スウィートウォータースペシャルブレンド(Fallout76)

ページ名:スウィートウォータースペシャルブレンド_Fallout76_

登録日:2021/08/28 Sat 22:13:41
更新日:2024/06/03 Mon 13:45:35NEW!
所要時間:約 10 分で読めます



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fallout fallout76 紅茶 ジャイルズ・スウィートウォーター perception




紅茶と上質なビスケットは、

最終戦争とよく合います。


実のところ、紅茶は何にでも合うのです。



スウィートウォータースペシャルブレンドとは、ゲームFallout76に登場する紅茶(飲料アイテム)である。
様々な要因により、プレイヤーの間でも愛飲者の多い一品。今日もおいしい紅茶を飲んでウェイストランドを駆け抜けよう!


+ Falloutシリーズのことを知らない人向けの世界観解説-

現実世界の1950年代にアメリカで

夢想されていたバラ色の未来


原子力エネルギーで動く車が走り

ロボットがあらゆる家事をこなしてくれる


そんな世界が実際に訪れたら?

そしてその世界が核戦争によって滅びてしまったら?


上記のような世界設定において、全面核戦争「最終戦争」で滅びてしまったアメリカ合衆国が舞台となるRPGシリーズ。
荒れ果てた北米の大地はいつしか「ウェイストランド」と呼ばれるようになり、
おまけに野盗(レイダー)や変異生物、暴走したロボットが暴れまわる危険な土地と化した。


…それはそれとして、このシリーズにはもう1つ特徴がある。
ゲーム内の冒険の舞台として、現実世界のアメリカに存在するロケーションが多数登場するのだ

  • Fallout2ならカリフォルニア州のチャイナタウン
  • Fallout3のワシントンならリンカーン記念堂
  • Fallout:NewVegasならレッドロックキャニオン
  • Fallout4ならオールド・ノース・チャーチ

もちろん、ここに挙げた地名は各シリーズに登場するもののごく一部に過ぎない。


そしてFallout76の舞台であるウェストバージニア州、通称アパラチアにおいても、
そうしたロケーションは多数登場するのである…。


+ 目次-

概要

一度は人類が滅びさったアパラチアの大地において、ロボット「ジャイルズ・スウィートウォーター」が戦前のプログラムに従い、
未だに「ジャイアント・ティーポット」で生産を続けている紅茶。


このゲームには飲食のシステムが存在し、食事を取ることで飢えと乾きを満たすことや、料理固有の効果によって様々なバフ(有利な効果)を得ることができる。
この紅茶は体力の回復こそできないものの、それ以外の効果が総じて優秀なため、愛用者がとても多いのだ(あとジャイルズ・スウィートウォーターが好きな人も多いはず)。


+ なんでロボットが紅茶を作っているの?-

Falloutシリーズでは伝統的に様々な場所で戦前のロボットが活躍しているのを見かけるが、Fallout76ではその頻度が以前の作品と比べても多い。


その背景設定となるのが、戦前の州知事が進めていた「オートメーション化」である。


舞台となるウェストバージニア州、通称アパラチアが全面核戦争(通称『最終戦争』)で滅びる前、
この州の行政機構のトップを務めていたのがエヴァンス知事であった。
彼は典型的な政治家で、コストカットが大好き、有力な実業家が大好き、というタイプの人間だった。


そして彼は「ダニエル・ホーンライト」と大変仲良しだった。
ダニエルは「人間なんて非効率的、全部ロボットに置き換えようぜ!」という思想の持ち主であり、
州最大手の鉱山企業の1つ、「ホーンライト・インダストリアル社」の社長だったのである。


さらに、ダニエル・ホーンライトはシリーズを通して登場する有名ロボット企業「ロブコ社」とも懇意だったのだ。


かくして、アパラチアではあらゆる施設で人間からロボットへの置き換えが進むこととなった。
行政機関はもちろん、軍の訓練施設や、観光名所の案内係、そして州最大の産業である鉱山労働者まで、
ありとあらゆる職業がロボットに取って変わられたのである。
アパラチアの各地には、ロボットに居場所を奪われた人間の嘆きや、実力行使で職場を取り戻そうとした労働争議の痕跡が数多く残されている。


…そして世界は核戦争で滅亡した。エヴァンス知事は行方をくらまし、ダニエルは戦後の混乱期の中で亡くなった。
さらにアパラチアは他所の地域と違い、戦後に発生したとある驚異のせいで住人が一度は全滅するという事態まで発生したのである。


が、そんな混沌とした時勢においても、ロボットたちは粛々と自分たちの職務を果たし続けた。
そしてそんな彼らのおかげで、守り抜かれたものも存在するのである。そのうちの1つが本項目で紹介する紅茶だったのだ。


生産地と生産者、そして成分について

生産地『ジャイアント・ティーポット』

州都チャールストンの北西に存在する「チャールストン駅」。
そこから州間高速道路「I-95」を辿って少し北に行くと、自動車スタンド「レッドロケット」と、併設された公園が見える。
その公園内に鎮座している、赤と白で塗られた巨大なティーポットのような施設。
これが「ジャイアント・ティーポット」である。


一見すると公園の遊具に見間違えてしまうこの施設の正体は、巨大な自動紅茶生産プラント。
元々は1938年、当時ウェストバージニア州で盛んだった陶器産業を記念して建設されたものだった。
いつしか紅茶生産システム「Steep-C-Matic」を取り付けられ、紅茶を供給できるようになったようだ。


この施設について、地元の新聞紙「チャールストン・ヘラルド」に掲載された広告には次のように書かれている。



1938年誕生


ジャイアント・ティーポット


最高の賞を受賞!


スウィートウォーター・ブレンドの紅茶は、


繊細な風味と最高の香りで、元気な夜の楽しみにも、


静かな午後の食事にも合います。


元ネタ

現実のウェストバージニア州チェスター市に存在する「世界最大のティーポット」こと「チェスター・ティーポット」がモチーフ。
実は元々は巨大な「タル」であり、地元のルートビア会社が宣伝用に建てたものだった。


それを1938年、この地域で当時盛んだった陶器産業の立役者「ウィリアム・ベイブ・デボン」が購入。
塗り直し、取っ手やら蓋やらを付けてティーポットへと仕立て、チェスター市に寄贈したそうだ。
なお、土産物屋としての機能も兼ねており、お菓子やお土産などを売っていたらしい。


生産者『ジャイルズ・スウィートウォーター』


ジャイルズ・スウィートウォーターは、丁寧かつ熱心におもてなしします。


かつて賢人が、紅茶がある限り希望はあると言いました。

私は、ちょっとハチミツ入りの希望が良いですね。


核戦争後の世界において、未だにジャイアント・ティーポットを稼働させ続けてくれているロボット(通称スウィートウォーター)。
上記のセリフからも分かるように、ウィットに富んだ執事風の性格がインプットされており、主人公たちにも終始丁寧に応対してくれる。なお、Fallout4に登場したコズワース同様、Mr.ハンディタイプのロボットである。


荒廃した世界において紅茶を生産し続けるのは大変なことらしく、主人公たちに定期的にいくつかの依頼をしてくれる。
(ゲーム的に言うと、デイリークエストの発注元であり、パブリックイベントの主催者ということになる)


デイリークエスト『Strange Brew』


残念なことに、ハチミツが不足しておりまして…


あなたのハチミツ回収能力は証明済みです。

またお助けいただけませんか?


特製の紅茶に入れるためのハチミツを持ってきて欲しいというクエスト。
近隣にある「ハチの巣」が存在する場所がマップ上に指定されるため、そこからハチミツを回収して持ってくれば良い。
何度も受注できるが、初回クリア時のみ「スウィートウォータースペシャルブレンド」のレシピを教えてくれる。
また、クリアするたびに「スウィートウォータースペシャルブレンド」の現物が貰える。
それと、なぜか要求されていたはずのハチミツまでもらえる。10個納入することになるが、6個も報酬としてもらえるのだ。半分以上余らせたのか?


パブリックイベント『Tea Time』


紅茶を淹れるのに暴力が必要だなんて


まったく、なんていう時代でしょう!


ジャイアント・ティーポットの紅茶生産システムを稼働させ、実際に紅茶を作るイベント。
ところが、生産システムは稼働の度に爆音と振動を轟かせてしまうらしく、それを嫌った野生動物たちがティーポットを襲いにやってくる。


ジャイアント・ティーポット本体の「メインボイラー」、近隣の「給水塔」、そしてレッドロケット・ステーションの裏にある「第二ボイラー」を、
襲いかかる野犬や大ネズミ、変異昆虫などから一定時間守り抜くのが目標。
敵はどれも強くないものばかりだが、各防衛対象の距離が離れているため、一人で立ち向かうのは多少厳しいかもしれない。
幸い「パブリックイベント」であるため、このイベントが開催されていることはマップ上の全プレイヤーに告知されている。仲間が来ることを祈ろう。
なお、こちらもクリアすると「スウィートウォータースペシャルブレンド」の現物がもらえる。


成分

さて、冒頭から紅茶、紅茶と言ってきたが、忘れてはいけないのは、Fallout76の舞台は核戦争で荒廃したアメリカということである。
つまり、流通が寸断されているのでチャノキから作られた紅茶がそもそも手に入らないのだ。


ではどうするか。幸いにも放射線etc.は荒野を生きる人々に新たな恵みをもたらしてくれた。それこそが「変異植物」である。
それを「沸騰させた水」で煮出し、そこに元々スペシャルブレンドに入っていた材料を加え、どうにか戦前の紅茶と似た味を再現しているようだ。


ブラッドリーフ

紅茶の代用品として使われている変異植物。真っ赤な見た目をした水草である。
変異元の植物は「マルバビユ(南米産の観葉植物)」または「ハス科の植物」であると考えられている。
(前者はカットコンテンツ内での言及、後者はゲーム内のポスターに書かれていた学術名からの推測であり、どちらも根拠として弱いことは否めない)。


薬効成分を持っているらしく、傷治療用の軟膏「ヒーリング・サルヴェ」や病気治療用の薬「ディジース・キュア」の材料になる。


さらに風味の強い植物でもあるらしく、料理の材料として「マイアラークケーキのブラッドリーフアイオリソースかけ」などにも使われる。


沸騰させた水

放射線物質で汚染された水を煮沸消毒したもの。とりあえず飲んでも病気にはならなくなった。
だが、まだ放射線物質は残っているので、飲むとRAD(放射線汚染)が増える。


一応、核戦争後の世界とはいえ汚染されていない「きれいな水」もあるのだが、
この紅茶に限らず、Fallout76に登場する料理に使われるのは、もっぱらこの沸騰させた水の方である。


ゲーム内の描写から、どうもこの世界の人間は放射線物質から「旨味」のようなものを感じるらしい。
例:核物質で汚染されたクランベリー入りサンドイッチが大ヒットしたベックリーの町


ハチミツ

核戦争を経てもなお、ミツバチが各地に作った「蜂の巣」から回収できる(ミツバチが変異した「ハニービースト」も落とす)。
甘いものを食べると元気が出るのか、このまま使用するとAP(アクションポイント)が回復する。


料理の材料としては、スウィートウォータースペシャルブレンドに限らず様々な飲料の甘味づけに使用されている(深蒸しニンジンの花のお茶、深蒸しシダの花のお茶など)。
また、「マウンテンハニー」なるハチミツ酒の材料にもなるようだ。


バーボン

酒。度数の強い蒸留酒の一種である。
そう、実はスウィートウォータースペシャルブレンドは紅茶というよりは紅茶カクテルだったのである。
そりゃ、「元気な夜の楽しみ」にも合うわ…。


戦前の施設に落ちている他、自分でも醸造して作ることができる。



アイテムとしての効果

基本スペック


RAD+1、Perception+2、水+25%、酔い

効果は1時間


Fallout76プレイヤー以外には何のことか分からないと思うので、これを分かりやすく言い換えると次のような感じになる。


  • RAD

「放射線汚染」のこと。+1は戦後の食品としては圧倒的に低い。
スイカ(+4)にかぶりつくよりも汚染されないぐらいだ。


  • Perception

「目の良さ、勘の良さ」のこと。キャラクターの基本ステータスを表す数値の1つ。
装備や食品、薬等で底上げしない場合の最高値は「15」である。従って「+2」はそこそこ大きな数字。


ようは「どれだけ喉の乾きが潤せているか」。上述の通り、このゲームにはサバイバル要素もあるのだ。
1つ摂取すれば最大値の4分の1が回復できるというのはそこそこ大きい(きれいな水と同等)。


  • 酔い

上述の通り実は酒入りの紅茶であるため、酔う。飲みすぎるとアル中のリスクまであったりする。


  • 効果時間

「Perception+2」と「酔い」の効果が1時間続くということ。


用途

「Perception」の数値は遠方の敵を捕捉したり、敵に攻撃を命中させる際の命中率に関係してくる。大きいほど良い。
というわけで、銃火器を使うユーザーには特に愛飲者が多い。


また、変わったところでは「アルコール中毒をごまかす」のにも使われる。
このゲームのアルコール中毒は「酔っている間はデメリットが消える」という仕様になっている。
が、例えばビールやウィスキー、バーボンと言った酒はせいぜい数分しか酔えない。
しかしスウィートウォータースペシャルブレンドであれば1時間酔えるので、その間アルコール中毒を気にせずに済むわけだ。


テクニック

さて、実はこの紅茶、ゲームの仕様を理解しているとさらに強力なバフアイテムへと化ける。


Perk『Party Boy/Girl』

Perkとはキャラクターをレベルアップさせて身に付けさせることのできる特殊能力である。
「Party Boy/Girl」はその1つで、効果は「アルコールの効果を3倍に上げる」(最大強化済みの場合)。


このゲームのアルコールは基本、筋力(Strength)を底上げする手段として使われる。
例えばビールはそのまま使うと「Strength+1」だが、最大強化した「Party Boy/Girl」であれば「Strength+3」という効果となる。
これはどれぐらいすごいかと言うと、ステロイド風のドラッグ「バファウト」(Strength+2)よりも高い。


そしてこのPerkをスペシャルブレンドに適用すると、Perception+6という効果に化ける。
さらに水分補給も+75%という破格の数値となる。乾きにあえいでいても紅茶があれば無問題というわけだ。


変異『草食動物』

洋の東西を問わず、「放射線を浴びて特殊な力を身に着けた」という創作はどこにでもある。
では、それをFalloutシリーズで行ったら?


というわけで、何気にシリーズ初登場となる「放射線を浴びることで身につけることができる特殊能力」、それが「変異」である。
Perkとの違いはメリットとデメリットの両方が存在すること。しかし強力な効果が多い。


ここで紹介する「草食動物」の効果は「肉を食べても効果が無くなる代わりに、植物や植物が主成分の料理の効果が2倍になる」というもの。
さらに、変異効果を強化するPerk「Strange in Numbers」も使うと、倍率が「2.5倍」となる。


そしてスウィートウォータースペシャルブレンドはブラッドリーフが使われていることから草食動物の効果が適用される。
2.5倍なのでPerception+5、水分+62.5%。Party Boy/Girlに比べるとやや控えめだが…。


両方とも使ったら?

さて、「Party Boy/Girl」と「草食動物」、実は効果が乗算するのである。
つまり両方とも使用すると、スペシャルブレンドの効果が「7.5倍」になる。


RAD+1、Perception+15、水+187.5%、酔い

効果は1時間


※放射線汚染は倍加の対象とならない。


上記の通り、装備やバフの無い状態でのPerceptionの最高値は15である。それを紅茶を飲むだけで達成できるのだ。
索敵や攻撃に便利ともっぱらの評判であるため、Fallout76を遊ぶことがあったら一度試してみるのも良いのではないだろうか?






追記・修正は「スウィートウォーター中毒」になった方にお願いします。


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  • ヌカ成分弱いのが物足りないかな(FallOut脳 -- 名無しさん (2021-08-28 22:25:20)
  • Strange Brewは報酬で何故かハチミツが6個返ってくる。 -- 名無しさん (2021-08-29 00:13:22)
  • 水は使用しないから薬草漬けた酒にハチミツぶちこんだ感じじゃないだろうか。ここまで来ると戦前の紅茶もロクなもんじゃなさそうだが -- 名無しさん (2021-08-29 01:39:18)
  • 申し訳ない…。「沸騰させた水」のことを書くのを忘れていました。 -- 投稿主 (2021-08-29 02:00:41)
  • つまりこれ、物凄い薬効のあるロングランドアイスティーみたいなもんか少なくとも戦後のは -- 名無しさん (2021-08-29 07:49:47)
  • この手の「リアルで再現できそうなゲーム飯」は実際に飲み食いしたくなるよね -- 名無しさん (2021-10-29 23:36:32)
  • スウィートウォーター君とかビブ君とか、今作も良いキャラ揃いのロボット勢 -- 名無しさん (2022-01-27 12:35:12)
  • まさしく[紅茶をキメる]といった文言にふさわしい効果 -- 名無しさん (2024-05-13 08:46:59)

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