登録日:2011/01/11 Tue 00:29:05
更新日:2024/03/30 Sat 20:26:50NEW!
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名探偵コナン 名探偵コナン 特別編 特別編 電子レンジ マイクロ波 グロ回 阿笠博士 論文 北斗神拳 名探偵コナン特別編エピソード項目 密室の人体爆発事件 マグネトロン大学 エレベーター爆発パーティー 授賞式 ウッソ『きさまは電子レンジにいれられたダイナマイtry)…』 卑劣な被害者
確かに人間の体が爆発するなんて、
前代未聞の殺人事件だ!!
『密室の人体爆発事件』とは、『名探偵コナン 特別編』のエピソードの1つ。
『特別編』第17巻に収録されており、漫画は阿部ゆたか&丸伝次郎コンビが担当。
※以下ネタバレが含まれますので、未読の方はご注意ください。
【ストーリー】
阿笠と共に帝国科学技術賞の授賞式に出席したコナンと蘭。
受賞者の湯川春樹教授は阿笠の親友でもあり、湯川の受賞を阿笠は誰よりも喜んだ。
授賞式の後には湯川の研究室でささやかなパーティーが行われる事になっていたため、コナン達はそれに参加するため湯川の大学を訪れる。
そこにはもう1人の阿笠の親友・江崎文雄元教授が来ており、久々の再会に3人ともとても嬉しそうにしていた。
パーティー終了後、江崎は湯川の研究室に忘れ物をしていた事に気づき、湯川と共に研究室へ戻る。
だが2人がエレベーターに乗っていた時に突如湯川の体が爆発。エレベーター内は目を覆いたくなるような惨状と化した。
数十年来の友人の突然の死に涙を流す阿笠。コナンは阿笠のためにも、湯川を殺した犯人を捕まえようと決意するが……
【事件関係者】
- 江崎文雄(えざき ふみお)
元大学教授。56歳。
阿笠の学生時代の親友。
優秀な科学者だが大学の研究室は窮屈だという理由で、現在は大学を辞めて廃材集積所で研究を続けている。
阿笠とは現在でも親交があり、彼が持ち込む電化製品の修理を行っている。
湯川とエレベーターに乗っていた時に事件に遭遇。着ていたコートが返り血で染まるが特に怪我はなかった。
名前の由来はノーベル物理学賞受賞者である江崎玲於奈氏からと思われる。
- 湯川春樹(ゆかわ はるき)
大学教授。57歳。
阿笠の学生時代の親友。
数十年間続けていた研究がようやく認められ、日本で最も権威のある帝国科学技術賞を受賞する。
苦学の末にここまで研究を重ね、実力や才能の割に名声には恵まれていなかったが、これまでの努力がようやく報われたため、彼の苦労を知っている阿笠や江崎からも祝福されていた。
最近論文の執筆で徹夜が続いており、胃痛のため薬を服用している。
江崎が研究室に忘れ物をしたので付いて行くが、その途中のエレベーターの中で突然体が破裂。エレベーターのいたるところに彼の内臓や血が飛び散っていた。
阿笠は何者かが湯川に爆発物を飲ませたと考えるが、エレベーターの中からは爆薬の匂いはしなかった。
名前の由来は江崎氏と同じくノーベル物理学賞受賞者の湯川秀樹氏からと思われる。
- 遠藤進(えんどう すすむ)
湯川の助手。30歳。
湯川が服用している薬を携帯しており、授賞式の時にも湯川に薬を手渡していた。
湯川に明日の実験に用意するものを聞き忘れていたので、湯川と江崎が研究室に向かった後で湯川の携帯電話に電話するが、彼らがエレベーターの中にいたからか全然繋がらなかった。
- 鈴木洋美(すずき ひろみ)
女子大生で湯川の研究室に所属。21歳。
湯川の事をとても尊敬しており、湯川の変わり果てた姿を見た時にはかなりショックを受けていた。
授賞式の時に壇上で湯川に花束を渡すが、現場に落ちていた花束はなぜか花がしおれていた。
【レギュラー陣】
- 江戸川コナン
ご存知主人公。
湯川の死を悲しむ阿笠の姿を見て、必ず犯人の正体とトリックを暴く事を決意する。
今回は新一として阿笠に接する際には敬語を使っている。
- 毛利蘭
ご存知蘭姉ちゃん。
久々の再会で嬉しそうにしている阿笠達を見て「親友っていいな」と思っていた。
- 阿笠博士
ご存知天才発明家。
湯川が学生時代に苦労していた事を知っていたので、今回の湯川の受賞を自分の事のように喜び、パーティーで久々に3人が集結した時にも嬉しそうにしていた。
だがその直後に湯川の体が爆発する事件が発生、血塗れとなった湯川の体にすがりつき、彼の死を誰よりも悲しんでいた。
ちなみに彼の年齢は52歳なので、江崎と湯川(56歳と57歳)は歳の離れた学生時代の親友という事になる*1。
- 目暮十三
ご存知警部殿。
関係者から事情を聞くが、湯川の体が爆発した原因が分からず捜査が難航する。
【以下、事件の真相。さらなるネタバレにご注意ください】
今回やつが受賞した論文は、
オレと共同で執筆したものだったんだ。
- 江崎文雄
今回の事件の犯人。
実は湯川が受賞した研究の論文は江崎と共同で執筆したものであった。だが、帝国科学技術賞を獲れるのは1人だけと決められていた為、湯川は江崎の名前を消して論文を提出したのである。
30年間も苦労を共にしてきたので湯川の苦労は誰よりも理解していたつもりだった。
そのため湯川が自分の口から「今回はオレのために我慢してくれ」と頼みさえすれば喜んで名声を譲るつもりであったが、湯川は論文から江崎の名前を無断で削ったばかりか、彼を大学から追い出してしまう。
その後は廃材集積所で研究を続ける事となったが、湯川の非道な行為がどうしても許せず、復讐のために彼の体を“ある方法”を使って爆発させた。
彼が湯川の体を爆発させるのに使用したのは、電子レンジにも使われているマイクロ波であった。
マイクロ波は物質に含まれている水の分子を振動させ、分子同士を擦れ合わせる事でその物質を熱くさせるという性質がある。
だがタマゴのように外側が硬い物質(殻)で覆われているものにマイクロ波を浴びせ続けると、熱せられ蒸発した水分の行き場がなくなり、やがて殻は圧力に耐え切れなくなり爆発してしまう。
江崎は前もってエレベーターの天井裏にマグネトロンというマイクロ波の発生装置を仕掛け、四方を金属で囲まれたエレベーターを“電子レンジ”に変えていた。
そして犯行当日、湯川と共にエレベーターに乗り込んですぐに装置を起動させ、湯川を爆死させた。
人間の体は70%は水分で出来ており、その中でも内臓は多量の水分を含んでいるのでマイクロ波を浴びると内臓の水分が蒸発し、体内の圧力がどんどん高まっていく事になる。
ある程度までなら皮膚で内臓の膨張を抑える事が出来るが、最後には耐え切れず爆発してしまう。
湯川の腹部が破裂していたのはその為であり、遠藤がかけた電話が通じなかったのは携帯電話の電波をマイクロ波が阻害していたからである。
ちなみに湯川と一緒に乗っていた江崎が何ともなかったのは、着ていたコートとズボンにマイクロ波を遮断する布を織り込んでいたから。
自分の身を守る為、装置を起動させた後にコートで頭を隠しマイクロ波を浴びないようにしていたのである。
だが顔に一切湯川の返り血が付いていなかった事をコナンに不審に思われ、彼にコートの秘密を知られた事でトリックを見抜かれてしまった。
犯行を暴かれると涙を流しつつ湯川の受賞の真相を明かし、そのまま警察に逮捕された。
- 湯川春樹
どうしても帝国科学技術賞を受賞したかったので、江崎との共同研究の論文から江崎の名前を削り、自分の研究として発表する。
そして論文が認められて賞を受賞するが、友情より名声を優先して江崎を大学から追い出した事で彼の怒りを買い、爆殺されてしまった。
才能はあったのにずっと名声に恵まれなかったので何としても賞を受賞したかったのだろうが、なぜ今まで苦楽を共にしてきたパートナーを大学から追い出す事までしたのかは不明。
江崎は頼めば喜んで譲ったと言っているため、せめて「今回はオレのために我慢してくれ」と頼んでさえいれば、今回の事件は起きなかっただろうに……
- 阿笠博士
コナンにエレベーターに仕掛けられていたマグネトロンの存在を教えられた後は、コナンの手を借りずにトリックと犯人を暴いていく。
しかし親友の江崎が犯人だった事がよほどショックだったようで、推理を披露していた時には度々辛そうな表情を浮かべていた。
多くの知人・友人を持つ阿笠であるが、その中から被害者と犯罪者が出てくるのは珍しいケースである。
- 毛利蘭
事件が解決した翌日、阿笠にあるものを発明してほしいと頼む。
それは「相手になかなか言い出せない思いをすぐに届けてくれるような機械」であり、自分の熱い思いを世界のどこかにいる新一に届けたいとついのろけた事で、コナン(新一)の顔を真っ赤にしてしまうのだった。
追記・修正は電子レンジでタマゴを爆発させてしまった事がある人にお願いします。
▷ コメント欄
- ページ制作乙。犯人で遠藤の方に気が行って、蓋開けたらよくある「レギュラー枠の1人の友人が犯人」という奴だった。被害者も、なんであんな仕打ちをしたんだか・・・? -- 名無しさん (2018-09-02 16:08:06)
なんというグロい事件だ… -- 名無しさん (2018-09-02 16:24:32)
- ガンダムSEEDのサイクロプスも同じ仕組みだっけ。エグい方法使ったものだ……。 -- 名無しさん (2018-09-02 17:02:27)
- シリアスな話なんだけど思い当たる節(ネタ)が多すぎる……いろいろと…… -- 名無しさん (2018-09-02 19:42:17)
- 本編読んでないけどこれトンデモトリックだと思うんですけど(名推理) -- 名無しさん (2018-09-03 00:19:48)
- ↑確かに、爆破ならその場に乗り合わせてたもう1人もタダじゃ済まない筈だし・・・。 -- 名無しさん (2018-09-03 11:26:27)
- 賢明な読者の皆さんならこの事件の隠された真相に気付かれたことだろう。そう、マイクロ波云々はカバーストーリーであり、実際にはニンジャ同士の熾烈なイクサの結果、敗れた方が爆発四散したのだ!(おかしな目つき) -- 名無しさん (2018-09-03 15:59:30)
- 本編のグロだとジェットコースターと長野県警の首チョンパと包帯男のバラバラがあるな -- 名無しさん (2018-09-03 21:58:30)
- 同じ小学館の『小学六年生』の漫画でも電子レンジの原理で沸騰殺人ってネタはあったな(こちらは近隣の電波塔に細工して現場で電波の干渉が起きるようにしてた) -- 名無しさん (2020-03-15 17:43:28)
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