登録日:2022/09/10 Sat 16:45:01
更新日:2024/06/27 Thu 10:27:04NEW!
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ウルトラ怪獣 怪獣 ウルトラマンタロウ 蝉 地底怪獣 騒音 加害者にして被害者 昆虫怪獣 東京タワー キングゼミラ 蝉怪獣 東京ニュータウン沈没 歩く騒音公害 悪意のない災害
たかが一週間、蝉の泣き声くらい我慢できないもんでしょうか。
そうはいかないよ、皆不眠症になっちゃうじゃないか。
キングゼミラとは、特撮TVドラマ『ウルトラマンタロウ』第21話「東京ニュータウン沈没」に登場する怪獣である。
【データ】
身長:45m
体重:28000t
別名:蝉怪獣
出身地:東京ニュータウンの地下
【概要】
アブラゼミのような姿をした怪獣。
長い間、武蔵野にあるマンモス団地「東京ニュータウン」の地下で幼虫時代を過ごしており、羽化の時期が来たため、地上に出ようとして地震を発生させていた。
その前兆としてマンション近くの排水溝からセミの鳴き声が聞こえるという現象が起こっていた。
その影響でマンションが地盤沈下で沈んでいき、防衛チームZATが「ひっぺがし作戦」というあまりにそのまんまなスカイホエールからアンカーを射出して地面を引っぺがす作戦で遂に姿を現す。
丁度羽化が始まっており、成虫として出現する。
【関連人物】
- 正一
演:石井英人
東光太郎の下宿先の少年で、健一の元クラスメイト。
親がマンションを買ったため、東京ニュータウンに引っ越していた。
昆虫博士というあだ名を持ち、昆虫の知識は豊富で、特にセミがお気に入り。
だがそんな彼でも最近の東京では開発が進み虫がいなくなってしまったので、スーパーで買うことで妥協していた。
しかし昆虫への愛は変わらず、キングゼミラが起こした自身の最中に置き忘れたセミを助けるべく自宅に戻り、途中で幼虫のキングゼミラに襲われるが光太郎に救出された。
【活躍】
地上に出たキングゼミラに対し、ZATは攻撃を開始しようとするが、正一はそれを止める。
曰くセミは一週間しか生きられないため、今殺してしまうのは可哀想とのこと*1。
ZATは彼の意見を受け入れ、セミは大人しい生物だということもあり「ネット作戦」でキングゼミラに網を被せその場に留めることにした。
勿論、見張りに光太郎と上野隊員を残していたため、決して楽観視はしていなかった。
だが、深夜になってもけたたましく鳴いていたため、周囲の住人たちは激怒し、網を燃やしてしまう。
これでキングゼミラは飛び立っていき、去り際に住人たちに尿をひっかけていった*2。
その後、東京タワーを宿り木代わりにして休息。だがここでもけたたましく鳴いていたため、一般のテレビからも鳴き声が聞こえるほどの電波障害を発生させてしまう。
これで再び住人たちが激怒し、彼等に催促された警官の銃弾を受けてしまう。
悪意はなかったのだが、その存在自体が人類の迷惑になってしまったキングゼミラ。
遂にキングゼミラは怒り、口吻から火炎放射「ノズルファイヤー」を放ち、町を破壊し始める。
ZATもやむを得ず攻撃を開始するが、正一はまだキングゼミラを庇う。
街に入って、蝉が狂ってしまったんだ!
そうじゃない!みんなが悪いんだ!
光太郎はウルトラマンタロウに変身し、キングゼミラと対峙。激闘の末にハンドナイフで口吻を切断され戦意喪失。
タロウは正一の「セミを殺さないで」という願いを聞き入れ、キングゼミラを担いで宇宙へと飛び立っていった。
こうして、怪獣キングゼミラは宇宙ゼミとなり、今でも夏になると宇宙のどこかで鳴いていると言われている。一週間で死ぬんじゃなかったんかい。
【他媒体での活躍】
- ゴーストリバース ウルトラ兄弟VS暗黒大軍団
内山まもるが「てれびくん」誌で連載した『ゴーストリバース』のコミカライズ。
怪獣墓場で眠っていた個体が覚醒。本作では普通に悪役扱いであり、ウルトラマンレオに尿をひっかけたが反撃のボディブーメランで倒された。
第25話にて旧世代怪獣と新世代怪獣との戦いのイメージに登場。リフレクト星人と戦っていた。
【余談】
- デザインは鈴木儀雄。サナギから羽化するシークエンス用のプロップもデザイン画が描かれている。
なお、成虫時デザインの決定稿は現存してないようで、2021年刊行の画集『豪怪奔放』では印刷物ではなく写真と思われる画像が小さく掲載されているに留まっている。
- キングゼミラの着ぐるみは前足ではなく中足にスーツアクターの腕を通す仕組みになっており、劇中でも中足を振り回しており、前足はぶら下がっているだけになっている。
- キングゼミラのマンション沈没シーンは使い勝手が良かったのか、同作第38話「ウルトラのクリスマスツリー」の回想シーンや、『ウルトラマンレオ』最終話のブラックエンドが地震を起こしているシーンでも流用されている。
- 帯番組『ウルトラ怪獣大百科』の解説では、その正体は蝉と宇宙生物が合体して誕生したものと解説されている。
追記・修正はセミの鳴き声に耐えてからお願いします。
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▷ コメント欄
- 作成乙。ゴーストリバースで尿ぶっかけが使われたということは攻撃扱いなのかコレ -- 名無しさん (2022-09-10 22:35:12)
- アマゾンズの千翼と同じで、人間と怪獣は共にいられないと思ってしまった話だった -- 名無しさん (2022-09-10 23:03:09)
- 人里に降りてくる熊や猿と同じだよな。悪意があるわけじゃないが危険だから駆除するしかない。 -- 名無しさん (2022-09-11 03:06:45)
- これを子供の時に見て「そこまで言わんでも」と住人達に思ったが、大人になってみると深夜にあの巨大な体で鳴かれれば激怒するのも無理はない。 -- 名無しさん (2022-09-11 12:18:09)
- 罪のない怪獣を殺さず放してあげたタロウの優しさのエピソードのひとつだろうけど、幼心から今までずっと「口千切られたら餌摂れなくてすぐ死ぬんじゃね?むごいことするなぁ」って思ってる -- 名無しさん (2022-09-11 18:02:14)
- セミと宇宙生物が合体して生まれたとな…天然の超獣か? -- 名無しさん (2023-02-08 14:44:00)
#comment(striction)
*2 本当に量が多いだけの尿で人体に害はない。次回作だったら溶解液になっていたかもしれない。
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