用語

ページ名:用語

IC

Imaginary Companion。空想の仲間。

IF

Imaginary Friend。あるいはInvisible Friend。

前者は主にインターネット上で使用される表現。

後者は論文等でPOに対し「目に見える客観的な基礎を持たない」ICを表現するときに使われる。

IIC

Internalized Imaginary Companion。内在化されたIC。ICとは質が異なる。

DID

Dissociative Identity Disorder。解離性同一症/解離性同一性障害。

PO

Personified Object。物体の擬人化。

ぬいぐるみなどの「目に見える基礎を持つ」ICと言えるもの。ICに含めるかは研究者によって意見が異なる。

TO

Transitional Object。移行対象。

移行対象

Winnicottが「乳幼児が肌身離さず持ち歩き、それがないと著しい不安を示す毛布、人形や動物のぬいぐるみ、その他の無生物」と定義づけた現象。

解離

受け入れがたい体験や葛藤を切り離すことによって、自我の結合性を保護しようとすること。防衛機制のひとつ。

解離性同一症

解離性同一性障害とも。DSM-5から「障害」が「症」に変わった。

複数の人格状態がある程度持続しており、自己の統合を果たせなくなった状態。

偽幻覚

「細部に至るまで明瞭で、かつ意思で左右できない表象」のこと。

交代

本人とICが位置を入れ替え、ICが身体行動の主導権をとること。インターネット上での表現であり、DIDにおける人格交代とはコントロールが可能な点、願望が反映される点で似て非なるものである。

交代人格

解離性同一症の中心的な症状。ICと似ているが、治療上は区別されるべきもの。

実体的意識性

「人や物の実体的な存在を,感覚器官を介して知覚することなしに,無媒介的に直観的に体験すること」。ありありとした他者が感じられる。

準宇宙

仲の良いきょうだいや友達との共同作業によって作り出される空想の世界。

人格交代

switchingとも。交代人格が身体活動を行うこと。コントロールができず健忘が伴うが、治療によって健忘は消える。

知覚

対象を感覚的に実体として(客体がそこにあるという性質で)心の中に描き出すこと。

表象

対象を心像として(実体は今ないものとして)心の中に描き出すこと。ファンタジー。

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