登録日:2022/11/06 Sun 23:09:27
更新日:2024/06/27 Thu 11:21:20NEW!
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dm デュエル・マスターズ 神王 タイタス リア マクベス 4体神 オリジン ゴッド 火文明 火文明のクリーチャー 自然文明 自然文明のクリーチャー 神化編 dm-33 太陽の龍王 dm-34 烈火の刃 龍魂珠被害者の会 四体合体 シェイクスピア 古代神 悲劇 不遇 g・リンク オセロー 語られぬ悲劇
蒼狼の一族は5柱の神を呼び出した。そのうち1柱は彼らの神話を語り継ぐための物語を生み出す神だった。
だが、皮肉にも神自身の物語が語られることはなかった。
神王とは、TCG「デュエル・マスターズ」に登場するクリーチャーの呼称。
DM-33とDM-34の二回に分けて収録されたカード群で、その特徴から4体神とも呼ばれている。
●目次
概要
[[火>火文明(デュエル・マスターズ)]]と[[自然>自然文明(デュエル・マスターズ)]]の二色で構成されるオリジン/ゴッド。
DM-33「神化編 第2弾 太陽の龍王」にて《神王タイタス》と《神王リア》が、DM-34「神化編 第3弾 烈火の刃」にて《神王マクベス》と《神王オセロー》がそれぞれ収録された。
神帝と同じく縦横2枚の計4枚で構成される特殊なG・リンクを成していて、中央で闇・水と分かれているあちらと異なり対角線上で分かたれている。
1体1体がそこそこ重い神帝と比べると神王は軽量級~中量級で揃えられており、G・リンク自体はやりやすい。
リンクの完成が目的な神帝に対し、神王はリンクしながら攻めていくのがコンセプトとなっている。
名前に関しては作家のウィリアム・シェイクスピアが手掛けた幾つかの作品をモチーフとしている。
オリジンの中でもかなり浮いたネーミングだったが、後に明かされた神王の設定を鑑みるとむしろ的確なものであった。
解説
神王タイタス R 火文明 (5) |
クリーチャー:ゴッド/オリジン 4000 |
G・リンク《神王マクベス》の右横、《神王リア》の上側 |
このクリーチャーがゴッドとリンクした時、相手のパワー2000以下のクリーチャーを1体破壊する。 |
このクリーチャーは、光のクリーチャーから攻撃またはブロックされない。 |
神王の右上担当。
金色の装甲を纏っており、どことなく《超聖竜ボルフェウス・ヘヴン》に似ている。
光文明のクリーチャーに対して攻撃もブロックもされないという強烈な文明メタを持っており、光文明持ちのクリーチャーに対して強く出られる。
リンクすると2000火力を放つ。厄介な軽量級メタクリーチャーが犇めいているのでむしろ収録当時より輝く効果だろう。
名前の元ネタは戯曲『タイタス・アンドロニカス』より。
神王リア UC 自然文明 (4) |
クリーチャー:ゴッド/オリジン 2000 |
G・リンク《神王オセロー》の右横、《神王タイタス》の下側 |
このクリーチャーがゴッドとリンクした時、自分の山札の上から1枚目をマナゾーンに置く。 |
このクリーチャーは、闇のクリーチャーから攻撃またはブロックされない。 |
神王の右下担当。
人型の鳥のような見た目をしている。
タイタスとは対照的にこちらは闇文明メタを有していて、闇文明持ちのクリーチャーに対して強く出られる。
リンク時には山札よりカードを1枚マナブーストする。オセローとタイタスでそれぞれ2回分発動できるので心強い。
名前の元ネタは悲劇『リア王』より。
神王マクベス R 自然文明 (6) |
クリーチャー:ゴッド/オリジン 6000+ |
G・リンク《神王タイタス》の左横、《神王オセロー》の上側 |
W・ブレイカー |
このクリーチャーが4体神になったとき、ゴッドを1体、自分のマナゾーンからバトルゾーンに置いてもよい。 |
神王の左上担当。
女性型で複数の腕を持つが、よく見ると左腕の方が一本多い。
4体の中では唯一のW・ブレイカー持ちで、G・リンクが完成した際にはマナゾーンより好きなゴッドを1体踏み倒せる。
収録パックの内容から考えても、4体神を一気に進化元とした上で創世神の5枚メテオバーンを発動させるためのデザイナーズコンボと考えられるが、現在では《熱核連結 ガイアトム・シックス》や《終末縫合王 ミカドレオ》など強力な単体ゴッドが取り揃っているのでそちらを狙うのがいいかもしれない。
名前の元ネタは戯曲『マクベス』より。
神王オセロー R 火文明 (3) |
クリーチャー:ゴッド/オリジン 2000+ |
G・リンク《神王リア》の左横、《神王マクベス》の下側 |
このクリーチャーがゴッドとリンクした時、そのターン中、このクリーチャーのパワーは+2000され、シールドをさらにもう1枚ブレイクする。 |
神王の左下担当。
金色の鎧に青い肌を露出させたドラゴンのような見た目をしている。
4体の中では一番コストが軽く、それ故にパワーは一番貧弱で単体の効果も皆無という実質的なバニラ。
G・リンクした際にはそのターン限定でパワーが2000上昇して打点も上がる。
名前の元ネタは悲劇『オセロー』より。
神王マクベス/神王タイタス/神王リア/神王オセロー 火文明/自然文明 (6+5+4+3) |
クリーチャー:ゴッド/オリジン 14000 |
W・ブレイカー |
このクリーチャーは、闇のクリーチャーから攻撃またはブロックされない。 |
このクリーチャーは、光のクリーチャーから攻撃またはブロックされない。 |
神王が一体となった4体神。
カードの奥の方を見てみると、緑色の女神のような巨人が確認できる。
光か闇を持つクリーチャーは攻撃もブロックもできない2打点持ちの14000が完成する。
…苦労して完成させたわりには何だかしょっぱく感じるが、神王の肝は序盤から攻めつつ早期にリンクして効果を発動していく事なので問題はない。
相性の良いカード
神誕の大地ヘラクレス SR 自然文明 (12) |
クリーチャー:ガイア・コマンド 12000 |
このクリーチャーを召喚する時、自分のマナゾーンにあるゴッドのマナの数字は、1のかわりに2になる。 |
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、好きな数のゴッドを、自分のマナゾーンから手札に戻す。 |
自分のゴッドを召喚するコストを3まで少なくしてもよい。ただし、コストは1より少なくならない。 |
T・ブレイカー |
マクベス・オセローと同時収録されたガイア・コマンド。
コスト12という異常な重さになっているが、マナゾーンにあるゴッドのマナを2に換算するという特殊なコスト軽減を取るため、神王が6枚貯まれば召喚できる。
cipでマナゾーンに置いておいたゴッド達を好きな数手札に回収しつつ、ゴッドの召喚コストを最大3まで軽減してくれる。
つまりマクベスが3でタイタスが2、リアとオセローに至ってはコスト1で召喚できてしまう。
このカードを軸に据える場合、コスト軽減を狙うためにも神王は全員4枚積みが基本となる。
八頭竜 ACE-Yamata P(VR) 自然文明 (10) |
クリーチャー:アース・ドラゴン/オリジン 16000 |
マッハファイター |
T・ブレイカー |
自分のクリーチャーが離れる時、かわりにマナゾーンに置いてもよい。 |
このクリーチャーがバトルに勝った時、自分のマナゾーンにあるカードの枚数以下のコストを持つクリーチャーを1体、自分のマナゾーンから出してもよい。 |
神秘の宝剣 P(VR) 自然文明 (3) |
呪文 |
自分の山札を見る。その中から自然ではないカードを1枚、タップしてマナゾーンに置いてもよい。その後、山札をシャッフルする。 |
呪文面の《神秘の宝剣》でタイタスかオセローをマナゾーンにダイレクトで連れてこれるため、ヘラクスのコスト軽減に貢献してくれる。
他にも後述する単体ゴッドをデッキより引っ張ってこれるため、4体神完成時のマクベスによるマナゾーンからの踏み倒しで効力を発揮する。
詳しくは個別項目を参照。
名も無き神人類 R 無色 (7) |
クリーチャー:ゴッド・ノヴァ 3000+ |
中央G・リンク360(このクリーチャーまたは自分の他のゴッドをバトルゾーンに出す時、クリーチャーの名前をひとつ選ぶ。このクリーチャーは、このようにして以前選んだ名前のかわりに、新たに選んだ名前を、カードに書かれている名前に加えて持つ。その後、自分のゴッド1体からカードを1枚リンクを外す。その後、このカードを、好きな数のリンク可能なカードとリンクしてもよい) |
イズモの姿の一つ。
宣言したゴッドと同じ名前に変化できる専用能力「中央G・リンク360」を4体神と組み合わせて活用する事で、マナゾーンのゴッドを全員踏み倒せるという豪快なコンボが実現できる。
やり方としては、まずcipの効果でマクベス以外のいずれかの3体の名前を宣言。
そうして選んだ神王のリンクを外した上で、代わりにその神王に成り代わった《名も無き神人類》を他の3体とG・リンク。
すると4体神が完成し、マクベスの効果が起動してマナゾーンよりゴッドが場に出る。
ゴッドの踏み倒しにトリガーして中央G・リンク360が再発動、先ほど選んだ神王の名前を再度宣言してリンクを外し、再度4体神としてG・リンク。
これを繰り返していく事で、マナゾーンのゴッドを根刮ぎバトルゾーンに出し切れる。
詳しくは個別項目を参照。
熱核連結 ガイアトム・シックス SR 光/闇/火文明 (7) |
クリーチャー:ディスペクター/ガイアール・コマンド・ドラゴン/ゴッド 9500 |
EXライフ(このクリーチャーを出す時、自分の山札の上から1枚目をシールド化する。このクリーチャーが離れる時、かわりにそのシールドを墓地に置く) |
スピードアタッカー |
W・ブレイカー |
このクリーチャーが出た時、またはこのクリーチャーの「EXライフ」シールドが自分のシールドゾーンを離れた時、相手のパワー9000以下のクリーチャーを1体破壊する。 |
相手がこのクリーチャーを選んだ時、相手は自身の手札をすべて捨てる。 |
神龍連結 バラデスメタル SR 光/闇/火文明 (13) |
クリーチャー:ディスペクター/エンジェル・コマンド・ドラゴン/ゴッド 24000 |
EXライフ(このクリーチャーを出す時、自分の山札の上から1枚目をシールド化する。このクリーチャーが離れる時、かわりにそのシールドを墓地に置く) |
ワールド・ブレイカー(このクリーチャーは相手のシールドをすべてブレイクする) |
このクリーチャーが出た時、またはこのクリーチャーの「EXライフ」シールドが自分のシールドゾーンを離れた時、相手のクリーチャーをすべてタップする。次の相手のターンのはじめに、それらのクリーチャーはアンタップしない。 |
マクベスの踏み倒し候補となる王来篇で登場した大型ゴッド。
上述のように《神秘の宝剣》でサーチ可能で、マナゾーンに置けば神王と同じくヘラクレスのコスト軽減になる上に4体神完成時の踏み倒しにも対応している。
それぞれEXライフによる耐性を持ち、《熱核連結 ガイアトム・シックス》ならスピードアタッカーで即座に攻撃できる上に9000火力を二回放ち、《神龍連結 バラデスメタル》なら相手クリーチャーを全員を二回までフリーズさせワールド・ブレイカーまで持っているなど、いずれもフィニッシャーに相応しい決定力を搭載している。
派生カード
神将縫合 ディアブロシンオー R 闇/自然文明 (7) |
クリーチャー:ディスペクター/デーモン・コマンド/ゴッド 8000 |
EXライフ(このクリーチャーを出す時、自分の山札の上から1枚目をシールド化する。このクリーチャーが離れる時、かわりにそのシールドを墓地に置く) |
ブロッカー(このクリーチャーをタップして、相手クリーチャーの攻撃先をこのクリーチャーに変更してもよい) |
W・ブレイカー(このクリーチャーはシールドを2つブレイクする) |
各ターン、自分がはじめてコスト8以上のクリーチャーを召喚した時、コスト8以下のクリーチャーを1体、自分のマナゾーンから出してもよい。 |
《蒼黒の知将ディアブロスト》と縫合させられたディスペクター。
名前も神王からそのまま取ってシンオーである。
神王の派生として見た場合、マクベスのW・ブレイカーとマナゾーンからの踏み倒し効果が活きており、ディスペクターとしては案外原型を留めているか。
神王デッキとは意外にもそこそこ相性が良い。
ゴッドなのではやりヘラクレスのコスト軽減に貢献できる他、コスト12のヘラクレスが召喚できればマナゾーンよりコスト8以下…すなわちマクベス含む神王全員を踏み倒せるので4体神完成にグッと近付ける。
背景ストーリー
オリジンが崇める神として、神帝に続いて降臨した第二の古代神。
《神羅ライジング・NEX》に倒されたらしい。
以上。
神化編のフレーバーテキストから読み取れる事としては本当にこれだけ。
何ならライジングNEXに倒された事すらあくまでも推測でしかない。
フレーバーテキストの上では「神帝と神王に続く、第3の古代神の誕生に~」の一文で触れられるのみに留まっており、「神帝と創世神の間にいたらしい神」という事しか分かっていないのである。
NEXは劣勢に応じて姿を変え進化するが、創世神戦の前には特にこれといった変化も無かった事から恐らくは、神王もライジングNEXのままで倒せたものと思われる。
こうして2番手で登場した大ボスという美味しい立ち位置なのに詳細が何も分からないまま、神化編は幕を閉じてしまった。
だが登場から13年が経ったDM22-EX1にてオリジンゴッドの掘り下げが成され、それに伴い神王の詳細もようやく明らかとなる。
太古の時代、世界の実権を握っていた五大龍神に対し、オリジンの中枢メンバーである蒼狼の一族は神歌の力によって暴嵐の竜を呼び出し操り、不意を突いて封じてしまった。
超獣世界の支配権を奪い取った後で、一族は五大龍神に代わって超獣達の信仰を集めるための新たなる神を求めるようになった。
そうして神歌によって呼び出された5柱の神の1柱こそが神王であった。
神王の役割とはオリジンの神話を語り継ぐための物語を生み出すという、謂わば語り手のような役回りだった。
恐らくは「神歌創世記」なども神王が紡ぎ出した神話だと思われる。
しかし皮肉な事に、神王自身の物語が語られる事は無かった。
オリジン達は神王をただ自分達の物語を生み出してくれる存在としか見ておらず、神王自体に関心を寄せる事はなかったのだ…。
完全な後付けではあるが、神化編にて神王の活躍が語られなかったのもその性質を表したものだったのだろう。
歴史に名を刻む作家によって生み出され今もなお語り継がれる悲劇が名前のモチーフである彼らに、誰からも語られない悲劇が待っているのは皮肉という他ない。
備考
背景ストーリーでの悲劇的な扱いが際立つ神王だが、他のオリジンゴッドと比べても不遇に感じられる要素は多い。
メディアミックスにおいて神帝はミカドが、創世神はハプニング大佐が、起源神はアダムがそれぞれ使用しているのだが、神王に関しては完全にスルーされ誰も使っていない。
特にG・リンクの構造が同じであり対のようなポジションの神帝が、劇場版に出演してタイトルを飾ってラスボスも務めているので扱いの差がえげつない事になっている。
そしてもう一つが、王来篇及び王来MAXの背景ストーリーで重要な役割を果たした王来烈伝の存在。
「超獣王来烈伝」と「邪鬼王来烈伝」で二つ存在するこれらの烈伝には、それぞれ歴代のクリーチャーから12体が「王」として選ばれ記録されているのだが、同じオリジンゴッドの神帝・創世神・起源神は同一シリーズから3体も王として選抜されるという異例の厚遇を受けている。
そんな中で唯一神王のみが王来烈伝からハブられており、神化編の扱いが目覚ましいだけにその不遇っぷりがより浮き彫りとなっている。
王来篇関連で言えばオリジンゴッド全員がディスペクターとして登場しているのだが、殆どがベリーレア以上のレアリティで収録されている中でディアブロシンオーのみレア。
王来烈伝系列のディスペクターではないために重要度が低いのもあるが、同じ条件でベリーレア以上のディスペクターもいるので…。
追記・修正は自分の物語も語り継いでからお願いします。
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