aklib_story_相思相殺_2-9_裏工作_戦闘後

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相思相殺_2-9_裏工作_戦闘後

奇襲を警戒したアーミヤは、一時撤退を決断した。しかし、退路へ進もうとしたロドスは、待ち伏せしていたレユニオン部隊の猛攻を喰らうことになってしまう。 一方チェンは、ミーシャが追われる理由について彼女と話をしていたのだが……近衛局一行には、何かを企むWの視線が注がれているようだ。


[アーミヤ] これで……最後!

[レユニオン構成員] がはっ……!

[リスカム] 敵追撃部隊、制圧完了!

[リスカム] 周囲に敵影なし!

[フランカ] ところで、指揮を執ってた幹部は?

[リスカム] この部隊にはいなかった。

[フランカ] となると、どこかに潜伏して様子見しつつ、あとをつけてきてるってとこかしら。

[フランカ] 大方、あたしたちの体力切れを待って、確実に仕留められるタイミングで襲撃するつもりでしょうね。

[アーミヤ] はい。恐らく、そうだと思います。

[アーミヤ] チェルノボーグでの経験からして、レユニオンは奇襲作戦を得意としているようですし。

[アーミヤ] ここはひとまず、撤退しましょう。

[リスカム] ですが、現状の撤退ルートでは、安全とは言い切れません。

[リスカム] 交差点を塞ぐ形でビルを破壊されでもしたら、危険に晒されることは明白ですから。

[アーミヤ] では、すぐにほかのルートを探しましょう。できるだけ目立たない道が理想です!

[リスカム] アーミヤさん、四時方向のはしごから降りるのはどうでしょう?

[フランカ] んー、ちょっと無理があると思うけど?

[レユニオン構成員] はああっ! ロドスめ、覚悟しろ!

[アーミヤ] ! 伏兵です、気をつけて!

[スカルシュレッダー] 行け、続けて追撃しろ!

[スカルシュレッダー] 息つく暇を与えるな!

[ミーシャ] ……あの、隊長さん。

[ミーシャ] ――スラムの中には……子供の感染者もいるんです。

[ミーシャ] できることなら、どうか……

[ミーシャ] あの子たちを、守ってあげてくれませんか。

[チェン] ……龍門の治安を守ることは、もとより近衛局の責務だ。

[チェン] 感染者は、龍門の市民ではないが――

[ミーシャ] ……

[チェン] ――紛れもなく、龍門の一部ではある。

[チェン] ゆえに、私は私の為すべきことを為そう。

[チェン] キミの頼みには、何を保障することもできんがな。

[チェン] 結局のところ――

[ミーシャ] ――でも、あの子たちから聞いたんです。前にも、あなたが……

[チェン] ――我々は常に、そうした責務に努めてきたし、今後もそう在り続ける。それだけの話だ。

[ミーシャ] ……!

[ミーシャ] ……ありがとう、ございます。

[チェン] ……

[チェン] ときに、我々がキミを探していた理由については理解しているか?

[ミーシャ] いえ……はっきりとはわかりません。

[ミーシャ] 私には、あなたたちに必要とされるような心当たりはないですし……

[ミーシャ] だけど、もしかしたら……

[ミーシャ] その理由は、私自身じゃなくて――

[ミーシャ] ――お父さんにあるんじゃないか、って。

[チェン] ……その通りだ。

[チェン] キミのお父上は、チェルノボーグの高名な科学者だったと聞いた。

[チェン] それと同時に、かの都市における政治的な重要人物の一人だった、ともな。

[チェン] ゆえに、キミは何かを知りえている可能性がある。

[チェン] ――とはいえ……

[チェン] あくまで可能性の話だが。

[チェン] とにかく、キミがレユニオンの手に落ちるような事態は避けねばならない、というのが我々の見解だ。

[W] アハッ、み~つけた。

[W] ごめんなさいねぇ? 近衛局に恨みはないんだけど――

[W] 今回はと~っても面白い筋書きを用意しちゃったの。

[W] これをもっと素敵な喜劇にするために……あんたたちにも、舞台へ上がってもらわないとね。

[W] それじゃあ……早速、始めましょうか。

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