登録日：2020/12/29 Tue 22:56:26
更新日：2024/05/24 Fri 12:54:52NEW!
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ジェリー ザ☆ドラえもんズ ライバル ネズミ 小悪党 ロボット スパイ 覆面 ウラドーラ軍団 ドラえもん登場人物項目 涙腺崩壊 巨大化 パチンコ スリングショット ラスボス 友情破壊 卑怯 時間犯罪者 コソ泥 鼠 ドラえもん 悪役 ネズミ型ロボット ネズミ年に間に合った項目
ジェリーとは、『ザ☆ドラえもんズ』に登場するドラえもんズの宿敵である。
…何？ 「ドラえもんズは知ってるけどそんな奴知らん」？ まあそうだろうとは思う。
何せジェリーは大山ドラ末期の映画には登場しない。
コロコロコミックに連載されていた田中道明による『ドラえもんゲームコミック ザ☆ドラえもんズ』に登場するキャラだからである。
同作の長編は映画の原作でもあるが、ジェリーは中編・短編にのみしか登場しなかった。
概要
常に顔を強盗のような布（覆面）で隠し、帽子を被っている非常に無口な小男。
その正体はネズミ型ロボットであり、名前も恐らくは某ネズミがモデルなのだろう。
ちなみに喋れないわけではないらしく、肩入れする悪漢たちとは普通に意思疎通できている。
ドラえもんズの行く先々に現れ、彼らと敵対する悪者に入れ知恵をする神出鬼没の謎のロボットで、
その先々の時代背景に即した格好をしている。
保有した様々なひみつ道具でドラえもんズの活躍を妨害する、まさしくドブネズミのように狡猾な男である。
タイマンを狙撃で妨害する、殺人等の重大犯罪者の逃走を手助けする、窃盗・盗掘等を行うなど、卑怯な暗躍を行っている。
そもそも「ネズミ」はスパイを表す隠語だしね。
ドラえもんズにより悪者が成敗された際には、悉く彼らを見捨てて自分だけ逃げておおせており、その実態はつかめずにいた。
というか、相手の攻撃が発射された後にでも余裕で退散していることから、ひみつ道具あるいは自前の能力で瞬間移動が可能と見てよい。
主な武器・アイテム
・パチンコ（スリングショット）
狩猟用のゴムパチンコ。
相手の武器だけを弾き飛ばすほどの精度と、100mを超えると思しき射程があるが、ひみつ道具「必中ゴムパチンコ」かどうかは不明。
炸裂すれば闘牛場の分厚い板壁を爆砕するほどの威力がある。（普通の弾丸もある）
・無敵の青龍刀
野盗の頭に貸し与えたひみつ道具。
その名の通り青龍刀（柳葉刀）で、普段は布で包み収納している。
22世紀の防犯ネットを切断するほどの切れ味を有し、振り回すことで稲妻を放ち相手を痺れさせる。
・ネズミ花火
ただの目くらまし。
活躍
・保安官は江戸っ子気質！／友情の七人衆、荒野に集結！（1巻）
初登場。残虐な宇宙海賊キラーを彼の兄・ワープ*1に引き会わせ、15年前に強奪した御用金を掘り返すためのボディガードを担う。
開拓惑星で暴れ回るワープ三兄弟に立ち向かうキッドの空気砲をパチンコで弾き飛ばし、更に滅多打ちにした。
その後、ドラえもんが「スパイセット」でワープ一味の動向を探っていることを見破り、パチンコで撃墜。
ワープ三兄弟と共にドラえもんたちを始末しようと撃ちまくるが「煙幕ボール」で逃げられてしまう。
ワープ三兄弟に付き従い宝の隠し場所の廃鉱に向かうと、保安官の孫娘のアニー（赤ちゃんの時に両親をキラーに殺されていた）と共に
駆け付けたキッド、エド、ドラえもん、のび太に取り囲まれてホールドアップさせられたが、
ジェリーの素顔のネズミ面を見てドラえもんが仰天した隙をついてキラーはレーザーガンに改造した右手でアニーを人質に取る。
しかし間一髪残りのドラえもんズが廃鉱からトロッコで駆け付け、ワープ一味は壊滅。
残ったキラーはキッドを1対1の決闘に誘うも、卑劣なキラーはジェリーを屋根の上に潜ませ、キッドの空気砲を弾き飛ばした。
キラーはキッドを始末しようとするも、1対1の決闘を汚したことに怒ったドラえもんは「グルグルバズーカ」を発射し、キラーを縛り上げる。
続けてジェリーにも砲門を向けるが、役目を終えたとばかりにジェリーは退散した…。
・みんなのお祭りを守れ！（1巻）
王ドラがタイムマシンの故障により振り落とされて漂着した昔の中国の村に出現。
王ドラが世話になった村を襲おうとする野盗に手を貸し、ドラえもんズがけしかけた化け物が「モンスターボール」で作った幻影であると教えたり、
「ネット爆弾」で一網打尽となった野盗に上記の無敵の青龍刀を与えて脱出させたりする。
野盗の頭と王ドラが一騎打ちを行うと、またも藪に潜みパチンコで王ドラを射て悪漢を援護する。
だが、村の子供たちのために奮起した王ドラが野盗の頭を叩きのめすと、馬に乗って一目散に退散する。
・ねらわれたアリババの財宝！（1巻）
ドラメッドの住む古代アラビアに登場。
56代目アリババ（美少女）に仕え、ドラメッド3世のウォーターランド建設予定地を滅茶苦茶にした。
実は56代目アリババに、「ドラメッドは初代アリババの宝を奪おうとする悪党」と吹き込んだ張本人であり、
彼女たちとドラえもんズを共倒れさせて宝の地図を掠め取ろうとしたのである。
しかし、のび太により地図を奪われてしまい、最早アリババの元にいる理由も道理も失ったジェリーは逃げ出していく。
アジトの火山が爆発し、逃げ遅れたジェリーはその巻き添えになったかに思われたが…？
・快傑ドラは恋のキューピッド！？（1巻）
スペインに出現。
悪徳貴族・スネミール公爵に仕え、手下のネズミロボと共にマタドーラの友人である花屋の店員ジャントニオの恋路を妨害した。なんか段々やることがせこくなっていっているような
ジャントニオが出場した闘牛大会では、決勝戦で使用されるメカ牛のプロポを密かに持ち出して（盗んだのか自作したのかは不明）
スネミールに貸し与え、ジャントニオを抹殺しようとした。
友人の危機を黙って見ている快傑ドラ（マタドーラの変装）ではなく、ひらりマントでメカ牛を弾き飛ばしてジャントニオを救出。
これによりメカ牛はコントロールが効かなくなったため、今度はパチンコで板壁を爆破し、暴れ牛を一斉に闘牛場に呼び込む。
だがまたしてもドラえもんズにより牛たちは制圧され、ドラえもんとのび太がジェリーを捕まえようとするも、ネズミ花火を投げつけドサクサに紛れて逃走した。
ちなみにメカ牛は愛する町娘・マリアを守ろうとしたジャントニオにより抑え込まれ、「透明マント」で姿を隠したドラえもんズにより投げ飛ばされ全壊。
闘牛大会に優勝したジャントニオはプロポーズし見事マリアと結ばれ、スネミールは悔し泣きを、マタドーラは嬉し泣きをすることとなった。
・男は黙って映画スター！（2巻）
22世紀の映画の都・パリウッドにて暗躍。
ドラニコフの所属するジャイポラ映画スタジオから脚本を剽窃し、タイムマシンで過去の世界に飛び、
ライバルのスネルバーグスタジオに渡してジャイポラより先に映画を作って公開するというあくどい盗作を行っていた。
勿論このような行為は（ドラえもん原作の設定を準用すれば）重大な航時法違反に当たる。のび太も似たようなことしたことあるけどね
ジャイポラが秘蔵していたシナリオを元に新作映画「インディ・ウォーズ」を作っていることを知ると、密かに撮影現場に忍び込み、
ドラニコフをわざと狼化させて主演俳優を驚かせ、セットを破壊させた。
予算が尽きてしまい映画製作を断念するジャイポラであったが、責任を感じたドラニコフがドラえもんズを呼び撮影は再開。
危機感を感じたスネルバーグとジェリーは、以前撮影に使用したドローン「宇宙戦隊」を用いてセットを爆撃し、撮影を妨害。
しかし、スポットライトを見て狼になったドラニコフは宇宙戦隊を瞬殺、悪事が露見したスネルバーグとジェリーを叩きのめす。
かくして、またしてもジェリーはスネルバーグを見捨てて一人だけ逃げ去っていった。
以降の中短編では暗躍することもなく、そのままフェードアウトしたかと思われていたが、なぜか最終6巻で再登場した。
・名門サッカークラブを救え！（6巻）
本来は後述の4巻で明かされた「真相」よりも前に掲載された作品で、時系列的にも同作より前だが、何らかの事情で収録が後の巻に回された話。
サッカー王国・サンタドーラに出現。
スネリケ財閥がスポンサーのクラブ・ヴェルスパに協力し、名門ながらメンバー不足にあえぐヴェルノスを潰そうとする。
ヴェルノスの動向を探り、ドラリーニョをコーチとして招聘したのを知ると、待ち合わせ先の駅に先んじて現れ、
ドラリーニョの記憶力が鈍い故にチーム名がうろ覚えだったのをいいことにヴェルスパにドラリーニョをかっさらった。
その後、ヴェルノスに対して試合の申し込みをし、契約書を交わしたが、文字が後から現れる「タイムインク」を用い、
「試合へのロボット出場禁止」（応援に来たザ・ドラえもんズの面々を出場させないため）、
「試合に負けた方はクラブを解散する」といった条件を後付けしていた。
なお、本作ではジェリーは契約書を渡して以降は描かれておらず、いつの間にかいなくなっている。
それゆえ、今回はドラえもんズもジェリーの存在を認識していない。
以下、ネタバレ注意
ジェリー、よくやった。お前が集めたデータが役に立つ時が来た。
いよいよ、やつらドラえもんズの友情をめちゃめちゃにしてやるのだ!!
・ドラえもんズVSウラドーラ軍団（4巻）
お世話ロボット大賞に選ばれたという手紙を貰い、会場となったホールに集うドラえもんズ。
だがその招待状は偽物で、ドラえもんズはホテルのボーイに異空間に繋がる穴に突き落とされてしまう。
ボーイはジェリーの変装であった。そして、今までの暗躍の本当の目的は、ドラえもんズの戦闘力を探るためのデータ収集であったことが明かされたのだ。
ジェリーを作り出した「創造主」は、のび太よりも幼い少年だった。
「世界創造ゲーム」によって作り出されたジェリーは、創造主がドラえもんズの友情を妬んだため、彼らの友情を破壊するための使徒として暗躍していた。
いわばジェリーは創造主の作ったゲームの「ラスボス」だったわけである。
そしてその手下として、オカマのナキドーラ、大食いデブのクイドーラ、悪ガキのダダドーラの3体…ウラドーラ軍団が作られた。
ウラドーラ軍団はドラえもんズの友情をかき乱そうとするも、彼ら自身のあまりのマヌケぶりとドラえもんズの友情・勇気により敗北。
姿を現した造物主はこの世界のカラクリを明かすと、ジェリーに「ビッグリビッグ化チーズ」を食わせる。
天を突く巨体に巨大化したジェリーにドラえもんズは果敢に挑むが、光波バリアにより攻撃は阻まれ、火炎放射を浴びて火だるまに。
こりゃたまらん、とキッドは王ドラからラー油を借りて愛用のマスタード共にドラニコフの口にシューッ。
更にドラリーニョもタバスコをぶち込み、ドラニコフはたまらず火炎放射。いつもより強力な火炎により、ジェリーの火炎と拮抗する。
そんな中、ドラえもんは創造主がコントローラーでジェリーに指示を与えていることに気付く。
すぐさまドラメッドは「物体交換クロス」で少年の立っていた岩場に瞬間移動し、コントローラーを奪おうとする。
もみあいになってコントローラーは岩場から落ちて爆発してしまい、そのはずみで暴走したジェリーは岩場にパンチ一閃！
メガトンパンチが命中し、ジェリーより巨大な岩に見る見るうちにヒビが入る。
転落した創造主とドラメッドの上に、崩落した巨岩が迫る！
＿＿だが、間一髪でドラえもんが2人を救助する。
たとえ敵だとしても、子供は絶対に傷つけやしない。間違った道に進んだ子供は、全力で正す。
それが、子守用ロボットに生まれた意味なのだから。
「ぼ…ぼくを、助けてくれたんだね…。」
敵さえも助けるドラえもんの優しさに触れ、創造主は涙を流す。
途端に、天地にひびが入り、ゲームの世界（2階建て）の崩壊が始まった。GMが正気に戻ったことで、ゲーム自体が破綻してしまったのだ。
世界崩壊より早くゲームを終わらせるには、ラスボスであるジェリーを倒すしかない。
だが、創造主のコントロールを失ったジェリーは強く、光波バリアを展開してドラえもんズを跳ね飛ばしてしまう。
このままゲームと共にドラえもんズも創造主も消滅してしまうのか…!?
「すけだちいたすのだあああああ。」
「かかれーーっ!」
「ご主人様のためですもの！」
だが、そこに役目を終えたはずのウラドーラ軍団が駆け付けた！
「みんな…ぼくのために…！」
自分のためだけではなく、仲間のためを思い闘う心…友情を壊すためだけに作られたウラドーラ軍団に、思いやる心が生まれたのだ！
その命を懸けた数秒間を無駄にするわけにはいかない。ドラえもんズは長きにわたる戦いに終止符を打つ、最強のひみつ道具を取り出す。
「みんな! 親友テレカだ！」
7枚の黄金のテレカ……変わらぬ絆を誓った者たちの証が、世界に虹をかける。
七つの勇気を一つに合わせ、未来を導く光が、ジェリーに降り注いでいく。
だが、その溢れる力は、暴力のための奔流ではない。
「コ…コレガ…友情ぱわー…ナノカ…」
その光を浴びたジェリーの眼には流れることのなかった温かい涙が浮かび、その唇は初めて意味ある言葉を紡ぐ。
「ナンテ…心地イインダー……。」
それは、ジェリーが持つはずもない温かな感情だった。
＜THE END！＞
見事にゲームをクリアし、現実世界に戻ってきたドラえもんズは、入院先の少年＿＿元・創造主を見舞う。
少年は引っ越したばかりで友達が居らず、TVでドラえもんズの活躍を知り、それに嫉妬して友情を壊そうとしたのだ。
深々と謝罪した少年に向け、ドラえもんズは自分たちが友達になると告げ、再び少年は涙した。
そして、窓の外では、ウラドーラ軍団が楽しそうに遊んでいた。
ゲームは崩壊したが、その登場人物だったウラドーラ軍団達もドラえもんズと共に現実世界に飛び出したのである。
その中には、ジェリーも混ざっていた。
友情を壊すためだけに生を賜ったジェリーは、自身が最も侮蔑していた友情により救われ、新たな友情を築くことができたのだ。
「ヒソヒソヒソ」
「何、これがあれば追記・修正の達人になれるのか！ よーし！」
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▷ コメント欄
- 友情を壊すために作られた存在が友情に救われるという展開は、ドラえもんズらしくてとても好き -- 名無しさん (2020-12-30 15:07:10)
- 自分で作ったゲームの中の存在が現実世界に飛び出して活動するって相変わらず22世紀の技術やべえな。ある種オタクの夢がここに（作中では危険なので販売中止になったと言ってたが） -- 名無しさん (2020-12-30 23:06:26)
- 創造主を気取る子供…ある意味後の新条アカネ？ -- あ (2022-02-04 13:12:59)
- タイムマシンを悪用したスネルバーグの映画盗作は確かに映画を作るのが楽になるだろうけど、やり過ぎると自分のアイディアで作ることができなくなる可能性がある上にもし何らかの理由でタイムマシンが使えなくなったらピンチになると思う -- 名無しさん (2022-02-04 14:51:06)
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