育ちとはいえ親父も一緒だから言葉も不自由してないし、どちらかというと世間知らず的なイメージのほうが強いかな? -- 名無しさん (2019-11-15 16:54:10)
- アマゾンが急に流ちょうに言葉喋って服も普通に着たのは役者さんの都合。冬でも裸はもたなかったからだそうな。そりゃねえ・・・。 -- 名無しさん (2019-11-15 20:09:43)
- オオカミ少年という呼称に触れられて無いのが意外。昭和はこの呼び名が一般的だったっぽいけどね。あとガウの解説で笑う -- 名無しさん (2019-11-15 21:08:31)
- アクエリオンのアポロはちょっと違うか -- 名無しさん (2019-11-15 22:12:08)
- ↑6 タムタムとチャムチャムは部族という人間社会に属しているのだから「野生児扱いされやすいキャラ」の方 でしょうな。ところで時空探偵ゲンシクンみたいな、現代にやってきた原始人はどうなんだろう? -- 名無しさん (2019-11-15 22:21:48)
- 伝説によるとローマの建国者であるロムルスとレムスは赤ん坊の時に狼に育てられたとされている。 -- 名無しさん (2019-11-15 22:31:38)
- 五歳までに言語を習得しないとメンタル統合能力とやらが身に付かず、過去や未来の概念が理解できなかったり、あるいは単語の関係性が一生理解できなかったりするらしい -- 名無しさん (2019-11-15 22:46:15)
- 奇面組には「痩猪エルザ」ってのがいたなぁ -- 名無しさん (2019-11-15 23:14:22)
- タムタムとチャムチャムはちゃんと文明人じゃねーか -- 名無しさん (2019-11-16 00:43:46)
- ぬ~べ~だと「野生児と勘違いされた狼男の少年」が出てきたな。あの話のタマモはかなりカッコイイ。 -- 名無しさん (2019-11-25 11:56:40)
- 少し古い作品だけど、昭和42年に放送された『怪獣王子』って特撮の主人公は、無人島で恐竜(ブロントサウルス)に育てられ、ブーメランと兄弟分の恐竜『ネッシー』を武器に宇宙人の手先の怪獣と戦ったらしいよ -- 名無しさん (2019-12-14 15:14:35)
- メタルヒーローの一人、ジャスピオンも『銀河のターザン』と呼ばれる野生児だな。メタルスーツ着たりロボットに変形する宇宙船乗り回したりで、あんまり野生児っぽくないけれど -- 名無しさん (2019-12-15 19:45:31)
- アマラとカマラはSCPにもなってるな。あと、両津勘吉。 -- 名無しさん (2020-08-12 09:14:35)
- メタリックガーディアンには野生児になるスキルがあって、取ればジロン・アモスや太田功、そして両津になれるぞ! -- 名無しさん (2020-08-12 09:17:18)
- ↑両さんは江戸っ子だから分類的にはむしろ生粋の都会人のハズ……なのだがぶっちゃけ野性児と言われても何の違和感もないから困る -- 名無しさん (2021-01-30 10:57:48)
- ↑↑同じSRSのマージナルヒーローズにも同名のスキルがあるな。サンプルキャラクターの「力の仮面」(ぶっちゃけると昭和ライダーの再現)に付けるとほぼほぼアマゾンになる。 -- 名無しさん (2021-01-30 11:09:25)
- 最近のアマゾンは最初のカタコトの方がキャラが立っているからか客演時は初期の性格に戻されるね。 -- 名無しさん (2021-01-30 13:06:52)
- ターザンがいるのに、『ジャングルブック』のモーグリがいないのが悲しい・・・。 -- 名無しさん (2023-03-08 11:53:12)
- ポケモン映画のココも野生児だよね -- 名無しさん (2023-04-23 14:02:57)
- ザ・グリーンアイズの蘭妙広樹は飛行機事故でアマゾンで密林と同化した両親に育てられ、植物の力を駆使して戦う野生児だったっけ。ちなみに飛行機事故に巻き込まれたのが生まれて間もない頃だったため飛行機が大の苦手という… -- 名無しさん (2024-02-06 18:51:40)
#comment
*2 この事故を起こしたのは悪の格闘王ベガの支配する秘密結社シャドルー。要人暗殺の爆破テロであり、ブランカはそれに巻き込まれた無関係の被害者である
*3 なお当時のブランカは野生に強さを育まれた事にプライドを持った堂々たる自信家というイメージで勝利の台詞もかなり雄弁である
*4 家族の心理として、たとえ変わり果てた姿だったとしても「行方不明になった息子」と「息子が行方不明になった地域から来た野生児」を結び付けてしまうのは無理もないかもしれないが
*5 ちなみにブラスはダイを名付けたエピソードから考えてもある程度文字を読むことができると思われる。
コメント
最新を表示する
NG表示方式
NGID一覧