憑依

ページ名:憑依

憑依とは

「何者かによって憑かれていると、自分または他人によって考えられるような状態」を憑依という。DSM-5ではDIDの一種として扱われる。特に日本では様々な精神疾患でみられる。

世界中でみられる。日本では狐や狸などがみられ、文化との関連が深いとされる。

憑き物のタイプ 憑き物の名称
動物

国内:サル,キツネ,タヌキ,イヌ,ネコ,ヘビ,カエルなど

国外:ゾウ,ライオン,ヒョウ,ハイエナなど

人間(の霊) 生霊,死霊など
空想上の生物 河童,天狗,餓鬼,ゲドウ,トウビョウ,オサキ,クダ,オトラなど
宗教的存在 神,仏,悪魔など

蒲生裕司『憑依(文化結合症候群)』より引用・作成

 

一般に、人格変換体験が認められ、憑き物が超越的性格を備えており、外面に行動として現れるという。

宗教的な熱狂状態、こっくりさん遊びなどの憑依状態に陥った環境から離れることが治療として重要である。

 

憑依の実態は明らかになっていない。

また、ICによる「交代」とは別であり、比較されている文献もない。

 

参考文献・引用文献

  • 蒲生裕司 『憑依(文化結合症候群)』 精神科治療学 34, 301-303, 2019.
  • 大宮司信 『憑依状態と憑依妄想』 精神科治療学 25(1), 132-133, 2010.

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