登録日:2021/05/28 (金曜日) 11:13:00
更新日:2024/05/27 Mon 13:07:05NEW!
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バイオハザード 首刎ね 盲目 クリーチャー リッカー 何故かなかなか立たなかった項目 舌 爪 脳みそ 強い雑魚 イレギュラーミュータント 舐める者 ポストハンター
突然現れた怪物に、更に3人もの命が奪われた。
全身の皮を剥いだかのような異様な容貌、鋭利な爪、
……しかし最も恐ろしいのは、舌を遣った一撃だ。
奴は伸縮する舌を自在に操り、槍のように尖らせ一瞬で3人の心臓を刺し貫いたのだ。
他にもどこに潜んでいるのか分からない。
我々は奴等を”リッカー”と名付け緊急に対策を講ずる事とする。
『バイオハザード2』 作戦報告書1 より
リッカーとは『バイオハザードシリーズ』に登場するクリーチャーである。
概要
アンブレラ社が開発したウイルス兵器「t-ウイルス」によって生み出されたクリーチャー。
人間ベースで誕生しているため一応人型ではあるが、上記の報告書通りに体表の皮が無く全身の筋肉と頭部の脳味噌が剥き出しになったような姿と、両手の肥大化した鋭利な爪や長く伸びる舌が特徴的。
通常は地面を這うように移動しているが壁や天井を伝う事も可能。走力および跳躍力にも優れ、場合によっては壁面に張り付いたまま攻撃を仕掛けてくる。
前述したように脳が肥大化して頭蓋から飛び出しそのせいで両目が塞がり視覚は失っているが、その分聴覚などの感覚器官が異常発達。
近くで人間の足音や発砲音を感知すると正確に位置を把握し攻撃してくる。
ラクーンシティ事件中に誕生したt-ウイルスによる人間のゾンビの一部が、充分な栄養を摂取するという内的要因による変異によって誕生した経緯を持つ。
リメイク版初代に出てきたようなクリムゾン・ヘッドと重複するような部分があるが、あちらは外傷や飢餓などの外的要因を起因とした発展形であるため、前提条件がそもそも異なる。
ちなみに攻撃方法などが似ているハンターとは異なり、こちらの原種はB.O.W.ではない。
というのもB.O.W.とはアンブレラ社等の組織が研究・開発した人為的な生物兵器の事を指すので、ラクーンシティの騒動で誕生したT-ウイルスの産物はイレギュラーミュータントと呼ばれる。
ある意味では純ラクーンシティ産の生物ともいえる。
シリーズを通して対処と弱点が共通している。
盲目なので目の前で立っていても存在がバレず、歩行であれば一切気付かないためスルーがゾンビより楽な点。一部ゲームではこの状態でナイフキルも可能。
ただし、走ったり銃を撃つことで大きな音を立てる、あるいは接触してしまうとバレてしまうため注意。
更に筋肉が剥き出しだからか焼夷弾や硫酸弾などの持続効果のある攻撃には成す術も無く、感覚器官が優れている事を逆手に取られてしまい音響効果のある閃光手榴弾にも弱い。
登場作品と亜種
バイオハザード2
記念すべき初出演の作品。レオン表とクレア表では、警察署に入って最初に相対する敵となる。
序盤の厄介な敵ということで一体目は登場直前に窓の外を移動していく演出があり、登場時にはたっぷりムービー付きでその姿をじっくり拝見できる。
以後長い期間付き合うのだが、終盤になると火器が揃ってくるためそれほど脅威では無くなる。
レオンはショットガン、クレアはグレネードの通常弾及び硫酸弾が安定。
多少反撃されるがカスタムハンドガンやボウガンでも十分倒しきれる。
とはいえ不意打ちで登場してきたり、首刎ねによる大ダメージ攻撃*1もしてくるので油断は禁物。
後半になると赤黒い体色が特徴なリッカー改も登場。耐久力と攻撃力が増しているが、対処は同様で硫酸弾に弱いのは相変わらず。
バイオハザード ガンサバイバー
やはり序盤から登場。爪や舌による攻撃が厄介で、しかも姿勢が低いので倒しにくい難敵…
…と言いたいところだが、ほとんどの場合出現するのは開けた場所であり、無視して横を走り抜ければ反撃すらされずにスルー可能。
単なる賑やかし要員にしかなっていないのが実情である。
バイオハザードRE:2
リメイク版でもお馴染みの登場。ややマッシブになった。
1stシナリオでは登場がやや遅く、S.T.A.R.S.オフィス前の廊下でゾンビの死骸を貪っている。ゲームの技術発達により部屋間の移動がシームレスになった分、同じ部屋にゾンビやタイラントと同時湧きすると対処は至難の業である。
他のクリーチャーに対して襲いかかることは無いものの、クレア編では警察署地下に発生したゾンビ犬を駆逐してしまったことが明らかになっている。
2ndシナリオでは登場が早く、旧作版と同じ場所で待ち構えている。ただムービーを挟まないため、余裕ぶって走ると角を曲がった辺りで突然攻撃を仕掛けてくる。
攻撃方法は爪や舌による攻撃と、飛びかかって馬乗りになり爪を突き刺す攻撃がある。特に後者はダメージが大きいため、カウンター攻撃で早めに対処をしておきたい。
そして何よりも驚異的なのは、その生命力。
その生命力たるや、なんとマグナムですら脳天に3発ぶち込んでようやく倒せるという高さで、ハンドガン程度の攻撃ではひるませるのがやっと。
リメイク前は安定だったショットガンや硫酸弾に対して多少怯みにくくなった…どころか大した痛手は与えられず、逆に反撃されてこちらが深手を負う場合がほとんど。
だがその一方で、ナイフに対しては非常に弱いという新たな弱点も設けられている。
音を発さないのはもちろん、他の武器より怯ませやすい上にPC版では(fpsの高さにもよるが)数回切りつけただけで倒せるほどの大ダメージを与えられる。
更にサブウェポンに閃光手榴弾が追加されたこともあり、爆音で聴覚を麻痺させて動きを封じることも可能になった*2。
ゲーム中で解放されるコンセプトアートでは、変異途上体と呼ばれるゾンビからリッカーへ進化する中間の姿がイラストで描かれている。
まるで脱皮しているかのような様相で非常に不気味だが、ゲーム中では没となってしまい登場しない。
バイオハザードRE:3
旧作版では登場しなかったが、リメイク版では登場する。
初登場はカルロス操作のラクーン警察署内で、生存していた警察署員2名をあっという間に虐殺する。
性能は相変わらずの強さだが、ゲームの仕様上カウンター攻撃が無くなったため馬乗り攻撃が即死攻撃に変貌している。カルロスでは低火力の装備しかないのもあって、その脅威は異常に高い。
バイオハザード アウトブレイク
第3シナリオ「獄炎」で登場。他作品と比較すると細身でハゲている。
有効な武器が少ない分厄介な相手となっていて、怯み時間も短いのが手伝って相手をするには苦労する。音に対する初期反応が遅いので、さっさと無視して探索する方がいいだろう。
ステージのボスキャラとして変異種のサスペンデッドも登場。女性型のリッカーで生前の姿が色濃く残っていて腹部からは弱点である臓器が漏れ出している。
長い舌で攻撃して厄介な存在だが、天井の通風孔から移動してこない分対処は楽。むしろ手下のリッカーの方が面倒に思える。
なお、おっぱいが丸見えなのがイラスト等ではっきり見える。
バイオハザード5
トライセル社に強化された「βタイプ」が登場。
滅茶苦茶マッチョな体格になり、体躯自体もかなり大きくなっている。人の手が入っているため、原種とは異なりこちらはB.O.W.といえる。
アンブレラ崩壊後にトライセル社が施設ごと接収し、本格的に生物兵器として売ることを目指して始祖ウイルスを投与しリッカーβを作り出した。しかしリッカーは良く言えば完成されすぎている、悪く言えば進化の袋小路に陥っている種であり、強化されたのは嗅覚ぐらいで劇的な変化はしなかった。
だが体躯が大型化しているぶん耐久力も上がっており、ショットガン程度では怯ませられず、それが大挙してワラワラと向かってくるので苦戦は必至。
更に即死攻撃ののしかかりは喰らってしまうと手榴弾等の爆風やパートナーの助け無しでは脱出不可能。 ザ・マーセナリーズのソロならばその時点でゲームオーバー確定。タイラントと同様に心臓が露出しているため、なんとかして仰向けに出来ればコマンド入力で即死させることができる。
その初登場シーンは、10体以上のリッカーが詰まったカーゴを透明なガラスのゲージ越しに見つけるという演出なため、初回では特にビビる事間違いなし。
攻撃方法もやや特殊で、舌を伸ばして貫通する攻撃はQTEによる藻掻きで脱出しなくてはいけない。基本複数個体で登場するため、この攻撃を連発されると非常にフラストレーションが溜まる。
バイオハザード オペレーション・ラクーンシティ
OP含めクリーチャーとして登場。
OPでは特殊部隊を相手にしていたとはいえナイフ2撃で倒されてしまった。通常クリーチャーとして登場するが、それほど脅威ではない。
バイオハザード ダムネーション
フルCG作品である本作では大活躍。
反政府勢力が戦力として数十体保有している。姿はβタイプに近い。
寄生生物であるプラーガを植え付けられているため自らに支配種プラーガを投与したアレクサンドル・コザチェンコの制御下に入り、特に終盤ではスーパータイラント相手に数体がかりで頑張って戦ってくれる。
圧倒的な性能差にもかかわらず献身的に戦ってくれる姿に愛らしさを覚えた視聴者もいるのではないだろうか。
ちなみに旧作では寄生した宿主に高度な知能を与える形でB.O.W.を制御できるようにする「NE-α型」が登場していたが、プラーガが登場するまでリッカーが制御困難であった事から、NE-α型がリッカーに適さなかった可能性が高い。
バイオハザード6
ブラッドショットという亜種?が登場。
C-ウイルスに感染したゾンビが一定の確率で変異する姿だが、その進化方法や行動はリッカーにかなり似ている。
実写映画シリーズ
バイオハザード(映画)
なんと実写映画にも出演。
第一作目から登場するが設定が変更され、ゾンビからの偶発的発展型ではなく「アンブレラ社がT-ウイルス開発初期の実験で人間の細胞に直接ウイルスを投与することで通常のゾンビ以上の変化を与え生み出した生物兵器」といった触れ込みになっている。
壁面を自由自在に動き回り長い舌と爪を使い標的を襲う点はゲームと同じだが、他の生物のDNAを取り込むことで変異を繰り返していくという性質が加わっている。
アンブレラでも制御不能な失敗作扱いをされていたようで、ハイヴ内のコンテナに収容されたうえ鎮静剤などを投与され続け保管されていた。
序盤にはコンテナに入ったままの状態で断片的に登場。
中盤にレッドクイーンがシャットダウンされハイヴ全体の電力が停止したため薬液投与も中断され復活。
スペンサー・パークスを貪り食らい、ハイヴ脱出を狙うアリスら一行を電車内で強襲し、ゾンビに囲まれて絶体絶命の状況をなんとか抜け出して生還したチャドの生存フラグをへし折るなどラスボスの風格を見せつけた。
最期は舌を鉄パイプで串刺しにされて身動きが取れなくなったところで車両の床を開け放たれて線路に落下。そのまま体が炎上するまで引きずり回された。
全体的に2のバーキンGの要素が垣間見える扱いとなっている。
バイオハザードⅡ アポカリプス
一作目に引き続き登場。
Ⅱではラクーンシティ地上の混乱の中で研究施設から逃げ出した個体が街中に出没。
序盤の教会では2体登場しジルたちを圧倒するも、もはや人間離れしたアリスに敵う相手ではなかった。
余談
リッカーという名前は一般公募で採用された名前。
日本語訳にすると"舐める者"という意味になるからか、pixivではそういった舌なめずりの表記になっている事もある。
初期設定では「強化ゾンビ」という名称で決定稿と異なる数種類のデザインが描かれており、そのうちの1体はリッカーを二足歩行にしたような外見であった。
『バイオハザード0』で登場したラーカーはアンブレラ社が開発した両生類ベースの試作B.O.W.であるが、退化した目や殺傷力のある舌攻撃などの特徴がのちのリッカーを彷彿させる。
大型化した爪などの類似点から攻略本などで「自然発生したタイラント」と表現されることもある。
さてと。お名残惜しいが俺はそろそろ行くよ。
記事の追記・編集をするのも、Wiki篭りさんの
大事な仕事だからな。
冥殿
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▷ コメント欄
- 舐める者の割に舐める事は一切しない。されても誰得だが。 -- 名無しさん (2021-05-28 11:27:03)
- 初登場は専用ムービー含め衝撃的だったが、慣れた人にはスルーされるか警戒態勢解除のタイミングをナイフでチクられる可哀想な子。 -- 名無しさん (2021-05-28 11:30:46)
- 攻略本の小説ではタイラントに喧嘩吹っ掛けて返り討ちに会うという憂き目に -- 名無しさん (2021-05-28 11:42:27)
- RE2のクレア編の地下駐でケルベロスが居ないのはリッカーに全滅させられたからって設定好きだな。BOW同士の格差やパワーバランスみたいなのが伝わってくる -- 名無しさん (2021-05-28 12:13:21)
- ↑2 Gバーキンにも喧嘩を売って返り討ちにされた模様。 -- 名無しさん (2021-05-28 12:26:05)
- 歩いてリッカーを回避しようとしていたらタイラントの足音が近くに来た時の絶望感 -- 名無しさん (2021-05-28 12:53:11)
- 映画ノベライズじゃ妙にドMなポエマー染みてる -- 名無しさん (2021-05-28 13:19:14)
- サスペンデッドいい… -- 名無しさん (2021-05-28 13:59:09)
- ハンターにもプラーガを植え付けて運用とかしても良かったと思うけど、リッカーがスペック的にハンターよりも優秀だから植え付けて運用したのかな? -- 名無しさん (2021-05-28 18:42:00)
- ↑それか、コストの問題かな?設定ではリッカーβは始祖ウィルスを投与されたことで今までにない繁殖能力を獲得した(あと申し訳程度の嗅覚も)っていう記述があったし。 -- 名無しさん (2021-05-28 19:19:25)
- ↑10ある意味ではプレイヤーが上達したかと言うのを測る敵かもしれんな -- 名無しさん (2021-05-28 19:43:23)
- 映画でウサギにTウイルス打ち込むシーンがあるけど映画のリッカーってウサギ・・・じゃないよね? -- 名無しさん (2021-05-29 00:03:16)
- 映画のリッカーは人間が素体だって説明があった気がする というかこいつにウサギ要素ないでしょ -- 名無しさん (2021-05-29 00:15:40)
- やっぱり実写1作目のイメージが強い ゲームだとRE2のこいつはおっかなかった -- 名無しさん (2021-05-29 12:06:35)
- リメイク1でクリムゾンヘッドを出してゾンビの更なる変異の布石にしたのは上手かった。RE2の中間形態もどこかで拾って欲しいね -- 名無しさん (2021-05-29 18:11:43)
- 一般公募で名前が決まったせいか、ゲーム中に「うまい名前をつけたもんだ」みたいなネーミングセンスを褒めるファイルがなかったっけ? -- 名無しさん (2021-05-29 18:34:53)
- 映画のゴリマッチョっぷりには、すぐにはリッカーだとわからないかった -- 名無しさん (2021-05-29 19:52:34)
- 攻略本の小説ってファミ通から出たやつか?それならちょっかい出して返り討ちにされたのはG第一形態だぞ。 -- 名無しさん (2021-05-29 20:35:59)
- RE2のリッカーは強すぎる…下手なボスより対処が困難 -- 名無しさん (2021-05-29 21:30:59)
- ↑4 バイオ5の研究所で手に入るファイルにそう書いてあったね。初見時は「やっぱここにいるのリッカーなのか(絶望)」ってなった記憶あるわ。 -- 名無しさん (2021-06-13 12:21:37)
- リッカー絞って食べるだけ -- 名無しさん (2022-01-05 22:09:09)
- こんなもん食いたくないわ -- 名無しさん (2022-01-05 22:23:48)
- リブート映画のリッカーがREに近いデザイン -- 名無しさん (2022-02-11 14:45:04)
- RE2だと背後を取って勇気を出して一心不乱にナイフで斬りつければ倒せるの上手い塩梅だなと思った まあ後ろ取るのが大変なんだけど… -- 名無しさん (2023-10-08 21:02:58)
- もっというと低レートだとナイフはショットガン以上に役に立たない -- 名無しさん (2024-02-21 23:00:34)
- ゲーム内の性能ではハンターだけど、実際の強さというか脅威はリッカーが格段に上となった感じ。元から壁や天井からの不意討ちが得意としてるから普通の一般市民にはどうにも対応できないし場合によっては訓練された特殊部隊すらこれを完璧に喰らう、プラーガ投与で他リッカー同士と囮になったり等の高度な連携ができるし、デスアイランドではいよいよ水中を息継ぎ無しで泳げるうえに最強兵器であるバイオドローンを幼体に無数内蔵できるからBOWとしての完成度や適応力は高い。 -- 名無しさん (2024-05-20 02:34:41)
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*2 ただしこの時爪を振り回して暴れるので、近づいてナイフで攻撃しようとすると反撃を受けるリスクが上がってしまう。
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