aklib_story_OPOD_OD-7_最終防衛線_戦闘後

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OP:OD_OD-7_最終防衛線_戦闘後

変異生物の数ははかり知れず、領主の屋敷を防衛するオペレーターたちは苦戦を強いられていた。Tachankaは他の者が避難所へ退避するための殿を務めた上で、一人全てに立ち向かおうと決意する。


[ピカール] ええい、どけ!

[ピカール] 次から次へと。

[Tachanka] あいつら一体どれだけ化け物を作ってたんだ!?

[レンジャー] リスカム! 後ろじゃ!

[オリジニュータント] グアァ……

[リスカム] !!

[フランカ] 危ない!

[リスカム] フランカ!

[リスカム] 何してるの!

[リスカム] ピカールさん、手を貸してください!

[ピカール] わ、わかった!

[フランカ] 早く……逃げなさい。

[リスカム] 黙ってて!

[フランカ] 足がちょっとね……構わなくていいからさっさと逃げて。

[リスカム] バカなこと言わないで!

[リスカム] わたしが背負うから、ほら乗って。

[ピカール] 奴らがまた来るぞ!

[Tachanka] 今のうちに! 早く逃げろ。

[オクフェン] こちらへ!

[リスカム] オクフェンさん! どうして出てきたんですか!?

[オクフェン] ただ下で待ってるなんてできません! 私もロドスのオペレーターなんですから!

[リスカム] ……ありがとうございます! 助かりました!

[レンジャー] 爆発物を起爆するぞい……

[レンジャー] 3、2、1……

[Tachanka] どうだ?

[レンジャー] ほんの少し散らしただけじゃ。すぐにまた集まってくるじゃろう。

[Frost] 奴ら……少しは数が減った?

[Frost] 「ウェルカムマット」を設置した。あと、私も弾切れ。

[Frost] アレクサンドル、次はどうするの?

[Tachanka] 避難所へ行け。

[Frost] えっ?

[Tachanka] 避難所へ急げ! ロドスのオペレーターたちを連れて避難所へ行くんだ!

[Frost] なら、あなたは?

[Tachanka] 俺はお前たちをカバーする。

[Frost] カバー? なら誰がアレクサンドルをカバーするの?

[Tachanka] 俺にそんなもの必要ない。

[Frost] 熱くならないで、アレクサンドル!

[Tachanka] 俺は冷静だ。

[Tachanka] 俺はもう、隠れるのにも逃げるのにもうんざりなんだ。

[Tachanka] 撤退では戦争に勝利をもたらすことはできない。歴史がそれを数え切れないほど証明している。

[Frost] でもこれは戦争じゃないのよ!

[Tachanka] 俺に言わせれば、これこそが戦争だ。

[Tachanka] あいつらが武器を掲げ、俺の仲間に危害を加えようとし、俺がそれを防ぐ。それを戦争以外の何だというのだ。

[Tachanka] 俺はあまりに多くの戦争を経験してきた。

[Tachanka] 俺がここでクソッタレなモンスターを殺せば殺すほど、町民たちの生存率が上がる。

[Tachanka] だから俺がここを守る。弾が尽き果てても、永遠に守り抜く。

[Tachanka] 戦争の最中にいて、撤退なんて選択肢はない。

[Frost] 「英雄になろうとするな、必ず失敗する」。あなたの言葉よ。

[Tachanka] ティナ、俺は英雄になるつもりなんてない。

[Tachanka] 正しいことをしているだけだ。

[Tachanka] 何が何でも……すべて今日で終わらせるんだ。

[Frost] アレクサンドル!

[レンジャー] 儂が残ろう。

[Frost] ご老人、なぜあなたまでも……

[レンジャー] こうなることはわかっておった。おぬしらが力を貸してくれると言うた時から、おおよその展開は予想できておった。

[レンジャー] 儂が残って、この戦士と共に守ろうぞ。もし状況があまりにひどくなれば、あやつを引きずってでも撤退するわい。

[Frost] ご老人……

[Frost] アレクサンドル、これを。

[Tachanka] これは?

[Frost] 私が試作した源石爆発物。最後の二つよ。

[Tachanka] ……助かる。

[Frost] 生きて帰ってきて!

[Tachanka] ……保証はできない。

[Tachanka] 人が悪いな、あんたも撤退するつもりなんてないくせに。

[レンジャー] ハハハッ……老いぼれの心を読むでない。

[レンジャー] おぬしの武器を活かすには、前線で押し寄せるモンスター抑えておく者が必要になるからのう。

老齢の遊侠が刀を取り出す。

[Tachanka] そいつは……

[レンジャー] 先代の領主の刀だそうじゃ。拝借してきたんじゃよ。

[レンジャー] いい刀じゃのう。悪くない趣味をしておる。

[レンジャー] 美しい刃文、手作業ではめこまれたターコイズの柄。現代の工業製品に全く劣らぬ逸品じゃ。

[レンジャー] 最前線で刀を振るうより、後方で弓を構えておった方が安全なのは目に見えとるがのう……儂にも格好つけさせてもらうぞい。

矍鑠のサヴラの遊侠が、刀を振り回す。

[レンジャー] 老いたものじゃな。動きがだいぶ鈍っておる。

[Tachanka] だが刀もあんたも動きも、抜群にキレてるぜ。

[レンジャー] そういえばまだおぬしの名を知らぬな、戦士よ。

[Tachanka] アレクサンドル・セナフィエフ。

[Tachanka] アレクサンドルと呼んでくれ。

[レンジャー] わかった。ふむ、儂もおぬしに名を告げるべきなんじゃろうな……

[レンジャー] じゃが鮮血が谷を染めたあの日、儂の名は過去のすべてと共に、砂漠の下に埋もれてしまったんじゃ。

[Tachanka] 構わない。

[Tachanka] あんたは残って戦うと決めてくれた。それで十分だ。

[Tachanka] 「レンジャー」、準備はいいか。

[Tachanka] 「皆は、俺が死んだと言う。だがそれは違う。俺は生まれ変わったんだ」

[Tachanka] あのモンスターがどれだけいようと……関係ない。

[Tachanka] さあ、かかってこい。

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