登録日:2012/02/26 Sun 21:45:59
更新日:2023/08/10 Thu 16:31:50NEW!
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ミイラ マミー 死体 偉人 生贄 包帯 燃料 エジプト 中国 ヨーロッパ 木乃伊 永久死体 保存処置 エンバーミング 桂歌丸 薬←嘘 歴史のロマン ファラオ インカ デスマス デスカーン マミーモン ミイラになっちゃった! 志々雄真実 大谷吉継(戦国basara) シタン先生介入項目
さて、項目に進む前に
皆さんは体の具合いかがですか?
日々を過ごすには
色々と疲れもありますからね
そんな皆様にこちらの薬を
差し上げましょう
この薬は健康にも長生きにも効果のある
万能薬でして
ヨーロッパでは大好評なのですよ
私ですか?
いえ、私は遠慮しておきます。健康ですので
・・・・・
飲みましたか?
飲 み ま し た ね
では項目に進むとしましょう
ミイラとは、生物の死骸が腐敗することなく残ったものである。
同じく生物の痕跡を残すものに化石もあるが、
こちらはわかりやすくいうと生物の死骸を型に出来た像といったところで、生物の肉体そのものを残すミイラとは大きく違う。
エジプトのミイラのように遺体を残すよう処理をしたものか、
アステカなどのミイラのように偶然、遺体が残りやすい環境だったためにミイラ化したもののどちらかであることが多い。
因みに「ミイラ」という言葉はポルトガル語が語源で、とある薬の名前である。
本来は没薬というミルラノキ属の樹木から分泌される樹脂から精製される薬をさす言葉であったが、そのとある薬のほうと混同してしまったようだ。
そのとある薬こそ先ほど飲んでいただいた薬なのだが
この薬は健康、更には不老長寿にも効果のある万能薬ともてはやされ、16世紀ごろにはヨーロッパでは大流行した。
中国でも漢方薬に使われた他、日本でも大名など一部の上流層に人気だったようである。
万能薬でありながらヨーロッパでは一般的な薬として普及していたが、その理由は簡単で精製が楽だったから。
没薬は
なにせ
エジプト等のミイラを
粉末状に
磨り潰すだけの
簡単な方法だからである
ね?簡単でしょう?
ことわざにある「ミイラとりがミイラになる」とはまさにこの事柄をさし、薬にするためのミイラを取りにエジプトまでいったはいいが、事故などで死亡、もしくは出られなくなるなどの理由で自分がミイラになってしまう……という話が元と言われている。
ちなみにミイラは防腐剤にプロポリスが使われていることもあるので、薬効もあながちデタラメではない可能性がある。
…どうしました?顔色が悪いようですが?
主なミイラ
エジプトのミイラ
恐らく「ミイラ」と言われて大多数の人がまずはこれを思い浮かべるだろう。ヨーロッパ系ゴシックホラーにおける「ミイラ男」のモチーフになったのもこのミイラである。
エジプトのミイラは、死後腐敗しないように丁寧に心臓を除いた臓器を取り出し、ナトロン(天然の炭酸ナトリウムの10水和物)を使用して脱水などの防腐処理を施したうえで、全身を布で巻いて棺に納める(包帯でぐるぐる巻きにされた姿を想像するかもしれないが、実際には余った布片などを複数組み合わせてミイラの姿勢が崩れないように固定する方法が取られた)。
取り出した内臓は専用のカノプス壺に納められ、墓に本体と共に埋葬される。防腐の観点からやむを得ず心臓を取り出すことになった場合は、心臓の代わりにスカラベ(フンコロガシ)を模した護符を心臓の代替として棺に納めた。
エジプトでミイラづくりが盛んになったのは、エジプト神話における死生観が大きく関係している。
死後の世界の処世術ハウツー本こと『死者の書』にも描かれている通り、まずエジプト神話では死者は冥界に送られる。そしてオシリスの審判を受けた後、審判を受けた魂はそのまま冥界の楽園で暮らすとされていた。
要するに、墓は現世で遺体を葬る施設であると同時に、冥界に転生した死者がそこで生活を営むための「住居」でもあり、冥界で死者が活動するための「体」を残しておかねばならないと考えられたため(内臓を取り除く際心臓を残すのは、心臓は魂が宿るための器だと考えられたためである。)
エジプトではこのミイラづくり技術の副産物として外科医療の技術が発達した。
葬儀ビジネスのようなものも存在していたらしく、「お高い」ミイラは保存状態も良好で史料価値が高い一方、低予算のミイラはあちこちが損壊していたり萎縮していたりで明らかに扱いが悪い。
また、エジプト神話には動物の姿をした神が多数存在する(ヤマネコの姿をした女神バステト、ジャッカルの頭を持つアヌビス、猛禽と関連付けられるホルス、その他ワニ・ダチョウ・蛙・狼・コブラなどなど)ため、動物のミイラが盛んに作られた。
発見されているだけでもワニ、カモシカ、ヒヒ(猿)、トキ、猛禽(鷹?)、雄羊、牡牛、ガゼル、猟犬、猫、蛇など、果ては象やライオン、トガリネズミのミイラなるものまで発見されたという。
中でも猫は愛玩動物として広く愛されており、ペットの猫が死ぬとミイラにして手厚く葬り、主の墓に一緒に埋葬されることもあった。
ツタンカーメン
エジプトで発見されたミイラの中でもことさらに有名なミイラの一つ。王の墓がほぼ完全な形で発掘されたため20世紀最大の発見といわれる。
また発掘関係者が次々に不遇の死を遂げたことから「ファラオの呪い」を題材にしたものも多く作られるきっかけともなった。
科学的調査から享年は19歳、死因は足の骨折とマラリアの合併症による体調悪化が原因と考えられている。
因みに発見当時性器が紛失していたがその後無事に再発見された。
よかったワね、ツタンカーメンちゃん
アイスマン
アルプスの氷河で見つかった約5300年も昔の男性。
当初は登山の遭難者と思われ、遭難者リストから「イタリアの音楽家に違いない」「いいえ!20年前に遭難した私のお父さんよ!」などの主張もあったが、調査により確かに遭難者には違いないが、5300年も前に遭難した人だったことが判明。
全てが氷漬けだったために着衣や身装品の多くが残っており、当時の非常に貴重な資料となっている。
ちなみにこのアイスマン、DNA鑑定の結果現代に子孫が何人も残っていることも証明されたとか。よかったね。
ソルトマン
1993年、イランにある岩塩の鉱山から発見された頭部だけのミイラ。推定で1700年前の人物とみられ、岩塩の鉱山で働く鉱夫だったらしく、死因は落盤による圧死。その結果岩塩によって偶然塩漬けにされてミイラになった。
彼が身に着けていたと思われるブーツの片方も発見されており、金製のピアスを身に着けていたり、発見されたブーツが高価な革製だったりしたので、どうやらそこそこ身分の高い人物だったようだ。
ロザリア・ロンバルド
世界一美しいといわれる少女のミイラ。
正しくは死蝋体である為詳しくはこちらに。
長沙夫人
2200年前の女性のミイラ
…なのだが。
ミイラというにはあまりにもなまっぽく指で押せばくぼんだあと元に戻り、太ももの動脈に至っては死後まもない遺体と同じという程。
勿論科学的調査では間違いなく2200年も前の人物だと確定している。
そのためどうやってこの状態を止められたのかは一切の謎。
一説には気候的な好条件に加え棺の中が大量の丹薬
(中国における錬金術とか賢者の石の類で水銀化合物)
で満たされていたためとも。
因みにこの長沙夫人、伝承では大層な美人と記述されていたのだが、遺体のほうは随分ピザふくよかなお体で、死因もいわゆる贅沢病からの心臓疾患からお亡くなりになったようである。
死後保存状態が良すぎた事から晒し者になろうとは夫人も思いもよらなかっただろう。
鉄門海上人
我が日本にだってミイラはある、しかし永遠の命を求めてのことだったり、偶発的にそうなってしまったりしただけの他のミイラとは違い、日本のミイラは非常に独特な成り立ちをもつ。
それは、民衆を救済し、彼らの苦しみに成り代わり永遠に人々を救いたいと生きながらに仏となるという尊い志…これを即身仏という。
知っての通り日本は高温多湿のため、腐らずミイラになるためには、生前から想像を絶する苦行で水分などを減らして入定に至るのだ。
鉄門海上人はこの即身仏では最も有名な人物である。
元は女郎の奪いあいから相手を殺してしまい、相手の仲間からの復讐を恐れて寺に逃げ込むという結構なDQNであった。
しかし入門後は非常に熱心な信者となり、北は北海道から南は四国までを行脚。多くの人々を救ったエピソードが残されている。
法名である「鉄門海」の鉄は俗名の「砂田 鉄」、海はかの有名な「空海上人」に由来する。
特に当時、江戸の流行り病だった眼病から人々を救うべく左目をえぐりとり龍神に捧げた、というエピソードから恵眼院とも慕われるようになった。
その後、飢饉にあえぐ人々のために3000日に及ぶ苦行のすえ62歳で即身仏となる。
他に奥州藤原一族のものなどがある。
因みに、人魚や河童等のミイラが各地に残されているが、これらは当時の重要な輸出品でもあった。
レーニン
ソ連建国の父にして初代指導者。
「死後は記念館など作らず普通に埋葬してくれ」と遺言を残したがヨシフおじさんのせいで記念館どころかミイラになっちゃった!
これにはレーニンもあの世で絶句ものだったに違いない。
現代の防腐処理なだけに今なおただ眠っているだけにしか見えない。
後に希望通り普通に埋葬しようという動きもあったが住民の反対により取り止められた。人気者も辛いのである。
逆に、ヨシフおじさんも一時保存されていたが、反対運動が起きて後に焼☆却されてる。
またこの一件から社会主義国では指導者を保存するようになり、あの金正日も保存された。
ザビエル
お前じゃねえ座ってろ
日本に初めてキリスト教を伝えたことで有名な宣教師。
日本の教科書でもお馴染みといえよう。
日本を離れた後は、日本全土での布教は日本文化に影響をもつ中国への宣教が不可欠と考え、中国を目指すも志半ばで病に倒れる。
その後は死地の海岸に埋葬されたが掘り起こされ各地を転々とし、現在は活動の拠点であったインドにて静かに眠っている。
彼の布教活動域は広く、聖パウロ以上にキリスト教を広めたといわれる。
そのため彼への信仰は篤く、彼の遺体の一部は活動域の多くに分散して保存されている。
楼蘭の美女
中国新彊ウイグル自治区で発掘された3000年近く前のミイラ。
目鼻立ちがハッキリしているのは、インド人やイラン人とルーツを同じとするアーリア人であるから。
インカの生け贄少女
太陽の神への捧げ物として、高山の山頂で酒を飲まされて眠ったまま凍死させられたり、撲殺されたりした少女たち。
遺体がそのまま雪に埋もれて冷凍保存に近い状態だったため、当時の生活や風習などを知る貴重な資料となっている。
スルメ
イカの内臓を取り出して干したもの。酒のお友達。
スルというのは縁起が悪いためアタリメともいう。
まんが世界ふしぎ物語シリーズ
キャット馬場、カオリちゃん、ミイラのマミーくんが活躍する学習漫画。08年に新作が出ておりカオリちゃんが子持ちに。
さっきの薬の口直しにハチミツはいかがでしょうか。大さじ1杯でお腹いっぱいになりますよ。
あ、その前に血液型は?
AB型ですか。それは結構、どうぞお召し上がりください。いえいえ遠慮なさらず。いくらでも湧いてきますので。
AB型でない?それは残念、申し訳ありませんがご遠慮願います。
どうしても舐めたい?そうですか、止めはしません。さようなら。
追記・修正はミイラになってからでお願いします
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