ミト/兎沢深澄

ページ名:ミト_兎沢深澄

登録日:2023/05/24 Wed 04:38:48
更新日:2024/07/05 Fri 13:28:54NEW!
所要時間:約 8 分で読めます



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ソードアート・オンライン sao saop ミト 兎沢深澄 水瀬いのり 星なき夜のアリア 冥き夕闇のスケルツォ メモラブル・ソング アニオリ 鎌使い ゲーマー 中尾隆聖 ネナベ ソロプレイヤー



※この項目は本編内外のネタバレが多分に含まれています。閲覧にはご注意ください。



一緒にクリアを目指そう。そして、一緒に帰ろう

私のゲームの腕前、知ってるでしょ?絶対にアスナを守るから



CV:水瀬いのり中尾隆聖(男性アバター使用時*1



◆概要

ミト/兎沢とざわ深澄みすみとは、ライトノベルソードアート・オンライン』の番外編『プログレッシブ』、
その劇場アニメ版『星なき夜のアリア』『冥き夕闇のスケルツォ』に登場するアニメオリジナルキャラクターである。
アスナ視点で物語を再構成するにあたり、彼女をSAOに導く役として川原氏自らが提案した。
BD/DVD特典の短編小説『メモラブル・ソング』『キュアラブル・ペイン』では主人公を務める。


βテスト時代は最終日の最後にサ終のカウントダウンが鳴り響く中、お互いの素性を知らずとはいえキリト及びディアベルと踏破率No.1の座を賭け「あと一歩」のレースを行った間柄。



◆リアル

アスナ/結城明日奈と同じ私立エテルナ女子学院中等科に通う少女。濃い紫色で表現される長い髪と、(一見)クールな態度が特徴。
文武両道かつ定期テストではアスナを凌ぐ成績の持ち主だが、高嶺の花と認識されているのか学校では浮き気味で、休み時間は1人で過ごしている。


が、その本性は校則で禁じられているゲームセンター通いを平然とこなす、重度のゲーマー。
好みは対戦格闘ゲームなどPvP要素が強く、協力プレイを必要としないタイトルであるようだが、大会でのお嬢様学校の生徒には許されない巻き舌オラオラオラオルルァな様子を店外へ中継され、それを偶然アスナが目撃したことをきっかけに友人に。*2
その後は大企業の社長令嬢として息苦しい生活を強いられているアスナを案じて、放課後になると学校の屋上で一緒にスマホでゲームに興じることが日常となっていた。


なお、劇場版設定でアスナの特徴的な編み込みの髪型をセットしたり、最初にアスナを《SAO》に誘ったりしたのは彼女ということになっている。


◇過去・家庭環境

ゲーム好きは「両親が不仲であまり家におらず、その代わりとばかりに何でも買ってもらえる」という冷え切った家庭環境と幼少期に見ていたアニメ『ナナナとハッチ(ナナハチ)』の影響である模様。
特に『ナナハチ』は「幼い姉弟が不思議なゲームの世界に入り込んでしまう」「丁寧に描写される家族愛や友情」という要素が孤独で幼い彼女には眩しいものに感じられたとか。


しかし女子にしてはゲームがうますぎたことがアダとなり、協力プレイでもいつもひとりだけ生き残ってしまうことに愛想を尽かした友人に絶交を言い渡された過去を持つ。
これ以後、協力プレイと名のつくものは一切手を付けないようになってしまった。



◆戦闘能力

メインウェポンは大鎌。
上記の通り、ベータテスト時代は第10層ボス部屋目指してデッドヒートを繰り広げたトッププレイヤー。
第1層攻略時点では防具に一切リソースを割かずに武器にのみお金をかけているが、相当クセの強い武器種である大鎌をも使いこなすその技量により、偏ったリソース分配はそのまま攻撃力へと転換されている。


また『冥き夕闇のスケルツォ』では装備が更新されており、防具も増え、大鎌も伸縮自在、追尾攻撃も可能な鎖鎌へと変化。
心情的な問題で前線に出ることはないものの、元々の技術の高さに加え多彩なギミックが搭載されたメインウェポンを手に入れたことにより、その戦闘能力には磨きがかかっている。



◆本編での活躍

◇『星なき夜のアリア』&『メモラブル・ソング』

デスゲーム開始前のSAO内でのアバターは、ベータテストからの引継ぎである「戦闘力が53万ありそうな声の長身痩躯のいかつい男性大鎌使い」(曰く「こういうキャラが好き」)であり、オンラインゲームの何もかもを知らずミトをリアルの名前で呼んで探していた*3アスナに迫り、盛大に怖がらせた。
その後は「このゲームのいちばんの醍醐味を教えてあげよう」とSAOのさまざまな面白みをアスナに伝授していくも、やがて運命の鐘は無慈悲に鳴り響く。


デスゲーム開始宣言の後

キリト同様に「プレイヤーの集中によるリソースの枯渇」を危惧し、アスナを連れ一刻も早く先の街を目指してはじまりの街を脱出。道中パニックから強行に陥るアスナを落ち着かせ「絶対にアスナを死なせない」ことを決断し、あるときは友人として現実に帰れない恐怖に苛まれるアスナに寄り添い、またあるときは先輩ゲーマー兼元SAOベータテスターとしてMMORPGに不慣れなアスナに戦い方やトラップの見分け方などのイロハを教え込んだ。


ゲーム開始から3週間後

しかし、そんなある日、レベリングのためのリトルネペント狩りで出現したレアエネミーを追い一時的にアスナと別れて行動した際、事故でアスナが実付き(実を破壊すると煙を放ち周囲のネペントを呼び寄せる*4)を攻撃してしまい、集まってきたネペントの大群と足場に仕掛けてられていたトラップによりミトはアスナと分断されてしまう。


自身もアスナもHPは残り数ドット、しかし敵は無尽蔵と思えるほどに現れる。
絶望的な状況にミトの心は折れ、彼女は「(アスナが死ぬ瞬間を)見たくない」とコマンド操作でパーティを解散、アスナを見捨てて逃げ出してしまう。*5
元々アスナをデスゲームに巻き込んだと思っていた上に、そのたった一人の友人を見捨てたことはミトにとって深い傷となって最後まで消えることはなかった。


実付きとの遭遇からのこの一連の出来事は「もう少し早ければ」「もう少し粘っていれば」「よりにもよってこのタイミングで」というファンブルにファンブルが重なった末の結末であり、なにか運命の歯車が一つでも違っていればSAOの物語が全く違ったもの(主にアスナの人間関係が)になっていたかもしれない数奇なものであった。


放浪

「もし本当にアスナというプレイヤーがこの世界から退場していることを確認してしまったら」という恐怖から連絡も取れず*6、また「自殺してもアスナは許してくれない」と死ぬこともできないまま、あてどなく第1層を歩き続けるミト。
が、たどり着いた村でミトは吟遊詩人の少女・ユナとその護衛のお針子の女性・アシュレイと出会う。
アシュレイの「ユナに感想を伝えてあげてほしい」という誘いを断れず、酒場で1杯酌み交わすことになったミトは彼女たちとユナの歌やプレイヤーキラー(PK)について話し、店を後に。が、直後フィールドの状況からユナとアシュレイがMPKの対象にされていると悟り、大急ぎで戻っては命がけで彼女たちを守る中で、ユナに「絶対に生きてる」「あなただけは信じなきゃだめだよ」と励まされ、自暴自棄からは抜け出す。


第一層フロアボス戦

その後、「死力を尽くして戦って死ぬなら、アスナも赦してくれるのではないか」と考え、死に場所を求めて第1層フロアボス《イルファング・ザ・コボルトロード》攻略戦に参加。
ベータテストの経験からコボルトロードの動きにも対応し奮戦する中、攻略チームの中に紛れ込んでいたアスナと再会。彼女と一応は和解すると、かつてレアエネミーからドロップしたレイピア《ウインドフルーレ》を手渡し、アスナとキリトを援護。攻略に貢献した。
しかし、上記の通り一度でも友人を見捨てたことは彼女の自信を打ち砕いてしまい、以後は攻略の最前線から姿を消すこととなる。


『冥き夕闇のスケルツォ』

やはりアスナを見捨てたトラウマからは立ち直れなかったようで、個人で防具屋を開くために素材集めに明け暮れていた。


が、そこに第5層フロアボス攻略戦のメンバーを探していたアスナが、アルゴからの情報によって訪れる。
彼女から攻略戦への参加を求められるものの、「守ると誓った相手より自分を優先する、私はそういうプレイヤー」「私はもう誰も裏切りたくない」と拒否。
しかし、力になれないと去ろうとしたミトにアスナは「わたしが勝ったら一緒にボスと戦って」とデュエルを持ちかける。


諦めさせるためデュエルを受けるミト。予想以上に強くなっていたアスナにミトは驚き、追い詰められながらも、奥の手の鎖でアスナを下す。
そうしてデュエルで損壊させてしまったネックレスの代わりとして自作のお守りを手渡すと、去っていくアスナを見送った。
さらに、アスナの様子を見に来たキリトから、アスナの現在のメイン武器であるシバルリック・レイピアがミトから貰ったウインドフルーレが素になっていること、今もアスナがミトを大切な友人と思っていることを聞かされ、そして――



――早く!今のうちに!


私は、まだ自分を許せない……だけど!

私はアスナを、絶対死なせない!!



第5層フロアボス《フスクス・ザ・ヴェイカントコロッサス》攻略戦にて窮地に陥ったアスナを守るため最前線に現れた、ミトの姿がそこにあった。


ボスの全身を移動する弱点をミトが鎖鎌の追尾攻撃により叩き、それ以外を他が対処する10人の連携によってヴェイカントコロッサスはHPバーを削られていき、ミトはその後もアルゴのピンチを救ったり、キリトとアスナが止めを刺すための大きな隙を作ったりと、攻略に大きく貢献。
少人数でのボス攻略の目的だったギルドフラッグも無事回収し、「私も見つけたいの。この世界での生き方」「それも、この世界の醍醐味でしょ」と、アスナの窮地には必ずまた駆けつけると誓って去っていった。


さらなるその後

SAO開始日記念イベント『フルダイブ』にてキリトの2026年の誕生日パーティに参加しているため、SAOからの生還は確定している。
SAO事件中ではかつてアシュレイが作った設定だったはずの*7キリトの「ブラックウィルムコート」を制作したことが判明している。曰く、いきなりドラゴンの皮を持ってきたとかなんとか。



◆人間関係

  • アスナ/結城明日奈

現実世界からの友人。守ると誓い、その誓いを放棄してしまったものの、それでも互いに友と呼び合う相手。
髪型やウィンド・フルーレの出どころなど、設定の一部がミトに関するものに再設定・変更されている。
一時は誤解やすれ違いから断絶状態だったものの、第5層フロアボス攻略戦以降はかつての仲を取り戻し、交友が続いている模様。


  • ユナ/重村悠那&アシュレイ

吟遊詩人とそのお針子。ある村で偶然出会い、飲み交わし、生きる道を示された相手。
アシュレイとは道具屋の件で師弟とも言える関係になっている様子。だが、ユナの訃報を知ってミトは何を思ったのだろう……。


  • キリト/桐ヶ谷和人

ミトとはまるで鏡写しのような人物でありながら、自分が守れなかったものを守った上、共に愛し支え合う関係にまでなった少年。
ミトの側からは少し複雑な思いがあるようだが、『フルダイブ』内ではSAOクリア以降も一定の親交があると示唆されている。
また、彼がSAO攻略終盤トレードマークと言えるほどに愛用していた黒コート《ブラックウィルム・コート》はミトの作であるのだとか。
ついでにミトはヒロインズの中で非常に貴重な「キリトに対して恋愛感情ゼロ」のキャラだったりする。*8ただし『アリブレ』でのサイドストーリーを見る限り、(ゲーマーとしては)好感度は高い模様。



◆ゲーム媒体

登場時期に展開していた作品の都合上、本編の空白期を埋めるエピソードが描かれている。

  • ベータテスター叩きに異を唱えるクラインと出会う
  • キリトとはまた別の視点でのディアベルへの追悼と称賛
  • ベータテスト時代におけるキリトとのやり取り

などなど。
「アリブレ」では大鎌という武器の特殊性からゲーム上ではレイピアを使用。鎌の使用は演出などに留まっている。
ミト発表後の初の作品となった「アリシゼーション・リコリス」では流石にキャラクターパーツと衣装のみの配信となったが、後半「ラスト・リコレクション」では新規オリキャラが同じ大鎌使い+別世界線のため登場フラグは立っている。発売前の時点では参戦未定なので、DLCなどでの限定参戦の可能性もあるが。



◆現実における扱い

前述のとおり原作『プログレッシブ』には存在しないアニメオリジナルキャラクターではあるが、
原作イラスト担当のabec氏による「SAOキャラらしい」キャラクターデザイン、声優の水瀬氏による好演、映画自体のむやみに原作を曲げない構成のうまさ、そもそもキャラクター原案が原作者自身などのことから評価が高く、各種ゲームやSAOサービス開始日を記念したイベント『フルダイブ』にも登場したりと、他のキャラクターに負けず劣らずの人気を誇っている。
アニメ化に当たって出番が削られたキャラクター複数名の代わりを一人でこなす*9など下手を打てばメアリー・スーとして嫌われかねない立ち位置だけに、これは見事と言えよう。


原作者からも「(大幅な設定変更は必要だろうが)原作に合流させたい」とのコメントが当初より出ており、何より彼女が登場した時点での原作はアイテムクラフトが過去一重要な局面を迎えているため、『スケルツォ』での生産職転向はこれを見越したものでは?との見方が有力。
また、28巻の発売告知直前にあたる2024年3月には「アスナが『重要キャラクターと現実で再会する』シーンを準備している」とのツイートもあり、27巻ラストシーンと『フルダイブ』でのキリト誕生会は時期的にも近い*10こともあって関連を期待する声が上がっている。


なおミトは「ゲーマー」「罪悪感」「名字と名前から取ったHN」など、端々に「女性版キリト」とも言うべき要素が見られる*11が、これがどこまで意図したものかは不明。
「アスナと深い関わりを持ち行動を共にする」関係上致し方なくそうなった、という可能性もある。



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  • 作成ありがとうございます。 -- 名無しさん (2023-05-24 04:58:18)
  • メインで親交ありながらキリトにそういう感情を抱かないと作者直々に言われてるある意味貴重なキャラよね -- 名無しさん (2023-05-24 08:36:53)
  • フリーザ声の大男の中身がお嬢様学校の美少女というギャップよ… -- 名無しさん (2023-05-24 12:56:07)
  • 「デスゲーム物のアニメオリキャラ」「アスナと以前からの友人」「原作初登場時の荒みきったアスナ」と、映画前半で死んで原作ルートに繋がるんだろうな~という雰囲気をこれでもかと出してたのに生き残ってビックリしたキャラ -- 名無しさん (2023-05-24 14:47:59)
  • 接待プレイできず孤立した過去は監督の実体験が元ネタだとか。 -- 名無しさん (2023-05-24 15:07:55)
  • ユナリン時点で親交ありと示唆されてるしリズが専門外の布防具&アクセ担当で合流する可能性高いよねぇ -- 名無しさん (2023-05-24 20:25:04)
  • 作者は百合に一家言あり百合を書いてみたいのだがどうにも上手くいかず(ユウキとアスナの関係が限界値)、ミトはそんな作者の想いを汲み取って産まれたキャラ……なのかもしれない。 -- 名無しさん (2023-05-25 19:34:30)
  • Pの記事本体から移植と追記しました -- 名無しさん (2023-06-10 04:19:40)
  • バックボーンが丸ごと別物化してるし何かしら来週以降追記する時は工夫した方がいいかも…? -- 名無しさん (2024-06-08 08:43:25)

#comment(striction)

*1 本作のVRゲームは原則ネカマ&ネナベが不可能だが、その風潮が強まったのはだいたいSAO事件発生以後である。
*2 2人ともエテルナ女子学院には初等科から通っており、共に成績優秀であることから昔から意識はしていた模様。
*3 それどころかかなり個人が特定できそうな情報を大声でまくし立てていた。この後閉じ込められなければどうなっていたことやら。
*4 その危険性はこの特性を利用したモンスターPKの手法が存在するほど。
*5 アスナの窮地は通りすがった片手剣使いの少年によって救われたものの、それを知らないミトは彼女が死んだと思い込んでしまった。
*6 メッセージを送ろうとしたが、もし死んでいたら送信先不明で返ってきてしまう
*7 一応、このことが言及された短編『水音、槌音』(ME:リミックス収録)では店の名前を聞かれて「アシュレイズ」と答えているだけなので直接の製作者が店主当人でなくても筋は通る。
*8 本人の心情的には持ちようもないだろうが。
*9 ついでに言えば出番のあったキャラの見せ場まで置き換えている。
*10 27巻が2026年10月3日夜で、キリトの誕生日は10月7日なのでその前後数日の間と考えられる。
*11 ただし家庭環境は十分愛されてきたキリトと正反対だが

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