ファントム 見えざる妨害者

ページ名:ファントム 見えざる妨害者

登録日:2021/04/01 (木) 00:01:36
更新日:2024/05/27 Mon 09:36:00NEW!
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テレビ番組 フジテレビ 該当日に建てられた項目 ファントム 見えざる妨害者 三木康一郎




『ファントム 見えざる妨害者』はフジテレビで2005年4月6日に放送された番組である。


企画・演出には番組以前に「クイズ」と「人狼ゲーム」をミックスした「クイズ!スパイ2/7」や映画「弱虫ペダル」を手掛けた三木康一郎氏が務めている。
三木氏の代表作として「トリハダ」「ホラー アクシデンタル」といったオムニバスホラーシリーズがある。トリハダシリーズでは「幽霊」「呪い」「超常現象」といった科学では説明できない事象の怖さではなく、「嫉妬」「執着」「狂気」といった人間が持つ怖さをテーマにした作品となっている。


この番組はそんな三木が手掛けた「実験」でもある。



オープニング

2005年4月1日。芝公園スタジオに何も知られずに集められた7人の芸能人は楽屋でアイマスクを付けるよう指示され、そのままスタジオに連れていかれる。


ウエンツ「南米とか行きませんよ?」


スタジオにいたのはおぎやはぎ(小木博明・矢作兼)、光浦靖子、ふかわりょう、ウエンツ瑛士、森下千里、和希沙也の7人。


中には「カメラに向かって行うべし」と書かれた定点カメラ、それぞれの名前が書かれた人形とハンマー、そしてテープレコーダーとカセットテープ。
テープレコーダーを再生するとルールが流れる。


1.提示されるミッションを3つクリアできれば豪華賞品がもらえる。
2.1回のミッションを失敗するたびに誰か1人が強制的に排除される。
3.この7人の中にミッションを妨害する人物「ファントム」が存在する。誰かはもちろん、何人いるかも教えられない。
4.もし途中でファントムが誰か分かったらその人の人形を破壊することでいつでも排除することができる。


つまり、ゲームに勝利するためには「ミッションを妨害するファントムが誰なのか?」、そして「犠牲者を多く出す前に早く排除できるか?」が必要となる。


その内容にビビる7人。しかし、この中に全てを知りながら演技している人がいる…?
メンバーとファントムによる「見えない戦い」が始まる…

MISSION 1

「ストップウォッチ」
1人ずつ文字盤を見ずにストップウォッチの時間を止め、全員が5秒台で止められればクリア。1人でも失敗するとやり直し。3回失敗で1人が強制排除。


とりあえず1回やってみることに。
1人目のウエンツは5.59秒でクリア、が、2人目のふかわは4.8秒で失敗。その瞬間に全員に疑われだすふかわ。が、流石に「今潰すのは早い」、森下も「あまり責めちゃうと潰れちゃう」とフォローする。
2回目は光浦が5.36秒、矢作が5.93秒と続けるも、和希は4.91秒で失敗。


光浦「悪魔はねぇ、一番美しい姿をしてるんだよね。」


ラストチャレンジの前にファントムを消すことも考えられるが、「ふかわがファントムならば誰かフォローする人間がいるはず(単独ではなさそう)」という事でここでは特定できず7人でラストチャレンジに。
ふかわがトップバッターで挑むが、結果は6.54秒と大オーバーで失敗。「消しておけばよかった」と責める中でファントム以外の1人が排除されることが決定。ファントムと目されるふかわに命乞いをする中で再び目隠しをする。
ファントムが全員が目隠しした後で誰を排除するか合図を出し、それを基にスタッフが外に連れ出す。






1分後、消えていたのはウエンツの姿だった…





ウエンツ「絶対に矢作さんです。最後に失敗した時みんなが動揺する中、矢作さんだけ『誰を消そうかな』という顔をしていた。」
(なお、ファントムに排除された人間はファントムではない。)

MISSION 2

「ほうきバランス」
全員一斉に竹ぼうきを片手の手のひらに乗せてバランスを取り、全員1分間立たせられればクリア。1人でも落とすと失敗。3回失敗すると1人が強制排除。


こちらもとりあえず1回やってみるが、スタートからバタバタしまくった森下が10秒行かずに失敗。「このミッションはできない」と語る森下に、ふかわは「どっちであろうとも今後を考えても必要ない」「クリアする意欲がない」と厳しく責め立てる。
「次失敗したら排除」という前提で2回目の挑戦。が、またしても森下がバタバタし6秒で失敗。「チームのために足手まといはいらない」とふかわが森下を排除しようとするが、泣き出した森下の姿に全員が動揺。結局全員が許しラストチャレンジへ。今度は森下は頑張るも和希が15秒で失敗し強制排除決定。







再び目隠しをしてから1分後、消えていたのは光浦の姿だった…







光浦「最後に余分な事言っちゃったから消されたんだ…小木・和希夫婦だ。」


実は直前に「小木・和希の2人が怪しい」と口走っていたのだった。


光浦「気づいたのかなぁ…」

MISSION 3

「ボックススタンディング」
箱の上に1分間全員乗っていられればクリア。1人でも落ちたら失敗。3回失敗すると1人が強制排除。


とりあえず1回挑戦しぬるっとスタート。が、ふかわが他のプレイヤーを引っ張りすぎたからが落下し失敗。
これに対し先ほどの反撃とばかりに森下がハンマーを取り出しふかわの人形を破壊しようとするが、ふかわが取り押さえたためハンマーはわずかに届かず失敗。先ほど執拗に責めた件を謝罪しこの場はなんとか収まる。
ただ、コツをつかんだため2回目の挑戦。ふかわが「くすぐったい」と動揺しながらも、安定して1分間乗り続けクリア。


初のミッションに喜ぶ面々だが、脱落者ルームでは「『とりあえず1個ぐらい成功させとこう』みたいのを考えるのはおぎやはぎしかいない。」と疑う。

MISSION 4

「漢字」
漢字の読み問題を5人連続で正解できればクリア。1人でも間違えたら失敗。3回失敗すると1人が強制排除。


1回目の挑戦は小木から。
小木:「台詞」→「せりふ」(正解)
森下:「翻弄」→「ほんろう」(正解)
和希:「殺陣」→「さつじん」(不正解 正:たて)


あからさますぎる間違えに一気に疑惑が向く。思えばストップウォッチもほうきバランスも1回ずつ失敗している…
ふかわの提案で疑いのかかった小木・和希を先頭にする形で2回目の挑戦。


小木に対し「西瓜」という問題が「なんだっけ…」と悩み「かぼちゃ」と答え不正解(正:すいか、かぼちゃは「南瓜」)。


ラストチャンスを前にここで1人は排除をしないといけない事を決める5人。
多数決を取るも人を疑う投票に中々手を上げづらい中、矢作は「小木の『どっちかな…』もわかる」「漢字が苦手なことも知っている」と擁護するが、和希の間違いはありえないと言及。それでも排除には躊躇うが、ふかわの勢いで排除を決める。


ふかわ「やさしさが時代を滅ぼすから。なまじ優しいと発展しないからね。滅亡を導くだけだから。」


最後まで小木は和希をかばい、和希も言い訳するもその最中にふかわは和希の人形を破壊。これで和希が強制排除される。







和希「でも漢字普通にわかんなかった…それで疑われて壊されちゃったんでショックですね…」



和希もファントムではなかった…



改めてラストチャンス。疑惑の残る小木を最後に回し挑戦。
森下:「鰯」→「いわし」(正解)
ふかわ:「殺生」→「せっしょう」(正解)
矢作:「更迭」→「こうてつ」(正解)


順調に正解していく中、最後に小木が回るも、ふかわからここで小木の排除が提案される。
もしここで小木を排除すれば残る3人が正解しているためこのミッションはクリア。
もちろん小木を信用して任せることもできるが、失敗した時は自分の身が危ない…
「普段だったら小木の事を守りたいけれど、今回に限ってはファントムの小木ってあんま好きじゃない」と疑う矢作と「小木が答えるところを見てみたい」とかばう森下が対立するが、自分たちが上に立てる有利な状況であることを矢作に説得されて森下の手によって小木の人形を破壊。これで小木が強制排除される。


改めてこのミッションはクリアとなり、さらに残った3人の中にファントムがいなければゲーム終了となるが…






敗者ルームで出迎えられる小木だが…


小木「ファントムならこの部屋じゃないでしょ」


小木もファントムではなかった…



そしてゲームは続行する…
残る3人の中にファントムがいるという事実にあからさまに動揺し始める矢作。

MISSION 5

「早口言葉」


1人ずつ「赤巻紙青巻紙黄巻紙」を3回連続で言えればクリア。噛んだり詰まったら失敗。3回連続失敗で1人排除される。


とりあえず森下から挑戦するも1回目で失敗。「できる気がしない」と諦めムードの中、セカンドチャレンジもふかわも1回目で失敗。が、怪しい人をことごとく排除したためファントムの推理もつかない。
ラストチャレンジも森下が惜しい所で失敗し強制排除決定。


誰も信じられない恐怖の状況で再び明かりが消える。







そして1分後。消えたのはふかわだった…


残った森下と矢作はお互いがファントムだと疑いあう…


ふかわ「千里ちゃんはそうじゃないと信じたい。いるとしたら矢作だけであってほしい。」

MISSION 6

「マッチ点火」


全員一発でマッチを点火できればクリア。1人でも失敗するとやり直し。3回失敗で1人が強制排除される。


が、普通に考えれば2人残った時点でおかしい(人狼ゲームが残り人数の半数が人狼の時点で人狼側を消すことができないため人狼の勝利になるのと同じ理屈である)と混乱する矢作と、ゲームを進めようとする森下だが、お互いがファントムだと疑いあい口論となる。
とりあえずゲームに挑戦するが、矢作も森下もクリア。






そう。これでクリアである。



その瞬間呆然となる2人。
そういえばクリアにリーチがかかっている状況であり、ファントムであればここは絶対に失敗しなければいけない所のはずだが…


呆然とする2人のもとに天の声が流れ出す。



それではここで誰がファントムだったかお教えしよう。




ファントム


それは


幻影


もうお気づきかな?君たちが恐れ戦いたファントムなど初めから存在していなかったのだ。
お楽しみいただけたかな?



その言葉を聞いた瞬間に罪悪感に苛まれる2人。



全員最初からクリアを目指して真剣に挑戦していたのだった。
しかし、「ファントム」という存在が「真剣にやったが故のミス」を疑い、咎め、罵り、あまつさえ自ら手にかけていったのだった…



こうして最後まで生き残った矢作と森下が勝者となり、猜疑心を試した「究極の実験」は幕を閉じた。


エピローグ

ウエンツ「最初に消された時スタッフさんに言われたのは『消されたのはクジで決まった』って。俺運無ぇな!」


光浦「小木の事をずっと、小木が『違う』というのに『うっせぇファントム』と。ずっと罵っていました。」


和希「人の事を疑う心って怖いなとつくづく思いました。」


小木「矢作に疑われたことがものすごいショックです。」


ふかわ「疑う心ってのがいかに恐ろしいものかというのを今日痛感しました。」


森下「小木さんの首を飛ばしてしまったことは申し訳ないです。」


矢作「小木は絶対クロです。どう考えたっておかしいですもん。絶対ねぇ、ファントムだと思うんだ今でも。





改めて語るがこの番組は2005年4月1日に収録されている。


追記・修正はファントムを見つけ出した方がお願いします。


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  • エイプリルフールに相応しい記事 -- 名無しさん (2021-04-01 03:14:47)
  • こういう心理実験のような面白い番組は海外だとよくあるが日本でも作られていたのか。実によく出来てる -- 名無しさん (2021-04-01 17:40:18)
  • 面白い番組だなあ -- 名無しさん (2021-04-02 01:24:25)
  • 当時は全く気付かなかったけどそもそもファントムの勝利条件が明言されてないのがおかしいのよね -- 名無しさん (2021-08-26 18:36:38)

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