登録日:2022/04/08 Fri 01:15:49
更新日:2024/06/18 Tue 11:54:43NEW!
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悪は焼き斬る!!
『デュエル・マスターズ紅蓮』とは森茶による漫画作品。
連載開始当初の作品タイトルは『デュエル・マスターズG』だったのだが、1話ラストにタイトルが変わる演出が入ってから現在の作品名に変化するという試みが行われた。
2022年3月15日から『コロコロコミック』のwebサービス『週刊コロコロコミック』にて連載されていて、毎週金曜日に更新していた。
概要
大人気TCG『デュエル・マスターズ』のシリーズである革命編の背景ストーリーを原作にしたコミカライズ作品。原作の20周年企画の一つでもある。
コロコロの兄弟誌で定期的に展開される『D・M激王伝 ゲット』を初めとする背景ストーリー漫画の系譜に位置する作品と言える。
ただし、歴代のDM背景ストーリーのコミカライズとは異なり、現時点では原作の現行シリーズとの連携要素が見られない。
ちなみに、作者の森茶は以前『別冊コロコロコミック』にて『デュエル・マスターズ デュエル・ストーリーズ 蘇るドギラゴン』という革命編背景ストーリーの読み切り漫画を掲載したことがあり、DMの背景ストーリー漫画の執筆は2作目となる。
本作は革命編を原作にしているが、主役はドラゴン・サーガでは主役ながらも革命編では脇役だったクリーチャー《龍覇 グレンモルト》を主人公としたストーリーが描かれる。
グレンモルトはドラゴン・サーガの背景ストーリーのコミカライズ『デュエル・マスターズ SAGA』でも主人公だったため、本作で二度目の背景ストーリー漫画の主人公となる。
ただし、『SAGA』は作者が異なる作品であることから本作との繋がりは存在していない。
革命編の漫画化とアピールされているが、実際の革命編背景ストーリーとは齟齬が発生していることからパラレルストーリーの可能性が高い。
まあ歴代のDMの背景ストーリーのコミカライズも原作TCGと多かれ少なかれ矛盾点はあったため、いつものノリではあるのだが。
原作の背景ストーリーでも革命編のパラレルワールドが複数存在していることが示唆されている*1ため、その中の一つと解釈も可能か。
後にデュエチューブではパラレルワールドと明言されている。
第29話をもって革命シリーズの完結と宣言されているが、現時点では新シリーズの告知もされていない。
終了当初は週刊コロコロでは連載完結を示す表示はされていなかった一方、作者の森茶のTwitterでは連載の完結が公表されており、後に週刊コロコロのサイトでも完結と扱われた。
デュエチューブでは革命ファイナル以降に相当する漫画のストーリー展開も語られていた(詳細は後述)ことから考えるに、事実上の打ち切りだと思われる。
あらすじ
あらゆるクリーチャーの生きる「ランド大陸」は平穏な土地だったが、突如として火の粉が降りかかった。
そして侵略者を名乗る集団が各地を襲い、火文明の種族の生息地である「火の国」は多くの犠牲者を出す。
暴虐に抵抗する火の国の民や革命軍だったが、侵略者の侵攻の勢いと士気は非常に高い状態にあった。
革命軍の一員である《燃えるメラッチ》及びメラッチは、侵略者を率いる《超獣軍隊 ゲリランチャー》に追われていた。
逃亡の最中、メラッチは塹壕において火の国における戦闘で重傷を負った少年と出会うが…。
登場人物
革命軍
- グレンモルト
本作における主人公。《龍覇 グレンモルト》の姿に変身する。
一人称は「ボク」で穏やかそうな物腰の人物だが、侵略者について語る際には恐ろしい気迫の雰囲気を放つ。
火の国で孤軍奮闘の抵抗を続けるも、変身を保てずに重傷を負ったところをメラッチに救われた。
ゲリランチャーにも認められるほどの高い戦闘力を持つ一方でドラグナーへの変身は長期間保てないという弱点を持ち、戦闘も不殺で戦っている。
原作TCG同様に《龍覇 ザ=デッドマン》を撃破して世界を救ったことで英雄として知られていたが、その後居住していた村を襲ったレッドゾーンに完敗。
更にアイラが自分の身代わりになったことがトラウマとなり、その経験からドギラゴン曰く「自らの命を捨てに行ってるかのような戦い方」をするようになる。
- メラッチ
原作のカードは《燃えるメラッチ》。ファイアー・バード炎のクリーチャーで革命軍に所属している。
ゲリランチャー率いる侵略者に追われ続けており、偶然にも入り込んだ塹壕の中でグレンモルトと出会って彼を癒す。
調子乗りな一面もあるが実は臆病な性格で、追われていたのも革命軍が抵抗する中で一人足早に逃げていたためだった(グレンモルトには部隊とはぐれたと嘘を付いていた)。
と言っても全く戦えない訳でもなく、他者の怪我を癒す能力やゲリランチャーをある程度怯ませる体当たり攻撃などを見せている。
- 火の国の王 ドギラゴン
原作のカードは《燃える革命 ドギラゴン》。火の国の王で、本来の革命編背景ストーリーでは主役だったクリーチャー。
原作では超全集などでメラッチの進化した姿がドギラゴンという設定があるのだが、本作の設定ではどうやら別人扱いになっているようだ。
ゲリランチャーに不意を突かれたグレンモルトを助け、身体から放たれる威圧感にグレンモルトも終始怯えを感じていた実力者。
敵前逃亡を告白したメラッチを許し、グレンモルトの戦い方から彼の心境を推測してアドバイスするなど、一国の王に相応しい器の持ち主。
- ミラダンテ
原作のカードは《時の革命 ミラダンテ》。未来の時間軸に存在する龍王で、革命軍の危機を察してドギラゴンやモルトの元に現れた。
ドギラゴンやグレンモルトを圧倒したレッドゾーンの高速戦闘すら止めてしまう時間停止能力「時間停止革命」を使える圧倒的な実力者だが、別の時空にいると自身の命を削るという欠点を持つ。
穏やかな口調で自身の能力でレッドゾーンにトドメを刺すことを否定するグレンモルトにも理解を示したが、「あなただけの戦いではありませんよ」と忠告をしている。
- 闇の王 デス・ザ・ロスト
原作のカードは《魔の革命 デス・ザ・ロスト》。闇の国のトップで不気味な雰囲気で喋る。
普段は戦いにはあまり出ていないようだが、「ロスト・チョイス」という時空断裂弾によって敵を別次元に引きずり込む強力な技を有している。
侵略者
- 侵略者 ゲリランチャー
原作のカードは《超獣軍隊 ゲリランチャー》。多数の部下を率いて火の国を襲撃し、革命軍の残党だったメラッチを追っていた。
残党狩りを楽しみ、逃亡を試みた部下に脅しをかけるなど残虐な性格。一方でグレンモルトの実力自体は素直に認めていたり、味方を見捨てたメラッチのために死にかけるグレンモルトに(嘲笑の意図が強いが)同情する一面も。
グレンモルトとの激戦に敗れるも息絶えておらず、変身を解除したグレンモルトに襲い掛かったがドギラゴンの一撃で焼き尽くされた。
- 侵略者 レッドゾーン
原作のカードは《轟く侵略 レッドゾーン》。本編開始前にグレンモルトの住む村を襲撃して彼に圧勝した侵略者のクリーチャー。
チンピラのような性格で「弱い奴らは消える運命」という思想を持ち、敗れたゲリランチャーのことも元々見下していた模様。
一方でグレンモルトとの会話の中で自身の部下を鼓舞するなど、リーダーとしての素質はあるようだ。
ドギラゴンを襲撃して傷を負いながらも戦闘不能に追い込み、グレンモルトも倒す寸前だったがミラダンテの能力による妨害を気付かずに受けた末に反撃を受けて撃破される。
それでも虫の息の状態で何とか生きていたが、ギュウジン丸に握り潰される形で殺害されてしまう。
その後は海底遺跡で蘇らせられるが、ギュウジン丸への不信感を抱いたまま強制的に《S級不死 デッドゾーン》への改造を受けることになる…。
- 侵略者 ギュウジン丸
原作のカードは《伝説の正体 ギュウジン丸》。本作では「幼少機」と呼ばれる子供時代の姿も回想で描かれている。
ギリギリまで正体を伏せて行動していた原作とは異なって既に姿を出して行動しているが、ランド大陸から追放されていた直後は《正体不明》の姿で宇宙空間に潜んでいた模様。
侵略者のボスとして世界征服を望んで活動しているが、マッドサイエンティスト故に革命軍も研究に必要な存在と考えているらしく、世界の英雄であるグレンモルトをあえて見逃す行動もしている。
幼少期に禁断が封印される末路を目撃しており、禁断を解放することで自身を追放した生まれ故郷のランド大陸や住民への「恩返し」という名前の復讐を企んでいる。
革命軍との戦いの中で禁断の復活に成功し、自身が真の天才だと歓喜する中で頭部を両断されて死亡した。
S級侵略者
- ブラック・アイラ
原作カードが存在しない本作オリジナルクリーチャー。新種の侵略者ウイルスに感染したアイラから生まれた存在で、種族はS級侵略者。
外見は黒いアイラという容姿で、頬には侵略者の紋章が刻まれている。
侵略者なのだがグレンモルトに執着心と愛情を抱いているが、その想い人から存在を否定されると激怒して「分からせよう」とするなど歪んだ精神を見せている。
革命軍との戦いの中でギュウジン丸に無断でデッドゾーンを持ち出すが自身を巻き込んで更なる場の混乱を呼び、侵略者のエネルギーが放たれたことで衰弱死寸前に追い込まれる。
デッドゾーンとの戦い後にグレンモルトが本物のアイラしか眼中にないことを悟り、アイラに吸収されることを選択して涙ながらに消滅した。
- S級”宇宙” アダムスキー
原作のカードは《S級宇宙 アダムスキー》。ギュウジン丸が用意した新たな侵略者S級侵略者の一体。
ランド大陸の住民を見下しており、「U・F・O」と連呼する口癖がある模様。
サンマッドを追い込んだグレンモルトの前に現れて宇宙空間での戦闘に持ち込むが、モルトに敗れて残骸の状態で地上に落下し、ギュウジン丸への想いを見せて力尽きた。
- S級”原始” サンマッド
原作のカードは《S級原始 サンマッド》。ギュウジン丸が用意した新たな侵略者S級侵略者の一体。
人語を喋れずにゴリラのような鳴き声で会話するが、その訳を見るに破壊を楽しむ野蛮な性格。
しかし実際には言語能力を有しており、グレンモルトに焼かれた際には激昂するとともに流暢に喋っていた。
背中にいるクリーチャー2体と連携して戦っており、「3人いれば何でもできる」と語る絆の強さを示す思想はアイラも敵ながら認めていた。
アイラやメラッチとのコンビネーションで戦うグレンモルトの前に敗れて衰弱してしまった。
- S級侵略者 デッドゾーン
ギュウジン丸によって姿を変えられたレッドゾーンの姿。最終調整が済んでいない状態でブラック・アイラによって戦場に投入されてしまう。
意識こそあるがそれはグレンモルトへの執着心や己を変貌させたギュウジン丸への怒りであり、起動した瞬間に大暴れする。
改造前の100倍ほどの性能と鋼鉄をも引き裂く「暗黒鉄ソー」の実力は完全体で投入されていれば革命軍を崩壊させたと断言されるパワーだったが、グレンモルトに一撃で撃破されてしまった。
最期の瞬間に「本当のボス」を思い出したことでグレンモルトに対して呪詛の言葉を残すが、あっさり切り捨てられると同時にレッドゾーン時代に語った思想も否定される結末を迎えた。
- レッドゾーンX
原作のカードは《禁断の轟速 レッドゾーンX》。
デッドゾーンが倒された後、禁断が暴れている最中に気絶から意識を取り戻したメラッチの目の前でレッドゾーンXとして復活していた。
その他
- アイラ
原作のカードは《龍覇 ストラス・アイラ》。
原作ではドラゴン・サーガ背景ストーリー及びグレンモルトのヒロイン枠だったが、本作でもグレンモルトにとって大切な女性の模様。
本編前に居住する村に襲撃したレッドゾーンにグレンモルトと共に敗れるが、侵略者を崖に誘導しながらの爆弾攻撃で自らを犠牲にグレンモルトを救った。
後にギュウジン丸の手でグレンモルトの元に帰される形で生存していることが判明し、無事グレンモルトと再会するがワクチンがない新種のウイルスに感染させられていたことで体内から謎のアイラを生み出してしまう。
原作のカードは《熱血星龍 ガイギンガ》。回想にのみ登場する。
3年前にグレンモルトと共に世界を救った人物で、過去の修行や現在でも弱音を吐きやすい性格のグレンモルトの心の支えになっている。
本作開始時点では既に存在しておらず、グレンモルトの持っているガイハートは今は抜け殻状態でいつか折れると見られている。
- 要塞 デュエランド→夢の変形 デュエランド
ギュウジン丸及び侵略者の本拠地となっている城。実際には変形能力と自立活動が可能な要塞であり、変形すると原作のカード《夢の変形 デュエランド》の姿になる。
罠を張って多数の侵略者と共に侵攻してきた革命軍を迎え撃つが、デス・ザ・ロストのロスト・チョイスの攻撃によって一部の壁が崩れてしまう。
最期はデッドゾーンの暴走で自身が置かれていた浮遊大陸が落ちてきた際に海に落下した。
- 禁断
原作のカードは《禁断~封印されしX~/伝説の禁断 ドキンダムX》。
ギュウジン丸の子供時代に宇宙からランド大陸に落下してきた怪物であり、強大な力を危険視されてドラゴン族によって石化された末に壁の雪山へと封じられた。
その光景を見ていたギュウジン丸が復讐の道具として禁断を利用することを試みていたが、復活を果たすと同時にギュウジン丸を抹殺した。
復活後は異常さを感じさせる表情と共に「ジ・エンド・オブ・エックス」を発動し、革命軍も侵略者もまとめて次々と石化させていった。
余談
- 森茶のTwitterにはグレンモルトの初期カラーイラストが掲載されており、モルトについて「171cm?」などの気になる記述が見られる。
- 原作の開発者である川崎大輔及び開発主任Kは、自身のTwitterにて本作のレッドゾーンのキャラ造形について好感を示している。
- 連載途中から休載が目立つようになり、番外イラストでは「更新おそw」とキャラによる自虐ネタもあった。
そして27話の掲載をもって無期限休載に入ることになった。 - DM22-EX1「黄金戦略!!デュエキングMAX 2022」に収録された《爆剣士グレンモルト剣》は《蒼き団長 ドギラゴン剣》から龍剣を渡された姿という本来の背景ストーリーではありえない状況の姿なのだが、これは原作のパラレルワールドの紅蓮では「ドルマゲドンを倒すためにドギラゴン剣からグレンモルトが武器を託される」というストーリー展開が起こることを示したカードで、漫画の予告的な存在だった。
しかし、上述したように実際には革命ファイナルの背景ストーリーに辿り着かないまま作者から連載の完結宣言が出るという足並みの揃わない事態に陥っているが、詳細は不明。
更なる邪推としては休載が多かったため、本来の想定ではカードが出る時期には漫画のストーリーは既に革命ファイナルに突入している前提だったのではないかという説まである。
追記・修正は侵略を進めてからお願いします。
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▷ コメント欄
- 案外このモルトの成れの果てがザ・デッドNEXTだったのかもね… -- 名無しさん (2022-04-08 21:35:30)
- ↑ 確かにこのモルトなら単純なレースで決着をつけるという戦い方は命懸けの殺し合いより好むかもね。同時にアイラを探して彷徨い走るとも取れると -- 名無しさん (2023-03-10 08:21:53)
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