登録日:2020/08/07 Fri 22:42:51
更新日:2024/05/20 Mon 13:50:47NEW!
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週刊少年ジャンプ 可愛い メンダコ ヒトデ クトゥルー神話 クトゥルフ神話 漫画 クリオネ ウニ カニ 集英社 イカ 邪神 負けたらギャグ要員 日常 破壊神マグちゃん 上木敬 san値が回復する邪神マンガ マグちゃん やたら真面目な見下し系破壊神 うほほい 知らなかったか?うほほいからは逃げられない どうあがいてもうほほい 能力は脅威 むしろ人間の方がヤバい
『破壊神マグちゃん』とは、2020年6月から2022年2月まで週刊少年ジャンプで連載されていた上木敬の漫画である。全77話。
概要
ジャンルは日常マンガ。クトゥルフ神話の邪神モチーフの神と同居する人間が主要キャラクターを務める。
新人の初連載作品だが、ストーリーの構成能力やキャラの描写が新人とは思えないほど。
作中描写も細かく、小ネタもきっちり再利用を試みるなどのレベルの高さで、早々にファンを獲得するに至っている
どうやら荒木飛呂彦氏のアシスタントを務めていたらしい。
ちなみに、どっかのフリーダム邪神と違い、擬人化されてない。タコとかヒトデとか海洋生物をデフォルメした外見をしている。
だが可愛い。
別にキューティな外見になっているわけではない。むしろ淡々と特徴を挙げたら化け物に属する。
物言いは仰々しく、人間を下等生物と言ってはばからないなどフレンドリーでもない。読者受けを狙った様子もない。
だが可愛いのである。大事なことなので二回言いました。何ならもう一回言ってもいい。
邪神だけじゃなく、ヒロインやヤドカリも可愛い(注:ヤドカリは一応普通のヤドカリです)。
総合してほんわかストーリーに終始しており、心に優しい漫画。大体のキャラへの好感度が高い。
その為、安寧をかき乱すキャラに対してはちょっと拒絶反応が起こりがち。
登場人物
人類
- 宮薙流々
明るい性格の女子中学生(第一話時点で2年生)。やや能天気で、破壊神も割と速攻で受け入れた。うほほい。初対面のキャラの悉くに頭が悪い印象を抱かれている。
一方、幼い頃に父が他界し、母も「海の向こう」へ出稼ぎしているため母子家庭かつ普段は一人暮らし。食費を浮かせるために潮干狩りに精を出したりなど慎ましい生活をしている。だからあんな慎ましいのか。
普段はそんな身の上を感じさせない朗らかさだが、「母が出稼ぎしてまで働くようになったのは自分がいるせい」と考えている節があり、時折自己否定にも似た暗さをうかがわせる。
マグちゃんのことを幼馴染の姉弟に躊躇なく破壊神ですと紹介するなど、物騒な肩書を一切気にかけない。最初は一つ目タコというインパクトでぶん殴ったけど。
攻撃的な破壊しか求められなかった破壊神マグ=メヌエクの権能を専ら人のために使っていたが、それ以外の求め方=自分のために使うエゴを発揮したことで認められる。
マグちゃんとの関係は対等だが、ドジをやらかしたマグちゃんを引っ叩いて釣るしたり潮干狩り勝負でマイルールを強制したりなど、結構アレな扱いが目立つ。破壊神にそんな対応ができる時点でだいぶ凄いのだが。
一人暮らしで寂しいのもあるのか、マグちゃんを家族のようなものと認識しており、いなくなるととても心配する。
外見はぼさぼさで短めの髪、慎ましボディ、太めの眉毛と萌え・美少女というには向かない外見。だが可愛い。不思議。
マグちゃんらのモチーフがクトゥルフ神話であるため、名前の由来はルルイエでは?と言われている。
- 藤沢錬
流々の幼馴染の同級生。実家は定食屋で、姉がいる。
難儀な生活をしている流々を気にかけているが、実際は好意によるもの。でも言えない。だって思春期だもの。
なお、現在のとこ、うまくいく可能性は0%。
姉からは脈がないと言い切られるわぽっと出の余所者が思いの外親しくなっているわ勝ち目のない戦いを挑む姿に萌えるウーネラスに気に入られるわ何ならマグちゃんの方が異性扱いされているわと、どうあがいても絶望。
そして特別編にて、ご丁寧に未来を観測してきた第二柱により、何もしないでいたら他の人に伴侶の座を持ってかれてしまうことが判明した。ちなみに、そのまま独身END。
常識人な性格であり、破壊神と聞いて警戒心を見せる。しかし、無闇に物騒な存在ではないとは把握しており、手を貸すこともある。
少女漫画を読んで思春期男子の恋慕を学んだマグちゃんによって速攻で恋心を看破され、それを流々に教えないという「願い」のために破滅使徒血盟の書に名を刻むことを余儀なくされた。
ナプタークとは、ゴミ箱を漁る害獣みたいな扱いだったが、色々縁あって同居生活中。頓狂な行動をたしなめることもあるが、割と相棒みたいな関係になっている。
イズマへ日本の常識や学校の勉強を教えており、なんだかんだ仲良くやっている。
流々に合わせて、名前の由来はレン高原では?と言われている。
- イズマ・キサラギ
マグちゃんを封印した騎士の末裔。イケメンだが、頭が残念。ネーミングセンスは致死レベル。
山籠もりをしていたため、世間とのずれが激しい。突然立ち止まってポーズを決めつつ独り言を呟いた挙句、煽り文に「中二心をくすぐる設定」とか書かれた。
手から聖剣を出現させ、雷を放ち、衝撃波を飛ばすなどバトル畑のキャラだが、マグちゃんには及ばないのでそうそうバトル展開にはならない。
彼の描写は妙にバトルマンガっぽく描かれるが、聖剣は警察に没収されてしまった(ごねずに素直に渡した模様)。代わりに渡された団扇を大事にしており、破損してしまったときは心底落ち込んでいた。
マグちゃん討伐が急務でないことを理解した後は、流々とマグちゃんの監視をするため高校生相当の年齢(16歳)なのに流々達の通う中学に転校してきた。そしてずっと騎士団の職務に励んでいたせいで普通にバカだった(錬によれば地頭は悪くない)ことが発覚。基本的に戦闘力以外は役に立たないが根は生真面目で純粋な良い子。
前述の通り、剣圧で離れた物を斬る、周囲を凍らせる、電気を発生させるといった魔術が自然に使えるため、理科系の問題である「燃焼させるには酸素が必要」といった理屈がどういうものかピンと来ないのが原因らしい。*1
ただし単純すぎるせいで精神攻撃には滅法弱い。
実はセンスのダサさなど客観的な残念要素は気にしており、七夕では短冊に「ネーミングセンスが欲しい」と書いている。
- 愛倉町の人々
本作の主な舞台の住人。一つ目メンダコ・二足歩行するヒトデ・空飛ぶクリオネetcに普通に接する人たち。
そりゃクトゥルーさんも呆気にとられるわ。
混沌の邪神
邪神たちは、それぞれ体のどこかしらの部位を起点として権能を発動する。
権能名もその部位に倣ったものとなっている。
また、体のどこかに序列を示すシンボルマークがある。
- 『破滅』のマグ=メヌエク
「破滅」の権能を司る序列第一位の邪神。象徴する部位は「目」。
流々が名前すべてが言いづらいのと覚えられなかったので「マグちゃん」という呼称で呼ぶようになった。
破壊を司る神であり、『破滅』と呼ばれる権能を持ち、非常に高い破壊能力を有する。シンボルマークはI(瞳)。
また、不滅らしく、そのでかい目ごと真っ二つにされた時もこともなげに速攻で回復した。
52話にて本来は『存在』を司る神であることがミュスカーによって語られている。
その能力は争いで求められることが常であり、大昔にいあいあと唱える邪教団によって召喚されるも、騎士団に封印の宝珠で封印された。
時を経て封印が敗れて復活するも大幅に弱体化。熊手でアサリも掘れなくなった。
封印前は単眼と翼を持った異形の人型だったが、復活後はでかい単眼がついたメンダコのような姿。ビームを放つときはメガシンカしてちょっとかつての姿に近くなる。
人間に見下ろされるのを嫌い、よく流々の頭に乗っている。可愛い。
太ると尻になる。
※権能
- 破滅の眼光
目の前にエネルギー球を展開させ、そこから大出力のビームを発射する技。発動部位は目。
威力は凄まじく、納豆3パックで台風を消し去るという核ミサイル数百発分並みの威力のビームが撃てる。凄いコスパである。
ただし弱体化により一発撃つだけで干からびてしまうのが欠点。
存在を司る神による破壊なので、存在自体を破壊するという出鱈目なスペックを持つ。実際、壁に放った時はまるでガォンされたみたいに焦げ跡も亀裂もなく綺麗に穴が開いている。
軽く撃ってもこれだというのに、直撃してすぐ復活してくるナプタークって一体。
- 破滅の炯眼
天候すら吹き飛ばし、街1つ呑み込める程のサイズの灼熱の火球を具現化する技。
コストは納豆1パックとケーキ1ホール。
『炯眼』とは、「ギラギラと鋭く睨みつける目」。
- 破滅の皎眼
怒れる破壊神の攻撃。範囲を指定できるらしく、正面に立つ聖騎士や床を残し、アーチ状に前方を破壊した。
消滅ではなく破壊方向に力を割いているのか、抉り飛ばされた部分は瓦礫の山になっている。
『皎』とは「白く輝く」の意。
- 破滅の瞑目
存在を司る権能を用いた全力攻撃。当たれば上位存在だろうとその肉体を完全に消し飛ばす「黒い破滅」
『瞑目』とは「眼を閉じること」「安らかな死」の意。
人間を下等生物と言い切る尊大な性格。しかし、破壊神というが別に破壊や殺戮が好きな訳でもなければ破壊しかできないという訳でもない。そもそも破壊神と名乗ったことは一度もない。
無論、手段として破壊を優先したがるが、方法を示せばそれに従い、自分で破壊以外の手段も考えて試み、何なら人間の文化・文明にも適応する。使いこなせるかは別問題だが。
話を聞かないとか人間の機微が分からないとかもなく、むしろ話をよく聞いて空気を読むことも多い。
また、供物の代価として何か願われれば基本的にそれを叶えるべく行動し、信徒の獲得を目指しているが力任せに言うことを聞かせるような真似はしない*2。
知能を持ったとはいえ、ヤドカリにすら礼儀を払うなど、かなり真摯な性格。時折ドジでおっちょこちょい。
下等生物という認識も、破壊の力を争いのためにしか扱わない人間の愚かさに呆れているが故であり、邪神・悪神などと恐れられるような神ではないのが実態である。
一方、神としての矜持は強く、目に見えていようがいまいが神という概念へのあたりは強い。
また、行動基準が「力を取り戻す」「信徒から畏敬の念を集める」以外あまりなく、それ以外の頼まれないことに関しては基本的にやらない。
信仰を集めるという目的から、人々から強い関心を集めているものに関しては興味を示す。
また、仕草が色々可愛い。
アサリ両手に持って掲げたり、(自分を祀るものと勘違いしてだが)祭りにウキウキで臨んだり、プリン2つ食ってプリン型になったり、言葉で非常に伝えづらいがトニカクカワイイのである。
あと、色々食べるのが好き。時折食べたものに合わせて変形してしまうことも。ただし、食レポはかなりまずそう。
口の中は広大な異空間につながっており、いわゆる四次元ポケットのように大量の物をしまっておける。
供物として捧げられた金銀財宝があり、コンビニで支払いを求められた際はこれを大量に取り出して支払った(購入物品:プリン4個)。
性格よし・器量よし・外見よし(?)・財産あり、ともはやただの優良物件である。
破滅使徒血盟の書という名のプロフィール帳をもらい、信徒の証としてここに名前を刻ませようとする。
同じくダーク系の神であるナプタークからは魔導書の類ではと疑われているが、実際はただのファンシィィィ(効果音)なプロフ帳である。
読者である我々は刻むことができないので、単行本を代わりとしよう。
とか言っていたら、単行本には話の間に各キャラのプロフ帳のページが掲載された。
- 『狂乱』のナプターク
「狂乱」の権能を司る序列第五位の邪神。象徴する部位は「口」。愛称は「ナプタくん」。
他者の精神を支配できる危険な権能の持ち主…なのだが、やはり同じように長期にわたって封印され大きく弱体化。外見はヒトデのようになり、潮干狩りもできないレベルとなった。
シンボルマークは☆。
とはいえ、マグちゃん同様不滅なのか、そのビームを直撃してもちょっと焦げてヤムチャする程度でそのうち復活する。
尊大な口調の小悪党タイプながら義理堅く真面目な気質で、「智将」を自称するが、考えが浅く調子に乗りやすいのも相まってドジを踏むことが多い。
眷属となったヤドカリにもちゃんと餌を分けたり基本的にサボることなく仕事に励んだりしている。
むしろホームレス生活を経てから加速度的に人類の生活に馴染み、鍋洗いを含めて非常に前向きに仕事に取り組んでおり最近は料理に興味津々。料理を教えることを対価として力を貸すほど。
そして、実際に教えてもらった結果、見事にドはまりした。かつて飢えていた時にヤドカリたちにもらったプリンを超えるプリンを作って恩を返すべく腕を磨いており、いずれは料理の力で支配を広げることを目論むことを目標に掲げるようになった。
よくよく考えると、こいつが権能をフルに使っていたら世界を掌握するなんて楽勝なわけで、絶対この気質のせいで無駄な(人間にとっては好都合な)行動にかまけてたと思われる。
また、尊大に見えて割と寛容であり、自分を役立たずのゴミとして火にくべたヤドカリたちに対し、激怒したりするようなこともなくちゃんと説明を試みている。
加えて基本的にアホではあるが学習するタイプなので同じ失敗はせず、実は脅威としては相当やばいレベルだったりする。
※権能
- 狂乱の咆哮
生命の精神へ介入することによって狂気をもたらし、 その生命体を意のままに操る魔の咆哮。発動部位は口。
なお、厄介なのは洗脳能力そのものだけでなく、その持続期間・有効射程も途切れる気配がないため悪用すれば非常に厄介。
何よりも電子機器を介しても効果が発揮されるという権能であり、地球上のほぼ全てがネットで繋がった現代社会においては僅か数手で世界を掌握することも可能とする恐るべき能力。
洗脳対象も人間に限らず、ヤドカリから巨大なサメまで幅広い。ただし権能による支配の解除の仕方はナプターク本人にも分からない。
本来であればそれでも多少の力を行使可能であり、人に向かって使えば容易にその力を取り戻すことは可能だった。
しかし、敵対するマグちゃんの策略で海の生物たちに無駄撃ちさせられ、さらに弱体化して力の発動すら満足にできなくなる。ヤドカリたちのりーだーとなった。
何だかんだでヤドカリたちとはうまくやっている様子。
その後は自炊に目覚めると同時に、藤沢家の手伝いに没頭してるため狂乱が撃てるくらい回復しても使おうとはしていない。
また、出力を高めることで指向性の衝撃波のように用いることも可能。音速かつ広範囲のため回避も防御もほぼ不可能。
ミュスカーの権能を封じたうえで感覚機器を破壊し、ノス=コシュの張った街を覆っていた結界に罅を入れた。
マグちゃんとの初戦に敗れ、力を失ってからはヤドカリを連れての放浪生活を始めた。
藤沢家が面倒を見るという流れになることもなく、邪神からゴミ漁りして食い繋ぐホームレスにまで転落するという散々な日々を過ごしているが読者を含めて誰も心配してない。当時の通称は「役立たずのゴミ」。
その後は錬の姉に見込まれ、雑用として彼の家に住み込みで働くことになった。
彼的に報酬のメインはまかないで、そのついでにくれる謎の金属片や紙切れの価値を知る由もなく、ウーネラスに渡せばちょっと頼みを聞いてくれるもの程度に認識していた。
その後、金の意味と価値を知り一時はギャンブルにはまってしまうも、痛い目を見たためきっちり更生してギャンブルはやめ、以後は家計簿まで付けるように。
きっちり更生してギャンブルはやめ、以後は家計簿まで付けるように。
きっちり更生してギャンブルはやめ、以後は家計簿まで付けるように。
とてもとても大事なことなので、強調付きで3回言いました。
今はきちんと給料が支払われて、休みがもらえるアルバイトの有難みを嚙み締めている。
経験を積んで一人で買いだしもできるようになり、プリンの作り方を教わる、揚場を任される、店長の許可があれば作成した料理を客に出すことも認められる、と着実にステップアップしていっている。
すっかり一人前のアルバイターである。
現在の目標は、自分の店を持つこと。
アルバイターとなり落ち着いた現在でも時折調子に乗り暴走することがあり、その様を「ナプってる」と評された。暴走すると痛い目を見るのもお約束。
マグちゃんとの潮干狩り勝負で敗北した際、破滅使徒血盟の書に名を刻まされたため、本を魔導書と勘違いしているらしく、これを焼却して契約破棄することを目的としていた。
現在はそんなことを気にしてる素振りは皆無。
人を惑わす権能・名前のニュアンス・外見・人と同じ立場に堕ちてるとフルボッコなどから、かのニャルラトホテプがモチーフと思われる。
因みに「ヤドカリマスター・ナプターク。生ゴミをあさるコトで復活を目論む恐るべき邪神(7話の紹介文)。」を皮切りに、その後も如何に恐ろしい邪神であるかの説明が度々入るようになった。
紹介文一覧
- 『狂乱』のナプターク 精神支配の権能を持つ恐るべき邪神
- 『狂乱』のナプターク ヤドカリ100匹を従える恐るべき邪神
- ヤドカリマスターナプターク 生ゴミを漁るコトで復活を目論む恐るべき邪神
- 『狂乱』のナプターク 精神支配とクロール泳法が得意な恐るべき邪神
- 『狂乱』のナプターク 知略と精神支配の権能を使い暗躍する恐るべき邪神
- 新人バイトナプターク まだ鍋は振らせてもらえない恐るべき邪神
- 狂乱のナプターク 錬から料理を教わる約束を取りつけた恐るべき邪神
- バイト研修ナプターク 料理にハマりつつある恐るべき邪神
- 『狂乱』のナプターク 着々と自炊が整いつつある恐るべき邪神
- スーパー帰りのナプターク 食材の買い出しさえも可能とした恐るべき邪神
『狂乱』のナプターク 運命を狂わせる恐るべき邪神
一見するとただのネタ要素だが、よく考えると権能抜きで人間社会に馴染んでいっている進捗報告であり、元々結構厄介な邪神であることも踏まえると普通に恐ろしい話である。
というか、封印が解けてからの短期間で社会規範、文字、貨幣、商売、料理、建築を身に着け、作成した料理は人間が食べて十分美味しいレベルにすら到達した。
もともと支配下の下僕を相手にするのみで人間社会の知識ゼロの状態、諸々の要素は存在すら知らかなったことを考えると恐ろしいまでの学習速度である。
……その代償というべきか、もはや完全に善良な料理人と化しており、(忘れられがちだが一応)敵対しているマグちゃんを笑わせようと自作の唐揚げを取り出し、「うまい料理を食えば自然と笑顔になる」とのたまった際には「お前もう『狂乱』名乗るな」という至極もっともな返しをされている。『狂乱』の定義を狂わす恐るべき邪神
また、他の邪神にない利点として、人間が開発した文明の利器を利用できる点がある。
最悪なことに、放送設備越しでも権能が有効である。YouTuberデビューしたら世界が終わる。
生活に必須な「音」を媒介とするため完全なシャットアウトは困難であり、人間が進歩するごとにできることが拡張していくのと同義であるため、とてつもなくヤバい。
現状インターネットを含む情報インフラに触れる機会はあまりないようだが、気づいた時、彼はどうするのだろうか……。まあ、多分何もしない。やったとしても食堂の宣伝くらい。うほほい。
全体的にポンコツ感が凄まじいが、地道にコツコツ頑張って進歩していっている様子や過去の失敗を糧とする様子は読者から好感触。
また、他の邪神からも、ウーネラスはイズマと相性が悪いと徹底的に交戦が避けられ、マグちゃんは破壊以外の策を弄してまで無力化された上でなお一切の隙も許さない監視対象とされるなど、実は周囲から超警戒されている。
前述した通り、どれだけ信者を稼いでもこいつが介入しただけで瓦解しかねないので、当然と言えば当然である。
さらに、バトル最強の邪神ミュスカーに対して唯一真正面から対抗できるという、ジョーカー的ポジション。普段の扱いはババだけどな。
- 『摂理』のウーネラス
「摂理」の権能を司る序列第四位の邪神。象徴する部位は「心」。愛称は「ウネさん」。
「魔術の神」と例えられ、聖騎士団に手を貸して他の邪神封印のきっかけを作った裏切者。外見はクリオネだがなんか全体的にエロい。
胴体部のハートとメカクレほんのり笑顔が特徴的。シンボルマークは+。
600年前かつて無力ながらも懸命に自分を討伐しようとする聖騎士団の人間に萌えの天啓を見出して以来、彼らに肩入れするようになった。本人曰く「箱推し」。
本体は聖騎士団本部に拘束されて聖騎士団に協力しつつ悠々自適なニート生活を送っており、イズマにくっついているのは分体。
食事方法は暗闇に隠れていたため不明だが、クリオネモチーフなので多分例のあれ。開く音は「パグァ…」。
胴体のハートは、本体だと逆さに引っ付いた巨大でかなりリアルな心臓となっている。
イズマと行動を共にしているが本人のノリは完全な日本観光であり、登場するたびに何かしらのコスプレを披露している。
※権能
- 摂理の脈動
世界の自然法則を改竄し、魔法と言える現象を引き起こす権能。発動部位は心臓。
魔道具を作り上げたりも可能で封印の宝珠も彼女の作品。彼女の手にかかれば、クッキーもHDカメラも魔法道具へと早変わりし、引き戸は真ん中から開くタイプの自動ドアへと変貌する。
なお魔道具作成の参考文献は日本のアニメ。
何の特殊能力も持たず訓練もしてないルルが、特製クッキーを食べて魔法少女風ロッドを振るったら大爆発が起きるなど、干渉レベルは出鱈目。
ご都合主義満載のアイテムを用意してくれるのでドラえもんみたいな存在だが、物に魔法を込めて使用するというステップを踏むため、ごり押しには弱い。
- 摂理の胎動
材料、魔法陣、術式及び自身のエネルギーを元に、永続的に作動する魔道具を作成する権能。
対象は自動的に魔力を充てんするため、魔力を補充する必要のない脅威のびっくりどっきりなものが出来上がる。
現在のところ、作成したのはコピーマグちゃんのみ。ただ、マグちゃんたちを閉じ込めていた封印の宝珠もこれにより作成されたものと思われる。
かなり俗っぽい性格で好きなように生きる自由気ままな趣味人。ついでにオカン気質のオタク。とどめに愉快犯。
他の邪神らからも何を考えているか分からないと思われているが、本人は何故なのか分かっていない。
人間世界に触れた結果、寄りにもよってオタク文化に染まってしまい、今では金を使ってグッズを買うほどに(多分通販だが)。
道具を作って聖騎士団に提供するものの、彼らが苦労する姿を見るのも大好きという迷惑な人。でも、基本的に悪意はない。悪気とうっかりはあるけど。
イズマに対しては母親感覚で面倒を見ており、彼の右往左往する姿や成長していく姿を好んでいる。
一方で、雰囲気重視であり、雑な調査で臨んで期待外れな結果に直面すると流石にがっくりする。
「魔術の神」の称号は伊達ではなく、権能による魔道具作成のほか、身体強化や物体投射、使い魔の操作などをこともなげに複数同時に繰り出し、肉体の液状化及びそこからの復元すら独力でやってのける。作中の描写を見るにこれらの行使に本体からの支援はほぼ無いようであり、そもそも作中で上記の能力をふるっているのはすべて小さな分身(分体)であることを加えればその底知れなさに拍車がかかる。
また、本体は自己封印状態とはいえ現在登場した上位存在の中で最大の力を保持したままとなっている。彼女が人類にときめいたままであることは、間違いなく人類にとって幸運なのだ。現状オモチャ兼推しにされてる聖騎士団はぜひとも頑張ってほしい。
- 『運命』のミュスカー
「運命」の権能を司る序列第三位の邪神。象徴する部位は「耳」。
過去に何かあったらしく、現在混沌教団を率いて愚かな人間を統制しようと目論んでいる。そのためにマグちゃんを引き込もうと、無位の存在を解放したりなど暗躍していた。
他の邪神と異なり、少年の姿をとっていた。モチーフはイカ。シンボルマークは△。
その権能により力が続く限りバトルにおいては無敵を誇っており、マグちゃんですら正面衝突では分が悪い。
しかし、そこはうほほい時空ことこの漫画、ろくすっぽバトル展開に突入しないので策略もいっしょに割と持て余し気味。
マグちゃんを腑抜けにした元凶として、流々を敵視しているものの、うほほいの彼女には毎回ペースを乱される。
性格は非常に生真面目ないわゆる学級委員長タイプ。今作では貴重なツッコミ役をこなせる期待の新星。
呑気に人間社会に適応している同胞たちに呆れており、一人真面目に暗躍するのだが部下が若干アホなのもあって徒労に終わること多数。
なお、マグちゃんへの執着は個人的な感情もあるらしく、マグちゃんと同じように振る舞うゴーレム(ウネさん謹製)が自身の隠れ家にやってきた時は本物だと思って大いに喜んだ。
1週間ほどして偽物だと気づくも、結局は手元に置いている。
※権能
- 運命の調律
確率0%でない事象を強制的に引き起こす。当然、確率0%なら引き起こせない。発動部位は耳。
その本質は超聴覚によって周囲の情報を収集し、望む結果を引き起こすために必要な最小の介入を行うことで偶然を必然に変える。ざっくりいうとゼロシステム+事象変異機関ゾハル。知ってる人は事象の瞳でもいい。
そのため、介入能力自体はさほど強くはなく、通常の権能の発動で消耗は殆ど無い。その一方であまり確率が低い事象は消耗が大きくなりやすいなど、外的要素の影響を受けやすい。
また、あくまで発生する事象をコントロールする能力であり、感情など確率からかけ離れたものはノータッチ。
自分に向けられた攻撃は必然的偶然によって直撃することはなく、あらゆる事故によって相手は被害を受けるため、ことバトルにおいては最強を誇る。
弱点は、まず聴力で情報を収集するところから始まるため、何らかの形でそこから阻害されると機能不全を起こす。
また、直接的な干渉力を持たないため、素パラはさほど高くない。良くも悪くも権能ありきである。
本人は気づいていなかったが、天敵はナプターク。洗脳ではなく攻撃の意志を持って狂乱の咆哮を使われると肝である聴覚に大ダメージを受けてしまう。
仮に事象操作で音をシャットアウトした場合、おそらく今度は自分が権能を使えなくなるというおまけつき。
さらに、本来上位存在には効かないはずの精神干渉まで食らいかけるなど狂乱の咆哮に対する防御力は0に近い。
流々からの愛称は「ミュッさま」。
当初はミュスカくんと呼ばれていたが、教団員に様を付けろと言われた結果、このような呼び方に。
当人は一切承認していないが、聞く気なし。
マグちゃんとの決戦により肉体を限界まで消耗したところを、ウネさんの策略により再度弱体化封印を施され、3頭身のマスコット的な形状まで弱体化させられた。*3
現在は力を取り戻すため、ボロアパートにて地道に栄養摂取する日々を送っている。
なお、権能と共に感知能力まで低下したらしく、同じ屋敷の中でも物体の輪郭程度しかわからないレベルになっている。
おかげで変なポーズをとっていた小深山とグ=ラを一塊に認識し、謎の生命体と思い込んでおびえていた。負けたらギャグ要員である。
作者いわく「たぶん素の運がものすごく悪い」
※少年の姿について
断片的に描かれた過去によると、ミュスカーを初めて神と呼び慕う羊飼いと思われる少年*4に厄災の予言を授けたことがあり、再封印以前の姿はこの少年を模している様だ。
少年の顛末*5とその願い、「皆を幸せにする」ため預言者として人類と接するも、次第に人間に失望していく。
それでも見放せずに独善的ながらも人類を導こうとしており、この相反する想いが人間への嫌悪を口にしながら少年=人間の似姿をとる理由のようだ。そしてウーネラスに「(人間への)解釈違い」と評される所以であろう。
また、人類を思う様に導けずに思い悩んでいた折にマグ=メヌエクの力を目にし、その絶対的な権能こそ本物の神であると捉え、それに並び立つ存在となることを目標にしており、マグちゃんに執着する理由となっている。
- 『夢幻』のノス=コシュ
「夢幻」を司る序列第六位の邪神。象徴する部位は「鼻」。また、それに合わせて香りの源の1つである「花」もモチーフ。
愛称はノス子。
シンボルマークは*。
非常に怠惰な性質で、必要がない限りは常時微睡んでいる。多少雑に扱われても惰眠をむさぼることを優先するほどのやる気のない邪神。
活動させるにはエナジードリンクなどの目覚ましが必要で、それでもなお最低限の活動にとどめようとしている節がある。嗜好品としてもコーヒーを嗜む。
モチーフはおそらくウミユリ。普段は閉じた蕾かミノムシのような胴体から頭だけだしており、頭部(髪の毛?)の先端の触手を使って食事その他を行っている。
とはいえ、曲がりなりにも高位の邪神。ミュスカーの要求で権能を行使した際には街一つを容易く眠りに沈めている。
また夢の中こそ本来の領域らしく、内部では胴体の蕾が開き、夢の世界を自在に作り替えマグちゃんすら容易く無力化していた。
騒動の後は燐に従業員兼枕として雇われている。
本人的にも枕になっている際に見る燐の夢を好んでおり、騒動を起こすこともなくまったりしている。
※権能
- 無限の薫香
指定した生物を眠らせ、幸福な夢を見せつつ活力を奪う。
また、対象を夢見心地にさせることで自身にとって都合の悪いことなどを「夢の出来事」として誤魔化すこともできる模様。
作中では町全体を影響下に収め、マグちゃん陣営の切り崩しを図った。
- 『久遠』のユピスス
「久遠」を司る序列第2位の邪神。象徴する部位は「頭」。
愛称はユッピー。
シンボルマークは特になし。
暇さえあれば勝手に人の未来を観測しており、外伝では練の人生をネタバレし、絶望させていた。
そして、ユピススのカラー版だが、最終回の数話前に初登場した為、本誌では掲載されておらず Twitterで公開されている。
無位の存在
神の域には到達していないが故に序列に加えられていない存在。序列組が外なる神ならばこっちは旧支配者と捉えれば分かりやすい。
現在登場している存在を見るに、人間にとって崇める意味が皆無なのも無位たる所以と考えられる。
- 『暗澹』のゾンゼ=ゲ
作中初の無位の存在。ビジュアルは単眼のウニ。愛称は「ウニ助」。
ひたすら臆病で卑屈、そして内向的な超ネガティブな性格な陰鬱の塊。
おまけに権能の関係で人の心の機微に非常に敏感なせいで、例え陽キャラに優しくされても「気を遣って優しく接してくれるのが伝わり過ぎて辛いー!」という理由で暴走するめんどくさい問題児。
一応本人には一切悪気はなく、ゾンゼ=ゲ自身気質は善良な部類に位置するため、人類を見下すような真似は一切しない穏健な存在。ただ、下等生物呼ばわりではある。
※権能
- 暗澹の茨棘
自身の身体から生える漆黒の針のような魔力体「暗澹の針」に触れた者の精神の裏側を引きずり出し、一時的に超絶ネガティブな性格に変えてしまう権能。
おまけに自身が負の感情を抱くほど針が無尽蔵に伸び続け、他人を陰鬱に沈めてしまった事に対して自身が更に落ち込み、更に権能が暴走気味に発動する負の感情の無限連鎖を引き起こしてしまう。
ウネさん曰く「万有陰力」。
おまけに生体反応に近い為、他の邪神たちと違い実質ノーコストで権能が猛威を振るう。
地味な力だが生物全般に有効であり、他の上位存在に対しても通用する。
マグちゃんに刺されば破滅が暴発する他、ナプタークやノスコシュに使えば一瞬で無力化できる。
その2体は元からほとんど無害だって?まあうん…
なお針はあくまで魔力の塊なので刺さっても傷や痛みは発生せず、また権能の性質上心に裏表がない存在には無効化される。
ただし、それでも気分がマイナスに傾いていると効果を受けてしまう。
300年前に聖騎士団に封印されるも何者かの手で復活させられると学校に迷い込み持前の性格から短時間で学校を機能不全に陥れ、恐惶した結果流々にすら手を出そうとしたことで一時はマグちゃんに討伐されかかる。
……が、良くも悪くも裏表のない純真なワルガキ故に自身の権能を無条件で無効化する尾瀬唯歌と出逢い、裏表の無い性格の持ち主という今まで出逢ったことの無かった人種に感動。
以後部室の水槽で生活することを決め、その後も彼女にくっついて行動している。
- 『金剛』のグ=ラ
無位の存在その2。ビジュアルはカニ。愛称は「グラッシー」。
ナプターク以上に口が悪くキレやすい暴力的な性格だが、実態は邪神系ではぶっちぎりのアホの子。
非常に単純で脳筋。おまけに煽てに滅法弱く、簡単に口車に乗る。
自分の力を何より絶対と信じて他人の評価を気にするタイプで、自分が序列に加わっていないことを不満に思い、自分がバカにされていると思い込んでいた。
※権能
- 金剛の顎門
肉体の再生と強化に特化した権能の持ち主で、肉体構造をある程度コントロール可能。
現在は腕の鋏の形状や質量を自在に変化させる権能に落ち着いている。
当初は弱体化した肉体を強大に見せかけるべく鋏を巨大な首長竜のように変化させて擬態させていたが小深山に拾われて以降は菓子袋を切る鋏や鍋のあく取り網に活用中。
こちらも実質ノーコストで権能を発揮できる。
街の近所の海を縄張りとしてマグちゃんに勝負を挑もうとしていたが悉くあしらわれたり自らアホを露呈したことで和やかムードになったことに耐え切れずキレて暴力行使をしようとしたが、小深山に正体を暴かれ呆気なく敗北。
しかし小深山に慰められ、同情の無い真摯な共感を知ったことで彼女の元に居つくようになった。
なおその後は手をハサミに変形させお菓子の袋を開封するなどの権能の生かし方を見出し新たな生活を快適に生きている。
なお、権能ありきとはいえ身体能力は作中でもトップクラス。木材程度なら容易に切り分け、崩落に埋まってもびくともしない。
邪神の眷属
- ヤドカリ
ナプタくんに支配されたヤドカリ100匹。通称「狂乱の軍勢」。細かいことに、全て貝殻のデザインが違う。歩く時の効果音が「カリカリ」。
支配された影響か知能が上昇しているらしく、ナプタくんを「りーだー」と崇める。ひもじいりーだーに食べ物を持ってきたりなど、献身的な眷属。実は結構起用。
ただし、仕方ないとはいえ頭はよろしくなく、ナプタくんを役立たずのゴミとして焼却してしまったことも。*6
マグちゃんと違い、ほぼデフォルメなしのただのヤドカリだが、舌足らずで素直な所とかが可愛い。
流石に100匹まとめて行動はせず、シフト制で何匹かがナプタくんのそばにいるスタンス。
また、この他にも「海原の覇者」というでかい鮫も眷属となっているが、ナプタくんはトラウマになってしまっていて近づこうとしない。
鮫の方も割と無邪気な性格になっており、近寄ろうともしない主を引き続き慕っている。
- チヌ
マグちゃんの眷属的なもの。子犬。もちろん可愛い。
実は飼い犬なのだが、迷子になっていたところをマグちゃんに拾われた。同胞2人(ナプタくん、ウネさん)が眷属を持っていることを密かに気にしていたマグちゃんによって「血濡れし漆黒の猟犬」と名付けられ育てられる。「チヌ」は「長いし可愛くない、ワンちゃんっぽい呼びやすいのがいい」という流々の提案によって付けられた略称。
最終的には飼い主が見つかったことで返還されるも、迷子になっていた間にしつけがちゃんとなされていたため、散歩をさせてもらったりなど円満な関係が続いている。名前に関しても、飼い主が名前を決める前に迷い犬になった・チヌ自身名前を気に入っているようだった……という理由で正式に「チヌ」となった。
散歩の際はマグちゃんの触手が首輪代わりに巻かれている。
- 白翼の運び手
伝書とかをやっているウネさんの眷属の白鳩。多分メス。
ただしメンタリティは聖騎士団側であり、ウネさん以外の邪神に敵意を抱いている。くっころ枠。
理屈を通せば邪神サイドでも話を聞いてくれるタイプ。
うほほい
何かというと、流々ちゃんが知性を感じられないポーズで描かれた際に書かれた擬態語。
何とも知性を感じさせない語感から、彼女のキャラを示す際に使われる。
で、それが何かというと、このうほほい、とても凶悪なのである。
宿敵やライバル登場によるバトルの予感も、人類を敵視する上位邪神によるシリアスの雰囲気も、イケメンのちょっとドキッとしそうなラブの気配も、うほほいの前ではすべて無に帰る。
フラグは立った瞬間に彼方へと消えるし、各キャラは思考回路がうほほいへと感化されていくという、恐るべき逆フラグブレイカー。
いかなる展開もうほほいへと収束する道を逃れられない有様は、他作品の呼称を借りるなら「二重の(意味で)AFO」「知能限定の却本作り」「非ボケ天然ボーボボ」。
一部では権能扱いすらされている。
回避するためには流々を曇らせる以外ないが、そんなことを口にすると過激派から人体に優しいランチャーでズドンされるので天命に身を任せるしかない。でも彼女の泣き顔で何かに目覚める信徒もちらほら。
どこかののどかな田舎町で、ふたりの平穏な日常は続く……
それが汝の 望みならば
- 『久遠』のユピスス
「久遠」の権能を司る序列第二位の邪神。象徴する部位は「腕」あるいは「掌」。
時空の狭間に存在し、時間に干渉する「久遠」の邪神。愛称は「ユッピー」。
見た目は巨大な2本腕のクラゲ。シンボルマークは○2つで、両腕に1つずつ、頭部では2つ合わさって∞のマークになっている。
他の上位存在同様に封印されていたが、復活後は自身の力で時空を遡ることで、またたく間にある程度の力を取り戻す。
六柱では最後に登場した邪神だが、ある意味では1話から登場してもいる(後述)。
過去と未来を行き来しながら、知的好奇心のままに情報を集める『観測者』。
興味の赴くままに現世に顕現しては、好き勝手に時空を歪めてきたそうな。なんて迷惑な
その力は人間から強く求められたが、ユピスス自身は好奇心のみで動くため、人間と深い関わりを持たず、
伝承のみで語られる存在。
その有り様からか、自身のことにも無頓着で、封印されたことも気にしておらず、肉体も完全復活まではさせていない。
流々に「ユッピー」と頓狂な呼び名をつけられた時も、あっさり受け入れた。
うほほいをパリィして話を進める恐るべき邪神。ツッコミはミュスカーがやった。
他の上位存在と比べても超然とした言動を見せる、劇中で一番「神らしい神」とも言える。
…冷静に考えるとかなりフリーダムなやつではあるが。ある意味、ウネさんの同類
※権能
- 久遠の掌握
ユピススが掴んだ対象の時間を巻き戻す。
自らのダメージをなかったことにする他、ナプタークを初期の体型に戻す復活後の弱体状態に戻すといった芸当が可能。
- 久遠の抱擁
両腕を使い、空間ごと時間を巻き戻す。
劇中では街一つを同じ一日の繰り返しに巻き込んだ。
人間たちはループの際に記憶もリセットされて繰り返しを認識できないが、上位存在(無位のもの含む)は記憶を持ち越せる。
原作終盤に登場し、「上位存在に畏怖を抱かない特異な存在」宮薙流々への興味から、彼女の住まう街を同じ1日の繰り返しに閉じ込める。
それを良しとしない他の邪神たちと交戦に入るも、ゾンゼ=ゲの暗澹の荊棘を受け、
「宮薙流々の『本当の望み』が識りたい」という本心を引き出されて戦線離脱。
彼女との問答を経て、「永遠に続く日常」に閉じ込めるのではなく、流々とマグ=メヌエクの出会いから行く末までを見守ることを選択。
2人が邂逅した直後の時間へと移動し、そこから彼らの日常を陰ながら観測するのだった。
実は本作のナレーションは、第一話の時間から観測しているユピススによるもの。
文字通り2人を見守りながら、ユピススも理解を深めていったようだ。
…つまり、宇宙人ふじさわを目撃したコンビニ店員やブティック店主の顛末は、ユピススがいちいち観測しては報告していたということになる。
なにより、あの「恐るべき邪神」構文はユッピーがナプタークに対して抱いた感想だったということである。邪神ナプターク、事あるごとに第二柱を慄かせる恐るべき邪神
余談
上記のように高い構成力と不快感の無いキャラたちによって展開する笑いありほっこりありの内容となっているのだが、狙ってか狙ってないのか、あまりに陰惨な展開が続く『チェンソーマン』のすぐ後に掲載されていることが多く、傷を負った読者の心を癒すメンタルケア邪神マンガというなかなか珍しいポジションを獲得している。チェンソーマンの連載終了後も、色々メンタルダメージが巻き起こる本誌の中で回復役を務めている。
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▷ コメント欄
- 好きなんだが、連載が続くかどうか… どうか長く続いてほしい -- 名無しさん (2020-08-07 23:09:28)
- 何故かジャンプでの掲載順がチェンソーマンの後のことが多い。助かる -- 名無しさん (2020-08-07 23:46:15)
- バトル路線に走らないだろうという安心感 -- 名無しさん (2020-08-08 00:43:11)
- 「ソウナンですか?」のせいでヤドカリが食料にしか見えなくなってしまったため、「ナプタくんの勝ちじゃない?」と思ってしまった -- 名無しさん (2020-08-08 07:46:17)
- チェンソーマンの次がマグちゃんだから我慢できた運たら長男語録を使いたくなるくらいに癒し -- 名無しさん (2020-08-08 08:03:33)
- 流々ちゃんの名前の元ネタが「ルルイエ」なら、錬くんのは「レン高原」かも。 -- 名無しさん (2020-08-08 23:20:17)
- マグちゃんの脳内CV=安元洋貴 -- 名無しさん (2020-08-09 06:38:49)
- しばらくはチェンソーマンの後ろに張り付いてほしい -- 名無しさん (2020-08-09 07:45:36)
- 「マグちゃんちょっと待ってて」「よかろう我は悠久の存在……」で変な笑いが出た -- 名無しさん (2020-08-12 05:43:56)
- 個人的には期待できる作品なんで続いて欲しい。 -- 名無しさん (2020-08-26 18:44:14)
- チェーンソーの後ということが救い。ほんとこの作品にメンタル救われたか -- 名無しさん (2020-08-26 20:21:50)
- 唯八という劇物 -- 名無しさん (2020-10-09 22:10:39)
- ウネさんで目覚めそう、目覚めた -- 名無しさん (2020-10-20 17:20:53)
- ナプタのモチーフがニャルならマグちゃんとウネさんのモチーフは何になるんだ? -- 名無しさん (2020-10-23 16:19:23)
- ↑11 ナプタくんにとって大事な信徒なので食べ物という発想がないんだと -- 名無しさん (2020-10-30 18:57:17)
- ↑2マグちゃんはマグヌム・インノミナンドゥム、ウネさんは畝の後ろをあるくものがモチーフじゃないかと某掲示板で言われてた -- 名無しさん (2020-11-05 11:07:30)
- ボイスコミックかわいい -- 名無しさん (2020-12-16 16:34:28)
- チェンソーが綺麗に終わったらこっちが曇らせに来たとか言われてて草 -- 名無しさん (2020-12-16 19:16:11)
- どんどん邪神存在が増えていくけど例外なく海産物なのが笑う -- 名無しさん (2021-02-16 20:31:21)
- 「すごく面白い」とまでは思わないけど、なんか読んでて安心する。これとロボコが今のジャンプの癒し枠だわ -- 名無しさん (2021-02-16 21:33:07)
- 流々ちゃんママ回が本当に素敵だった。のんびり連載してほしい作品 -- 名無しさん (2021-02-23 08:19:43)
- 呪術廻戦とかヒロアカとか展開が重い作品が多いので癒やしになる -- 名無しさん (2021-03-01 18:48:17)
- ロボ子の方でもジャンプ初心者でも安心して読める枠とネタにされていた。そう思う。 -- 名無しさん (2021-03-09 15:29:39)
- 今回、マグちゃん達最高位の邪神が全部で6柱いることがさらっと語られたな -- 名無しさん (2021-03-10 19:14:03)
- グ=ラは初登場時 ヤドカリーズが怖がっていたから貝やヤドカリの殻を砕いて食べるカラッパと推測しやすい -- 名無しさん (2021-03-10 22:02:40)
- 流々が可愛いと思うのは性格と表情が大きいんだろうな。単純にすごくいい子だし。 -- 名無しさん (2021-05-25 05:42:48)
- ナプタくんが可愛い過ぎて気が狂う -- 名無しさん (2021-05-31 01:14:16)
- ↑2 泣き顔のルルちゃんは何かが込み上げて来る位可愛い -- 名無しさん (2021-06-26 09:40:08)
- 邪神構文を最高の形で使って来られて泣いた -- 名無しさん (2021-07-12 20:34:10)
- 仮にクトゥルフ神話モチーフだとすればマグちゃんはクトゥグアでナプタくんはニャルに見せかけたクトゥルフなイメージ -- 名無しさん (2021-07-13 23:30:45)
- ミュスカーの説明は今週判明したから書くの早くない? -- 名無しさん (2021-07-14 01:02:21)
- ↑うっかりしてた。COしといた。 -- 名無しさん (2021-07-14 04:38:41)
- それぞれの邪神の飼い主や家族も書いてもいいのでは -- 名無しさん (2021-08-02 22:41:00)
- バトル展開からの打ち切りというパターンからの脱出に成功 喜ばしい -- 名無しさん (2021-08-07 20:49:50)
- あの、今日の無料公開分見て思ったけどもしマグちゃんが阻止してなかったらうほほい崩壊してたかも…恐ろしや恐ろしや -- 名無しさん (2021-08-11 08:58:28)
- ↑大丈夫、うほほいは無敵だ -- 名無しさん (2021-08-11 09:25:08)
- 映像化の際にはマグちゃんは安元さん、ウネさんは金朋でよろしくお願いします。 -- 名無しさん (2021-08-18 17:27:31)
- 後にも先にもヤドカリが人気投票5位なのはこの漫画だけ -- 名無しさん (2021-12-07 08:13:03)
- 完結 綺麗な最終回だった… -- 名無しさん (2022-02-07 15:14:32)
- 幸せな生涯を送れたようで何より… -- 名無しさん (2022-02-07 17:53:34)
- とてもきれいな終わりで不満はかけらもないのだが、喪失感がはんぱない…… -- 名無しさん (2022-02-07 21:35:40)
- 打ち切りと言うには余りにも綺麗で美しい。決められた終わりに向かってちゃんと進んでちゃんと終わった名作。ただただひたすらに寂しいだけ。 -- 名無しさん (2022-02-08 10:30:04)
- ジャンプ特有のバトル化テコ入れフラグをすべてへし折って完結させたのはすごいと思う。 -- 名無しさん (2022-02-08 11:37:41)
- 10巻以内で完結する名作一覧にこの作品の名前を入れたいと思うよ -- 名無しさん (2022-02-08 12:42:38)
- 最終回でマジ泣きした。タグに涙腺崩壊を加えたい。 -- 名無しさん (2022-02-08 23:15:48)
- これが打ち切りに見えるなら世の中に円満完結なんて存在しないだろって位に綺麗な終わり方だった。ありがとうマグちゃん -- 名無しさん (2022-02-10 11:10:30)
- 打ち切りは打ち切りだと思うよ。単話形式だからいきなり最終回でもいけただけで。 -- 名無しさん (2022-02-10 11:59:21)
- 伏線回収と最終回前の展開、ラストのアオリからして作者の意に沿わない形で終わったのではない気がする アンケ結果とかまでは内部の話だから分からないけど -- 名無しさん (2022-02-10 12:41:36)
- アニメ化して欲しかった -- 名無しさん (2022-02-10 13:10:12)
- ↑2 いきなり来週終了ね!とはならずに猶予期間はあるから、そこでうまい事処理できただけに思う -- 名無しさん (2022-02-10 14:31:18)
- 「何で今週も載ってんだよ!?」となった -- 名無しさん (2022-02-14 23:38:48)
- 序列二位はネタバレになるから書かない方が良いのだろうか -- 名無しさん (2022-02-15 00:04:12)
- ナプタ君の狂乱の真の能力が意外だった -- 名無しさん (2022-08-21 23:46:29)
- 令和版ケロロ軍曹かもしれないね。もし本作が少年エースで連載されたら30巻以上続いたのかも。逆にケロロ軍曹が少年ジャンプ連載だったら全3巻で打ち切られたのかも。 -- 名無しさん (2022-10-18 20:14:08)
- ↑5 すごいスマホの終わり方とか見るにちょい分からんね… -- 名無しさん (2022-10-18 21:23:36)
- まさか連載終了して1年も過ぎた後に番外編が出るとはな… -- 名無しさん (2024-02-05 17:29:00)
#comment(striction)
*2 流々に吊るされて、彼女から敬意が感じられないと考えた時も、自分が神としての威厳を示しきれてないからという結論に至っている。
*3 ウーネラス「二度とシリアス出来ない身体にしてやったわ…」
*4 ミュスカーの元ネタと思われるハスターの更に元ネタが登場する「羊飼いハイタ」に登場する羊飼いの少年ハイタがモチーフか
*5 邪神に与して厄災を齎したと誤解を受け迫害され、少年の言葉と共に意味深な大きな石が描かれている
*6 「マグ=メクエヌの手先と成り下がった役立たずのゴミを火に焼べろ!」と命令した際、マグちゃんのプロフィール帳にナプタが名前を書いた→マグちゃんの手先。何もせずに命令するだけ→役立たず。ゴミ箱に入って食料を漁る→ゴミ。と認識してしまったため
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