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このwikiはイマジナリーコンパニオン(IC)/イマジナリーフレンド(IF)についてまとめたものです。主に学術論文等の信頼性の高い文献を元にまとめています。 インターネット上では「イマジナリ...
自閉スペクトラム症者にICが見られることはしばしばあるという。ICは通常のICとは異なっていることがある。また、幼少期のみならず、青年期以降にもみられることがある。
鈴木(2009)は、「キャラクターのピック・アップ」という自閉スペクトラム症者特有の困難への対処法を提唱している。適応的で本人の側からの創造的な側面が目立つ取り入れのことをいう。アニメや漫画のキャラクターや物語から特徴を取り込んだICを作りあげる。
自閉スペクトラム症のICは、半ば創造的な遊びとしての性質を帯びており、ファンタジーへの没頭傾向とも関連があるとされる。
キャラクターのピック・アップによって「交代人格」が出現する場合もある。自閉スペクトラム症の場合は、必ずしも健忘障壁があるわけではなく、人格間の連絡が良好なことがよくあるという。鈴木(2009)は、解離とは別のメカニズムではないかとしているが、定かではない。
広沢(2012)によれば、自閉スペクトラム症者の中には、自らのうちに具体的な人物を創造し、それにピッタリ合わせる形で生きようとする者もある。年少の女性に多い。このような事例では、個人の中にいくつかの人物像が設定され、DIDと類似してくることが想定される。
自閉スペクトラム症では、内界にモデルとなる人物像を取り入れて、それにピッタリ合わせる生き方を選択することがある。モデルとなる人物像は外部から取り込むこともあれば、自分の中で創造することもある。
高機能の自閉スペクトラム症者においては、「個」の感覚が希薄であるため、いくつかの人物像が併存することは自然なことである。さらに、このような複数の人物像の存在を、ごく自然に認識しており、むしろ上手く使い分けることが社会適応の手段となっている。
また、自閉スペクトラム症者はファンタジーへの没頭傾向がある。
種々の場面で物思いにふけり、多くは自分の好きなキャラクターや物語に思いを馳せ、周囲からの働きかけに容易には反応しない状態となる。この間に周囲で起こっていることは意識に上らず、記憶されていないことが多い。一種の解離状態が想定されるが、これは想像内容への過度なこだわりの結果、あるいは想像内容の過剰なリアリティーの結果だと考えられ、解離とはメカニズムが異なると鈴木(2009)は言う。
全ての自閉スペクトラム症者に解離がみられるわけではない。しかし、自閉スペクトラム症の人は日常的な解離を体験していることが多い。特に高機能の女性に多い。
定型発達者の解離は受動的な構築であるのに対し、自閉スペクトラム症者の解離は能動的構築であるという。
日常の生活において、解離のメカニズムを動員して対処しなければならないほどの困難を経験している。また、一部の自閉スペクトラム症者は、外傷体験をきっかけに解離性障害を発症するという例が、少数ではあるが報告されている。
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