学校の幽霊

ページ名:学校の幽霊

登録日:2023/06/17 Sat 00:17:49
更新日:2024/07/05 Fri 13:58:18NEW!
所要時間:約 6 分で読めます



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アニメ 実写 ova ホラー ビデオ 隠れた名作 幽霊 豪華声優陣 トラウマ アウベック 東映 学校の幽霊



とかく人の命は儚くて、

この世に未練を残す時、今日も彷徨い現れる。

これは、迷える幽霊を目撃した、恐怖の体験話……






「学校の幽霊」






『学校の幽霊』は1995~1999年に発売された東映のオリジナルビデオシリーズである。全7巻*1
タイトルやコンセプトが似ている『学校の怪談』とは別物なのでご注意を。



●概要

ティーンズ雑誌『My Birthday』に寄せられた読者の恐怖体験談(及びそれらを纏めた『わたしの学校の幽霊』等の単行本)を原作としたオムニバスホラー作品。
2~10分程度の短編が1巻につき5~10本ほど収録されている。
第1巻は全てアニメだったが、第2巻以降は実写パートも入るようになった。


タイトル通り学校を舞台にした怪談が中心で、『ほんとにあった怖い話』のように、「主人公が実際に体験した出来事を回想している」という設定になっている(一部例外あり)。


一応子ども向けなのだが、アニメパートのガチホラー回はグロ描写にやたら力が入っておりかなり怖い
中でも第2巻第3話『鉄棒に絡みつく髪』のグロさは未だに語り草。
実写パートは特殊メイクが安っぽいのであまり怖くないが、幼女が足を切断されたり、少年がトラックに轢かれて死んだりと、展開はアニメに劣らず容赦無い。
一方でコミカルな話やしんみりする話も多く、なかなかバラエティに富んでいる。
ちなみに作品は全ておはらい済みとのこと。


アニメパートの声優陣が何気に豪華で、横山智佐、三石琴乃、青野武といった有名どころが参加している。


映像ソフトは長らくVHS版しか無かったが、2009年に全3巻のDVDが発売され、同年から東映オンデマンドでの配信も行われている。



●主なエピソード

・忘れたノート(アニメ)

記念すべき第1巻第1話。
ある女子生徒が夜の学校で熱心にそろばんの練習をしていた。
そんな彼女を見つけた用務員は早く帰るよう促す。
帰路に就いた女子生徒だったが、学校にノートを忘れたことに気付き、取りに戻ろうとして列車に轢かれてしまう。
数ヶ月後、用務員が夜の学校で見回りをしていると、教室から不審な物音がした。
教室を覗くと、死んだはずの女子生徒が席に座っていて……
ノート、返して」(CV:岩男潤子)


頭から血を流し白髪になった女子生徒の幽霊が用務員に襲い掛かる。
彼は何も悪くないのに気の毒である。


・鉄棒に絡みつく髪(アニメ)

前述した第2巻第3話の作品。
女の子が鉄棒で前回りをしていると、鉄棒に髪が絡まって引っ張られてしまう。
やがて髪の毛が千切れて落下し、女の子は一瞬でミイラ化してしまった。
語り手曰く、かつてこの鉄棒で生徒が事故死したのだという…


たった2分の超短編だが、「痛い、痛い…」と言いながらもがき苦しむ女の子の表情に、こちらをギロリと見つめるミイラと、ホラー描写はシリーズ屈指の出来。
これを間近で見てしまった友達のショックは相当なものだったろう。


・黄色い手(アニメ)

第2巻第8話。
投稿者=マミが秋田県の中学校で体験した出来事。
体育の授業後、更衣室で着替えていると、何者かが窓を開けた。
男子の覗きかと思いきや、開けた主はゾンビのような黄色い腕だった。


この学校では昔、大会を目前にして練習に励んでいた卓球部の女子生徒が交通事故で亡くなっていた。
遺体は右手首が千切れており、いくら探しても見つからなかったという。
(この説明シーンで映る遺体は結構グロい)
更衣室で見た黄色い腕は恐らくその子の…


黄色い手が何をしたかったのかは不明。
元気なマミたちを呪う気だったのか実は本当に着替えを覗きたかったのか
ラストでマミはまた襲われるが、体験談を送れたということは無事なのだろう、多分。


・私の後ろに(実写)

第4巻第2話。
マリ子の通う学校には、「ある話」をすると必ず幽霊が現われるという噂があった。
突然現れた謎の女の子から「ある話」について聞くマリ子。
それはいじめを苦に自殺した女子生徒が怨霊となり、いじめをした連中はもちろん、自分について噂した人間までも次々呪い殺しているという内容であった。
話が本当なら女の子も死んでいるはずであり、マリ子はそれを理由にデタラメだと断言するが…


誰かの体験談ではさすがになく、ホラー漫画家のきもとのりこによる同名作品が原作。
幽霊が噂を流して聞いた者を呪い殺し、殺された者は幽霊となってまた噂を流し…という無限ループであり、シリーズ通しても特に救いが無い。



●余談

  • 本作のEDテーマは切なさを感じさせる穏やかな曲。クレジットに曲名は記されていないが、有志の調査により、ローランド株式会社制作の『愛は静けさの中に』というフリー音源であることが判明している。

  • 雑誌『My Birthday』は1979年創刊の占い雑誌。10代の女子向けに星占い・魔術・心理テストなどを掲載し、最盛期は40万部を売り上げていたという(恐怖体験を募集したのは90年代の怪談ブームを受けてのことだった模様)。2006年に休刊したが、2013年に復刻版を作ったり、おまじないグッズのWeb通販を行ったりと、小規模ながら現在も活動している。





追記・修正は4時44分に開かずの間でコックリさんをやりながらお願いします。


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  • デビュー数年ってこともあって声優マジ豪華。 -- 名無しさん (2023-06-17 02:10:47)
  • 音響監督がホラー映画の吹替演出に定評のあった高橋剛さんだったね。 -- 名無しさん (2023-06-17 09:32:42)
  • VOL1の表紙に描かれてる女の子がエヴァの綾波に似てると当時から思ってた -- 名無しさん (2023-06-17 17:44:38)
  • EDに使用してる曲は植地雅哉さんの「Mirage」です。 -- 名無しさん (2023-07-20 01:45:50)

#comment(striction)

*1 シリーズ自体は1997年の『学校の幽霊6 最終章』で一旦完結し、1999年に新作『真 学校の幽霊』が制作された。後述のDVD版では1つにまとめられている

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