浅倉威/仮面ライダー王蛇

ページ名:浅倉威_仮面ライダー王蛇

登録日:2009/06/06 Sat 20:32:22
更新日:2023/08/11 Fri 16:46:34NEW!
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イライラするんだよ、こんな所にいると……。



出典:仮面ライダー龍騎/東映/第19話「ライダー集結」/2002年6月9日放送



仮面ライダー龍騎』に登場する、仮面ライダーシリーズ初の脱獄ライダー。
「あさくら たけし」と読む。


演:萩野崇





【人物】

戦いが進まない事を快く思わなかった神崎士郎に戦いのカンフル剤として選ばれ、ベノスネーカーと契約して仮面ライダー王蛇となった男。
1977年4月10日生まれ、25歳、神奈川県出身。


本人曰く「殴るか殴られるかしていないと気が済まない」という凄まじい凶暴性を持った仮面ライダーシリーズ随一の危険人物。
その異常性は秋山蓮北岡秀一霧島美穂などの多くの人物から「人間じゃない」とまで称され、
後年には悪魔である仮面ライダーバイスをして「いるもんだな、人の皮を被った悪魔ってのは!」と評されるほどである。


「イライラする」という理由だけで相手を傷つけ、しまいには殺害まで行い、裁判にかけられていた。
初登場時点では関東拘置所に拘置されていたが、ライダーの能力を用いて脱走。
担当弁護士だった北岡に対しては、自分を無罪に出来なかった事から逆恨みしている*1
脱獄後はミリタリーショップの店員を殺害し強奪した蛇柄のジャケットを着用し(ちなみに裸ジャケット)、廃屋をねぐらにするなどホームレス同然で過ごしている。
劇中で桃井令子が所持していたプロフィールによれば、高校に通ったり、1年で高校中退した後は仕事をしていた時期もあったようである。よくこんなイライラする人を採用したもんだ。


なお、企画当初では死刑囚の設定だったらしいが、流石にニチアサには相応しくないと判断されたらしく、ボツとなった。
……と思われていたが、後に白倉伸一郎Pとメインライターの小林靖子女史のトークショーにて、実際は「(死刑囚である事を)言わないようにすればいい、セリフに書かなければいいと判断して劇中で言及させなかっただけ」と明かされた。


理性によるブレーキをかけず、己の本能の赴くままに行動する様はまさに「人間の皮を被った獣」とでも形容すべきもので、チビっ子から見ればおしっこちびりそうなほどおっかない人物だが、その異様な強さから人気はかなり高い。
シザースガイといったそれまでのいわゆる悪役が、どちらかといえば陰湿で、かつあまり強くなかったのに対し、
終始ライダーバトルにおいて上記の類とは一切縁の無い、シンプルな強さと凶悪さを撒き散らし、ライダーシリーズ屈指の強烈な印象を与えた。
恐らく『龍騎』という作品から、王蛇の暴れっぷりを連想する人も多いのではないだろうか。


◆性格

端的に言えば事あるごとにイラつき、暴力に走ってそのイライラを解消する超弩級の危険人物。


「殴られて育った」と語った事以外、少年期の家庭環境詳細は不明だが、13歳のとき家を燃やして両親を殺害。この時の火傷の痕が右肩に残っている。
その時に一緒に殺すはずだった弟・暁が生きていると分かるや否や、「命懸けで助けようとした」「会えば変われるかもしれない」と言って令子を騙して呼び出させ、ベノスネーカーに捕食させるという、人間とは思えない行動を取った。
浅倉の凶悪な精神性は生まれながらにしてこれなのか、それとも家庭環境が悪く性格が歪んだのかは、ファンの間でも議論になることがある。
一応、後述する小説版では生まれながらの性格という事になっている。


傍から見れば暴力的な狂人だが、ただ力任せに暴れるしか能の無い単細胞ではなく、こと戦闘や悪事に関しては単純な戦闘能力だけではなく相手を出し抜く術にも長けており、非常に狡猾で頭の回転が速く、おまけに卑怯な手段も辞さない。
事実、劇中ではそれを駆使して何度も脱獄を成功させており、しかもそのうち一度はライダーの力に全く頼らず逃げ延びている。
戦闘においても悉く卑怯な手を駆使しており、ガイを盾にした件はもちろんのこと、変身動作に入った真司を後ろから殴りつける特撮界のタブーも躊躇なく行なったほど。


加えて屈辱を与えられた相手は延々と追い回す蛇のごとき執念深い性格で、一時は城戸真司東條悟、そして全編に渡って北岡を狙い続けた。


一方で律儀な一面も持ち合わせており、車に乗る際にはきちんとシートベルトをしたり、弁護士に成りすまして脱獄する際は奪ったスーツはともかくとしてネクタイまでちゃんと結んでいるという考えてみるとシュールなシーンがちらほら。ネクタイ結べたのかお前。
他にも真司をバカにする多数決に参加したり、上記のように高校に行ったり働いたりした経歴があること、戦いのない世界ではチンピラ程度に抑えられていることも踏まえると、すぐイライラする凶暴性さえなければ意外と真面目なのかもしれない。


なお、「ライダーの力で戦いを愉しむこと」が望みであるため、真司同様最後の1人になった時叶える望みを持っていない。
むしろ、終盤では「勝ち残って戦いが続くように願うのもいい」と口にしていた。


その他、とんでもない生命力の持ち主であり、生身で車の爆発に巻き込まれても生還したりミラーワールド内で消滅寸前まで戦ったり……やっぱり人間じゃない。


◆美学?

一方で囮に使っていたとはいえ、モンスターに狙われていた少女・浜崎実加を守ったこともある。


誰も必要とせず本能のまま生きる浅倉にとって、実加は目的のために利用していただけの何でもない存在である。
だが、実加にとって両親をモンスターのせいで失って絶望している時に手を差し伸べ笑顔を見せた浅倉は心の拠り所であり、それはこれからも変わらないだろう。


手渡された花の意味を理解できず、病室から見つめる実加に背を向け浅倉は立ち去る。
2人の思いが交わることはなかったが、この時の浅倉がどういう思いだったのか、それは誰にも分からない。


ただ、モンスターのための囮なのでその後は用済みのはずだが、事件解決後にわざわざ病室を訪れていた事から、何らかの感情はあったと思われる。
あるいは、北岡を誘き出すための人質や人権派の弁護士といい、自分の目的のために利用した人物は命までは奪わない方針なのかもしれない。


なお、浅倉の演者の萩野氏は、彼について「花の意味が分からない哀しい男」と解釈したとのこと。


※このエピソードは浅倉への苦情が殺到したため急遽書かれたエピソードであり、元々は浅倉が大暴れする話だった模様。


また、戦闘において卑怯な手も辞さない浅倉だが、ゾルダとの戦いにおいては全力で戦うことを望んでいるのか、目の前に北岡がいても状況によって戦闘しないこともしばしばあった。
特に東條をターゲットにしていた番組後期にこの傾向が見られる。浅倉としても何かが変わっていたのだろうか。


◆悪食

これまでの人生を過酷な環境で過ごしてきたからか、食に関するこだわりを全く持たず、胃の中に入れれる物であれば何だって食う恐ろしいまでの悪食。
本人曰く「泥を食った」ことがあるようで、そのことから自分の家を放火した後の彼の生活具合が伺える。
サバを食べた事があるかについては劇中で言及されていないが、『仮面ライダーブレイブ ~Surviveせよ!復活のビーストライダー・スクワッド!~』登場時にハマチを貪ってサバじゃねぇことを見抜いた描写はある*2


生卵をそのまま飲んだり、シーフードパスタのムール貝を殻ごと平らげたり*3、トカゲの丸焼きを食らう*4といった描写が見られ、
彼の悪食っぷりは「コレクッテモイイカナ?」の一言もなしに他人の食べ物を奪うことなどから、某悪食鬼を優に越している。
特に貝殻をバリバリ噛み砕くシーンは北岡や吾郎ちゃんもドン引きしていた。



だが、一度カップ焼きそばを食べるシーンがあり、「彼がわざわざお湯を捨てたのか」と一部で話題にあがった。
他にも誰もいない状態の北岡法律事務所に侵入して、前の回で吾郎ちゃんが作っていた餃子とヨーグルトを食べるシーンがあるが、これに関しても「浅倉がわざわざ餃子を焼いたのか」と一部で話題になっている。


上記のトカゲやカップ焼きそばの時には神崎が現れ、その時は彼に未開封のカップ焼きそばや食べかけのトカゲを分けるという行為に出ており、
(差し出した時にはいなくなっていたり、浅倉が「ま、食わんだろうな」と諦めたりしていたが)自分が望んだ状況をくれた神崎には感謝の念はある模様。


一応味覚は正常なようで、『RIDER TIME 仮面ライダー龍騎』では吾郎の手料理を素直に評価している。


◆小説版での浅倉

小説版では「子ども向け番組」というタガが外れた事で、狂人っぷりに拍車がかかっており、
彼に限ったことではないが日曜朝のテレビでは絶対に放送できないような猟奇的な殺人事件を何十件と繰り返した極悪非道な人物と化している。

  • 生まれていきなり成り行きで母親を殺害
  • まだオムツが取れたばかりの頃に児童施設で友達や先生を皆殺し
  • ホームレス生活を始めれば育ててくれたおっさんを虐殺
  • 殺した相手の腹を切り裂いて腸を取り出し、投げ捨てる。
  • コンビニに現れ、店員の喉を切り裂く。ついでに店にいた全員を殺す。

……などなど。流石は井上敏樹である。
詳しくは後述。




仮面ライダー王蛇おうじゃ



変身……!



あぁ……


出典:仮面ライダー龍騎/東映/第27話「13号ライダー」/2002年8月4日放送



スペック

身長:200cm
体重:98kg
パンチ力:250AP(12.5t)
キック力:400AP(20t)
ジャンプ力:ひと跳び40m
走力:100mを5秒


主なスーツアクター:岡元次郎



浅倉が変身する仮面ライダー。イメージカラーは
変身直後に首をぐるりと捻ったり腕をしならせるなど特徴的な動きが見られる。
契約モンスターはベノスネーカー。


浅倉の攻撃的な性格に手段を選ばない凶暴性、生命力の高さなどによってスペック以上の力を発揮し、執拗に標的を襲撃する。
剣とキックを主体としている点については仮面ライダー龍騎と及び仮面ライダーリュウガと同様だが、防御系のアドベントカードが一枚も無い為、強引に攻められると圧されやすい。
また遠距離攻撃にも弱く、劇中でもそのように追い詰められ、他のライダーの介入などが無ければ倒されていただろう場面もいくつかあった。
圧倒しやすいが、圧倒されやすくもあるという良くも悪くも攻撃力重視のライダーと言える。


ライダーとしては契約のカードを複数枚所持しているのが大きな特徴。
劇中で倒したライダーのモンスターとも契約し、ガイのメタルゲラス、ライアのエビルダイバーも従え、これに伴いガイとライアのカードも使用可能になった*5
結果的に、他のライダーよりも使えるカード数が多いという地味に大きいアドバンテージを手に入れている。
ただし、メタルゲラス、エビルダイバー由来のカードにガードベントなどの防御用アドベントカードがないため、防御面の貧弱さは変わらない。
ベノバイザーが杖状であることや複数のモンスターを使役できる事から、「本来は召喚士タイプでデザインされていたのでは?」と考察する声もある。



契約しているモンスターを合体させるカード、『ユナイトベント』でベノスネーカー、メタルゲラス、エビルダイバーを合体させて「ジェノサイダー」にすることが出来る。
その反面、複数の契約モンスターにエネルギーを与えなければならないので維持コストが大きいという弱点もある。
まあ、人間を平気で食べさせる浅倉にとっては大した問題ではなさそうだが……


と思っていたら、第31話・第32話では餌の供給が追いつかずに契約モンスターに殺されかけていた。
秋山蓮曰く「モンスターが契約違反を望んでいるとしたら?それくらいの抵抗なら出来る」とのこと。
なお、主契約であるベノスネーカーのみと契約が切れた場合、メタルゲラスやエビルダイバーへの契約移行が理論上は可能だが、劇中ではそのような機会はなかった。



劇中では多くのライダーを倒したが、意外なことにテレビ本編においては、他のライダーの攻撃で相手が弱っているところを攻撃や身代わり行為、または初心者故の戦闘経験の低さから勝利したために正当なやり方で勝ったことはない。
ただし、殺害時はそういう状況だっただけであり、真っ向勝負で対戦相手を圧倒した戦闘がないとかということではない。


その容赦の無さ極悪っぷりもあって、神崎にとっては「うってつけの人材」であり、デッキをわざわざ届けてあげたりと目をかけられており、多くのライダーを減らすことに成功した。


なお、倒したライダーの人数は本編で4人、TVSPで1人、外伝で3人。当然ながら平成ライダーシリーズのライダーバトルではトップクラスのキルスコアだが、反面浅倉自身も何度か倒されている。


契約モンスター

  • ベノスネーカー

身長:625cm
体重:190.kg
特色 / 力:長大な身体、毒液、鋭い牙


コブラ型モンスター。5000AP。
浅倉同様に凶暴な性格をしており、口から放つ毒液と頭部両脇の8本の刃「ベノハーシュ」、猛毒のある黄金の尻尾「ベノサーベル」を武器に戦う。
口から吐く毒液は他のライダーのガードベントを溶かしてしまうほどの強力な威力を持つ。
そして長大な胴体の背中にある無数の刃状の部位「ベノフィン」で巻きついた相手をバラバラにできるなど、全身全てが刃物と言わんばかりのミラーモンスター。


浅倉が逮捕された際に助けに現れたりすることはあるが、普段の浅倉がライダー相手に戦うことにしか興味がなく、
基本的に野良モンスター退治などには無関心な為、長期間餌を与えられず不満を抱くこともあり、メタルゲラス、エビルダイバーと共に浅倉を捕食しかけた事がある。
一応、この時は「待て」と言われて大人しく引き下がっていたが……


  • メタルゲラス

サイ型のモンスターで、元々はガイが契約者だった。4000AP。
頭部のドリル状の角や両手の鋭利な爪を武器とし、巨体を活かした突進攻撃を得意とする。
ガイには心を開いており、契約が無効になり主人が死んだことに悲しみの咆哮を上げ、その途中浅倉に似た男性を車ごと間違って殺害しているなど敵討ちを行った。
本編では2回目に襲撃した際に逆に契約させられ、テレビ絵本版ではガイ死亡後すぐに契約されている。
放送当時に発売されたゲーム版では、アドベント・ファイナルベントでの召喚時の挙動がガイの時と違うという粋なアクションがあった*6


  • エビルダイバー

エイ型のモンスターで、元々はライアが契約者だった。4000AP。
水中活動だけでなく飛行能力を合わせ持ち、王蛇を乗せての飛行も可能。
ライアにはやはり心を開いていたらしく、死後は浅倉をつけ狙うが、逆に契約させられた。


  • ジェノサイダー

全長:530cm
体重:490kg
特色 / 力:口から吐くエネルギー破、腹部のブラックホール


ユナイトベントの効果により上記の3体が合体して誕生するモンスター。7000AP。
設定上は直接召喚出来るアドベントカードも存在する。
メタルゲラスを基点に首にベノスネーカー、背中にエビルダイバーが合わさり、竜に似たキメラ型となっている。
口から吐く光弾は、1発で複数のライダーをまとめて吹き飛ばす程。


スペック自体はミラーモンスターの中でもかなり強い部類だが、合体前と比較すると機動力が鈍重になり、
倒されると契約モンスターを一気に全て撃破された扱いとなって、王蛇がブランク体に戻ってしまうといった弱点がある。
一応、合体後も単独のファイナルベントなどで分離が可能なのか、ユナイトベントの初披露の後はハイドべノンを発動していた。


[[後にエビルダイバーとメタルゲラスの契約者である手塚と芝浦もユナイトベントした。>RIDER TIME 仮面ライダー龍騎]]


【召喚機】

  • ベノバイザー

コブラを模した杖型の召喚機。普段は所持しておらず、自動的に手元に出現する。
コブラの頭を模した部分にカードスロットがあり、そこに各種アドベントカード装填することで能力を発揮する。
DX版では「牙召杖がしょうじょう」という二つ名をつけられている。


設定上は殴打武器として使う事もできるが、劇中未使用。


【所有カード】

  • アドベント

ベノスネーカー、メタルゲラス、エビルダイバーの召喚。
設定上はジェノサイダーのアドベントカードも存在するが、王蛇はユナイトベントで召喚していたため劇中未使用に終わり、第25話のエンドカードのみの登場に留まった。
なお、放送当時に発売されたゲーム版と『クライマックスヒーローズ』シリーズではアドベントでジェノサイダーを召喚している*7


  • ユナイトベント

ベノスネーカー、メタルゲラス、エビルダイバーの3体を融合させ、ジェノサイダーを召喚する。


  • ソードベント:ベノサーベル

ベノスネーカーの尾を模した黄金の突撃剣。3000AP。
主武装として好んで使っている。
斬撃よりも主に殴打や刺突といった攻撃方法がメイン。


  • ストライクベント:メタルホーン

メタルゲラスの頭部を象ったガントレット。2000AP。
盾としても使用できる。
ヘビープレッシャー使用時には自動的に装備される他、第24話で仮面ライダーナイトサバイブと戦うために装備しようとしたが、王蛇の手元に届く前にダークブレードに弾かれた。


  • スイングベント:エビルウィップ

エビルダイバーの尾を模したムチ。2000AP。
高圧電流が流れている。
第28話で仮面ライダーオーディン相手に振るうも、テレポートで避けられた。


  • ファイナルベント

ベノクラッシュ:ベノスネーカーが毒液を吐き、その勢いに乗って王蛇が連続蹴りを放つ。6000AP。
劇中ではガイ、ライア、インペラー、TVSPではシザース、『RIDER TIME 龍騎』ではタイガを倒している。
なお、劇中では足をバタつかせながらのキックだったが、『RIDER TIME 龍騎』では毒液を纏いながら降下→ヒット時に連続蹴りのパターンを使用した。


ヘビープレッシャー:メタルホーンを装着して突進するメタルゲラスの肩に乗り、その勢いのまま敵を粉砕する。5000AP。


ハイドベノン:エビルダイバーの背に乗っての波乗りアタック。5000AP。


ドゥームズデイ:ユナイトベント時の必殺技。
ジェノサイダーが腹部を開き、そこから小型のブラックホールを発生させ、王蛇がきりもみキックでその中に敵を蹴り込んで葬り去る。8000AP。
この時、ファイナルベントのカードは3つのライダーズクレストが描かれた専用のカードを使用する。


単純な威力ではナイトサバイブの「疾風断」に匹敵する技だが、発動までの時間が長い上に、発動中はジェノサイダーは動けずに隙だらけになってしまうなどデメリットが多く、時には合体直後にタイガのフリーズベントで無力化させられた事も。
そのため、成功したのは最終回のみ。と言っても肝心のゾルダには避けられ、マグナギガがほとんど動けないため成功したようなものなのだが。
『EPISODE FINAL』に至っては発動中にドラグブラッカーの炎により身動きが取れなくなったところをファイナルベントの「ドラゴンライダーキック」を喰らってしまい、ジェノサイダー自体が撃破され、王蛇もブランク体にされてしまうという始末。


ゲーム等では爆発演出がよくあるが、劇中では吸い込まれる描写だけである。


余談だが『空想科学読本15』でこの技を考察した際、柳田理科雄氏は「浅倉は昭和なら間違いなくショッカーにいるべき人材」と評していたがそうとしか言いようがない。
事実、ショッカーの怪人であるキノコモルグは、服役中の凶悪犯という人材がベースとなったモンスターである。
そして後述の通り、『劇場版 仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー』では本当に大ショッカーに加わろうとした。
肝心のドゥームズデイの考察?察せ。


  • スチールベント

相手の武器を奪う効果がある。
超全集や『仮面ライダー図鑑』等に記載されている設定では王蛇が所有しているとされているが、実際に使用したのは龍騎サバイブとオーディンであり、王蛇が劇中で使用することはなかった。
しかし、第44話「ガラスの幸福」のラストカットの後のカード紹介で写っており、佐野の幸せを奪った王蛇のカードと、中々皮肉なチョイスとなっている。


  • コピーベント(PSゲーム『仮面ライダー龍騎』オリジナル)

相手の持つ武器を複製して自身も使えるようにする。
本編設定では先述の通り所持してるか不明、放送当時に発売されたゲーム版でのみ使用できた。
ゲーム版では王蛇のデッキは各契約モンスターに対応した4種類のデッキか1つ選んで戦闘に入るのだが、メタルゲラスとエビルダイバーはそれぞれガイ・ライアのデッキ内容を流用していた関係で、王蛇でもコピーベントを使えるという仕組みである。



仮面ライダー王蛇サバイブ(HERO SAGA)

スペック
身長:198cm
体重:97kg
パンチ力:350AP(17.5t)
キック力:550AP(27.5t)
ジャンプ力:ひと跳び60m


『ホビージャパン』で連載されている、S.I.C.を用いたジオラマ小説『HERO SAGA』の
『MASKED RIDER RYUKI EDITION -アドベントカレンダー-』に初登場した、IF世界の王蛇が進化した姿。


見た目は肩に爪がある禍々しいデザインに変化している一方、他のサバイブライダーと異なりデッキの配色には変化がない。
身長と体重はムック本収録時に追加されたが、意外にも数値が低くなった。走力は不明。


ナイトが所持するサバイブ『疾風』のカードを奪いサバイブ化した。
ベノバイザーが左腕に装着する盾形の「ベノバイザーツバイ」に変化し、契約モンスターのベノスネーカーも「ベノヴァイパー」にパワーアップしている(作例がないため、姿は不明)。
作例で手にしている「ベノサーベル」はエビルウィップにも似たより禍々しい形状に変化しており、その威力は龍騎のスーツをも容易く切り裂くほど。



さらに『アドベントカレンダー』ではストーリー中に自分が倒したライダー全てのモンスターと追加契約している。
ベノヴァイパー、メタルゲラス、エビルダイバー、ボルキャンサー、デストワイルダー、ギガゼール、バイオグリーザ、ブランウィング、
さらにトリックベントで呼び出したダークウィングの分身、近くにいた龍騎のドラグレッダーを巻込みユナイトベントで融合させた。


その結果生み出されたのが「ジェノサバイバー」というキメラモンスターである。
なんとそのAPは15000であり、オーディンのゴルトフェニックスを遥かに超える。


しかしドラグレッダーが反抗してベノヴァイパーと争い、合体により破壊力が増した2体の攻撃はミラーワールドを大きく揺るがし、空間に亀裂を生じさせた。
これによりミラーワールドが崩壊の危機に陥り、現実世界にも鏡やガラスにヒビが入るなどの影響を及ぼしてしまう。
動揺した浅倉の声も届かず為す術もない状況だったが、最終的にその場に現れたゾルダの「エンドオブワールド」により葬り去られた。


そして、ナイトまでも消え去る様子を目の当たりにした龍騎は、その姿を黒く変化させ……



ファイナルベント:ポイズントルネードクラッシュ


2作目の『MASKED RIDER RYUKI EDITION -IFの世界-』で使用。9000AP。
名称的に龍騎サバイブの「ドラゴンファイヤーストーム」に類似した技と思われ、文章でも毒液を撒き散らしながら疾走し、体当たりする描写となっている。


最終話にて、ただ一人生き残った王蛇サバイブがオーディンに対して発動したが……



仮面ライダー王蛇サバイブ(仮面ライダーアウトサイダーズ)


頂くぜ。根っからの悪党は、手癖が悪いんだ……



おぉ…フフフ…



-SURVIVE-



フン…



長らく『HERO SAGA』におけるIFの姿としての登場のみだった王蛇サバイブだが、2023年1月29日に東映特撮ファンクラブで配信の『仮面ライダーアウトサイダーズ』ep.1「鏡の世界のお宝と王蛇の帰還」において、遂に映像作品で登場。
ただし、『HERO SAGA』とは異なりサバイブのカードは『疾風』ではなくオーディンが所持する『無限』を使用している。


また、見た目も『HERO SAGA』に登場した姿とは大きく異なり、『無限』を使った影響か金色を主体としたデザインとなっている。
デッキの配色もナイトが、龍騎がだったのに対し、王蛇は(ライダーズクレストが)に変わる。


【契約モンスター(サバイブ)】

ベノスネーカーがサバイブの力でパワーアップした姿。名称は2023年2月時点では不明。
龍騎サバイブのドラグランザーとナイトサバイブのダークレイダーを掛け合わせたような姿をしており、やはりファイナルベントでのバイクへの変形機構も備えている。


なお、『アウトサイダーズ』配信を記念したトークショーでスタッフが語ったところによれば、本来は王蛇サバイブのみの登場予定だったのをCG班が奮発して契約モンスターまでCGを製作したとのこと。


【召喚機(サバイブ)】

  • ベノバイザーツバイ

蛇の頭部を模したハンドガン型の召喚機。
サバイブのカードを手に取ると黄金の光がベノバイザーを包みツバイへと変化させる。
龍騎のドラグバイザーツバイに酷似しているが、目に当たる部分が王蛇サバイブの顔に近いデザインとなっている。
龍騎サバイブ同様にサバイブ化の時は口の銃口部分にサバイブを装填し、他の通常カードは後頭部のハンマー部分に装填する。
また、他のサバイブライダーのバイザーと同様にカード発動時の音声はエコー仕様になっている。
劇中ではブレードを展開して武器としていた他、ブレード部分を鞭のように伸ばして敵を縛り付けるという蛇らしい使い方も見せていた。


トークショーによると、ドラグバイザーツバイに似ているのはベノバイザーを戦闘に直接使わなかった事への対策と、今後商品化を検討しているためと語られている。


【所有カード(サバイブ)】

  • サバイブ-無限-

不死鳥の胴体が描かれているカードで、これを手に持つことでベノバイザーがベノバイザーツバイへ変化、装填することで王蛇サバイブへと強化される。
この時はナイトサバイブが風に、龍騎サバイブが火に包まれたように、王蛇サバイブは黄金の霧に包まれる。
また『疾風』ではカードが青く、『烈火』ではカードが赤く光っていたが、『無限』では赤と青が混ざり紫に光る。
元々はオーディンの所有するカードだったが、ベノスネーカーの攻撃を受けてオーディンが取り落とし、王蛇の手に渡ることとなった。


  • ファイナルベント

サバイブを除けば現状唯一判明している王蛇サバイブの所有カード。10000AP。
この数値はオーディン及び『HERO SAGA』に登場したリュウガサバイブのファイナルベントと同等であり、威力も『HERO SAGA』版の「ポイズントルネードクラッシュ」より強力。
契約モンスターをバイク形態に変形させ、黄金のオーラを纏いながら敵に突進し激突した後、怯んでいるところをベノバイザーツバイのブレードで滅多刺しにする(ただし、ブレードでの攻撃は追い討ちの可能性もある)。
これを喰らったオーディンをよく見ると金色の粘液のようなものが垂れており、ただ轢き逃げするわけではなく毒を纏っていた可能性が高い。



2種類の王蛇サバイブ

上記のように、王蛇には『龍騎』に登場する仮面ライダーで唯一サバイブ態が2種類存在している。
しかし、『HERO SAGA』版は雑誌企画におけるIFでしかないため、『アウトサイダーズ』に登場する王蛇サバイブが公式という扱いである。
その一方で、デザインに関してはファンの間で評価が分かれており、『HERO SAGA』版の王蛇サバイブを好むファンも一定数いる。
加えて、『アウトサイダーズ』版の登場で「使用するカードでサバイブ態の見た目や能力が変わるのでないか?」という推測も出てきたが、『HERO SAGA』版があくまでもIFである以上、実際の設定がどうなのかは定かではない。
ただ、『龍騎』の本編終了からちょうど20年が経過するタイミングで、新たにサバイブ態が登場した王蛇というキャラクターに根強い人気があるのは事実だろう。
また、後述の余談でも触れられたように王蛇は仮面ライダー史上最大の論争を巻き起こしたライダーであり、そんな王蛇が放送当時に強化フォームになっていれば、火に油を注いだであろうことは想像に難くない。
そういう意味では、放送終了から20年経った今だからこそ実現可能な公式でのサバイブ化だったと言えるかもしれない。



【活躍】

本編

TV本編では蛇の如く執念深さとしぶとさで終盤まで生き残るが、士郎に北岡の脱落を聞かされる。
その事実を認めぬまま北岡を探すが、結局見つからず(北岡はその時入院していた)、大量発生したモンスターで苛立ちを解消しようとするが、逆に苛立ちが高まっていった。


その後、これまでの暴挙により射殺もやむなしと判断した警察によって廃墟に追い込まれる。
しかし、ふとガラスを見るとそこにはゾルダが。


浅倉は「会いたかったぜ、北岡……」と喜びながら即座に変身して強襲、互角な戦いを繰り広げた末に「ドゥームズデイ」によってマグナギガを消し飛ばし、ゾルダを倒す。
が、地に伏したゾルダの変身が解けたのを見て愕然とした。
そこにいたのは宿敵にして好敵手であった北岡ではなく、その助手の由良吾郎だったのだ。
病状が悪化していた北岡もまた、浅倉と決着をつけることを望んでいたが、病には勝てず既に事務所で息を引き取っていた……。


苛立ちが頂点に達した王蛇はひたすら叫ぶ。



何故だ…何故だ…何故だ……!!



その後、変身を解いて、苛立ちをぶつけるかのように警察に向かって特攻し、弾雨の中に飛び込み射殺された。
しかし、大量の警察に囲まれたにもかかわらず狂気的な笑みを浮かべ、鉄パイプを拾い上げて特攻して行く姿は、最後まで視聴者に浅倉の恐ろしさを感じさせた。
と同時にその姿はどこか哀れさを感じされるものであった……。
怪物と言われた男は最期まで恐ろしい怪物として死んだのか?それとも、自分の望みが叶わぬことを知った哀れな男として死んだのか?
それは浅倉自身にもわからぬことであろう。


最終話の「ライダーバトルのない平和な世界」にも登場。
真司が起こしたバイクを「邪魔だ」と蹴り倒し、去り際に「イライラさせるな……」と言うなど、相変わらず不機嫌そうだった。
ただ犯罪は犯してないようなので、そんなに悪い人じゃないのかもしれない。



劇場版 仮面ライダー龍騎 EPISODE FINAL

ある女性を殺しており、その妹である霧島美穂に付け狙われている。


中盤、ファムと戦闘になりその強さからファムを圧倒するが、突如現れたリュウガ相手に劣勢に陥り、しまいにはジェノサイダーさえ失う。
そしてブランク体になった瞬間、ファムによってデッキを破壊され、最後はファムの首を笑いながら掴み締め上げたが、自身が消滅していることに気が付き、獣のような声をあげながら消滅。
まさかの劇場版で最初の脱落者となった。


ちなみに、この時のブランク体はCG処理による色変えであったため、色が黒くなった以外デザインは通常の王蛇と同じだったが、後の映像ソフト版で修正された。



仮面ライダー龍騎スペシャル 13 RIDERS

須藤雅史によって捕まり牢獄に囚われ、デッキを北岡に取られるがミラーワールドから呼び寄せたベノスネーカーを使って奪還、脱獄した。


そして、捕まった恨みを晴らす為に龍騎と戦っていたシザースを強襲し、程なくして撃破。
その後、高見沢逸郎を中心にしたライダー達に参入し、龍騎とナイトを追い詰めた。



戦う場合も戦わない場合もTVSPが終わるまでその時点で倒されていないライダーたちと一緒に生存している。


『13 RIDERS』コミカライズ版

こちらの世界では多少展開が異なり、シザースと最後まで共闘している。
脱獄に利用したものはペットボトルの水ではなくヘルメットのゴーグル。


戦う場合は最終的に荒廃した世界でナイトサバイブが唯一人生き残り、王蛇は敗れ去っている。



戦わない場合は龍騎サバイブがコアミラーを破壊(この時点でナイトも生存している)。
王蛇を含めライダー達は(一部を除き)苦しみながら消滅する。


映像版と異なりバッドエンドではなく、街頭の大型ビジョンに浅倉の無期懲役が確定したことと、それに対する北岡のコメントが映った。



小説 仮面ライダー龍騎



ああ? 臭ぇんだよ、人間は。殺すともっと臭くなる。もっと臭くなれば臭くなくなる。



テレビ媒体という垣根から解き放たれ、完全にリミッター解除。
元々はとある田舎村の女子高生がくみ取り便所に産み落とした望まれぬ子供。
自力で便所から這い上がって母親の女子高生を殺したのを皮切りに、その後も孤児院の子供と職員、工業団地に住み着いていたホームレス達……と少年時代から殺戮を重ねていた生まれながらの怪物。
その根底には悲惨な生まれに起因する「全身に汚物の臭いが染みついている」というトラウマが存在し、殺人を繰り返すのはその汚物の臭いを血の匂いで塗りつぶすため。
そしてライダーとしての願いは「悪臭のしないミラーワールドで永遠に戦い続ける」事。
このためか残虐性・狂暴性こそテレビ版の比ではない一方、どこか儚さも持ち合わせているのが特徴。


美穂の両親を殺害したことから、この世界でも美穂に仇として憎まれている。その一方、北岡との因縁は特にない。
最終局面で吾郎の変身するゾルダを葬った後、ファムと対峙。
彼女を追い詰めるが、あまりの悪辣さに説得を諦めた龍騎とナイトが乱入、3人の連携の前に遂に致命傷を負う。
ミラーワールドに輝く満月を見上げ、ずっと自分が求め続けた「便所からの出口」を想いながら消滅していった。



仮面ライダーディケイド

第19話:『響鬼の世界』で鳴滝(正確にはキバーラ)が召喚。
何故か仮面ライダー凍鬼が使う音撃金棒・烈凍の色違いを持っていた。


相変わらずイライラしていたが、バケガニの封印を解いただけで出番が終わってしまう。



オールライダー対大ショッカー仮面ライダーキックホッパーと共に何処かの世界で登場。


海東大樹から雑魚ライダーと称され、大ショッカーと戦うように誘われるが、
「面白え、その大ショッカーとやらに入れば毎日が祭りだな!」と、逆にキックホッパーと共に大ショッカーに荷担する事にした為、仮面ライダーディエンドが召喚したライア、ガイと戦う事になった。
本編で因縁のあるメンバーである。というかこの2人がそんな話を聞いたら寝返るに決まってると思うのだが……


どちらもオリジナルキャストの萩野氏が声を演じたが、声というかテンションが当時とかなり違っている。
結局、仮面ライダーディケイドとは戦えていないどころか顔を合わせてすらいない。



超・電王&ディケイド 鬼ヶ島の戦艦』では、G3・コーカサスと共にディエンドに呼び出されたが、リュウタロスに憑依されてしまう。
リュウタそのまんまの言動で、天真爛漫にはしゃいで跳ね回る王蛇の姿は「不気味すぎる」「ある意味危険映像」と専らの評判。



仮面ライダーブレイブ 〜Surviveせよ!復活のビーストライダー・スクワッド!〜

仮面ライダーエグゼイド』のスピンオフ作品にて、浅倉威としては15年ぶりの登場。
自分と同じ野獣系のライダーを率い『ビーストライダー・スクワッド』を結成。
鏡飛彩の部下であるさつきの買い物袋から魚を取り出して生のまま喰らい付く相変わらずの悪食ぶりを披露し、サバを望んでいたのか21年ぶりにあの台詞を披露。
Web配信作品ということもあってか、鉄パイプを容赦なく叩きつける、ガラス片を握り締め手から出血しながらも切り裂く、永夢に重傷を負わせる*8など、その暴力の限りは相変わらず。


王蛇への変身も披露し、仮面ライダーブレイブと激闘を繰り広げた。
実は本来の浅倉ではなく、財団Xの手でデータを再現して生み出された複製のようなものだった。
なお、萩野氏は「俺が出たら『ドラえもん』に『北斗の拳』のキャラ出すようなもんじゃねえの?」と突っ込んでしまったらしい。


ちなみに、当時は岡元氏が『宇宙戦隊キュウレンジャー』の方に専念していたためか、ここでの王蛇のスーツアクターは高岩成二氏が担当。
岡元氏が高岩氏のライバルキャラを演じる事も多かった平成ライダーシリーズにおいて、氏が演じたキャラクターに高岩氏の起用は何の因果か。



RIDER TIME 仮面ライダー龍騎


仲良かったぜェ俺達は……殺し合うほどになァッ!!


謎の女性・サラによってミラーワールドに招集されたうちの一人として登場。
スーツアクターはもちろん岡元氏。
ボサボサ髪とヒゲを伸ばした浮浪者状態だが、蛇柄ジャケットの下には新たに黒いシャツを着込むなど『龍騎』当時からビジュアルが様変わりしており、以降の客演でもこれがデフォルトとなる。


真司達が記憶を失っていたにもかかわらず、なぜかこの時点で明確に『龍騎』当時のことを覚えており、「また祭りが始まるってか」と嬉しそうに呟いて真っ先に王蛇に変身。
その後は蓮が仮面ライダーナイトに変身したことで彼と戦っていたが、その最中に乱入してきたゾルダが王蛇を攻撃してきたデッドリマーを撃退する。


当時を覚えている浅倉にとってはゾルダは因縁というにも余りあるライダーであり、割り込まれたイライラから襲いかかろうとしたが、変身解除した吾郎がなぜか自分を「先生」と呼んでついて来ることに面食らう。
当然のごとく追い払おうとしたが吾郎の方が折れなかったため、結局「お前は最後に殺すことにする」と妥協してそのまま行動を共にすることになった。
なお、北岡の事務所で食べた吾郎の料理については、「北岡の奴、いいもん食ってたんだな」と素直に評価している。



その後も手塚チームと芝浦チームが交渉(という名目でのマッチポンプ)をしていたところへと乱入。映って10秒も経たないうちにベノクラッシュでタイガを撃破するとんでもない登場をしてのけた。
一気に乱戦となる中でゾルダを従えてかつての如く大暴れを繰り広げ、最後はゾルダにエンドオブワールドを発射させて自分以外全員を一網打尽にし、ご満悦な様子で戦いを終える。
が、脱落が続いたことでライダーが減り、戦う相手が見つからずイライラを募らせ始める。
そんな矢先、EP3にて真司の肉体を掌握した仮面ライダーリュウガが出現。
嬉々として戦いに臨み、『EPISODE FINAL』とは一転して互角の勝負を繰り広げるが、真司の奪回を狙うナイトが乱入。ファイナルベントの直撃を受けて吹っ飛ばされて追い払われ、さらに吹っ飛ばされた先でゾルダのギガランチャーを食らって致命傷を負う。


吾郎の目的は北岡の敵討ちであり、最初からこのために浅倉の近くにいたのである。
砲撃により炎上しながらもすぐさま突撃し、ベノサーベルによる刺突でゾルダを抹殺したものの自身も変身解除され相打ちに。


……と思いきや、浅倉のほうはまだ生きており、リュウガとナイトの戦いに突如乱入。生身でベノサーベルを振り回し、真司を庇った蓮を刺殺。
しかし遂に限界を迎え、これだけ暴れておきながらなおも戦いへの未練を叫びながら消滅した。



まだだァァッ!!……もっと……もっと……!!



これによってミラーワールドで生き残ったライダーは真司=龍騎ただ一人となり……


こちらでもミラーワールドのライダーの対人キルスコアとしては最多となる13人(14人)中3人を殺害しており、かつて辛酸を舐めさせられたリュウガを相手に互角に渡り合い、
常人なら消滅していたであろうダメージを受けても生き延び、生身でベノサーベルを使ってライダー変身者を殺害するという、原典と同様かそれ以上の大暴れを見せてくれた。



仮面ライダーギーツ×リバイス MOVIEバトルロワイヤル


フッ、また戦えて嬉しいぜ。信用できるのは……『憎しみ』だけだからな。


デザイアロワイヤルの参加者として裏真司=リュウガ、蓮=ナイトと共に登場。
予選ゲーム「悪魔マラソンゲーム」では仮面ライダーバッファと交戦。
ベノスネーカーを召喚して収縮するエリアの壁までバッファを吹き飛ばし、脱落に追い込んだ。
加えて去り際には、背中がガラ空きだった自分自身に攻撃を仕掛けなかったバッファに「甘過ぎるんだよ、坊や」と吐き捨てている。
なお、この敗因について「バッファが甘かった」というよりは「ライダーバトルが良しとされていないデザイアグランプリ出身のバッファがこれまで通りに振る舞ったため」と思われる。
続く本戦「仮面ライダー絶滅ゲーム」では『命つきるまで戦え』という願いのために戦闘。
相変わらずの暴れぶりで仮面ライダーギーツ達を追い詰めたが、真司が龍騎として復活してからはナイトと交戦。
最終的に仮面ライダーシーカーの撃破に伴うゲーム終了と共にリタイアとなり、脱落した。


スーツアクターは当時と同じく岡元氏が担当……
したのだが、氏の元々の体形に加齢の影響もあってか、放送当時より体格が大きくなり、スーツがパツパツになってしまっている。



仮面ライダーアウトサイダーズ


弟に恩を返したい。アイツには迷惑をかけたからな……


ep1「鏡の世界の宝と王蛇の帰還」にて登場。
『龍騎』最終回から10数年後の世界では本人曰く「ゴロツキ」となっており、悪徳政治家・根津忠太の下で協力者兼用心棒として汚れ仕事に従事されられていた。
しかし、『龍騎』本編と比べて性格の軟化が見られ、劇中では上記のように汚れ仕事をこなす理由も語っていた他、
それどころか根津から「場合によっては殺しても構わない」と言われた際にはきっぱりと「俺は殺しはやらない」とまで言い切っていた程。


しかし、いつものように根津の指示で銀行強盗を行っていたところ、彼が用済みになった自分を警察送りにしようと目論んだ事を知って怒りに震える中、再度出現したオーディンからカードデッキを手にした事でそれまでの記憶と残忍な本性が復活。


俺は…殺しはやらない。


だが、初めて殺したくなった奴がいてよ……


イライラするんだよ……



シザースに変身しようとしていた根津の下に現れると、鏡の破片で滅多刺しにして変身の隙すら与えずに惨殺し、そのまま王蛇に変身すると、続けざまにミラーワールド内で戦闘中のゾルダ・ライア・ガイを一方的に屠ってみせた。
そしてオーディンが現れると、ベノスネーカーを召喚して彼から『サバイブ -無限-』のカードを奪取し、王蛇サバイブへとパワーアップ。その圧倒的な力を以てオーディンに執拗に攻撃を加えて嬲り殺したのだった。
現実世界へ帰還後もイライラが収まらず、オーディンのカードデッキの入手に現れたディエンドにも攻撃を加えようとしたところ、彼から『ゼイン』の存在を聞かされると、次のターゲットを弟とゼインに定めてその場から去った。



……フン。ハハッ…面白い、俺が潰してやる。アイツを殺った後でな……



なお、スーツアクターは『ギーツ×リバイス』に引き続き岡元氏が担当しているが、前回に比べると少しだけスリムになっている。
しかしそれでも放送当時と比べれば太めであり、変身者の浅倉を演じる萩野氏が現在も細見の体型を維持しているのも相まって、ファンからネタにされてしまっている。



その他

あまりに凶暴かつ好戦的、卑怯卑劣残虐の三拍子そろった悪の化身のごときキャラクターのため、非常に動かしやすいのもあり、
本編後も先述のように『ディケイド』関係やスピンオフ作品、『HERO SAGA』や小説版などなど、しょっちゅう悪役として登場している。



そしてヒーローショーでも三井グリーンランド(当時)で開催された『仮面ライダー555』ショーハカイダーシャドームーンと一緒になって暴れまわるわ、
東京ドームシティの『仮面ライダー剣』ショーで「カードバトル」という単語に反応してオリジナルのアドベントカード「リバイバルベント」(ミラーモンスターを蘇生させる効果を持つ)引っ提げて生き返るわ、
挙句よみうりランドの『仮面ライダーゴースト』ショーでは終ぞ叶わなかったゾルダとの決着を付けている(何故か鉄パイプ持参)。



なお『てれびくん』のハイパーバトルビデオ『仮面ライダー龍騎ハイパーバトルビデオ 龍騎VS仮面ライダーアギト』に登場するミラクルワールドの浅倉は同姓同名の似ている他人です。
あんな明るくて正義感に溢れた人が浅倉なわけありません。



【ゲーム作品】

ガンバライド

第4弾から参戦。
最高ランクのLR(レジェンドレア)として登場するも、なぜかLR唯一のコウエイ指定スキル持ちでの登場となった。ゼンエイにガイを置けと…!?*9
SR(スーパーレア)のカードも強力だが、全て相手同調スキルかつデメリットも大きいスキルを持っている(シャバドゥビ弾からは相手同調はなくなった)。


かつて旧弾の高レアカード3枚は、ほとんどがデメリット持ち、内LRを含めた2枚がコウエイ指定と扱いづらかった。



だが、そんな王蛇も見放されてはいなかった。



なんとシャバドゥビ3弾で再びLRに帰り咲いたのだ。
しかも高ステータス&強力スキル&最高必殺威力4000&新必殺技「ドゥームズデイ」を引っ提げての参戦となった。


ちなみに前述の強力スキルの内容は&bold(){「ゼンエイのときコウゲキ・ひっさつ+200 あいてのボウギョ-200」である。


相性も攻撃的な王蛇の性格を表している攻撃&必殺ベスパ。
ちなみに王蛇が参戦したシャバドゥビ3弾は「巳(蛇)年」である2013年に初めて稼動した弾である。


ライダージェネレーション

ワールド1のボスとして登場。
常に自分の中にあふれる闘争心を戦うことで解消する為にライダーたちに戦いを挑んでくる。
乗り気ではない相手には襲い掛かったり、警察官のライダーには自分が凶悪犯であることを理由に戦わせたり口車を駆使して戦う。
どの媒体でも果たせなかったゾルダとも完全決着をつけることもできる為、基本、戦えば満足して倒される。
スーパー1やストロンガーは戦いを挑めば即時OKで戦ってくれたりと浅倉にとって割と恵まれた環境だった……かも?


もっとも、ライダーによってはそのどうしようもない精神性を鋭く指摘されたり、哀れまれたりなどされてイラつくこともあり、
特にフォーゼと戦う為の詭弁に彼とダチとなると言ってしまった為、戦いの後、
ダチになるというのは嘘と言ってもダチであろうとしたフォーゼのせいで気分が台無しになって倒されるという心身ともに完全敗北したと言える最期を迎えた。
まあ、フォーゼ自身、不本意な結果であったが。
如何な浅倉も「全てのライダーと友達になる男」には形無しであったということだろうか。



【余談】

  • 演じた萩野氏はかつて『超光戦士シャンゼリオン』(メインライターは『龍騎』のサブライター・井上敏樹氏)にて、涼村暁で主演を務めていた。
    また、『龍騎』から約5年後の『仮面ライダー電王』の劇場版『俺、誕生』において萩野氏が声を演じるコブライマジンが登場。スタッフ曰く配役は偶然らしいが、同じ蛇モチーフということもあってコブライマジンのシルエットは王蛇によく似ている。

  • 劇中で浅倉が着用していた蛇革ジャケットだが、これは番組側から用意された衣裳ではなく、萩野氏の私物とのこと。浅倉と趣味は共通らしい

  • これだけ悪辣非道な人物にもかかわらず意外にも子供のウケはよかったらしく、放映当時萩野氏は小学生から手書きで「ちょっとこわいけどけっこう好き」という内容の手紙を送られた他、また、一部のファンからは「浅倉先輩」と呼ばれて慕われていたとか。
    ……劇中での浅倉は場面によってはちょっとどころではない怖さを見せているが。
    • とはいえ、やはり直に会うとなると話は別であったのか、放送当時に荻野氏が街を歩いていて番組を見た子供達と出くわした際には、泣かれるのはまだしも、「殺されるー!」と叫んで逃げ出され、さらに運悪くそれを偶然近くで巡回中だった警察官に聞かれてしまい、交番に連行され職務質問を食らったことがあるという。職質にどう答えたか気になるところである
    • また、萩野氏は『龍騎』放送当時の新年会で偉い人に「あれ(浅倉の言動)はやりすぎではないか(意訳)」と苦言を呈されたが、それについて白倉Pに相談したところ、「責任は自分が取るから、思う存分演じてほしい」と激励されたという。
    • (当然であるが)素の萩野氏は浅倉のような残虐さや凶悪さとは無縁な、とても気さくな兄貴肌な好人物であると、周囲の共演者やスタッフから明言されている。
      『RIDER TIME 龍騎』への出演が発表され、17年ぶりに再び浅倉役としてステージ上でインタビューを受けた際も、「現実にこんな人がいたら警察にはちゃんと逮捕しておいてほしいですね」とコメントし、客席の笑いを誘った。

  • 『龍騎』で共演した須賀氏や松田氏とは今でも交流があるらしく、上述の『RIDER TIME 龍騎』の際にLINE交換をした他、『MOVIEバトルロワイヤル』でまた3人で共演が決まった際には、台本を読んで松田氏に「いいシーンあるじゃん」とLINEを送ったらしい。
    ちなみに松田氏の下にはその時はまだ台本が届いておらず、図らずも萩野氏はネタバレをかますことになった。
    同作公開時の3人での対談も、ちょくちょく須賀・松田両氏に萩野氏がイジられる和気藹々とした雰囲気を醸し出していた。



なるほど、追記・修正するのは面白いな…。イライラがすっかり消えた……。


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*1 犯した犯罪の数々が凄まじ過ぎたがために、「黒も白にするスーパー弁護士」の北岡の力、それも相当強引な手を以てしても10年が限界だった。
*2 サバに限らず青魚は足が早く、寄生虫が付いている可能性も高いため生食は推奨されないためハマチで代用。撮影では3テイクほど撮り、2テイク目からはスタッフが塩を振ってくれたとのこと。
*3 ちなみに、「この描写は台本にはなく、現場判断で決まった」「撮影の際に口の中を切って血だらけになった」という逸話がある。
*4 「浅倉ならこれくらいする」として現場判断で追加されたシーン。撮影にはゴムの玩具に挽肉を詰めたものが使われたが、焼いた際にゴムが溶けて不味い思いをする羽目になった。
*5 勘違いされやすいが、コピーベントやコンファインベントはライア及びガイのデッキに元々付属していたカードの可能性が高く、契約と同時に手に入ったカードではないため、未所持と推察される。
*6 ガイ使用時はメタルゲラスが雄叫びをあげてからアクションしていたが、王蛇使用時は不服なのか地団駄を踏んでいた。
*7 後者の流用元のゲーム版『仮面ライダードラゴンナイト』ではユナイトベント。
*8 鉄パイプ(後頭部)→蹴り→ガラス等の破片が大量に入ったゴミ箱→投げられる→踏みつけ→鉄パイプ(腹部)。
*9 なお、ガイは終ぞ参戦することなく『ガンバライド』及び後継の『ガンバライジング』が稼働終了し、スペシャルカードとしても収録されていない。

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