登録日:2019/12/28 Sat 00:11:06
更新日:2024/05/16 Thu 10:40:16NEW!
所要時間:約 5 分で読めます
▽タグ一覧
ウルトラ怪獣 ウルトラマンタイガ ラスボス←ではない 食いしん坊 ゴミ 哀しき悪役 ブラックホール 暴食 許されざる命 この世に生まれた事が消えない罪 生きる事が背負いし罰 イビルジョー トレギア被害者の会 星を喰う者 大食い 悪食 ラスボス怪獣 オーロラ ウルトラマン撃破成功 タイガオリジナル怪獣 ウーラー キモかわいい 宇宙爆蝕怪獣 exユメノカタマリ 令和ウルトラマン最初のラスボス
トレギアが呼び寄せた伝説の怪獣!
どうやら地球にかつてない危機が訪れようとしているみたいだ!
そして破滅が近づく中、様子がおかしいピリカ。
彼女に課せられた使命とは一体…?
次回 ウルトラマンタイガ
第24話
私はピリカ
行こうヒロユキ!だって俺達は…!
[#include(name=テンプレ2)]
[[霧崎>霧崎(ウルトラマンタイガ)]]「おはよう。腹ペコ怪獣君。[[そいつ>ギャラクトロンMK2]]は軽い朝食だ...」
ウーラーとは、『ウルトラマンタイガ』に登場するウルトラ怪獣にして、今作の実質的なラスボスである。
……が、厳密にはラスボスではないかもしれない。詳しくは後ほど。
データ
別名:宇宙爆蝕怪獣
身長:68m
体重:50万t
概要
第24話「私はピリカ」~第25話「バディステディゴー!」に登場。
とある文明の発達した惑星が出し続けた廃棄物(=ゴミ)が化学反応を起こした結果偶発的に誕生した疑似生命体。誰が呼んだかEXユメノカタマリ
タイガからは「伝説の怪獣」と呼ばれていた。
全体的な体格は直立二足歩行すると信じられていた頃のティラノサウルスの復元図に似ており、強靭な顎と逞しい足を持つ一方で両手は非常に小さく、実際に使うことはできないと思われる。
しかし、その細部をよくよく観察してみると、大きさ、形、色、質感の違う物体が大量に重なり、そのままつぎはぎになったかのような歪かつグロテスクな見た目をしていることが分かり、まるで他の怪獣達のような「自然の摂理の下に生まれた命ある生物」でも、はたまたロボットのような「特定の意図や目的の為に必然的に生み出された道具」でもないという、独自の存在感を如実に表しているようにも見える。
また、身長68mに対して体重が50万tというバカみたいに重いことからもその存在のイレギュラーさが窺える。
戦闘能力
尚ラスボスではあるが、実は火や光線を放つといった特殊な能力は持っておらず、戦闘では専らその巨体を生かした体当たりや噛み付き攻撃のみを行う。
こう聞くとさしたる脅威には感じられないかも知れない。
しかし……
生態
ウーラー最大の特徴、それは食欲。
怪獣がその巨体故に当然一度に摂取される量は他の生物とは比べ物にならないのは周知の事実だが、このウーラーの場合、食べた物を高濃度で圧縮して体内に小さなブラックホールを形成しており、食べた食糧は全てそれに飲み込まれて消滅してしまう為、そのままにしておいた場合、満腹になることは決してない。
食欲に身を任せ、有機物無機物は愚か、物体、エネルギーなどの非物体を問わず、宇宙に存在するありとあらゆる物を半永久的に食べ続けていく。
惑星に降り立つと、まずその星の地殻を食い、さらにそこから地中を掘り進んでその星のコアエネルギーを食いつくすことでその星を跡形もなく消滅させてしまう。
地球に来る以前にもこの手順で数多くの惑星を消し去っているため、その名はトライスクワッドは勿論、宇宙全土に広く知れ渡っている。
尚最初に犠牲になったのは他でも無いウーラーを生み出した惑星であった。
戦闘手段は噛み付きによる物理攻撃のみとは書いたが、実際のところはこの何でも食べる習性を応用して噛み付いた部分から相手のエネルギーを吸収しようとしてくる他、
口部から光線を吸収する為、総合的な戦闘能力は非常に高い。
このような危険性を見かね、対策に乗り出す惑星も存在しており、エオマック星ではウーラーとリンクすることでその生態活動を止めるデバイスを開発。
更にはそれを搭載したアンドロイドを量産し、宇宙にばらまいた。
そして、そのアンドロイドの内の一体こそ、ヒロインの旭川ピリカこと「ピリカ03」であった。
その単一の存在そのものが惑星の存続を脅かすというラスボスは『ウルトラマンX』以降最早定番と言えるようになっているが、これまでの
- 「生命体と呼べるかどうかすらも怪しい存在しない存在が引き起こす災害」
- 「あまりに規格外だが、命を持つ生物としてごく当たり前に行われる生態活動の一環」
- 「明確な悪意と復讐心のもとに行われる侵略・破壊活動」
- 「外部からの介入によって歪められ、無差別に行われるようになった浄化活動」
とも異なる「生命体になりきれなかった存在が唯一持って生まれ、永遠に満たされることない生理的欲求を満たそうとしている」というどこか哀しさも感じられるものとなっている。
実際、「食欲が止まらない」ということは言い方を変えれば「空腹に苦しみ続ける」ことも意味しており、その誕生経緯も合わさって、この怪獣もまた生物のエゴの被害者とも言える。
しかし、空腹に耐えかね生存に必要もない食事と虐殺を繰り返す姿は、明確な加害者でもある。
自力ではその欲望を止められず、暴れ続けることで宇宙に大きな被害を齎し続けることも意味しており、「この宇宙に存在してはいけない存在」であることもまた事実であり、この負の連鎖を止めるにはやはり存在を消さなければならないようである。
活動歴
第19話「雷撃を跳ね返せ!」、第21話「地球の友人」
ピリカの脳内を垣間見た霧崎によってその存在を悟られると、第21話にてゴース星人から奪取した地底ミサイルによって活性化した地球のエーテルに釣られ、地球へと向かった。
第24話「私はピリカ」
ハハハハ。この星の最後に相応しい見事なオーロラだねぇ…
遂に地球に到達。
暫くは地底で休眠状態になっていたが、タイガと霧崎が指輪から召喚したギャラクトロンMK2との戦いの最中覚醒し、ギャラクトロンMK2を地中に引きずり込んで捕食。
同時に地上に現れた。
既にある程度時間がたっていたとは言えその身体能力でトライストリウムすらも翻弄し、あろうことかその悪食ぶりでトライストリウムバーストすらも口から飲み込んで無力化し、そのまま時間制限に追い込んで勝利してしまう。
その後も食欲に任せて周囲一帯を食い荒らし、その最中ヴィラン・ギルドの所有する脳波コントロール装置を強引に使用したピリカと融合した。
第25話「バディ ステディ ゴー!」
その後も満身創痍を押して再び変身したタイガをまたもや一蹴し、尚も暴れ回るが、周囲はピリカが一体化したにもかかわらず、ウーラーが死なないことを不思議に思っていた。
すると、ピリカはE.G.I.S.と通信し、その真意を語った。
ウーラーは空腹に任せてあらゆるものを食べているうちに、いつからかそれらが持つ負の感情すらも取り込んでしまい、ずっとそれらに振り回されていたのだという。
ピリカはただウーラーを殺すのではなく、長きに渡って満たされない空腹に苦しみ続けたウーラーの心を救いたかったのだった。
そんなピリカの思いをかなえるべくE.G.I.S.はギルドのマグマ星人とマーキンド星人と手を組み、最終作戦「バディステディゴー」を発動。
最初にホマレがマグマ星人の宇宙船で宇宙から「マグマウェーブ」を照射。
それに釣られて地中のウーラーが姿を現すと、今度は擬似ホワイトホールを短時間のみ作り出すミサイル「ヴァイスストライク」を打ち込み、ホワイトホールで体内のブラックホールを中和し、無力化することに成功。
あとはタイガの必殺光線で腹を満たせば作戦完了であったのだが、そこでよりにもよってウルトラマントレギアが乱入し、例のごとく妨害。
ホワイトホールの時間制限が迫り、焦る周囲をよそに、トレギアは陰湿にトライスクワッドを弄ぶ。
両陣営の決死の攻防戦を展開する中、なんとウーラーはトレギアに噛み付いて攻撃してきた。
思いもよらぬ「怪獣との絆」にも見える姿*1にトレギアは動揺するも、容易くウーラーを振りほどくとタイガに向かって光線を放つが、タイガはそれをバリアで受け止め、自身の光線と重ねて、遂にウーラーに食べさせた。
最後は生まれて初めて満たされた食欲に歓喜しながら、その肉体を光の粒子に変えながら消滅していった。
余談
名前の由来は中国語でお腹がすいたという意味の「我饿了(ウォーラー)」。
また、別名の「爆蝕」は「爆食」と「蝕む」のダブルミーニングであると思われる。
着ぐるみは『帰ってきたアイゼンボーグ』にて使用された恐竜帝王ウルルの改造。名前も似ている。
デザイナーの後藤正行氏曰く、最初からウルルからの改造を前提でデザインしたとのこと。
先述の通り悍ましい外見のウーラーだが、標的を見つけると一心不乱に巨体を引きずりながらドタドタと走る姿から、無邪気さやアホさを見出した視聴者も数多く、意外にも「可愛い」という意見もちらほら見受けられる。
近年のウルトラシリーズにおいて、ラスボスの存在は物語序盤でその伏線が張られていることが多い*2が、このウーラーの場合、その伏線の登場が第19話とぶっちぎりで遅く、伏線として描写された回数もかなり少ない。
しかし、そもそもウルトラシリーズの最初期はゼットンのようにこれ以上のポッと出のラスボスも多く、そういう意味では1話完結の面白さを追求したとされるタイガの原点回帰要素ともいえる。
ただし、ウーラーはあくまでトレギアに呼び出されてトレギアにいいように利用されていたに過ぎない存在であるため、厳密には「ラスボス」というよりは「真のラスボスに利用された悲しい大ボス」と言う方が正しいかもしれない。
新世代ヒーローシリーズの新規怪獣としては珍しく、2021年11月現在未だにソフビ・フィギュア化されていない。*3
最終回怪獣としては何気にギガバーサーク以来である。
そもそも商品化どころかメディア展開自体もあまり恵まれておらず、怪獣リングも無ければ、『フュージョンファイト』にも未参戦。
くじガシャポンの『ウルトラマン アバレンボウル』の「超レアメダル04」にてメダルがラインナップされたのが現状唯一のグッズ化という状態である。
尚、ウルトラマントリガーに登場したウーラーの着ぐるみを改造した怪獣であるメツオーガは2021年11月6日にソフビが発売されているため、派生怪獣はソフビ化されているのに元となった怪獣がソフビ化されていないという極めて珍しい事態となっている。
ウーラーのソフビが発売されていない理由は公式からは発表されていないが、おそらく複雑かつカラフルな造形をソフビで再現するのが困難だったのではないかという見方が有力。
コアなウーラーファンはメツオーガのソフビをリペイントorリデコして擬似的にウーラーのソフビを再現したりもしている。
リデコされた怪獣のソフビをリデコして元となった怪獣を再現するというだいぶ奇妙な事態となっているが、ともあれ約2年越しに出たウーラー造形のソフビということもあってタイガファンからも好評な様子。
追記・修正はお腹一杯になってからお願いします。
[#include(name=テンプレ2)]
この項目が面白かったなら……\ポチッと/
#vote3(time=600,17)
[#include(name=テンプレ3)]
▷ コメント欄
- ラスボスではないよね。真のラスボス(トレギア)に利用された可哀想なモンスターといったところかな -- 名無しさん (2019-12-28 00:19:35)
- ようはイビルジョー飢餓種 -- 名無しさん (2019-12-28 00:24:29)
- タイガが消えた時に(´ ・ω・`)?って感じで首を傾げたのが可愛いと思った。見た目はグロめだけど動作がいちいち可愛く見えてくるんだよなぁ -- 名無しさん (2019-12-28 00:28:33)
- マジレンジャーのン・マも終わらない食欲を持っていたけど、最終的に空腹を満たされて倒されたな -- 名無しさん (2019-12-28 09:01:20)
- マガタノオロチと似た怪獣ながら「お腹が空いて仕方がない赤ちゃん怪獣」と言う内面とコミカルな仕草のお陰でラスボスと言うより癒し枠に収まりつつある怪獣。 -- 名無しさん (2019-12-28 09:11:38)
- ピリカがコンタクトできた当たり、本体部分はスーパーコンピューター -- 名無しさん (2019-12-28 10:40:58)
- USBMを思い出した。 -- 名無しさん (2019-12-28 12:55:08)
- いっそ伏線無しで登場しても良かった気もしなくはない。ピリカの唐突感は増すけど -- 名無しさん (2019-12-28 14:08:57)
- ウーラー「ソフビ化されないなんて・・・」 -- 名無しさん (2019-12-28 14:23:58)
- 確かにラスボスではないな。強いて言うなら自分を止めてほしいヘドラ -- 名無しさん (2019-12-28 16:24:42)
- ターボレンジャーの戦闘員かと思った -- 名無しさん (2019-12-28 18:13:04)
- 愛さえ知らずに育ったモンスター、叫びはお前の涙なのか… -- 名無しさん (2019-12-28 18:33:51)
- 愛って何なんだ?正義って何なんだ?力で(捻じ伏せて)勝つだけじゃ 何かが足りない -- 名無しさん (2019-12-29 00:44:14)
- ↑タイタス「すまない…orz」 -- 名無しさん (2019-12-29 01:00:50)
- プレバンでいいからソフビだしてくれぇ… -- 名無しさん (2019-12-29 01:19:22)
- EXPOのウーラーちゃんめっちゃ可愛かったわ -- 名無しさん (2019-12-29 17:06:38)
- 伏線として必要だったのはむしろピリカがアンドロイドだってところとピリカの死の暗示だったのでは…いやよそう(略 -- 名無しさん (2019-12-31 17:40:08)
- ピリカアンドロイド説は見返すと異常な情報処理速度・ハッキングスキル(三話)とか、奢りの寿司やカップラーメン争奪戦に参加してない、あるいはタピオカミルクティ飲んでないとかで張ってあるのよ わかった上でタイタス回とセグメゲル回だけでも見て -- 名無しさん (2020-01-01 02:51:49)
- ↑2 ピリカアンドロイドの伏線は↑の人も言ってるけどかなり張ってあるよ。役者の都合でギリギリまで撮影していたのを考慮するとかなりすごいレベルで。一挙放送でも伏線結構張ってて驚いてる声も多かったし -- 名無しさん (2020-01-01 10:19:06)
- まあ伏線っちゃ伏線だけど、ギリギリ思い出せるかどうかレベルの地味ポイントでもあるから実質意味為して無かった感もあるのよな……上手な伏線張りって難しいね -- 名無しさん (2020-01-01 12:16:10)
- ピリカの伏線はイージスの面々で唯一ナイトファングの術中が効かなかったことも該当するな -- 名無しさん (2020-03-03 22:01:10)
- ↑2某所で言われてたけど伏線っていうのは後の展開に説得力を持たせたり、後から見返してみたときに改めて理解を進ませてくれるためのものであって「あの時ちゃんと描写してたでしょ?だからこの展開は唐突じゃないんだよ」って言い訳をするためのものじゃないからねぇ。まぁ前者と後者どちらに感じるかは完全に個人差なんだけど。 -- 名無しさん (2020-06-23 09:46:47)
- 一度ユメノカタマリが出てきたネオフロンティアスペースもプラネタリウム作品でまた廃棄物から出来た怪獣が出てきたこともある コイツの類似存在がどこかの宇宙でまた産まれて人間に牙を剥くという歴史は繰り返されるのだろうか… -- 名無しさん (2020-09-26 19:17:47)
- ギャラファイなりTVシリーズ新作なりで再登場するなら並行同位体を連れてこずとも宇宙規模のゴミにちょっと手を加える(化学反応)だけで生まれそうだが… 今後ギャラファイ新作があるならゴミから生まれたことを踏まえて自然環境を守るZ95の戦士・ゼアスの相手になりそうである -- 名無しさん (2021-01-16 19:30:31)
- ↑予言的中だな。トリガーにて派生種っぽいの出るぞ -- 名無しさん (2021-10-30 17:13:53)
- 当時ソフビ化されなかった理由のソースどこなのよ -- 名無しさん (2021-11-01 14:26:25)
- パワー自体もストーリーの都合で調整はいくらでもできそう。設定的に -- 名無しさん (2021-11-01 21:00:12)
- ウーラー再現のためにメツオーガ買いまくっているタイガファンが結構いるな -- 名無しさん (2021-11-01 21:05:05)
- 廃棄物から怪獣が生まれる現象は割とあるけどウルトラ世界のゴミ処理業者は強いプレッシャー味わってそうだな………… -- 名無しさん (2024-01-13 11:53:09)
#comment
*2 ニュージェネ作品だけで見ても、ベリアルやルギエルは言わずもがな、グリーザはダークサンダーエナジー、マガタノオロチは魔王獣の存在、ルーゴサイトは妖奇星
*3 ウーラー以外だと『劇場版ジード』のグクルシーサーなどが該当
コメント
最新を表示する
NG表示方式
NGID一覧