aklib_story_画中人_WR-1_目覚め_戦闘後

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画中人_WR-1_目覚め_戦闘後

講談師の物語を聞き終わると、ラヴァたちはいつの間にか不思議な町にいた。数々の異変により、彼女らは自分たちがすでに面倒に巻き込まれていることに気付いた。


[ラヴァ] これは……なんだ? 感染生物か?

[クルース] 感染の痕跡はないみたいだよぉ、それに生物かだって怪しいねぇ。射抜いたら黒い水たまりになって消えちゃったしぃ。

[ラヴァ] ……アーツの類いか?

[クルース] そうかもねぇ。

[ラヴァ] このままじゃまずい、数が多すぎる……化け物の発生源を探して手を打たないと。

[ラヴァ] こいつらはどの方角から町に入ってきてる?

[クルース] 暗くなってきたよ、ラヴァちゃん。

[ラヴァ] ……分かってる。

[クルース] まだ追うのぉ?

[クルース] 私たちがどうやってここに来たのかだって、まだはっきりしてないのに……今ここで深入りしすぎるのは危ないと思うよぉ。

[クルース] 手がかりが掴めるかもしれないけど、そんなに急がなくてもぉ。

[ラヴァ] …………

[ウユウ] お二方! 恩人様方!

[ラヴァ] おい、何で付いてきた……?

[ウユウ] 何を仰いますか! 恩人様を放って、私一人逃げられるはずが――

[ラヴァ] あれが何か分かるか?

[ウユウ] わ、私も見たことがありません……あまりの恐ろしさに、足がガクガク震えております……

[ラヴァ] なにか……炎国の名物とかじゃないよな?

[ウユウ] ありえません! こんな面妖な奴らがその辺を走り回っていたら、すでに全国にとどろく大ニュースになってますよ!

[ラヴァ] ……クルース、ウユウ、聞いてくれ。

[ラヴァ] アタシはあの古い家の木戸を押し開けたところまでは覚えている。けどその後何が起こったのかは「全く覚えていない」。気がついたときには、すでにあの庭園であいつの話を――

[ウユウ] 煮傘居士ですね。

[ラヴァ] そうだ。その煮傘居士の話を聞いていた。だが自分がどうやってそこへ来たか、全く覚えていない。それに、ここがどこかも分からない。

[クルース] 私もそうだよぉ。

[ウユウ] 恩人様、一つはっきりしている事がございます。ここは泥翁町ではありません……

[ウユウ] 私も、泥翁町へは数年訪れておりませんが、ここの人々や風土は、いささか時代に逆行していると言わざるを得ません。ここまで来る途中も電線一本すらありませんでした。

[ラヴァ] となると余計に面倒だ……

[クルース] まるで夢みたいだねぇ。

[ラヴァ] …………

[クルース] ……ラヴァちゃんが考えてることは分かるよぉ。だけど今確かめる方法はないし、お互いを信じるしかないよねぇ。

[ウユウ] え? 恩人様! 私を信じてください! 私は絶対に恩を忘れ義に背くような輩ではありませんから! もっと言えば、そもそも人を惑わすような術を使う腕前もありません!

[ラヴァ] そういうことじゃない……

[ラヴァ] ……今置かれてる状況を考えてただけだ。何もかもが奇妙すぎる。

[クルース] やっぱり何かの罠だと思うなぁ。だとすると目の前の光景が本物かどうかも……怪しいよねぇ。

[クルース] 冷静に色んな可能性を考えなきゃいけないからねぇ。別にウユウくんを信じてない訳じゃないんだよぉ。

[ウユウ] ウユウ「くん」とはまた……恩人様……私は見た目こそ若く、洒落た格好をしてますが、恐らくあなたよりそこそこ年上ですよ……

[ラヴァ] やはりアーツ……なのかもしれないな。だが高度すぎる。どこかへ飛ばされたのか? それとも見えるもの全てが幻影なのか……?

[ウユウ] やはり恩人様方は奇才であられる。普通の人はこのような状況に出くわしても、瞬時にあれこれ想像を巡らせることなどできませんよ……

[ラヴァ] 「普通の人」はな。

[ラヴァ] ここがどこかは分からないが、ここの地理には不可解な点が多すぎるんだ……

[ラヴァ] 太陽と月の位置が向かい合って固定されていて、住居はほぼ全てが夜の側に、田畑や市場はその逆側にある……そして住民たちもそれを不思議には思っていない。それにさっきの化け物ども……

[ラヴァ] いち早く情報を集める必要がありそうだ。

[ラヴァ] また鐘が鳴った……?

[クルース] こういう鐘の音は、炎国と極東でしか聞いた事ないよぉ。

[粗暴な町民] 鐘だ、鐘が鳴った! みんな、大丈夫だ! もう大丈夫だ!

[警戒した町民] こんなに早く?

[粗暴な町民] ああ、もうあいつらの気配もしない! それに俺は見たぞ! あの旅人らが化け物たちを追い払ってくれたんだ!

[警戒した町民] 彼らは化け物が怖くないのか?

[粗暴な町民] 今思ったんだけどよ、俺たちも勇気を出してあの山へ行って、奴らを根絶やしにするべきなんじゃねぇのか!? 何度も襲われるのはもう懲り懲りだからな!

[講談師] そんなことを言ってはいけません。あまり皆を困らせないように。

[粗暴な町民] あ、先生……お戻りで!

[講談師] イツセン、すぐにあの三名の英雄を探し、話がしたいのでぜひ私の所へ来てほしいと伝えなさい。前回は何のお構いもできなかったので、きちんとお礼を言わなくてはなりません。

[粗暴な町民] へいっ!

[???] ふふふ、やはりこの鐘を鳴らす仕事は拙僧にピッタリでござる! 拙僧が遠い異国の地でこのように勤勉に働いていることを知れば、住職様もさぞお喜びになるだろう。

[???] サガ!

[サガ] おお、女将殿。どうしてこちらに?

[女将] 鐘の音を聞いたわ。もう終わったのね?

[女将] イツセンおじ様から、遠方からの客人がこの町を守ってくださったと聞いたわ。あなたは見てない?

[サガ] いいや。拙僧はここでずっと鐘を守っておったのでな。拙僧のいた寺のような鐘楼があれば、もう少し遠くを見渡せたやもしれぬが。それにしても――

[サガ] 拙僧がここへ来てずいぶんと経ったが、墨魎(ぼくりょう)がこんなにも大規模に仕掛けてきたのは初めてだ。そこで示し合わせたように助っ人が現れ、町を守ったとは……こんな偶然があるものか?

[女将] だからこそあなたに、あの異郷の人々に会ってみてほしいのよ。

[サガ] ほう?

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